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2020年4月

2020年4月30日 (木)

【日経平均】大幅反発<2箇月ぶり✍2万円台回復>治療薬開発進展の動き

〔東京株式〕大幅反発=治療薬進展で不安後退

時事通信 2020年4月30日(木)15時30分配信

 日経平均株価は前営業日比422円50銭高の2万0193円69銭と大幅に反発した。東証株価指数(TOPIX)は14.88ポイント高の1464.03と、3営業日続伸。新型コロナウイルスの治療薬開発の動きが投資家の不安心理を和らげ、買いが広がった。

 69%の銘柄が上昇、29%が下落。出来高は17億1766万株、売買代金は3兆0584億円。

 業種別株価指数(33業種)は、鉱業、証券・商品先物取引業、鉄鋼、不動産業などが上昇率上位。下落は電気・ガス業、その他製品など。

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 ▽ 経済活動の早期再開を期待

 前日の欧米株上昇を受けて買いが先行した東京市場は、終日堅調な展開となった。米バイオ医薬品企業が開発した抗ウイルス薬が新型コロナウイルスに感染した患者に効果を示したとの発表を受け、「欧米の都市封鎖が解除されて経済活動が早期に再開される、との期待感が出た」(銀行系証券)という。

 経済活動の早期再開に対する期待感はセクターごとの動向にも表れ、鉄鋼など景気敏感業種の上昇率が大きかった。一方で、景気に業績が左右されにくいとしてこれまで堅調さが目立っていた食品株などは下落した。

 ただ、経済活動が停滞した影響で企業の倒産や失業が増えており、コロナ収束後の景気のV字回復シナリオには懐疑的な意見も多い。「感染の第2波が到来する可能性も決して小さくない」(国内証券)と警戒姿勢を崩さない市場関係者もいた。

 225先物6月きりは3営業日続伸。シカゴ市場の水準を引き継いで高く始まり、アジア株や時間外の米株先物の強さを眺めて午後は一段高となった。ただ、終盤は利益確定の動きも出て上げ幅を縮めた。225オプションは下値不安の後退を映してプットが売られ、コールは買われた。

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日経平均2万円台に回復 39日以来

朝日新聞デジタル 2020年4月30日(木)9時35分配信

 30日の東京株式市場は、日経平均株価が28日終値より334円49銭高い2万105円68銭で取引が始まった。上げ幅は一時500円を超えた。取引時間中の2万円台は3月9日以来。新型コロナウイルスの治療薬開発の進展と、経済活動再開への期待感から急進した米国株価の流れを受けた。

 東京市場に先立つ29日の米ニューヨーク株式市場は、ダウ工業株平均が前日比532・31ドル高い2万4633・86ドルで終えた。新型コロナの治療薬候補「レムデシビル」について、開発元が臨床試験で有効性を示したことを発表。感染収束につながるとの見方から投資家心理が上向いた。歴史的な安値となっていた米国の原油先物相場も、市場予想ほど原油在庫が増えず、持ち直し始めたことも好感された。

 こうした流れを受けた東京市場では取引開始直後から、鉄鋼や鉱業、石油石炭製品などを中心に幅広い銘柄が買われた。日経平均の午前の終値は、510円38銭高い2万281円57銭。

 東京外国為替市場では円高ドル安が進み、午前11時の円相場は、28日午後5時時点より37銭円高ドル安の1ドル=106円70~71銭。通常なら輸出企業株などが売られる状況だが、大和証券の壁谷洋和氏は「新型コロナの治療薬開発など、それ以上にプラス要素が大きい」とみている。

コロナショックでロシアが直面する「しすぎる現実

現代ビジネス 2020年4月29日(水)6時16分配信/河東哲夫(外交評論家)

20年前に逆戻り

 今から20年前の2000年5月。ロシアを限りない混乱と困窮に叩き込んだ大統領エリツィンに政権を禅譲されたプーチンが大統領に就任、出身の旧KGBを力の基盤に、ソ連の復活にとりかかった。

 当時のロシアは、多額の国債を外国人に売っては、繁栄の前借りをする国家モデルが破綻、1998年8月にデフォルトを宣言して通貨ルーブルを6分の1に引き下げた、惨劇からまだ2年。1999年のGDPはドル換算で僅か2100億ドルに落ち、国営企業での給料は何カ月もの遅配が常態、企業間の決済も滞ってバーター取引が幅を利かすという状況にあった。

 そして今。ロシアは想定外のコロナ騒ぎとそれに伴う原油価格の惨めな下落で、20年前に逆戻りしかねない窮状に追い込まれている。1999年に1バレル17.8ドル(ブレント)だった原油価格は2008年には97.8ドルと約4.5倍に跳ね上がり、その間GDPの8.5倍増というロシア経済の奇跡を実現した。

 プーチンはそれに乗って、ロシアの繁栄と威信(ついでに締め付けと保守化も)の回復を演出。当時モスクワのタクシー運転手は、「プーチン様様。でも、彼がうまくやっているのは石油のおかげであることは、みんな知ってる。あれなら誰がやってもうまくいくさ」と筆者に言っていたものだ。

 そして現在の原油価格(ブレント)は20ドル強。まさに2000年当時のものに逆戻りした。プーチンは元の木阿弥で、ロシア中興の祖として歴史に残ることはもうないだろう。

 原油価格の一時的リバウンドはあり得るが、環境問題もあって「石油はもう過去のもの。石油では儲からない」と西側メジャーが考え始めれば、石油は水素等の新エネルギー源に駆逐されて、もう戻って来ないかもしれない。

 ロシアは2000年以降、カネを溜め膨らましているから、1999年の1人当たりGDP1430ドル(年)というような貧困国に直ちに落下するわけではないが(2019年は11162ドル)、生産財、消費財の多くを輸入に頼っているので、ジリ貧が確実。インフレも再び激化して、長期低迷することだろう。

 そしてそれは、これからの国際情勢、日本や西側諸国の対ロ関係をかなり変えていくだろう。ロシアは、この数年の米国の引きこもり症状に乗じての、いけいけどんどんの外交とはおさらばだ。

 そして国内では、これまで「他に替わる人材がいない」と言われていたプーチンはいとも簡単に捨てられて、「彼でなければ誰でもいい」ということになりかねない。

 それだけならば、今の日本と大差はないが、ロシアの場合うまく仕切らないと、プーチン後をめぐっての死闘が展開され、度を超すと、中央の権力が真空化、ロシアの古い持病である地方の離間、独立化性向が頭をもたげる、ということになりかねない。今ロシアが直面する危機のマグニチュードは、それほどのものである。

これまでの当局の皮算用

 ロシアの政治、特に国内政治は、プーチンの一存で決まるものではない。様々の勢力が相争い、プーチンを自分の都合に良いように動かそうとする。そうした動きが煮詰まって、3月にコロナ問題が深刻化するまでは、次の政局シナリオが浮かび上がっていた。

 1つは、2024年にはプーチンの任期が尽きるという大問題の解決。

 これは、今解決しておかないと、隠微な後継争いが激化する。そこで政権は、憲法を改正し(3月中旬成立)、それを口実にプーチンの改選回数制限をまたゼロから数えなおす、という姑息なやり方に乗り出した。これはソ連崩壊後、独裁をうたわれた中央アジア諸国の大統領達が多用してきた手法である。

 プーチンはこれではさすがに通らない、と見たのだろう。今回の改正程度では必要ない国民投票を実施したいと言い出し、4月22日という期日まで定めた。

 そして国民投票でお墨付けを得た勢いで、5月9日の「戦勝」(第2次世界大戦のこと。いまだロシアの誇りなのだ)75周年記念式典の大軍事パレードに諸国の首脳を招待し、当時の「連合国」の団結を誇示することで、クリミア併合でロシアを村八分にした西側世界への復帰を果たそうとしていたのである。

 それに米国の引きこもりで、ウクライナ、シリアでのロシアの立場は強くなっていたし、ベラルーシ、モルドヴァ、アゼルバイジャン、ウズベキスタン等の旧ソ連諸国には、ロシア版EUとも言うべきユーラシア経済連合への加盟等、旧ソ連復活へ向けて圧力を強める一方だった。プーチンは、20年に及ぶ「在位」の仕上げを狙っていたのだろう。

 2つ目に、クリミア併合後の西側による制裁と、それも絡んだ原油価格の低下で停滞を強めていた経済については、2024年までに官民の資金25.7兆ルーブル(37兆円相当)を道路・鉄道等のインフラ「ナショナル・プロジェクト」に投資して、国民の生活水準を大幅に引き上げるとの目標を立てた。

 そして、調整力を欠き、ナショナル・プロジェクトのために予定した予算さえ執行できなかったメドベジェフ首相を1月中旬、辞任に追い込むと、剛腕の国税庁長官ミシュースチンを後釜に据え、「さあ、ジャンプ・スタート」という気構えだったのだ。

ロシアでのコロナ禍

 武漢でコロナ騒ぎが起きた時、ロシアは中国との航空便をいち早く大幅削減した(2月初め)。準同盟国なのに冷たい仕打ちだと思ったが、今では中国もロシア在住の中国人がロシアのコロナを持ち帰らないよう、極東の対ロシア国境を閉鎖している。

 そして3月に入るまでロシア政府は、自分のところではコロナを封じ込めているような口ぶりだったのだ。実際、発生件数は異常に低かったのだが、これはPCR検査体制が日本以上にお粗末で、全国の標本検査が当初、シベリアはノボシビルスクの研究所1カ所に集中していたからだとの報道がある(3月18日付Moscow Times)。

 2月下旬になるとモスクワ市民はコロナへの懸念を強め、3月中旬には外出禁止措置を見越してトイレット・ペーパー、そしてなぜか蕎麦粉の買い占めを始めた。

 モスクワ市は、3月初めには5000人以上のイベント開催を禁止、次いで65歳以上の老人の自宅「隔離」(付近での犬の散歩、時々の日用品買い物のみOK)を義務化、市民1人1人にQRコードを与えての路上取り締まりに乗り出した。

 プーチンも本気になり、3月24日にはソビャーニン市長を前面に立ててのコロナ対策会議を主宰すると、その足で感染症病院の「コムナールカ」へと向かい、院長の案内で病棟を視察、そのもようを広く報道させたのである。

 さすがプーチン、と喝采の声が上がったが、運悪くその院長のコロナ陽性が判明。彼と素手で握手していたプーチンは、自分の執務室に「隔離」される羽目に陥った。

 4月中旬まで彼は、閣僚や知事達との会議を矢継ぎ早に主宰しているのだが、大人数の会議はすべてテレビ会議。閣僚達が居並ぶ前でプーチンだけが画面から、「みんな、聞こえるかね? 見えるかね?」という呼びかけで始める、何ともしまりのないことに相成った。

 それでも、首相を4年間やり、ロシア経済を隅から隅まで知るプーチンのこと(ロシアでは、経済は首相の担当)。打ち出した措置は、航空・観光企業への税減免、薬品の増産支援、失業手当額の引き上げ等諸方面への目配りも行き届き、かつ規模もGDPの2%にも相当する大きなもののように見えた。加えてプーチンは3月25日、全国企業に1週間の有給休暇を宣言、4月2日にはそれを30日にまで延長したのだ。

 「上意下達」を旨とするロシアの「垂直統治」、要するに強権制は、効率の高いものに見える。上記のコロナ救済措置も、そうだ。しかしそれは書類上のこと。どこまで実効性のある措置かはよく吟味しないといけないし、役人がそれをきちんと執行するかどうかも見ていないといけない。

 コロナのような感染症となると、「命令はできても、下が動かない。あるいはズルをする。くすねる」というロシアの持病が頭をもたげる。上記の諸措置も地方の知事に多くの裁量権が委ねられていることもあり、モスクワからのコントロールは難しかろう。カネは涸谷のごとく、流れの途中で地面に吸い込まれていくかもしれない。

 そして4月7日の関係閣僚会議でマントゥーロフ工業・商業大臣が言っているように、医療関係者の防護服でさえ、ロシアでは原材料不足から十分の数を生産できず、人工呼吸器は中核部品である減速機が国産できず、中国からサンプルを取り寄せている始末。

 その中国も減速機の供給はスイスのハミルトン社に依存していて、王毅国務委員がスイスの関係者に増産を要請しているのである。ロシアは多分制裁措置のためにスイスから輸入できず、中国に供給を仰ごうとしているのだろう。

 そしてプーチンが、4月末までの企業「有給休暇」を打ち出したことは、民営企業(ほとんどが中小)の存続と雇用の維持を大きく脅かしている。と言うのは、政府が「非常事態」宣言を出してくれれば補償も期待できるだろうが、「有給休暇宣言」では企業は収入の途を断たれた上で、賃金の支払いだけは強制されるという地獄に追い込まれるからだ。

 民営中小企業(その多くは旅行代理店等、零細サービス企業)は政府の意向は無視して、従業員の大量解雇、大幅減給(多くの場合3分の1)に踏み切った。最悪の場合、1500万人が失職するものと見られている。

 政府は4月15日、中小企業の給与支払いに融資をすることを発表したが、その条件は4月1日時点で雇用の90%以上を維持していたことであり、しかもカネが出てくるのは5月以降になる。存亡の淵をさまよう企業にとっては、悪い冗談にしか思えないだろう。

霧中の転落

 こうして、3月中旬まで政権が描いていたシナリオは全て、コロナによって破壊された。4月22日に予定された、憲法改正についての「国民投票」は無期延期された。たとえ9月に実行したとしても、その時までには政権への支持は失われていて、目も当てられない結果になるかもしれない。

 既に4月初めの世論調査では、プーチン支持率は2月から6ポイントも下がって63%を示しているし、憲法を改正してプーチンの改選回数をリセットするやり方については是認が48%、反対が47%とまさに真っ二つに分かれている。

 これでは、プーチン延命シナリオをまたゼロからこしらえ直すか、あるいは早期の交代に踏み切るか、どちらかしかないだろう。プーチン政権は、不安定化する。経済悪化も相まって、国内では騒擾事件が散発的に起きることになるだろう。もっとも、それでレジーム・チェンジが起きることはなかろうが。

 ロシアでは「下からの革命」というのは、実はあったためしがない。1917年の10月革命でさえ、一握りのボルシェヴィキが暴力で実現したものである。唯一民主革命に類したものは、1991年8月エリツィン・ロシア大統領が反ゴルバチョフのクーデターをモスクワ市民の支援を得て粉砕、勢いを借りてソ連共産党を非合法化した時くらいのものだ。

 インフラへの大規模投資で経済を活性化させようとする「ナショナル・プロジェクト」は、空中分解する。予算は、油価1バレル約40ドルを想定して作られているからで、20ドル以下が常態になりかねない今は、もう実現不可能だ。

 これを実施するために起用されたミシュースチン首相は、コロナ対策でその行政手腕を証明したソビャーニン・モスクワ市長に取って代わられるかもしれず、その場合ソビャーニンはプーチンの有力な後継候補となるだろう。

 2008年のリーマン金融危機の後もそうだったが、ロシアでは公的資金の注入を得た企業は、それを返済しようとしない。「金を貸す者は阿呆。返す者はもっと阿呆」という格言が中国にあるが、それはソ連時代、そして現在の中国の社会主義的経済の中での習いなのだ。

 欧米の企業は、独立性を取り戻すために、公的資金を一刻も早く返済しようとする。社会主義的経済では、安んじて「国営化」され、責任を問われることもなしにトップに居残っては利権を貪る経営者が多いのだ。従って、コロナ禍はロシア経済の再国営化傾向を更に強め、その活性化、効率化を妨げることだろう。

 コロナは、プーチン政権の外交路線も破壊した。

 新しい、米国が内にこもる時代のロシア外交の旗揚げを狙った5月9日の戦勝記念日式典は、苦渋の考慮の末に、実質的に中止された。他ならぬ、第2次大戦の古参兵の団体が、「コロナが心配だから、今年は赤の広場を行進するのは勘弁してくれないか」という陳情を当局にした(或いはそうさせて、中止の口実とした)のである。

 だからロシアのクリミア併合後の、西側との手打ちは当分行われまい。トランプ大統領はなぜかプーチンに引け目を持っているようで、関係改善への色気をありありと示しているが、大統領選が近づいていることもあり、動けない。ロシアは、西側から村八分を受けた存在であり続けるだろう。

 2008年リーマン危機を契機に台頭したG20は、その核であるロシア、中国、インド、ブラジルがいずれもコロナ等で不安定化、弱化することで、過去のものとなるだろう。

日ロ関係への影響

 このロシアの状況は、日ロ関係をどう変えるだろうか? まず5月9日の戦勝記念日式典に出席して、プーチンとの首脳会談を行い、領土問題解決の勢いを回復する、という安倍政権の心算はついえた。

 ロシアが窮状に陥るなら、領土問題で日本に歩み寄ってくるだろう、と思うかもしれないが、ロシアは弱くなればなるほど、領土問題では益々頑なになり得る。日本は領土問題での立場を譲ることなく、さりとてロシアを諦めることもなく、是々非々で協力を進めていけばいいだろう。

 日ロ経済関係は、停滞傾向を強めるだろう。中国がロシア原油の輸入を減らせば、日本の取り分も増えるだろうが(シベリア原油は日本で人気なのだが、この数年、中国に買い負けてきた)、ロシア経済が停滞すれば日本の対ロ輸出、直接投資は、伸びる機運を失う。

 しかも西側のマスコミは気が付いていないが、今回のコロナ関連措置の財源としてプーチンは、「ロシアに直接投資している外国企業の、本国への配当送金への課税率をこれまでの2%から15%に高める。そのためには、二重課税防止条約を改正する必要があるので、諸国に改正を申し入れる。それに応じない国との租税条約は一方的に破棄する」というめちゃくちゃなことを言ったのだ(3月25日のテレビでのスピーチ)。

 ロシア政府も日本には改定申し入れをしてこないかも知れないが、かつてはロシアへの直接投資をプーチンに懇請されてきた日本側にしてみれば、騙されたという想いが募る。

 欧米の企業はロシアのエネルギー・流通部門への直接投資が多いが、日本の企業は製造業が多い。これはロシアの経済成長に資するところ大なので、上記の配当金への課税強化に対しては断固戦うべきだ。

 ロシアの市場がこれから低迷しても、日本企業が利益を上げることのできる分野はある。夢のある大型のものとしては、極東の無尽蔵の森林資源から、プラスチックに取って代わる夢の素材セルロースナノファイバーの生産を助けることで、ロシアに多額の利益と雇用をもたらすことができる。

 また安価な天然ガスを分解して水素を製造し、液化して日本等に輸出するビジネスも有望だろう。今のように化石燃料をめぐるパラダイムが変わる時期は、それを逆手にとって稼ぐ好機でもある。

 加えてITサービス面ではロシアのスタート・アップが非常に活発な動きを示しており(グーグルの設立者の1人セルゲイ・ブリンはロシア生まれ)、これとの合弁、あるいは技術の買収は十分可能だろうし、ロシアの人材をスカウトすることも可能である。

 そして、ロシアが非常に優れたものを持っている文化、スポーツは、売れるコンテンツを作る上での格好の素材となるだろう。

 ロシアと不必要に対立したり、経済力の欠如を馬鹿にして無視したりするのは、得策ではない。相手の実体の変化に応じて、うまくつきあっていけばいいのだ。ロシア人は、誠意は誠意で返してくれる。

露首相新型コロナ感染 国内感染者10万人超える

時事通信 2020年5月1日(金)2時25分配信

 ロシアのミハイル・ミシュスチン(Mikhail Mishustin)首相は4月30日、自身が新型コロナウイルス検査で陽性となったことを明らかにした。同国では同日、1日の新規感染者数が過去最多を記録し、累計感染者数は10万人を超えた。

 ミシュスチン首相は、テレビ放送されたウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領とのビデオ会議で「つい先ほど、私が受けたコロナウイルス検査で陽性の結果が出たことを知った」と説明。他の閣僚らの感染を防ぐため自主隔離する意向を表明した。

 プーチン氏は直ちに、首相代行としてアンドレイ・ベロウソフ(Andrei Belousov)第1副首相を任命した。

 ロシア大統領府のウェブサイトによると、プーチン氏はここ数週間、対面式の会議を開いておらず、ミシュスチン首相と同じ部屋にいる場面が最後に確認されたのは3月24日だった。

 ロシア政府の発表によると、同国では過去24時間で7099人の新型ウイルス感染が確認され、累計感染者数は10万6498人、死者数は1073人となった。

 

2020年4月29日 (水)

【特別読み物】日本中に広がる<“手作り”布マスク>の輪

日本人の手作り布マスクを見て、中国人が「この発想はなかった」と感動するワケ

PRESIDENT Online 2020年4月29日(水)11時16分配信/中島恵(ジャーナリスト)

中国との違いに驚かされると投稿

 「日本のニュースやSNSを見ていると、本当に素敵な手作りマスクをしている人が多くてびっくりします。特に知事!  中国との違いに驚かされるやら、感心するやら……」

 4月中旬、上海在住の中国人女性が中国のSNSにこんなコメントを投稿しているのを見かけた。そこには中国のニュースサイトで紹介されていた小池百合子・東京都知事がしている手作りマスクをはじめ、地元の粋な手ぬぐい生地を使ったマスクを着用している達増拓也・岩手県知事、奥さま手作りの鮮やかなマスクをしている玉城デニー・沖縄県知事などのマスク姿の写真がズラリ。ほかにデニム生地や福岡県の久留米絣などの素材を使ったマスクも紹介されていた。

 確かに、慢性的に続くマスク不足により、このところ、日本全国で手作りマスクを着用している人が増えてきた。スーパーなどに行っても見かける。私自身も「マスク」に常に注意を払っているせいか、手作りマスクをしている人を見かけると、つい注目してしまう。自分も着用してみようかという気になるし、私の周囲でも、自分で制作して友人にプレゼントしている人もいる。

 しかし、これはあくまでも苦肉の策。市販の使い捨てマスクが足りないから、仕方なく作るようになったことだ。ほぼすべての日本人にとって、マスク不足は深刻な悩みとなっている。

 政府は国内での「増産」を強調しているが、街中のドラッグストアで見かける機会はまだ少ない。シャープなど異業種もマスク生産に乗り出しているが、全国民がいつでも購入できるようになるには、まだかなりの時間がかかるだろう。マスクを巡ってドラッグストアの店頭で小競り合いなども起こっている。

 そんな中、一般人だけでなく、知事など公職に就く人も手作りマスクを着用するようになり、それが中国でも報道されるようになったのだ。

代用したのは果物の皮、ペットボトル、ブラジャー…

 冒頭の女性に中国のマスク事情について聞いてみると、こんな答えが返ってきた。

 「中国でも1月末から2月末くらいまでの間、マスクはかなり不足していました。上海の薬局でもマスクが買えなくて、殴り合いのトラブルになったという話も聞きました。手に入らないので、やむを得ず代用品を使う人もいた。例えば、オレンジやグレープフルーツなど果物の皮とか、ひょうたんの皮、頭から顔まですっぽり入るような大きなペットボトルとか、ブラジャーのカップ、生理用ナプキンなど。まるでジョークみたいな話ですが、本当なんです。幸い、私はそういうものは使わずに済みましたけど……」

 この女性はPM2.5対策として、普段からマスクを買い置きしていたため大丈夫だったというが、まったく持ち合わせがなくて困った人もいた。また、武漢を含む湖北省や浙江省など感染者が多かった地域では、たとえ使い捨てのマスクがあっても心配でたまらず、N95マスクなどの高機能製品を求めたり、マスクの上からさらにビニール袋を頭からすっぽりかぶったり、目元にスキー用ゴーグルを着用するなど、二重三重にしっかりガードしていた人もいたという。

 しかし、日本人が使っているような手作りマスクをしている人は、中国のSNSやニュースでも、全然見かけなかった。その理由はなぜなのか。日本に3年ほど住んだ経験のある中国人女性に聞いてみたところ、こう推測する。

基本的な裁縫ができることに驚いた

 「中国でも、特に内陸部に行けば、刺繍をしたり、編み物をしたり、子どもの服を作るなど、手芸をする女性はもちろんいます。手芸というよりも、昔は必要に迫られて作っていた家事の一つでした。でも、現在、都市部の比較的若い世代で裁縫ができる女性はあまり多くはありません。ネットで布を購入して、コスプレ用の派手な衣装を作ったりする若い女性はいるのですが、そもそもミシンがある家庭自体、少ないでしょう。それが理由の一つだと思います。

 私が日本に住んでいたときにとても驚いたのは、多くの日本人女性は基本的には裁縫ができる、ということでした。面倒だからしないとか、上手じゃないから作らない、という人も当然いるでしょうが、日本ではほとんどの女性が学校で裁縫を習ったことがあるんですよね。確かに、日本の女性にとって、幼稚園に通う子どもの袋とか、夫のワイシャツのボタンつけとか、日常生活の中で縫い物をしなければならない場面はけっこう多い。

 学校のバザーなどもあると聞きました。だから、マスクがないなら布を買ってきて、自分でマスクを作ろうと考える人が大勢いるんだ、ということにも納得します。これは日本人、特に日本女性のすばらしいところだと思います」

中国の主要な公立学校に家庭科はない

 このようにいわれて私もハッと気づいたのだが、中国の小中学校には基本的に「家庭科」の授業は存在しない。すべての学校で導入されていないのかどうかは分からないが、少なくとも、北京や上海の主要な公立の小中学校には「家庭科」という科目はない。

 受験に必要な科目が重視され、勉強以外のことをわざわざ学校で学ぶということは、中国ではほとんど行われないからだ。そのため、手縫いか、ミシンかにかかわらず家庭で習わない限り、縫い物をした経験のある中国人女性は非常に少ない。その女性に「家庭で裁縫が必要になったときはどうするのか? 」と聞くと「お手伝いさんかお店の人に頼む」と話していた。中国では、お金を出せば、必ず誰かが商売としてやってくれる。

 内陸部の河南省出身の女性にも聞いてみたが、同じく「家庭科の授業はなかった」という。この女性の場合、母や姉は縫い物が得意で、幼い頃は自分の服だけでなく靴まで手作りしてくれたというが、近年では内陸部でもこのような家庭はだんだん少なくなってきている。

 2つ目の理由は、さまざまな布や手芸材料を購入できる店がほとんどない、ということ。

 中国のネット通販では、今やどんなものでも購入できるようになったし、もし国内で売っていなければ海外から購入することも可能だが、それでも手芸に関しては基本的な材料がそろう程度だ。日本の大型手芸店にあるような、数千種類ともいえるほど豊富な布や材料を買うことは難しい。手芸材料の場合、アイテム数があまりにも多く、一つひとつの単価が高くないということも関係しているだろう。

誰かの心を和ませる姿がほほえましい

 そのため、知り合いの手芸好きな中国人女性は、来日すると必ず有名な手芸材料品店や「東急ハンズ」のようなハンドクラフトコーナーがある店に立ち寄って、自分の目で材料を選びながら買うことを楽しみにしていると話していたが、そうしたことも背景にある。

 さらに、布製マスクを作って自分で着用しよう、という発想がそもそも念頭にないということもある。

 武漢を中心に感染が急拡大した新型コロナウイルスにより、中国では厳しい外出制限の措置が取られた。多くの場所で、外出の際はマスク着用が義務づけられたが、未知のウイルスへの恐怖から、効果が不透明な「布製マスク」を作ろうという考えは思い浮かばなかったのかもしれない。

 確かに、ペットボトルやゴーグルに比べたら、布製マスクは飛沫が浸透してしまう可能性があるし、少し心もとない。手作りするという精神的な余裕も持てなかっただろう。

 だが、冒頭の女性はこういう。

 「日本人はもともと手先が器用で、小さなものをコツコツ作るのが得意です。実質的な効果がどれだけあるのか、ということよりも、周囲に迷惑をかけず、少しでもお互いが安心できるように、エチケットとして布マスクを作って、それをつけている人が多いのではないでしょうか。

 それに、繊細でかわいいデザインにすれば、自分だけでなく、誰かの心を和ませる効果もある。そういう姿はとてもほほえましい。日本人は気づかないかもしれませんが、日本の生活の質の高さが感じられます」

世界で日本だけではないでしょうか

 この女性によると、もとはといえば、中国が発端で日本はマスク不足に陥ってしまった。そのため、日本のドラッグストアの前に並ぶ人の列をネットで見るたびに心苦しく思っていたという。だが、非常時になっても、日本では果物の皮とか、ペットボトルをかぶる人が1人もいないことに驚き、手作りマスクという発想にも感激しているという。

 「日本人女性が作った手作りマスクを見ると、『日本人らしい匠の精神』が発揮されていると思います。欧米を見ても、東南アジアを見ても、手作りマスクの輪がこんなに広がっている国は一つもない。日本人にとってはごく自然に、そして、やむを得ず始めたことでしょうが、こういうことができるのは、世界で日本だけではないでしょうか」

 苦肉の策でやっていることとはいえ、海外からはこのように見えているのだと聞き、逆にこちらのほうが驚かされ、うれしく思った。

休業に応じぬパチンコ屋 経営者「店名公表は乱暴すぎる」

西日本新聞 2020年4月29日(水)8時45分配信

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、自治体から休業を求められるパチンコ店。全国で要請に従わない店舗が問題視される中、現在も営業を続ける福岡県内のパチンコ店の男性経営者(44)が28日、西日本新聞の取材に応じた。同県は29日、要請に従わない店名を公表する方針。男性は「やり方が乱暴すぎる。社会全体が『パチンコ店を悪』とする風潮に恐怖を感じる」と訴える。

 男性が経営する店は、政府の緊急事態宣言に伴い県がパチンコ店などに休業要請した今月14日以降も、午前10時~午後11時の通常営業を続けている。

 男性によると、感染防止策として使用するパチンコ台を半分にし、使用済みの台の殺菌作業や店内の換気を徹底。従業員と客にマスク着用を義務づけ、マスクを持っていない客には無料配布する。多数の客が来店しないよう宣伝用ののぼり旗も撤去した。「お客さんは台と向き合うため、飛沫感染のリスクは低い。『3密』を避けるためにできる限りの対策はしている」

 店内には常時約100人の客がおり、1日の売り上げは数百万円。ほぼ全額を家賃や人件費、台の修繕費などの固定費に充てる。売り上げが減少した中小企業に国は最大200万円、県も最大50万円の給付金を支給する方針だが、「そんな金額ではすずめの涙にしかならない。従業員19人の雇用と景品納入業者などの取引先を守るためには営業を続けるしかない」と話す。

 県からの再三にわたる休業要請に対し、男性は25日に計10枚の意見書を県に提出した。「必要以上に行動を制限することは人権侵害に当たり、憲法違反だ」と主張している。

 休業要請に従わないパチンコ店を巡っては、大阪府や兵庫県、神奈川県が既に店名を公表し、東京都や京都府なども今後公表する方針。西村康稔経済再生担当相は、罰則規定を含んだ法整備に言及する。

 「パチンコ業界はつぶすべきだ」「店を爆破する」。インターネット上には営業店に対する過激な言葉が飛び交う。男性は「パチンコ店だけが標的にされ、もはや要請ではない。つるし上げのようになっている」と危機感を強めている。

 一方、福岡県は「休業によって経営に影響が出ることはよく分かっているが、感染拡大防止という目的を理解してもらい、協力をお願いしたい」としている。 (宮崎拓朗)

店の感染対策に限界」「補償なしには疑問識者の声

 休業要請に応じないパチンコ店は全国にある。営業自粛を当然とする見方が広がる一方、休業補償がないまま休業を促す手法への疑問や、実名公表による過度なバッシングを懸念する識者もいる。

 NPO法人医療ガバナンス研究所(東京)理事長で感染症に詳しい内科医の上昌広さんは「医学的には、今の時期の営業は勧められない」と話す。新型コロナの特徴は屋内での感染リスクの高さ。さまざまな物を介して感染が広がるため、換気などの防止策を取っても「限界がある」とみる。

 休業要請の対象であるゲームセンターなどの遊興施設で営業継続が問題視されるケースは、今のところ目立っていない。対象業種ではなくても営業を自粛する店舗がある中、営業を続ける一部のパチンコ店や飲食店に対し、批判は強い。

 それでも一部の事業者が営業にこだわる理由は、従業員の生活の保障がある。鹿児島大の渡辺弘准教授(憲法)は「そもそも、休業補償をせずに自粛に頼る政策が間違い」と批判する。

 憲法29条は公共の福祉のために私有財産を用いる条件に「正当な補償」を挙げる。「憲法の理念を踏まえれば、感染症対策であっても生じた損失を補償しなければならないと解釈すべきだ」という。影響が長期化する恐れがある中、補償もなく自粛を求めるのなら「通常よりも丁寧なやりとりが必要。行政は十分に説明し、店側の言い分も聞かなければならない」。

 「政府は補償せずに自粛させるという曖昧なやり方を通すため、世間の同調圧力を利用しているのではないか」とみるのは、日本の「世間」を研究する佐藤直樹・九州工業大名誉教授(刑事法学)。

 佐藤さんによると、日本社会の土台を形づくるのは法律ではなく、伝統的な人間関係を基軸とした世間。休業が法的な義務ではないのに強い批判が集まるのは、不平等を嫌う世間の強い同調圧力が原因という。「実名公表はさらなる憎しみを生み、国民の分断を促しかねない」と危ぶむ。

コロナショック日本最悪2700万人の生活が破綻する

FRIDAY DIGITAL 2020年4月24日(金)10時02分配信

「『コロナショック』はこれから深刻化します。4月から6月にかけて、日本の経済はほとんど動かない。ですから、8月に各社の四半期決算が発表され、衝撃的な数字が明らかになると、大手企業は『予算を絞ろう』となります。その結果、9月が経済の底になる。年末には資金繰りに困る中小企業が山ほど出てくるでしょう」

そう語るのは、黒川敦彦氏(41)だ。

黒川氏は大阪大学卒業後、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の研究員として大学発ベンチャーの支援事業に取り組み、その後は複数のベンチャー企業の経営や投資、コンサル事業に携わってきた。現在は政治団体『オリーブの木』代表を務める。その黒川氏が3月に上梓した『ソフトバンク崩壊の恐怖と農中・ゆうちょに迫る金融危機』は3万部を突破した。

著書でまもなくリーマンショックの数十倍の金融恐慌が起こると警告する黒川氏は、コロナショックについてこう語る。

「都市封鎖を行ったドイツですら、通常生活に戻れるのは2021年になるとドイツ国内で指摘されています。日本だけが5月上旬から経済回復が始まるとは思えない。2年間は経済の停滞は終わらないでしょう。私の推定では、年平均で日本のGDP(約540兆円)は、約15%は下落します。つまり81兆円。この金額を補填しなければ倒産、失業が続出します。年収300万円で割れば、2700万人の生活が破綻することになります」

ソフトバンクは大丈夫か?

4月7日、安倍晋三政権は事業規模108兆円にも上る「緊急経済対策」を大々的に発表した。だが、黒川氏は「効果はほとんど期待できない」と一刀両断する。

「本当に必要な国民への給付分は、約10兆6308億円だけです。この中に『30万円現金支給』(約4兆円)や、中小企業向けの支援(2兆円強)が含まれています」

黒川氏によれば、今回の緊急経済対策には、新型コロナウイルス対策とは関係のない、「不急」の予算がいくつもあるという。

「まさに火事場泥棒ですよ。例えば『レアメタルの確保・備蓄』、『海外向け商談・プロモーション支援』なんて項目まであります。それらはいま緊急に必要でしょうか。大企業向けの資金繰り支援には45兆円が投入されますが、中小企業と個人事業者はバタバタと倒れることになります。資金力のある大企業はテレワークで仕事が回っている。しかし、実際に現場で働いているのは中小企業やフリーランスの方たちです。日本の経済力の著しい低下は避けられません」

大企業の中にも「瀕死」状態に陥る企業が出てくる。なかでも黒川氏は孫正義会長が率いる『ソフトバンクグループ』を挙げる。同グループが’17年5月に設立した10兆円規模の投資ファンド『ビジョン・ファンド』がアキレス腱になるのだという。同ファンドが巨額投資した代表的な銘柄が軒並み不調なうえに、コロナショックの影響をモロに受けているからだ。

「同ファンドは世界の主要都市でシェアオフィスを運営する『WeWork』に約1兆円を出資していましたが、’19年秋、同社にまつわるスキャンダルが次々明るみになり時価総額は10分の1程度に急落しました。にもかかわらず、孫氏は1兆円の追加支援を決断します。

ところが、コロナショックで需要は激減し、4月には一部のオフィスで家賃を払えず、多数が休業しています。約1080億円を投資したインドのベンチャー企業『OYO』はホテル業ですから当然厳しい。トラブル続きですでに約5000人をリストラしていましたが、さらに数千人を一時帰休にしています。

また、同ファンドが約8300億円を投入し、筆頭株主でもある配車アプリ『Uber』はいまウーバーイーツこそ好調ですが、これは売り上げの2割程度で、大都市が外出自粛のいま、本業は苦しい。同ファンドの先行きが危ないのは明らかです」

ソフトバンクグループは4月13日、’20年3月期の連結営業損益が1兆3500億円の赤字になる見込みだと発表した。

「同グループは19兆円の有利子負債を抱えていますが、時価総額およそ14兆円の中国の『アリババ』株を所有しているので、生き延びているという状況です。しかし、米国で金融危機が起きれば、いまや『投資会社』となったソフトバンクは解体されて、切り売りされることになると思います」

その金融危機まで残された時間はさほど長くない。

「米国では4月中旬までの1ヵ月で新規の失業保険申請が2200万件を超える見込みです。FRBは3月中に総額235兆円の金融緩和を決め、4月9日に250兆円の経済対策を発表しています。実質GDP成長率は横ばいなので、市場には行き場のないおカネが溢(あふ)れることになります。

私はどう長く見てもあと3年で米国の金融バブルは本格的な崩壊を始めると考えています。そうすると日本で何が起こるか? 年金基金やゆうちょ銀行をはじめ、日本は米国の金融商品に対して大量に投資をしていますので、老後の資産は吹き飛んでしまうでしょう。私たちにいまできることは、緊急事態宣言をきっかけに、自分の生活を見直しながら、少しずつリスク分散をして備えていくことしかありません」

コロナショックはこれから始まる世界大恐慌の引き金に過ぎない――。

 

2020年4月28日 (火)

【日経平均】小反落<米株先物安✍利益確定売り>方向感なく薄商い

コロナショック相場大荒れ…米ドル円はGW急落リスク

幻冬舎ゴールドオンライン 2020年4月28日(火)10時45分配信

 日経平均株価は節目の2万円を目前に上値が重く、再び跳ね返されそうです。一方、動きが出そうなのは米ドル円であり、徐々に上値の重さがみられ始めました。107円~109円のレンジ相場を下抜ける可能性もありそうです。その背景などを考えてみます。

NY原油先物6月限は-24.56%の下げ幅

 4月28日(火)の東京株式市場では、日経平均株価は前日終値を挟んでもみ合いとなっています。節目の2万円を手前に戻り売りの圧力は強く、また、これを跳ね除けて上昇していくにはモメンタムが弱いといった印象です。米国金利上昇を受けて銀行株が堅調ですが、全体相場を押し上げるには至っていません。

 27日(月)の昼過ぎに日本銀行から追加の金融緩和が公表されましたが、海外の反応は「ない」といった感じです。国債買い入れ枠を上限80兆円から無制限へと変更しましたが、もともと年間十数兆円しか買っておらず、「影響なし」という解釈がマーケットのコンセンサスです。社債やコマーシャルペーパー(CP)の買い入れについても、市場関係者の見方は冷ややかのようです。

 日本の国会では補正予算についての議論が行われていますが、現在報じられている内容では企業の延命の「足し」にはなっても、物足りないといった見方が海外メディアなどでも伝えられているもようです。

 27日(月)の海外市場は堅調でした。米国のNYダウの終値は24,133.78ドル(前営業日比+358.51ドル)で、ドイツなど欧州市場も上昇しました。良いニュースとしては、新型コロナウイルス感染で休んでいた英国のジョンソン首相が公務に復帰しました。首相は今週中にもロックダウン(都市封鎖)の緩和計画を示すと報じられています。

 一方、気がかりなのは原油価格です。NY原油先物6月限(WTI)は1バレル=12.78ドル(前営業日比-4.16ドル)でこの日の取引を終えています。-24.56%の下げ幅で、不安定な地合いであることに変わりはありません。

米ドル円は米国市場で一時107円を割り込んだ

 為替市場において、米ドル円の上値が重くなってきました。2月から3月にかけて10円の下落、そして10円の上昇と乱高下があり、その後は107円~109円の3円の値幅でレンジ相場に移行していました。足もとではレンジの下限に位置していますが、27日(月)の米国市場では一時107円を割り込む場面がありました。

「コロナ・ショック」の相場急変時に、米ドルが全面高となる際の理由(背景)は「ドル不足」でした。戦争や災害などでマーケットが極度に委縮し、「恐怖状態」になると、企業や投資家の多くは資産を売って、米ドルに資金を移します。米ドルがなければ原油や石炭を買えないし、貿易を営む企業は決裁ができません。いわゆる「有事のドル」というものです。

 これに対応するため、世界中の中央銀行は協調して米ドル資金をマーケットに供給し、マーケットの動揺は収まりました。実需の米ドル需要が薄まり、徐々に米ドルは対主要通貨で弱含んでいましたが、一転して「米ドル余り」になりそうという見方が広がりつつあります。

 米国のトランプ大統領は「経済再開」の意向です。このところ、新型コロナウイルスの感染者数増加にアタマ打ち感が出ていることもあって、市場関係者や海外メディアの一部も「徐々に再開していこう」という気持ちが出てきているようです。

 こうなると、持っている米ドルを売って、株や債券、コモディティ(商品)といった金融商品、リスク資産に資金を移していく動きが出てきます。すなわち、米ドル安につながります。先週あたりから、マーケットのムードが良くなると米ドル安になるという地合いです。「リスク選好のドル売り」となっていて、米ドルのひっ迫感は明らかに後退しました。

 米ドル円は目先で、107円ちょうど付近での攻防になりそうです。上値の重さから買いでは入りにくく、逆に売りで仕掛けるにも買い支えが入りそうで、ためらいます。

 しかし、107円を明確に割り込むと、ロング(買い持ち)筋の投げ売りなどポジション解消の動きが出るとみられ、下押し圧力は強まりそうです。トレーダーの在宅勤務でもともと相場が薄いところで、日本ではゴールデン・ウィークに入ります。ちょっとした投機筋の仕掛けで相場が大きく動きやすい状況であるため、注意したいところです。

ANA純利益75%減 20年3月期、旅客急減 今季予想は未定

時事通信 2020年4月28日(火)15時45分配信

 ANAホールディングスが28日発表した2020年3月期の連結決算は、純利益が前期比75.0%減の276億円だった。新型コロナウイルスの感染拡大で旅客需要が急減。多くの路線が運休・減便に追い込まれ、大幅減益を余儀なくされた。

 売上高は4.1%減の1兆9742億円、本業のもうけを示す営業利益は63.2%減の608億円に落ち込んだ。1~3月期に限れば営業損益は588億円の赤字だった。

 今後の新型コロナの影響を見通せず、21年3月期業績予想は未定とした。外出自粛などにより足元でも大幅な減便となっており、当面は厳しい経営状態が続きそうだ。 

原油急落1リットル=15円」ガソリンスタンドが大幅値下げしない訳

ITmediaビジネスオンライン 2020年4月17日(金)12時15分配信

 原油相場が暴落している。2020年1月8日に、一時1バレル=65.62ドルを付けた原油相場は、14日現在、およそ3分の1の水準となる22.60ドルで推移している。これをリットル換算すると、原油1リットルの価格は円換算で15.30円となっている。

 わずか3カ月の間に3分の1となった原油価格。その分だけ石油会社の原価が安くなったように思われるが、街のガソリン価格はそれほど値下がりしていない印象だ。資源エネルギー庁によれば、4月8日時点のレギュラーガソリンの小売価格相場は124.9円だった。

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 図表は、WTI原油相場と、国内のレギュラーガソリンの小売相場を比較したものである。今年の年初を100とおき、4月14日までの騰落率を示している。これをみると、年初から原油相場が63.64%下落したのに対して、ガソリンの小売価格は年初から14.04%の下落にとどまっている。

 仮に仕入れ値が大幅に安くなったにもかかわらず、ガソリン価格を据え置きにする動きがあれば、消費者保護などの観点から問題となるだろう。では、日本の石油会社は原油とガソリンの価格差拡大によって暴利を得ているといえるのだろうか。

 この点について、今回はガソリン価格を決定づける上で重要な「税金」と「在庫」について検討したい。

ガソリン価格は税負担が重い?

 まず、ガソリン価格が下がりにくい最大の要因は税金にある。ガソリン関係の税金は消費税のようにパーセンテージで算出されるのではなく、定額の税金が規定されている。

 石油会社にとって、最大の負担となっているのが、いわゆる「ガソリン税」だ。これは、ガソリン1リットルあたり53.8円を課すものだ。他にも、化石燃料に対して課される「石油石炭税」が2.8円かかる。また、化石燃料が排出する温室効果ガスに対して支払われる「温暖化対策税」0.76円も課される。これらは石油会社が支払うべきものだが、最終的な負担は当然消費者に転嫁されるものだ。

 つまり、ガソリンの小売価格は原油価格の変動に関係なく、最低でも57.36円の税金分だけカサ増しされていることとなる。最新の小売価格124.9円のうち、残りの67.54円のなかで会社はやりくりしなければならない。原油1リットルから取れるガソリンは0.2リットルである(なお、原油からはガソリン以外の燃料も同時に精製させる)。それを考えると、石油会社も採算ギリギリのラインで顧客にガソリンを販売していることがうかがえる。

 ここまで考えると、「原油相場が下落したにも関わらず、石油会社がガソリンの価格差で儲けている」という批判は妥当ではないだろう。むしろ、原油価格が下がっても一定の税収が得られる政府こそが、相対的に見れば“儲かっている”といっても差し支えないのかもしれない。

値下がりしても原価は下がらない?

 そんな政府とは対照的に、国内の石油会社は逆に業績の下方修正を余儀無くされている状況だ。ガソリンスタンドENEOSを経営するJXエネルギーは、先月に20年3月期における最終損益の見通しを、2500億円の黒字から2400億円の赤字まで下方修正した。コスモエネルギーHDは、19年度の最終益見通しを600億円から25億円に下方修正した。

 ここからも、原油とガソリンの価格乖離が拡大したとしても、石油会社が大幅に利益を出すという構図でないことが分かるだろう。このような石油会社の特徴を語る上では、原油価格がもたらす2つの「在庫影響」を見過ごしてはならない。

 ひとつは、石油会社が保有している石油の時価が、期末時点で取得価格(簿価)を下回っていた場合の、取得価格切り下げによる在庫評価額の影響だ。この場合、期末時点の時価まで取得価格を切り下げることになる結果、損失が発生する。株式で例えると、12月末に保有銘柄を決済することなく、評価損益を確定損益として計上するようなものである。

 もう一つが、会計方式による在庫影響だ。石油会社は、一般に総平均法という会計方式を採用している。この方式では、価格の高い時期に備蓄した原油の在庫と、価格が安い時期に仕入れた原油の在庫をまとめて平均化することになる。そのため相場下落時には、時価よりも平均取得額の方が高くなる。そのため、小売価格に占める売上原価率が高まってしまうのだ。

“ガソリン減税”は景気刺激策として有効?

 世間のイメージとは裏腹に、石油会社は現在苦境を強いられている可能性が高い。そこで、筆者は“ガソリン減税”を実施することが、景気刺激策の観点で有効ではないかと考える。

 そもそも、日本では、国家の安全保障の観点から、石油の備蓄量を一定以上に保たなければならないことが「石油の備蓄の確保等に関する法律」にて規定されている。それならば、石油の備蓄に寄与している石油会社にかかるガソリン税を見直すことも、選択の余地があるのではないだろうか。石油会社に対するガソリン税の見直しは、当然消費者にも還元されていくだろう。

 また、燃料のコストが減少すれば、物流コストの低下が期待できることも挙げられる。巣ごもり消費の文脈で需要が伸びているECサイトの送料負担の軽減を間接的に支援する効果が期待できる。さらに、燃料コスト負担が大きい航空業界についても、一定程度のダメージ抑制効果が期待できるのではないだろうか。

コロナショックで「物価」も「金利」も格差のない世界やってくる?

現代ビジネス 2020年4月4日(土)7時01分配信/唐鎌大輔(みずほ銀行チーフエコノミスト)

なりふり構わない「経済運営」が始まった…!

 既報の通り、コロナ危機を受けて主要国の中央銀行はなりふり構わない政策運営に踏み出している。

 たとえばECB(欧州中央銀行)は発表済みの資産購入プログラムを積み上げると総額で約1兆ユーロ(約117兆円)と見込まれるECBの既存プログラムがすべて使い果たされた場合、バランスシートは大変な規模に達する(1ユーロ=117円換算、以下同)。

 3月20日時点のECBのバランスシート状況によれば「金融政策目的での有価証券保有」が約2.7兆ユーロ(約315兆円)保有され、バランスシート総額が約4.9兆ユーロ(約573兆円)となっている。

 既存の購入枠を使い切ると、これに約1兆ユーロ(約117兆円)がオンされ「金融政策目的での有価証券保有」が約3.7兆ユーロ(約432兆円)、総額では約5.9兆ユーロ(約690兆円)まで膨らむことになる(もちろんほかにも変動要因はたくさんあるのであくまで概算である)。

 約5.9兆ユーロは「1ユーロ=1.10ドル」換算で約6.5兆ドルである。

 また、FRBもその領域にある。

「6兆ドル時代」の幕開け

 FRBは3月15日に資産購入プログラム(俗にQE4)をスタートし、開始5日間で2700億ドル(約29兆円)以上の米国債購入を行った(1ドル=108円換算)。

 これは当初設定枠(5000億ドル)の半分以上であり、それゆえに23日には直ぐに無制限に切り替えることになった。

 住宅ローン担保証券(MBS)も同期間で676億ドル(約7兆円)購入されたことが明らかになっており、これも当初枠(2000億ドル)の30%以上である。米国債とMBSが5日間で約3400億ドル(約36兆円)も購入されたことになる。

 結果、すでにFRBのバランスシートは3月25日時点で約5.3兆ドル(約572兆円)と初の5兆ドル台に到達している。このペースでいけばあっという間にやはり「6.0~7.0兆ドル」という世界が見えてくるだろう。

 もちろん、これら3月に見られた購入ペースは極限の緊張感の中であったことを割引く必要があり、常態化する可能性は高くない(と思いたい)。しかし、少なくとも欧米中銀のバランスシート規模は6兆ドル時代に入った印象はある。

 一方、日銀のバランスシート規模はECBと同じ3月20日時点で約594.1兆円、「1ドル=108円」換算で約5.5兆ドルである。

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  図表㊤ に示されるように、本稿執筆時点の最新データを踏まえると日米欧中銀のバランスシート規模はほぼ同一であるが、ECBやFRBの凄まじい資産購入ペースを踏まえると、欧米中銀と日銀の差は今後拡大するだろう。

長期低迷とデフレ経済

 この点、今後、「欧米中銀の『量』に劣後する日銀」という構図で緩和不足を煽る向きも出てくるかもしれない。

 だが、そもそもユーロ圏、米国そして日本では経済規模、端的には名目GDPの規模がかなり違う。名目GDP規模が違えばこれを賄う金融システムの大きさも、その庇護者である中央銀行の規模も当然変わる。

 そもそも日本の名目GDP(約5.2兆ドル)は米国のそれ(約21.4兆ドル)の4分の1程度なのに、日銀のバランスシート規模(約5.3兆ドル)がFRBのそれ(約4.2兆ドル)の1.3倍あったことが特異なのである(※数字は名目GDPの金額は2019年を、バランスシートは同年12月末時点を参照)。

 とはいえ、日銀の特異さはまだ十分視認できる。

 2019年の名目GDP対比で最新のバランスシート規模との比率を取った場合、FRBの25%、ECBの40%に対し、日銀は100%を優に超えている( 図表㊦ )。

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 この際、その善し悪しや効果の有無といった議論を呼びやすい点は一旦脇に置くが、この「100%」超えという数字が、日本が長期低迷とその結果としてのデフレに苦しんできたことの象徴の1つであることは間違いない。

「日銀化」する欧米中銀

 厳密には長期低迷に対抗して講じられてきた拡張財政路線とその結果としての国債増発が先にあり、これと同時並行して日銀による大規模な資産購入政策が打たれてきたことが「自国経済規模よりも大きい中銀のバランスシート」という結果に集約されている。

 現在、米国そして緊縮を是とする欧州ですらも拡張財政路線が肯定される機運が高まっている。意図しようがしまいが、中銀がそうした政府の路線に併せて緩和路線を強化することで「名目GDP比で見たバランスシート規模」という次元で見ても、FRBやECBが日銀に近づいてくる状況と言えるだろう。

 周知の通り、政策金利の水準感についてはFRBおよびECBの日銀化はもはや概ね完了している。また、バランスシートの「量」の水準感に関しても、FRB、ECBそして日銀の格差はなくなった。今後は名目GDP対比で見たバランスシートの「量」が日銀化するという視点が注目されてくるステージと言える。

 現在見られている凄まじい資産購入ペースが続けば絵空事とは言えまい。

 とはいえ、FRBやECBが名目GDPと同等のバランスシート規模に至るには、FRBでは本稿執筆時点の試算であと約16.2兆ドル、ECBではあと約7.9兆ドルの資産購入が必要である。

 足許から年間1兆ドルずつ積み上げてもFRBで16年程度、ECBで8年程度の年月を要する。「量」の面で、欧米中銀が完全に「日銀化した」と言える状況に至るまでには相当の距離があると言える。

日銀は「危機対応のフロントランナー」…?

 欧米中銀が手を付けていない政策も存在するという意味で彼らはまだ「日銀化した」とは言えないかもしれない。

 例えば、現状、株式の上場投資信託(ETF)購入を行っているのは日銀だけだ。

 しかし、こうした政策についてこの先FRBやECBが関心を示す可能性は無いのだろうか。そうとも言い切れない情勢だろう。

 また、そこまでは踏み込まなくとも長期金利を特定水準にペッグさせるイールドカーブコントロール(YCC)ならばどうだろうか。

 現在FRBは無制限の国債購入を謳っているが、その実は金利水準を見ながら運営が売買されている印象もあり、FRB版YCCはすでに始まっているという見方も可能かもしれない。

 一方、ECBは19か国の国債を購入するため日銀のようなYCCは難しい。

 あくまで筆者の想像だが、たとえばある基準日などを設け、そこからの変動幅を設定するという発想はあり得るかもしれない。この点、ECBは日銀よりも創造性を発揮する必要がありそうだが、それでも礎にあるのは日銀の既存フレームワークだろう。

これから起きること

 欧米中銀のなりふり構わない政策運営によって、最近日銀の挙動は非常に大人しく、また(期待されていないがゆえに)失望すらされないという状況にある。

 しかし、上述した名目GDP比で見たバランスシート規模の大きさや既に取り揃えられている緩和策の豊富さなどを見るにつけ「危機対応のフロントランナー」であることを改めて感じさせられる(特に嬉しいことではないが……)。

 FRBやECBを筆頭として海外中銀は今後、様々な政策運営を試行するだろうが、我々日本人にとっては「いつか来た道」に感じるものがほとんどになると思われる。

 その行きつく先は金融政策運営が注目されない金融市場であり、ますますもって財政政策へのフォーカスが当たりやすい世界だろう。その時、中央銀行は淡々と国債を購入するだけの機関になってしまうのだろうか。

 これに近い政策運営をしている日本でほとんど物価が上がってこない状況を踏まえると、世界的に金利も物価もない世界というのが近づいているようにも感じてしまう。

 

2020年4月27日 (月)

【新型肺炎】“差し当たり”<既存✍治療薬>効き目の程度

「劇的な回復ぶりにきました」新型肺炎に既存薬はどれ?13人の感染者を診た医師の報告

文春オンライン 2020年4月27日(月)11時00分配信/長田昭二(ジャーナリスト)

 世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。

 このウイルスには、現状では確立された有効な治療法がない。従来型の細菌性肺炎なら、抗菌薬で病原体を殺すことで治癒できるが、新型肺炎にはその薬がまだない。そのため別の疾患の治療薬を転用することで治療効果が得られるのではないか、とする研究が世界中で進められている。

治療薬として期待されている“喘息吸入薬”

 抗インフルエンザウイルス薬の「アビガン」、抗HIV薬の「カレトラ」、エボラ出血熱の治療薬として開発された「レムデシビル」などがそれだが、もう一つ、期待されている薬に「オルベスコ」という、喘息治療用の吸入薬がある。安倍首相イチオシのアビガンに比べてニュースで取り上げられる頻度は低いが、すでに国内でも新型肺炎患者にこの薬を使い、良好な治療成績を見せている医療機関がある。

 神奈川県立足柄上病院は、県内に8つある第二種感染症指定医療機関の一つ。大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」で感染した乗客の一部をはじめ、3月末までに市中感染を含む13人の感染者を受け入れた。

 ここで治療に当たっているのが同院総合診療科(内科)医長の岩渕敬介医師だ。病院の性格上、「軽症患者のみ」を受け入れるつもりでいた同医師だが、実際に搬送されてくると、入院後に重症化するケースが少なくなかった。世に出て間もないこのウイルスは、その素性を示す情報量が圧倒的に少ない。暗中模索の日々を余儀なくされていた岩渕医師は、藁にも縋る思いで出席した国立感染症研究所の拡大対策会議でオルベスコに出会う。

ウイルス増殖を阻害する

「COVID―19に対して様々な喘息吸入薬の効果を検証したところ、オルベスコにのみウイルス増殖を阻害する働きが認められた」という報告を聞いたのだ。

 報告を聞いた岩渕医師は驚いた。

「以前から子供や高齢者にも広く使われてきた薬だ。これが本当なら……」

 病院に戻った岩渕医師はすぐに上司と相談し、急いで院内の倫理委員会を通してオルベスコの導入に踏み切る。

「劇的な回復ぶりに、私自身驚きました」

 最初に投与した重症肺炎患者は、酸素吸入をして起き上がることもできない状況だったが、オルベスコを投与後2日で、食事が摂れるようになり、自分で歩けるまでに回復した。

「劇的な回復ぶりに、私自身驚きました。正直、“救われた”と思いました」(岩渕医師、以下同)

 その後も髄膜炎を併発した重症例をはじめ、3月末の時点で6人の新型肺炎患者にオルベスコを使った。患者はいずれも退院、もしくは回復傾向に転じている。

「オルベスコは、実験室の結果ではウイルスの増殖抑制作用が認められているが、実際に人間の体内でどのような働きをしているのかは分かっていない。ただ、一つ言えるのは、この薬は安全だ、ということ。それがなければこの薬を使っていたかどうかわかりません」

 戦争に例えられる現状、未知のウイルスを相手に、兵器は何種類あっても不都合ではない。暗闇の戦いの中で、オルベスコという新兵器を手にした岩渕医師は、こうつぶやいた。

「わずかに視界が開けてきたような気もする……」

 岩渕医師の貴重な報告は、「文藝春秋」5月号及び「文藝春秋digital」に掲載した「 現場医師の報告 新型肺炎『重症化』の苦しみ 」でくわしく読むことができる。

コロナに対抗 自宅でを鍛える 簡単なトレーニングの方法

NEWSポストセブン 2020年4月21日(火)16時05分配信

 死に至る病である「肺炎」──新型コロナウイルスのリスクを抑えるために、自宅で今すぐできることがある。加齢とともに弱っていく肺を、自分で“鍛える”のだ。専門家が教えるトレーニングとは。

放置すると免疫力ダウン

 人体にとって不可欠な「酸素」。取り込んだ食物をエネルギーに換え、細胞を働かせる役割を担う。その酸素を体内に取り込み、老廃物である二酸化炭素を排出する働きをするのが、「肺」である。

「肺は20歳から25歳頃まで成長し、能力のピークを迎えます。老化などによって肺が衰えると、酸素を十分に取り込んだり、二酸化炭素を排出したりすることができなくなる。そうすると、様々な細胞の働きが悪くなり、免疫力の低下にもつながります」(ナビタスクリニック川崎の谷本哲也医師)

 その結果、肺炎を発症した時の重症化リスクも増す。日本では約9万人が肺炎で亡くなっているが、その95%超を65歳以上の人が占めている。

 そこで重要になるのが「肺を100%使うこと」だと話すのは、文京学院大学教授で理学療法士の柿崎藤泰氏だ。

「肺自体は広がったり縮んだりできません。『呼吸筋』と呼ばれる肺周辺の筋肉が動くことで、肺は拡張と収縮を繰り返しています。しかし、加齢とともにそれら肺周辺の筋肉が十分に動かせなくなり、『肺を100%使えていない浅い呼吸』の人が増えてきます。そうした状態になると、肺自体は健康でも、酸素と二酸化炭素の交換量が減ってしまうのです」

 姿勢が悪い状態を長く続けるなどの原因で一度“浅い呼吸”が習慣になってしまうと、肺周辺の筋肉がどんどん使われなくなり、固まってしまうのだという。その悪循環から抜け出すために、肺の周りの筋肉を“鍛える”必要があると柿崎氏はいう。

「鍛えるといっても、肺の機能は強い負荷を与える類の“筋トレ”によって高めることはできません。使われていない状態の筋肉は、特定のエクササイズをして伸ばしたり刺激したりすると、また使えるようになります。そうすれば肺の機能はグンと上がるのです」(柿崎氏)

 では、具体的にはどう肺を鍛えるのか。肺の機能を高める上で重要な役割を担うのが、「横隔膜」だ。

「横隔膜は呼吸筋の中で最も大きく、重要な筋肉です。肺と、胃や肝臓など腹部の内臓の境界にあるこの筋肉は、縮むことで肺を引っ張って広げ、同時に腸を押し下げる。それによって息を吸うことができます。一方、息を吐く際には、横隔膜が緩むことで肺がしぼみます。その際、腹筋や背筋などお腹周りの筋肉の働きによって腸などの内臓は体幹の中心へと収められ、横隔膜の位置は元に戻ります。

 ところが、加齢とともにお腹周りの筋肉が衰えてくると、内臓の重さを支えられなくなってしまう。それに伴って横隔膜も元に戻らなくなってしまいます。そうなると息が吐ききれず“浅い呼吸”になるのです」(柿崎氏)

「正しい位置」に戻す

 そうした問題を解消するためのトレーニングが別掲の図の体操【1】だ。仰向けに寝た状態で足を椅子に乗せ、背筋が真っ直ぐになるようにバスタオルを畳んで腰の下に敷く。

「腰を持ち上げた姿勢になることで内臓が頭側に持ち上がり、横隔膜が本来の位置に戻りやすくなります」(柿崎氏)

 全力で呼吸するのではなく、「7~8割の感覚」でやるのがポイントだという。

「できるだけゆっくり、無理のないように深呼吸を続けてください。深呼吸の回数でいえば20回、時間としては2~3分ほど続ける中で、次第に息を吸った時に自然と、胸とお腹の両方が膨らむようになります。その状態が横隔膜が本来の位置を思い出した証拠です」(柿崎氏)

 横隔膜と並んで重要なのが「胸郭」だ。胸郭とは肺を取り囲む肋骨などを含む骨の総称で、肺が膨らむのと同時に、その容れ物である胸郭も広がる。

「胸郭周りの筋肉が固まり広がらなくなると、取り込める空気の量も少なくなります」(柿崎氏)

 もう一つの図に記した【2】は「胸郭」の可動域を広げる体操だ。とくに猫背ぎみで首が前に出ている人は、胸の前面にある筋肉を使いにくいせいで、胸郭が十分に広がらない状態になっているという。

「図のように頭を後ろに倒し、顎を上げるのは、胸前の筋肉をストレッチし、本来の可動域を思い出させることが目的です。また、顎を上げる際に胸を手で押さえるのは、胸の動きを感じるため。ギュッと強く押すのではなく、軽く押すのがポイントで、胸の前の筋肉を使い、胸郭が広がっていることが感じられたらOKです」(柿崎氏)

 この体操によって吸って吐く一連の動作がよりスムーズにできるようになり、「使うべき筋肉を最大限、効率的に使った呼吸ができるようになる」(柿崎氏)という。

誤嚥性肺炎の予防に

 では、肺を鍛えることは、新型コロナに対しても有効なのか。そもそも肺炎には、ウイルスによるものなど原因は様々ある。誤嚥により肺に細菌が入ってしまう「誤嚥性肺炎」は、高齢になるほど発症リスクの高い疾患として知られている。

 肺を鍛えて十分な呼吸ができるようになれば、前述の通り免疫力の改善が期待できる。

「呼吸機能が良好であれば、一般的に肺炎の重症化リスクが下がるので、新型コロナによる肺炎でも同様に下がる可能性があります。一般の肺炎予防でいえば、肺炎球菌やインフルエンザに対するワクチン接種も重要です」(谷本医師)

 呼吸機能を高めることは、日常生活での大きなメリットにもつながる。

「私の臨床経験からですが、呼吸は自律神経と密接に連動しているので、十分に呼吸できない人は交感神経が優位になり、眠りの質が悪くなったり、疲れやすかったり、集中力が低下しやすくなったりする傾向がみられる。正しい呼吸をすることで、そうした悩みが解消することも多いのです。さらに姿勢が良くなるので腰痛が解消し、腕や足の動きも円滑になって、高齢者に多い関節の変性症の予防にもなります。老化だけでなく、喫煙など生活習慣によって肺の機能は落ちてしまいます。だからこそ、正しい運動によって、呼吸の能率を高めることは非常に大切だと考えます」(前出・柿崎氏)

 自宅でできる手軽なトレーニング、まずは実践してみては。

コロナ患者の知られざる兆候凍傷のような皮膚変色に要注意

FLASH 2020年4月23日(木)16時41分配信

 新型コロナウイルスに関して、さまざまな「独特の症状」が報道されるようになってきた。もっとも有名なのは、味覚と嗅覚の異常だろう。日本でも、阪神の藤浪晋太郎選手や、タレントの黒沢かずこが味覚・嗅覚の感じにくさを公表し、広く知られるようになった。

 カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究チームは、4月12日、味覚・嗅覚障害のある人は、比較的回復が早いとする調査結果を発表している。研究チームの医師は「匂いがわからなくなった患者の74%が、調査時には回復」と指摘している。

 新型コロナウイルスは、通常のインフルエンザとは異なる肺炎を引き起こす。イタリアでは、新型肺炎が治っても、肺に永久的な損傷が残るかもしれないと報道されている。ライニュース(4月18日)によれば、軽症で、自宅療養で完治した6人のダイバーが、肺の損傷のため、もはやダイビングできない可能性があるという。

 最近のアメリカの報道では、「血栓」という言葉が増えてきた。

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 abcニュース(4月21日)によると、皮膚科医たちが「コロナの爪先(COVID Toes)」と呼んでいる現象があるそうだ。凍傷と同じように、つま先が赤や紫に変色するのだが、症状の軽い子供や若年層に多く見られる。さらに、紫色の網目のような模様が出ることもあり、いずれも血栓との関係が疑われている。

 ノースウェスタン大学などがこの現象に注目し、初期症状のチェックに使えるかどうか、世界中に声をかけ調査を始めているとのことだ。

 また、ワシントンポスト(4月22日)は「謎の多い血栓症が患者を殺している」と報じた。解剖結果から、患者の肺に小さな血栓が広がっているのが確認されたそうだ。

 アメリカでは、先日もブロードウェイの人気俳優ニック・コルデロがコロナの闘病中に血栓症を併発し、右足を切断したニュースが流れたばかり。もし心臓や脳にも血栓ができるとしたら、突然、発作で倒れてしまうコロナ患者の説明がつく。なお、この記事でも、足が青く変色したり、腫れ上がったりする症状が、悪化の兆候のひとつだとされている。すでに、ニューヨークの一部の病院では、コロナ患者全員に抗血栓薬を処方し始めている。

 感染がアジアより遅れて始まったとされるアメリカだが、実は、 カリフォルニア州で2月6日に亡くなった人が新型コロナウイルスに感染していたことが正式に確認された。2月6日の段階では、中国とフィリピンでしか死者は報告されておらず、政府やWHOが気付くずっと前からアメリカにウイルスが蔓延していたことになる。

 誰も知らぬ間に忍び寄ってきたコロナウイルス。事態の収束はいつになるのだろうか。

習近平氏看板にかけた女性を監禁 精神薬投与、一時失言状態に

共同通信 2020年4月27日(月)15時42分配信

 中国で2018年に習近平国家主席の強権政治に反対するとして看板の習氏の顔に墨をかけた女性(30)が、法的根拠が示されないまま当局に事実上監禁され、抗精神病薬を過剰に投与された疑いがあることが27日までに親族らの証言で分かった。女性は昨年11月に解放されたが全身がむくみ、一時失語状態に陥った。

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 女性の行動は中国内にくすぶる習氏への不満が一時噴出するきっかけとなり、中国当局が報復として社会復帰が難しくなるまで苦痛を与えた可能性がある。親族は「もともと精神状態に問題はなかったが、変わり果てた姿となった」と語った。

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中国の習近平国家主席の看板に墨をかける董瑶瓊さん(YouTubeから)

 

2020年4月26日 (日)

【金正恩】死去(享年36歳)✍4月15日「脳死」確認。

金正恩委員長、人民革命軍記念日に五里霧中…北朝鮮メディア沈黙

中央日報 2020年4月26日(日)9時48分配信

「健康不安説」が出ている北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の公開活動の知らせは人民革命軍創建88周年記念日である25日夜まで出ていない。

北朝鮮国営メディアの朝鮮中央通信と朝鮮中央テレビ、朝鮮中央放送、労働新聞などは25日、人民革命軍創建88周年記念日関連報道に集中した。金委員長の公開活動と関連した内容は一切報道していない。

この日北朝鮮メディアは金日成(キム・イルソン)主席が率いた満州抗日遊撃隊である人民革命軍が1932年4月25日に組織されたことを強調し、「革命武力」宣伝にだけ集中する様相だった。

金委員長は2週間にわたり行方がはっきりしない状態だ。11日に平壌(ピョンヤン)の労働党中央委員会本部庁舎で党政治局会議を主宰する姿を最後に公開活動が見られていない。金日成主席誕生日だった15日に錦繍山(クムスサン)太陽宮殿参拝まで姿を見せておらず「健康異常説」が内外で増幅された。

韓国合同参謀本部関係者は「北朝鮮が主張する人民革命軍創建記念日と関連し北朝鮮国内で注目される特異動向は見られなかった」と明らかにした。

ロイター通信は25日に現地消息筋の話として、23日に中国政府が医療専門家を含めた代表団を北朝鮮に派遣したと報道した。韓国消息筋の話としては「金委員長は生きており、近く大衆の前に姿を表わすだろう」と伝えたりもした。

一方、1978年から北朝鮮は毎年4月25日を人民軍創建日に定めている。金正恩委員長の執権後は正規人民軍が実際に創設された1948年2月8日を建軍節として公式化している。

金正恩「術後重体」報道、CIAがリークした裏で繰り広げられた情報戦

デイリー新潮 2020年4月25日(土)17時00分配信

祖父、父、そして息子も心臓病

 世紀の大スクープか、大誤報か――。アメリカのCNNは4月21日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(36)が手術後、重体に陥ったとの情報があると伝えた。日本のマスコミも大きく報道したが、まずは新聞各紙の同日夕刊に掲載された記事の見出しをご覧いただこう。

 ***
◇ 読売新聞「正恩氏『手術受け重篤』 米報道 『容体好転』別報道も」
◇ 毎日新聞「北朝鮮:金正恩氏に重篤説 『心臓手術後合併症』 CNN報道」
(註:引用はデイリー新潮の表記法に合わせた、以下同)

 次に共同・時事の通信社と、翌22日の朝刊で報じた産経新聞の見出しだ。

◇ 共同通信「金正恩氏、手術受け重体との情報 米CNN報道、韓国は異変を否定」
◇ 時事通信「金正恩氏、術後に重体情報=別荘で治療中の報道も、韓国『特異動向なし』-米CNN」
◇ 産経新聞「『正恩氏、手術後に重体』 米報道、韓国政府は否定」

 衝撃的なニュースであることは言うまでもないが、共同・時事・産経各紙の見出しにもある通り、韓国は情報を否定した。

 菅義偉官房長官(71)は21日の会見で、「アメリカと連携し、情報の収集と分析」を行うとした。素っ気ない印象を持った向きも少なくないはずで、「CNNの報道は本当なのか?」と疑問に感じた方もいるだろう。

 北朝鮮情勢に詳しい東京通信大学の重村智計教授に取材を依頼すると、「日本、韓国、そしてアメリカの3か国は、『金正恩氏が手術を行った』ことについては、確証を持っていると思います」と解説する。

 歴史を振り返ると、祖父の金日成(1912~1994)、父の金正日(1941~2011)も急性心筋梗塞で死亡したとされる。つまり心臓病の家系なのだ。

「金正恩氏は心臓病と糖尿病を患っており、かなり状態が良くないと言われています。またCNNが報道を行った前日の4月20日、韓国のデイリーNKは金氏が心血管系の手術を受け、地方で治療を受けていると報じました」(同・重村氏)

 北朝鮮トップの健康管理は、フランスの医療機関が伝統的に関与してきた。北朝鮮国内の医師が担当した場合、たとえ病死であっても、処刑の必要が生じてしまうからだという。

「金正恩氏は昨年にペースメーカーを入れたという情報があり、更に今年2月にはフランスの医師が心臓手術を勧告したという話もありました。ただ、最近の正恩氏は重要な行事でも動静が伝えられないなど、不審な点が多かったのです。そのため、かなり急を要する手術が、北朝鮮の医師によって執刀された可能性が浮上しているのです」(同・重村氏)

 動静の混乱を報道から振り返ってみよう。共同通信が4月16日に配信した「北朝鮮、金正恩氏動静伝えず 太陽宮殿にも姿なし」からご紹介する。

《北朝鮮の朝鮮中央通信は16日、故金日成主席生誕108年を迎えた15日、朝鮮労働党や政府、軍の幹部らが金日成氏の遺体が安置されている平壌の錦ス山太陽宮殿を訪問したと伝えた。例年、幹部らと共に訪問してきた金正恩党委員長の姿はなく、日米韓は動向を注視している。

 金正恩氏が名実ともに最高指導者となった2012年以降、北朝鮮メディアは毎年4月15日か、その翌日には金正恩氏の太陽宮殿訪問を伝えており、報道がないのは初めて。

 金正恩氏は今月11日に党政治局会議に出席したことが12日に報じられて以降、動静は明らかになっていない。12日に開かれた国会に当たる最高人民会議でも姿を見せなかった》

 重村氏は「最高人民会議における不在は当初、北朝鮮で新型コロナが蔓延しており、その感染予防の一環だと考えられていました」と指摘する。

「そもそも最高人民会議は10日に開かれる予定だったのですが、実際は2日遅れで行われました。理由は現在に至るまで発表されていません。最高人民会議には約600人が出席することから、当初は『全員にPCR検査を実施したところ、何人かに陽性反応が出たのではないか』と見られていたのです」

 ところが、金日成の誕生日に金正恩の動静が伝えられなかったことから、日韓米は“異常事態”の発生を分析したという。

デイリーNK“スクープ”“の背景

 何しろ金正恩にとって金日成の遺体安置場所の訪問は、国家統治の“正当性”を保証する最重要の儀式の1つだ。欠席などあり得ない。

「北朝鮮も国家のトップに心臓疾患のリスクがあることから、対策を練ってきました。東京都内にある総合病院の助力などを受け、平壌に総合病院の『金萬有病院』を建設しています。心臓病の手術、治療に必要な最新機材を揃え、都内の総合病院とは人的な交流も行っています。アメリカは偵察衛星で金萬有病院を監視しているはずですから、人や車の移動を把握、手術の確証を掴んだと思われます」(同・重村氏)

 朝鮮中央通信が掲載した金正恩の“近影”も興味深い。同紙は10日、正恩が砲撃訓練を指導する姿と、11日に開催された朝鮮労働党政治局会議に出席した時の写真を掲載した。

 このうち、少なくとも会議の写真は「去年の写真を使い回した」可能性が取り沙汰されているという。

 いずれにしても、正恩の手術情報は、韓国とアメリカの諜報機関が、それぞれ異なる必要性から、マスコミへのリークを行ったと見られる。

「北朝鮮との融和路線を志向する文在寅大統領(67)は一貫して、国内の対北諜報部門を冷遇しています。一例を挙げれば、北のスパイを検挙する権限を剥奪してしまいました。これほどの政治的圧力を加えているのですから、諜報部門が北朝鮮にとって不利な情報を大統領府に報告すると、たちまち左遷させられると言われています。つまり金正恩氏の手術情報をキャッチしても、今の政権では有効活用できません。そのために諜報機関は、デイリーNKにリークしたと考えられます」(同・重村氏)

 一方のアメリカは、北朝鮮国内のスパイから得た情報や、衛星の監視などと合わせ、トランプ大統領(73)も重要な役割を担ったようだ。

「トランプ大統領は4月18日の会見で、金正恩氏から『書簡を受け取った』と明らかにしました。ところが北朝鮮の朝鮮中央通信は翌19日、書簡を送った事実はないと全否定します。大統領からすると赤っ恥をかかされたわけですが、この件に関して大統領だけでなくスタッフも沈黙を守っています。こうしたことから18日の発言は、いわゆる“観測気球”であり、北朝鮮の反応を見るための発言だったということでしょう」(同・重村氏)

 いつもの北朝鮮であれば、朝鮮中央通信の報道を通して否定のメッセージを伝えるにしても、もっと勇ましい調子になる。

 だが、今回は極めて淡々とした文面だった。このことからアメリカは「正恩氏の容体は、かなり悪いのではないか」と判断した可能性があるという。

「ただ、アメリカの場合、『正恩氏が手術を受けたが、経過は良好だ』という内容ですと、せっかくリークしても、メディアが報じない可能性があるわけです。CIAといったアメリカの諜報機関がCNN側に手術情報を漏らす際、確実に放送してもらうため、ことさらに重体だと強調した可能性はあります。現時点で冷静に情報を総合すると、手術は事実ですが、体調は快癒から重体まで幅があると見るべきでしょう」(同・重村氏)

 韓国政府は過去に、金日成の死亡説を発表したが、後に誤報だったことが判明している。

 韓国の中央日報(日本語版)は23日、電子版の記事として「【コラム】CNNは『金正恩委員長が重篤』…韓米情報に差(1)」を掲載した。

 この記事に、かつて金日成暗殺説を発表した経緯が紹介されている。

《1986年11月中旬、ソウルでは「金日成(キム・イルソン)襲撃死亡」という衝撃的な報道があった。北朝鮮の金日成主席が暗殺されたというニュースに国際社会は騒々しくなった。大統領が緊急閣僚会議を開き、北朝鮮軍最前方部隊に弔旗が掲揚されたとか金日成主席の死を意味する歌が流れているという国防部の報告が続いて、死亡は事実のように見なされた。しかし報道の2日後の同月18日、金日成主席は平壌(ピョンヤン)を訪問したモンゴルの人民革命党書記長を出迎えるために順安(スンアン)飛行場に姿を現した。米軍盗聴部隊の誤った諜報が震源という主張から、国防部責任論、北朝鮮工作説などが続いたが、ミステリーとして残った。韓国では屈指の大型誤報事態に挙げられる》

たとえ死亡でも国家は安泰

 もし金正恩が手術後、健康を回復していたとすれば、祖父の時と同じような“サプライズ”を再現しようと考えても不思議ではない。

「重体説が流れている金氏が颯爽と登場し、例えばトランプ大統領と電撃的に会談を行ったり、中国を訪問したりすれば、韓国やアメリカの諜報機関に大恥をかかせることができます。何よりも自身の政治基盤を強化させることにもつながるはずです。これは決して“現実性ゼロ”と片付けられないシナリオだと思います」(同・重村氏)

 これほど情報が錯綜しているのは、特にアメリカや韓国が故意に虚偽の情報を流していることも関係しているようだ。

「今、北朝鮮国内では大規模で苛烈なスパイ狩りが行われているはずです。金正恩氏の健康状態に関する情報は文字通りの国家機密で、それを漏らした者は極刑に値します。アメリカや韓国は情報源を秘匿、保護するため、意図的に間違った情報をマスコミに書かせているのです」(同・重村氏)

 まさに熾烈な情報戦というわけだが、たとえ金正恩が死亡したとしても、北朝鮮の国家体制が揺らぐ可能性は低いという。

「クーデターや国民が蜂起する可能性は低く、幹部も相互に依存しているため、内部抗争も起きることもないでしょう。仮に金正恩氏が死亡したとして、金ファミリーの家族会、労働党と軍の幹部、合わせて10人くらいで後継者を決めるはずです」(同・重村氏)

 ちなみに後継者の候補としては、兄である金正哲(38)のほか、3人いると言われる正恩の実子などが取り沙汰されている。他にも父親・金正日や自身の隠し子も、対象者となる可能性があるという。

 妹の金与正(31)を候補者候補として報道したメディアもあるが、重村氏は「現実性は乏しい」と指摘する。

女性の地位向上など、全く考えていない国家です。そういう点は非常に保守的なのです」

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岡村隆史「お金を稼がないと苦しい女性が風俗にくることは楽しみ」異常な発言を撤回すべきではないか

Yahoo!コラム 2020年4月26日(日)13時50分配信/藤田孝典(NPOほっとプラス理事)

岡村隆史「お金を稼がないと苦しい女性が風俗にくることは楽しみ」発言

心の底から嫌悪感を生じる発言を目にしてしまった。閲覧注意なので気分が悪くなった方は読まなくていい。

岡村隆史の以下のラジオにおける発言である。

新型コロナウイルスは様々な醜悪さを明らかにしてくれるが、なかでも最悪レベルの下劣さである。

女性の貧困化を待ち望み性的搾取を待ちわびる下劣さ

岡村は新型コロナウイルスの影響で仕事もなくなり、女性が貧困に陥り、性を商品化して売らなければならないことを「コロナが収束したら絶対面白いことある」と表現する。

また岡村は「短期間でお金を稼がないと苦しいですから」と女性の困窮状態を想像し、性の商品化を歓迎する。

そして「集中的にかわいい子がそういうところでパッと働いてパッとやめます」と性を仕方なく売らなければならない女性が短期間で稼いで辞めていくことも嬉しそうに予想する。

皆さんはどう感じるだろうか。

私は絶対にこういう発言は許してはいけないと思っている。

このような発言を面白おかしく取り上げてきたメディアも猛省すべきである。

現在、例えば10代の女性は「家にいてください」と言われても、性虐待や家庭内暴力を受け、家庭に居場所を失い、各支援団体に救いの手を求めている。

リーマンショックでも東日本大震災でも、人々のストレスが高まると、家庭内での虐待や性暴力につながる事例が多数報告されている。

今回も同様だ。

支援団体がかかわらなければ、岡村がいうように、路頭に迷っている女性を商品化し、性産業に利用するスカウトが声をかけていく。

児童福祉関連の制度やシステムを改善、拡充して手厚くする方向性ではなく、性産業に従事するような構造が作り上げられてしまっている

これを「福祉の敗北」などと批判する者もいるが、日本における性産業、性の商品化の需要は凄まじく、異常なほど女性の性的搾取に執着する構造が福祉の拡大や拡充を阻止している実態がある。

つまり、金がない女性は身体を市場で売れ、という野蛮な社会が至るところにあり、岡村のような思想、価値観が福祉の拡充を阻んでいる。

専門学校生や大学生、大学院生たちからの生活相談も止まない。

日本の学費は先進国でトップレベルに高額で、なおかつ給付型奨学金(スカラシップ)がほぼ皆無である。

だから、家庭に余裕がなければ、性産業に従事して、学費や生活費を稼がなくてはならない環境が広がっている。

近年は性産業の門戸も広がり、セックスワークに入職しやすい「簡単、安全、高収入」というイメージ戦略もとられ、ハードルが大幅に引き下げられている。

セックスワークへの誘導はするが、学業支援生活支援社会保障を整備しない社会だ。

日本社会は女性たちに性的搾取を強いてきたし、21世紀に入っても、このような人権無視の環境が広がっている。

困窮女性に対し、福祉や生活保障を充実させて解放するような方向性には一貫して動いていない。

誤解してほしくないのは、生活困窮者支援をするなかで、今回の緊急時だから女性が「性の商品化」をされているのではなく、日常的にそうなっている社会構造があるということだ。日常的に問題視されてこなかったものである。

岡村隆史を含めて「性の商品化」を待ち望み、女性の生活困窮や貧困を支援、縮小に向けて取り組むのではなく、待ち望む下劣な購入者たちが市場で待っている。

なぜ岡村のような力ある大人たち、力ある社会の構成員たちは女性の福祉拡充、生活支援の拡充を望まないのだろうか。 

そろそろ、貧困や生活困窮を利用し、苦しい立場に置かれている人々を温存するようなことは無くしていく方向に舵を切らないだろうか。

本稿ではセックスワークの是非を議論することはしないが、なぜこれほどまでに女性を性的搾取することに執着し、生活困窮や貧困から解放するのではなく、待ち望む野蛮な社会になっているのか。

このような女性の性を購入する人々の問題を「見える化」し、改めて社会福祉や生活保障をしていく社会への転換を図るべきであろう。

止むに止まれず、10代の女性、学生、シングルマザーなど生活に苦しむ人たちが性を売らなくても生活が可能な社会への転換こそ必要である。

岡村がいうような野蛮で下劣な社会のままにしておくのはもう止めていこう。

岡村隆史風俗自粛「神様は乗り越えられない試練は作らない」

FLASH 2020年4月26日(日)6時31分配信

 4月23日放送の『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で、岡村隆史が新型コロナウイルス感染拡大で風俗通いを自粛していることを語った。

 リスナーからの「コロナの影響で、今後しばらくは風俗に行けない?」とのメールに、岡村は「今は辛抱。『神様は人間が乗り越えられない試練は作らない』って言うてはりますから。ここは絶対、乗り切れるはずなんです」とコメント。

 さらに「コロナが収束したら、もう絶対面白いことあるんです」と希望を持っていうという。それは「収束したら、なかなかのかわいい人が短期間ですけれども、お嬢(風俗嬢)やります」と、風俗店に美女が入店する可能性が高いと持論を披露。

 岡村は「短期間でお金を稼がないと苦しいですから3カ月の間、集中的にかわいい子がそういうところでパッと働いてパッとやめます」と予測。そのため「『え? こんな子入ってた?』っていう子たちが絶対入ってきますから。だから、今、我慢しましょう。我慢して、風俗に行くお金を貯めておき、仕事ない人も切り詰めて切り詰めて、その3カ月のために頑張って、今、歯を食いしばって踏ん張りましょう」と呼びかけていた。

 また、岡村は自身について「俺なんか、絶対気をつけとかんと。もし僕が(新型コロナウイルスに)感染したら、『絶対、アイツ五反田(の風俗店)行きよった』ってなるやん。そこは歯を食いしばってアレ(我慢)するしかないから」と語っていた。

 岡村は4月9日の同番組では「とにかく仕事がもうないんですよ。全部休止、延期で家にずっといる」と外出を自粛していることを告白。食事も「ほぼUberEATSで松屋ばっかりです」と明かしていた。

「風俗野郎Aチーム」を自称する岡村も、現在は「STAY HOME」を自身に課しているのだ。

職場の貧困女子電気代も払えず、冷蔵庫が使えない日々…

SPA! 2020年3月29日(日)8時55分配信/中村敦彦(ノンフィクション作家)

 日本社会の格差がますます広がる中で、人間が安心して暮らすための基盤である“家”の存在が揺らいでいる。貧困に喘ぎ苦しむ人たちの劣悪住宅事情をリポートした! 今回は普通のアパート生活でも光熱費が払えず電気が止められている女性を取材した。

ブラックな職場で疲弊し孤立…“普通の部屋”に住む隠れ貧困女性

▽ 小谷香さん(仮名) 34歳 非正規介護職員

 群馬県在住の介護士、小谷香さん(仮名・34歳)も貧困にあえぐ女性の一人。彼女が住む部屋は木造アパートの1階にある、家賃4万8000円のワンルームだ。

「狭い部屋ですが、ここが唯一安心できる場所。お金には困っているけど住む家がある分、私はマシなほうです。でも実は光熱費が払えず電気は止められています。冷蔵庫が使えないので、食事はスーパーの見切り品ばかり。ネットは隣の部屋のWi-Fiに無断接続しています」

 小谷さんの手取りは、資格手当込みで月15万円程度だが、その業務内容は過酷そのもの。

「夜勤は月3回、17時~翌10時までの17時間勤務です。夜勤のときは一人で40人の施設利用者を見ているので、仮眠も取りづらい。暴言や暴力も日常茶飯事ですね。体力的にきつく、休日は夕方まで寝て終わってしまいます」

 日々の激務で疲れ切っており、仕事以外の時間は家で横になって過ごしているという小谷さん。新たな出会いを探す気力もなく、隣の家のWi-Fiを無断で使って見るYouTube動画が今の小谷さんの唯一の心の癒やしだという。

結婚なんて夢のまた夢……今日生きていくので精いっぱい

 異性との出会いはおろか、女友達に会う機会も激減、休日は常に一人で過ごしている。

「学生時代の友達は、結婚して育児やパートに忙しく、疎遠になってしまいました。女子会があっても着ていく服がないし、話題にもついていけないので肩身が狭い。“家の電気が止まっている”なんて絶対に言えません」

 電気が通っていないため、冷蔵庫はただの食料庫。菓子パンだけで空腹をしのぐこともあるという。

可視化されにくい女性の貧困

 脱法シェアハウス、ゴミ屋敷、車中泊……と劣悪な環境で生活する低所得者たち。女性の貧困の場合はまた違う事情がある。『東京貧困女子。』の著者で、これまで数多くの貧困女性の取材を行ってきたノンフィクション作家の中村淳彦氏は「貧困女性の住宅問題は男性よりも可視化されにくい」と指摘する。

「男性は住む場所がなくなれば、ホームレスになる人もいるので、かえって行政の支援も届きやすい。一方、貧困女性はどんなに困窮していても、セキュリティの問題から部屋だけは死守しようとすることが多いんです」

 彼女たちは、たとえば2階建ての小さな普通のアパートのようなところで暮らしており、一見すると生活に困っているようにはとても思えない。しかし、実際には、給与のほとんどを家賃にもっていかれ、生活が崩壊しているパターンも多いという。

「よくよく聞いてみると、公共料金を滞納して電気を止められていたり、洗濯機が壊れていて、洗濯板で衣類を洗っていたりと悲惨な状況でしたね。そうした女性の多くは、介護職や地方の団体職員として働く低賃金労働者でした」

 職場と家の往復のみの生活から人間関係が希薄になり孤立してしまうのは、小谷さんに限ったことではない。

「僕はこれまで、ラブホテルを宿代わりにしてカラダを売る中年女性軍団など極端な例も見てきました。それ以外にも月1万円強の公営団地に住むシングルマザーもいましたが、彼女たちは自分たちのコミュニティの中で助け合って暮らしているぶん、貧困女性の中ではいいほうかもしれません」

孤独な低賃金女性、結婚での貧困脱出も困難?

 一方、普通のアパートに暮らす低賃金労働者の女性は、孤独と過重労働のストレスで、人知れずメンタルを病んでいくのだという。

「圧倒的な孤立状態のせいで、生活保護制度を知らなかったり、そもそも自分が貧困であることを自覚していない女性もいます。結婚して貧困から脱する手段もありそうなものですが、疲弊しきっていて、そもそも結婚という発想に至らないようです」

 真面目に働いている女性が安く買い叩かれる――。彼女たちの貧困は、そんな歪んだ社会構造によって生み出されたものなのだ。

 

2020年4月25日 (土)

【コロナショック】世界の今<ワクチン開発✍競争>進捗状況

コロナワクチン👊日本圧倒的に出遅れる事情

東洋経済オンライン 2020年4月25日(土)15時50分配信

 新型コロナウイルスの感染拡大で、実用化が期待されるワクチン。開発に成功すれば製薬企業は世界中で市場を手に入れることができる。それだけでなく、国の科学技術力の高さを示し、人類を救うことにもつながるため、各国政府や民間団体は製薬企業を巨額の資金で後押しする。いまや世界規模の開発レースが始まっている。

 しかし、日本の製薬企業は、「スタートライン」にすら立てていない。

 新型コロナウイルスのワクチン開発は、かつてないスピード感で進んでいる。通常、ワクチン開発には5年以上かかるといわれているが、今回のワクチン開発の多くは1~2年以内の実用化をめざしている。

欧米の巨大製薬企業が開発をリード

 アメリカのジョンソン・エンド・ジョンソンは「今年9月までに臨床試験を開始し、来年初めには使用できるようにする」と表明。研究開発費は外部機関と共同で1000億円以上を投入し、アメリカの人口の3倍以上となる「10億回分を超えるワクチンを世界規模で供給する」と発表している。

 同じくアメリカのファイザーも4月中に臨床試験を始め、年末までに数百万回分、2021年中に数億回分の生産能力の確保に向けて動いている。ワクチン開発で提携するドイツのバイオベンチャーに対し、開発費とは別に契約金や開発進捗に応じて1000億円以上の支払い契約をしている。

 欧州では、ライバル同士が手を組むことになった。ワクチンの大手である仏サノフィと英グラクソ・スミスクライン(GSK)は、ワクチン開発で協業していくことを発表。今回の提携を「前例のないコラボレーション」と表現し、両社の技術を持ち寄って2021年下期までに開発を終わらせるとしている。

 一方、日本でもまったく動きがないわけではない。活発なのは大阪の企業や大学だ。大阪大学発のバイオベンチャーのアンジェスは阪大とワクチンを共同開発していくと発表。大阪の研究所やベンチャーも加わり、吉村洋文知事も「7月から大阪府内で治験を開始する」と意気込む。また、阪大は阪大微生物病研究会(BIKEN財団)とも共同研究していく。東京では、国立感染症研究所や東京大学医科学研究所が研究に乗り出した。

 ただ、いずれも中小や大学、研究所ばかりで、大手の製薬企業はあまり積極的ではない。

 かつて日本はワクチン開発の最前線に立っていた。「日本近代医学の父」とたたえられる北里柴三郎は、破傷風菌の培養に成功し、血清療法を確立。この研究からさまざまなワクチン開発につながった。1934年に大阪大学の敷地内に設置された現・BIKENグループは世界で初めての水痘ワクチンの開発に成功。東西で日本のワクチン界をリードしてきた。

 ところが、最近はほとんど成果らしきものがない。近年も肺炎球菌ワクチンや子宮頸がんワクチンなど、海外から輸入した「舶来もの」ばかりだ。日本でワクチン産業が落ち込んだ背景には、市場の不確実さがある。とくに難しいのが副反応問題だ。

 副反応はワクチン接種によって引き起こされる発熱や発疹などの生体反応で、ごくまれに重篤化する場合もある。ワクチンの歴史を振り返れば、患者に一定程度起きる副反応と、国全体の公衆衛生上のメリットとの綱引きがあった。副反応問題ばかり気にしてしまうと、ワクチンメーカーは開発に消極的になる。巨額の開発費を投じても、ひとたび副反応が起きれば、売上げは見込めなくなってしまう。「本当に定期接種に組み込まれるのか」「副反応のが社会的な理解が得られるのか」などメーカーはいくつもの変数を想定しなければならない。

 この状況を国が問題視し始めたのは2000年代のこと。海外で高病原性鳥インフルエンザウイルスが発生し、「新型インフルエンザウイルス」の脅威が日本でも叫ばれるようになったからだ。その頃、日本のワクチンメーカーを見渡せば中小企業や社団か財団法人ばかり。そこで厚生労働省は2006年に「ワクチン産業ビジョン」を策定し、ワクチンメーカーが発展していくための方向性を示した。

形骸化した「産業ビジョン」

 産業ビジョンでは、ワクチンメーカーに大手の製薬企業の「一部」として、もしくは製薬企業と「連携」して、事業展開することを求めた。つまり、資金力のある製薬企業の傘下に入り、新しいワクチンを継続的に発売し、安定的に収益を得ることで「スパイラル発展させる」との目論見だ。これによって未知の感染症にも対応できる産業育成が狙いだったが、厚労省が主導していくというより、製薬企業に丸投げしたともいえる内容だった。

 産業ビジョンの効果もあってか、その後、大手の製薬企業がワクチンメーカーと連携するようになる。第一三共は北里研究所、アステラス製薬は国内ベンチャーのUMNファーマ、大日本住友製薬は日本ビーシージー製造と手を組んだ。しかしながら、いずれの企業もうまくいかず、最終的に提携を解消することになる。

 中でも苦戦を強いられたのが第一三共だろう。第一三共はワクチンの受託販売をしていたが、本格的に参入するために北里研究所と2011年に合弁会社「北里第一三共ワクチン」を設立し、さらに2012年にはワクチン大手の英GSKとも合弁会社「ジャパンワクチン」を立ち上げ、国内外の企業とタッグを組んだ。2017年度にはワクチン事業の売上高が420億円に達した。だが、それ以上に事業リスクに苦しめられた。

 まず、北里第一三共が国の承認規格に見合わないワクチンを製造したことから、自主回収に追われた。これが発端となり、219億円の減損を計上。400億円の増資で立て直しを図ったものの、思うようにいかず2019年4月には北里第一三共は解散に追い込まれた。

 さらに、ジャパンワクチンも子宮頸がんワクチン「サーバリックス」の定期接種が副反応問題が起きた。ほかにも新しいワクチンが定期接種にならないなどの誤算が続き、結局、2019年4月に解散した。

中小ばかりに戻ってしまったワクチンメーカー

 大手製薬企業はワクチンメーカーをマネジメントできず、「産業ビジョン」がめざした産業育成は頓挫した。厚労省の「ワクチン産業ビジョン推進委員会」に委員として参加していた国立病院機構本部総合研究センター長の伊藤澄信氏はこう説明する。

 「ワクチン開発は産官学の英知を結集することが必要で、業界の意見も聞いてきたが、技術的な問題だったり、経済的なインセンティブが明確ではなかったりで、残念ながら進捗が思うにまかせていません」

 結果的に、中小ばかりに戻ってしまった今のワクチンメーカーに、今日の新型コロナウイルスに対応するだけの体力はあまりないようだ。ワクチンメーカーである旧化学及血清療法研究所から事業継承したKMバイオロジクスの広報は、ワクチン開発について、「技術的な面で検討はしているが、具体的に公表できるものはない。ただ、設備や資金が必要になるから、提携も含めて検討している」と話す。

 ワクチン製造部門を持つデンカも同様だ。「いまは新型コロナの検査キットに注力しており、経営資源は限られている」と広報が状況を説明した。

 ワクチン研究の歴史が長い北里大学は、ワクチンよりも治療薬の開発を優先している北里生命科学研究所感染制御研究センターの花木秀明センター長は理由をこう明かす。

 「ワクチン開発には時間がかかる。北里はワクチンのことを知っているからこその判断まずは治療薬を開発し、時間的余裕ができたうえで、第2段階がワクチンになる

 そもそもこの非常事態の中、既存のワクチンの生産を止めるわけにもいかない。余裕のないなかで、新たなワクチンの開発に着手するのは難しい産業ビジョンで描かれていた「スパイラル発展」どころか、悪循環に陥っているのが日本のワクチン産業の現状だ。

国内支援の2倍以上の資金を海外のワクチン開発へ拠出

 「国際社会とともにワクチンの開発を急いでいます」

 3月28日、安倍晋三首相は記者会見でこう発言した。ワクチンの国際団体である「感染症流行対策イノベーション連合」(CEPI)や、「Gaviアライアンス」の名前を挙げ、協力していく方針を示したのだ。新型コロナウイルスの治療薬として注目される「アビガン」(富士フイルム富山化学が開発した抗インフルエンザウイルス薬)とは対照的に、安倍首相の一連の発言からは日本発ワクチンの期待感はあまり伺えない。

 それは、国の予算付けでも浮き彫りになっている。4月7日に閣議決定された2020年度補正予算案では、「国内のワクチン開発の支援」は100億円。一方、「国際的なワクチンの研究開発等」には216億円だ。この国際的な研究開発とは、安倍首相も触れた国際団体への拠出を意味する。国内支援の2倍以上の資金を海外のワクチン開発に差し出すことになる。

 日本は2009年流行の新型インフルエンザウイルスで、ワクチンを海外に頼らざるをえなかったという過去がある。本来なら、自前でワクチンを用意するのが先進国としての責任だ。それに、新型コロナウイルスで世界規模のパンデミックを迎える中、仮に海外でワクチンが開発できたとしても、日本にそれがいつ届くのかはわからない

 産業ビジョンでは、感染症防御は「国家の果たすべき役割」と明記し、危機管理の観点からも日本でワクチンを開発・生産する重要性を説いていた。だが、業界に丸投げしたつけが、いま回ってきている。

トランプ氏提案殺菌剤を注射警告相次ぐ体内に入れないで !」

時事通信 2020年4月25日(土)14時25分配信

トランプ米大統領が新型コロナウイルスの治療法として、消毒用アルコールなどの殺菌剤を人体に投与することを提案し、波紋を広げている。

 人体への殺菌剤投与は極めて危険で、専門家やメーカーは「絶対に体内へ入れてはいけない」と猛反発。トランプ氏は釈明に追われている。

 問題の発言が飛び出したのは、ホワイトハウスの新型コロナ対策本部による23日の記者会見。会見では国土安全保障省の科学技術局長代行が、ウイルスが太陽光や高温・多湿の環境に弱く、漂白剤や消毒用アルコールなども効果があるとした実験結果を紹介した。これを受けてトランプ氏は「(殺菌剤を)注射すれば、あっという間に(ウイルスを)倒せるのではないか」と述べ、局長代行に研究を指示した。

 ロイター通信によると、米国医師会のハリス会長は「どのような状況だろうと、漂白剤などの殺菌剤を摂取したり注入したりすべきでない」と警告。漂白剤や住宅用洗剤を扱う英レキットベンキーザー社も24日、声明で「当社の製品は説明書に沿った使用のみを想定している」とし、体内へ入れないよう呼び掛けた。

 メリーランド州の危機管理局はツイッターに、トランプ氏の発言を受け「新型コロナと殺菌剤使用に関する問い合わせが何件も来た」と投稿。絶対に服用しないよう訴えた。

 トランプ氏は24日、記者団に前日の発言について「会見場にいた記者をからかうつもりで問い掛けたものだ」と釈明した。これに対し米メディアは、トランプ氏の言葉にあぜんとした表情を見せたバークス新型コロナ対策調整官の会見での様子を紹介し、「発言はからかったものではなかった」(CNNテレビ)と伝えている。

太陽光新型コロナウイルスを急速に不活化させるのか論文の公開を求める声も

時事通信 2020年4月25日(土)13時16分配信

 太陽光は新型コロナウイルスを急速に不活性化させるのか? 米ホワイトハウス(White House)は、政府機関による謎めいた研究結果を明らかにしてそう主張したものの、一部の科学者は、さらなる証拠が示されるのを待っている状態だとして注意を呼びかけている。

 米国土安全保障省長官の科学技術顧問を務めるウィリアム・ブライアン(William Bryan)氏は23日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領のコロナ流行に関する定例会見で、太陽光によって新型コロナウイルスが急速に不活性化することが分かったと発表。この発表には多くの注目が集まった。

 実験は、米メリーランド州にある国立生物兵器分析対策センター(NBACC)で実施。ブライアン氏が記者団に対して示した実験結果をまとめたスライドによると、ステンレス製品などの無孔質の表面上にあるウイルス量の半減期は、気温21~24度、湿度80%の暗所で6時間だったが、太陽光が当たると半減期は2分にまで縮まった。

 また新型ウイルスが空気中に漂う状態になった場合の半減期は、温度21~24度、湿度20%の暗所で1時間だったが、太陽光が当たると1分半にまで減少した。

 太陽光に含まれているが目には見えない紫外線は、ある種の病原体の消毒に非常に効果があることが知られている。世界保健機関(WHO)が発展途上国の人々に、水道水をプラスチックのボトルに入れて太陽の下に5時間置くよう推奨しているのもこのためだ。しかし、すべての病原菌が太陽光で死滅するとは限らない。

 太陽光には波長が違うさまざまな紫外線が含まれている。大まかに見ると、日焼けや肌の老化の原因となる紫外線A波(UVA)、紫外線A波よりエネルギーが強く、肌がやけどのように赤くなったり、がんを引き起こしたりすることもある紫外線B波(UVB)、そして最も危険な紫外線C波(UVC)に分けられる。

紫外線A波、SARSウイルスの活性には影響なし

 地球の大気を透過して地上に到達する紫外線は主にUVA。UVCは大気に吸収されて地上には届かない。UVCは動物細胞やウイルスの遺伝物質を傷つける程度が特に強いため、これが地上に届かないのはわれわれにとって朗報だ。

 新型コロナウイルスと遺伝子学的に近い重症急性呼吸器症候群(SARS)の原因ウイルスを調べた2004年の研究で、UVAは照射時間の長短にかかわらず、SARSのウイルスの活性にまったく影響を与えないことが示された。通常は実験室や病院の消毒に用いられ、今では中国のバスの消毒にも使われているUVCは、SARSのウイルスを15分以内に完全に不活性化させた。

 新型コロナウイルス「SARS-CoV-2」が、SARSのウイルスよりUVCだけでなく普通の太陽光にも弱い可能性はある。問題は、国土安全保障省が、科学界の規範を無視してデータを公開していないことだ。

 ウイルス疫学者のクリス・ボンシファルバ(Chris von Csefalvay)氏は、「どのように実験が行われたのかを知るために、研究について理解することが非常に重要となるだろう。実際の研究論文、または最低でも査読前の原稿がすぐに共有されることを強く期待している」 「科学界は彼らの発見を検討したがっているのは確かだ」と述べた。

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投石で、ホームレス男性を殺害 少年5を殺人容疑などで逮捕

毎日新聞 2020年4月23日(木)20時29分配信

 岐阜市寺田の路上で3月下旬、住所不定、無職、渡辺哲哉さん(当時81歳)が倒れているのが見つかり、その後死亡した事件で、岐阜県警は23日、いずれも県内在住の少年3人を殺人容疑で、2人を傷害致死容疑で逮捕した。5人はいずれも19歳で友人同士という。県警は5人の認否を明らかにしていない。

 殺人容疑で逮捕されたのは、同県安八町の会社員の少年ら3人。傷害致死容疑で逮捕されたのは、同県瑞穂市などに住む私立大2年の少年2人。

 逮捕容疑は、少年5人は3月25日午前2時ごろ、岐阜市河渡の河渡橋から約800メートル離れた同市寺田の路上までの間、渡辺さんを追い回し、石を投げるなどして暴行。さらにこのうち3人は渡辺さんの頭部に強い打撃を加えて殺害したとしている。渡辺さんは急性硬膜下血腫などで亡くなった。現場付近の防犯カメラの解析などで5人の関与の疑いが浮上。傷害致死容疑の2人は渡辺さんへの暴行を途中でやめたという。

 捜査関係者によると、渡辺さんは事件発生までの20年以上、現場付近の河川敷で生活。事件前の3月中旬、渡辺さんや一緒に路上生活をしている女性(68)が、見知らぬ男に投石を受けたとして計4回、県警岐阜北署に相談していた。

 女性は事件直後にも県警に「渡辺さんが数人の男に石を投げられた。2人で走って逃げたが、後ろを振り返ると倒れていた」と通報していた。県警は「(相談への)対応は適切だった」とする一方、渡辺さんが受けた他の投石に5人や交友関係のある別の少年が関わった可能性もあるとみて捜査している。

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 新たに捜査関係者への取材で、少年5人のうち殺人容疑で逮捕された3人が渡辺さんを数百メートルにわたり執拗に追いかけ、投石を繰り返したとみられることが分かった。県警は少年らが強い殺意を持って犯行に及んだとみて事件の背景を詳しく調べている。

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3月25日、岐阜市でホームレスの男性が死亡し、少年5人が逮捕された事件で、男性は過去にも、10人程度の少年から投石などの被害に遭っていたことが新たにわかった。

岐阜市寺田で3月25日、住所不定・無職の渡辺哲哉さん(当時81)が死亡し、警察は、石を投げて暴行するなどしたとして、殺人や傷害致死の疑いで逮捕した、朝日大学の硬式野球部の部員ら、19歳の少年5人を25日、送検した。

渡辺さんは、事件の半月ほど前から、石を投げられるなどの被害に4回遭っていて、警察に相談をしていたが、その後の捜査関係者への取材で、逮捕された5人を含む、およそ10人の少年が関与していたとみられることが新たにわかった。

警察は、逮捕した5人からくわしく事情を聴いて、事件の全容解明を進める方針。

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ホームレス殺害で逮捕された19歳の2人が所属していた朝日大野球部の“無期限活動停止”と藤田明宏監督の辞任発表

中日スポーツ 2020年4月24日(金)23時29分配信

 朝日大(岐阜県瑞穂市)は24日、硬式野球部の現役部員2人(ともに19)が傷害致死容疑で逮捕されたことを受けて、部の無期限活動停止と、藤田明宏監督(52)の辞任を発表した。

 岐阜市の路上で3月、路上生活者(ホームレス)と見られる男性(81)が殺害され、岐阜県警などがこの日、少年5人を逮捕。朝日大は、うち2人が同大に在籍する硬式野球部員だったことを受け、この日付けで部の無期限の活動停止を決定。さらに、存廃についても、「学内処分や裁判等、今後、当該者に科せられる社会的制裁を見極めた上で対応を決定する」と、廃部を含めて検討する方針を示した。

 また、藤田監督が大学側に辞任届を提出し、受理された。藤田監督は岐阜城北高を率いて、2006年春のセンバツで4強進出。母校の県岐阜商監督としても、09年夏の甲子園でベスト4入りした。15年から東海地区大学野球、岐阜学生リーグに所属する朝日大の監督に就任。昨秋リーグ戦は2位だった。部は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、6日から活動を中止していた。

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ウイルスより!コロナ感染者や家族へのがらせ多発

夕刊フジ 2020年4月25日(土)16時56分配信

 三重県で新型コロナウイルスの患者や家族の家に石が投げ込まれたり、壁に落書きされたりする嫌がらせがあった。この件に限らず、関係者に誹謗中傷を行う心理は、どこから生まれるのか。

 三重県の鈴木英敬知事は20日の記者会見で、コロナ感染者らに対する嫌がらせ行為が起きていることを問題視し、「誰がいつ、どこで感染するかわからない中、傷付け合っても意味がない」と語気を強めた。

 こうした嫌がらせは氷山の一角だ。関係者に感染が確認された関西地方の大学では、周辺の店舗で学生の「入店お断り」と張り紙された例もあった。

 企業でも、「上司が部下に除菌スプレーをかけた」などの相談が労働組合の連合に寄せられている。

 こうした嫌がらせをする側の心理について明星大学准教授の藤井靖氏(臨床心理学)は、「いつ感染してもおかしくないという不安を抱え、正しい情報を知りえなかった場合、攻撃など極端なことに走ってしまうことがある。『アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)』といわれ、普段思っていても出てこない差別感情が非常時に出ることがある」と解説する。

 根拠のない情報やデマを元にした嫌がらせもある。あふれる情報にどう向き合うべきなのか。藤井氏は「不確かな情報でも、人づてに聞いた話は、直接聞いた話よりも無意識に自分の中で信憑性を高めてしまう傾向にある。自分にも直接危機が及ぶ話なのか否かを冷静に整理すべきだ」と指摘した。

 コロナより怖いのは人間、というのではやりきれない。

 

2020年4月24日 (金)

【日経平均】反落<企業業績✍悪化懸念>リスク回避&様子見

〔東京株24反落=新型コロナに警戒続く

時事通信 2020年4月24日(金)15時30分配信

 半導体関連など景気敏感株中心に売りが広がり、日経平均株価は前日比167円44銭安の1万9262円00銭、東証株価指数(TOPIX)は4.69ポイント安の1421.29と、ともに反落した。新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な景気や企業業績の悪化懸念が改めて意識され、投資意欲が冷え込んだ。

 ▽ 整理売り消化できず

 24日の東京株式市場で、日経平均株価は下落した。休日中の外部環境の悪化を警戒して市場心理が冷え込み、週末特有の持ち高整理の売りを消化できなかった。

 米企業が開発中の新型コロナウイルス患者治療薬として期待された薬剤の有効性が疑問視され、23日の米国株は大幅高の後、急速に伸び悩んだ。また、米半導体大手インテルが2020年通期の業績予想の公表を見送ったことで、「先行き不透明感が高まった」(大手証券)という。4月の月例経済報告など国内外の景気悪化も顕在化し、買いは入りにくい環境だ。

 一方、23日に好決算を発表したネットワンや中外薬は急伸。新型コロナの感染拡大に歯止めがかからない中でも、業績が好調な銘柄への投資意欲はうかがえる。決算発表が本格化する中で、市場では「森(日経平均)より木(個別銘柄)を見る、割り切った投資が有効」(中堅証券)との声が上がっていた。

 225先物6月きりも下落した。株価指数オプション取引は、プットが締まり、コールは軟化した。

〔東京株234日ぶり反発=原油高で投資家心理改善

時事通信 2020年4がつ23日(木)15時30分配信

 原油相場の上昇により投資家心理が改善し、株を買い戻す動きが優勢だった。日経平均株価は前日比291円49銭高の1万9429円44銭、東証株価指数(TOPIX)は19.08ポイント高の1425.98と、いずれも4営業日ぶりに反発した。

 ▽ 警戒感が後退

 23日の東京株式市場は、薄商いの中、買いが優勢となった。このところ金融市場に悪影響を及ぼしてきた原油相場の急落が一服となり、欧米株も上昇したことから、東京市場でも警戒感が後退した。

 日経平均株価は1万9300円台で始まり、途中で伸び悩む場面もあったが、終日プラス圏で推移した。ただ、今週に入り3日間で約760円下落した後にしては、反発幅は限られた。市場関係者は「個人投資家の売買が中心で、あまり方向感がない」(銀行系証券)と話していた。

 新型コロナウイルスの感染拡大により業績が悪化する企業が増えると予想されている。「企業業績に不透明感が強く、妥当な株価水準が分かりにくい」(中堅証券)との声も聞かれ、決算シーズンを控えて様子見気分が漂った。

 225先物6月きりは、午後にかけ一段高。225オプション5月きりはプットが売られ、コールはおおむねしっかり。

コロナ禍で再評価 日本企業の厚い内部留保長期雇用

日経BizGate 2020年4月23日(木)8時03分配信

 新型コロナウイルスの感染拡大で国際経済の収縮が進むなか、大手から中小まで企業は生き残りをかけて必死の模索を続けている。政府・与党は「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」の裏付けとなる2020年度補正予算の4月内の成立を目指す。岩村充・早大大学院教授は、日銀の企画局兼信用機構局参事を務めた金融政策や経営管理研究の第一人者。新型コロナが収束した後に、企業経営のあり方が大きく変わると分析する。グローバリズムの流れが一転し、これまで批判を受けやすかった手厚い内部留保など「日本型経営」が再評価されると予想している。

緊急事態宣言は昭和後期の公定歩合

 ――政府が外出や営業の自粛を求める「緊急事態宣言」を首都圏など7都府県から全国へ拡大しました。影響力をどう評価しますか。

 「緊急事態宣言は、かつての金融政策における『公定歩合』と似た意味合いがあるといえる。アナウンス効果は確かにあるだろう。公定歩合は日銀が民間銀行へ貸し付けるときに適用する基準金利だが、その効果は象徴的なものだった。変動相場制移行以降の主な金融政策手段は国債・社債などを売買する公開市場オペレーションへとシフトした。それでも公定歩合操作は日銀が市場に送るメッセージとしての意味は大きかった」

 ――実質的な対策となる補正予算の規模は約117兆円とリーマン・ショック時の対策を大きく超えます。

 「国民1人当たりへの現金10万円給付などに一定の効果はあるだろう。ただ現在は、感染拡大につながる活動を封じる『フリーズド経済』を続けるための支援に徹し、消費刺激策は外すべきだ」

 ――規模は十分だとしても、具体的な支援策には、もっと工夫が欲しいところですね。

 「大事なことは、医療現場を守ることだ。人口当たりの死亡率でみると、日本は欧米諸国に比べ極めて低い。イタリアの人口当たり死亡数は日本の100倍以上、新型コロナ対策に成功しているとされるドイツでも数十倍だ。日本の状況を何としても守りたい」

 「国民へのマスク配布には約460億円かかったとされる。この予算で中堅ビジネスホテルに対し、陽性判定だが無症・軽症者向けの施設として1泊1万円で借り上げるとすれば、460万室分だ。2週間隔離するとして30万人を超える患者を収容できる。医療崩壊を避けるためには、この方がずっと賢いのではないだろうか」

 ――日銀も3年8カ月ぶりとなる追加の金融緩和策を決めました。上場投資信託(ETF)の購入枠を当面、現在の年間約6兆円から約12兆円に増やし、不動産投資信託の購入も倍増します。

 「残念ながら、日銀ができることは多くない。すでに金利が十分低いので、これ以上は下げられない」

コロナ以前には戻れず経済のルール変わる

 ――岩村教授は、最低少なくとも3カ月はフリーズド経済が続くとみていますね。企業経営者は新型コロナの収束後にはどう備えておくべきでしょうか。

 「新型コロナの影響はリーマン・ショックの比ではなく、1970年代のニクソンショックやオイルショックと同じ性格だ。国際経済や企業経営のルールが大きく変わり、もう以前には戻れない。一気に普及したテレワークや遠隔会議なども、ビジネスや金融の現場を大きく変えるだろう」

 ――新型コロナの感染で国際的なサプライチェーンの中心だった中国の生産活動が止まったこともあり、グローバル戦略を見直す機運も広がっています。

 「雇用慣行や手厚い内部留保、長期的戦略など日本の経営モデルが再評価される可能性がある。新型コロナの収束後は、企業価値を決める指標に事業の存続性が重視される。足元の業績が好調でも、今回のような事態に対応できない企業には融資しづらい」

 「従業員の確保は何より大切になる。とりわけ中小企業にとって守るべきは信用であり雇用だ」

行き過ぎた選択と集中への反省も課題に

 ――自己資本利益率(ROE)の向上や株主還元の充実などが投資の重要な判断材料でした。 日本企業の多くは現金を溜め込んで、設備投資も株主に対して配当還元もしないという外国人投資家らの声は根強いです。

 「経営環境の大変化にも堪えられる内部留保が企業の強さを測るカギになる。行き過ぎた『集中と選択』への反省も今後の大きな経営課題だろう」

グローバリズムに夢を求める時代の終わり

 ――国際通貨基金(IMF)は20世紀前半の世界大恐慌時に次ぐ景気後退になると予測しています。

 「世界恐慌後の世界は金兌換(だかん)券の停止と財政拡大という政策セットを採用した国から、不況から脱出している。先進国の1番手はドイツで英国、日本と続いた。米国やフランスは回復が遅れた。しかし金兌換券の停止は各国の経済ブロックの形成につながり、ブロック間の優劣が第2次世界大戦の原因のひとつになった。現代の世界でグローバリズムを拒否することは、さらに大きな危機につながりかねない」

 ――新型コロナ感染拡大の直前に刊行した「国家・企業・通貨」(新潮選書)では「グローバリズムに夢を求める時代は終わりつつある」とまとめています。

 「19世紀に生まれた国民国家・株式会社・中央銀行で構成する経済システムのひずみが、限界に来ていることを分析した。各国はグローバル企業誘致のための優遇競争を繰り広げ、先進諸国の法人税は大幅に低下した。中央銀行も加わり、超低金利時代が現在も続いている」

消費税が招いた? 中間層の疲弊と格差拡大

 ――代わる国家の財源として各国で採用されたのが消費税です。

 「企業の利益ではなく付加価値に課税する消費税は、国家間での企業優遇競争を生みにくい代わりに、株主よりは従業員の、富める者よりは中間層の負担を増す制度という面がある。中間層は疲弊し、格差が拡大した結果、ポピュリズムや排外主義の台頭を生んでいる。他方、GAFAに代表される巨大IT企業の影響力は、人々の気持ちや意思決定にまで入り込み始めている。個人の自由を守る取り組みが極めて重要になってきている」

 「ただ新型コロナの収束以後は、世界はこうしたゆがみを是正する方向に進むかもしれない。企業のサプライチェーンの見直しは、日本を含め各国の企業法制や税制の再構築につながる可能性がある。一方、単純な統合統一志向への反省は、中央銀行の貨幣独占発行への見直しもにつながるだろう。地域通貨や暗号資産(仮想通貨)の普及は、試行錯誤を繰り返しながらも進むだろう」

 「株式会社にも変化の芽が育っている。昨年夏にアマゾンやJPモルガン・チェースなどで構成する米経営者団体『ビジネス・ラウンドテーブル』は、従業員や地域社会を重視する事業運営に取り組むと宣言した。こうした株主第一主義からの進化を新型コロナ収束後の経済は加速させるだろう。中小の経営者は、日本型の経営スタイルを守りつつ新たな潮流への目配りが欠かせない」

コロナ感染リスクでタワマン人気一気に崩落の可能性

FRIDAY DIGITAL 2020年4月20日(月)7時32分配信

感染症リスクが顕在化したタワーマンション

新型コロナウイルスの感染リスクは、3密(密閉、密集、密接)の環境で高まる。

では、一つの建物に多くの人が住むタワーマンション(タワマン)はどうだろうか? 不動産事業プロデューサーで、『不動産で知る日本のこれから』など多くの不動産関連の著書がある牧野知弘氏はこう語る。

「たとえばタワーマンションでは、総戸数1000戸を超え、数千人の居住者が暮らしているケースもあります。自宅待機が叫ばれる現在でも、エントランスを出入りする人は多いですし、朝の通勤時間帯には、エレベーターが一時的に密な状態になることもあります。感染する可能性は高い場所といえるでしょう」(牧野氏)

感染者が1人でも出れば、建物内での集団感染につながる可能性は高い。実際に、2003年にSARS(重症性呼吸器症候群)が流行した際には、香港のマンションで大規模な集団感染が報告されている。

充実の共用部が有事には「重荷」に

さらに牧野氏は、タワマンの構造や設備にも注意を促す。

「タワマンや高級マンションでよく見かける内廊下には、ホテルのような高級感がありますが、外廊下のマンションに比べれば、換気されにくいという欠点があります。さらに、タワマンにつきものの充実した共用部も、感染の機会を高める場となってしまいます」(牧野氏)

ゲストルーム、キッズルーム、自習スペースなど、共用部の充実を謳っているタワマンは多い。なかにはスパ&フィットネスやバーラウンジ、セラピールームを備えた物件もある。

これらの共用部と、コンシェルジュなどのサービスとも合わせて利用すれば、自宅に居ながらにしてホテル暮らしのような快適さを味わえてしまう。

しかしそのような便利な設備は、「3密」の最たるもの。パンデミックの時には、感染を広げる場と化してしまう。そのため多くのマンションでは、共用部の運用を停止しているようだ。

マンションの購入価格のうち、共用部分に支払っている金額がいくらになるかは、物件にもよる。高級マンションであれば、共有部分の費用だけで、1戸あたり数百万円を負担していることもある。

その共用部が「無用の長物」と化している現状に、所有者はどのような思いを抱いているだろうか。

管理会社には多くの対応は望めない

では、マンションを管理する管理会社はどんな対策を取っているのか。たとえばある大手管理会社は、マンションの居住者で構成される管理組合に対して、理事会・総会の延期や共用部の運用停止を「提案」している。

「提案」となっているのは、対応を決定するのは管理会社ではなく、あくまでも住民によって構成・運営される管理組合だからだ。管理会社は、管理組合との業務委託契約に従ってサービスを提供する役割であり、感染症対策の主役とはなり得ない。

それに管理会社だって従業員を守らなければならない。政府による緊急事態宣言発令後は、コンシェルジュや管理員の常駐をやめるなど、管理業務を一部停止している管理会社が多い。

したがってマンションの感染症対策は、管理組合の代表である理事会が中心となって実施していく必要がある。

しかし、たとえば「エレベーターのボタンを毎日消毒しよう」と決定したところで、その作業を担うのは自分たちでしかない。

細かい場所のこまめな清掃は意外と神経を使い、かつ重労働だ。作業を任された住民にとっては大きな負担となることが予想できる。

不動産の下落でタワマン人気も曲がり角に

つまり、タワマンや大規模な高級マンションの売りである「便利で豪華な共用部」「ホテルライクなサービス」が、まるで機能していないのが現在の状況だ。しかし、パンデミックが収まれば、これらの機能は元に戻る。

所有者が気になるのは、その後だ。今後、タワマンの価格はどうなるのだろうか。

「世界同時不況が叫ばれるなか、消費者のマインドは大幅に低迷しています。このような時期に不動産を買いたいと思う人は少なくなるので、不動産会社の販売は低迷することでしょう。不動産市場の象徴的な存在であるタワマンの価格も、無事ではいられないと思います」(牧野氏)

2019年の台風19号では、タワマンの災害リスクが露呈したが、今回の新型コロナ騒動で感染症リスクもあることが顕在化した。

もともと指摘されている維持管理コストの高さも、見えにくいが大きなリスクの一つといえる。数あるリスクに見合うだけの価値がタワマンにあるのかどうか。

新型コロナのパンデミックによって、今や社会は強制的なテレワーク化を強いられ始めた。これが浸透すれば、そもそも都心に住む必要性が薄れ、こうした面からも都心のタワマンの存在価値は揺らぐ。タワマンの居住者、そしてタワマンの購入を考えている人にとっては、非常に頭を悩ませる事態が発生していると言えるだろう。

中国経済V字回復まっている

Newsweek日本版 2020年4月19日(日)19時45分配信/丸川知雄(東大教授)

中国の1~3月期の成長率はマイナス6.8%と44年ぶりの落ち込みを記録した。だが、欧米でのコロナ収束もまだ見通せない中、中国経済は既に回復を始めている

4月17日に、中国の国家統計局は2020年1~3月の経済成長率が前年の同期と比べてマイナス6.8%だったと発表した。中国が前回マイナス成長に陥ったのは、周恩来と毛沢東が相次いで死去して大きな政治的動揺があった1976年以来、実に44年ぶりである。新型コロナウイルス肺炎の流行が中国経済に深い傷跡を残していることが明らかとなった。

これを報じた4月17日のNHKニュースに登場した日本総研のエコノミストは中国経済のV字回復は期待できないと述べ、翌4月18日の『日本経済新聞』も「V字回復の実現は難しそうだ」と書いている。

しかし、国家統計局が今回発表した数字と1か月前に発表した2020年1~2月の統計を比べてみると、中国経済は3月に明らかにV字回復を見せている。日本総研エコノミストと日経記者はもっと統計を詳細に検討すべきであった。

すべての指標が3月に回復

V字回復の様相は、2019年、2020年1~2月、2020年3月の主要な経済指標を示した図から見てとることができる。

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ここに示したすべての指標が2020年1~2月に急激に落ち込んだのち、3月に回復しており、Vの形に見える。サービス業付加価値と小売売上額の2つはV字というよりも3月になっても回復が鈍いL字に近いが、後にのべるように、これらは4月に入れば回復する可能性が高い。

たしかに、2019年の成長率と同等以上まで回復した指標は輸入額(2019年+1.6%、2020年1~2月―2.4%、3月+2.4%)だけで、他の指標は3月の時点でも依然としてマイナスの領域にある。昨年並み以上まで回復しなければV字回復と認めないというのであれば、たしかに輸入以外にV字回復した指標はない。

しかし、もともと2020年は2019年の成長率(6.1%)を下回って5.8%ぐらいになるだろうと予想されていたので、昨年と同等以上まで成長する可能性は仮にコロナ禍がなかったとしても小さかったのである。

図に示した指標のうちGDP成長率のみは私が推計したもので、1~2月はマイナス9.1%、3月マイナス3.0%となっている。もともと中国では1~2月のGDP成長率は発表されないが、鉱工業やサービス業の成長率など他の数字からの推計によってこの結果を得た。

V字回復の産業、L字の産業

産業別にみると、3月の回復が著しいのが鉱工業で、1~2月はマイナス13.5%まで落ちたが、3月はマイナス1.1%まで戻した。鉄鋼、石油化学、ICなどの装置産業はコロナ禍のさなかでもプラス成長を維持する一方、自動車や電子など組立型の産業は工場を閉鎖したので大きなマイナスとなった。

だが、電子産業は3月に多くの工場が再開したようでプラス9.9%とV字回復した。一方、自動車産業は3月もまだマイナス22.4%と落ち込んだままである。これは部品がまだ揃わないとか、自動車販売店からの注文が入ってこないといった事情によるものであろう。だが、自動車販売は早晩回復するであろう。

作りだめできないサービス業

一方、サービス業の回復は遅れている。サービス業は生産と消費が同時になされるという特徴があるため、消費が回復しないと生産も回復しない。小売売上高の回復が鈍いことからもわかるように消費は3月にもあまり回復していない。中国国内での新型コロナウイルスへの新規感染者がほぼゼロになったのが3月中旬だったので、3月中に消費が回復しなかったのも当然である。

しかし、武漢市の都市封鎖が解かれるなど移動制限が解除された4月にはサービス業や小売も回復するであろう。実際、4月になってほとんどの地域で昨年並みの経済活動が戻ってきていることは、以前に本コラムで紹介した人々の移動状況に関するビッグデータで確認できる。

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人々の市内での移動状況を2020年3月29日から4月4日までの一週間と2019年3月17日から3月23日までの一週間とで比較してみると、昨年より人々の移動が少ない地域は89カ所、昨年より移動が増えている地域が274カ所となっている。

武漢市はまだ昨年より人々の移動が63%少なかったし、域外からの人の流入を制限している北京市もマイナス27%だったが、農村地域などではおおむね昨年を上回る人の動きがみられる。各地域の人口の大きさを加味しない単純平均で見ると、昨年より5%余り人の移動が増えている。

今後の中国経済はどうなるであろうか。

2003年のSARSの流行のときは中国経済はまさしくV字回復し、年間を通してみればGDP成長率10%と前年を上回ったが、今回はさすがにそうはいかないだろう。SARSの時は感染者数が5000人余りであったのに対して新型肺炎は8万人以上と格段に多いことに加え、中国経済のサービス化が進んでいることもある。

モノの消費であれば、感染が広まっている間は買い控えと作りだめがなされ、終息後にすみやかに挽回することができるが、サービスは作りだめができないため、感染中の買い控えを終息後に挽回できない。

成長率は最高2.6%

中国での新型肺炎の広まりについてこれまで的確な見通しを示してきた鍾南山氏によれば4月いっぱいで中国での感染は終息するだろうという。そこで、5月から12月はもともと予想されていた年率5.8%まで成長率が回復するとしよう。

すると2020年を通してのGDP成長率は2.6%と推測できる。これが現時点で望みうる最良のシナリオである。4月初めに発表されたアジア開発銀行の予測は2.3%で、この最良シナリオに近い数字を示している。

しかし、世界では欧米や日本やインドなどが目下コロナ禍と戦っている最中で、これがいつ終息するか見通せないため、実際の成長率は最良シナリオに届かない可能性が高い。冒頭でふれた日本総研のエコノミストと日経の記者がいずれもV字回復は期待できないというのも欧米への輸出が止まることを理由に挙げている。

中国はもう輸出頼りではない

しかし、こうした予測は中国経済が欧米への輸出に依存しているというすでに時代遅れになった認識に基づいている。実際は2010年以降、純輸出の動向が中国経済の成長率に与える影響はかなり小さくなっている。今年の場合、仮に輸出が最悪の展開で推移したとしても中国の内需さえ回復すれば、中国経済全体としてはなんとかプラス成長になる可能性がある。

つまり、1~3月は輸出がマイナス11.4%だったが、仮にこの状態が2020年を通して続くとすると、純輸出は前年の2.9兆元から4000億元ぐらいに減る。その場合、中国のGDP成長率は2.5ポイントほど押し下げられることになる。

しかし、内需が回復する最良シナリオが2.6%なので、そこから2.5ポイントを引いてもGDP成長率はプラス0.1%になる。2020年に欧米や日本がマイナス成長になるのはほぼ間違いないので、リーマンショックの時と同様に、中国経済がまたもや世界経済を最悪の落ち込みから救うような役割を果たす可能性がある。

さらに、中国から欧米などへの輸出が大幅に減らない可能性もある。欧米でも日本でも人々が外出を避けるなかでモノに対する需要が減るのは間違いない。しかし同時に欧米と日本のモノの生産も減っているはずである。

いま中国にマスクや人工呼吸器の注文が殺到していることが示すようにむしろ中国の供給力が頼みの製品も多い。欧米や日本での需要の減少分ほどには中国からの輸出は減らないのではないだろうか。

いずれにせよ、今後このコロナ禍がどう展開するかは予測しがたい面が多い。海外での流行が中国国内に波及し、中国が第2、第3の感染爆発に見舞われる可能性もないとはいえない。そうなるとV字回復どころではなくなってしまう。

中国ケガの功名

コロナ禍は中国および全世界にとって大きな災難であった。ただ、中国にとってはケガの功名もあった。それは統計が真実性を大幅に回復したことである。感染が拡大する間、国家衛生健康委員会のウェブサイトではその日の午前0時までの感染状況が昼前には公表されるというスピードで発表され続けた。

国民はそれを見て前半は恐るべき感染爆発を知り、後半は対策が功を奏していることを知り、長く続いた外出制限に耐えた。淡々と統計を作って発表することがいかに大きな力となるかを私も実感させられた。

国家統計局もそれを見て思うところがあったのではないだろうか。4月17日の発表は中国政府が史上初めてリアルタイムでマイナス成長を認めたという意味では画期的だった。これまでも1989~90年や1998年などマイナス成長が疑われる年があったが、国家統計局が発表する成長率は常にプラスだった。

さらに、2015年以降は成長率の動きがきわめて硬直的になり、景気動向を見るうえでの機能を喪失してしまった。GDPや鉱工業成長率と、国家統計局が発表する工業製品の生産量などとの整合性もなくなった。

しかし、今回ばかりは国家統計局もさすがに観念したようである。マイナス成長が発表されると同時に、さまざまな統計指標の間の整合性も回復し、中国経済に何が起きているのかというストーリーが読み取れるようになった。

もちろん中国の統計の弱点がこれで克服されるわけもなく、その意味では引き続き注意深く統計を見ていく必要があるものの、今回は国家統計局の数字を信頼しても大過ないと思っている。

 

2020年4月23日 (木)

【金正恩】「すでに死亡説」流布✍重篤説、トランプ氏「情報ない」。

トランプ氏「良い手紙」発言の狙い 数日後の金正恩「重篤報道の関係

J-CASTニュース 2020年4月22日(水)17時10分配信

 北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長が「外科手術後に重篤な状態にあるとの情報を米国が注視している」という2020年4月21日のCNNの報道は、「情報を直接知る米当局者」が情報源だとされている。

 そこで焦点になりそうなのが、米国の動向だ。トランプ大統領は、正恩氏の動静報道が途絶えた後に、正恩氏から「良い手紙」を受け取ったなどと発言し、北朝鮮側は事実関係を否定したという経緯がある。米側が観測気球を上げた可能性もありそうだ。

写真付きの動静報道は4月12日が最後

 国営メディアが正恩氏の動静を写真つきで最後に報じたのは4月12日。北朝鮮は14日に日本海に向けて短距離ミサイルとみられる飛しょう体を発射し、15日には故・金日成主席の誕生日に「太陽節」を迎えたが、国営メディアの現時点での報道を見る限りでは、いずれも正恩氏の姿は確認されていない。

 トランプ氏は、正恩氏の動静が途絶えて1週間近く経った18日(米東部時間)の記者会見で、北朝鮮の動向について問われて

「北朝鮮は短距離ミサイルの試験をしているようだ。最近彼(正恩氏)から、良い手紙を受け取った。良い手紙だった。私たちはよくやっていると思う。もし自分が(大統領に)当選していなかったら、今頃北朝鮮とは戦争していただろう」

などと発言し、両者の良好な関係を強調。北朝鮮側の反応を探った可能性もある。

 これに対して、北朝鮮外務省は翌19日(日本時間)、国営メディアを通じて

「最近わが最高指導部は米大統領にいかなる書簡も送ったことがない。われわれは、事実無根の内容をメディアに流す米指導部の企図を集中分析する計画である。朝米両首脳の関係は決して、いつでも余談として持ち出す話題ではなく、さらに利己的な目的に利用されてはならないであろう」

などと事実関係を否定する異例の声明を出した。なお、朝鮮中央通信は20日、正恩氏がキューバのミゲル・ディアスカネル大統領(国家主席)に還暦の祝電を送ったことを伝えている。

 いずれの記事も写真がないため正恩氏の様子は明らかではないが、北朝鮮側としては、正恩氏が自らの動静の公表を承認するなどの執務が可能だということをアピールする狙いもあるとみられる。

金正日氏の死去は2日以上も伏せられた

 ただ、北朝鮮の首脳をめぐる健康不安説や死亡説はたびたび浮上しては消えてきた。

 正恩氏の父、金正日総書記(当時)が死去したのは2011年12月17日午前8時半だと発表されているが、北朝鮮が死去を公表したのは12月19日正午。丸2日以上にわたって米国、韓国、日本は正日氏の死去を察知できなかった、という経緯もある。

 今回の正恩氏の重篤説をめぐっては、韓国の聯合ニュースは20年4月22日、大統領府(青瓦台)高官の話として

「金委員長は現在、側近たちと地方に滞在していると把握している」「健康異常を裏付ける特異な動向は把握されていない」

などと伝えている。

 トランプ氏は21日(米東部時間)の記者会見で、

「報道があったが、(その内容は)我々は知らない。知らない。金氏とは良い関係を保ってきた。健康を願う、としか言えない」

などと事実関係の確認を避けている。

韓国財閥国有化に動く文在寅…“持たざる者の怨念”で総選挙圧勝を追い風に、まず「大韓航空」

デイリー新潮 2020年4月21日(火)16時31分配信/鈴置高史(元日経新聞ソウル特派員)

 総選挙で大勝した文在寅(ムン・ジェイン)政権が財閥国有化に動く――と、韓国観察者の鈴置高史氏は読む。

左派独裁の時代

鈴置:4月15日投開票の韓国の国会議員選挙で、与党「共に民主党」が圧勝しました。比例区の衛星政党「共に市民党」を含めれば、300議席中180議席を獲得したのです。

 これで憲法改正以外はどんな法案も通せます。検察官や裁判官、高級公務員を狙い撃ちにする「高官不正捜査庁」――韓国語を直訳すると「高位公職者犯罪捜査処(公捜処)」も7月の発足が可能になりました(「文在寅政権が韓国の三権分立を崩壊させた日 『高官不正捜査庁』はゲシュタポか」参照)。

 文在寅政権が行政に加え司法、立法の三権を握り、やりたい放題できる「左派独裁の時代」が到来したのです。

――「新型肺炎に世界でもっとも上手に対処した」との宣伝が選挙に効いたのですね。

鈴置:ええ、「コロナ対策で『文在寅』の人気急上昇 選挙を控え『韓国すごいぞ!』と国民を“洗脳”」で指摘した、政権側のシナリオ通りになりました。

 ただ、翌々日の4月17日から「左派が勝った原因は『コロナ』だけではない。そもそも韓国人は保守に愛想を尽かしている。というのに、保守の側がそれに気が付いていないのだ」といった論調が急速に広がりました。

保守の没落は構造的

――「保守に愛想を尽かした」となぜ、言えるのですか? 

鈴置:2016年の総選挙、2017年の大統領選挙、2018年の地方選挙に続き、今回の総選挙で保守が左派に4連敗したことが証拠です。

 政治コンサルタント会社「ミン」のパク・ソンミン代表は中央日報のインタビュー「保守はすでに非主流なのに、彼らだけは自らを主流と思い込んでいる」(4月17日、韓国語版)で、そう指摘しています。

 確かに「4連敗」は珍しく、それなりに説得力があります。韓国では「大統領に保守が当選すると、次の総選挙では野党が勝つ」あるいは、その逆になることが多い。

 1987年まで続いたいわゆる「軍事独裁体制」への否定的な記憶から、国民は1つの政党が圧倒的な力を持つのを本能的に嫌うのだ、と説明されてきました。

 朝鮮日報の2人の政治記者、キム・ヒョンウォン氏とイ・スルビ氏が書いた「まだ保守が多数と錯覚…強硬な支持層に振り回され中道層を失う」(4月17日、韓国語版)。この記事は得票率や議席数から保守の劣勢が明白になった、と主張しています。訳します。

・このところ、2強の構図で実施された大統領選挙では、それぞれの陣営の単一候補がきわどい拮抗を続けてきた。2013年の大統領選挙では保守候補(朴槿恵=パク・クネ)が51・55%、進歩候補(文在寅)が48・02%を得た。

・2002年の大統領選挙では反対に、進歩候補(盧武鉉=ノ・ムヒョン)が48・91%、保守候補(李会昌=イ・ヘチャン)が46・58%の得票率だった。3%前後の僅差で勝敗が決まったのだ。

・しかし、今回の総選挙では保守陣営全体が議席の36・6%(110議席)を得るに留まった。有権者の陣営の構図が再編されたのではないかとの観測が出ている。きわどい均衡を維持してきた社会の理念の地形が変わり、保守よりも進歩層が厚い時代に入ったということだ。

「持たざる者」を見捨てた

――なぜ、「保守が構造的に没落した」のでしょうか。

鈴置:朝鮮日報の楊相勲(ヤン・サンフン)主筆は「持たざる者が増えたからだ」と言い切りました。「2大政党ではなく日本式の『1・5党体制』の入口だ」(4月17日、韓国語版)を翻訳します。

・「共に民主党」の得票は、強固な全羅道の大量票と、30-40歳代を中心とする若年層の反・未来統合党票、そして韓国社会の格差が拡大するにつれて「持つ者」に反感を抱くようになった広範囲の階層の連合だ。

・1997年のIMF危機以降、韓国社会は本格的に両極化の道をたどり始めた。1995年に全人口の70%を超えていた中産層が、昨年は52%前後に下がった。自らを中産層だと思っている人は52%よりもさらに少ない。韓国社会の衝撃的な構造変化だ。この大きな変化が政治の地形に影響を与えないなら、それこそおかしい。

・「3040世代」は1980年前後に生まれた人々で、民主化後に成長した世代だ。大学進学率は80%に達する。彼らが10-20歳代だった時、IMF通貨危機に見舞われた。経済の高度成長が止まったため、当然だった就職が夢物語となる苦痛を、身をもって経験した世代だ。

「持たざる者」の増加が保守の凋落を呼んだ、という見方はほかの記事でも共通しています。パク・ソンミン代表は「保守はすでに非主流なのに、彼らだけは自らを主流と思い込んでいる」で、以下のように語っています。

・富が一方に偏ったことに憤る人々が増えているというのに、保守は「市場に任せねばならぬ」と壊れたレコードのように唱えるばかり……。

世界と逆行、市場主義を信仰

――「市場に任せる」ことが問題、なのですか? 

鈴置:韓国での市場原理主義の浸透ぶりは日本の比ではありません。1997年の通貨危機の後、労働者の解雇は法律的にも社会的にも極めて容易になった。

「毎年、査定で下から10%の社員は自動的に馘首(かくしゅ)する」と宣言する企業も登場しました。それまで日本の終身雇用をモデルにしていた韓国の企業社会が一転、米国式の市場原理を導入したのです。社会に恨みを持つ人が増えて当たり前です。

――今頃、「持たざる者」の投票行動に焦点が当たるのは? 

鈴置:いい質問です。世界中で貧富格差が問題化し、政治に与える影響が注目されている。資本主義の中心地、米国でさえ大統領の予備選挙にサンダース(Bernie Sanders)という社会主義者が出馬、かなりの支持を集めたのです。

 というのに、なぜ韓国では今になってようやく「持たざる者」の投票行動が注目されるのか――。パク・ソンミン代表の以下の発言にヒントがあります。

・韓国の保守は1950年代から80年代までは安保保守が、90年代には市場保守が社会を主導した。その後は新しい保守が登場できないでいる。安保・市場保守が時代の流れを見逃したと見るべきだ。

 韓国では通貨危機以降、市場原理主義が正義となった。その唱道者として保守は力を保ってきた――との説明です。つまり、世界で市場原理主義に対する疑問が盛り上がる最中に、韓国人は逆にそれへの「信仰」を深めてきたということです。

 そして今、韓国でもようやく市場原理主義への疑問が頭をもたげ始め、その結果、投票行動への影響が注目されるようになったわけです。

日本式にしがみつく日本人

――なぜ、韓国では市場原理主義が「正義」に? 

鈴置:通貨危機で国家が破綻しかけたからです。底から脱出するには、厳しいリストラを実施して企業をスリムにするしか手がなかった。そこで指導層は「市場原理主義こそが正しい理念」と国民に思い込ませたのです。一種の洗脳です。

 もちろん自分を解雇した会社に激しく抗議する人はいます。でも、昔のように広い同情は集めなくなった。新たな正義たる「市場原理」によるものだからです。

 そもそも、「解雇自由」は韓国初の左派、金大中(キム・デジュン)政権が導入したのです。左派も表立っては市場原理主義に反対しにくい。

 韓国人が日本を見下すようになったのも、日本の経済成長が止まったからだけではありません。市場原理主義者からすれば「新たな理念に臆病で、古臭いやり方にしがみついている日本」は、とんでもなく遅れた存在に見えるのです。

時流に乗ろうと押し合いへしあい

――「理念」がそんなに大事なのですか? 

鈴置:とてつもなく大事なのです、儒教社会では。理念が命なのです。それに加え、韓国人には根深い先進国コンプレックスがあって、自分たちが「時代の流れ」に乗っているかを異様に気にします。

――パク・ソンミン代表も「時代の流れを見逃した」と言っていますね。

鈴置:韓国人はしばしば「時代精神」という単語を使います。時代ごとにその時代を主導する特定の精神――理念がある、との発想です。そして皆がその「時代精神」にいち早く乗ろうと、押し合いへしあいするのが韓国社会です。要は「時流」に乗る競争です。

 19世紀末、西洋化に出遅れたばかりに、それに先んじた日本に植民地化されたというトラウマからです。この心の傷は容易に癒しがたいものがあります。

 だから、韓国を眺める者は韓国紙に「保守の時代が終わった」「持たざる者を代弁する進歩――左派こそが主流だ」との記事が載るのを、見落としてはならないのです。

 本当にそうなのかは分からない。しかし、皆が言い始めると「時代精神」に昇華し、本当に国がその方向に動くことが多いからです。

CPを買わない韓国銀行

――具体的にはどう動くのですか? 

鈴置:財閥征伐――国有化です。財閥こそは市場原理主義の象徴だからです。今、各国政府が企業の救済に動いています。ところが韓国政府は、中小企業は助けても大企業の救済には冷淡です。

 多くの国で、大企業が発行するCP(コマーシャル・ペーパー)を中央銀行が大量に買って資金を供給しているのに、韓国銀行は一切、動かない。

 韓銀は「法律上難しい」と説明しますが、やりようはいくらでもある。文在寅政権が、韓銀の財閥救済に歯止めをかけている、との見方が一般的です。

 そこを社説で突いたのが朝鮮日報です。「このままでは数か月もすれば大企業も倒れる」(4月10日、韓国語版)、「コロナ危機支援にも『反大企業か』」(4月14日、韓国語版)と、繰り返し「大企業が倒れれば元も子もない」と政策転換を迫りました。が、文在寅政権は馬耳東風。

――最後まで助けないつもりでしょうか、文在寅政権は。

鈴置:財閥を破綻させるか、その寸前まで追い詰め、オーナーから経営権を取り上げるつもり、と韓国の保守は見ています。

 この政権がスタートした時に「100大国政課題」を定めましたが、その1つが「財閥総帥一家の専横防止と所有・支配構造の改善」です。

 この「財閥征伐」は容易ではないので手付かずでしたが、大企業の資金繰りが苦しくなった今、発動する可能性が高まりました。

 中央日報も「巨大与党背負った文在寅政権、これからは経済立法? 支配構造改革押し進めるか」(4月19日、日本語版)でそれを指摘しました。

国有化は大韓航空から? 

――すべての財閥を国有化するというのですか? 

鈴置:さすがに、それは難しい。まず、血祭りにあげるのは資金繰りが苦しいうえ、国民から反感を買っている財閥です。韓国では、大韓航空に注目が集まっています。

 大韓航空は「NO JAPAN運動」で経営が苦しくなっていたところに新型肺炎が追い打ちをかけました。オーナー一族の間でお家騒動も起きています。

 中央日報の「流動性危機が迫る大韓航空」(4月18日、日本語版)は以下のように報じました。

・売り上げは急減する中(中略)満期が今月到来の社債だけでも2400億ウォン(約213億円)にのぼる。事実上、今月中に資金が底を突くということだ。

――大韓航空と言えば「ナッツリターン」で有名ですね。

鈴置:オーナー一族の専横を絵に描いたような事件でした。大韓航空から一族を追い出して国有化しても、反対する人はまあ、いない。ほとんどの国民が拍手喝さいするでしょう。

 そんな会社だから2018年以降、文在寅政権は大株主である国民年金基金を通じ、経営への介入に動いてきたのです(「文在寅で進む韓国の『ベネズエラ化』、反米派と親米派の対立で遂に始まる“最終戦争”」参照)。

 もちろん、大韓航空は手始め。財閥国有化の本丸はサムスン電子と見る人が多い。それはいつかじっくりとお話しますが。

「ベネズエラ化」に期待する人々

――国有化と言えば、左右対立が激化して混乱するベネズエラにますます似てきます……。

鈴置:ええ、韓国の保守が懸念していた通りです。先に引用したパク・ソンミン代表が興味深い指摘をしています。

・優秀と自認する彼ら(保守)が座って語るのは『文在寅政権という異常な奴らのために国が滅び、ベネズエラのようになる、ああ嘆かわしい』に尽きる。彼らはすでに非主流になったのに、彼らだけは自らを主流だと思い込んでいるのだ。

 パク・ソンミン代表は「ベネズエラ化」がいいとか悪いとか言ってはいません。「ベネズエラ化を恐れる人ばかり」と思い込んでいる保守の傲慢を叱ったのです。

――「ベネズエラ化していい」と言う韓国人もいるのですか? 

鈴置:「持たざる者」の中には、そう考える人もいます。ネットの書き込みで散見されます。失うものがない人にとって、現状変更はすなわちチャンスなのです。

歴史的圧勝文在寅政権、“検事総長捜査”と“経済危機

Foresight 2020年4月23日(木)17時00分配信

 4月15日投開票だった韓国総選挙で、左派系の与党「共に民主党」が保守系の最大野党「未来統合党」を抑え圧勝した。系列の比例代表政党「共に市民党」と合わせて改選前の128議席から52議席伸ばし、定数300のうち180議席を獲得した。

 国会で法案処理が極めて有利になる5分の3の議席を占める「巨大与党」の誕生は、1987年の民主化以降初で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、残り約2年の任期を与党の圧倒的多数の安定した環境で、国政運営ができることになった。

歴史的圧勝の背景は

 選挙戦は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で不安が高まる中、与党優勢で進んでいた。まさに「国難」の最中に国の方向を決めると言っていいものだった。韓国の有権者は結局、「国難克服」に力を注ぐ文在寅政権による安定的な国政運営を選んだ。

 文在寅政権下の韓国は、経済が低迷の一途をたどっている。本来、国民の最大の関心事は「暮らし」であるにもかかわらず、有権者の多くは与党による政治を選択したわけだ。

 韓国では4割ほどの文在寅支持層がいると言われており、文在寅大統領の支持率は、これまで最低でも40%をわずかに割ることが数えるほどしかなかった。

 また、小選挙区では伝統的に左派志向が強い南西部の全羅道(チョルラド)で、与党は今回も完勝。全有権者の半数近くを占めるソウル首都圏でも圧勝した。ソウルの選挙区では、富裕層が多い江南(カンナム)区とその周辺の数カ所を除いて、与党が議席を獲得した。

 与党圧勝の背景には、新型コロナウイルス対策と、地域的な確実な支持のほか、「格差に対する一般的な国民の不満」もうかがえる。

 ソウルの江南区など金持ちや豊かな人々が多い選挙区では、保守の第1野党が勝ったが、それ以外の選挙区では惨敗した。これは象徴的である。富裕層に対する目は、羨望を超えて反感になっていると言ってもいい。この傾向は今回、一層強まったかたちだ。

 また、選挙では高齢層で今回も野党への支持が高かったのに対し、30~40代の世代で与党支持の傾向があったと言われる。こうした比較的若い世代には与党そのものよりもむしろ、保守系野党への反感や拒否感が強かったとの分析もある。

最も驚いたのは政権与党

 今回の選挙の投票率は前回2016年の選挙より8.2ポイント伸び66.2%。1992年の総選挙以来の高さで、有権者の関心を物語っている。それよりも驚くべきは、議席の6割を席捲した与党系の獲得議席だ。

 与党「共に民主党」は有利に展開していた選挙戦中、獲得議席「130プラスアルファ」と予測していた。ところが、フタを開けてみれば「プラスアルファ」どころではない。同党は改選前、128議席だったが、系列のミニ政党「共に市民党」と合わせて50議席以上伸ばし180議席。韓国紙には「スーパー議席」との表現も見られた。

 2016年の前回総選挙、17年の大統領選挙、18年の統一地方選挙、そして今回の総選挙での歴史的圧勝と、現与党はなんと4連勝だ。この、韓国民主化(1987年)以降、国民から最大の支持を集めた「偉業」に、最も驚いているのは政権与党自身であろう。

 文在寅大統領は、与党の議席大幅増と圧勝について、

「決しておごらず、さらに謙虚に国民の声に耳を傾ける」

 と述べた。さらに、

「新型コロナの感染が世界的に広がる中、予定通り国内全土で選挙ができたのは主要国で韓国が唯一だ。世界を驚かせた」

 と強調し、国民の協力に感謝した。

 また、勝利した「共に民主党」の李海瓚(イ・ヘチャン)代表は、

「選挙勝利を喜ぶ前に重い責任を感じる」

 と語り、

「党はもっと気を引き締めなければならない。国政に重い責任感で臨むべきだ」

 と強調した。

 さらに、今回の選挙で野党「未来統合党」の代表、黄教安(ファン・ギョアン)氏との一騎打ちで勝ち、2年後の大統領選挙の最有力候補の座を固めた李洛淵(イ・ナギョン)共同常任選挙対策委員長も、

「重く恐ろしい責任を感じる」

 と思いを口にした。

 大統領、与党代表、そして次期大統領の候補と見なされている5期目のベテラン議員のいずれもが予想外の大勝利に驚いたが、共通して発したのは、

「謙虚な姿勢で国民の声を聴く、国民に配慮する」

 だった。「勝って兜の緒を締めよ」というところだろう。

与党の独壇場に

 前述の通り「共に民主党」は系列政党も含め180議席を獲得したわけだが、他の左派系政党や議員を含めると、韓国国会300議席のうち190を左派系が占めることになった。

 韓国では通常、全体の5分の3以上の議員の賛成なしに法案を採決できないが、6割の議席を得たことで、与党は今後、この規定に縛られない。憲法改正以外は、法案処理で極めて有利になり、やりやすくなる。

 このため、与党は今後少なくとも4年間、さらに思い通りに国政を動かすことが予想される。

 まず考えられるのが、対北朝鮮融和政策の促進だ。文在寅大統領は今年初め、韓国人の北朝鮮への個人旅行、南北保健協力、非武装地帯(DMZ)の平和ベルト構築などを推進する考えを表明している。

 また、2032年のソウル・平壌五輪共同招致の考えも示しており、与党は南北経済協力や、中断している金剛山観光、開城(ケソン)工業団地の事業再開を推進する意向を表明している。問題は、金剛山観光や開城工業団地再開が国連安保理の対北制裁決議に違反することで、米国などから反対される可能性は高い。

 国内的に起こり得ることは、より現実的で生々しいものになりそうだ。

 野党は、親族らの不正疑惑で昨年辞任した曺国(チョ・グク)前法相の選挙介入疑惑を政権与党への攻撃材料にしたが、感染問題で曺国問題は吹き飛んでしまった。

 与党の圧倒的な議席は、むしろ曺国問題とからみ文在寅政権が進める検察改革に影響を及ぼす。

 与党と左派の小政党は昨年12月末、大統領直属の高位公職者犯罪捜査処(公捜処)の設置法案を強行採決した。この公捜処は、捜査対象を公務員に限定した機関で、曺前法相の疑惑を捜査している検察も捜査を免れなくなる。法案の廃棄を狙っていた野党が後退したことにより、与党の過半数獲得で公捜処は予定通り7月に発足することになる。

徹底的な報復も

 公捜処の設置により、曺国疑惑の捜査の指揮をとっている検察トップ、尹錫悦(ユン・ソンヨル)検事総長への捜査も現実のものとなってくる。

 曺前法相の息子を大学に入学させるための文書偽造で在宅起訴された崔康旭(チェ・ガンウク)前大統領府公職紀綱秘書官は、今回の選挙で左派の小政党の比例で当選した。崔氏は選挙中から、

「尹錫悦が私の起訴をはじめ、法に背いたのは一度や二度ではない。公捜処が尹錫悦を捜査するだろう」

 と予告していた。

 崔氏を含め、曺国疑惑の事件(選挙への介入など)で起訴された元大統領府高官や警察幹部は3人いる。与党内部で特に尹錫悦氏への恨みを募らせているのは、彼らが公言しているように確実だ。

 尹氏の腹心の検察幹部や検事は、すでに「検察改革」を名目に地方に異動させられた。最終的には検察トップの尹氏の捜査、そして逮捕というシナリオが現実となるのは見えている。

 与党は今後、検察だけでなく、選挙で徹底的に叩きのめした保守勢力、文在寅政権を攻撃してきた野党の現職、元職議員への報復に出る可能性が高い。

 選挙での圧勝を受け、与党幹部は国政の安定に向け野党に協力を呼びかけてはいる。しかし、180人の与党議員、そしてその支持層が黙っているはずはない。

 この懸念は、韓国の内政に限ったものではない。

 日本との関係だ。

 韓国の対日政策にも与党内部からの声は、間違いなく新たにマイナスの影響を及ぼしそうなことが起きている。

日韓関係、一層泥沼に

 選挙で与党系の「共に市民党」の比例代表区で名簿7位の尹美香(ユン・ミヒャン)氏が予想通り初当選した。尹氏は元慰安婦の女性を支援する「正義記憶連帯」(旧・韓国挺身隊問題対策協議会)で長年、代表を務めてきた人物だ。

 尹氏は、ソウルの日本大使館前で毎週水曜日に行われている日本政府への抗議集会を主導し、今年に入っても集会で「反省しない日本の姿を世界に知らしめよう」などと叫んでいる姿を見かけた。

 慰安婦問題の完全かつ不可逆的な解決で日韓両政府が約束した2015年の合意に真っ先に反対し、破棄を主張したのも尹氏。合意に基づき日本政府が拠出した10億円で韓国政府が設立した、元慰安婦のための財団を解散に追い込んだのも尹氏が中心となった集団だ。

 尹氏の主張に与党内部で反対する者は、まずいないと言っていい。党内には日本政府拠出の元慰安婦のための10億円を「日本に突き返すべきだ」という意見が圧倒的に多い。

 選挙公約に従い、与党は今後、「女性人権平和財団」を設立し、慰安婦問題に関する調査や研究を行う見通しだ。当然、尹氏はこれに直接関わるどころか、主導権を握るものと見られている。

 また、いわゆる元徴用工をめぐる問題の見通しも暗い。元徴用工訴訟で日本企業に賠償を命じた2018年の韓国最高裁判決に基づき、韓国では日本企業の資産の現金化が時間の問題となっている。文在寅大統領は「司法判断を尊重する」との立場を変えておらず、「時間がない」とまで語っている。

 この日韓関係の根底を決定的に揺るがすことが、与党・左派勢力の圧力であり、ますます現実的になってきた。悪化の一途をたどってきた日韓関係は、当面、改善しそうにない。現状のままよりも、一層の悪化、泥沼化が必至な情勢だ。

韓国経済が破綻しても

 新型コロナへの感染対策で「世界が韓国を評価している」と大統領を筆頭に喜んでいる韓国。だが、新型コロナを克服した後への深刻な懸念がある。低迷している経済の一層の悪化だ。

 韓国統計庁が選挙2日後の4月17日に発表した3月雇用動向では、同月の就業者数は前年比で19万5000人減少した。世界金融危機(リーマンショック)を受けた2009年5月(24万人減少)以来の減少規模という。中でも20代の就業者数の減少がひどく、17万6000人減った。青年層の4分の1以上が失業状態に置かれている。

 成長の鈍化、輸出と投資のマイナス続き、雇用減少など、韓国経済は悪化の一途をたどっている。そこに新型コロナが加わった。韓国では日本以上に、財界、企業関係者が今後、自国経済に起こるであろうことに戦々恐々としている。

 ただ、文在寅政権はこれまで、「所得主導経済」と称した経済政策で、国民の不満をかわしてきた。一言で言えば、大衆受けする「バラマキ政策」だ。親労組で企業の力を弱め、財政をも悪化させる。このバラマキが韓国の財政への負担となっており、経済専門家や財界は懸念を強めているのだが、場当たり的でも、大衆受けするものは庶民からは受ける。問題はこれがいつまで続けられるかだ。

 韓国経済が破綻するようなことがあったとしても、文在寅政権の支持層、特に左派勢力は政権を批判せず、批判の対象を他のものに見出すことだろう。自分たちの選んだ指導者、政治家を真っ向否定はできない。

 そんな中、文在寅大統領は4月18日夜、ドナルド・トランプ米大統領と電話会談した際、

「韓国は新型コロナ対応で最高の模範を示した」

 と称賛されたという。本格的な経済危機の足音が聞こえているにもかかわらず、韓国は米大統領からの誉め言葉に嬉々としている。

 

2020年4月22日 (水)

【新型肺炎】仏ノーベル賞学者✍「COVID-19=人工ウイルス説」検証

使ったマスクを自宅で簡単に消毒する方法!再利用できる裏技を、台湾の天才IT大臣が公開

FINDERS 2020年4月2日(木)11時02分配信

新型コロナウイルスの影響で未だ品薄状態のマスク。高額転売なども横行し、不安が募る人も少なくないだろう。

そんな中、台湾のデジタル担当大臣を務める唐鳳氏が3月31日、自宅で簡単にマスクを消毒する方法をTwitterに公開。さらに4月2日、日本人に向け日本語で説明したバージョンを公開した。

炊飯8分で消毒完了

やり方は簡単。まず電鍋(台湾の炊飯器)と時計を用意する。中に水は入れず、使ったマスクだけを投入。蓋をしめ「炊飯ボタン」を押す。8分ほど経ったら、消毒完了だ。

唐鳳氏によると、台湾FDAは科学者・研究者向けのSNS『ResearchGat』に掲載された論文を参考にして検証。汚れや破損がなく、室外または感染リスクの低い場所で使用されたサージカルマスクが消毒でき、この方法で3回~5回の再利用が可能だ。

台湾の新型コロナウイルス対策を支える天才

唐鳳氏は2016年に、蔡英文政権のデジタル担当大臣に就任。台湾史上最年少の、35歳という若さで閣僚入りを果たした。また、IQ180を誇る世界的な天才プログラマーとしても知られている。今世界が最も期待する政治家と言っても過言ではないだろう。

そんな唐鳳氏を有する台湾は、国内の感染者数298人、死者3人と、現状新型コロナウイルスの抑え込みに成功している(3月30日時点)。唐鳳氏は民間のエンジニアと協力し、国内のマスクの在庫をマッピングしたアプリの無償配布や、健康保健カードと連動したマスク配給のシステム作りなど、デジタルの側面から政策を支えた。

残念なことに日本ではその恩恵に授かれないが、この方法だったらきっと出来るはず。マスクが足りなくなった人は、一度試してみてはいかがだろうか。

検証:ノーベル賞受賞学者のコロナ武漢研究所の人工操作発言をどうみるべきか

ヤフーコラム 2020年4月22日(火)9時00分配信/今井佐緒里(文筆家)

この原稿を書くのに5日間かかった。

一度は困難さに発表をやめようかと思ったが、あまりにも誤解が拡散しているので、不十分でも発表することにした。 

事の起こりは4月16日、フランスのサイト『Pourquoi Docteur』(どうして?ドクター) の音声インタビューだった。

「今日は本番組独占の爆弾発言があります」と司会者、その爆弾を落とすのは、エイズウイルス(HIV)を発見して、2008年にノーベル生理学賞・医学賞を受賞したフランス人教授、リュック・モンタニエ氏である。

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氏は、新型コロナウイルスは人為的なものであり、武漢の研究所でつくられたのだろう――と述べたのだ。

ただし、この時点で既に誤解があるが、氏はそれが事故で流出したに違いないと言っており、生物兵器など悪意であったのかという質問には、はっきり「ノン」と答えている。

さらに、「コロナウイルスを使って、エイズワクチンをつくろうとしていたと考えるのが合理的な仮説だ」と述べているのだ。

次の日4月17日、24時間ニュースチャンネルのC-NEWSに出演して自説を述べて、一層大きな話題になった。

この話は、権威というだけで単純に信じてはいけないという、大きな教訓をはらんでいる。しかしそれ以上に「医学と人間」という、大きな命題を突きつけられているように思う。

世界的に著名な博士

モンタニエ氏は、世界的に超有名な博士である。

1932年、フランスのシャブリ生まれ、87歳である。40歳くらいのときに、世界で名高いフランスの「パスツール研究所」で、新しいウイルス学部門の中に、ウイルス腫瘍学部局を設立した。

それから約10年後の1981年、アメリカで「第一号」のエイズ患者が認められた。

エイズは世界中に広まったが、「突然」現れた得体の知れない恐ろしい病で、しかも死に至る病だった。

1983年に病気の原因となるHIVウイルスを発見したのが、リュック・モンタニエ氏と、同僚のフランソワーズ・バレ=シヌシ氏だ。

以来、モンタニエ氏への賛辞は世界から贈られた。ノーベル賞を受賞する前から、世界各国の錚々たる団体から、賞が雨あられと授与された。

ラスカー医学賞(アメリカ財団)、シェーレ賞(スウェーデン)、ガードナー賞(カナダ)、ファイサル王医学賞(サウジアラビア)、ハイネケン医学賞(オランダ王立アカデミー)、 アストゥリアス皇太子医学賞(スペイン)・・・書いているとキリがない。

日本からは科学技術者に贈られる「日本国際賞」が授与された。授与式には天皇陛下ご夫妻や三権の長が出席する、最高峰の賞だ。

エイズ問題は、当時いかに世界の大問題だったか、今の新型コロナウイルスに引けをとらない問題だったことがうかがえる。

その博士が新型コロナウイルスは「武漢研究所で人為的につくられたウイルス」と言ったのだから、この発言が世界にどばっと広がらないわけはなかった。

モンタニエ教授の言い分

では、博士は、具体的に何を言ったのだろうか。

武漢の研究所は、2000年初頭からコロナウイルスには専門である(筆者注:人に感染するコロナウイルスは、今の新型が7つめ)。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のシーケンス(配列)の分析を行っているのは私だけではなく、私の同僚で、バイオ数学者であるジャン=クロード・ペレーズも行っている。バイオ数学というのは、数学の論理を生物学にあてはめる学問である。

彼はウイルスの配列の細部にまで掘り下げた研究を発表した。でも彼が初めてではない。その前にインドの研究者グループが分析を公表した、いや、しようとしたのだ。科学的真実というのは重い。隠そうとしていても、現れるのだ。

見て驚いたのだが、そこには別のウイルスの配列が入っていたのだ。

それは自然に混ざったものではない。大元はコウモリのウイルスだから、それを組み替えたのだ。海鮮市場から出たというのは、美しい伝説だ。そのような可能性はない、乏しい。

最も合理的な仮説は、誰かがエイズ(HIV)のワクチンを作りたかった、そのためにコロナウイルスを使ったと考えることだ。
陰謀論ではない。陰謀論とは、何かを隠す人のことだ。

ウイルスは、武漢の研究所から「逃げた」ものだろう。

とにかく、誰かが――誰かを責めるのは私の役割ではないが、コロナウイルスを使って、エイズウイルスのワクチンを開発しようとしたのだ。

中国政府が知っていたのなら、彼らには責任がある。中国は大きいので、間違いは起こるだろう。

――抄訳すると、このような内容を音声インタビューでもテレビインタビューでも言っている。

しかし、筆者の見る限り、すべてのフランスの信頼に足るメディアは、この権威の言うことの検証か批判をつけて記事を流していた。

反対する根拠は、主に二つあった。科学的な反論、そしてこの人物に対する反論だった。

日本語の発信では、この後半部分がすっぽり抜け落ちている。記事の信憑性をチェックする組織は、日本のメディアにはないのだろうか。

仏メディアの科学的な反論

まずは科学的な反論だ。

最初の音声インタビューが流れた際、視聴者からも「インドの研究って何?」という質問があった。これに対して、モンタニエ氏は何も説明していない。

『ル・モンド』によれば、このインドの「論文」なるものは、科学誌に掲載されたものではない。研究の結論の大まかな概要を公開前に掲載するサイトに、1月下旬、ニューデリーの「Indian Institute of Technology」の研究者によって発表されたものだという。

この発表では、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のタンパク質のアミノ酸配列が、エイズウイスル(VIH-1)のそれと「奇妙な類似性」があり、「偶然である可能性は低い」と言っている。

多くの専門家がこの研究に異議を唱えたために、インドの研究者たちは撤回した。しかしその前に、陰謀主義とセンセーショナル主義のウェブサイトによって、どばっと広まってしまった。

前述のアミノ酸配列――ウイルスの遺伝的遺産によって定義される――は、実際には多くの株でよく見られるものである。だから専門家は批判したのだった。

オーストラリア国立大学の遺伝学者でグループリーダーのGaEtan Burgio博士は、次のように否定している。「エイズ(HIV)ウイルスの配列との類似性があまりにも少なすぎて、遺伝物質の重要な交換があると結論付けることはできません」。

1月、科学コミュニティの「Massive Science」は、エイズ(HIV)ウイルスと新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に共通する、同じシーケンス(配列)を持つ15種類ほどのウイルスをリストアップした。例えば、サツマイモ・ウイルス、ネクタリン・ウイルス、スズメバチ・ウイルスなどがあった。

さらに、共通したシーケンス(配列)が短いため、このリストすらそれほど重要ではないという。「エイズ(HIV)の配列が本当に挿入されていれば、断片ははるかに大きく、より特異的だっただろう」とBurgio博士は言う。「偶然の一致だろう」。

もう一つの問いがある。シーケンス(配列)は人工的につくることができるのか

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が遺伝子工学の産物であったかもしれないという考えも、全会一致からは程遠い。

人間が作ったウイルスは存在するが、多くの場合、既存のウイルスの見事な組み合わせであり、一般に微生物学者が簡単に認識できる。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)には人工ウイルスの特性がなく、人間の介入があったことを示唆する疑わしい遺伝的借用の証拠はない。

『ル・モンド』がインタビューしたパスツール研究所の研究者であるエティエンヌ・シモン=ロリエール氏は、「それが人工的なものであることに疑いを持つことは、あまりにも自然なことのように見えます」と述べた。

「そのような大きなウイルスを作成するには、世界中のほとんどの研究室が持っていない技術的な知識が必要です。間違いなく12カ所以下でしょう」

新型コロナウイルスは「ACE2受容体」というものによって人体に根をおろすのだが、「科学者が、これほどにACE2受容体と相互作用するウイルスを作成できた可能性は、ありそうにありません。このメカニズムは、以前は知られていなかったのです」

受賞後のモンタニエ氏の評判

ノーベル賞を受賞したのち、モンタニエ氏の評判は全くかんばしくない。

日本語では「トンデモ学者」「オカルト学者」とすら言われている。

今日、モンタニエ氏は、パスツール研究所に縁を切られている。現在も名誉教授ではあるのだが。また、フランス国立医学アカデミーからも非難されている。ここでも彼はメンバーであるのだが、今、足を踏み入れることは決してない。

彼の言動により、科学界からたくさんの批判と嘲笑を受けてきた、とフランスの『L'EXPRESS』誌は説明する。

ノーベル賞を受賞した翌年の2009年、彼はインタビューで、人体というものは、良い抗酸化の栄養の助けを借りた、良い免疫システムによって、エイズウイルスからより身を守ると述べて、科学者の怒りをかった(良い免疫システムをもっていれば、数週間でエイズウイルスを追い払うことができるとさえ述べた)。

彼はまた1年後、ホメオパシーの根拠となった「水の記憶論」と、その著者であるジャック・ベンヴェニストを擁護したが、これは科学的詐欺であることが証明されている。モンタニエ教授が当時提唱した実験は、科学誌『ネイチャー』によって批判され、「再現不可能」と宣言された。

ホメオパシーとは、「レメディー」と呼ばれる治療薬を飲んで治療をするというもの。治療薬は、植物、動物組織、鉱物などを水で100倍薄めて振る作業を、10数回から30回程度繰り返して作った水を、砂糖玉に浸み込ませたもの。

「ただの水」なので「副作用がない」が、治療効果もあるはずがない。「水が、かつて物質が存在したという記憶を持っているため」と説明されている――と、日本医学界(日本医師会の下部組織)公式サイトは述べている。

ちなみに、なぜ「振る」のかというと、振とうを加えて活性化するのだそうだ。

2012年には、約40人のノーベル賞受賞者が、「彼は専門ではない分野で発言することによって、科学的および医学的な欺瞞をつみかさねている」と嘆願書に書いた。

そこに書かれていた内容は、怒りに満ちている。

「パーキンソン病に悩むヨハネ・パウロ2世教皇に『発酵パパイヤ抽出物』を提供、 電磁波で血液中の細菌を検出するというライム病の診断テスト(訳注:ライム病とは、ダニによって媒介される人獣共通の細菌による感染症)、最低限の(論文などの)出版も無しに「水の記憶」が現実であるという自称の証拠。医学は嘲笑され、患者はだまされ、同胞は悪用された。これらの虐待を非難するのに、公的権力と保健機関は、何を待っているのでしょうか」。

モンタニエ氏の人生

このように、フランスのメディアは、どこも必ず「モンタイエ氏の主張は極めて疑わしい」理由の説明をつけて報道している。

本人のインタビューを放送した「pourquoi docteur」や「C-NEWS」は、報道した責任を感じるのか、記事においては他の媒体よりもモンタニエ氏を糾弾する口調が厳しいように感じた。

このニュースに接して、筆者が何を思ったかを書いてみたいと思う。

2つのインタビューを視聴したが、本当かどうか疑うのに十分な内容だった。言っていることに根拠を全然示していないからだ。

テレビのキャスターが「今は働いているのですか、研究室で」と聞くと、モンタニエ氏は、必ずしも研究所では働いていないが、同僚とパソコンで仕事をしていると答えた。

会話はきちんと成り立っている。でも、氏がノーベル賞受賞者だと知らない人が聞いたら、「はいはい、おじいちゃんって聞いていればいいのよ」と言われても不思議はない感じである。

考え込んでしまった。彼はなぜこのようなことを言ったのだろうか。

おそらく、モンタイエ氏にとって、中国の作為のほうは問題ではないのだ。実際、「誰がどうしてなぜそんなことをしたのか、私は知らないし、糾弾する立場にない」「中国には友達がいるし、コロナ問題が起きる前に、数週間中国にいた」と、自分の守備範囲ではないように言っている。

そして、「間違いであったのだろう」と言っているし、「もし中国政府が知っていたのなら、責任はあるだろう」くらいしか答えていない。氏は、陰謀論とは程遠いところにいる。おそらくそんなことには、まったく関心がない。

氏が声を大にして言いたいのは、エイズのほうなのだと思う。

エイズ禍というもう一つの疫病

氏の人生は、エイズという、人類の生存史上に刻まれる疫病とともにあった。

この病気がもたらす免疫と人体の問題とに人生を捧げた。

エイズはまだ解決していないのに、それに勝るとも劣らない今回の疫病がやってきた。この事態を前に、モンタニエ氏は何を思ったのだろうか。

エイズは、正式には「後天性免疫不全症候群」という病名である。免疫機能が働かなくなり、健康なときなら問題にならないような病原体に抵抗できなくなる。こうして病気になる。かつては死に至る病と思われていた。

ウイルスが原因であることは突き止められた。それでも決定的な治療法は、まだみつかっていないと言えるのではないか。

恐ろしいウイルスの病といえば、天然痘がある。効果的な薬はないが、種痘(ワクチン)のおかげで世界から根絶できた。

ペストには、ワクチンはない。でも、ウイルスではなくて細菌なので、抗生物質などの抗菌剤がある。治療は10日から2週間程度の服薬でよいという。

結核には、BCGワクチンもあるし、効果的な抗菌剤もある。6カ月程度の服薬ですむ。

しかし、エイズにはどちらもない。ワクチンも、特効薬もない。新型コロナウイルスと同じである。

今でこそ、エイズは患者によっては1日1錠の薬だけでも良い時代になってきた。素晴らしい進歩だ。しかし、検証は続いている。そして患者は一生薬を飲み続けなければならない。

2018年の朝日新聞の記事によると、90年代後半には、患者は1日計20錠の服薬が必要だった。薬には、腎機能障害や貧血などの副作用の問題が生じた。

2000年代になると、薬は4錠から2錠程度、1日1回の服用ですむようになった。しかし今度は、神経系統の副作用の問題が出てきた。さらに、糖尿病や脂質代謝異常の問題や、薬が効かなくなったウイルスへの対処が求められたりした。

薬の開発は、副作用との戦いの歴史であった事を示している。新型コロナウイルスも、もしかしたら同じ道をたどるかもしれない。

薬には、臨床実験が繰り返されてきた。新薬に不安を覚えながらも、助かりたい一心で飲み続けた患者が世界中にいた。

副作用に苦しみ、エイズに打ち勝てず亡くなった人は大勢いた。世界保健機構(WHO)によると、今まで7500万人が感染し、3200万人が亡くなった。このような犠牲の積み重ねがあったからこそ、薬は向上していったのだが。

モンタニエ氏が生きたのは、そういう時代だった。氏が近代科学を否定するような方向に走ったのは、苦しみながら薬を飲むエイズ患者を知りすぎてしまったからなのだろうか。

それでは氏は、エイズワクチンの開発を切望するあまり、今回のような発言になってしまったのだろうか。それも違う。

数年前、フランスで子供に対するワクチンの政策が変わろうとして、大きな議論を呼んだ。

モンタニエ氏はワクチンは善意で始まっていることだが、すべての人々を少しずつ中毒にしていると述べて、猛反発をかったという。しかも、大量のワクチン接種と、原因不明の乳幼児突然死症候群が関係があるとすら言った。

2017年11月には、106人の科学と医学の学者が、猛烈な抗議をしている。

「根拠がない」「ノーベル賞受賞者という立場を利用している」など、モンタニエ氏に対する批判はいつも同じである。そして、それらの言葉以上に、モンタニエ氏の発言には、何か科学に携わる者を逆なでする要素があるように見える。

ただ、今回のことはちょっと違うようだ。今まで物議をかもしてきたのは、治療の問題だった。今回は逸脱している。

それでも、筆者が感じるのは、中国政府の陰謀だのアメリカ政府の批判だの、モンタニエ氏は関心がないのだ、彼の頭の中はエイズと人体の問題でいっぱいなのだろう――ということだ。

たとえ世界の権威であろうとも、モンタニエ氏は私達と同じ、一人の人間だ。のべ7200万人のエイズに苦しむ患者から「エイズの権威」と見つめられ続けた博士は、そのことをどう思ってきたのだろう。

司会者は、アメリカの政治家はこう言ったとか、中国の反論はどうとか、そんなことを教授に聞く必要はなかった。エイズ以上に社会に影響を与えた今回の疫病をどう思ったのか、博士に聞いてほしかった。

クルーズ船コロナ患者112人治療 院内感染ゼロ 🏥

自衛隊中央病院「1等海佐」が語る内幕

デイリー新潮 2020年4月22日(水)17時00分配信

「最も注意した点は院内感染」

 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」で新型コロナウイルスの集団感染が発生した際、自衛隊中央病院が100名以上の患者を受け入れたことをご存知だろうか。ジャーナリストの石高健次氏が、リーダーとして対応した1等海佐に独自取材、その内幕を初めてレポートする。

 ***

 自衛隊中央病院は東京都世田谷区にある。防衛大臣直轄で、最高レベルの第一種感染症指定医療機関だ。

 石高氏の取材に応じたのは、感染症対応チームのリーダーを務めた田村格・1等海佐。田村1等海佐は「医官」と呼ばれる医師であり、取材はメールによる一問一答で行われた。

 中央病院は、クルーズ船乗船者と武漢からチャーター機による帰国者の感染者、計112人を治療し、4月上旬までに多くの患者を退院させた。田村1等海佐は「最も注意した点は院内感染。これが起きた時には、診療継続そのものが不可能になることから、まず、何よりもそれを出さないことを優先しました」と振り返る。

 一例を挙げれば、CT検査だ。中央病院には感染者専用のCTは用意されておらず、一般患者と同じものを使う必要があった。

「時間をずらしたり、患者たちが接近せず距離を保てるように務めました。機器使用後は換気や消毒液による拭き掃除も徹底しました。また、医師や看護師のみならず、撮影に当たる放射線技師も防護装備が必要で、患者が入れ替わる度に着替えるなど手間をかけ気を使ったのです」

 自衛隊中央病院と「沈黙の肺炎」との闘いは、我々の想像を絶する激戦だった。石高氏渾身のレポートは、4月23日発売の週刊新潮に掲載される。

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2020年4月21日 (火)

【新型肺炎】仏ノーベル賞学者✍「COVID-19=人工ウイルス」明言。

ノーベル賞博士が断言!コロナは“武漢発”人工ウイルスである。

東スポWeb 2020年4月20日(月)17時10分配信

 オカルト扱いされてきた新型コロナウイルスの“人工ウイルス説”がにわかに現実味を帯びてきた。HIV(ヒト免疫不全ウイルス=通称エイズウイルス)を発見し、2008年にノーベル医学生理学賞を受賞したフランスのリュック・モンタニエ博士が新型コロナについて「武漢研究所から漏洩した“人工ウイルス”だ」と明言したからだ。事実ならば、中国責任論は一段と過熱。平和な日常を壊された世界中の憎悪が中国に注ぐことになる。“アフターコロナ”の世界を占う――。

 昨年末に中国・武漢市で発生したとされる新型コロナウイルス。当初、海鮮市場で売られていたコウモリ由来と伝えられたが、一部でくすぶっていた、市場から12キロほどにある中国科学院武漢ウイルス研究所から誤って流出したという話が、ここにきて急速に広まっている。それも人工的に作り出されたウイルスだという。

 この手の話は陰謀論としてオカルト扱いされ、世間一般ではフェイクニュースにされがちだ。実際、中国当局は「バカげた話だ」と一蹴。2月には世界の科学者27人が英医学誌ランセットで、新型コロナは自然界に起源があるとする共同声明を発表している。

 風向きが変わったのは、最近になってドナルド・トランプ米大統領がウイルスの起源について徹底調査を命じたこと。現在、米国の感染者数は約74万人、死者は4万人超(19日時点)と、流行の中心地となっている。トランプ氏は明言こそ避けたが、新型コロナが発生した昨年末に市場で「コウモリは売られていなかった」と述べ、本格的調査に乗り出した。感染者約11万人、死者約2万人が出たフランスのマクロン大統領も「中国は何かを隠している」とにおわせている。

 そんな中、HIVウイルスを発見し、ノーベル賞を受賞したモンタニエ博士が「新型コロナウイルスは中国・武漢にあるウイルス研究所から事故的に漏洩した。これは人工操作されたウイルスだ」と発言したことがフランスなどで報じられ、拡散した。「新型コロナウイルスの中にエイズウイルスが含まれている」との衝撃的な指摘もみられる。

 モンタニエ博士とタッグを組んだ数学者ジャン・クロード・ペレズ氏も「これは時計職人が行うような精密なもので、自然に存在することはあり得ない」としている。

 モンタニエ博士いわく、自分たちより先にインドの科学者が同様の研究を発表したが、何らかの強い圧力が働き、却下されたという。博士は「自分はもう高齢(87歳)だし、圧力など怖くない。真実は必ず明らかになる」と語った。

 米メディアによると、武漢ウイルス研究所で働く研究生が誤って感染し、広めた可能性があるという。もしそうなら、この研究生がすべての始まりである「感染0号」となる。

 米国では新型コロナを「人工ウイルス」と考える人は国民の7割以上にのぼる。それをウイルス研究の権威が肯定した形だから、中国責任論は一層過熱するはずだ。

 中国事情に詳しい評論家の石平氏は「人工ウイルスなら、とんでもない話。それを習近平が隠蔽しようとした結果、世界中で何十万人の人が亡くなっている。大犯罪ですよ! 各国一致団結して習近平を国際司法の場に引きずり出して、大量殺人の罪で裁かなければならない。全世界の経済損失もすべて中国が負わなければならない」と力説する。

 新型コロナのせいで、世界中で“普通の生活”は一変。それが自然発生ではなく、武漢ウイルス研究所の不手際が原因なら、人々の憎悪は中国に向かうことになる。

「中国は孤立化する。“世界の工場”と言われているが、いまや“世界のウイルス”そのもの。企業は生産拠点を他国に移すべきだし、中国製品の不買運動があちこちで起こるはずだ。経済が低迷したら中国という国は終わる。やりたい放題やってきたツケを払う必要がある」(同氏)

 日本もいずれ大きな選択を迫られる。石平氏は「日中関係は良好かもしれないが、ここで中国の肩を持てば、世界中から戦犯国扱いされるよ」と警鐘を鳴らす。

 新型コロナが終息しても、平和な世の中とはいかなそうだ。

新型コロナ601時間加熱しても生存…夏にも高い感染力が予想

WoW!Korea 2020年4月20日(月)21時14分配信

フランスの科学者たちは、新型コロナウイルスが60°Cで1時間加熱しても生き残り、複製が可能であることを確認した。同ウイルスが気温が高い夏にもまだ高い感染率を示すという意見も出ている。

20日、製薬バイオ業界によると、最近フランスのエクス=マルセイユ大学の研究チームが、新型コロナウイルスを摂氏60°Cで1時間加熱した後、検査した結果、まだ活性化されているウイルスが観察されたと伝えた。

今回の研究は、論文の事前発表プラットフォームであるバイオアルカイブ(bioRxiv)に公開されたもので、56°Cから92°Cの間の温度で加熱した後に確認された結果を公開した。バイオアルカイブは、正式審査を経る前の論文を公開するサイトだ。

研究チームは、アフリカに生息するサバンナモンキーの腎臓細胞に新型コロナウイルスを感染させた後、温度に応じたウイルスの不活性化の程度を確認した。温度別にそれぞれ56°Cで30分間、60°Cで1時間、92°Cで15分間加熱した。

また、実際の実験室で起こることがある環境と同じようにするため、感染した細胞に動物性タンパク質を加え、生物学的汚染をさせたグループを別に作って比較した。

実験結果は、汚染させたグループでは、60°Cでウイルスがまだ活性化されている状態であることが観察された。60°Cで1時間加熱した場合、SARSとMERSをはじめとするほとんどのウイルスは、非活性化される。

92°Cで15分加熱したグループでは、ウイルスがすべて非活性化されることが確認された。この92°Cで加熱した場合は、ウイルスの遺伝物質であるRNAもほとんど破壊されたことが分かった。研究チームは、実験室で新型コロナウイルスを非活性化させる時は、加熱することより化学薬品を使用することを勧めた。

一方、香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)をはじめとするいくつかの海外メディアは、高温で死滅しない該当実験結果を根拠に、新型コロナウイルスが夏を通して継続して拡大するという信号だと伝えた。

SCMPは今月初めに「米国医師協会学術誌(JAMA)」に掲載された中国の研究内容を例に挙げた。この研究では、新型コロナウイルス感染者が訪れた銭湯で8人が新たに新型コロナウイルスに感染した事実を報告した。

当時、風呂の温度は40°C以上で、湿度も60%よりも高い高温多湿な環境であった。研究チームは、これを根拠に「暖かく湿った環境で新型コロナウイルスの伝染性が弱まるという証拠はない」とし、「夏といって新型コロナウイルスが減るという証拠はない」と主張した。

また、去る8日には、米国国立科学院(NAS)がホワイトハウスに報告した内容も同様の結論であった。

報告書によると、新型コロナウイルスが高い気温と湿度が高い環境で、拡大する効率が低下することがあるといういくつかの証拠があるが、人々の同ウイルスに対する免疫力が弱いため、感染拡大は減らない可能性があると予想した。

コロナで収入が減ったら忘れずに行うべき国民健康保険料の減免申請

ダイヤモンドオンライン 2020年4月17日(金)6時01分配信

 新型コロナウイルスの猛威が、世界を席巻している。

 世界全体の感染者数は200万人を突破し、死亡者も13万人を超えた。日本国内の感染者数も増加の一途をたどっており、4月16日11時の時点で、8582人の感染が確認されている。そして、そのうち136人が亡くなっている〔厚生労働省発表より〕。

 爆発的な感染拡大を防ぐために、4月7日、安倍晋三首相は、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法による緊急事態宣言を発令。対象地域は、感染が拡大している東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、兵庫、福岡の7都府県、期間は5月6日までの約1カ月間だ。

 これを受けて、対象地域の知事は、住民に外出自粛を求め、事業者に対して施設の利用制限を要請。東京都は11日から、その他の府県も週明けから、事業者に対して休業要請を行うこととなった。さらに、ウイルス感染は人が移動することで拡大するため、16日には緊急事態宣言の対象地域が全都道府県へと広げられた。

緊急経済対策で打ち出された 国民健康保険料の減免措置

 今回の措置は、未知のウイルスの爆発的感染を阻止し、市民の命を守るためのものではあるが、人の動きを制限すると同時に経済も回らなくなる。とくに、運転資金の少ない中小企業や自営業者、ギリギリの生活を送っている低所得層の人々にとって、休業は死活問題だろう。

 そのため、国は緊急事態宣言発令と同時に、雇用と生活を守るための大規模な経済対策も打ち出しており、その内容は、各種税金や保険料の支払い猶予や減免、運転資金の貸し付け、返済不要の現金給付など多岐にわたっている。

 「政府の対策は、スピード感がない」「利用基準がわかりにくい」といった批判も多いが、現状を乗り切るためには、自分が使える制度を探して、余さずに申請することが大切だ。そのひとつが、自営業者や非正規雇用の人が加入している国民健康保険料(税)の減免措置だ。

 国民健康保険法の第77条では、「保険者は、条例又は規約の定めるところにより、特別の理由がある者に対し、保険料を減免し、又はその徴収を猶予することができる」と、保険料の減免について定めている。

 今回は、4月7日に閣議決定された「『新型コロナウイルス感染症緊急経済対策』について」で、生活に困っている世帯や個人への支援のひとつとして「感染症の影響により一定程度収入が下がった方々等に対して、国民健康保険、国民年金等の保険料の免除等」が盛り込まれた。

 この閣議決定を実行するため、令和2年度の補正予算でも、国民健康保険料、介護保険料等の減免を行った市町村等に対する財政支援として365億円が計上され、財政的な裏付けもできたため、保険料の減額、または免除を受けられることになった。

 どんな人が国民健康保険料の減免を受けられるのか。具体的に見てみよう。

緊急避難的対応で「減収見込み」でも 国民健康保険料の減免を受けられる

 (1)新型コロナウイルス感染症で主たる生計維持者が死亡、または重症の場合

 まず、新型コロナウイルス感染症によって、主たる生計維持者が死亡、または重篤な傷病を負った世帯は、対象となる期間の保険料の全額を免除してもらえる。

 (2)新型コロナウイルス感染症の影響で減収が見込まれる場合

 罹患していなくても、新型コロナウイルス感染症の影響により、主たる生計維持者の収入(事業収入、不動産収入、山林収入、給与収入)の減少が見込まれる世帯で、次の3つの要件を満たす人も保険料減免の対象になる。

 ・前年よりも収入が7割以下に落ち込む見込み(保険金、損害賠償などで補てんされる金額を除く)
 ・合計所得金額(収入から経費と基礎控除額を差し引いた金額)が1000万円以下
 ・事業収入や不動産収入のほかに、株式の配当などその他の所得が400万円以下

 これら収入が減少した人の減免額は、対象となる期間の国民健康保険料(税)の額に、前年の所得に応じて20~100%の割合をかけて計算する。

 計算方法は複雑で、自分ではなかなか計算するのは難しいが、前年の合計所得金額が300万円以下なら、対象期間の保険料を全額免除してもらえると考えていいだろう。

 通常、健康保険料などの減免措置は、収入の落ち込みを証明しなければならないが、今回は緊急避難的な対応なので、減収幅は実際の額ではなく、見込みでもよいとされており、各自治体の判断に任されている。

すでに納めた保険料も減免対象 あきらめずに申請して取り戻そう

 原則的に、国民健康保険料の減免は、条例や規約によって行われるもので、市区町村によっては、もともと減免措置を行うための制度が整っていないところもある。だが、今回の新型コロナウイルス感染症の影響による保険料の減免については、条例や規約のない自治体に対しては、速やかに対応策を整備することを国が指示しているので、全国どこでも保険料の減免は受けられる。

 また、銀行などからの自動引き落としなどで、すでに保険料を納めてしまった場合でも、対象期間の保険料については減免できることが通達されているので、申請すれば、後日、払い戻しなどの対応をしてもらえるはずだ。

 ただし、こうした減免措置は、原則的に申請主義だ。対象となる人が、自分で申し出なければ利用することはできない。

 国民健康保険料の減免に対する具体的な申請方法は、近日中に明らかになり、市区町村のホームページや広報などに発表されるはずだ。自営業者や非正規雇用の人などで国民健康保険に加入していて、仕事がなくなって収入が落ち込んでいる人は、ホームページや広報をチェックして忘れずに減免申請をしよう。

 認められれば、令和元年度分、2年度分の対象期間の保険料を、所得に応じて減額・免除してもらえるので、その間の保険料を支払う必要はなくなる。

 ただし、実施までには、あと数週間のタイムラグがあるだろう。その前に、「手元に保険料を支払うお金がない」「保険料分のお金を、少しでも仕事の運転資金に回したい」という場合は、自治体に保険料の支払い猶予の相談をしてみよう。猶予されれば、手元にお金を残すことができて、その分のお金を当面の運転資金や生活費に回すことが可能になる。

 新型コロナウイルスの感染は、都市部を中心に拡大し続けており、いまだ収束の気配は見えない。早期に有効なワクチンができなければ、外出自粛や休業要請が長引く可能性もある。

 緊急時の資金ショートを避けるためには、支払いの優先順位を見極めて、先延ばしできるものについては、支払いの猶予や免除制度を利用して、手元に使えるお金を残しておくことが重要だ。

 ここで紹介した国民健康保険料の減免措置のほかにも、今回の経済対策では、国民年金保険料の減免、公共料金の支払い猶予、各種税金の申告・納付期限の延長、無利子の融資なども打ち出されている。また、個人向けの「生活支援臨時給付金(仮称)」、中小企業や自営業者、フリーランス向けの「持続化給付金」など、返済不要の現金も給付されるので、自分が利用できるものはくまなく申請すれば、損失分のかなりの部分をカバーできる人もいるはずだ。

 国の対応の遅さに焦りを感じている人もいるはずだが、受け付けが始まったらすぐに申請できるように、自分はどんな制度を利用できるのか、今から情報収集して、危機を乗り切りたい。

英BBC、日本を「最も健康的な国家」に選出…“マスク文化”を評価

ENCOUNT 2020年4月21日(火)11時02分配信

韓国、イスラエル、ドイツ、オーストラリアも“健康的な国”に

 全世界で240万人以上の感染者と17万人以上の死者を出している新型コロナウィルス。世界各国で猛威を振るう中、英公共放送「BBC」では「住むのに最も健康的な国家」という特集を展開。その筆頭に日本を挙げ、「健康を意識する文化がコロナ危機の衝撃を最小限にとどめている」と生活文化の高さを称賛している。

 世界的な感染拡大が続く新型コロナ。特集では「世界中で病院や治療院がコロナとの戦いの最前線となっている。しかし、その戦いの成功の大部分は国ごとのヘルスケア制度の有効性にかかっている」と分析している。

 特集では英シンクタンク「レガタム」が毎年発表する繁栄指数格付けの健康部門に基づいて、「最も健康的な国」を選出。2019年度版の健康部門でシンガポールに続いて、第2位に選出されている日本。今回の特集では、最初に取り上げられている。

 記事では「指数の健康格付けでは2位にランクしている日本は、最近の感染数急上昇で再び警笛が鳴り始めたが、コロナ対策の序盤の成功は世界的に評価されている」と評価した上で、「この国はまだロックダウンを余儀なくされていない。大部分は序盤の段階でウイルスをコントロールできたこの国の医療制度の能力の高さによるものだ」と分析している。

 さらに、その上で、日本人の文化がコロナ対策として絶賛されている。記事では「日本に根付いている健康を意識する文化がコロナ危機の衝撃を最小限にとどめている」と指摘。

「多くの日本人は以前からマスクを着用しています。特に冬と春には着けています。それが、現時点までに大きなアウトブレイクに繋がっていない理由の1つです」という東京在住の女性医師のコメントを紹介。花粉症対策などの日本のマスク文化を高く評価している。

 また、「日本人の60パーセント以上は毎年健康診断を受けています。我々はいい健康状態を維持する努力をしています。それも、重症例が少ない理由の1つです」という女性医師の分析も伝えている。

 今回の特集では日本に続いて、韓国、イスラエル、ドイツ、オーストラリアも健康的な国として選出していた。

関連エントリ 2020/04/22 ⇒ 【新型肺炎】仏ノーベル賞学者✍「COVID-19=人工ウイルス説」検証

 

2020年4月20日 (月)

【新型肺炎】日本の感染者数ピーク<4月26日前後>数理モデルで試算

台湾の研究者が日本の新型コロナ感染拡大を試算、5万人感染で「第二の湖北省になる」と警告

Wedge 2020年4月20日(月)12時41分配信/野嶋 剛 (ジャーナリスト)

 新型コロナウイルスの感染状況について、中国・湖北省や韓国などの感染予測を行ってきた台湾大学化学部の徐丞志准教授が、日本の公式統計から、感染症数理モデルを使って日本の新型コロナウイルスの感染者数の今度の動向について試算を行った。

 その結果、「悲観的シナリオ」としては、日本の感染者数のピークは4月26日前後になり、日本全体の累計感染者総数は5万人に達する可能性があるという試算となったという。徐氏は日本の感染状況について大規模な拡大を前提にできるだけ被害を最小限にとどめる「減災」の措置が必要だと指摘している。

 徐氏は生物医学が専門で公衆衛生や感染症の専門家ではないが、1月から新型コロナの拡大予測を学生向けに解説し、フェイスブックなどで公表してきたところ、感染の最初の発生地となった武漢のある中国・湖北省や韓国のケースで予測が的中に近い形となり、英雑誌『エコノミスト』にも紹介され、台湾のメディアなどから注目されるようになった。

 今回は「隣国の日本については台湾でも非常に関心が高く、日本の状況を知ってもらうことに役立てれば」という考えで、日本の厚労省統計などに基づいて感染症の流行過程を算出する古典的なSIRモデルを使用して検証した。

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 日本では、18日に全国の感染者が1万人を超え、連日、400人~700人程度の感染者の発生が続いており、感染拡大の下降局面をなかなか作り出せないで苦しんでいる。緊急事態宣言の対象都道府県も、16日から東京など7都府県から全国すべてに拡大された。

 徐氏が算出した「楽観的シナリオ」によれば、日本の感染のピークは4月16日となり、累計の感染者数は2万人以上に達するとされる。一方、「悲観的シナリオ」によれば、日本の感染のピークは4月26日になり、1日あたりの感染者は2000人を超え、累計の感染者数は5万人以上に達すると見ている。

 徐氏は「いまの状況を見る限り、日本は第二の湖北省になる可能性があるが、それ以上に被害が深刻化しているイタリアや米国のようにはならないだろう」としながら、今後、日本でのさらなる感染拡大は不可避だと見ている。その理由は「日本では、湖北省のように厳格な都市封鎖(ロックダウン)をしていないうえ、韓国のように大規模な検査と隔離も行っていないので、人から人への感染が中韓よりも長く続くと見られる」からだという。

 湖北省の感染者数は当初急激な伸びを見せたが、その後、ロックダウンの効果もあって落ち着きを見せ、ロックダウンも解除され、省全体の感染者総数は約6万8000人となっている。

 現状では、悲観的シナリオでも楽観的シナリオでも、日本としての感染拡大が不可避である以上、「被害をできるだけ抑えていく『減災』の取り組みで国民の健康を守っていくしかないでしょう」と徐氏は指摘している。

 徐氏が特に心配するのが、日本の目に見えない感染の広がりだ。

 日本では、最近ようやくPCR検査数を一定のペースで増やしているが、陽性率はなお高いままで止まっている。 

 この点について徐氏は「即座に大掛かりな検査の拡大をして、潜在的な感染源を可能な限り探し出し、予防的隔離を講じることが求められます。最近の日本の厚労省の統計によれば検査数はこの1週間ほど増加しており、一定の改善が見られます。しかし、ここ2週間の陽性率は1カ月前の陽性率よりも高くなっています。このことは、水面下で感染の拡大が進んで、日本国内に未確認感染者が大量に存在する可能性があることを示しています」と指摘している。

 「日本は感染の大規模拡大の前半期にあたると思われます。例えば米国のニューヨーク州は3月下旬に毎日検査を7000件行って陽性率は2割でした。4月上旬になって毎日の検査を2万5000件に引き上げたところ、陽性率は4割と逆に上がりました。日本も似たような状況にあると思われます」(徐氏)

 東京では医師会などを中心にPCR検査を拡充させていく方針をようやく打ち出しているが、徐氏はこう語る。

 「世界的にPCR検査は検査キットの供給不足問題があり、日本は、まず確度のやや落ちる検査技術の導入を行い、感染が疑わしい擬似感染者を見つけ出し、引っかかった対象者に対してPCR検査を行うという二段階の検査体制を構築することしかないのではないでしょうか」

台湾では新規感染者がゼロになる日も

 台湾では先週、新規感染者がゼロになる日が3日あるなど、現在までアジアで最も効果的にコロナを押さえ込んでいることで世界から注目されている。

 日本と台湾の新型コロナ対策における取り組みの違いについて、徐氏は「日本と台湾は2月から3月にかけて、同じように、感染者は低いレベルを維持していました。しかし、3月下旬から現在まで、日本の感染者数は大幅に増加した結果、台湾とは大きく差が開くことになっています。あくまで個人的な見方ですが、日本は3月下旬の春分の日の三連休など休日の外出が制限されたなかったことと、大きな関係があるのではないでしょうか。(行楽地などへの)大規模な人の移動が、新型コロナウイルスの拡散を引き起こした可能性があります」と話している。

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もし家族が…広がる家庭内感染 マスク、手洗い、換気「できる範囲で対策を」

毎日新聞 2020年4月19日(日)20時48分配信

 新型コロナウイルスの感染者が急増している福岡県では、18日までに感染が確認された503人のうち少なくとも77人(15%)は家族から感染した可能性がある。中には一家4世代にわたって感染したケースもあった。家族間で接触を避けるのには限界があるが、専門家は可能な限り予防を講じるよう呼びかける。

 県などの発表を基に毎日新聞が集計したところ、家族内感染が起きたとみられるのは50家族で、このうち3人以上(最初の1人の他に2人以上)感染していたのは14家族に上った。感染者同士の関係では夫婦や親子がほとんどだったが、祖父母と孫やきょうだいのケースもあった。

 行橋市では、一家族で10~90代の4世代計7人の感染が判明。最初に感染が確認されたのは90代女性で、その後、40代の保育士の孫らへの感染が分かった。福岡市内では、看護師の感染が確認された後、その母親の感染が分かったケースもある。また、県内で1歳未満が感染した四つのケースでは、いずれも親の感染が確認されている。

 同居家族の場合は介護や育児などで接触を避けられない場面が多く、外出の自粛で一緒に過ごす時間も増えている。県医師会の稲光毅理事は「それぞれの家族事情があり、一概に接触を避けるべきだとは言えないが、風邪症状がある場合はマスクを着けるなどできる範囲で予防してほしい」と話している。

 ◇ 家族の感染が疑われる場合の対策

(厚生労働省の資料を基に作成)

1、食事や寝るときも別室で

2、持病がある人は感染者の世話を避ける

3、マスクを着ける

4、こまめに手を洗う

5、定期的に換気する

6、ドアノブなど手で触れる部分を消毒し、タオルは共用しない

7、汚れたリネンや衣服の洗濯は手袋とマスク着用で

8、はなをかんだティッシュなどのゴミはビニール袋で密閉して捨てる

一人暮らしでコロナ感染なら やっておくべき「8つの備え

日刊ゲンダイDIGITAL 2020年4月18日(土)9時26分配信

 東京都世帯数の予測によれば、単独世帯数(2020年)は48・3%と都民の半数を占める。一人暮らしにとっては、自粛中はちょっとした体調の変化にも不安が襲う。

 37・5度以上の発熱が4日以上(高齢者は2日以上)続いたり、倦怠感や呼吸困難などの症状があれば「帰国者・接触者相談センター」に問い合わせることになっている。だが、電話はつながりにくく、「つながっても簡単に検査はしてもらえない」という話を聞くと心配だ。一人暮らしが元気なうちに備えることとは?

食料の確保

「いつ待機が命じられても大丈夫なように普段食べるものとは別に、2週間分の保存できる飲料、食料品を買っておきましょう」(たけしファミリークリニックの北垣毅院長)

 経口補水液やおかゆなどのレトルト品、サバやニシンなどの缶詰や栄養補給ゼリーなど調理いらずの商品がいい。ただし、「すでに風邪気味の人は買い物に出ることも感染拡大につながります。ウーバーイーツや通販などを利用し、支払いは電子決済で、商品は事情を説明し、外に置いてもらうようにしましょう」(医学博士・中原英臣氏=感染症学)。 

 単身高齢の親の場合は家族が代理注文するか、近隣なら健康な家族がまとめ買いし、部屋の前まで届けるのもいいだろう。

連絡先の確認

「体調が悪くなってから困らないように自分のエリアの保健所の番号はネットで調べておきましょう。持病のある人は倒れて意識がなくなった時にかかりつけ医などに第三者が連絡を取れるよう、緊急連絡先の電話番号もメモしておくといいです」(中原英臣氏)

急な入院やホテル待機の備え

「数日分程度の部屋着、準備できる分のマスクと手洗い用せっけん、体温計はすぐに持ち運べるようにしましょう」(浜松医療センター感染症内科部長の矢野邦夫氏)

 病院もホテルも共用部を使うことがあるので、最低限の支度はしよう。

自粛中の衛生管理はどうすればいいのか?

「部屋に自分しかいなければ、マスクは必要ありません。来客の予定がなければ、換気も通常通りで結構です。過去3日以内に来客がなければ(ないのが望ましい)、手洗いも特にアルコールなど意識せず、通常通りで結構です」(矢野邦夫氏)

 一人暮らしなら感染拡大の恐れがないからだ。

検温のほかにやっておくことは?

 いまや毎日の検温はコロナ対策に欠かせないが……。

「熱以外に鼻水や咳などがあれば時系列にメモをすることです。ノートでも携帯にでも構いません。コロナに限りませんが、『最近、倦怠感がある』などという患者さんは少なくない。人によっては2~3日前も、数週間前も“最近”と表現するので、正確な診断ができません。必ず、〇月〇日と記載してください」(中原英臣氏)

 話せる状況でなくても、メモがあれば症状を伝えられる。

ペットを飼っている人は?

 感染者からの受け渡しはペットホテルに断られるかもしれない。また2週間以上となると費用面でも家計を圧迫する。

「事前に親族や信頼できる知人に話し、預かり先を決めておきます。またかかりつけの動物病院やトリミング先に相談するのもいいでしょう」(NPO法人「人と動物の共生センター」の担当者)

 同法人の調査によると飼育放棄の理由で最も多いのは、飼い主の死亡・病気・入院だという。地元の自治体が運営する動物愛護相談センターに聞いておくのもいい。

 また、預ける際は、飼い主宅はウイルスで汚染されている可能性があるので、必ず、シャンプーをしてカゴに入れた状態で外で引き渡すことを忘れずに。

風邪の症状になって4日以上経った。コロナかはわからないが、医療機関にかかるかはどうやって判断するのか

「高齢者や持病があって、定期的な訪問診察をしていた場合は、かかりつけ医に連絡するのがベストです」(矢野邦夫氏)

 一方、持病のない単身赴任や独身世帯のサラリーマンは……。

「基本的には各保健所に電話をして、医療機関にかかるかどうかも、その交通機関も自分で判断せずに指示を仰いでください」(厚労省健康局結核感染症課担当者)

 ほかにコロナ専用ではなく、けがやその他の病気にも対応する窓口ではあるが、東京都、大阪府、横浜市、福岡県などを対象にした「救急安心センター事業」もある。これは、♯7119に電話をかけると診察が可能な医療機関の電話番号を教えてくれたり、相談員が自分で病院に行くべきか、救急車を要請すべきかなどの医療相談を行うものだ。

 症状の緊急度を素早く判断できる、総務省消防庁の全国版救急受診アプリ「Q助(きゅーすけ)」もダウンロードしておくと便利。緊急度が高いと判定されたら、アプリから119番に電話できるし、受診できる医療機関や移動手段(タクシーなど)などの情報を検索できる。

 体調不良がコロナ以外の重病である可能性もあるので、自己判断は危険だ。

急変のサインは?

 先日、清水建設の50代の男性社員が自宅待機中に容体が急変し亡くなった。我慢してはいけない異変とは?

「呼吸が苦しくなるのが最も大切なサインです。肺炎が悪化した可能性があるからです。また、高熱が続いて、食事のみならず、水すら飲めなくなることもサインのひとつです。脱水に向かってますからね」(矢野邦夫氏)

 このような一刻も争う事態なら、躊躇せずに119番だ。

衝撃予測!日本のコロナ感染5月に150万人超え」あと3は続く…

現代ビジネス 2020年4月20日(月)11時01分配信/奥野修司(ノンフィクション作家)

「200人の町」での広がりかた

 4月19日の時点で全世界の新型コロナウイルスによる感染者は233万を超え、死者は16万人を超えとなった。日本も東京を中心に3月24日から急増し始め、23日に1057人だった感染者数が、4月19日には1万人を超えた。いったい、どこまで広がるのだろうか? どうすれば拡大を抑えることができるのだろうか。

 それに、外出制限をしてどれほどの効果があるのか、いまひとつイメージできないでいた。そんなときに、私の友人が教えてくれたのがワシントン・ポスト紙のサイトだった。

 (1)を見ていただきたい。ある未知のウイルスによる感染症が流行したと設定した。このウイルスは200人の町でどう広がるか。住民を無作為に配置して、その中の1人を感染者とする。時間の経過と共に感染者が爆発的に拡大し、やがて感染者が回復することで感染拡大が収まっていくというシミュレーションである。

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図(1)このシミュレーション動画は、以下から閲覧できます。
www.washingtonpost.com/graphics/2020/world/corona-simulator/? fbclid=IwAR00p6G6O-2-3Skj886YofwYS7llJF1_fsh3_pF6HFJ_o9hxKDPr0JkiBp0
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 ところどころで赤いドットが、瞬間的に複数の白いドットを赤く染めているところがあるが、これを密室の空間で感染が広がる集団感染と理解すればわかりやすい。もしこれが大都市で広がったら早々に医療システムが崩壊してるはずである。

 では、これを人口の4分の3が他者との距離(社会的距離)を置くか、自身が行動を制限したとする。そして残りの4分の1がこれまで通りに移動したらどうなるか(2)。

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図(2) 動画: www.washingtonpost.com/graphics/2020/world/corona-simulator/? fbclid=IwAR00p6G6O-2-3Skj886YofwYS7llJF1_fsh3_pF6HFJ_o9hxKDPr0JkiBp0
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 最初のシミュレーションでは早々に感染爆発が起きたが、今回では同じように感染が広がっても、なだらかなカーブで増加していく。感染が拡大するまでの時間を稼げるので、その間に医療体制を立て直せば持ちこたえることができる。

 さらに、自由に行動する人口を4分の1(8人に2人)から、半分の8人に1人まで減らすと、傾斜はほとんどなくなり、感染者がそれほど増えないうちに終息していくことがわかる(3)。

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図(3) 動画: www.washingtonpost.com/graphics/2020/world/corona-simulator/? fbclid=IwAR00p6G6O-2-3Skj886YofwYS7llJF1_fsh3_pF6HFJ_o9hxKDPr0JkiBp0
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 かなり単純化したシミュレーションだが、このウイルスは人と人が接触することで広がっていくことがはっきりした以上、1人の行動は自身だけでなく、遠く離れた未知の人を感染させ、あるいは命を救うことになることを示している。

 感染すればすぐに症状が現れるSARSのようなウイルスなら、武漢でやったように感染者を囲い込めば感染を抑え込める。しかしこのウイルスは、感染しても無症状の人が一定程度いるために、一人一人の行動を制限することでしか感染拡大を防ぐことができないということである。

 それがよく分かるのが下のグラフ(4)のように、アメリカのカリフォルニア州とニューヨーク州の違いではないだろうか。

 カリフォルニア州は住民の移動制限をしたのは3月19日(木)。ニューヨーク州は3月22日(日)だ。

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図(4) 動画:https://www.mercurynews.com/2020/04/08/how-california-has-contained-coronavirus-and-new-york-has-not/
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 わずかな違いだが、カリフォルニア州が初期の段階で行動を制限することですぐさま前ページの(2)へ移行したのに対し、ニューヨーク州は金曜日から土曜日にかけて感染が広がってから移動制限をしたために、感染者数が増加して医療体制が持ちこたえられなくなったと考えられる。

 これはニューヨーク州とカリフォルニア州の比較だけでなく、下の図(5)のように他の州でもいえるようだ。要するに、流行の初期の段階で早めに移動を制限をすることで、シミュレーションの(2)から(3)に移行すれば、感染による死亡率が低下するということだろう。

4月末には5万人が感染の可能性

 では、日本はどうだったのか。多くの人は、日本の医療体制は先進国の中でも充実していると思っているが、ベッド数は多いがICU病床数や人工呼吸器などは貧弱だ。だから、PCR検査が少なくして、医療体制が崩壊しないように感染者数を抑えるのは仕方がなかった。

 その間に感染爆発を想定して準備しておくべきだったのに、感染病棟も準備しないうちに慌てて「緊急事態宣言」が出されている。

 さらに、無症状でも感染させる可能性があるなど、これまでにないウイルスが広がっているのに、いまだにPCR検査が少ないのは理解できない。おそらく準備してこなかったのだろう。

 では、この新型コロナウイルスの拡大はいつまで続くのだろうか。いつになったら終息していくのだろうか。

 東京大学名誉教授の黒木登志夫さんが、東京都の感染者の倍加時間(Doubling Time=倍増するのに要する日数)を計算すると、4月10日の時点で5・32日だった。これを5日として計算すると、4月末には「約25,000人の感染者数が出ると予想されます。恐ろしい数です」と書いている(https://www.covid19-yamanaka.com/cont2/main.html)。

 ちなみに、4月10日から13日の国内平均の倍加時間は6.3~6.9日で、仮に6日とすれば、5月末の時点で感染者数は150万人を越える(倍加時間7日なら79万人と大幅に減る)。死者は何人になるのだろう。

 日本はヨーロッパのようにロックダウンはしウイルスによる感染拡大は指数関数的に増えていくが、無制限に広がる訳ではない。高齢者や基礎疾患を抱えて感染に弱い人が淘汰されていくうちに、多くの人に抗体ができるとウイルスの感染拡大は止まる。

 感染者数のグラフ(6)を見ていただきたい。

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図(5) 各地域の感染者数の増減推移は以下から閲覧できます https://ourworldindata.org/coronavirus
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 タテ軸が対数のグラフだが、ヨーロッパは次第にカーブが寝てきているのが分かる。感染者数の増加が減少に向かっていることが想定できるだろう。また(7)を見ると、新型コロナウイルスのパンデミックによって亡くなる方たちが減少し始めてることもわかる。

 ところが日本は、直線的に右肩上がりで、今のところ予測がつかないのである。

では、インフルエンザウイルスのように、湿度と気温が上がるのと並行に、新型コロナウイルスも終息していくのだろうか。

 マサチューセッツ工科大学(MIT)の分析では、<アウトブレイク時に気温が摂氏3~13度だった地域で、最大数の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が発生していることが判明した。これに対し、平均温度が摂氏18度を上回る国では全体の5%未満しか症例が発生していない>そうだが、インドネシアやサウジアラビアのような熱帯の国でも感染が拡大していることを考えると、それほど楽観できそうもない。

 「感染数を大きく減らすのに十分なほど感染速度が遅くなるのを期待すべきではない」ということだろう。

 大阪大学元総長で免疫学の泰斗である平野俊夫さんは「なぜCOVID-19はこれほど恐れられているのか?」というブログにこう書いている。

<日本で流行は終息したとしても海外からウイルスが流入するし、国内でもまた流行が起こる。このように流行の波を作りながら最終的に国民の30~60%が感染して免疫を獲得するまでは終息はしないと考えられる>
(http://toshio-hirano.sakura.ne.jp/Hirano/xin_xingkoronauirusu_gan_ran_zheng_COVID-19.html)

 そして、こう述べた。

 「重要な点は、1~2ヵ月で収束することはなく、ワクチンや治療薬が出現しなければ1~2年、あるいは3年はかかる、いわばマラソンレースであるという点です。だからといって過度に恐れる必要はないが、決して油断してはいけない」

 これだけ地球規模に広がれば、おそらく1918年のスペイン風邪のように第二波、第三波と感染爆発が続きながら次第にその波が終息していくのだろう。新型コロナウイルスとの戦いは長期戦になるということは覚悟した方がいい。

 

2020年4月19日 (日)

【第45代大統領】中国批判「故意なら」✍コロナ禍の「報いを受ける」

トランプ大統領が中国批判 故意なら パンデミックの報いを受けるべき

AFPBB news 2020年4月19日(日)16時10分配信

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は18日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)について、中国に「故意の責任」がある場合、報いを受けるべきだと主張した。

 トランプ氏はホワイトハウス(White House)で記者会見を開き、「パンデミックが始まる前に、中国国内で食い止められた可能性もあったが、実際はそうならなかった」「そのせいで今や世界中が苦しんでいる」と述べた。

 新型コロナウイルスのパンデミックは昨年12月、中国の武漢(Wuhan)で始まり、世界全体での死者はこれまでに15万7000人を超えた。トランプ氏は中国がパンデミックの責任を取るべきかどうかを問われると、「故意の責任があるなら、もちろん報いを受けなければならない」「過失なら、過失は過失だ」「しかし中国に故意の責任がある場合、報いを受けるべきだ」と答えた。

 トランプ氏は、「パンデミックは過失で手に負えなくなったものか、それとも故意に引き起こされたものか?この二つの間には大きな違いがある」「いずれにせよ、中国はわれわれに介入させるべきだった。早い時期に受け入れを要請したところ、中国側は拒否した。介入は都合が悪いと気付き、困惑したのだろう」と述べた。

 さらに、「中国側は調査中だと説明した。その調査がどうなるか見極めるが、われわれも調査を行っている」と明言した。

 トランプ政権は新型ウイルスについて、コウモリの研究をしていた武漢の研究所から事故で拡散した可能性も排除しない姿勢を示している。中国外務省の趙立堅(Zhao Lijian)報道官は、米メディアの本件に関する報道を、「科学的根拠がない」として否定した。趙氏は以前、米軍が中国に新型ウイルスを持ち込んだ可能性があると主張していた。

 トランプ氏は、中国が人口10万人当たりの死者数をわずか0.33人と発表していることにも疑問を呈し、「この数字はあり得ない」「達成不可能な数字だ」と主張した。

 今回の記者会見で提示された表によると、人口10万人当たりの死者数は米国が11.24人、フランスが27.92人、スペインが42.81人となっている。

武漢の研究員がウイルス流出疑惑を否定 米政府は追及姿勢

産経新聞 2020年4月19日(日)13時57分配信

新型コロナウイルスが中国湖北省武漢市の中国科学院武漢ウイルス研究所から流出したと米メディアで報じられていることについて、同研究所の袁志明(えんしめい)研究員は19日までに「このウイルスは絶対にわれわれのところから出たものではない」と中国国営メディアのインタビューで否定した。米政府は、この問題について真相を追及する姿勢を見せている。

 インタビューは外国語放送の「中国環球電視網(CGTN)」が行った。袁氏は「研究所では退職者や学生、職員の誰も感染していない」と強調。その上で「われわれには厳格な管理制度がある」と主張した。

 中国外務省の趙立堅(ちょうりつけん)報道官は16日の記者会見で「世界の多くの有名な医学専門家が、実験室から漏れたといった見解には科学的な根拠が全くないと考えている」と否定したが、詳細な反論は行わなかった。

食用野生動物が新型コロナ発生源」=中国政府捏造

現代ビジネス 2020年4月1日(水)19時01分配信/北村豊(ジャーナリスト)

本当に武漢の海鮮市場が発生地だったのか

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染によって発症する武漢肺炎(COVID-19)の発症地点とされたのは、中国湖北省の武漢市にある「華南海鮮卸売市場」(以下「華南海鮮市場」であり、その中でも新型コロナウイルスの発生源である可能性が濃厚とされたのは「野味(野鳥や野獣の肉)」を販売する商店であった。

 2005年3月に開業した華南海鮮市場は前後2度の拡張を経て、5万平方メートルと東京ドーム(4.68平方メートル)を凌ぐ総建築面積を有し、新華路を間に挟んで東区と西区に分かれ、1000軒近い商店が立ち並ぶ、武漢市のみならず華中地区で最大の海鮮水産品の卸売市場である。

 武漢市では2019年12月8日を皮切りとして同月下旬までに原因不明の肺炎患者が合計27人発見されたが、これら患者が基本的に華南海鮮市場から来た、あるいは華南海鮮市場へ最近行ったことがあるという事実が判明した。

 このため、武漢市衛生健康委員会は12月31日に次のように情報公開を行った。すなわち、近頃一部の医療機関は、診察した原因不明な肺炎患者の多くが華南海鮮城と何らかの関連性を持つことを発見した。

 目下のところ判明している肺炎患者は27人で、このうちの7人は病状が深刻だが、残り20人の病状は安定しており、2人は近日中に退院が可能と思われる。

でっち上げの疑い濃厚

 12月31日に武漢市衛生健康委員会が上述の情報公開を行った時点では、肺炎患者の発生と関連があるのではないかという疑念の対象となった華南海鮮市場は通常通り営業していた。

 ところが、2020年の年明け当日の1月1日に武漢市江漢区市場監督管理局と武漢市江漢区衛生健康局は連名で公告を発表し、華南海鮮市場に対して衛生環境整備のために消毒作業を実施するという名目で市場の休業を命じたので、華南海鮮市場は1月1日の早朝から閉鎖された。

 こうして華南海鮮市場は新年早々の1月1日に突然閉鎖されたままとなっていたが、閉鎖から63日後になる3月3日から大規模な消毒作業を開始した。

 消毒作業が順調に進められる一方で、この日の午後には華南海鮮市場の閉鎖から63日間もずっと市場内に住み続けていた一家4人が、彼らを一定期間隔離するために当局が手配したホテルへ引っ越した。

 彼ら一家は華南海鮮市場に勤務している顧さん(男、60歳過ぎ)とその養子一家の3人(夫婦と子供)で、華南海鮮市場の閉鎖後も顧さんが市場内の管理を任されていたために、市場内に残留して暮らしていた。

 彼ら4人には新型ウイルスに感染しているか否かの検査が実施されたが、結果は陰性で感染は認められなかった。しかし、規定に従い一定期間の隔離措置が採られて、彼ら4人は指定ホテルへの移動を命じられたのだった。

 武漢市が発表している公式情報では、原因不明の肺炎患者が発見されたのは12月8日となっているが、その後の調査では最初の肺炎患者が確認されたのは12月1日で、同人は70歳以上の脳梗塞患者であり、体が不自由なので最近に華南海鮮市場へ行ったことはなかったし、「野味」との関連もなかったという。

SARSの時もハクビシンを犯人にでっち上げ

 ここで思い出すのは、2002年11月に中国広東省で発生してから2003年8月に沈静化するまで世界中で感染を拡大させた「重症急性呼吸器症候群(SARS:severe acute respiratory syndrome)」である。

 SARSは2002年11月に広東省の順徳市(合併により2003年1月以降は佛山市順徳区)で発生したが、身元が判明している最初の患者は同年12月に発症した広東省河源市在住で料理人の黄杏初であった。

 中国の研究者は感染によってSARSを引き起こすコロナウイルスの発生源を初期段階ではジャコウネコ科のハクビシン(中国語:果子狸)であると言い、最終的にはキクガシラコウモリ(中国語:中華菊頭蝠)であると結論付けた。

 しかし、おかしなことに、最初の患者である黄杏初はいかなる野生動物にも接触したことはないと明言していたのであった。

 SARS沈静化後の 2004年1月5日に記者会見を行った広東省政府「衛生庁」副庁長の馮鎏祥(ふうりゅうしょう)は、SARSの期間中に野生動物市場の管理を強化し、広東省内の養殖場36カ所で飼育されていた約1万匹のハクビシンが全て殺処分されたと述べた。

 なお、輸送中や販売予定であったハクビシンや「貛(アナグマ)」、「貉(タヌキ)」などの動物も一律没収の上で全て殺処分されたのだという。

 2003年8月に当時の中国政府「国家林業局」が発表した「商業経営に利用可能な野生動物リスト」にはハクビシンが含まれていた。それはハクビシンの飼育量が大きく、飼育技術も相当に熟練していたからだったのだが、飼育されていたハクビシン1万匹が殺処分されようが、それは野生のハクビシンの数量から考えたらほんの一部分に過ぎなかった。

 それはともかくとして、その後の研究結果によれば、SARSの発生源あるいは中間宿主がハクビシンであったという確実な証拠は見つかっておらず、「弁明」の機会を何も与えられることなく殺処分されたハクビシンたちはどう見ても冤罪であったと言わざるをえないのである。

 今回の武漢肺炎でも“野味”は新型コロナウイルスの発生源と見なされたために、市場内に“野味”商店が軒を連ねていた華南海鮮市場は閉鎖の憂き目を見たのだった。

全面取引禁止措置

 華南海鮮市場の閉鎖から55日後の2月24日、中国の国会に相当する全国人民代表大会の常務委員会は野生動物の不法取引を全面的に禁止することを目的とした法案の『不法な野生動物取引を全面的に禁止し、野生動物をむやみに食べる陋習(ろうしゅう)を改め、人民群衆の生命・健康の安全を着実に保障することに関する決定』(以下「全面禁止決定」)を採択した。

 全面禁止決定はその日のうちに公布され、その公布を以て施行された。

 1. 『中華人民共和国野生動物保護法』とその他関連法が禁止する野生動物の捕獲、取引、運搬、食用は厳格に禁止しなければならない。

 2. 国家が保護する重要な生態的、科学的、社会的価値を持つ陸生野生動物およびその他の陸生野生動物(人工繁殖、人工飼育の陸生野生動物を含む)の食用を全面的に禁止する。

 3. 科学研究、薬用、展示などの特殊状況により、野生動物を非食用で利用する必要があれば、国家の関連規定に照らして厳格な審査と検疫検査を実行しなければならない。

 4. 各等級の人民政府と人民団体、社会組織、学校、メディアなどの社会各方面は、生態環境保護と公共衛生安全の宣伝教育と指導を積極的に行わねばならず、全社会の構成員が生態保護と公共衛生安全意識の自覚を強め、古い風俗習慣を改め、野生動物をやたらに食べるという陋習を止めて、科学的で健康で文化的な生活方式を育成する必要がある。

 この全面禁止決定を踏まえて、中国政府の「国家林業・草原局」と「農業農村部」はそれぞれ2月27日付と3月4日付で一級行政区(省・自治区・直轄市)の関係部門宛に全面禁止決定が法律として成立した旨の通知を出した。

 国家林業・草原局は野生動物の乱獲を厳しく取り締まると同時に、渡り鳥の大規模越冬地や繁殖地などの警戒を強化し、不法に設置された霞網の除去などを行うことを強く要請した。

 また、農業農村部は、野生動物だけでなく、漁業法が規定する水生動物の管理を厳格化すると共に、「中華龞(チュウゴクスッポン)」や「烏亀(カメ)」などの両生類の管理強化を要望した。

巨大市場、中国の食用野生動物取引

 しかし、野生動物の取引を全面的に禁止する旨の法律を成立させるのは容易かもしれないが、中国における野生動物食用市場の規模は小さくないのが実情である。

 陝西省西安市に所在する西北法政大学の動物保護法研究センター研究員の李堅強によれば、野生動物食用養殖業界の2018年における生産高は約1494億元(約2兆3900億円)であり、野生動物食用養殖業界の2016年における雇用者数は622万人であった。

 やみくもに野生動物の取引を禁止にして、その中に食用として養殖された野生動物も含めるとなれば、野生動物食用養殖業界の雇用者数は、2016年の統計で622万人だから2020年の現在は恐らくそれ以上の数の雇用者が失業することになる。

 一方、上述した野生動物取引禁止令には、スッポンやカメ、カエルといったよく見かける両生動物が含まれているが、それらの人工養殖物の扱いはどうなるのかということに世論が注目したのだった。

 3月5日、農業農村部は下部組織に対して緊急通知を出し、『国家重点保護経済水生動植物資源リスト』中の品目は取引禁止の範囲には含まれないと発表した。取引禁止範囲に含まれない品目には、チュウゴクスッポン、カメ、「牛蛙(ウシガエル)」、「美国青蛙(ブタゴエカエル)」などがあり、これらの品目は販売禁止から復活して販売可能となった。

 しかし、広東省の珠江三角州で養殖規模が大きい「泰国虎紋蛙(タイ・トラフガエル)」は、肉質が鶏肉と似ていることから俗称「田鶏(田んぼのニワトリ)」と呼ばれる食用カエルの一種であるが、取引禁止範囲に含まれない品目にはタイ・トラフガエルの名前はない。

 タイ・トラフガエルは、食用として米国から導入されたウシガエルやブタゴエカエルに続いて、タイから導入された大型の食用ガエルで、成長が速く、養殖が容易で、病害が少ない特長がある。

 なお、中国には中国原産の「虎紋蛙(トラフガエル)」もいるが、長年にわたり食用として乱獲されて個体数が激減し、今では絶滅危惧種に指定されている。

中国養殖業界を襲うコロナショック

 3月7日付の広州紙「南方都市報」が報道したところによれば、広東省ではカエル類の出荷・販売を暫定的に停止するよう命令があったために、数万トンの田鶏が出荷待ちで養殖池を圧迫していて、少なからぬ養殖業者が生計の維持に困難を来たしているという。

 報道の内容は次の通り。

 (1) 広州市では食用禁止とすべき野生動物について一般大衆の意見を募集しているが、まだ具体的な食用禁止の野生動物リストは完成していないようだ。深圳市が広州市に先行して作成した『野生動物の全面禁止条例』の草案には、「食用可能品目リスト」が添付されていて、そこには牛、羊、ロバ、ウサギ、鶏(ニワトリ)、鴨(カモ)、鵞(ガチョウ)、「鴿(ハト)」の名前に加えて、深圳市政府が決めたそれ以外の食用可能な家禽家畜の名称も含まれているが、タイ・トラフガエルの名前は当該リストに含まれていない。

 (2)広東省佛山市の三水区に所在する1軒の田鶏養殖場には48棟の養殖小屋があり、各棟の中に6万匹の田鶏がぎゅうぎゅうに詰め込まれている。すでに20年近く田鶏の養殖を営んでいる経営者によれば、今回命じられた田鶏の販売禁止にはお手上げ状態だという。餌を与えなければ田鶏は飢えて全滅するし、餌を与えるにしても、いつになったら取引が可能となるか分からない。

 (3)それ以上に問題なのは、これだけの大群の田鶏を養殖小屋に押し込めておくこと自体が困難だということである。養殖小屋の中の田鶏に餌を与えなければ、田鶏は飢えて「大吃小(大が小を食べる)」現象を引き起こすことになるが、現状のところでは毎日の田鶏死亡率は20%前後になっている。

 中国には「国家二級重点保護野生動物」に指定されているオオサンショウウオ(中国語の俗称:娃娃魚)を食べる不埒な輩が散見されるし、「国家一級重点保護野生動物」であり、中国の国宝とされる「大熊猫(ジャイアントパンダ)」を食べた愚か者さえいるのである。

 貴重な野生動物を保護する意味では、中国政府が野生動物の取引を全面的に禁止し、野生動物を食用にする陋弊(ろうへい=悪い風習)を改めようという方向性は正しいと思える。

 しかし、確たる証拠もないままに新型コロナウイルスの発生源は「野味(野鳥や野獣の肉)」だと決めつけて、中国で長年行われて来た「野味」を禁じるというのは一方的過ぎるのではないだろうか。

 上述したように野生動物食用養殖業界は大きな生産高を有し、600万人以上の労働者が養殖業務に従事しているのである。中国人にとって「野味」は古く続けられた伝統的な食習慣であり、ましてや今ではその多くが養殖や飼育によって供給されているのである。

 養殖されたハクビシンや美味しいと言われる「竹鼠(タケネズミ)」などは、今では人間が当たり前のように食べている豚、牛、羊、馬などと何ら変わりない食用動物に思える。

今になって外交部が米軍持ち込み主張

 中国政府は新型コロナウイルスの発生源を「野味」だと決めつけたにもかかわらず、3月12日に中国政府「外交部」報道官の趙立堅は中国では禁止されているはずのツイッターを通じて、「新型コロナウイルスは米軍によって武漢へ持ち込まれた」とまるで根拠のない話を中国語と英語で発信した。

 また、中国政府「国家衛生委員会」のハイレベル専門家チームを率いる医師の鐘南山は3月18日の記者会見の席上で、「新型コロナウイルスの感染は中国で発生したが、感染源が中国とは限らない」と述べ、それぞれ国際的に物議をかもした。

 こういうのを二枚舌、三枚舌と言うが、これでは新型コロナウイルスを感染させた元凶と断定された野生動物、すなわち、犯人候補として名指しされたハクビシン、「穿山甲(センザンコウ)」、「銀環蛇(アマガサヘビ)」、「中華眼鏡蛇(タイワンコブラ)」、「中華菊頭蝠(キクガシラコウモリ)」は「文句」の1つも言いたいだろうし、「野味」取引禁止の直撃をまともに受けた野生動物食用養殖業界およびその従業員は生活の糧(かて)を脅かされて、たまったものではないだろう。

 上述した内容から考えられるのは、中国政府が18年前のSARSの時にハクビシンをコロナウイルスの発生源と決めつけたのと同様に、「野味」が新型コロナウイルスの元凶だと決めつけることは、中国政府にとって既定の路線だったのではないかという疑念である。

 その背景にはそうせざるを得ない隠された秘密の事情があったと思うのは筆者だけだろうか。

なぜ米国世界最悪感染爆発起きてしまったのか

JBpress 2020年4月17日(金)6時01分配信

ニューヨークの惨劇

 世界中で感染拡大が進んでいる新型コロナウイルス。当初は中国の問題と捉えられていたが、グローバル化の進展もあり、あっという間に世界中に広がった。その中でも、新型コロナウイルスの直撃を受けているのが米国だ。

 3月13日にトランプ政権は国家非常事態を宣言。その後、カリフォルニア州やニューヨーク州などが不必要な外出を禁じる外出制限措置に踏み切ったが、米国の感染者数と死亡者数はイタリアを抜き、世界最悪の状況だ。

 既に感染者数は63万人超と、世界全体の感染者数の30%を占める(4月16日時点、ジョンズ・ホプキンズ大学のデータ)。死亡者も2万人8000と最も多く、新型コロナウイルスの猛威にさらされている(中国が公表数字を過少申告している疑惑についてはここでは触れない)。

 そんな米国の中で、最も被害が深刻なのがニューヨーク市とその周辺だ。ニューヨーク・タイムズの記事を見ても分かるように、感染者数、死者数ともにニューヨークが断トツに多い。今後、ニューヨークから各地に感染が広がることが懸念される。

 中国の追撃を受けているとはいうものの、米国は名目国内総生産(GDP)が世界一の経済大国であり、ニューヨークは世界で最も繁栄している都市だ。しかも、米国には感染症対策で世界最強とささやかれる米疾病対策センター(CDC)があり、そもそもの医療レベルは高い。それなのに、なぜここまで被害が拡大してしまったのか。

人との距離が近いニューヨーカー

 まず考えられるのは、ニューヨーク市の人口密度だ。ニューヨーク市は人口800万人を超える巨大都市だが、その広さは、マンハッタン島を中心にした5つの行政区で800平方キロメートル(陸地面積)近くと東京23区より少し広い程度。2010年の国勢調査によれば、人口密度は1平方マイル(2.59平方キロメートル)あたり2万7000人と、シカゴの2倍、ロサンゼルスの3倍に達する。

 実際、朝晩の地下鉄は混み合っており、人気のレストランやバーに行けば、隣の客と肘がぶつかるような混み具合だ。家賃は高く、一つの部屋を複数の人間でシェアしている人もかなりいる。感染者数が増加したのはPCR検査を拡大した影響だが、そもそも感染爆発が起きやすい環境にあったのは間違いない。

 基本的にニューヨーカーは日本人ほど手を洗わず、風邪を引いたときにマスクをつけるという習慣はない。また、友人や知人と顔を合わせれば握手とハグでコミュニケーションを取るなど、人との距離感が近い。地下鉄やその辺でピザを食べた後も、指をぺろっとなめるか紙ナプキンで拭いて終わりだ。この記事を見てもらえれば雰囲気が分かると思うが、日本人の感覚からすると、街全体があまり清潔ではない(日本の電車も同じようなものだが)。

 (* 配信先のサイトでこの記事をお読みの方は、こちらで記事中のリンク先をご覧いただけます。http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/60201)

 加えて、自宅でも土足というカルチャーも感染拡大の土壌になった可能性がある。最新の研究によれば、中国・武漢の病院の集中治療室で働いている医療従事者の靴を調べたところ、サンプルの約半分にコロナウイルスが付着していたという。罹患者を治療する集中治療室と街中ではウイルスの“濃度”が違うのは明らかだが、土足で室内を歩き回れば、感染するリスクは上がる。

 新型コロナウイルスは感染から発症までの潜伏期間が5~6日と長く、感染に気づかないまま他人にうつすケースが相次いでいる。今でこそ、間隔を空けてスーパーの列に並ぶ、同じエレベーターに乗らないなど、ソーシャルディスタンスを厳格に守る市民が圧倒的だが、外出制限が出るまではジョギングをしたり、公園で子どもを遊ばせたりするのは日常だった。

黒人とヒスパニックの感染者が多い理由

 格差と貧困を指摘する向きもある。ニューヨーク州知事のクオモが会見で述べたように、白人層やアジア系などに比べて、ヒスパニック層や黒人層などのマイノリティの死者数が多い。

 この地図は、ニューヨーク市の保険精神衛生局が作成した郵便番号別の感染マップだ。これを見ると、ハーレム全般のほか、ブルックリンやクイーンズの深部など黒人やヒスパニックの貧困層が暮らしているエリアに感染者数が多いことが分かる。

 その理由として挙げられるのが彼らが従事している仕事だ。

 貧困層はサービス業に従事している割合が高く、仕事に行くため、地下鉄やバスなど公共交通機関を利用せざるを得ない。一方、白人層やアジア系はホワイトカラーが多く、感染の危険を冒して公共交通機関に乗る必要がない。

 また、貧困層は食生活が偏っている場合が多く、高血圧や糖尿病などの基礎疾患を抱えている人も少なくない。今回の新型コロナは基礎疾患の有無によって致死率が変わると言われている。これから検証が進むだろうが、感染拡大に貧困と格差が関わっている可能性は高い。

 もちろん、トランプ政権の迷走もある。

 感染は1月から広がり始めていたが、トランプ大統領は「完全に管理下にある」と新型コロナの脅威を過小評価。感染の拡大を把握するのが遅れた。その後、国家非常事態宣言を出し、不要不急の外出の自粛を要請したが、11月の大統領選を念頭に、外出自粛の早期緩和を望んでいるのは周知の通り。国家安全保障会議(NSC)内で感染症を担当する部局を廃止したことも、即応能力の低下につながったと指摘されている。

 これまで述べたように、高い人口密度と人の距離が近いという社会的な要因、そして移動せざるを得ない人々の存在と政権のコロナ軽視が重なって、感染者数の爆発と医療崩壊が起きたと考えていいだろう。

 ニューヨーク州のクオモ知事は13日の会見で、州内における死者数の伸びが鈍化したと述べ、「ピークは過ぎた」という認識を示した。ただ、ワクチンが開発されたわけではなく、油断すればすぐに第二波が押し寄せる。それを防ぐためには、ソーシャルディスタンスを守る、発熱や咳が出た程度では病院に行かないなど、これまでの対策を墨守する必要がある。それが、ニューヨークが身をもって教えてくれた教訓である。

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トランプ氏のツイートに呼応反ロックダウン集会全米で相次ぐ

ロイター 2020年4月19日(日)14時02分配信

 新型コロナウイルスによる米国人の死者は3万5000人を突破する中、経済再開に向けた指針を発表したトランプ米大統領は17日、再開に慎重な4人の民主党知事を痛烈に批判した。

 トランプ氏は17日、すべて大文字のツイートを連発。

 ミネソタ州を解放せよ!

 ミシガン州を解放せよ!

 バージニア州を解放せよ!

 さらに銃所持の権利を認める米憲法修正第2条が、危機に瀕していると述べた。

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 コネチカット州のマーフィー上院議員は、大統領が市民の武装蜂起を煽っていると非難。

 ミネソタ州知事公邸前には17日、反ロックダウン団体の呼びかけで外出制限に抗議するデモ隊が集結した。

 バージニア州では16日、外出制限に抗議するデモ隊が州議会前に集まった。その多くは子連れで参加。

 さらに先週ミシガン州では、何千人もの住民が幹線道路や州都ランシングの病院入口を封鎖した。ミシガン州知事は17日、トランプ氏のツイートについて次のように述べた。

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 ミシガン州 ウィトマー知事

 異議を唱えるなら、自身や他人の安全を脅かさないようにしてほしい

 トランプ氏は一連の「解放せよ」ツイートの後、毎日の定例会見中のクオモ・ニューヨーク州知事を狙い撃ちした。

 クオモ知事は『不満を言うこと』に時間を費やさず、もっと『行動すること』に時間を費やすべきだ。そこから出て、仕事をしろ。もうしゃべるな!私たちは何千もの病床を用意したのに、あなたは使ってもいない―

 会見中、記者はトランプ氏のツイートを知事に伝えた。クオモ知事は言葉を濁さず以下のように述べた。

 クオモNY州知事

 まず第一に、大統領は家で座ってテレビを見ているなら、立ち上がって仕事に行くべきではないか?

 もし大統領が本当に2500床が必要でないと思ったなら、連邦政府がその建設を支援することもなかっただろう。

 2500という数字はトランプ政権の概算に基づくものだ。だからわれわれは2500床を用意したのだ。あなたの言葉に従ったんですよ、大統領。

 あなたの言うことに耳を傾けたのがバカだったというなら、恥ずかしい限りだ。だが人のことを批判する前に、次は自分たちが作った報告書をちゃんと読むべきだ

 これに先立ち、トランプ氏は米経済の活動再開に向けた、3段階の指針を発表した

 だが専門家の多くは、検査が広範囲で実施されない中での経済活動再開とロックダウンの終了は困難だと指摘。また多くの州知事は、検査態勢の拡充に向けたトランプ政権の努力が十分ではないため、依然不足した状態にあると述べている。

 

2020年4月18日 (土)

【緊急事態宣言】東京⇒沖縄<感染発覚後>沖縄⇒東京✍とんぼ返りした馬鹿芸能人の話。

15道県 新たに休校や期間延長 緊急事態宣言全国拡大

共同通信 2020年4月17日(金)21時22分配信

 政府による緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大されたのを受け、都道府県立学校の休校対応について各教育委員会に尋ねたところ、15道県が新たに休校に踏み切ったり、休校期間を延長したりする方針であることが17日、共同通信の集計で分かった。従来の休校措置を維持するのは30都府県で、両者を合わせると45都道府県となる。

 安倍晋三首相が3月に全国一律の休校要請を行った後、新学期が始まる4月には学校再開の動きも出たが、再び休校の動きが広がっている実態がうかがえた。未定としたのは岩手県。その他とした奈良県は在宅教育を行っており、休校措置は取っていないという立場を示した。

感染の石田純一の妻・理子沖縄行き止めきれず謝罪、自身も父・東尾修氏招き🎂次女の誕生会を反省

デイリー 2020年4月16日(木)15時20分配信

 東尾理子が16日午後、ブログを更新。夫の石田純一が新型コロナウイルスに感染したことについて、謝罪した。石田は今月10日に仕事で沖縄に行った時に倦怠感を覚え、11日からホテルで休息。13日に東京に戻り、15日にPCR検査で陽性と確認された。石田は入院中だが、外出自粛要請の中、仕事とはいえ、沖縄に行ったことなどにネット上では批判が集まっている。

 理子は「全世界が感染防止に努力、我慢をしている中で、仕事であるとはいえ飛行機に乗り都外へ出ようとする主人を説得、止めきれなかった事を深く後悔し、反省しております」と沖縄行きを止めなかったことを反省。「沖縄の方々、移動で使用した交通機関の皆さま、大変申し訳ございません。心よりお詫び申し上げます。」と沖縄の人々にも謝罪した。

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 ブログには15日に病室で撮影した、無精ひげ姿の石田が酸素吸入用とみられる管を鼻に通されている写真も添えている。

 3児の母である理子は、石田が沖縄に行く直前の7日に次女の2歳の誕生日会を自宅で開催した様子をSNSに投稿。父親の東尾修夫妻も参加しており、ネット上では“家族間クラスター”の心配の声も上がっている。理子は「私自身も4月7日に、自宅にて次女の誕生日祝いで両親を家に迎えております」と明かし、「万が一を考え換気をし、本当に短い時間立ち寄っただけでしたが、家族という事で気が緩み、自覚が非常に欠けておりました」と自身の行動についても反省。

 両親は濃厚接触者にはあたらないことを説明した上で、「主人がいつ感染したかはっきり分からない中、その時すでに保菌者であった可能性もあり、高齢の両親を巻き込むこととなった事に対しても深く反省の気持ちで受け止めております。重ね重ね、私共の行動で多大なるご迷惑、ご心配をおかけする事になり、心からお詫び申し上げます」と繰り返し、謝罪の言葉をつづっている。

石田純一コロナ感染 直前に次女誕生会で“家族間クラスター”懸念も

日刊ゲンダイDIGITAL 2020年4月16日(木)15時00分配信

 芸能人の新型コロナウイルス感染が続々と明らかになっているが、今度は石田純一(66)だ。石田は15日、ブログで新型コロナに感染したことを報告。

 4月10日に仕事のため沖縄へ行ったところ、「4月11日に身体がだるく感じ、4月13日に東京へ戻るまでホテルにて休息を取っておりました。その間、発熱や咳の症状はありませんでした」そうだが、4月14日になって「病院にて肺炎の傾向が見られたため入院となり、PCR検査を受けた結果、4月15日に陽性と確認されました」とつづっている。

4月7日に次女の誕生日会

 この一報に芸能界は大騒ぎになっているが、気になるのは同居している妻の東尾理子(44)や子供たちへの感染の可能性だ。現在のところ妻子に発熱などの症状は出ていないというが、実は石田は沖縄に行く直前の7日に自宅で次女の2歳の誕生日会を開催。祖父母(東尾修夫妻)も参加していたことを理子がブログで報告していたのだ。

 理子は「換気をずっとやっている」ともつづっているが、家族間クラスターが起きている可能性は否定できない。

「沖縄の仕事はゴルフ番組の収録ではないかといわれています。石田さんは今年1月放送の『名医のTHE太鼓判!SP』(TBS系)に主演した際に受けた人間ドックで余命8年との宣告を受けて相当に落ち込み、まだ幼い子供たちのために長生きするため禁酒を誓ったそうです」(芸能リポーター)

 石田はコロナに負けてはいられない。

コロナ感染の石田純一 軽率すぎる行動とモラル欠如の痛恨ミス

日刊ゲンダイDIGITAL 2020年4月17日(金)15時00分配信

 石田純一(66)の新型コロナウイルス感染は、志村けん(享年70)に続く“高齢者の感染リスク”を世に知らしめたが、と同時にネット上では石田の「モラルの欠如」に対するバッシングの嵐が吹き荒れている。

 石田は4月10日から13日まで自身が経営する飲食店の視察のため沖縄に滞在。11日から体がだるくなり、14日に肺炎の傾向がみられ入院、15日に陽性が判明した。医学博士の米山公啓氏は「発症までに3日から1週間かかるので、沖縄に行く前に感染している可能性が高い。発症前の1週間の行動が問題です」という。

 これにネット上では「なぜ今、沖縄?」「テレワークしないの」「こっち(沖縄)が自粛してるのに、県外からコロナ持ってこないで」「体調悪いのに飛行機で東京に戻るって無責任」と批判の声が殺到。16日放送の「バイキング」(フジテレビ系)で、坂上忍(52)も「この時期に往復しちゃったんだ……」と大先輩の“やらかし”に残念顔だ。

 しかも、7日には妻の東尾理子(44)、長男(7)、長女(4)、次女(2)と義父・東尾修(69)夫妻とで自宅で次女の誕生会を開催。高齢の東尾夫妻の感染までも懸念されている。芸能リポーターの川内天子氏がこう言う。

「沖縄に行ってしまったのは判断ミス。石田さんは1月の『名医のTHE太鼓判!SP』で余命8年と診断されていたこともあり、普段はマスク着用は徹底。車もマメに除菌し、自身のラジオ番組ではアクリル板を立てて飛沫感染を防ぐなど、予防を徹底していました。今となっては後の祭りですが、沖縄の店によっぽどの問題があったとすれば店ごと休業すべきだったのでは。気配り上手で神経の細やかな石田さんだけにご本人的には“痛恨のミス”でしょう」

忘れた頃に大ポカ

 石田といえば1996年に「不倫は文化」発言で猛バッシングを浴びたのは有名だが、2003年には有栖川宮をかたった皇族詐欺パーティーに出席。16年にはCMスポンサーなど関係各所に根回しもなく突如、都知事選に出馬表明するも断念したりと忘れたころに“ポカ”をやるのがお約束だ。

 しかしながら、今回は身内だけでなく、不特定多数にコロナをまき散らした可能性まであるとなると軽率のそしりというレベルの話ではない。石田は自らの不徳とはいえ、今は小さな子供たちのためにも健康回復に努めるしかない。

石田純一のコロナ感染、東国原氏「軽率すぎる。16年の都知事選の時も…」

スポニチアネックス 2020年4月17日(金)12時36分配信

 元宮崎県知事で衆院議員も務めたタレントの東国原英夫(62)が17日、フジテレビ系「バイキング」(月~金曜前11・55)に出演。俳優の石田純一(66)が新型コロナウイルスに感染したことに言及した。

 石田は14日にPCR検査を受け、15日陽性と診断された。感染経路は分かっていない。関係者によると、石田は10日、沖縄県内で経営する飲食店の営業についての会議に出席するため現地入り。翌日から微熱と倦怠感を覚えたため、13日の帰京まで外出せずに滞在先のホテルで静養していた。同日夜に空港で出迎えたスタッフには「今は熱はないが、少しだるい」と話したという。翌14日、妻の東尾理子(44)に連れられて病院を受診したところ、肺炎と疑われる症状がみられたため、PCR検査を受けた。

 東国原は「軽率ですよね。軽率と言わざるを得ないですね。緊急事態宣言出ていますから。2016年の都知事選の時に軽率な人だなあと思っていたんですよ。こういうことが起こるんだろうなと。今ご病気で闘ってらっしゃるので頑張ってほしい、復帰してほしいとは思いますけれど、同時に反省もしてほしいと思います」と話した。

 石田は、16年の都知事選で、野党統一候補という条件付きで出馬を表明したものの、CMの違約金など金銭問題も浮上したことから出馬を断念した。

明恵夫人大分旅行で会いに行った“変態ドクター”衝撃発言「感染を受け入れて

週刊女性PRIME 2020年4月17日(金)17時00分配信

 いまだに感染者数・死者数が増え続ける新型コロナ禍の真っ只中のなか、とんでもないニュースが飛び込んできた。『週刊文春』(4月23日号)によると安倍晋三総理の妻・昭恵氏がの3月15日、大分県宇佐市の「宇佐神宮」にグループで参拝していたという。

 記事には、「コロナで予定がなくなっちゃったので、どこかへ行こうとは思っていた」との理由で参拝を決めたとのことで、現地でマスクをしていなかった場面もあったとされている。

 そんななか、昭恵氏が参加したというツアーが今ネットで物議をかもしている。主催者は松久正氏という神奈川県・鎌倉市内で医療診療所を経営している医師で、自らを「ドクタードルフィン」「変態ドクター」と名乗っている。

超プレミアム高次元DNAコード

 SNSで拡散された講演会イベントのパンフレットには《神ドクター降臨 in Oita》との文言があり、サブタイトルには《卑弥呼のDNAが目覚める時》その内容をみると、参加特典としてもらえるものが、

《これからの男性性と女性性を覚醒させる、ここだけの超プレミアム高次元DNAコード「卑弥呼の神聖大和魂コード」を、参加者全員にコードインプレゼント》

《所有するだけで卑弥呼が貴方をサポートするように、ドクタードルフィンがエネルギーチャージした、プレミアム卑弥呼グッズプレゼント》

 であったりと、一風変わった内容のようだ(結局、昭恵氏は参拝のみで不参加)。昭恵氏は2年ほど前に松久氏の著書を読んで感銘を受け、食事会に招待。それをきっかけに親交を深めたらしい。

「昭恵夫人はコロナで外出自粛ムードが漂う3月下旬にも、自身も関係が疑われた森友学園問題をめぐり自殺した近畿財務局職員の手記が報じられるなか、私的な“桜を見る会”を楽しんでいたのが報道されたばかり。中にはNEWSの手越祐也さんや藤井リナさんなど、芸能人も参加していましたね。過去にも元暴力団組長や逮捕された誘拐殺人犯とのツーショット写真が流出したりと、お騒がせにはこと欠かしません」(週刊誌記者)

 怪しげな交流だけでなく、彼女はその奔放な発言も多く取り上げられてきた。'12年にフェイスブックに投稿した《放射能に感謝の気持ちを送ります。ありがとう・・・》という文言で大炎上。また、医療・祈祷用の大麻解禁の運動にも積極的な彼女は、小池百合子都知事との対談で「日本を取り戻すことは“大麻を取り戻す”ことだと思っています」とファーストレディーとしては過激すぎる発言も繰り返している。

外出自粛は微々たる効果があるだけ

「彼女は以前から“水の波動”理論を提唱した故・江本勝氏の思想に強く共感しているらしく、“病が治り、健康も促進、幸福にもなる”という非科学的な要素の強い“転写水”を作ってもらったこともありました。よく言えば素直なのですが、信じやすいところがあり、疑うということを知らない。

 それに加え、パーティー好きで、“総理夫人”という立場を考えずに興味を持った人と交流を持ってしまう脇の甘さが目立ちます。特に総理夫人となってからは彼女の影響力にあやかろうと近づいてくる者もいるのですが、その自覚はあまりないのでしょうか……」(省庁関係者)

 それがわかるのが、'17年に女性の社会参画などをテーマにした対談セミナーでの発言。総理夫人という立場についたことについて、「個人としては仕事も能力もないし、家事もできるわけでもないのに、こういう立場になってしまっている。なぜ、こんなに注目を集めてしまっているのかすごく戸惑っている」と発言している。

 そんな“戸惑い”を浮かべながらも、“自分が会いたい人にも会いやすい”首相夫人という立場だけは常に濫用し続けているようにみえる。“変態ドクター”の松久氏は『文春』の報道があったのと同日、フェイスブックにこんな投稿を寄せている。

昭恵夫人と私一行の記事がでました。日本と世界の穏やかな平和のために、このご時世だからこそ敢行した、私のドクタードルフィン一行の三月の宇佐神宮正式参拝に、昭恵夫人が、国代表としての想いで、ご参加くださいました。(中略)いまのウィルス騒動を収めるためには、外出禁止、自粛は、微々たる効果があるだけ

 としながら、《ウィルス感染することを受け入れて、敢えて、自らを進化させる人間の魂も、少なからず、存在します。これは、データで立証できない、高次元の知識です》と雄弁に語ってみせた。

 昭恵氏の自由すぎる個人の行動が、“国代表として”捉えられていることを再度自覚すべきではないか。

安倍政権、コロナ政策“遅い”ワケ 官僚の壁、一律給付に財務省反対

産経新聞 2020年4月18日(土)0時50分配信

 安倍晋三首相は17日の記者会見で、新型コロナウイルス感染拡大の阻止に向け「国民皆でこの状況を連帯し、乗り越える」と訴えた。2月29日以降、記者会見の回数は5回に上る。だが、都市部を中心に感染者数は増え続け、緊急経済対策に盛り込んだ現金給付では減収世帯への30万円の給付から国民1人当たり現金10万円の一律給付に方針転換するなど迷走を重ねた。首相の思惑とは逆に、政権への批判は強まっている。

 首相官邸の政策決定にスピード感が欠けるのは、前例踏襲を常とする官僚が壁になっているためだ。

 感染の有無を調べるPCR検査について、首相は再三、1日当たりの検査能力の引き上げを指示したが、厚生労働省は軽症者の入院が増えて重症者支援が遅れれば医療崩壊を起こすと難色を示してきた。新型コロナは感染しても軽症か無症状の人が多い。検査ができないままでは、国民の不安が強まるのは当然だ。

 新型コロナ感染症に治療効果が期待される新型インフルエンザ治療薬「アビガン」の承認手続きやオンライン診療でも、副作用への懸念から、医師免許を持つ幹部職員らが「立ちはだかった」(政府関係者)とされる。

 現金給付をめぐっては、財務省が国民全員を対象にすれば、「大企業や年金生活者など打撃のない人にも配るのは不公平だ」と主張した。官邸は一律給付が膨大な財源を必要とすることも考慮し、対象を減収世帯に限り、1世帯当たり30万円の給付に傾いた。

 だが、首相が要請した全国の小中高校などの休校や外出自粛による在宅勤務で、家庭では食費など想定外の支出がかさんでいる。企業は先行きへの不安から今後の賃上げに慎重になるのは必至だ。消費税率10%も家計の重しになるだろう。首相はこうした国民感情を重視し、緊急事態宣言の対象区域を全国に拡大したのを機に10万円の一律給付に転じた。17日の記者会見で首相は「もっと判断を早くしておけばよかった」と率直に語った。

 「私たちにはもっとできることがある。目の前の現実に立ち向かうだけではなく、未来を変えることだ」。首相は会見でこう協力を呼びかけた。ただ、5月の大型連休を過ぎても感染者数が高止まりし続ければ、首相が要請した国民の努力も巨額の経済対策も水泡に帰する。来年7月に延期した東京五輪・パラリンピックの開催も危ぶまれる。首相は自らの判断が国家の命運を握る覚悟を持ち、果敢に対応すべきだ。

休業補償十分国民に説教する国家公務員の経済感覚

PRESIDENT Online 2020年4月17日(金)11時16分配信/磯山友幸(経済評論家)

公式ツイッターで「マスコミ批判」という異様

 「ヤフーニュースなど、インターネットニュースサイトで、『補償なき休業要請』との報道があり、外出自粛や出勤者の最低7割減は、休業補償がないと不可能だと報じられていますが、正確ではありません」

 厚生労働省が公式ツイッターで4月12日に発信したツイートが「炎上」している。休業補償がないので休みたくても休めない人が多いので、政府が掲げる7割出勤者を減らすというのは実現不可能だというマスコミの報道が、不正確だというのだが、その理由として並べた助成金などの話があまりにも現実から乖離(かいり)していると猛反発を食ったのだ。

 ツイートは6万回以上リツイートされ、2000にのぼるコメントが付いた。ほとんどが批判的な声で、「あまりにも上から目線だ」「恩着せがましい」といった感情的なものもあったが、多くは厚労省の「公式」の説明と現実が大きく食い違っていることへの実情を指摘するものだった。

「パートやアルバイト」のくだりに大きな反発

 厚労省の公式ツイッターでは、厚労省が言うところの「正確」な情報が以下のように5本ツイートされた。

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「事業主が労働者を休業させた場合に支払われる休業手当には、政府が助成をしています。新型コロナウイルスへの対策として特例を講じ、この助成率を、中小企業向け最大90%、大企業向け最大75%と、引き上げました」

「また、通常は制度の対象にならない、パートやアルバイト(週所定労働時間20時間未満)の方にも対象を拡大しました。(この結果、派遣社員であっても、契約社員であっても、パートタイマーであっても対象になっています。)また、入社6か月に満たない新入社員の方も対象としています」

「これにより、事業主の負担が大幅に軽減されますが、さらに手元資金を厚くするため、無担保・無利子で最大5年間据え置きの融資を政府系金融機関で実施しています。民間金融機関でも、債務の返済猶予などの条件変更に応じています」

「また、大きな影響を受けている中小企業等に最大200万円、フリーランスを含む個人事業主に最大100万円といった、過去に例のない給付金を準備中です」

「政府は、事業者の資金事情を支えるための助成を実施しており、事業者がこれを活用して、従業員に休業補償を十分にできるような雇用調整助成金の特例制度も始まっています。是非ご活用ください」

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 反発が大きかったのは、パートやアルバイトに関するくだり。「通常は制度の対象にならないパートやアルバイト」という言い方に「神経を逆なでされた」と感じる人が多かったようだ。確かに制度的には雇用調整助成金の対象にはならないパートやアルバイトも、今回は支給対象になっている。だが、それを受け取るには本人ではなく会社が申請しなければならない。

 しかも、会社が「悪いけれど明日から来なくていいです」とひとこと言って済ませるのではなく、労働局に連絡して雇用調整助成金の対象として申請してくれることが前提になる。もちろん、会社が倒産せずに存続していることが何より必要だ。

雇用者の「4割近く」が無収入の危機

 パートやアルバイトが多く働く飲食店などが今回の外出自粛要請で、いち早く大打撃を受けている。売り上げが減少するどころか、客が来ずに売り上げが「消滅」しているところもある。このままでは月末に支払う家賃や給料にも事欠くところも少なくなく、真っ先にパートやアルバイトが雇い止めになっている。

 通常時ならば、客がいないからバイトを休ませたり辞めてもらったりするのは飲食店などにとっては普通の対応である。もちろん、時給制で働いているバイトやパートの人たちは、仕事ができなければ即刻収入がなくなる。

 総務省の労働力調査によると2月時点の非正規従業員は2159万人。役員を除く雇用者全体の38%に達する。そのうちアルバイトが477万人、パートは1059万人にのぼる。そうした人たちが、収入が無くなる危機に直面しつつあるのだ。

 厚労省の公式ツイッターに多くの人たちが反発したのは、パートやバイトも雇用調整助成金の対象になるからクビにするなと言われても、雇用調整助成金という名前すら知らない零細事業者は少なくないのが現実だからだ。たとえニュースで聞いたとしても申請書類など書いたこともなく、そんな時間もないという事業者は多い。

役人にとっては「簡単な申請書類」だが…

 加藤勝信厚労相は、問題の公式ツイートに先立つ4月10日、雇用調整助成金の申請手続きを大幅に簡素化することや、申請から支給までに2カ月かかっていたものを、1カ月で済ますよう「取り組んでいく」方針を示した。ツイートした官僚からすれば、自分たちは必死にやっているのに批判されるのはたまらない、ということなのだろう。

 ちなみに、雇用調整助成金の申請書類は、確かに大幅に簡素化された。役人からみればこれ以上の簡単な申請書類はない、と言いたいところだろう。だが、ホームページで見ると、記入する書類にはいきなり「判定基礎期間」なる役所用語が出てくる。もちろん、別のところに説明書きはあるが、ペーパーワークをほとんどしない人は面食らうだろう。

 また、今回の休業とは直接関係のない「教育訓練内容」を書く欄も同居している。日頃申請書類など書いたことがない人にとっては、取っ付きにくい書類だ。しかも通常通り申請代理人欄があり、分からない申請者には、社会保険労務士を使えと言っているかのようだ。

 残念ながら高級官僚には現場の実情はなかなか分からないのだろう。役所の中の前例やしきたりが優先するから、申請する側の立場など考えることもない。現場の声を報じるメディアに対しても、無用の非難を浴びているような錯覚に陥る。

ドイツのメルケル首相が支持率を上げている

 新型コロナ感染が始まった当初、国内の感染者数にクルーズ船内の感染者数を合算してテレビ局が報じると、すぐさま役所からクレームが入った、という。ある幹部官僚が「NHKが言うことを聞かずに合算人数を報じている」と苦言を呈していたのを筆者も直接聞いた。2月末のことだ。政府は新型コロナの封じ込めに必死になっているのに、国内での感染実態をメディアが過度に強調して騒いでいると感じていたのだろう。今から思えば滑稽な話だ。

 果たして、霞が関の幹部官僚たちは国民を見ながら仕事をしているのだろうか。役所の論理優先で仕事をしていないか。あるいは、自分たちにうるさく言ってくる政治家の顔色だけを見ているのではないか。

 危機に直面して、政治家の資質が問われている。危機の時にリーダーシップが取れるかどうか、国民は冷静に見ている。今回の新型コロナ蔓延が、国民生活にどんな深刻な影響を与えるか、きちんと先が読めていれば、打ち手も大きく外れることはないはずだ。

 新型コロナ蔓延以前には支持率が落ち込み、年内での退陣が決まっているドイツのアンゲラ・メルケル首相の支持率がここへきて急上昇しているという。メルケル首相は3月15日に5カ国との国境を事実上封鎖、18日には国民向けのテレビ演説を行い、「第2次世界大戦以来の試練だ」と強調、他者との接触を減らすよう国民に訴えた。

 その後の新型コロナ感染者のドイツでの死亡率はイタリアやスペインに比べて大幅に小さい状態が続いている。メルケル首相のリーダーシップへの評価が高まっているのだという。

緊急経済対策は、まだ国会すら通過していない

 米国ではドナルド・トランプ大統領が、「救済法案」と呼ぶ総額2兆2000億ドル(約230兆円)の経済対策法案を議会通過させ、3月27日には署名して成立させた。日本の安倍晋三内閣も4月7日に108兆円にのぼる緊急経済対策を閣議決定したが、国会は通過していないうえ、内実も大きく違う。

 米国では、全国民に対して大人ひとり1200ドル(約13万円)、子供ひとり500ドルを給付することになっており、4月中には給付される見込みだ。一方の日本は1世帯あたり30万円を給付するという内容だが、所得の大幅な減少などが要件になっている。所得制限を付ければ、審査に時間がかかり、給付も遅れる。早くて5月中の支給だという。

 売り上げが大きく減った中小企業に最大200万円、個人事業に最大100万円の給付を行う制度が新設される方向だが、やはり売上高激減など条件が厳しい。大幅に条件が緩和されたとはいえ、雇用調整助成金も、冒頭のように手続きが必要だ。

 4月4日には国土交通大臣政務官の佐々木紀衆議院議員がツイッターで、「国は自粛要請しています。感染拡大を国のせいにしないでくださいね」とツイートし、これもネット上で炎上した。7日には赤羽一嘉・国土交通相が謝罪に追い込まれた。安倍内閣としては精一杯やっている、と言いたいのだろう。だが、これから日本経済を襲う大暴風雨に耐えるのに、これらの施策だけで大丈夫なのか。

いま必要なのは、月末を越すための資金繰りなのに…

 15日に明らかになった米国の3月の小売売上高は、前月比マイナス8.7%。内訳はすさまじく、自動車は25.8%の減少、家具は26.8%の減少である。すでに失業保険の新規申請件数は4月4日までの3週間で1676万件に達しているが、さらに雇用に深刻な影響を与えそうだ。

 国際通貨基金は、2020年は1929年の世界恐慌以来の最悪の不況になるとの見通しを明らかにした。3月の日本の統計はこれから発表になるが米国同様、未曾有の悪化になるだろう。緊急事態宣言が出された4月の数字がさらに悪化するのは間違いない。

 官僚にはリストラどころか降格もほとんどなく、失業する心配はない。給与は民間の大企業並みが保証されている。そんな官僚に、民間の中小零細事業者が味わっている資金繰りや経営の苦しさを分かれと言っても無理なのかもしれない。

 零細事業者の怨嗟の声を聞いてか、自民党の二階俊博幹事長が党内で一度は潰れた「ひとり10万円の現金給付」に再び言及した。これを受けて、安倍晋三首相は4月16日、国民1人当たり10万円を一律現金給付するため、2020年度の補正予算案を組み替える方向で検討するよう麻生太郎財務相に指示した。

 だが、それでも高額所得者は対象外にすべきだといった声がくすぶる。今必要なのは所得再分配ではなく、月末を越すための資金繰りだということを理解していないのだろう。対策が後手に回らないことを祈るばかりだ。

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“布マスク批判”を指摘した朝日記者に「御社も3300円で販売したよな

毎日新聞 2020年4月17日(金)22時59分配信

 安倍晋三首相が17日の記者会見で、朝日新聞の記者から「布マスクの全住所配布で批判を浴びている」と指摘された際、「御社のネット(通販)でも布マスクを(2枚)3300円で販売しておられたと承知している」と“反撃”する一幕があった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、政府が17日に配布を始めた布マスクは「アベノマスク」と皮肉られ、「サイズが小さい」などの不評が多い。

 首相は布マスク配布について「マスクが手に入らずに困っている方々がたくさんいるという認識のもと、配布することにした。洗えば何回も使え、マスク需要の抑制にもつながっていく」と説明。さらに「シンガポールでも全国民に布マスクの配布を行い、パリ市でもそういう決定がなされたと聞いている」と配布の妥当性を強調した。

 さらに朝日新聞の質問に対して御社のネットでも布マスクを3300円で販売しておられたと承知している。つまり、そのような需要も十分にある中で2枚の配布をさせていただいたと皮肉った朝日新聞社が運営する通販サイト「朝日新聞SHOP」は17日現在で「物流に支障が出る恐れがある」として受注停止となっている。

 

2020年4月17日 (金)

【緊急事態宣言】切羽詰まったら✍「『朝令暮改』は当然」!?

新型コロナで42万人死ぬ」という西浦モデルは本当か

JBpress 2020年4月17日(金)7時00分配信/池田信夫(経済学者)

 4月15日、厚生労働省の新型コロナクラスター対策班の西浦博氏(北海道大学教授)は、記者会見で「人と人との接触を8割減らさないと、日本で約42万人が新型コロナで死亡する」というショッキングな予測を発表した。マスコミは大騒ぎになったが、菅義偉官房長官は翌日の記者会見で「政府の公式見解ではない」と否定した。これはどうなっているのだろうか。

85万人が重症になって42万人が死亡する

 西浦氏は、日本では数少ない疫学理論の専門家である。彼が発表したのは「感染拡大の防止策を実施しなかった場合、重症患者が累計85万3000人になり、その49%(41万8000人)が死亡する」というシミュレーションである。

 どういうモデルで計算したのかはわからないが、4月15日にクラスター対策班のツイッターで次のような図が出た。

 まずわからないのは、今、このカーブのどこにいるのかということだ。横軸の0が現在だとすると新規感染者が毎日500人ということになるが、これは4月9日ごろのデータと一致する。したがってここから放置した場合に感染爆発が起こると想定しているものと思われる。

 これだと日本の新規感染者数はこれから指数関数的に増え、4月25日には毎日1100人に激増するはずだが、これは統計データと合わない。新規感染者数は4月12日をピークに減り始め、15日には455人である(厚労省の集計)。

 ここで西浦氏の説明をよく読むと、これは「新型コロナウイルスに対して何も対策をしない丸腰だった場合の数字」だという。その根拠になったのは、武漢のデータだという。これは日本が初期の武漢のように何もしないで感染爆発したらどうなるかという計算なのだ。

シミュレーションではなくフィクション

 これに対して官房長官は「(試算の)前提とは異なり、すでに緊急事態宣言を発出して、国民に不要不急の外出自粛など協力をお願いしている」とコメントした。西浦氏も「実際にこうなるとは思っていない」と認め、「個人的な立場で発表した試算だ」という。

 彼はこの試算で何をいいたかったのだろうか。おそらく「8割の接触減をしないと医療が崩壊する」という警告だろう。

 日本経済新聞のインタビューでは、「流行の始まりから終わりまでに重篤な状態になる人が15~64歳で累計約20万人、65歳以上で同約65万人にのぼる。政府は人工呼吸器を1万5千台以上確保する方針だが、人口10万人当たり10台程度にとどまる」という。

 これは奇妙な話だ。85万人の重症患者に1万5000台しか人工呼吸器がなかったら、80万人以上が死亡するだろう。しかし今の全国の重症患者数は168人。人工呼吸器には十分余裕がある。

 西浦氏は3月19日の専門家会議の資料で「感染爆発(オーバーシュート)が起こる」というシミュレーションを発表したが、その後も爆発しなかった。

 このとき想定していた基本再生産数(1人が何人に感染させるかという係数)は2.5だったが、専門家会議の実測データでは実効再生産数は1以下。このときから理論と現実が大きくずれていた。西浦氏はずっと再生産数は2.5だと主張し続けてきたが、現実には感染者数は4月上旬でピークアウトした。

 要するに彼のモデルはデータを無視したお話であり、彼の「感染爆発する」という予言は外れっぱなしだった。これはシミュレーションではなくフィクションなのだ。

政府を踏み超えて暴走する「クーデター」

 西浦氏は政府の諮問機関である専門家会議のメンバーではなく、厚労省クラスター対策班の現場メンバーに過ぎない。なぜ彼は専門家会議の頭越しにこんな非常識な(自分でも信じていない)数字を発表したのだろうか。バズフィードのインタビューで彼はこう語っている。

 科学的なエビデンスに基づいて、現時点でどれぐらいが亡くなると予測され、どれぐらいが重症になって、人工呼吸器やICUのベッドなどがどれほど足りなくなるかを示しました。

 あの公表は、猛反対を食らいました。厚労省の幹部たちからも「いいのか?」「この図はどうしても削除できないのか」など、かなり事前に止められたのです。僕は一歩前に進むことをあの時に決断していました。

 その「一歩前に進む決断」が今回の記者会見というわけだ。彼の動機は感染症の専門家として感染爆発を放置することはできないという純粋な心情だろうが、その結果、日本中が大騒ぎになり、緊急事態宣言が全国に拡大されることになった。

 これは偶然とは思えない。4月7日に安倍首相の発令した緊急事態宣言も、西浦氏の「東京都で感染爆発が起こる」というシミュレーションにもとづいていた。今回も緊急事態宣言に消極的な官房長官を押し切る形で、それが全国に拡大される。

 全国で外出を自粛させれば、毎日450人増える感染者が400人に減るぐらいの効果はあるかもしれないが、これでGDPが3割吹っ飛んだら、日本経済は壊滅する。日本経済は、感染症の研究者が考えているよりはるかに複雑なのだ。

 それを総合的に判断するのが政府の役割だが、西浦氏は意図的に政府を踏み超え、マスコミに訴えて自分の主張を押し通す道を選んだ。これは1930年代に日本を軍国主義に導いた「青年将校」と同じである。

 あのときも彼らは農村の貧困を救うためには日本軍の大陸進出が必要だと考え、それをためらう政府首脳をクーデターで暗殺した。民衆は純粋な青年将校に拍手を送り、1931年の五・一五事件では助命嘆願に100万を超える署名が集まった。

 西浦氏の「クーデター」が戦争を誘発するとは思えないが、政府の意思決定を混乱させ、日本経済を破壊することは間違いない。マスコミはこぞって彼の勇気をたたえ、緊急事態宣言は「遅きに失した」という。これもいつか来た道である。

 その結果、倒産や失業で新型コロナの死者よりはるかに多くの命が失われるだろう。1998年に金融危機で日本経済が崩壊したとき、自殺者は2万3000人から3万1000人に激増し、その後も長く3万人台だった。「金か命か」などというトレードオフは存在しない。金がなくなると、命も救えないのだ。

日本の課題、コロナ禍でも経済の基礎体力を維持できるか

マネーポストWEB 2020年4月17日(金)7時00分配信/大前研一

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、非常事態宣言が発令されているが、日本経済のダメージをできるだけ小さくするためには、何が必要なのか。経営コンサルタントの大前研一氏が考察する。

 * * *

 新型コロナウイルスのオーバーシュート(爆発的な感染拡大)を防ぐため、安倍晋三首相は東京など7都府県に緊急事態宣言(5月6日までを想定)を発令した(4月16日には新たに40道府県に対し発令)。感染者が増加している中では、被害の拡大阻止のために最大限の措置を取るべきなのは当然だが、その一方で日本経済の“基礎体力”が失われる事態は避けねばならない。

 政府は、遅ればせながら事業規模108兆円の緊急経済対策も策定したが、あまりにも遅きに失している上、1世帯あたり30万円の現金給付(一定の収入減などの条件付き)や全世帯に「布マスク2枚」ずつ配布など、場当たり的な愚策の数々に批判が殺到している。

 それに先立つ3月下旬、東京都の小池百合子知事は、週末の不要不急の外出と、平日も含めた夜間の外出を自粛するよう都民に要請した。さらに、カラオケ、ライブハウス、バー、ナイトクラブなどの具体的な業種を挙げて、それらの店へ行くことも自粛するように呼びかけた。しかし、そこまでやるならその前に対象となる店舗の売り上げを補償すると発表すべきだったろう。政府の経済対策が期待できない中で、これはただの営業妨害でしかない。

 新型コロナは未知のウイルスなので、感染症の専門家や現場の医師も、どうすれば感染拡大を的確に防げるのか、まだ手探りの状態だ。とくに重症化するリスクが高い高齢者や基礎疾患を持っている人にとっては脅威である。だから、とにかく「危ない」と警鐘を鳴らし、不要不急の外出を控えることや、外出する際も「三つの密」(換気の悪い密閉空間、多数の人が集まる密集場所、間近で会話や発声をする密接場面)を避けることなど、現状で考えうる最大限の感染防止策を講じるよう求めているわけだ。

 だがその結果、オーバーリアクションをして経済活動を止めてしまうと、社会全体のダメージ、とくに経済的弱者のダメージが大きすぎる。もう少し理知的に全体を把握しながら正しい警告を出さないと、経済が破綻しかねない。

 たとえば、イギリスでは自らも新型コロナに感染したボリス・ジョンソン首相が、事業を休止した企業の雇用を維持するために従業員の賃金の80%を月2500ポンド(約33万円)を上限に政府が肩代わりすることを決め、3300億ポンド(約44兆円)規模の資金繰り支援策を打ち出した。

 アメリカのドナルド・トランプ大統領も、個人に対する最大1200ドル(約12万8000円)の現金給付をはじめ、航空業界や中小事業者への資金支援などを含んだ2兆ドル(約235兆円)にのぼる緊急経済対策を計画している。

 韓国の文在寅大統領も、総額100兆ウォン(約8兆8000億円)規模の金融支援策を発表。さらに、1か月以上操業を停止するなどした企業に対して社員の休職手当の9割相当を「雇用維持支援金」として支給するという。

 しかし、これらの施策に伴う社会的コストは膨大であり、その財源については誰も説明していない。結果、今や多くの国が“無政府状態”になり、国や都市の封鎖で経済活動を止めながら税金をバラ撒くだけになっている。この経済損失は計り知れない。

 いずれにせよ、日本政府は世界に向けて有効かつ新しい対策を積極的に情報発信すべきである。オーバーシュートや医療崩壊への対策は徹底しつつ、感染拡大は抑えられることを前向きにアピールしたり、ITで物流を「見える化」して買いだめを防いだりして、経済活動を止めずに国民の心理を明るくする政策を推進する──そうしなければ、このまま国の経済全体が萎み続けていくだけだろう。

【新型コロナ】NY英国 ロックダウン延長 

Bloomberg 2020年4月16日(木)23時10分配信

 新型コロナウイルスの感染拡大防止で、米ニューヨーク州のクオモ知事は州内のロックダウンを5月15日まで2週間延長した。感染者数が10万人を突破した英国も、少なくとも3週間延長すると発表した。

 クオモ知事は、ロックダウンにより1人の感染者が別の人にうつす人数が1人未満に低下したと指摘。公共交通機関や配車サービスの運転手や乗客にマスク着用を義務づけた。英国ではジョンソン首相に代わって首相の職務を代行するラーブ外相が、行動を制限する措置を「少しでも緩和すれば、公衆衛生と経済の両方に打撃を与える。現時点で最悪なのは拙速に緩和し、感染拡大の第2波を招くことだ」と説明した。

 トランプ米大統領は国内の一部で感染拡大に頭打ちの兆候が見られるとして、外出規制を緩和する新たなガイドラインを米東部時間午後6時(日本時間17日午前7時)に発表する。米国は先週も新規失業保険申請件数が極めて高い水準に上った。

 米失業保険申請:525万件、過去10年に創出した雇用が1カ月で消失 (1)

 欧州の航空機メーカー、エアバスのギヨーム・フォーリー最高経営責任者(CEO)は、史上最も深刻な危機に航空業界は直面していると述べた。

 イタリア、フランス、スペイン、ドイツでは感染者の増加が加速。イタリアは過去24時間の感染者が3786人となり、4月12日以来の高水準となった。フランスは1万7164人増え、累計で16万5000人を超えた。

 スペインは5183人増で、ここ1週間で最多。累計では18万2816人に達した。過去24時間の死者は551人、累計1万9130人。米ジョンズ・ホプキンス大学がまとめたデータによると、ドイツの感染者数は2543人増えて13万4753人となった。死者は309人増の3804人。

 ジョンズ・ホプキンス大の集計データによると、世界全体の感染者数は200万人、死者数は13万9000人を超えた。

 世界保健機関(WHO)欧州地域事務局のトップ、ハンス・クルーゲ氏は記者会見で、「欧州地域には依然としてパンデミック(世界的大流行)の暗雲が重く垂れ込めている」と発言。欧州地域は10日間で感染者数が2倍に増えて100万人に達したと指摘し、「向こう数週間が欧州にとって極めて重要になる」との認識を示した。さらに感染拡大が懸念される地域として、英国、トルコ、ウクライナ、ベラルーシ、ロシアを挙げた。

 中国工業情報省で産業政策・法規を担当する許科敏氏は北京で開いた記者会見で、新型コロナの収束で操業を再開した国内製造業者も需要の低迷やコスト上昇、資金面や物流面の問題で再び生産を停止せざるを得ないかもしれないと警告した。

 中国の小売売上高、3月に増加-製造業はコスト高で再び停止も (1)

言った事が夕方変わってもいい?」そうです

スポーツ報知 2020年4月17日(金)14時43分配信

 17日放送のTBS系「ひるおび!」(月~金曜・前10時25分)で、安倍晋三首相が緊急事態宣言の対象地域を全国に拡大したことを報じた。

 7都府県に発令された緊急事態宣言に、政治ジャーナリストの田崎史郎氏は「変える事をためらわないで、やっていく以外ないんですよ」とした上で「今の事は2週間後に(結果として)現れるわけですね。2週間のタイムラグを予測するのは、非常に難しいですよ。たぶん、出来ない。だから起きた事に対して、すぐに対応していく以外、方法はないと思うんです」とした。

 これにMCの恵俊彰から「だから、朝言った事を、夕方変わってっていいんだ、今はと」と問われると、田崎氏は「そうです」と返答した。

10万給付、来月開始へ 安倍首相「申請郵便ネットで」

産経新聞 2020年4月17日(金)22時10分配信

 安倍晋三首相は17日夕、官邸で記者会見に臨み、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急経済対策に盛り込む国民1人当たり10万円の現金給付について「スピードを重視するとともに申請する人が殺到して感染リスクが高まることを避ける観点から、(申請手続きは)市町村の窓口ではなく郵送やオンラインにしたい」と述べた。給付時期に関して麻生太郎副総理兼財務相は5月の支給開始を目指す考えを示した。

 首相は、現金給付をめぐり、減収世帯などを対象にした30万円給付を取り下げ、国民1人当たり10万円の給付に改めた方針変更について「ウイルスとの戦いを乗り切るためには国民との一体感が大切だ。その思いで決断した」と説明。「混乱を招いたことは私自身の責任で、心からおわびしたい」と陳謝した。

 改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の対象区域を全国に拡大したことに関しては大型連休中の人の移動を最小化するためだと説明。「感染者が多い都市部から地方へ人の流れが生まれることは絶対に避けなければならない。全国的かつ急速な蔓延(まんえん)を確実に引き起こす」と警鐘を鳴らした。

 同時に「最低7割、極力8割の接触削減を実現できない限り、新規の感染者数を大きく減少に転じさせることは困難だ」と述べ、外出自粛を改めて要請した。5月6日までの緊急事態宣言の期間を延長するかは、専門家の提言を踏まえて判断する考えを示した。

 また首相は、医療従事者が感染防護のために着用するゴーグルやガウンが不足していることに関し「今まで海外に大きく、特に中国に大きく依存していたという問題点もあった」と述べ、日本の産業構造に一因があるとの認識を示した。

 感染リスクに直面しながら治療にあたる医療従事者に対し、診療報酬の倍増などの処遇改善を図る考えを表明し、保健所の負担軽減のため「各地の医師会の協力を得て検査センターを設置する」と述べた。

 16日の先進7カ国(G7)首脳によるテレビ電話会議で、新型コロナをめぐる世界保健機関(WHO)の対応に関し「WHOの機能については十分な検証を行うべきだ」と発言したことも説明した。

マイナス成長停止状態に陥った中国経済

産経新聞 2020年4月17日(金)18時56分配信

 中国の2020年1~3月期の国内総生産(GDP)は6・8%減と、四半期ベースで初のマイナス成長となった。湖北省武漢市から広がった新型コロナウイルスの影響で、1月下旬から2月にかけて「停止状態」に陥ったためだ。中国政府は企業活動の再開を急ぐが、各国の感染拡大による世界経済の悪化懸念が浮上。中国の景気回復シナリオに早くも狂いが生じている。

 「春節(旧正月)休暇後に営業を再開します」

 北京市内では、今もこのような張り紙をしたままシャッターを閉ざした店が少なくない。大企業を中心に操業再開が進む一方で、飲食や観光など小規模企業では苦境が続いている。

 1月25日の春節直前の20日に、習近平国家主席が新型コロナの感染阻止を指示。中国経済はマヒ状態に陥った。3月に入ってからは「国内での感染流行のピークは過ぎた」として企業再開に重点を移している。

 だが、中国経済は足元で2つのリスクに直面する。第1は、海外からの感染者の流入や、無症状感染者による「感染第2波」の懸念だ。一部で厳しい防疫措置が残り、経済活動のアクセルを強く踏み込めずにいる。第2は世界経済の悪化だ。輸出企業が多い広東省では既に「感染拡大で景気が悪化した海外から発注のキャンセルが出ている」(日系企業関係者)。

 経済悪化は習政権の信任にも関わるため警戒感が増している。13年ぶりに特別国債を発行する方針を決め、近く包括的な景気刺激策が表明されると予想される。ただ、国家予算を承認する全国人民代表大会(全人代)の日程は未定で、今年の成長目標が示されない可能性も取り沙汰される。

 08年のリーマン・ショック直後に4兆元(当時のレートで約57兆円)の大型景気対策を打ち出した中国は、過剰債務問題などの副作用に今も苦しむ。日本総合研究所の関辰一・主任研究員は「中国政府は銀行融資や公共投資の急拡大に対して慎重姿勢を示している。リーマン・ショック時のように世界経済の回復に大きく貢献することは期待薄だ」と指摘する。

関連エントリ 2020/04/16 ⇒ 【緊急事態宣言】全国拡大へ<対人接触の8割削減>✍5月6日まで

 

2020年4月16日 (木)

【緊急事態宣言】全国拡大へ<対人接触の8割削減>✍5月6日まで

安倍晋三首相、補正予算案組み替え現金10万円一律給付30万円取りやめ方針

毎日新聞 2020年4月16日(木)15時00分配信

 安倍晋三首相は16日、新型コロナウイルス対策として国民1人当たり10万円の現金を一律給付するため、今年度補正予算案を組み替える方針を自民党幹部に伝えた。補正予算案に盛り込まれていた困窮世帯限定の1世帯当たり30万円の現金給付は取りやめる方向。公明党の要求を受け入れたもので、閣議決定後の予算案組み替えは異例だ。

 補正予算案は当初、20日に国会提出する予定だったが、組み替えで提出は1週間程度遅れる見通し。政府・与党は野党に協力を求め月内の成立を目指す。一律10万円給付には12兆円程度の財源が必要。30万円給付の財源約4兆円を10万円給付用に付け替え、残りは予備費や国債発行で賄うとみられる。組み替え作業を迅速に行うため他の予算項目の見直しは最小限とする方向で調整する。

 首相は自民党幹部への方針伝達に先立ち16日、公明党の山口那津男代表と電話で協議。首相は補正予算案の組み替えを求める山口氏に対し「引き取って検討する」と伝えた後、麻生太郎副総理兼財務相や財務省幹部を首相官邸に呼び、対応を話し合った。自民党の二階俊博幹事長、岸田文雄政調会長とも会談した。

 政府は15日まで、30万円給付を含む補正予算案を成立させた後、10万円の追加給付を含む第2次補正予算案の策定作業に入ることを模索する方向だった。しかし公明党は30万円給付を取りやめ、一律10万円の給付を急ぐべきだと首相や自民党に強く求めていた。

10万円一律給付方針転換に「1カ月」‐東国原元宮崎県知事

スポニチアネックス 2020年4月16日(木)14時40分配信

 元衆院議員でタレントの東国原英夫(62)が9日、TBS系「ゴゴスマ~GOGO!Smile!~」(月~金曜後1・55)で、安倍晋三首相が新型コロナウイルス対策として、国民1人当たり10万円の現金を一律給付するため、2020年度補正予算案を組み替える方向で検討するよう指示したことについて「判断が遅すぎる」と批判した。

 方針転換については「やっとですよね」と評価し、「1カ月遅いですよ、この措置は」と指摘。

 「3月中に2020年度一般会計の当初予算、そこに組み込むべきだったんです。そうすると今ぐらいはもうね、マスクと同じ。配り始めてますよ」と述べた。

 補正予算案を組み替えについては安倍首相が自民党の岸田文雄政調会長に指示。これに先立ち、公明党の山口那津男代表が補正予算案組み替えを求めたのに対し、首相は「引き取って検討する」と応じた。公明の強硬姿勢を踏まえ、減収世帯に限った30万円支給を先行させる案の方針転換を余儀なくされた。

10万円給付指示を評価「強心剤注射くれた」‐高須クリニック院長

中日スポーツ 2020年4月16日(木)14時22分配信

 高須クリニックの高須克弥院長(75)は16日、自身のツイッターを更新。安倍首相が国民1人当たり10万円の現金を一律給付するため、令和2年度補正予算案を組み替える方向で検討するよう自民党の岸田文雄政調会長に指示したという報道を受け、こうツイートした。

 「とりあえず強心剤注射してくれた。よかった。なう。」

高須院長はこれまで国民1人当たりの現金を一律給付に関して「全部支給すればよい。呼吸困難だったら、とりあえず酸素補給だよ。考えてちゃダメ。緊急処置ってそんなもんだ」ともつづっていた。

新型コロナリストラ地獄後に襲いかかる、世界的飢饉の波

PRESIDENT Online 2020年4月16日(木)11時16分配信/黒坂岳央(水菓子肥後庵 社長)

 新型コロナウイルスの影響で大恐慌が世界に訪れようとしている。日本でもコロナを理由に倒産する会社が出始め、職を失う人も見られるようになった。しかしフルーツビジネスジャーナリストの黒坂岳夫氏は次に世界を襲う新たな脅威に警鐘を鳴らす。世界は食料危機にどう立ち向かうべきなのか、日本にはどんな影響があるのだろうか――。

国連専門機関「世界的な食料不足に陥りかねない」

 なんとも不安を感じる話が広がっています。ことの発端は、4月1日に国連専門機関の国連食糧農業機関(FAO)、世界保健機関(WHO)、関連機関の世界貿易機関(WTO)の発言で「新型コロナウイルスを適切に対処できなければ、世界的な食料不足に陥りかねない」というものに起因します。世界的食料不足は本当に起きてしまうのでしょうか。また、そうなった場合の想定被害はどのような規模に及ぶのでしょうか。

 コロナショックで、一部の国において自国の食料保護のために輸出制限措置を導入しました。先行したのはロシアで4~6月の穀物輸出制限を設けました。無制限から700万トンを上限に輸出制限をしました。ロシアは小麦輸出国としては世界1位で、FAOの調査によると2017年は3302万トンを海外に輸出しています。

 また、同調査でお米の輸出量が17年は581万トンで世界第3位のベトナムは、3月下旬からは新たな米の契約を停止しています。1206万トンを輸出している世界最大の米輸出国、インドでは米と小麦の輸出を制限しており、これは国内の貧困層向けの配給を優先している意図があります。各国一連の輸出制限措置を受けた影響もあり、穀物の価格上昇が見られます。ナイジェリアでは、小売市場での米の価格が3月の最後の4日間だけで30%以上急騰し、シカゴの小麦先物は3月に8%以上上昇しています。

食糧危機は異常下でなくても起きる

 世界各国とも、自国の食料確保に奔走するのは当然の流れです。過度な輸出制限でコロナウイルスの新たな二次災害が発生する可能性が出てきました。

 「食料危機」と聞けば、戦争や今日のコロナショックのような異常な状況下でしか起きえないと感じがちです。しかし、そうではなく、直近では今から十数年前の07~08年にも起きています。07~08年にかけて、世界の食料価格が高騰したことで貧しい国々で経済不安や治安悪化などが発生しました。衆議院調査局農林水産調査室首席調査員の武本俊彦氏によると、次のような流れが主要因であったと分析しています。

 1.石油価格高騰

 2.補助金でバイオ燃料への転換を推進

 3.トウモロコシをバイオ燃料へ

 4.バイオ燃料用トウモロコシ栽培で食料不足へ

 5.トレーダーによって、石油とトウモロコシ価格が関連付けられトウモロコシ価格上昇

 6.途上国を中心にトウモロコシ主食から米や麦へシフト

 7.米や麦の需要も高まり、価格高騰

このまま各国が「自国保護」を続けると……

 石油価格は04年から高騰し始め、08年7月に147ドル/バレルで史上最高値をつけています。また、07年の世界の穀物生産量は約20億トンでしたが、そのうち1億トンもの穀物がバイオ燃料に替えられていたというのです。05年から08年の間の後半18カ月間で、トウモロコシ価格は74%、米価格は166%上昇しています。

 当時と今とでは状況や要因は全く異なります。当時は石油価格が史上最高値をつけていたのに対し、現在の石油価格は約25ドル(20年4月8日)前後を推移、3月には一時20ドルの大台を割り込む事態となりましたから、当時の7分の1ということになるのです。

 しかし、各国が自国保護の観点から食料輸出を制限することで、世界的食料不足に陥いるシナリオに突入すれば当時と同じ結果を引き起こす可能性があります。世界的食料不足で大きな混乱を招くことは十分考えられるのです。もしも各国が自国保護による、食料不足に陥った場合の想定被害はどのくらいの規模に及ぶのでしょうか? 

食料価格高騰により飢餓や混乱の可能性

 07年当時の世界人口は66億7000万人であるのに対し、現在は76億人で113.9%も増えています。増えた人口の多くがアフリカなどの途上国ですから、食料の価格高騰による大規模な飢餓や混乱が発生することは容易に想像されます。実際に07年当時は20を超える国々で食料不足への抗議と暴動が発生しています。

 また、当時よりさらにグローバル化が進んでいる背景も手伝って一度食料不足の危機が発生すると大きな混乱を招きます。農業生産現場においては、人件費の安い他国に季節労働者を採用するケースが良く見られます。たとえば、農業輸出大国のアメリカにおいては「H-2Aビザ」を発給することで、メキシコ人が農業現場で働いてきました。少し前までは密入国をしてまで米国に入国していたメキシコ人でしたが、今ではコロナ感染者を多く出すアメリカへの入国を控える事態となっています。こうした状況が続くことで、自国生産にも影響を及ぼしてしまうリスクが顕在化しつつあります。

 さて、気になるのが、世界的食料不足においてわが国の置かれた状況についてです。一体、日本はどんな影響を受けることになるのでしょうか。

途上国を中心に社会不安が起こることは明白

 結論を言えば幸いにも、日本は大変な災厄に見舞われる可能性は途上国と比べて低いと考えられます。「日本の食料自給率は37%しかないから危ない」という主張が見られますが、これは国際標準ではないカロリーベースでの数値であり、金額ベースで見るならば65%程度と見られます。

 日本は多くの米、野菜、フルーツ、牛、豚、鶏などを自国で生産しています。畜産現場で求められるエサはトウモロコシや小麦、大豆などを原料に作られており、それらは他国からの輸入に依存しています。しかしながら、輸入元の多くは米国であり米国においては輸出を制限する予定は今のところはありません。

 いずれにせよ、世界的食料不足に陥れば途上国を中心に飢餓や社会不安などが起こることは明白です。コロナショックに端を発した問題は雇用情勢の悪化に続き、食糧危機の発生が迫っているのかもしれません。

沖縄の新型コロナ感染者5間で2近くに

産経新聞 2020年4月15日(水)16時50分配信

 沖縄県は15日、県内で40~70代の男女10人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。これで県内の感染者は86人。玉城デニー知事は記者団に「4月10日で48人だったが、わずか5日間で倍近くになっている。会食や飲み会などへの参加は厳に慎んでいただきたい」と述べた。

 県は引き続き、外出の自粛を県民に呼び掛けるとともに、軽症者向けの宿泊施設確保を急いでいる。ただ、担当者は15日の記者会見で、政府に緊急事態宣言を発令するよう求めたり、独自に発令したりすることを検討する状況にはないとの認識を示した。

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帰国者たちを空港で待ち受けていたのは段ボールベッド生活=「日本式の隔離」が韓国で話題

WoW!Korea 2020年4月10日(金)21時28分配信

日本の成田国際空港には、現在一定の間隔で多くの段ボールが置かれている。空港を利用して帰国した日本人らが、段ボールでつくられた隔離施設の中で一定期間生活をしないといけないからだ。

10日現在、ツイッターやインスタグラムなどのソーシャルメディア(SNS)には、ここで過ごす人々が撮影した「段ボール隔離施設」の写真が続々とアップされている。災害が多い日本は、被災者収容施設に組立式の段ボールをよく用いてきた。

あるツイッター利用者は、成田国際空港の段ボールベッドを撮ってアップし、「今日はここで寝なければならない」とし、「検査結果が出るまでここを脱することができない」と述べた。

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新型コロナウイルスの検査で陰性判定となれば、この施設を脱出できる意味として解釈される。手続きには通常、1・2日かかる。

「kazuki」というあるインスタグラム利用者は、「海外に住む友人から段ボール隔離施設の写真を入手した。みんな感染者がいれば大変なことになると恐れている。この国の政府は、感染していない人も感染させるのか」と施設の隔離効果に疑問を示した。

日本の「段ボールベッド」は、昨年にも話題になったことがある。2020年の東京五輪組織委員会が、段ボールでつくられたベッドを選手村に供給することを明らかにしていたためだ。しかし、東京五輪は新型コロナウイルスの感染拡大により、来年に延期された。

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毎日新聞によると、この日の成田国際空港は、新型コロナウイルスの影響で旅客機の運航便数が急減すると、滑走路2つのうち1つを今月12日から一時閉鎖すると発表した。悪天候や事故、点検以外の理由で成田国際空港が滑走路を閉鎖するのは、1978年の開港以来初めてのことだ。

クラスター対策班・西浦教授の42万人死亡”試算、西村経済再生相専門家の総意ではない

THE PAGE 2020年4月16日(木)22時21分配信

 西村康稔経済再生相は16日、新型コロナウイルスの感染拡大に対して何も対策を取らなかった場合に国内で約42万人の死者が出る、との試算を北海道大学の西浦博教授が発表したこと受け、「先生の個人の見解であり、専門家の総意としての見解ではない」と前置きしたうえで「西浦先生の危機感の表れであり強烈なメッセージだと私は受け止めている」と語った。参議院の議院運営員会での共産党・倉林明子議員への答弁。

 西浦教授は、厚生労働省のクラスター対策班の構成員で、人と人の接触を8割削減できれば感染拡大を抑制できると訴えている人物。

 西村経済再生相は「人と人の接触(削減)を(先に緊急事態宣言に指定された)7都府県ではお願いしているが、それ以外の都府県では『自分の所は大丈夫だ』という思いを持っている人も多いようだ。7都府県以外は安全だという感じもあってそれ以外の行楽地に遊びに行く人もいる。こうしたことで人と人の接触が減らずに地方に感染拡大している状況の中で、全国で(これからは)8割削減をお願いする。連休が終わるまで3週間だが、これをやれば専門家の皆さんも収束に向けた道筋が見えてくるということで、8割削減をそれぞれの地域でもお願いしたい」と述べた。

緊急事態宣言全国拡大 安倍首相、未だに「最低7割、極力8割」強調

FNN 2020年4月17日(金)1時21分配信

 新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、政府は緊急事態宣言の対象地域を全国へ拡大した。

 安倍首相「本日、諮問委委員会からもご賛同いただき、4月7日に宣言した緊急事態措置を実施すべき区域を7都府県から全都道府県に拡大することといたします。実施期間は5月6日までに変更はありません」

 16日夜に開かれた政府対策本部で、緊急事態宣言の対象地域を5月6日まですべての都道府県に拡大すると表明した安倍首相。
その最大の理由は...。

 安倍首相「まず、北海道・茨城県・石川県・岐阜県・愛知県、および京都府の6道府県については、現在の対象区域である7都府県と同程度にまん延が進んでおり、これら以外の県においても、都市部からの人の移動等によりクラスターが各地で発生し、感染拡大の傾向がみられることから、地域の流行を抑制し、特にゴールデンウイークにおける人の移動を最小化する観点から、全都道府県を緊急事態措置の対象とすることといたしました」

 そのうえで、今後求める対策について。

 安倍首相「今後、ゴールデンウイークに向けて、全ての都道府県において、不要不急の帰省や旅行など、都道府県をまたいで人が移動することを、まん延防止の観点から、絶対に避けるよう、住民の方々に促していただくようお願いいたします。また、域内の観光施設等に人が集中するおそれがあるときは、施設に対して入場者の制限を求めるなど、適切な対応を取るようお願いします」

 大型連休中の人の移動を最小限にすることなどを求めた。

 全国に拡大された緊急事態宣言。各地でさまざまな声が聞かれた。

 感染者が確認されていない岩手県では、「当然なのかなと思います。岩手県だけじゃないですけら、(感染者)出ていないだけで」、「実生活でどうかと言われると、そんなにそこまで危機感がないというのが正直な感想」といった声が聞かれた。

 和歌山県では。タクシー運転手「今でもかなり客も減少していて、これからますます大変な状態になっていく」

 観光協会職員「全く想像はしていなかった。緊急で観光協会の方も閉鎖というか、窓口業務を閉めるという形で、今検討している」

 徳島県では、「安心です、誰がウイルス持っているかわからないので」、「当然だと思います。マスクもないですし、特に子ども用がないので」といった声が聞かれた。

 自治体独自の緊急事態宣言を出していた北海道の鈴木知事は、「緊急事態宣言と他の地域への移動の自粛は、セットでやらなければいけない。全国に対して出していくというのは、1つ必要なことだと思います」と述べた。

 一方、京都府の西脇知事は、「もともと7都府県に準じる非常に厳しい状況にあるので、あらためて非常に重たい責任と権限が与えられますので、そういう意味ではしっかりやっていかなきゃいけないなと」と述べた。

 一部の自治体からは戸惑いの声も。

 新潟県・花角知事「ちょっと想定していなかった。これまでやってきた県民の方にお願いをしてきたことを急に変えなきゃいけない状況がわたしには理解できない」

 熊本県・蒲島知事「経済へのインパクト、マイナスの効果を最小化する、この努力をしないといけない」

 16日、安倍首相は「繰り返しになりますが、この緊急事態を5月6日までの残りの期間で終えるためには、最低7割、極力8割の接触削減をなんとしても実現しなければなりません。この国難とも言うべき事態を乗り越えるため、まさに日本全体が一丸となって取り組んでいくしかありません」と呼びかけた。

 

2020年4月15日 (水)

【コロナショック】衝撃!✍“抗体”は「全ての人に出来る訳ではない」説

すべての抗体出来わけではない…中国でCOVID-19から回復した患者を研究した結果

BUSINESS INSIDER 2020年4月15日(水)20時00分配信

回復したコロナウイルス感染症患者についての新たな研究によると、それぞれの患者がウイルスに対して異なるレベルの抗体を作ることがわかった。

調査した175人のうち10人の患者(6%)は、コロナウイルスへの抗体が検出されなかった。

この研究では、高齢者と中年者がより高いレベルの抗体を作ったことがわかった。

中国の科学者による130人の回復したCOVID-19患者に関する新しい研究は、ウイルスに対する免疫について問題を提起している。

論文はまだ査読されていないが、患者は異なるレベルの抗体を産生することがわかった。血液中にコロナウイルスの抗体が確認できるということは、おそらく免疫ができているということだ。しかし、調査した患者の約8%では、検出可能な抗体がまったく存在しなかった。

サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、この報告書を作成した調査チームのリーダーであるファン・ジンホ(Huang Jinghe)氏は、「この結果が集団免疫にどんな意味をもつかは、世界の他の地域からより多くのデータが必要だ」と述べたという。

興味深いことに、患者が産生した抗体レベルは年齢と相関するようだ。中年および高齢の回復患者はより高い抗体レベルを有していた。そして、検出可能なレベルのコロナウイルス抗体が存在しなかった患者10人のうち、9人は40歳以下だった。

ウイルスに対する抗体がどのように作用するかを解明することは、ワクチン開発と集団免疫の可能性の両方に大きな意味を持つ。

回復した患者の抗体を測定すると…

上海の復旦大学の研究者らは、上海の病院で回復した軽症のコロナウイルス患者175人から血液サンプルを採取した(重症患者の多くは、治療のために輸血を受けていたため除外された)。

参加者の年齢は16歳から68歳で、高齢(60歳以上)、中年(40歳から59歳)、若年(15歳から39歳)の3つのカテゴリーに分けた。患者は発症から10日から15日後に抗体ができ、その後の状態は安定していた。

研究者が各患者の血液中の中和抗体のレベルを測定したところ、高齢患者は若年患者よりも有意に高い抗体レベルを示すことを発見した。ただし、入院期間に差はなかった。

「これらの結果は、高レベルの抗体がウイルスを除去するのに有用であり、高齢および中年の患者に特に有用であることを示した」と著者らは記している。

このウイルスは高齢者に対する致死性が高いと見られている。アメリカ疾病管理予防センター(CDC)によると、アメリカでは65歳以上の患者における死亡率と重篤な疾患の発生率が最も高い。

すべての人に抗体ができるわけではない

研究で検出可能な抗体が見られなかった患者10人では、「T細胞やサイトカインなどの他の免疫反応が回復に寄与しているのかもしれない」と研究者らは記している。

T細胞は免疫反応を助ける白血球の一種であり、サイトカインは細胞が感染と戦うために放出するタンパク質である。ただし、あまりに多くのサイトカインが放出されると炎症を引き起こし、一部の患者では致命的な結果をもたらしたと報告されている。

コロナウイルスに対する抗体ができた患者でさえ、それがどれくらいの期間持続するのか、研究者にはまだわかっていない。まだ、このウイルスが発生してから、長期的な影響を研究するのに十分な期間が経っていないからだ。

一般的に、ある特定の病気を撃退する抗体が体内にできると、その病気に再びかかることはないが、ある種の抗体は時間の経過とともに弱くなる。加えて、普通の風邪や季節性インフルエンザのように変異するウイルスの場合、ある特定の株に対して蓄積された抗体は、他の株には効果がない。

再感染の可能性とワクチンへの影響

ウイルスに対する免疫ができているかどうかを確認する抗体検査を開始しようとしているアメリカにとって、上海での研究結果は憂慮すべきものになるかもしれない。

しかし、アメリカ国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)所長は、短期間に再びコロナウイルスに感染する可能性は低いと述べている。

ファウチ氏は「2月と3月に感染して回復していれば、9月と10月には免疫に守られるだろう」と、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーションの編集者、ハワード・ボーチナー(Howard Bauchner)氏に述べた。

世界中で37万5000人以上がコロナウイルス(軽度で無症候性の症例の多くが公式な集計で報告されていないことを考えると、より多くの可能性がある)から回復した。現在、世界の3分の1が何らかの形で閉鎖されているが、回復した人々が最初に職場に復帰する可能性がある。

「これらの人々を特に重要なインフラの仕事に従事させた場合、抗体陰性で一度も感染したことがない人々よりも感染拡大を引き起こす心配が少ない」とファウチ氏は述べている。

ips研究所の山中伸弥教授「最低1年は我慢を」新型コロナ終息へ「専門外でも情報発信続ける

京都新聞 2020年4月15日(水)11時39分配信

 新型コロナウイルスの感染拡大を抑えようと、京都大の山中伸弥教授がインターネットで情報発信を続けている。海外発の科学論文や報道に関するまとめ、自らの提言を次々に自身のホームページにアップ。所長を務めるiPS細胞研究所とは関係なく、あくまで個人の発信という位置付けだ。感染症や公衆衛生の専門家ではないにもかかわらず積極的に行動している理由は何か。京都新聞社の取材に山中氏が社会に伝えたい思いを語った。政府の緊急事態宣言から14日で1週間。

 -約1カ月前から、ホームページで積極的に情報発信をしている。どのような思いで始めたのか。

 「日本では2月末というかなり早い時期から、政府による休校要請などの対策を打ち出した。しかし3月中旬になると街に人があふれるようになった。身近な知人も大規模な集会をしようとした。これは大変なことになると思い、情報発信を始めた」

 -自身は2月末の時点でどのように事態を捉えていたのか。

 「1、2週間がヤマ場というのはものすごく誤解されると思った。緊急事態宣言も1カ月頑張ろうというニュアンスで発信されていると思うが、心配している。1カ月だけの辛抱だと多くの人が思っている気がする。僕は専門家ではないが、かなりの確率で1カ月では元通りにならないと確信を持って言える。継続して我慢していかないと駄目だ。中国や米国の状況を見ていてもそう思う」

 -感染者数の拡大が収まるにはどのようなケースがあり得るか。

 「三つしかない。一つは季節性インフルエンザのように気温などの理由でコロナウイルスが勢いをなくすこと。だが気温にかかわらず世界中でまん延していることからすれば、そうでない可能性は高い。そうなると後は二つ。ほとんどの人が感染して集団免疫という状態になるか、ワクチンや治療薬ができることだ。ワクチンや治療薬は1年ではできないのではないか。最低1年は覚悟しないといけない。ダッシュと思って全力疾走すると、まだ(ウイルスが社会に)残っているのに力尽きることになってしまう」

 -覚悟を決めるには専門家からの情報が重要だが、さまざまな意見もある。例えばPCR検査についてはもっとやるべきという意見があった一方、十分な数を行っているという専門家もいた。

 「医療現場の関係者へのPCRが不十分だと言う人は多い。さまざまな病院で院内感染が起こるようになり、フェイズ(段階)が変わった。医療現場では徹底的にPCRで調べ、誰が働き続けられてどの病棟を閉めるべきか判断しないといけない。そのためには医療機関のクラスターをきちっと調べることが必要だが、それができていない。確かに以前はいろいろな意見があったが、だいぶ一致してきているのではないか」

 -とはいえ一般の人々からすれば、専門家が議論する過程をリアルタイムで追うのは難しい。

 「なるほど。それはそうだ」

 -専門外の人間がどのように情報を取って、どうやって1年間を頑張ればよいのだろうか。

 「僕の方が聞きたい面もある。情報発信でも試行錯誤を続けている。正解を知っている訳ではまったくない。僕も含めてどんなペースで走ったらいいのか分かっていない。しかし最初が大事。いいペースを見つけて走りだすとうまくいく」

無対策なら42人死亡も 厚労省の新型コロナ対策班が試算

産経新聞 2020年4月15日(水)21時26分配信

 感染が広がる新型コロナウイルスに対し、外出自粛などの防止策を何も行わなかった場合、国内で約85万人が重篤な状態となり、半数の約42万人が死亡するとの推計が出ていることが15日、分かった。厚生労働省のクラスター(感染者集団)対策班メンバーで、北海道大の西浦博教授(理論疫学)が試算。最悪のケースとして警戒を促す狙いがあり、「人と人との接触を8割減らす」という取り組みへの理解を求めた。

 推計では、感染拡大防止策を全く行わなければ、流行開始から収束までに、人工呼吸器が必要になるなど重篤な状態になる人が15~64歳で約20万人、65歳以上で約65万人に上る恐れがある。うち49%の約42万人が死亡するとみられる。

 人口10万人当たりでは、流行開始から約2カ月後に、15歳以上の重篤患者が約300人のピークを迎える。国内の人工呼吸器は使用中のものなどを除き、約1万3千台しかなく、大幅に不足するという。

 西浦氏らは「人と人との接触」の具体例を提示。一方的なあいさつや声かけは問題ないが、二言三言会話を交わすことは該当する。体の触れ合いはもちろん、ロッカーの共有も接触になる。感染者の追跡調査では、2メートル以内の近距離で30分間会話することを濃厚接触の対象にしている。

 向かい合っての食事も注意が必要。子供と公園に遊びに行き、母親同士が集まって会食することや、ジョギングの後に仲間と居酒屋でビールを飲むことは落とし穴になる。電車も時差出勤が望ましいという。

 西浦氏は接触を8割減らした場合の重篤患者、死亡者の推計も後日公表する方針で、「40万人が亡くなるとは想定していない。この感染症は人との接触を大幅に削減すれば流行を止めることができる」と訴えた。

流石に可愛すぎる外出自粛で飲みに行けない旦那さんのため自宅居酒屋開いたさんに反響

ORICON NEWS 2020年4月15日(水)6時30分配信

 新型コロナウイルス感染予防のため、飲みにも行けず、外出もできずうずうずしている人も多いのでは。そんな中、飲みに行きたいのに行けない旦那さんのために、家庭内で居酒屋を開いた奥さんが話題に。「大人しく帰ったら家にお品書きが置いてありました 流石に妻が可愛すぎる…」という旦那さんのツイートに、40万いいねを超える反響があった。様々な家での過ごし方が提案されている中、“自宅居酒屋”の感想を旦那さんに聞いた。

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――改めて、この日ご帰宅した際のお気持ちを聞かせてください。

妻と結婚してよかったと改めて思いました。「ありがとう」と伝え、その後はふざけて「たくさん飲むね」と言いました。

――実際、どのようなメニューを選ばれたのでしょうか。

ビール、枝豆、もやし、卵焼き、ささみのチーズ、アヒージョ、鶏きゅうりです。どれもおいしくて、とても幸せな時間を過ごせました。妻の料理バリエーションは普段から豊富で、共働きなのですが休みの時は品沢山の料理を作ってくれて、いつも本当に助かっています。

――40万いいねを超える反響がありましたね。

ツイートの反響は凄まじいものでした。妻もここまでの反響があるとは思ってなくてただただ驚いています。

――休日も在宅を余儀なくされる日々が続いていますが、ご夫婦で過ごす家でのお時間はいかがですか。

今まで以上に2人で楽しみながら過ごすことができています。今年は桜を見に行けなかったので、終息したら来年は2人で花見に行きたいですね。

韓国総選挙前コロナの検査数が減った?真相は…

Record China 2020年4月15日(水)17時40分配信

2020年4月14日、韓国・ノーカットニュースは「国会議員の総選挙を控え新型コロナウイルスの検査数が減ったとの疑惑が出ている」とし、その真相について報じた。

記事によると、騒動の始まりは、ある医師が先月にFacebookに掲載した書き込みだった。医師は「検査をしない、いやできないようにしている。総選挙前までは検査も陽性者も増えないだろう」とし、その理由について「以前は新型コロナウイルス感染が疑われる医師の所見があれば検査が可能だったが、今はCTやレントゲンで肺炎が確認されたら検査することになっており、また普通に検査を受けると費用16万ウォン(約1万4000円)を負担することになるため、お年寄りのほとんどが検査を拒否する。老人施設で感染者が出た場合は施設を処罰し、損害賠償を請求すると脅しをかけている」と書き込んだという。

これについて韓国政府は「医療機関の検査要請を削減した事例はない」と釈明しているという。

最近になって新規の感染者数が急激に減少し、疑いがある患者も大幅に減っているのは事実で、これについて韓国政府は「国民が社会的距離の確保を実践した結果であり、大規模な集団感染が静まったため」と分析しているという。

疾病管理本部のチョン・ウンギョン本部長は「疑いのある患者は申告されないケースが非常に多いため、1日に少なくとも1万5000件程度の検査が現在も行われている」と話したという。記事は「統計として発表される検査件数のほかにも、接触者・老人施設などの全数検査・海外入国者全数検査・隔離解除前の診断検査などを含めると毎日1万5000件程度の検査が行われているということ」と説明している。大韓医師協会のチェ・デジプ会長も「1日1万5000件ほどの検査が行われるため、政府が特定の意図を持って検査件数を減らしたとは考えられない」と主張したという。

これを受け、韓国のネット上では「疾病管理本部も違うって言ってるのに」「世界のどこを見ても自国に不利益な記事を書くメディアはない。韓国だけ」「なんとしても政府をたたきたいんだね。国民が頑張ったから感染者数が減った。韓国ファイト!」「総選挙前に検査を減らしたのではなく、他国の出入国を制限したよね?。韓国が日本のように検査できないようにしたら国民が黙ってると思う?。すぐにSNSにアップするよ」と疑惑に反論する声が上がっている。

一方で「文大統領の言うことが信じられる?」「国民は数週間前から社会的距離の確保をちゃんと守ってないけど?。それなのに感染者が減ったって?」「老人施設で感染者が出たら施設を処罰するって脅してるのに、積極的に検査を行う施設があると思う?。みんな黙ってるはず。総選挙後に感染者が増えるかも」と警鐘を鳴らすコメントも寄せられている。

 

2020年4月14日 (火)

【コロナショック】✍待たれる「武漢肺炎ワクチン」の現状

現在BCGのコロナ予防説」根拠なし、待たれるワクチン開発の現状

ダイヤモンドオンライン 2020年4月14日(火)6時01分配信

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンの開発が急がれている。ワクチンの開発には通常3~5年はかかるのが常識だが、SARS-CoV-2の場合はSARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)がアウトブレイク(一部地域や施設で発生した予想外の集団感染)した際のワクチン候補が使えそうだということもあり、1~2年以内の実用化を目指している。「遅い!」との声があるだろうが、これがかなえば人類史上最速の記録だ。4月10日現在で、公開されている情報をまとめた。(医学ライター 井手ゆきえ)

ワクチンの原理は免疫の事前学習 バイオテックで開発が迅速に

 ワクチンの基本的な原理は、免疫系に特定の病原体(ウイルスや細菌)の様相を事前に学習、記憶させておくことで、いざ本物の病原体が押し寄せて来た際に迅速に免疫応答が生じ、感染や重症化を防ぐというもの。現在、使用されているワクチンは、細心の注意を払って本物の病原体を培養、増殖したのち弱毒化、不活化(薬品などで増殖能を排除すること)して利用されている。しかし、バイオテクノロジーが発展した現在、もっと簡単で迅速なワクチン開発が可能になった。

ワクチン開発のプラットフォームは 大きく4つ

 現在、開発中のワクチンのプラットフォームは大まかに、(1)mRNAワクチン、DNAワクチン、(2)SARS-CoV-2を弱毒化させて「生ワクチン」として利用する「弱毒化ワクチン」と「不活化ワクチン」、(3)遺伝子組み換えタンパクワクチン、(4)ベクターワクチン、に大別される。

 mRNAワクチンDNAワクチン

 mRNAワクチンは、体内にSARS-CoV-2表面に突き出ている「スパイク」の設計図を載せたmRNAを送り込み、スパイクの偽物を体内の細胞に作らせることで、体が持っている免疫反応を強力に誘導する仕組み。

 スパイクとはウイルスが生体の細胞に侵入する際に使われる部分で、免疫細胞の攻撃目標になる。いったん、偽スパイクでSARS-CoV-2に対する抗原-抗体反応を学んだ免疫システムは、それ以降、本物のSARS-CoV-2に対しても免疫反応を発揮し、感染や重症化を防ぐ。

 従来のワクチン製造とは違い、ウイルスのゲノム情報さえ解読できれば、それを基に偽スパイクを生み出すmRNAを化学合成することができるため、大量製造も難しくはない。また、SARS-CoV-2が変異を遂げても、mRNAの設計図を変更すればよいだけなので、柔軟かつ迅速に対応できる点がメリットだ。

 現在、ワクチン開発競争の先頭を走っているのは、米モデルナ社と国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)が共同開発したmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチン「mRNA-1273」だ。3月16日、他に先駆けて第I相の臨床試験を開始。18~55歳の健康な男女45人に対し、ワクチンを4週間間隔で2回投与して安全性と免疫を獲得できるかどうかを確認、評価する予定だ。

 中国で「見たこともない肺炎」が取りざたされるようになったのは2019年12月末のことだった。中国の研究チームはその後、わずか数週間でスパイクを含め、ウイルスのゲノム情報を解読、公表。その結果、SARS類縁のウイルスであることが判明し、ワクチン開発競争が始まった。

 すでにSARSやMARSでの経験があった米モデルナ社は、ウイルスのゲノム解析からわずか1カ月半でワクチン候補を絞り込み、ヒトを対象とした第I相臨床試験にこぎ着けたのである。バイオ企業ならではの素早さだろう。最良、最短のシナリオに従えば、およそ1年半で流通ベースに乗る可能性がある。

 課題はmRNAワクチンの免疫賦活化能がそれほど高くない点だ。このため、ワクチンにアジュバントと呼ばれる免疫賦活化剤を添加する必要がある。従来のワクチンで使われてきたアジュバントやmRNA用に新たに開発されたものがうまく機能するかどうかはまだ、未知数だ。

 また当然だが動物実験で得られた免疫反応が、ヒトでも確認できるとは限らない。まずは第Ⅰ相の試験結果を検討し、有望だとわかればさらに大人数を対象とした第Ⅱ相、第Ⅲ相へと進み有効性を確認する必要がある。この間に安全性――ワクチンの副反応などの問題が出てくる可能性もあるため、まだ楽観視は禁物だろう。

 mRNAワクチンについてはモデルナ社のほか、独バイオンテック社がメガファーマの米ファイザー社と共同で、同社のmRNAワクチン「BNT162」を開発、全世界への流通工程(ただし、中国は除く)でもタッグを組むことを表明している。国内では東京大学医科学研究所が大手製薬企業とともにmRNAワクチン開発に着手しているが、まだ動物実験の段階。いかにも出足が遅い。

 DNAワクチンについては、アンジェス株式会社が大阪大学と共同でSARS-CoV-2のスパイクの遺伝子タンパク質を導入したプラスミドDNAワクチンを作製している。このDNAワクチンを接種すると体内で偽スパイクが作製され、免疫反応を誘導する仕組み。

 化学合成で作製されるmRNAワクチンとは違い、大腸菌を宿主として組み換えDNAを作製、精製してワクチンの原液を製造できるため、製造期間の短縮が期待される。製造についてはタカラバイオ株式会社が協力をしている。この3月に動物実験に着手したばかりだが、秋にはヒトを対象とした臨床試験を開始する予定でいる。

 また4月6日、米イノビオ社が同社のDNAワクチンでヒトを対象とした臨床試験を開始したというニュースが飛び込んできた。40人の健康な成人に4週間間隔で2回接種し、安全性と効果を確認するという。

真に迫った映画「コンテイジョン」では 弱毒化された生ワクチンが「救世主」だった

  不活化弱毒化ワクチン

 今回のパンデミックを予言したとして注目されている映画「コンテイジョン」(2011年、スティーブン・ソダーバーグ監督)を見た方は多いかもしれない。未知の感染症の発生からワクチン開発、収束までの混迷と混乱はリアル過ぎて目を背けたくなるほどだ。同作品の救世主は弱毒化された生ワクチンだった。

 麻しんワクチンに代表される弱毒化ワクチンは、毒性を極度に弱めたウイルスや細菌そのものをワクチンとして利用するもの。免疫を獲得した後の免疫効果が強いうえに長期間続く利点がある。デメリットは病原体が毒性を取り戻して発症する可能性があることだ(映画でも言及されていた)。また製造工程で他の微生物が混入するのを防ぐために、厳しい管理が要求されるなど、クリアすべきハードルが高い。

 不活化ワクチンは大量に培養したウイルスや細菌を精製した後で、薬品で処理して毒性をなくし、ワクチンとして利用する。生ワクチンのように体のなかで増殖しないので、1回の接種では免疫を十分に獲得、維持することができず、複数回の接種を必要とする。

 バイオテクノロジーが発展している今、開発時間と大規模な設備を必要とする弱毒化、不活化ワクチンの開発スピードは若干鈍く感じられるが、高い免疫効果を獲得できるだけに最終的には本命かもしれない。2月に米国とインドのワクチンメーカーが共同で弱毒化ワクチンを開発すると表明したほか、SARSの不活化ワクチン開発にトライしてきた複数の大学や研究所、バイオベンチャーで開発が進んでいる。

  遺伝子組み換えタンパク質ワクチン

 mRNAワクチンと同じくバイオテクノロジー時代の新しいワクチン候補は、遺伝子組み換え技術を使ったペプチドワクチンだ。植物や昆虫、動物細胞にウイルス抗原タンパクや、一部のペプチドをつくらせて精製した後、ワクチンとして投与するもの。

 SARSワクチンの開発で経験がある仏サノフィ社は2月18日、米国生物医学先端研究開発局(BARDA)と共同で遺伝子組み換え技術を使った新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの開発に着手すると公表した。このほか、米ジョンソン&ジョンソンも独自の技術を用いて、遺伝子組み換えタンパク質ワクチンの開発に着手している。

  ベクターワクチン

 ワクチン開発のポイントの一つは、免疫細胞に学習参考書として提示する「偽スパイク(抗原)」をどうやって体内に誘導するかだ。シンプルに弱毒株を送り込む方法、mRNAやDNAという「設計図」を送り込み、生体細胞に複製させる方法、そして、確実に体内に入り込むけれど無毒化したウイルスを運び屋(ベクター)として届ける方法がある。使われるウイルスは一般的な風邪を引き起こすアデノウイルスや麻しんウイルスなど。

 現在、仏サノフィ社、米ジョンソン・エンド・ジョンソン社などメガファーマのほか、複数のバイオベンチャーがベクターワクチンの製造に名乗りを上げている。また日本の株式会社IDファーマは中国の復旦大学附属上海広州衛生臨床センターと共同で、同社が保有するセンダイウイルスをベクターとしたワクチン開発に着手している。このコンビは、すでに同じベクターを使って結核ワクチンを開発しており、その経験を生かすという。

BCGは COVID-19を予防する?

 結核といえば、この数週間、SNSを中心に「BCGがCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の予防に効くのでは」という情報が飛び交った。発端は3月半ばに海外のSNSに掲載された1本の学術論文〈下記の参考URL(1)〉中に掲載された地図だった。2011年に発表されたこの論文では、BCGのワクチン接種プログラムやワクチン株が各国によってバラバラであることを指摘し、より良いワクチン接種プログラムを開発するための参考情報という主旨だった。

 ところが、この文献中に掲載されたBCG定期接種国と非接種国の区分がそのまま、COVID-19の発生が比較的、穏やかに抑えられている国(日本や韓国、旧東側諸国など)と爆発的感染に見舞われている国(欧州、米国)と偶然とは思えないほどシンクロし、BCGの中では日本株とロシア株を定期接種としていた国の死亡率が低いという指摘があり〈下記の参考URL(2)〉、上記の噂があっという間に広まったのだ。

 【参考URL】

 (1)https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3062527/
 (2)https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.03.24.20042937v1

SARS-CoV-2の「抗体」が できるわけではない

 BCGは、結核菌という「細菌」による感染予防が目的のワクチンだ。

 つまり、「ウイルス性の感染症」を予防する効果はない。SARS-CoV-2の侵入に直接、対抗できるわけではないのだ。

 現時点では、BCGが免疫システム全体を「強化するのではないか」という、いささか“心もとない仮説”が唱えられているが、確たる証拠はない。

 ただ、無視をするにはあまりに「状況証拠」がそろっているため、オランダやオーストラリアなど複数の国が、感染ハイリスク群である医療従事者を対象として、前向きの臨床試験を開始している。

 わずかでも効果が確認できれば、正式なワクチンができるまでのつなぎになるかもしれない。また日本では1951年以降、乳幼児や児童、生徒を対象に定期接種が行われてきた。数少ない安心材料にはなるだろう。

 ただし、繰り返すがBCGは「ウイルス性の感染症」を予防する効果はない。

 日本ワクチン学会は4月4日、公式に「(BCGにSARS-CoV-2感染を予防する)効果は科学的に証明されていない」とし、現時点でCOVID-19対策としての接種は「推奨されない」と強調している。

 ここでBCGを接種していない成人、高齢者がBCGに群がってしまうと、乳幼児へのワクチン接種が滞る事態が起こりかねない。自分たちの不安から子どもの健康を奪う行動だけは絶対に避けたい。

 逆にBCG接種世代は間違っても「自分たちは平気」と油断しないこと。

 証明されていない効果を頼みにするのは自殺行為だ。現時点でワクチン並みの予防効果が期待できるのは、「3密(密閉、密集、密接)」を避け、不特定多数の人間が触った備品や食器を触った後は、手洗い、手指消毒を徹底する、不要不急の外出を避ける、である。自分と家族、そして運命共同体の誰かの命を救うために、家にいよう。

外出制限1カ月、独逸に迫るコロナ不況EU崩壊の足音

現代ビジネス 2020年4月10日(金)6時46分配信/川口マーン惠美(作家)

コロナより貧困に怯える人々

 ドイツのコロナ感染予防対策の根幹は、人と人との接触を極力抑えること。だから、家族以外の人間と会ってはいけない。祖父母を訪ねることも、友達と家で会うことも禁止されている。破れば罰金もある。しかし、ドイツ国民は、現在の規制を必要だと納得し、粛々と遂行していると、主要メディアの報道。

 規則は一応、全国統一で決められたが、詳細は州ごとに若干違う。最初は、散歩に出ることも、子供が公園で遊ぶことも禁止していた州もあったが、今ではどこでも、散歩やジョギング、あるいは、公園でベンチに座ることは認められている。ただし、3人以上が固まってはいけないし、他の人との間隔は最低2mは開けなくてはならない。

 北ドイツは、北海、もしくはバルト海に面している。ここのところ春爛漫なので、風光明媚につられて州外からサイクリングやドライブに来られては大変と、北部の2州は県境で検査まで始めた。もちろん州にそんな権限はないのだが、誰も文句は言わない。

 おかげで感染拡大のスピードは急激に落ちた。3月初旬には、感染者数は2日ごとに倍になっていたが、1ヵ月後の今、それが14日にまで伸びた。ドイツ政府は前々から、感染者が倍増するスピードが14日になれば、規制の緩和を考えると言っていたので、いよいよそこまで到達したわけだ。ただ、感染が再び急増してはならないので、緩和は仕方は難しい。

 現在、ドイツでは、スーパーマーケットと薬局ぐらいしか営業できなくなって、そろそろ1ヵ月。町からは人の姿が消え、経済はほぼ止まっている。このまま不況に突入するだろうことは、もう誰も疑わない。しかも、経済が止まっているのは全世界だ。

 当然、巷には、ウイルスよりも貧困に怯えている人たちがどんどん増えている。しかも、収入が突然ゼロになってしまった人と、以前とそれほど変わらない人が、いわば隣り合わせに住んでいるため、これが長引けば、社会不安に繋がる可能性もある。

 政府は巨大な財政出動でさまざまな対策をとっているが、そのザルからこぼれ落ちてしまう人たちも多い。実際、失業者はうなぎ上りに増えており、とくに観光業、飲食業などは壊滅的だ。

フラッグキャリアも破綻の危機

 4月8日、ARD(国営第1テレビ)のオンラインニュースが、ルフトハンザドイツ航空の流動資産が、目下のところ、毎時ほぼ100万ユーロ(約1.3億円)の速さで失われていると報道した。

 ルフトハンザはその前日、子会社であるジャーマンウィングスも葬った。ジャーマンウィングスは、主にヨーロッパ内で70~80機の飛行機を展開していた航空会社だ。

 現在、ルフトハンザの所有する760機の飛行機のうち、700機が地上に止まったままだ。このうちの何機が再び空に舞い上がるのか、見当もつかない。

 一時、巨大マシーンとして脚光を浴びたエアバスA380は、まもなく飛ばなくなるという。その他、ボーイング747-400や、エアバスA340-600も、ルフトハンザの飛行カタログから消える予定だ。大型旅客機が1機減れば、220人の雇用が失われるという。

 現在、フランクフルト空港の旅客数は95%減。これまでも旅客数は、9.11の同時テロや、リーマンショックの影響などで、著しく減ることはあった。ルフトハンザはそれらを生き延びてきたのだが、しかし、今回の対応は、過去とは明らかに違う。コロナ危機が去った後も顧客が戻るとは考えていないらしい。

 ルフトハンザのCEOいわく、「これ以上危機が長引けば、国の援助なしには生き延びられない」。

 ルフトハンザが救済を必要としているのが事実だとすると、その救済はどういう形で行われるのか。国の融資という形か、それとも一部国有化されるのか。

 それなのに、ドイツの著名な経済研究所が4月8日に共同で発表した経済予測では、ドイツの今年の経済成長はマイナス4.2%で、今年の後半にはV字回復、来年はプラス5.8%になるという。それを聞いた経済大臣は「明るいニュースにホッとしている」そうである。

ユーロ債問題でもめるEU

 ドイツの経済状況もさることながら、もっと深刻なのはイタリア、フランス、スペインなどだ。とくにイタリア、スペインは、コロナが去っても経済復興はもう自力ではできないだろう。だから、EUが何らかの援助対策を立てなければならず、3月27日、ユーロ国の首脳たちがテレビ会議で話し合ったが、なかなか決まらない。

 一番の争点は、ユーロ債の発行。ユーロ債というのは、ユーロを使っている国が共同で発行する債券で、前々からフランスやイタリアなど南欧の国が提唱していた。しかし、ドイツ、オランダ、スウェーデン、オーストリアなどが、絶対に首を縦に振らない。共同債となれば保証も共同になるため、北の健全国にしてみれば、南欧の破綻国の借金の尻拭いなどまっぴらごめんというわけだ。

 しかし、今は未曾有の緊急事態。ユーロ債をコロナ債という名で発行しようという声が高くなっている。

 4月7日には、再度、財務大臣が仕切り直し、16時間もテレビ会議で粘ったものの、またもやドイツとオランダの強硬な反対で、同意にはこぎつけられなかった。しかし、あまり揉めていると、イタリアが中国に歩み寄り、主要産業が乗っ取られる危険もある。

 EUの国々の連帯は、互いの利害が一致した時だけで、あとは、たいして心がこもっているとは言い難い。ドイツ人は草の根レベルでは助け合いの精神が旺盛だが、なぜか、国家レベルとなると自己中心的な行動が目立つ。ドイツの政治家は、常々、一番大声で連帯を叫んでいるだけに、矛盾が大きすぎる。

 今回もそれが顕著で、デフォルト寸前のイタリアに対して、事実上の「債権者」となるドイツの理屈は、1)借金が共有されると財政規律を緩くしていた国が得をすることになる、2) その後始末を、倹約してきた国民に強いることはできない。だから、イタリアには、ギリシャ援助の時と同じく融資しようというものだ。融資には、しかし、厳しい条件が付く。

 ドイツの主張はもちろん正論でもあるが、それでもドイツ経済研究所のミヒャエル・ヒューター所長はこの主張に腹を立て、批判の声をあげていた。

 「船が沈没して溺れている人を助ける時に、それまでの人生を正しく生きてきたかどうかと訊くか?」

ドイツのスタンドプレー

 1993年に誕生した新生EUの主な目的は、グローバル化する世界において、アメリカやアジアに対抗できる強い経済圏を作るということだった。この通り、経済的な目的に特化していれば、EUももう少しうまくいったかもしれないが、あまりにも美しい理念をくっつけすぎて機能不全になりつつある。

 ドイツをはじめ、いくつかのEU国は、現在、ギリシャのレスボス島の収容所で悲惨な生活を強いられている難民のうち、保護者のいない未成年者だけでも引き取ろうと言っていたが、先日、ようやく少し引き取ったのはルクセンブルクだけ。ドイツは、「スタンドプレーになることはよくないから、皆と歩調を合わせたい」などと言って引き取らなかった。

 そもそも、2015年にスタンドプレーでEUの国境を開き、シェンゲン協定を無効にし、100万人近い難民を入れたのはドイツだったのに、今さら何をか言わんやだ。ルクセンブルクが真っ先に引き取ったのは、ドイツに対する当てつけだったかもしれない。

 引き取りたくないなら最初から言わなければいいと、私は腹を立てている。

新型コロナの死亡率日本人「すでに免疫持ってる

NEWSポストセブン 2020年4月10日(金)16時05分配信

 世界中で130万人以上が感染し、8万人以上の死者が出ている新型コロナウイルス(4月8日現在)。世界の研究者が驚くのが、日本の死亡率の低さだ。

 3月末時点で人口10万人あたりの日本の死者数は0.04人。一方でイタリアは同17.79人、スペインは同15.64人と大きな差がある。医療ジャーナリストの鳥集徹(とりだまり・とおる)さんが説明する。

「原因については諸外国も関心を持っていますが、現状では日本はウイルス感染の有無を調べるPCR検査数が絞られているため、感染数や死亡数が過小評価されているとの指摘がある。あまり他人と直接的に接触しない、大声でしゃべらないといった行動様式や、マスクや手洗いなどの習慣が日本における感染拡大を防いでいる可能性も考えられます」

 また、日本におけるBCG接種率の高さが重症化を抑えている可能性を指摘する声もある。さらに注目されるのが、「日本人は新型コロナの免疫を持っている」という新たな仮説だ。

 新型コロナにはS型と感染力の強いL型があり、京都大学大学院医学研究科・医学部特定教授の上久保靖彦さんらは論文で「S型がL型よりも早く中国から伝播し、部分的な抵抗力を与えた」と発表した。

「昨年末まで日本はインフルエンザが史上最高ペースで流行していましたが、今年になってから急速に流行がストップしました。その理由を、論文では昨年末から日本にS型が流入して、インフルエンザ感染を阻害している可能性を示唆しました。

 昨年11月から今年の1月まで中国人観光客は184万人入国していたため、S型がすでに日本の一部で“蔓延”していたということです。そのため、L型にも部分的な集団免疫を付与しているという内容でした」(医療ジャーナリスト)

 諸外国が驚く「日本の奇跡」を維持するには、自らのリスクを正しく知り、対策を進めることが肝要だ。

中国「流行収束段階」信用度と人工的ウイルスの可能性

夕刊フジ 2020年4月14日(火)16時56分配信

 中国発の新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めが利かない。米ジョンズ・ホプキンズ大学の集計によると、世界全体の感染者は12日、180万人を超え、死者も11万人を超えた。日本の感染者は同日、累計7378人(クルーズ船除く)、死者は計150人。

 こうしたなか、毒性学や生物兵器・化学兵器の世界的権威である、米コロラド州立大学名誉教授の杜祖健(アンソニー・トゥー)氏(89)を、ノンフィクション作家の河添恵子氏が緊急寄稿第10弾で再取材した。中国では国内流行が終息段階と伝えられるが、信用できるのか。「人工的ウイルス」の可能性は。結核を予防するBCG接種と新型コロナウイルス死亡率の相関関係などを、一気に聞いた。

 「中国は自宅で亡くなった人を死者数に加えておらず、症状が軽い患者は退院させて、患者数を低く操作しているとも聞いている。習近平国家主席の側近が、発生地である湖北省武漢市に送り込まれたので、『患者が少なくなったのは、習氏の指導のおかげ』と宣伝したいのだろう」

 杜氏はまず、こう語った。

 米ブルームバーグ通信が今月初め、米情報機関が「中国政府は、新型コロナウイルスの感染者と死者を、実数よりも少ない虚偽の数字を公表している」という機密報告書をホワイトハウスに提出した-と報じたことを受けた感想だ。

 杜氏は1930年に台北生まれ。台湾大学卒業後に渡米、スタンフォード大学やイエール大学で化学研究に従事し、コロラド州立大学教授に。天然毒が専門で、80年代にはソ連の生物兵器開発について、毒物のデータベース作成などで米政府に協力した。オウム真理教による一連のサリン事件で、サリンの分析方法を日本の警察当局に指導し、2009年に旭日中綬章を受章した。

 先月初めに緊急来日した際、政府・与党関係者と接触したうえ、日本の複数メディアに登場して、新型コロナウイルスについて「世界(の専門家の間)では『人工的なウイルスだろう』という意見が多い」と発言して、注目された。

 この発言に対して、異論・反論もあったが、杜氏は続ける。

 「反論の根拠を聞くと、『ウイルスはいずれ自分の所にも戻ってくる。そんな危険なものを使うはずがない』といった希薄なものだった。だが、2001年の米中枢同時テロ後、米国では炭疽(たんそ)菌によるテロ事件が発生している。攻撃用として生物・化学兵器を準備している国は存在する。米国は『防御のため』に研究している。ウイルスが漏れたり、使用される可能性はある。先入観を排除して情報収集すべきだ」

 海外では、結核予防のBCGワクチンが、新型コロナウイルス感染症の発症や重症化を防ぐ可能性が指摘され、オランダやオーストラリア、英国、ドイツなどで臨床治験が始まっている。

 日本では0歳児を対象に定期接種が行われているが、米国やイタリアなどでは一律での接種を行っていない。新型コロナウイルスの死亡数とBCG接種国を色分けしたグラフを見ると、接種中止国などに死者数が多い。

 杜氏は「(医学的な効果は不明だが)グラフを見る限り(BCG接種との)関係はあり得る」といい、「日本が他国と比べて感染者や死者の増加が遅いのは、衛生環境が優れていることが背景にあると思う」と述べた。

 ちなみに、日本ワクチン学会も、BCG接種による効果は科学的に確認されていないとの見解を公表している。

 米国では昨年10月以降、季節性インフルエンザで1万6000人が亡くなっている。そのため、一部では「実は、新型コロナウイルスだったのではないか?」との噂が出ている。

 この件については、台湾初の医学博士となった杜氏の父、杜聡明博士を尊敬する日本在住の台湾人医師、林建良氏が次のように答えた。

 「新型コロナウイルスが、季節性インフルエンザと明らかに異なる点は、肺に体液が一気に充満して、肺が溺れたような状態となって死に至ることだ。それから、肺だけなく、ほぼ全ての臓器にウイルスが入り込む可能性があること。SARS(重症急性呼吸器症候群)のようにウイルスが消えるかどうかは、現時点で誰にも分からない。ウイルスの抗体ができても、エイズのように体内から消えない可能性もある」

 ともかく、「死のウイルス」には厳重警戒すべきだ。

関連エントリ 2020/04/13 ⇒ 【日経平均】大幅反落<OPECプラス✍減産合意>米株先物&原油安で軟調
関連エントリ 2020/04/12 ⇒ 【緊急事態宣言】✍7都府県<対人接触の8割削減>要請の“根拠”は??
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関連エントリ 2020/04/08 ⇒ 【緊急事態宣言】永久保存✍武漢ウイルス「予防の心得」

 

2020年4月13日 (月)

【日経平均】大幅反落<OPECプラス✍減産合意>米株先物&原油安で軟調

ドル円107台後半=石油減産規模への失望や株安で軟調

時事通信 2020年4月13日(月)12時30分配信

 13日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、原油市況や日経平均株価の下落を眺めて1ドル=108円台前半で軟調気味に推移している。正午現在は108円09~10銭と前週末(午後5時、108円40~44銭)比31銭のドル安・円高。

 早朝は108円30銭前後で取引されたが、午前9時以降は日経平均の軟調展開を眺めて売りが優勢となり、仲値前後に108円前後まで下押した。正午前後にはいったん持ち直したが、午後は日経平均が一段安となったことなどに圧迫され、108円台を割り込む展開となった。

 ドルの対円相場(気配値)は、日経平均株価の大幅下落に圧迫され、1ドル=107円台後半に続落している。午後3時現在は107円93~94銭と前週末(午後5時、108円40~44銭)比47銭のドル安・円高。

 石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」が協調減産で合意したものの、減産規模の縮小に対する失望から東京時間は朝方からドル売りが先行。先週は円ドル相場の下値を支えた輸入企業などの活発なドル買いは見られない。市場では「売り地合いの中、株価が大幅安となり、リスクオフに傾斜した」(為替ブローカー)との声が聞かれた。

 新型コロナウイルスの感染拡大は続いているものの、「おおむね想定の範囲内」(外為仲介業者)として材料視されていない。海外勢はイースター(復活祭)の休暇で、国内でも新型コロナのまん延阻止に向けて在宅勤務が広がっているため、取引は薄い。「買いのフローが少ないこともドル円の下げを招いた」(同)という。

 ただ、「ドル円が下がった局面では押し目買いも入るだろう」(大手邦銀)との見方もあり、一方的にドル安が進む状況にはない。ユーロも午後は対円は軟調。対ドルは小高い。午後3時現在、1ユーロ=118円01~02銭(前週末午後5時、118円54~57銭)、対ドルでは1.0933~0934ドル(同、1.0937~0937ドル)。

 ▽ 原油安を警戒

 米国株先物が時間外取引で軟化するのを眺め、東京市場は朝から売りが優勢だった。13日の欧州市場が休場のため、投機筋などの売りに対抗して買う海外投資家も少なかったようだ。買い手不在の中、後場は一段安となった。

 この日の株安の大きな要因は、原油安への不安だ。主要産油国は12日、日量1500万バレル以上の減産で合意したが、新型コロナウイルスの流行による経済活動の停滞でエネルギー需要は落ち込んでおり、「投資家は、原油相場を引き締めるには、減産の幅が不十分と判断した」(国内証券)ようだ。

 原油価格が低迷すれば米国のシェールオイル業者が発行した社債が債務不履行に陥って金融市場が混乱する、と心配する市場関係者は多い。株式市場はしばらく、新型コロナの動向とともに原油価格にも神経質になりやすいと思われる。

 225先物6月きりは続落した。米株先物が時間外取引で売られたため、夜間取引の終値を下回ってスタート。海外投資家がイースター休暇体制だったことから、午前中は売りもさほど膨らまずいったんプラスに転じたが、午後は再び売り物が出て下げ幅を広げた。

「原油の減産幅が物足りず、今夜の米国市場で失望売りが出るかもしれない、と警戒したのだろう」(銀行系証券)という。225オプションは、プットが小幅に値を上げ、コールは売られており、2番底への警戒感がうかがわれた。

コロナで収入激減!絶望の淵に突き落とされる「貯金ゼロ」の人々

ダイヤモンドオンライン 2020年4月6日(月)6時01分配信

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、今、家計が苦しくなっているご家庭が増えています。なぜ苦しくなってしまうのか。それは、テレワークの導入や休業、解雇や雇い止めなどで、収入が減ってしまっているからです。

 在宅ワークでは残業代が付かない状況だったり、そもそも仕事量が減ってしまい、出社する必要がなくなって収入が減ったりしている人もいます。飲食店などでは客が入らず、日々生活するための収入を得ることも大変な状況になっているようです。収入がなくなってしまった人は、途方に暮れているかもしれません。

 また、外出自粛などが要請されている中、タクシー会社などでは社員は有給休暇を使って休みを取るしか、人と接触する時間を減らす方法がなく、休業補償も十分ではないため、やむを得ず仕事に繰り出しているケースもあるようです。

 国の補償などもなかなか具体的に進まず、何がどうなるのかわからない不安いっぱいの中、今のままでよいのかと考えながらの生活は、非常につらく、大変なことでしょう。こういう時はやはり、「貯金がある」ことがどれだけ大切かを実感します。

自営業者、銀座のクラブ経営者… 貯金ゼロで直面したコロナ危機

 ある自営業の方は、新型コロナウイルスの感染が広がって以降、新たな仕事の依頼が入ってこなくなったといいます。小さなお子さん2人と妻との4人暮らしで、普段から家計は赤字続きの状態。事業にかかる借金もできてしまい、今の仕事をこのまま続けていてよいか迷っているときに、新型コロナウイルスの影響を受けてしまったのです。

 今は転職しようにも全国的に受注が減っているので、自分の技術を生かした職に就くことは難しいだろう、この先どうしようかと考えていた矢先に、母親が入院、手術が必要な状態になってしまいました。医療費自体は母親の貯金で何とか支払えそうですが、見舞いに通う費用など、負担が増えています。

 貯金らしい貯金もなく、仕事が以前のような状態に戻るまで、どのようにしのいでいくべきか、とても悩んでいるそうです。

 また、銀座でクラブを営むある方も、お金に悩んでいます。周囲でも休業している店が多くなり、その方の店でも客はすっかり減ってしまいました。今まで貯金など意識もしない暮らし方をし、これからようやく老後に向けて貯金を作ろうと取り組み始めていた矢先に起きた新型コロナウイルスの問題。収入が今までの半分以下になってしまったことで、貯金を作るのも一時中断せざるを得なくなってしまいました。

 これまでも、国民健康保険料や住民税の納付が遅れがちになりながらもなんとか支払っていた状態で、今はそれを払ってしまうと生活がより厳しくなってしまいます。この状態が長く続いてもっと客が減ってしまったり、店を休業しなければならなくなったりすると、賃料など店の固定費の支払いも難しくなり、維持できなくなると不安に思っています。

 蓄えがある程度あれば、1カ月、2カ月程度なら持ちこたえられるかもしれませんが、そういった準備がないままに今回の危機を迎えると、相当厳しい状態になるのは間違いないでしょう。お二人とも今できることといえば、今まで以上にムダな支出を省けるよう、支出を見直すしかありません。

厚労省、社会福祉協議会の コロナ支援策をチェック

 収入の減少に関しては、多少の補助があります。厚生労働省のホームページなどでは、いくつかの支援策を紹介しています。ただ、多くは労働者を雇用している企業に対しての支援です。

 一般の生活者や自営業者が利用できるのは、主に社会福祉協議会の生活費支援のための「緊急小口資金・総合支援資金」です。新型コロナウイルス感染症の影響による休業や失業などにより生活資金でお悩みの方に対し、必要な生活費用などの貸し付けをするもので、休業か、失業かで利用できる金額や返済の期間が異なります。

 また、当面の追加的な緊急対応策の一つとして、公共料金の支払い猶予や国税・社会保険料の納付猶予などの措置が講じられることとなりました。収入不足で生活が苦しい場合は、これら支払いについて相談してみることも必要です。確定申告はすでに期限が4月16日に延長されていますが、それでも大変な場合は税金の納付について相談してみるのも一つの方法です。

 この非常事態に、ただ「お金がない」と嘆くだけで、何も対策を講じなければまずます困窮するばかりです。自分でできることは実行し、かつ関係機関などに相談するなどして、少しでも安定した生活を取り戻せるようにしてください。

コロナショックで住宅ローン破綻ろしすぎる現実

現代ビジネス 2020年4月13日(月)6時31分配信/山下和之(住宅ジャーナリスト)

 住宅ローンを利用している人のほとんどが金融機関の優遇金利制度を利用しているだろうが、そこには大きな落とし穴がある。

 特に、このところの新型コロナウイルスの感染拡大で収入がダウン、住宅ローンの返済が厳しくなっている人がいるかもしれないが、延滞だけは絶対に避けなければならない。

 延滞してしまうと、ローン破綻の道へまっしぐらということになりかねないのだ。

延滞が発生すると…

 あまり気にしている人はいないだろうが、住宅ローンの契約書には、「延滞が発生したときには金利優遇の対象外になる」といった記述がある。

 意識している、していないにかかわらず、住宅ローンを利用している人のほとんどが、優遇金利制度の適用を受けている。

 たとえば、銀行のホームページでは変動金利型の住宅ローン金利は0.525%~0.625%などと表記されているが、これは、店頭表示金利の2.475%から1.850%~1.950%差し引いた優遇金利なのだ。

 知らず知らずのうちに、優遇金利制度を利用しているわけで、契約書の記述は、延滞が発生すると、この金利優遇がなくなってしまうことを意味する。

 しかし、これを認識していない人がけっこう多い。

 住宅金融支援機構の調査によると、図表1にあるように、「優遇金利の適用ルール(延滞があれば適用されなくなるなど)」について、「十分に理解」「ほぼ理解」している人の割合の合計は42.5%で、「理解しているか少し不安」「よく理解していない」「全く理解していない」の合計は57.4%に達している。あまり理解していない人のほうがかなり多いのが現実だ。

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図表1 住宅ローンの商品性や金利リスクの理解度
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最悪、任意売却や競売もあり得る

 新型コロナウイルスの影響による収入減少で、住宅ローンの返済が厳しくなっている人が少なくないだろうが、残高不足から住宅ローンの引き落しができずに延滞が発生すると、この優遇金利がなくなり、適用金利が上がり、返済額が増えてしまうということになる。

 延滞が続くと、最悪、任意売却や競売によってマイホームを失った挙げ句、住宅ローン返済だけが残るといった事態もあり得る。まさに泣きっ面に蜂、弱り目に祟り目、踏んだりけったりだ。

 もちろん、たった1回の延滞で翌月から実施という非情な金融機関ばかりではない。引き落とし口座に入金するのを忘れていただけのうっかりミスで、翌月から通常通りに返済できることが明らかであれば、猶予してくれるところもあるだろう。

 特に、今回の新型コロナウイルスの影響に関しては、ある程度事情を斟酌してくれるところが多いと考えられるが、原則としては1回でも延滞してしまうと、翌月から金融優遇がなくなっても文句はいえない。少なくともそれだけの覚悟は持っておくべきだ。

返済額が5割近く増額になることも

 実際、どんな事態が起こるのか、図表2をご覧いただきたい。これは、固定期間選択型の10年固定を利用して、3年経過後に延滞が発生、優遇金利の適用を受けられなくなった場合の試算例だ。

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図表2 延滞で優遇金利が適用されなくなったときの返済額の変化
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 借入額4000万円、35年元利均等・ボーナス返済なしだと、優遇金利が適用された金利0.55%の当初の毎月返済額は10万4720円だが、延滞によって優遇金利がなくなって、4年目からの適用金利が店頭表示の3.15%に戻ると、毎月返済額は15万2498円に増えてしまう。当初の10万4720円に比べると45.6%もの増額だ。

 延滞するということは、生活が厳しくなっているわけだから、この返済額増額によってますます苦しくなり、延滞が続き、ついには任意売却、競売といった事態に追い込まれてしまう可能性がある。

 それだけに、返済が厳しくなったときには、延滞が発生する前に金融機関に相談することが大切。事情を話せば、返済期間の延長などで返済額を減額するなどの救済措置の適用を受けられるかもしれない。その救済策については、本欄の2月28日付けの記事「新型コロナで倒産・収入減…『住宅ローン難民』が増加する可能性」をご覧いただきたい。

コロナを乗り切っても油断禁物

 金利優遇制度の落とし穴はそれだけではない。新型コロナウイルスの影響を何とかくぐり抜けたとしても、安心はできないのだ。

 というのも、住宅ローンの金利優遇制度には、「当初重視型」と「全期間型」がある。

 「当初重視型」というのは、当初の一定期間の金利引き下げ幅を大きくして、返済負担を軽減してくれるもので、一定期間終了後には金利引き下げ幅が小さくなるため、適用金利が上昇し、返済額が増えるリスクが大きい。

 一方、「全期間型」は、完済までの全期間にわたって、同じ金利引き下げ幅が適用される。そのため、当初の適用金利は「当初重視型」に比べてやや高くなるが、一定期間後の金利上昇リスクが小さくなるという安心感がある。

 利用者からすれば、当初の返済負担が軽くなるものの、一定期間後のリスクが大きくなる可能性のある「当初重視型」か、当初の負担はやや重くなるものの、一定期間後の返済額増額リスクが小さくなる「全期間型」にするか――どちらをとるかの選択になる。

 特に、「当初重視型」に関しては、その点を理解しないまま、当初の返済額が少なくなることにひかれて、利用している人が少なくないようだ。

 先の住宅金融支援機構の調査でも、それは明らか。図表1にあるように、「適用金利や返済額の見直しルール」に関して、「理解しているか少し不安」「よく理解していない」「全く理解していない」の合計割合が46.9%に達しているし、「将来の金利上昇に伴う返済額増加への対応策」に至っては、理解していない人の合計の割合が59.6%と6割近くに達している。

「全期間型」の安心感

 実際、どれくらいの影響があるのか、たとえば、三菱UFJ銀行の固定期間選択型の10年固定をみると、以下のようになる。

 三菱UFJ銀行の店頭表示金利は3.15%で、「全期間重視型」は、そこから最大1.85%金利を引き下げて1.30%になっている。金利はやや高めになるが、11年目からも金利引き下げ幅が1.85%と変わらない。

 もしも10年後の金利が借入時のままの3.15%であれば、そこから1.85%を差し引いた1.30%が適用され、返済額の増額はない。当初の適用金利がやや高く、返済額が若干重くなったとしても、その後の増額リスクが小さくなるので安心感があるわけだ。

 一方、「当初重視型」は、店頭表示金利の3.15%から、当初10年間は2.60%引き下げて0.55%になる。「全期間重視型」の1.30%に比べて破格の金利であり、変動金利型並みの低金利で10年固定を利用できることになる。

 当初10年間の負担差を、借入額4000万円で試算すると、35年元利均等・ボーナス返済なしの場合、「当初重視型」の0.55%なら毎月返済額は10万4720円だが、「全期間型」の1.30%だと11万8592円になる。月額1万3872円もの差になるのだから、どうしても「当初重視型」を使いたくなるが、その先に落とし穴が待っている可能性がある。

 というのも、この大幅な金利引き下げは文字通り”当初“の10年間だけで、11年目からの金利引き下げは1.60%に縮小される。金利引き下げ幅が2.60%から1.60%になって、10年後の店頭表示金利が借入時と同じ3.15%のままであったとしても、適用金利は1.00%上がって1.55%なってしまうわけだ。

金利変化なしでも返済額は12.3%増額

 その場合、図表3にあるように、毎月返済額は11万8054円に増える。当初の10年間の10万4720円に対して12.3%の増額だ。

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図表3 固定期間選択型の10年固定の金利リスク例
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 10年の間に経済環境が好転して、金利が上昇することも十分にあり得る。仮に、1.00%上がって、店頭表示金利が3.15%から4.15%に上がってしまっていると、適用金利は2.55%となって、毎月返済額は13万2389円で、当初10年間に比べると26.4%の増額。さらに、2.00%上がって5.15%になると、14万7699円に増えて、41.0%もの増額になってしまう。

 変動金利型の住宅ローンには、5年後の返済額見直し時の増額率は25%までに抑えるというルールがあるが、固定期間選択型には適用されない。金利動向によっては、3割、4割と返済額が増えてしまうリスクがあるのだ。

 その場合には、他の金融機関に借り換えて、その時点の最優遇金利の適用を受けられるようにするのが現実的だが、それにしても借換えには諸費用負担がともなうので、大きな負担なる点は変わらない。

優遇金利の仕組みを理解しよう

 住宅ローンの優遇金利、上手に活用すれば少ない負担でマイホームを手に入れるための心強い味方になってくれる。

 しかし、そこにはリスクも潜んでいるので、その点を十分に理解して、万一に備える対策を立てておかないとたいへんなことになる。何よりも、優遇金利の仕組みをシッカリと理解しておきたい。「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」ということだ。

志村けんさんが愛した麻布十番ガールズバー今宵も営業中

日刊ゲンダイDIGITAL 2020年4月11日(土)9時26分配信

 安倍総理から日本初の緊急事態宣言が出された7日の夜、六本木の街にはスーパーの買い物袋を提げた住民が歩くだけで、酔客は1人もいなくなった。およそ7割の店がシャッターを下ろし、営業休止の張り紙をしている。客が入っているのはチェーンの牛丼屋くらい。その他の居酒屋・寿司屋・ステーキ屋などはマスクをした店員が出入り口付近で立ち尽くし、誰もいない路上を眺めている。普段なら大勢いる客引きすら見掛けることはなかった。

 とある居酒屋の店主に話を聞いた。

「スタッフの生活を守るため、うちは営業継続の方針です。しかし今日は1人もお客さんは来ていません。テークアウト弁当も用意しましたが、売れたのは数個。大家さんと賃料の交渉もしましたが聞く耳もありませんでした。もう限界が近いことは分かってますが、休んだら売り上げゼロが確定するので、もはやわずかな可能性にかけてやるしかありません」

 悲愴感漂う店主の声は、総理や都知事には届いているのだろうか。そんななか、六本木の隣町である麻布十番には酔客で賑わう店があった。路面店でガラス張りのため丸見えの店内では、Tシャツ姿の女性スタッフが元気よく接客している。お客さんは数人だが、みんなテンションが上がっているので外まで大きな声が響いていた。

 実はこの店、亡くなった志村けんさんが週5回は通っていたというガールズバーだ。こんな時期に営業なんて不謹慎だという意見もあるだろう。一方で営業を自粛したら志村さんがこよなく愛したお店のスタッフの生活の保障はない。天国の志村さんは、いったいどちらを望んでいるのだろうか。

 

2020年4月12日 (日)

【緊急事態宣言】✍7都府県<対人接触の8割削減>要請の“根拠”は??

「このままでは8割減できない」「8割おじさん」こと👤西浦博教授が、コロナ拡大阻止でこの数字にこだわる理由

BuzzFeed JAPAN 2020年4月11日(土)12時12日配信

緊急事態宣言が7都府県に発出され、ますます厳しい外出・行動制限が求められている。

人との接触を8割減らすことが流行を収めるために必要だーー。

これまでの全国の感染データを分析してきた厚生労働省のクラスター対策班の北海道大学社会医学分野教授、西浦博さんはそう示してきた。

ところが緊急事態宣言を出す際の4月7日の会見で安倍晋三首相は、「7割から8割削減を目指し、外出自粛をお願いいたします」と話し、「接触7~8割削減」を見出しにとる報道も見られる。「6割でも良かった」という誤解も広がっている。

西浦さんはTwitterで「8割おじさん」を名乗り、「8割は絶対必要」などと再び強調している。

なぜこのように様々な数字が出てきているのか、そして8割減の根拠は何なのか。BuzzFeed Japan Medicalは西浦さんに取材した。

※インタビューは4月10日夕方に行い、その時点の情報に基づいている。
【BuzzFeed Japan Medical / 岩永直子、千葉雄登】

なぜ数字がばらけているのか?

ーー西浦先生は8割減と最初からおっしゃっていましたが、安倍首相は緊急事態宣言を出す時の4月7日の会見で「7割から8割削減」を目標として語っていました。この数字が報道もされ、「6割でも良かったのか」という誤解も広がっています。

8割減というのは3月の初めから私が主張し続けている数字です。厚労省の内部でも、「接触を断つことで感染の流行は止まるんですよ」と話していました。

2月末に北海道で(道独自の)緊急事態宣言がありました。3月にその評価をしている時に、東京の人も外出する人が減り始めました。

JRの利用率が3割減とか、帝国ホテルの利用率が何%減、という話を聞いて、「これでは足りないのです」と大臣室で訴えた記憶が鮮明にあります。

「何%減らないといけないの?」と聞かれて、「計算上は明確に8割減なんです」と伝えた時に、苦笑いされました。みなさんその当時は、人口全体で行動を止めないと流行の制御は難しいということを想定していなかったのです。

そうでない方法で流行対策をしようとしていたので、経済も動いている中で、8割減をすぐにやるべきだという雰囲気では全くない反応でしたね。

そうは言っても私がやるべきことは、科学的に正しい対策です。もちろん「社会医学」なので、社会との関わりは考えなくてはいけない。その中でも、8割減が必要だということは一貫して伝えてきました。

8割減の根拠は?

ーー改めて、「8割減」という目標の根拠を教えてください。新型コロナクラスター対策専門家のTwitterでの、「欧米の例を参考に導き出すと6割です」という言葉が一人歩きしています。なぜこれに2割上乗せして8割なのでしょうか。新型コロナクラスター対策専門家のTwitterで、「行動制限する人の割合を、欧米の例を参考に導き出すと6割です」という言葉も出しています。

1人当たりが生み出す二次感染者数というのは、欧州では平均で2~3人と言われています。これを再生産数と言います。この数が1を割ると、流行が収まっていきます。

2~3人感染者を生み出すような接触のうち、平均50~67%ぐらい以上が削減されると、再生産数が1を割るというのが単純計算になります。2の時は50%以上、3の時は67%以上を削減する必要があります。

しかし、日本では今の流行対策で接触を制限するのは、強制ではなく、要請ベースで行われています。

例えば昨日、ホテルに帰るために新橋を歩いていたら、マスクをつけたベンチコートをきた女性が、「ガールズバーいかがですか?」と声をかけてくれるんです。ああ開いているんだなと思いました。

その横の女性は、携帯電話でおそらく常連さんに「今日ちょっと空いてるんだけど来てくれる?」と言っていたのを通りすがりで聞きました。

ああ、一番感染が起きていそうな場所がなかなか閉められないのだなと肌で感じたのです。

どれだけ制限を求めても、介入しきれないところがあるのです。医療機関はもちろん続けてもらわないといけませんし、性風俗などで止められないところがどうしても存在します。

仮に風営法で止められたとしても、性的接触が止まらないところはたくさんある。人の行動に介入するのは、一つの数式の計算だけではカバーできません。

そういうことを加味して、二次感染が起こる再生産数をもっと詳しく検討していたんです。医療従事者同士で感染が起こる確率、医療従事者から他の業界の人に感染が起きる確率、風俗の女性から別の人に感染が起こる確率などです。

数学的には職業別の感染しやすさを並べていくようなイメージですね。

ーーそんな細かい計算があったのですね。大雑把に2割上乗せ、というものではなかったのですね。

みなさんの行動をこの数値を元に止めないといけないので、正確に積み上げた数値です。

背後ではもう少し詳しい再生産数のデータを作っています。医療と性風俗には残念ながら介入ができないと仮定して、一般の人口でそれを補填して、二次感染の平均値を1より下げるにはどれぐらい必要か見て、正確に言うと79%という数字が算出されました。

こういうのを「伝播の異質性」というのですが、人は社会で同じようには振る舞わないのです。一般企業の人も、個々人で同じ仕事をしていても、友達の多さや交流の活発度は違います。

それを加味したデータを作って、その基本再生産数が2.5になるように計算して8割となったわけです。

翻って言うと、制御できない業界を除く接触が8割未満だと流行の制御は難しいかもしれません。

なので、この8割減少は折れてはいけない数字なんです。

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なぜ安倍首相は「7~8割減少」? 水面下でのせめぎ合い

ーーそれなのに、なぜ国民が一番注目するであろう、安倍首相の緊急事態宣言の時の会見という場で、「7~8割減少」という数字が出てきたのですか?

おそらく政治家の人たちの中で、この感染症のリスクがそんなに高く認識されていないのだと思います。

8割という数字を出した時に、明確に「8割はできるわけない」とおっしゃった政治家がいました。政治家の立場上、国の経済を止めるわけにはいきませんし、接触の削減で割を食う業界を支えないといけないという責任を負っているからだと理解しています。

一方、我々科学者がこういう数字を提示しないといけないのは、自分たちが認識している流行のリスクは、いますぐ止めなくてはいけないという危機的なものだからです。社会活動を制限することで受ける損失をはるかに超えるという思いがあります。

8割が理論的には正しいので、それを目標としてくださいと伝える過程には、簡単ではないせめぎ合いがありました。

大臣や緊急事態宣言を担当される部署から、「6割はだめですか?」「それでダメなら7割ではどうですか?」という値切るような聞き方をされました。

それは恥ずかしい話ではないと思います。政治として経済を回さないとならず、8割だったら人の動きが止まるということを踏まえれば、痛みを減らしたいというのは、それぞれの業界からの思いを両肩に背負ってのことでしょう。

ただ、科学の立場にたつ自分からは、8割でないとだめで、7割でも二次感染は減少するかもしれないが、達成まではすごく時間がかかりますと伝えました。

80%だったら診断されていない人も含めて感染者が100 人まで戻るまでは15日間、それに感染から発病、診断など目に見えるまでの時間が15日加わり、1か月間だという話をしました。

それが、もし65パーセントだったら、感染者の数が減るまでに90日かかります。90日プラス15で105日かかるんです。あまりにも長くかかる。

このかかる期間と不便を天秤にかけると、痛みを伴うような接触の削減をした方が短期で済みますということは厚労大臣はもとより、安倍首相へのレクチャーでも出してもらったのです。

緊急事態宣言当日 諮問委員会で差し替えられた資料

ーーそれなのに、なぜ7~8割になったのでしょうね。

政治家の間では8割減は受け入れがたいとずっと言われていて、私が何回も「いいえ、8割です」と突っぱねても、その日の結論では「またどんどん考えていこう」と返されて終わるということが続いていました。

それは仕方ないことです。政治の世界でも調整する必要があるのでしょう。

実際に緊急自体宣言が出される4月7日の朝、この件に関して政府から宣言を諮問される諮問委員会の尾身茂会長と、やはり委員会に入っている東北大の押谷仁先生から、それぞれものすごく早い時間に私に電話がかかってきました。

押谷先生からは朝6時ぐらいに、「8割おじさんですか?」と電話がかかってきて、「今日揉めると思うけれど、8割おじさんの願いをどこまで叶えればいいのか先に相談したくて」と話を聞いてくれました。押谷先生が「8割おじさん」の名付け親なんです。

それで、「科学的にはここは譲れないんだね」と最終確認してくれて、「どこまで頑張れるかわからないけれども、8割おじさんの願いが叶うように精一杯やってみよう」と言ってくれました。

不思議なことに基本再生産数が2.5として、医療機関や性風俗のことを考えると、80%減でないと2週間で減らないというシミュレーションの資料を作っていたのですが、私の知らないところで諮問委員会の資料の数値が書き換えられていたのです

基本再生産数が2.0と、私が作った資料より感染力を低く見積もっての数字になっていたので、「これで大丈夫なのか?」という問い合わせを事前に尾身先生からいただきました。

もし、この資料が表に出たならば、僕は自分で「あくまでも8割であり、こういうシミュレーションを僕は出していない」と話そうと覚悟していました。

資料として議論の場には出ていたそうです。最初は目標値は出さないという話になったそうですが、目標値がないといけないということで相談し、政治家のみなさんの判断で、「少なくとも7割、できれば8割」という最終の数値が出てきたのは、そうしたせめぎ合いの結果です。

ーーそれには納得はしていないのですか?

ゴールを8割に設定してもらったことは評価しています。数理モデルの数値が政策として通ることは、今までの感染症対策の歴史上はなかったことです。

ちゃんとエビデンスに基づいて、数理モデルによる数値計算を飲んでくれて、閉鎖期間や目標値が設定された。

発表を聞いた直後は、これで8割削減をどのように実現していくのか、コミュニケーションをしっかりやっていこうと前向きに受け止めていました。

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しかし、広がる誤解

ーーしかし、SNSでは「なんだ6割でいいのか」という声も聞かれたりなど、誤解が広がっていますね。

社会的な注目を浴びる責任ある仕事をしている中ではありますが、Twitterを楽しくやっています。そうすると、ありがたいことに、「こんな話があったぞ」「このデータはあなたの考えではないよね」と問い合わせや確認の連絡が届くようになりました。

なぜそんな嘘が出回っているのだろうと考えた時に、背後にどういう人がこういう仕掛けをしているか、罠のようなものまで見えてきたのです。そこで、自分で打ち消す発信を始めました

人との接触が6割、7割減少でいいなんて、少なくとも私は言ったことがありません。

「すぐ休業補償をしてハイリスクの場所を閉じることはすぐやってください」ということもずっと言っています。

モーニングショーのコメンテーターが、休業要請を2週間程度見送るように7都府県知事に打診した西村康稔経済再生担当相から聞いた話として、まるで私が、休業補償を遅らせていいように専門家として助言したかのようなコメントをしたこともあります。

放置していたら私のせいにされたと思うと、危険を感じます。

別の新聞報道では私が「厳密には6割」と言ったかのような見出しがつけられていました。

コミュニケーションは難しいです。

数値の話はメディアにデータを正確に提示してきちんとコミュニケーションすれば、おかしな方向にはならなそうです。

でも、何者かが専門家に責任を押し付けようとしていたり、自分の意図とは違う報道がなされたりすると、肝を冷やすことがあります。

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東京都の制限は評価できる?

ーー東京都は今日(4月10日)会見して、西浦先生の名前をあげながら、「8割減少」という数値目標も示していました。休業要請は当初出されていた内容よりは緩められました。これについてはどう評価されていますか?

休業をどんな強さでやるかは政治の判断です。制度上の整理だけは事前に伺っていました。緊急事態宣言の根拠となる新型インフルエンザ等対策特別措置法では、要請と指示ができることになっています。

東京都は最初から指示という強い姿勢を示そうとしていましたが、国と話し合って、すり合わせしたと聞いています。閉める範囲などで国との齟齬があってはいけないということで、話し合いをされていました。

自分自身は、集団感染しやすいハイリスクの場について、「こことここだけは折れないでください」と伝えてはいました。そして、早く対策は打った方がいいとも伝えていました。当初は4月末に出すという話もありましたから。

今、東京では医療が切迫しているのです。都内で、ICU(集中治療室)の病床が満床になったところです。広域搬送しようとしても、周辺の県でも集中治療が必要な患者が出てきますから、都内でまだ受け入れていない大学などのベッドを開けてもらうしかない。

おそらく、予測では、来週半ばまでは感染者が上げ止まらない状況が続きます。医療が持ちこたえるために一番大事な時です。

専門家会議で昨晩も夜中まで勉強会をしていたのですけれども、実際に患者を診ている先生方は悲壮な表情です。リアルタイムの予測を共有しているのですが、「これでは休業補償は待ったなし」というのが共通認識です。

閉めたところから伝播が止まるのは明確なことです。これ以上、感染者を増やしたくなかったら強固に閉めないといけない。

どういう業種を対象にするかはすごく難しいです。今は特別にリスクの高いところを、感染者がそういう場所で出たというファクトに基づいて閉じています。

難しいのは、危なそうだけどグレーゾーンのところがいっぱいあることです。

今日も、美容院から感染者が地方から出たと報じられました。接触が起こりやすいのは確かですが、特定の業種のリストの選び方はファクトに基づくのか、予防原則のように広めにとるかは、最後は政治判断になります。

もし今後、感染が広がれば、対象も広げると思います。ハイリスクのところの人の出入りを止めると、相当効果があると思います。

まだ一般市民には広がっていない

ーー現状から見ると、日本でヨーロッパのような爆発的な感染は起きそうなのでしょうか?

現状の都内のデータを見ていると、まだ一般の人には広がっていません。

これは表には出ていないかもしれませんが、感染経路が不明となっている感染者は増えていますが、経路がわかっているところは、ほとんど病院かデイケア施設です

デイケア施設は危ないです。高齢者が感染すると重症になり、重症のベッドが必要になります。

若者が飲み会で、ふざけたキスでうつったなんてケースでは、軽症で済みます。

それ以外の方も、港区の繁華街などに集積した感染者ばかりです。性的に男性同士の接触がある人も多い。(コロナ対策などのため職場での勤務が続く)公務員もです。厚労省で一人出ました。他の省庁でも勤務やサービスの続いているところでは感染者が出ました。

クラスターが外国人から病院や夜の街にうつり、一般市民に少しずつ忍び寄っています。でも、まだみなさん一般の人に広がっているわけではないです。

ただ夜の街で遊んだ上司がいる会社員、というような形で、一般にも広がり始めているのは間違いないです。

ーーなぜ追跡できていない感染者がいるのに、一般に広がっていないと言えるのでしょう?

もしも一般市民で流行拡大をしていると、そこから派生した中高年か高齢者の感染者のうち比較的重症になる方が出るはずですから、その方が診断されて報告されると思いますこういう方が孤発例から出ないかどうかを毎日注視しまくっています。孤発例の属性を相当詳しく分析しています。

そうやって見つかったのが「夜の街クラスター」です。1日180人を超えるような感染が起こっていても、孤発例のうちの相当の割合が夜の街で、一般での拡大を強く示唆するもの、として、そこからオフィス感染がぽつぽつという程度で済んでいます。

この「ぽつぽつ」が目に見える割合になったときがコミュニティに感染が広がったという段階なのですが、まだそこまで至っていません。

ーー緊急事態宣言が出てからもあまり、人の流れが止まっていないという分析が、スマホの位置情報データなどから出ていますね。

はい。今、内閣官房と情報交換したり、班でも必死に分析したりしています。相対的な数字からいうと、前日からは、3割、2割の減り方です。前年のベースラインと比較してどれぐらい減っているかは計算中で、まだわからない。

携帯電話のデータで一つ、わかったことがあります。3月28日、29日の人出を前年のベースラインと比較したのですが、小池都知事が「感染爆発・重大局面」と記者会見された後の週末に東京では雪が降って、すごく寒くてみなさん出歩くのを控えましたその時の人出が8割減ぐらいです。

ーーあれぐらい減らさないといけないのですか!

あの時は寒いからみんな外に出ないし、電車も乗らずに東京はゴーストタウンのようになりました。平日もあれに準じるぐらいに、社会機能維持のために働きに出る人ぐらいに抑えれば、流行は止められます。

みんなの自発的な行動に任せれば...予測は「厳しい」

皆でお互いに注意し合って接触を減らせるかどうかが、この流行を止められるかにかかっているのですけれども、僕は厳しい印象を持っています。

ーーまだ危機感が浸透していない?

そうですね。今回の流行で3月19日の専門家会議の提言あたりから、心に決めて一人で挑戦していることがあります。

「Risk Informed Decision(リスク・インフォームド・ディシジョン)=リスクを説明した上での決断」というのをやりたいと思っているのです。

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大規模流行時に想定される10万人当たりの重篤患者数人工呼吸器の数=赤線

死亡予測や人工呼吸器の数を上回る重症者の数が出るなど、怖い予測が今までよりも多かったのですが、意外にスルーされてしまった。科学的なエビデンスに基づいて、現時点でどれぐらいが亡くなると予測され、どれぐらいが重症になって、人工呼吸器やICUのベッドなどがどれほど足りなくなるかを示しました。

あの公表は、猛反対を食らいました。厚労省の幹部たちからも「いいのか?」「この図はどうしても削除できないのか」など、かなり事前に止められたのです。

僕は一歩前に進むことをあの時に決断していました。今までの厚労省の被害想定や流行シナリオは、父権主義的なものでした。厚労省がなんでもいうことを聞く学者に、都合のいいものを作らせて出していた。

私も流行前に医療体制整備のためのシナリオを出してきましたが、父権的なプロセスで都道府県に通知が出されました。

今回の流行では日本でヨーロッパのようなことが起きると、医療が崩壊するレベルまで重症患者が増えます院内感染もものすごい数が起きる恐れが、目の前まで迫っています。

これぐらいの死者が出る可能性がある、それを踏まえてみなさんも行動を考えませんか?と投げかけたい。リスクを説明した上での選択です。

あの頃は焼夷弾のように海外からの輸入感染者たちが日本に帰国していることはわかっていたので、それを念頭に流行予測をすると、今のまま輸入感染者を丸腰で受けていたら大変なことになってしまうのは明らかでした。

みんなに真剣に行動を考えてほしかったんです。

まだ明確に死亡者数がこれぐらいという予測は示せていません。科学的には推定している数字があるので、厚労省のクラスター班としてできなければ、北大の西浦としてやらないといけない。

これぐらい死亡リスクがあるということをみなさんに伝えて、どう向き合うかつきつけることを早急にやらなければ。

今のみなさんの意識のままでは8割減には、とうてい届かなそうだなというのが率直な実感です。

自分がどうしたいというレベルをはるかに超えている状態です。これまでの3密という考え方で、日本人に対する信頼を寄せ自発的に行動を変えてもらうということでは防げない。

第2波がやんだ後に備えて、もっと色々な手を打っていかなければなりません。スマホの位置情報などの活用についても、今のうちに議論を始めたいと思っています。

ーー感染抑止ばかりが優先されて、個人情報が守られることを望む国民を置き去りに議論が進められるのを心配しています。

省庁間の技術チームに加えて法律とコミュニケーションの専門家でチームを組織して落としどころを探るつもりで動いています。

個人情報保護法や感染症法の活用の整理はその前から進んでいます。警察での活用を含めて位置情報を利用することについて議論を重ねてきた情報専門家たちがいるので、知恵をもらって、一般市民の意見を聞き、政治家から国民に説明をしてもらい、という手順が必要になると思います。

具体的にはこれからなのですが、今回の話は特に閉じた内部では実施できない内容なので工夫していきます。

空港でクラスターはできないか? 成田空港の混雑

ーー輸入感染者の話ですが、帰国して成田空港に着いた人が、検査結果待ちのためロビーに並べた段ボールのベッドで過ごしています。かなりの密度で感染しないかと話題になっています。あそこでクラスターができるのではないかとも心配されています。

悲惨ですよね。一応、厚労省の話では、感染疑いのある人とそうでない人の動線を分けているということです。

今のところ、86人の感染者が羽田、成田で見つかっています。ものすごい数の検査の努力があるからなのですが、効率が悪いです。多数の医師も動員されています。

2009年の新型インフルエンザの時も、空港で同じような悲惨なことが起きたのを見ました。そして、それをやっても感染の抑止力はなかった。

今の時点で1000を超える感染者が日本に入っていますその中で86人を症状がない不顕性感染も含めて、膨大な努力をして見つけるのが意味があることなのか、否かは考えなければなりません。

(空港では)早く、症状のある人だけに対する検査に変えてほしいと、いろんな方面に働きかけています。それがなかなか動きません。

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一般の人に向けてのメッセージ

ーー緊急事態宣言が出てからの初めての週末です。どのように過ごしてほしいですか? 

「8割の自粛」というのもコミュニケーションがしっかりできていません。家の周りや外でどういう工夫ができるかということも時間がない中で宣言が出たので、十分伝わっていないでしょう。

北海道で緊急事態宣言が出た時の話をみなさんとも共有したいのですが、北海道で知事の発表後に面会して、「外出自粛と呼びかけるのは、むしろ逆効果の可能性がある」と押谷先生がアドバイスしたのです。

つまり、外出を控える代わりに、お友達と会って家飲み会が始まったり、家族の夕食会があったりしたら元も子もないわけです。

自粛というのは、接触を削減してもらうことだというのが、正確に伝わらないといけません。

それに加えて、屋外のオープンエアのところを歩くのはいいのですよとか、友達同士でジョギングするのはいいけれども、帰りに一緒にビールを飲みにいってはいけませんよとか、そういう細かい部分を1個1個、知事には話しました。

知事も「そうなんですね」と反応してくれて、これはぜひ言わなければいけないと伝えてくれました。接触が起こらなければ、屋外で一人で動くのは構わないのです。

できることもあるということを理解してもらった上で、避けるべきところは上手に避けてほしい。屋内で複数の人が集まるような接触を控えてもらうと、二次感染は起きずに済むのです。

ーー週末、みんなにそういう風に過ごしてほしいのですね。

僕は暗いので、一人で長時間のジョギングをするのが好きなんです。2~3時間、ものすごくゆっくりしたスピードで走ることを「LSD(Long Slow Distance)」というのです。

一人で散歩するイメージで、ゆっくり長時間、小さい負荷をかけながら汗をかく。本当に暗い趣味だからこそ大好きなんですけれども(笑)。こういう活動なら、全然構わないです。いっぱい歩き回って、でも立ち止まって30分以上人とは話さないでほしい。

みなさんも工夫しながらできることはいっぱいあると思うのです。

企業の方にも訴えたいのですが、この行動制限は長期化します。家にいながらできることや、オープンエアでできることを開発するなど、ビジネスが持続できるような至急の開発に協力してもらいたいです。

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「#西浦寝ろ」は大好き!

ーーご家族とは会えていますか?

1回だけ3月の中旬に会えました。2月の前半から厚労省に詰めています。厚労省近くのホテルを転々として、いつも空いているところはないか探しています。

ーー手配してもらうわけではないのですね。

自分でやっています。私も含めて、専門家はほぼみんな無報酬でこの仕事をしています謝金を受け取れるのかもしれませんが、専門家として政府や国からの独立性を保つ意味もあります。

ーー「#西浦寝ろ」というハッシュタグもできていますけれども、休めてますか?

西浦寝ろ、僕大好きなんです! Twitterの人たちのリテラシーの高さに結構、驚いているのです。

みなさん、家にいても流行対策の報道ばかり見ているから、私よりよく知っている人もいます。それぞれの疑問に答えていると時々寝られなくなるのですけれども、みんなが「寝ろ寝ろ」と呼びかけてくれながら、「科学君」として正しいことを返していくことができる。

「寝ろ寝ろ」と言われながら、みんなに知識が入っていくプロセスを楽しんでいます。

ーー先生の気さくなキャラがリスクコミュニケーションにいい方に働いている気がします。ついにタレントの指原莉乃さんにも応援メッセージをもらえましたね。

いつか流行が終わったら、会えないかなという妄想を抱いています(笑)。そのためにも、今は精一杯、頑張ります。

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【西浦博(にしうら・ひろし)】北海道大学社会医学分野教授

2002年、宮崎医科大学医学部卒業。ユトレヒト大学博士研究員、香港大学助理教授、東京大学准教授などを経て、2016年4月から現職。

専門は、理論疫学。主な関心事はダイエット。

 テレ朝“報ステ”富川アナ  キャバクラで感染、昼の「ANNニュースは報じず他局はNHK、日テレ、TBSが伝える

スポーツ報知 2020年4月12日(日)12時36分配信

 テレビ朝日の報道番組「報道ステーション」(月~金曜・後9時54分)で月~木曜のMCを務める富川悠太アナウンサー(43)が新型コロナウイルスに感染したことを同局の11時50分からの「ANNニュース」で報じなかった。

 テレビ朝日は、朝の「サンデーLIVE!」(日曜・前5時50分)の最後に富川アナが感染したニュースを伝えたが、「ANNニュース」では島根県、福井県など各地での新たな感染者を報じたが、富川アナの感染は伝えなかった。

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 NHKは正午からのニュースで「テレ朝報道ステーション男性アナウンサー感染」と報じ、日本テレビは午前11時半からの「ストレイトニュース」で「富川アナ新型コロナ感染確認」と伝えた。

 また、TBSは午前11時半からの「JNNニュース」で「テレ朝富川アナ新型コロナに感染」と報じたが、フジテレビは午前11時50分からの「FNN Live News days」で富川アナの感染は伝えなかった。

自粛要請拡大、キャバクラ店長夜のす気か

共同通信 2020年4月11日(土)20時03分配信

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、政府が、繁華街の接客を伴う飲食店などへの外出自粛要請の対象を全国に拡大する方針を打ち出した。「補償も一緒にしてくれないと」「夜の店をつぶすつもりか」。キャバクラ店やラウンジの経営者たちは異口同音に訴えた。

 感染者が確認されていない岩手県。盛岡市の繁華街では、感染リスクを避けるため、既に営業を自粛しているキャバクラ店もある。無期限休業に入った「アンジェーロ」の代表、佐々木智己さん(34)は政府方針に理解を示しつつ「自粛を求めるなら補償も一緒にしてくれないと困る。見通しが立たない状況はつらい」と話した。

 

2020年4月11日 (土)

【コロナショック】“震源地”湖北省武漢市<㊗?封鎖解除>ホントに大丈夫??

中国“コロナ戦勝”記念切手とりやめ“国益損ねるデザイン”の憶測?

毎日新聞 2020年4月11日(土)5時45分配信

 中国国家郵政局は湖北省武漢で発生した新型コロナウイルスに立ち向かう市民を描いた記念切手の発行を、直前に取りやめた。背景は不明だが、中国のインターネット上ではデザインの内容に問題があり、中国の国益を損ねる懸念があったのではないかとの臆測を呼んでいる。

 香港メディアなどによると、この切手は7日に、大衆が団結してウイルスに打ち勝ったことを記念して特別に発行される予定だったが、4日に突然中止された。

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 発行予定日の前にインターネット上に掲載された図柄は、世界保健機関(WHO)が定めた「COVID―19」の名称がない一方で、武漢市のシンボルである名所・黄鶴楼が右側に描かれており、切手愛好家からは「ウイルスが武漢で発生したことが容易に想像でき、(米国側の言う)『武漢ウイルス』のイメージを呼び起こしかねない」との懸念を指摘する意見が出ている。

 また中央に描かれたマークは中国語の「衆」の文字を連想させるが、それが中央で切れるデザインで、「大衆分裂をイメージさせる」との推測もある。

 また香港メディアは11日、任天堂の人気ゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」が中国本土の通販サイト上から消えたと報じた。このゲームは、プレーヤーが住む島を自由にデザインできるが、習近平国家主席やWHOのテドロス事務局長を皮肉る内容や、香港デモの参加者が掲げたスローガンが表示されるなどしたことに中国当局が懸念を強めたとの見方も出ている。

習政権に批判集中!ウイルス封じ込めたと言うが…「中国から遺体袋20万個、しかも至急に要求された」台湾

夕刊フジ 2020年4月8日(水)16時56分配信/河添恵子(ノンフィクション作家)

 安倍晋三首相は7日夕、新型コロナウイルスの感染拡大に備える改正特別措置法(新型コロナ特措法)に基づく「緊急事態宣言」を発令した。対象地域は東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県で、期間は当面、1カ月程度。都市部を中心に感染が拡大し、「医療崩壊」が懸念されるため宣言が必要と判断した。こうしたなか、「死のウイルス」への初動対応に失敗し、隠蔽が指摘される中国に対し、世界中で批判が噴出している。駐中米国大使館による中国共産党のプロパガンダ(政治宣伝)批判と、台湾から発信された「中国で遺体袋20万個発注」報道、習近平国家主席をめぐる権力闘争の動きとは。

 「『中国の国営メディアは独立した信頼できる』と世界に思い込ませたいのだろうが、それは違う」

 北京にある駐中米国大使館の公式ツイッターが2日、「中国メディア=ジャーナリズムかプロパガンダか」という中国語のメッセージを出した。冒頭の言葉に加え、以下のように記されていた。

 「(中国国営メディアは)共産党に都合のいい宣伝を広めるためのツールであり、従業員は共産党のために奉仕している」「中国人を管理し、世界中のメディアと世論に影響を与えようとする手段の1つに過ぎない」

 「習主席は、海外の技術系企業を通じて、ネット上で(習氏や共産党に都合の悪い)特定の単語を禁止し厳しく検閲するなど、自由な発信や情報収集ができないように締め付けを強化した」「中国政府は昨年、世界のどの国よりも多くのジャーナリストを投獄した」

 さらに、中国中央テレビ(CCTV)など、複数の国営メディアが名指しされた。マイク・ポンペオ米国務長官が先月、「われわれは中国共産党に対し、『報道の自由を尊重する』という約束をただちに履行するよう強く求める」と語ったことと呼応するのだろう。

 これに対し、中国共産党は反撃に出た。

 中国外務省の華春瑩報道官は、中国人学者100人の公開書簡として雑誌「外交学人」に掲載された内容を取り上げ、「われわれは皆ウイルスの犠牲者だ」と強調し、国営メディアやツイッターのアカウントで大量に拡散したのだ。

 とはいえ、苦虫を噛んでいるかもしれない。欧米や台湾の識者や著名人らが、勢いづいて自由闊達(かったつ)に発信しているためだ。

 台湾発信中国から遺体袋20万個発注

 台湾の大手新聞『中国時報』の元中国駐在記者で、現在はテレビ番組の司会も務める鄭弘儀氏が先週、著名な葬儀屋の息子にインタビューした以下の内容は、瞬く間に反共産党系中国メディアに拡散された。

 「2月下旬から中国から続々と遺体袋の注文が来たが、そのころは数百単位の注文だった。ところが、最近は10万個、20万個をしかも至急で要求される」

 「個数=死者数」ではないとしても、中国当局が「新型コロナウイルスの封じ込めに成功した」などと喧伝したことへの、カウンターアタック(逆襲)になったことは間違いない。

 海外の中国語メディアも日々、大量の情報を配信している。

 「希望之声」は、北京の著名な情報筋の話として、中央政治局常務委員7人(チャイナセブン)の防疫体制について、「現状、確立されたワクチンはないが、新型コロナウイルスの陽性から陰性になった人の血液中には、ウイルス感染阻止能(中和能)を有する抗体がある。最高幹部はそれを優先的に注射しているはずだ」と紹介した。

 「倒習(=習氏を倒す)」という声も聞こえるようになった。大学教授ら知識層も「権力への批判精神を持つことが、知識人の社会的な責任と役割だ」と少なからず“存在感”を見せている。

 「憲政を重んじる改革派」といわれる清華大学の許章潤教授(=昨年3月停職処分)は2月、「怒った人々は、もはや恐れない」と発信して軟禁状態になった。中央民族大学を退職した趙士林教授は「中国共産党の新型コロナウイルス流行への対応はゼロ点」「主な責任は習総書記にある」と発表した。

 不動産王で、放言でも存在感を見せてきた「中国のトランプ」こと任志強氏も、習氏批判の急先鋒(せんぽう)だ。彼が注目されるのは、王岐山国家副主席(前序列6位)と北京35中学の同級生であり、長く親しい間柄にあることも無関係ではない。

 第1次習政権(2012年11月~)では、習氏と王氏はタッグを組み、「虎もハエもたたく」という反腐敗運動を展開し、汚職官僚らを次々に刑務所に送り込んだ。その“鉄腕コンビ”に異変が起きているのだろうか? 任氏には、失踪の噂もある。

 最高幹部の足並みの乱れを否定する意図なのか、習氏と王氏がそろって植樹に参加した様子が3日報じられた。王氏は1カ月以上ぶりの公の場となった。だが、最高幹部が植樹のパフォーマンスを今、時間を割いてまですべきことなのか?

 とんちんかんなプロパガンダは、逆に「権力内部の危機的状況」を露呈しているともいえそうだ。

中国忖度”「朝日新聞スクープ記事」新型コロナ報道“異例の取材が許された

夕刊フジ 2020年4月11日(土)16時56分配信/酒井信彦(元大学教授)

 朝日新聞の2月23日朝刊の1面と2面に、新型コロナウイルスの中国での状況に関して、注目すべき記事が掲載された。

 まず1面カタの「未知の肺炎7人始まりだった」という見出しの、北京の西村大輔記者による記事は、「新型コロナウイルスの発生地である中国湖北省武漢市が『封鎖』されてから23日で1カ月が経つのを前に、最も早く感染者を受け入れた武漢の拠点病院『金銀潭病院』の張定宇院長(56)が朝日新聞の取材に応じた」ものだ。

 「取材は21日夕、SNSのビデオ通話で武漢にいる張院長と結んで行った。新型肺炎をめぐり、張院長が外国メディアの取材に応じるのは初めて。武漢の医療機関幹部が応じるのも極めて異例だ」とある。

 内容は、昨年12月29日に7人の患者が運び込まれてきたこと、1月上旬には診療体制を強化したこと、同月23日に武漢が封鎖されると、治療が一層困難になり、春節(1月25日)のころが極限状態だったこと、現時点ではピークに達したと考えていること、などが紹介されている。

 この記事に注目するのは、内容もさることながら「朝日新聞のスクープ記事」であることである。それは、張院長が外国メディアの取材に応じるのは初めてであり、武漢の医療機関の幹部が取材に応じるのも極めて異例だ、と述べられていることから、疑問の余地はない。

 朝日新聞はこの記事が自慢らしく、3月12日の新型コロナウイルス問題の別刷りの特別版にも、再掲載している。

 しかし、この記事は、朝日新聞にとって自慢できるものだろうか。

 異例な取材を許されたのは、中国の共産党独裁政権から「完全に安全なメディア」として、信頼されているからではないのか。一方で、中国外務省は同月18日、米主要3紙(ウォールストリート・ジャーナル、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト)の米国人記者に対し、記者証返還を要求した。共産党政権にとって好ましくない記事を書いたようだ。

 朝日新聞の“中国忖度体質”は、冒頭の2月23日2面の「時時刻刻欄」の記事にも、明確に表れている。

 それは、「問われる強権『失敗許されぬ』」との見出しで、書き出しは「1100万人の大都市を封鎖するという決断は、中国特有の政治体制だからこそ可能だったとも言える。中国の呼吸器系疾病の第一人者である鍾南山医師は『これほどの動員力を持ち、市民を一斉に動かせる国は中国以外にはない』と語る」となっている。

 次いで、強権的な手法を具体的に説明し、「政権はこうした中央集権システムの『優位性』を誇り、武漢封鎖が感染の拡大阻止に効果を示したとアピールし始めている」と述べている。中国側の驚くほど勝手な言い分を、そのまま紹介しているのだ。

 その後、中国は中国発生説を否定し、「米軍が持ち込んだ」とまで、主張するようになる。

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中国で発症3時間後に死亡ハンタウイルス感染拡大の可能性

クーリエジャポン 2020年4月5日(日)8時00分配信

中国で、ネズミが媒介する「漢坦(漢他)病毒(ハンタウイルス)」が男性2名から検出され、うち1人は、発症後わずか3時間で死亡した。

パンデミックとなった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が収束の兆しを見せないなか、さらなる“中国発ウイルスとの見えない戦い”に世界は備えなければならないのか?

発症から3時間で絶命

米国国家安全保障会議(NSC)から、新型コロナウイルス蔓延の情報隠蔽、危険なウイルスについて報告をしようとした医師や記者に圧力を加えたとして非難されている中国政府にしては珍しく、迅速な情報公開だった。

雲南省臨滄市の衛生健康委員会によると3月23日午前4時ごろ、京昆高速道路を走行中の大型バスで山東省栄成市の出稼ぎ先工場に向かっていた労働者・田さんが、道中の陝西省寧陝県付近で倦怠感、発熱、呼吸困難、筋肉痛など新型コロナウイルス感染症によく似た症状を訴えたため、彼は下車し、県内の病院に入院する。

だが発症からわずか3時間後の同日午前7時10分に急死した。田さんは新型コロナウイルスのNAT(核酸増幅検査)結果は陰性だったが、体内から「漢坦病毒(ハンタウイルス)」が検出された。

中国では新型コロナウイルス感染者最多発地・湖北省武漢市を3月10日、習近平国家主席が視察したのを境に「復工復産(産業・経済活動の再開)」が加速され、コロナ対策のため自宅待機していた多くの労働者が工場や工事現場などに戻っている。

田さんも故郷の孟定鎮から、同僚ら計32人と勤務先の水産加工工場がチャーターしたバスに乗って山東省に向かっていた。田さんのほか2人の発熱も確認され(いずれも新型コロナウイルスのNAT結果は陰性)、当局はバスの乗員乗客全員を隔離し経過観察を継続している。24時間ごとのウイルス検査では田さん以外は現時点で全員陰性だという。ただ、田さんの感染経路などは明らかにされていない。

さらに「長沙晩報」などは3月26日、湖南省岳陽市に住む24歳の男性・方さんがハンタウイルス陽性と診断されたことを一斉に伝える。彼は農村部にある交際相手の女性の実家から岳陽市に戻ったとたん高熱、頭痛、全身痛、倦怠感に襲われる。家族は新型コロナウイルス感染を疑うが、彼は通院を拒絶。発症から5日後、浴室で昏倒した方さんは地元病院でCT検査を受け、くも膜下出血の脳卒中と診断され、省都・長沙市の湖南省人民医院に緊急搬送される。

新型コロナウイルスのNAT結果は陰性で、主治医は急性腎不全を伴う流行性出血熱であると考えた。転院時の方さんの容態は血小板減少症に苦しみ、血液凝固機能は非常に悪かった。昏倒時に頭蓋骨骨折しており、入院から1週間を経ても昏睡状態のまま。コロナウイルスとともによく似た初期症状のハンタウイルスの検査結果は陽性で、同ウイルスが引き起こす感染症、腎症候性出血熱(HFRS)と診断された。

湖南省人民医院の調査によると、方さんの交際相手の実家周辺にはネズミが多数生息しており、ネズミがかじった食材や食料を口にしたことで感染したものと思われる。

アルゼンチンでは「ヒトヒト感染」も

そもそもハンタウイルスとは何か。

厚生労働省や国立感染症研究所(NIID)によると。ペストのようにネズミなどの齧歯(げっし)類が宿主となる急性呼吸器感染症を引き起こすウイルスで、主にアジアや欧州に分布するものは腎症候性出血熱(HFRS、死亡率1~10%)を、主に北南米に分布するものはハンタウイルス肺症候群(HPS、同40~50%)の感染症を引き起こす。

ウイルスを含むネズミの排泄物、唾液に汚染されたほこりを吸い込む、傷口からウイルスに汚染されたネズミの排泄物、唾液と接触する、ネズミに咬まれるなどしてヒトに感染する。HFRSは潜伏期間は1~5週間で、発熱期の数日間はウイルス血症を起こす。初期症状は風邪に似ていて、頻発熱、頭痛、悪寒、脱力、めまい、背部痛、腹痛、嘔吐、出血傾向(顔面紅潮、点状出血、結膜充血)などがみられる。軽症では、一過性の尿量の減少のみで急速に回復するが、重症例では、出血傾向が著しく、播種性血管内凝固症候群(DIC)、突然の血圧低下とショック症状をきたす。その後、乏尿、蛋白尿などの腎不全の徴候もみられる。

一方、死亡率の高いHPSの症状は、2~3週間の潜伏期間を経て発熱と筋肉痛、悪寒が1~4日続き、次いで消化器症状及び頭痛を伴う咳、進行性呼吸困難、酸素不飽和状態(肺水腫、肺浮腫による)に陥る。頻呼吸、頻拍の出現頻度も高く、発症後24時間以内の死亡例も多い。だが、現時点では、アジアでヒトからヒトへの確実な感染例は実証されていない。

ただ1996年にアルゼンチンでオナガコメネズミを媒介とするHPSが住民と旅行者で18例、患者と関わったが同地を訪れていない市民の2例が発生し、患者の死亡率は50%であった。2例はネズミと接触せず、ヒトからヒトへの感染が起こった例である。このアルゼンチンの流行の後はヒトからヒトへのハンタウイルス感染例は無い。

旧日本軍や朝鮮戦争の米兵も苦しめられ…

ハンタウイルス感染症そのものは新しいウイルスではない。世界保健機関(WHO)によると、中国と韓国ではセスジネズミとドブネズミが宿主として混在し、ハンタウイルス感染者数は中国で年4万人、韓国で年数百人報告されている。

動物由来感染症に詳しい有川二郎・北海道大学医学研究院特任教授の研究によれば、1940年代、日本陸軍の満州(現・中国東北部)駐留部隊が感染者数1万人、死者数2000~3000人の奇病に苦しんだ。陸軍省は1942年2月、奇病をセスジネズミ媒介性病原体による「流行性出血熱」と命名した。これがハンタウイルス感染症がアジアで大流行した最初例だ。
陸普第九八九號

滿洲ニ於テ發生セル新流行病ニ對シ病名決定ノ件

北部滿洲及東部滿洲等ノ地域ニ於テ發生シ發熱蛋白尿及出血性素質等ヲ主徴トシ所謂孫呉熱、虎林熱、又ハ地方性紫斑熱等ノ病名ヲ以テ假稱セラレシ一流行病ニ對シ病名ヲ左ノ如ク定ム
追テ滿洲に於テ罹患セル本病ハ壹等症トシテ取扱フモノトス

昭和十七年二月十九日 陸軍大臣 東條英機

   左 記
一病名:流行性出血熱

「陸普」とは陸軍内の普通通達を指す(原本:防衛省防衛研究所所蔵)

その後、朝鮮戦争中(1950~53年)に国際連合軍の米兵約3200人が、満洲で日本軍が苦しんだ感染症によく似た流行性出血熱(韓国語で韓国型出血熱と称す)に罹患した。

1976年、韓国人医師団は、韓国型出血熱の原因ウイルスを、北部・京畿道の流行地で捕獲されたアカネズミから分離することに成功した。ウイルスは捕獲地を流れる北緯38度線近くの河川、漢灘江(ハンタンガン)からハンタンウイルスと命名された。1982年、WHOも類似ウイルスをハンタウイルス(Hantavirus)と総称することにした。

日本では1960~70年に大阪市の梅田地区でドブネズミを媒介し119人が、70~80年に全国の動物実験22施設で実験用ネズミを媒介し126人がハンタウイルスに感染している。

これらアジアのハンタウイルス感染症は、今回の中国人患者2名も含め、「旧世界」と呼ばれる腎症候性出血熱(HFRS、死亡率1~10%)だけ。死亡率40~50%でヒトからヒトへの完成例があるのは北米や南米大陸で発生している「新世界」と呼ばれるハンタウイルス肺症候群(HPS)だ。

新型コロナウイルスと異なるのは、80年以上研究が行われ、HFRS流行地である中国・韓国に限って治療に有効なワクチンが開発・使用されている点だ。

米国食品医薬品局(FDA)に認可されているワクチンは2019年3月現在、存在しないが、米陸軍が2014年、DNAワクチンの臨床試験第2相(フェーズ2)を米国内で開始した。HFRS向けワクチンは中国で1994年に2価不活化ワクチンが開発され、2005年に中国当局によって承認された。毎年約200万回使用されている。韓国では食品医薬品安全省が承認したワクチン「ハンタワックス」が1990年から使われている。抗ウイルス薬はHFRSの治療薬として抗C型肝炎ウイルス薬「リバビリン」が主に使われている。HFRS患者を対象とした中国での臨床研究では、発症初期にリバビリンを投与することで致死率が下がることが報告されている。

ハンタパンデミックの可能性は?

中国や日本のインターネット上では、●ヒトからヒトへは基本的に感染しない、●毎年のように多くの感染者がいる、●日常的にネズミと接触する市民は少ない、●アジアでの病型は死亡率1~10%の腎症候性出血熱(HFRS)で、同40~50%のハンタウイルス肺症候群(HPS)ではない、●ワクチン開発済み──だから、ハンタウイルスには過度に警戒する必要はないとの説が流布しているが、本当にそうだろうか。

中国疾病预防控制中心(中国疾病予防コントロールセンター)の研究者は中国共産党湖南省委員会の機関メディア「紅網」の取材に対し、ハンタウイルス感染症(うち腎症候性出血熱、HFRS)について、致死率10%は驚異だが、早期発見、早期治療すれば治癒する可能性は高い。流行期は春季と秋季でウイルスは高温に弱く、中国でヒト・ヒト感染例は無い。ゆえに新型コロナウイルス感染症のように蔓延する可能性は極めて低いと述べた。

米疾病予防管理センター(CDC)は、ハンタウイルス肺症候群(HPS)の現時点での死亡率を36%としている。これはWHOが3.4%と推定している新型コロナウイルス感染症の死亡率よりも遥かに高い。

ただ英ジャーナリストのサイモン・チャンドラーもノルウェーのニュースメディア「CCN.com」に対し、ハンタウイルスがパンデミックを引き起こす可能性は低いとみている。ハンタウイルスは、新型コロナウイルスと初期症状は似通っているため見分けがつきにくいのがネックだが、齧歯類の尿、糞、唾液に触れることによってのみヒトに感染するので、新型コロナウイルスなどのように飛沫・空気感染して大流行するようなことはあり得ないという。

ただし、新型コロナウイルスも、WHOは中国政府発表をもとに感染初期の1月14日、「ヒトからヒトへの感染の確たる証拠はない」と発表していたが、同月20日、中国国営通信「新華通訊社」が初めて中国専門家の話として、ヒトからヒトへの感染を明らかにした。ウイルスの難しいところは常に変異、増殖しており、どのようなタイミングで、ヒトからヒトへの感染能力を備えるようになるか予測できない点だ。ワクチンも欧米基準を満たす製品はまだ開発中で量産前段階。中国のハンタウイルスが今後、突然変異してヒトからヒトに感染拡大しないとは言い切れないのだ。

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ハンタウイルス肺症候群(HPS)の死亡率は40~50%と言われている

 

2020年4月10日 (金)

【ABC予想】日本人数学者(51)が「超難問の証明」認められる

現代数学で最重要の難問ABC予想証明に成功、論文掲載へ 京大・望月教授、8年越しで専門誌に

京都新聞 2020年4月3日(金)14時00分配信

 現代数学で最も重要な難問とされる「ABC予想」を証明したとする京都大数理解析研究所の望月新一教授の論文が、同研究所の編集する専門誌「PRIMS」に掲載されることが3日までに決まった。論文はインターネット上に2012年から公開されていたが、8年越しで専門誌に掲載されることとなる。

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 整数では足し算と掛け算ができるが、ABC予想はその二つの演算の絡み合い方に関する問題。1980年代に欧州の数学者たちに提唱された。ABC予想の成立を仮定すると、多くの未解決の予想が証明されるため重要な問題とされてきた。論文は四つあり、計約600ページに上る。

 PRIMSの編集委員長は望月教授だが、同研究所の柏原正樹教授と玉川安騎男教授が共同編集委員長となり、望月教授を除いた特別編集委員会をつくって今回の論文を審査した。

 望月教授は発表したコメントで、証明の難しさについて「既存の数学理論と難しさの種類が違うことはあると思う」と説明。専門の研究者にとっても「まったく違う枠組みの議論につまずいてしまうことも起こり得る」とした。

 望月教授は、16歳で米プリンストン大に飛び級で入学、19歳で同大学数学科を卒業。2002年に32歳で京大の教授に就任した。京都で研究してきた意味について「数学の研究を進めるには、ある程度話が通じる相手がある程度の人数いる環境でないと難しい」とし、数理解析研究所に優れた研究者たちが在籍する利点を強調した。

7年半も放置された数学の証明…大天才が戦って得た栄冠

FLASH 2020年4月8日(水)6時35分配信

 京都大学は4月3日、同大・数理解析研究所の望月新一教授(51)による「ABC予想」を証明する論文が、数学専門誌に掲載されると発表した。これまで35年間、誰も証明できなかった超難問が、ついに解かれた、歴史的快挙だ。

 だが、この論文を望月教授が発表したのは2012年8月。つまり、査読を経て「誤りがない」と認められるまで、7年半もかかったのだ。なぜこれほど長期化したのか。

 ひとつは、望月教授が10年以上の歳月をかけて構築した、「ABC予想」を証明する際に軸となる「IUT理論」が、あまりに革新的な内容だからだ。望月教授自身、「『IUT理論』を理解するのには、専門家でも “半年弱程度の努力” が必要だ」と認めている。

 さらに、論文への無理解、批判もあったようだ。2020年1月には、望月教授が自身のブログで、論文が実質 “放置” されており、「海外の数学界の(中略)妨害活動」が存在するとまで訴えていたのだ。

 天才数学者は異例の戦いを長期間続けて、この栄冠をついに勝ち取った。まさに、あっぱれ!

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ABC予想ついに証明!35年も未解決の難問に挑む数学者って、どんな人たち?ーー世にも美しき数学者たちの日常

幻冬舎plus 2020年4月4日(土)14時00分配信/二宮敦人(作家)

35年間未解決だった数学の超難問「ABC予想」を、京都大数理解析研究所の望月新一教授(51)が証明したことがニュースに! 世界中の数学者が頭を悩ませていた難問を、望月教授は“7年半”もかけて解いたそうです。

ところで、何十年も解けない数学の難問ってどういうこと? 「予想」って何?

小説家・二宮敦人さんが、日本の名だたる数学者のもとを訪れて取材した、数学者ノンフィクション『世にも美しき数学者たちの日常』より、本文公開。凡人には手の届かない、賢すぎる人…という印象が強いかもしれない「数学者」の魅力を、今あらため知るチャンスです! 

今回は、黒川信重先生。*   *   *

数学者に初めて出会った日 ――黒川信重先生(東京工業大学名誉教授)

東京工業大学、本館のロビーで、袖山さんが手帳を確認して頷いた。

「十四時に、三階のどこかで待ち合わせです」

よくわからなかったので聞き返す。

「どこか、とはどこでしょう」

「わかりません。三階のどこかにいるそうです」

「…………」

「歩き回って、出くわすのを待ちましょうか」

野生のポケモンを探すような作業が始まった。それにしてもざっくりとした約束である。数学者と言っても、全てが厳密とは限らないようだ。

そして本当に三階のどこか、廊下の中途半端な場所で、僕たちはのんびりと歩いている黒川信重先生を発見した。背が高く大柄で、きちっとスーツを着ているが少しお腹が出ていた。温和な熊のような印象である。

「ああ、どうもどうも、こんにちは。インタビューの方ですね」

日本を代表する数学者の一人である黒川先生はにこやかに笑い、手を振った。

紙で埋め尽くされた研究室

「退官直前ということもありまして。ちょっと今、散らかっているのですが」

黒川先生は照れたように頭をかきながら、研究室を見せてくれた。僕と袖山さんは目を丸くして部屋の中を覗き込む。

「確かに少し、紙が散らかっているようですね……」

散らかっているのは紙だけ。だがその紙があまりにも多いのである。床を埋め尽くしている、どころではない。部屋中を埋め尽くしている。A4サイズのコピー用紙が、床といい棚といい、およそ載せられる場所全てに積み上げられ、いくつかは土砂崩れを起こしている。合計したら数万枚にはなろうか。白い城壁の隙間から、机らしきものがかすかに見えた。

しかしこの紙の山こそが、黒川先生の研究成果だそうである。

「僕は栃木に住んでいまして、片道二時間半かけて東工大まで通っているんですが、その電車の中で研究をするんですよ」

通勤鞄(かばん)の中には鉛筆と紙。必要な道具はそれだけ。

「紙に数式なんかをこう、書いていって……五十枚くらいたまると、論文が一つできるわけです。もうかれこれ四十年くらいですか、そういう生活を続けています。宇都宮線、進行方向寄りの奥のボックス席、窓側。そこが僕の指定席なんです」

「それを通勤の間、ずっとやられているんですか」

「ええ。二時間半は全然長いとは感じませんよ。青春18きっぷを使って、朝から夜までずっと乗って、数学をやっていたこともあります。JRに感謝しないとなりませんねえ」

大学の研究室は単なる紙の倉庫であり、電車の中こそが黒川先生の研究室なのである。

「ちょっとこれ、見せてもらってもいいですか」

紙には丸っこい字で何かが延々と書かれていた。もちろん何が書いてあるのかはわからない。どうやら数式らしいのだが、抽象的な絵のようにも、あるいは知らない言葉で書かれた文学のようにも見えた。一枚一枚、黒川先生が電車の中で紡ぎ続けてきたのだ。

「研究中に詰まってしまうことはないんですか。どうしても問題が解けない、とか」

「うーん、あんまりないですね……」

黒川先生はあっさりと言う。

「一つの論文が一ヶ月くらいで完成するペースですね。もちろんその一ヶ月には研究だけでなく、授業の準備をする時間なども含まれていますが」

そんなにすいすいと研究は進むものなのか。

聞けば黒川先生が数学の楽しさに気づいたのは小学校の時。友達と数学の問題を出し合うのが遊びだったという。そして、高校生からは作った問題を数学雑誌に応募し、何度も採用されていたそうだ。

これは、相当頭の作りが違うらしいぞ。僕はううむと唸りながら、研究室を出た。

「フェルマー予想」は解けるまで約360年かかった!生きているうちに解けない問題に取り組むことの恍惚

「数学と文学は似ている」二宮敦人さんはそう言った。
では、小説家と数学者が語り合うとどんな共通項が見えてくるのか。
『世にも美しき数学者たちの日常』を執筆するために二宮さんが取材した二人の数学者を改めて訪ねた。
穏やかな雰囲気なれど、知的好奇心が刺激される鼎談のはじまり、はじまり。

数学の未来は明るい

――お二方とも数学者としてメディアの取材を受けることは多々あると思うのですが、『世にも美しき数学者たちの日常』のように、小説家が話を聞きに来るというのは珍しいのではないかと思います。二宮さんに取材を受けられたときのことからうかがってもいいですか。

黒川 退官する前だったので、大学まで来ていただきましたね。「研究室を見せてください」と言われてちょっと躊躇しました。中に入れる状態ではなかったから。

二宮 のぞかせていただいたんですが、すごかったです。部屋が紙で埋まっていて。

黒川 あれが数学の山なんです。

二宮 机の上にも下にも紙が積まれていて、机の意味がまったくない(笑)。

黒川 地震のあとに、学校に来るとその山の崩れ具合で「ああ、こんな感じか」とわかるんです。乱雑にしていましたが、必要な書類がなくなることはなかったですね。部屋に持ち込んだ書類は持ち出さないようにしていたので。数学で言うと存在定理。この箱の中に何かが存在するということは証明できる。だけどその書類がどこにあるかはまた別の問題なんですが。

二宮 部屋のどの座標軸にあるかですね。

黒川 そうそう。だからそれはまた別の問題。方程式の解で言えば、代数的に方程式の解が存在するとは言えるけど、その具体的な形とかそれはまた別の問題なんですよね。とはいえ、紙は動かしませんから、何年前のものはここだな、と見当はつきましたが。

二宮 最初に黒川先生にお会いして、「数学者の方で面白い方をご紹介ください」って言ったらすぐに、「文元(ブンゲン)さんがいいよ」っておっしゃったんです。

黒川 それはね、外せないですよ。いまや、スターですから。十個くらい仕事をしてるんじゃないですか。

加藤 そんなにはしてないですよ。ただ、大学の仕事以外に一般向けの講座を持ったり、中高生向けのセミナーや数学サロンをやったりしているので、忙しいことは忙しいですけど。

黒川 最近、加藤さんたちの成果が上がってきたんだと思うんだけど、若い人の数学熱がすごいんですね。

加藤 そうなんですよね。以前から感じてることなんですけど、数学のサロン的な「数理空間『トポス』」にかなりレベルの高い人たちが集まってきています。中高生でもインターネットで情報に直接アクセスできるから、日本人の数学の研究者が書いたブログとか、あるいは論文とかを直接読めるわけですよね。下手すると英語で書かれた欧米の文献を読んでる人もいる。「えっ、そんなことまで知ってるの」っていう、天才的な人がたくさんいるんですよ。

黒川 僕も神保町の書泉グランデで毎週火曜日に数学の話をしているんですが、そこに十歳の男の子が来るんですよ。お母さんが付き添って。ほかにも中高一貫校に通っている子なんかだと、受験の心配がないので、中学三年生ぐらいになると研究論文を書く子も出てくるんです。

二宮 僕もこの本の取材で中学生にお話を聞きました。最初に黒川先生からお話をうかがって、次に文元先生にも取材させていただいて、数学に関わる人々を訪ね歩きましたが、という印象は最後まで変わらなかったですね。

ひらめきというバトン

― 数学も小説もアイデアが重要だと思うのですが、こんなときにひらめいた! っていうエピソードがありますか。

黒川 僕はもっぱら電車ですね。大学へ通うために毎日往復で五時間ぐらい乗ってたので、その間に数式を書くようになっちゃったんです。ボックス席の窓側に座って、ボヤッと風景を見ながら計算でもしてると、ちょうどいいぐらいの刺激を受けるんですよね。

二宮 わかる気がします。ボーッとしながらちょっと進めて、また見て進めてみたいな。僕も電車の中でアイデアを思いつくことがあります。

黒川 文元さんはそういうのってあります? 

加藤「三つのB」ってよく言いますね。「Bath(風呂)」「Bed(ベッド)」「Bus(バス)」。リラックスできて、その上で適度の刺激があればなおいい、ということでしょう。私の経験では、もう二つ「B」があるんです。

二宮「B」ですか。何だろう。

加藤 一つは「Bicycle(自転車)」。自転車をこぐのは周期的な運動なので、リズムが生まれるんでしょうね。自転車に乗っているときに、修士論文のアイデアを思いつきました。もう一つは「Bridge(橋)」。ドイツのボンにケネディ橋という橋があるんですけど、ライン川に架かった長い橋で、四百メートルぐらいある。夜、その橋を渡ってるときに思いついたことで、二、三個論文を書いたことがあります。歩くことに加えて、渡るってことが、違う地面に渡るという心理的な刺激を与えるのかなと思うんですけど。

黒川 なるほど。じっとしてないほうがいいんですね。そういえば昔の数学者の写真を見ると、歩き回ってる人がけっこういますよね。研究室も、椅子がなくて指揮者の台みたいな机を使っている。

加藤 立ったままですか。座っているだけだとたしかにちょっとリズムが生まれませんね。

黒川 数学の授業もだいたい立ってやりますね。あれも快感なんです。

二宮 快感なんですか。

黒川 ええ。大きい黒板に数式をびっしり書くのも快感です。自分の定理じゃなくても、たとえばガロアの定理を、さも自分で見つけたような気分で書くのが気持ちいいんですね。

二宮 黒板と言えば、黒川先生はゼータの書き方が美しいそうですね。取材中に、そうおっしゃっていた方がいました。

黒川 そうですか(笑)。最近、黒板がない部屋が多いのはちょっと残念です。プロジェクターとか精密機械が増えたので、チョークの粉が飛ぶのが嫌らしいんですね。でも、相撲で砂かぶり席って言うんでしたっけ。土俵からすぐの席。あれと同じで、チョークかぶり席というのがあってもいいと思うんですけどね。

加藤 最近、また国際研究集会で黒板で書くのを好む人が増えてきましたよ。

黒川 そうですか。嬉しいですね。数学には、身体を使って納得するっていうところがあると思うんです。実際に昔の数学者が書いた数式を写すと納得するっていうか。

加藤 写経みたいなものですね。

黒川 似ていますね。AIの時代になっても、やっぱり数学は人間がやっているところがいいんじゃないかと思いますね。

二宮 人間がやるってことは、アイデアを思いつくときに、自分の価値観のようなものが出たりすることがあるんでしょうか。その人の人生、培ってきたものが出るとか。

加藤 そういうところもあるでしょうね。同じようなトレーニングをしたら誰でもできるかというと、そうではないですからね。それに、おそらく違う時代の人、あるいは違う国の人だったらまた違う考え方をするんでしょうし。

黒川 グローバリゼーションと同時にローカリゼーションも必要なんですよね。違う発想が大事なんです。数学で一番わかりやすい仕事は問題を解くってことなんですが、突き詰めていくとだいたい壁にぶつかるんですね。どうやっても突破できないと。たとえば「フェルマー予想」は解けるまでに約三百六十年かかっているんですが、三百五十年ぐらいまで壁を突破できなかったんです。まったく別の方式をとって、十年ぐらいでアンドリュー・ワイルズさんっていうイギリスの数学者が突破したんですが、解くことだけを考えたら三百五十年は無駄だったってことですよね。

二宮 そうですね。たしかに。

黒川 それまでの数学者は「フェルマー予想の最終解決」と直接関係ないことをやってたことになる。数学はそのあたりが悲惨と言えば悲惨なんですよね。悲惨なことにならないようにするためには、その問題はいま解ける時期じゃないからやらないとか、いつ頃なら解けるかを予想する。たとえば「リーマン予想は二〇五〇年に解ける」と予想する。黒川予想です。二〇五〇年になれば正しいかどうか結果がわかる。

加藤 そういう予想ってあまりないですね。面白いと思います。

二宮 その問題が解ける時期があるってことは、数学の発展とかほかの科学の発展とか、環境の変化に起因してるってことですか。そうすると、ものすごく広い情報を集めれば予想できるような気がしますが。

黒川 それがそうとも言えないんですよ。フェルマー予想の場合だと、ゲルハルト・フライさんっていう、当時はあまり有名じゃなかったドイツの数学者が楕円曲線を対応させるっていうアイデアを出して、それを知ったワイルズさんが直感的に解けると感じたことが出発点なんです。だけどワイルズさん以外はそれでも解けないと思ってたわけですよね。だからいろんな情報を集めたらっていうのは、いま流行りのビッグデータ的な考え方だと思うんだけど、それはちょっと違うような気がするんですよね。

二宮 なるほど。データを集めて予想するというよりも、ひらめきというすごく細いバトンの受け渡しなんですね。

黒川 それに近いと思います。簡単に言ってしまうと思いつきの連続。二〇五〇年にリーマン予想が解けるという僕の予想も直感以外のなにものでもないんだけど、案外それが正しかったりするからあなどれないんです。

数学者・加藤文元先生の著書『宇宙と宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃』がベストセラーになっています。「ABC予想」証明がニュースの望月教授も特別寄稿している本です。

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こんな難しい本が! です! 数学を愛するみなさんの知的好奇心は尽きることがないことがよくわかります。
小説家・二宮敦人さんによるノンフィクション『世にも美しき数学者たちの日常』には、加藤先生が登場しています。
二宮さんの「数学と文学は似ている」の一言で、
加藤文元先生と、数学を愛する人たちの憧れの存在である黒川信重先生が、集まってくださいました。
知的好奇心が止まらない鼎談、前半に引き続き、熱いですよ!

(構成 タカザワケンジ/撮影 高橋浩)『小説幻冬』5月号より*   *   *

現代の天才数学者たち

黒川『世にも美しき数学者たちの日常』の続篇は考えてないんですか。

二宮 サハロン・シェラハ先生に話を聞いてみたいですね。可能なら、ですけど。

黒川 イスラエルの数学者ですね。分類理論の。巨大基数の問題とかで有名ですね。

二宮 取材させていただいた渕野昌先生が、今生きている人類の中で一番頭がいい人とおっしゃっていて興味を持ったんです。

加藤 頭がいいといえば、オフェル・ガバーもいますよ。この人もイスラエルの数学者ですけど。

黒川 そういう人にインタビューできたらきっと面白いですよ。

加藤 本当に頭がいいですから。

黒川 地球外から来た人じゃないかと思わせるんですよね。一応、地球の言葉を話すけど。

二宮 どういうところがすごいんですか。同じ数学者から見て。

加藤 いや、もう本当にすごいんですよ。僕、実はガバーと共著の論文があるんです。名古屋大学の藤原一宏先生と三人で書かせてもらったんだけど、議論していて、彼が何を言っているのかわからなくなるときがあるので録音してました。あとから「あのときガバーは何を言ってたのかな」と確認できるように。そうしないと議論の展開が速くてついていけなかったですね。

二宮 そんなことがあるんですね。

黒川 聖書と同じですよね。「ガバー先生はこう言った」。

二宮 言葉を読み解いていく感じですね。

加藤 そうそう。読み込まないとわからない。

黒川 数学が言語だとすると、数学のネイティブという感じですね。

二宮 自由自在に数学を操れる。

加藤 ガバーとの三人共著のもう一人、藤原先生もすごく頭のいい人なんですよ。僕の一億倍頭がいいって僕は勝手に定量化していて──頭がいいって、あそこまでいくと定量化できると僕は思ってるんです──ところがガバーに会ったら、ガバーは僕の三十億倍頭がよかった(笑)。

二宮 すごい(笑)。

加藤 そうしたら、藤原先生があるときふっと、「ガバーは私の三十倍頭いい」っておっしゃった。計算が合ってる(笑)。

二宮 見積もり通り。面白いですね。

黒川 僕は頭のよさを定量的に測るのは難しいと思うんだけど、計算の速さは定量化できると思いますね。ドイツの数学者でドン・ザギエっていう人がいるんですが、普通の人の一〇〇倍は計算が速いんですよ。ところが、ザギエのところで学位を取った天才で、ロシアのマキシム・コンツェビッチっていう数学者がいて、ザギエの一〇〇倍ぐらい速いんです。コンツェビッチは計算しないんですよ。数字を見ただけですぐに結果が出るんです。AIみたいなもので、本人にどうやって答えを出しているのかを聞いてもわからない。

加藤 とにかくすごい人はいますよ、本当に。

二宮 そういう人たちは取材を申し込んだら受けてくれるものなんですか。

黒川 数学者より作家からの依頼のほうが興味を持つでしょうね。「私は文元の友達だ」と言ってもらえば話が通りやすいでしょうし。

加藤「黒川先生の友達だ」って言ったほうがいいと思うんですけど。

二宮 そのときは「黒川先生と文元先生の友達だ」にします(笑)。

――二宮さんが数学者のみなさんに取材して、数学と小説は似ていると感じたそうなんです。対話されてみて、数学者と作家に共通点を感じられましたか。

黒川 似ていると思いますよ。数学者って基本的には、つねにいろんな問題を考えてるんですよね。「考えてる」というよりも、「抱えてる」のほうが近いかな。僕なんかだと、数学の問題も抱えてるし、家庭的な問題も抱えてる。二宮さんには『世にも美しき数学者たちの日常』でうちの奥さんと娘にも取材してもらったからおわかりだと思うけど。

二宮 問題ありましたっけ、とても仲よさそうでしたよ。

黒川 つねに問題はありますよ。だから、そういう困難に立ち向かっているという点では数学者も小説家も同じだと思うんですよ。つまりこういうテーマで物語をつくりたいと思っても、実際にはハードルが高いことが多いわけでしょう。思い描いた通りにはなかなかならない。それは数学者と似ていますね。しかもほかの人にわからない困難がある。「孤独」です。数学は研究を進めていくと、専門が近くてもわかってもらえない領域に入ってしまう場合が多いんですよね。やっている人がほかにいない。人と苦労を分かち合うということがなかなかできない。

二宮 たしかに作家も孤独ですね。編集者と打ち合わせをしたり、取材をしたりもしますけど、執筆作業となると誰にも頼れないですから。

黒川 そうでしょうね。だからそこは共感できるというか、似ているとこがあるんじゃないですか。

加藤 私の場合、個人的な感じ方かもしれませんが、二宮先生と話をしてると共感ポイントがすごく似ているんですよ。たとえば、きれいなものを見たときに「きれいだけど実は裏にこういうことがあるかも」みたいな、裏を見たり、ひねって考えたりして、ニヤリとする。そういう感性に共通するものを感じます。知り合いに小説を書いてる方がいるんですが、その方からもやはり似たようなことを感じるんですよね。数学の問題に取り組むことと、小説を書くことには、思考の動きとして似ている部分があるような気がします。

二宮 そうなんですよね。僕も取材してみて、思っていた以上に作家と数学者は似ていると思ったんです。

加藤 ただ、それを言葉で表現するのが難しい。両者の共通点をパッと言語化できるとカッコいいんでしょうけど。でも、言語化できないからこそ面白いのかもしれませんけどね。

二宮 たとえば、文章にも緩急があるように、数式も無機質なものに思えて、実は緩急を操って生み出されてるのかなと取材の中で感じました。それってたぶん、起きて寝るみたいな人間的なリズムがベースになっていると思うんです。人間は生きてるから、数学の問題に取り組んだり、物語をつくったりする。どちらも生きることと深く結びついているような気がします。

黒川信重(くろかわ・のぶしげ)

1952年栃木県生まれ。1975年東京工業大学理学部数学科卒業。現在、東京工業大学名誉教授。理学博士。専門は数論、特に解析的整数論、多重三角関数論、ゼータ関数論、保型形式。

加藤文元(かとう・ふみはる)

1968年宮城県生まれ。1997年京都大学大学院理学研究科数学・数理解析専攻博士後期課程修了。博士(理学)。現在、東京工業大学理学院数学系教授。専門は代数幾何学、数論幾何学。

二宮敦人(小説家・ノンフィクション作家)

1985年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。2009年に『!』(アルファポリス)でデビュー。その他『郵便配達人 花木瞳子が顧り見る』(TO文庫)、『占い処・陽仙堂の統計科学』(角川文庫)、『廃校の博物館 Dr.片倉の生物学入門』(講談社タイガ)、『一番線に謎が到着します』(幻冬舎文庫)、『文藝モンスター』(河出文庫)など著書多数。『最後の医者は桜を見上げて君を想う』ほか「最後の医者」シリーズが大ヒットする他、人気シリーズを数々持つ。初めてのノンフィクション作品『最後の秘境 東京藝大―天才たちのカオスな日常―』がベストセラーに。ノンフィクション第二弾『世にも美しき数学者たちの日常』は、「小説幻冬」に連載中から話題に!

 

2020年4月 9日 (木)

【緊急事態宣言】もう一つの緊急事態<コロナ差別>とは何ぞや

日本人も標的に!世界で加熱するコロナ差別恐ろしすぎる現実

現代ビジネス 2020年4月5日(日)8時01分配信

ついに人を刺す事件が…!

 コロナ差別が吹き荒れる。そんなことを予感させる衝撃のニュースが飛び込んで来た。

 3月14日米国テキサス州でアジア系アメリカ人の家族3人(父親と2歳と6歳の子供2人)がスーパーマーケット「サムズ・クラブ」で刺されるという事件が起きた。

 犯人として捕まったのは19歳のホセ・ゴメス。ABCニュースが入手したFBIのレポートによるとホセ・ゴメスの犯行動機は「その家族(被害者)が中国人で他の人に新型コロナウイルスを感染させようとしていると思ったため刺した」とのことだ。

 またFBIのレポートは「新型コロナウイルス感染拡大にともない、アジア系アメリカ人へのヘイトクライムがアメリカ全土で拡大しており、アジア系アメリカ人のコミュニティを危険にさらしている」と分析している。

 私はこのニュースを聞いてFBIが指摘するようなコロナ差別が起きる可能性は無きにしもあらずと思った。私自身、海外に住む日本人として確かにコロナ関連の差別が起きうる予兆を感じ取っていたのだ。

男性がボソッと「コロナ」とつぶやいた…

 米国テキサス州でアジア系アメリカ人の家族3人家族が切り付けられた3月14日の事件の1週間ほど前の3月上旬。私は南米コロンビア第二の都市メデジンの電車に乗っていた。

 男性と女性のカップルが入ってきた。女性が私の方を見た。その後に男性の頭を両手で持って私の方に顔を向けさせた。そしてその女性は「ギャー」という素振りを冗談っぽくした。

 最初は何なのだろうと思った。その後男性がボソッと「コロナ」とつぶやいたのだ。

 ああコロナウイルスのことかと合点がいった。個人的にはあまりにも彼らが直球ストレートだったので悪意剥き出しには見えなかった。冗談半分だったのだろう。

 それでも言われる側としては全く気持ちの良い体験ではなかったのもまた確かである。冗談だとしてもコロナウイルス扱いというのはある種「非人間化」の所業であり不気味に感じたのだ。

 帰宅して私はこの起きた出来事についてしばし考えてみた。もし自分自身がコロンビア人だったとしてアジア人もしくは欧米人旅行者を見るとどう思っただろうか。

 上のカップルの様に直球で「コロナ」と言うことはなかったとは思う。

 とはいえ内心では「ちょっと避けたい」と思っただろう。自分自身にもリスクを回避する本能的とも言える、ある種の差別意識は存在しているわけだ。

「コロナ差別」という現象

 人間は外界を把握するに際して対象に対して分かりやすい形で何らかのレッテルを貼ることで情報を単純化すると言われている。

 そのレッテル貼りが悪い方向に過剰に動くと差別へとつながる側面はあるだろう。

 差別とは”特定の集団や属性に属する個人に対して特別な扱いをする行為”である。今回受けたこの言動は”コロナ差別”と命名しても良いのではないだろうか。

 予期せぬ形で差別と言える出来事に遭遇した私はこのコロナ差別と差別という現象に関心を持つ事になった。

 私は早速Twitterで「コロナ 差別」と調べてみた。すると驚くほど大量の海外在住邦人の「コロナと言われた」Tweetが出てきた。

 またYouTubeにはフランスや米国などにおいてアジア系の人がコロナ差別を受けているというニュースが数多くアップデートされている。

 本稿では現在、世界中で巻き起こっているコロナ差別の状況に迫る。その状況は私の予想を遥か超えたものであった。

日本人やアジア人だけではない

 2月上旬、コロンビアにおいてテレビを見ると新型コロナウイルスの話を聞かない日はななくなっていた。ダイヤモンドプリンセスと中国湖北省武漢市の感染者の急増が取り上げられていた。3月に入るとイラン、イタリア、米国の感染者の増加が注目を浴びた。

 私がコロナ差別を受ける数日前、コロンビア在住の米国人(アングロサクソン系の見た目)と話したときにも「最近、路上でコロンビア人にすれ違う際に『コロナ』と陰口と共に避けられることがあった」と言っていた。

 つまりコロンビアでコロナ差別に遭遇しているのはアジア人というか外国人全般の可能性が高そうだ。

 その時点でのコロンビアでの新型コロナウイルス感染者は少なかった(2020年3月10日時点)。それと比較すると米国、日本、中国、イタリア、スペイン、フランス、ドイツなどの感染者は圧倒的に多かった。

 コロンビア人は海外から来る旅行者を見るとコロナウイルスを持っているかもと考えリスクを避けたい感情を持っているのだろう。

 コロナウイルス扱いされた側は不快なことは間違いないが、リスク回避、不安に起因した感情自体は人間の性質であり理解できる所もある。

 ただこのコロナ差別が現在さらに酷くなっているのかどうなのかは私自身が外出していないため確認できていない。現在コロンビアでは国内での感染拡大に伴い外出禁止令が発令されている。3月25日~4月13日までだ。食料や薬の購入以外での不要な外出は罰金もしくは禁固刑となる。スーパーや薬局以外の店はすべて閉まっており路上には人がいない。

 外出禁止令が発令された3月25日時点では新型コロナウイルス感染者は数十人ほどだったが4月3日現時点では1000人を超えた。

剥き出しの「悪意」

 ただし欧米や中東になるとこのコロンビアとはまた違った様相を呈している。コロナウイルスをきっかけにアジア人への差別もどうやら起きている様なのだ。

 コロナウイルスは初期には中国湖北省武漢市を中心に感染者が急増した。センセーショナルな報道はSNSでスマホ経由で一瞬で駆け巡った。中国人=コロナウイルスというレッテル貼りがなされアジア人が一緒くたにされてコロナ差別をしていると考えることもできる。

 ただ「コロナが怖い」というコロナウイルスそれ自体を原因として差別的な言動や行動を取る人もいるようだがそう単純ではないようだ。

 ニュースやTwitterを見ていると海外在住、旅行中の日本人のコロナ差別に遭った報告をたくさん見ることができる。見てみると明らかに悪意剥き出しのコロナ差別が伺える。

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・NBAの渡邊雄太選手がボールを持った瞬間「コロナ」という野次

・フランスの日本料理屋に「出て行けウイルス」というスプレーの落書きがかかれた。
ÉPIDÉMIE - Un restaurant Japonais a été vandalisé à #BoulogneBillancourt près de #Paris. Les mots « Coronavirus », « dégage » ont été inscrits sur la devanture du restaurant. (@BoulognePlus) #COVID19 #coronavirus pic.twitter.com/Tmk2BezV8O― Conflits (@Conflits_FR) February 17, 2020

・あるフランス在住の学生はコロナ、コロナと叫ばれてFuck you chinois!! (中国人≒東洋人)と言われた後にライターを投げつけられた。
街中を歩いてたら、ある人には、「コロナ コロナ」と言われ、ある人には、「Fuck you chinois!! !」と言われながら、ライターを投げられてとても痛かったです。

俺が何かしましたか? アジア人ってだけでこんなことするのおかしいと思いますが…。
本当に差別が激しい。― きなこ (@kinako_look695) March 12, 2020

・あるドイツ在住の人は通りすがりの男女に「コロナ、コロナ」と言われた。

・エジプトを旅している人は子供だけじゃなく大人ともコロナ、コロナと言ってくると報告。

・トルコを旅行していたい人は何度も何度もコロナ、コロナと言われた
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コロナの名を借りた「排外主義」

 他にも日本人以外のアジア人が被害に遭ったコロナ関連の差別も多数報告されている。

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・米国ニューヨークの地下鉄で黒人男性が立ち上がって「Tell him to move」と叫んでアジア人男性にファブリーズを吹きかける
There's not a single confirmed case of an Asian infected in NYC. Stop discriminating cause the virus definitely doesn't. #racist #coronavirus pic.twitter.com/Wt1NPOuQdy― Celia Au (@ItsCeliaAu) March 4, 2020

・イギリスでシンガポール人男性が4人組に囲まれて「I don’t want your coronavirus in my country」殴られて重傷を負う。
Singaporean student in London seeks eyewitnesses after coronavirus-related taunt and assault https://t.co/UD7AChHdyq― The Straits Times (@STcom) March 3, 2020
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 こうした数多の差別の事例を見るともはや「コロナが怖い」以外の動機が混じっているようにも思える。

 まず、その差別をしている人にしても自分はコロナウイルスに感染していない根拠が何かあるのだろうか。ないはずだ。これはその差別をしている当事者もわかっている話であろう。

 現在起きているコロナ差別には「コロナが怖い」というものだけでなくコロナを口実にした人種差別が行われているようにも見えてくる。

 コロナはポリティカルコレクトネスを吹き飛ばし差別意識を表面化させたのかもしれない。

 またシンガポール人が殴られたケースでは「I don’t want your coronavirus in my country」はコロナと言う口実を得たことで活性化した排外主義的な動きにも見える。

「冗談」では済まされない

 コロナ差別は異常なまでに至る所で起きておりコロナと言う名前を借りた人種差別、排外主義運動を引き起こすキッカケにすらなっているのではないか。

 コロナウイルス扱いと言うのはある種の「非人間化」の営みとも言えるし、この言葉遣いの鈍感さは軽視してはならないように思う。大げさとも思われるかもだが歴史のあらゆる戦争において兵士の相手に対する共感性を低減させ攻撃行動へのハードルを低くするために真っ先に行われるのが「非人間化」なのだ。

 話が飛躍してしまったが何より「コロナ」と言われた側は気分は良くない。私は自らこのコロナ差別を些細ながらも体験したのでよく分かる。人によっては酷く落ち込む人もいるはずだ。

 差別的な言葉は間違いなく人を傷つける。人を絶望に陥れる破壊力がある。

 もちろん上に挙げたコロナ差別が起きている国でも一部の人々が差別に加担しているだけである。実際、私のコロンビア人の友人でコロナ差別をする人は誰もいない。

 前述した様に人間は外界を把握するに際して何らかのレッテルを貼ることで情報を単純化する。その人間の認知の仕方が差別と密接に結びついていると考えるなら差別を無くすことは簡単ではないだろう。

 しかしながらコロナ差別をする少数の人の言動によって大いに傷つく人もいるのだから「冗談」と笑いごとで済まして良い話でもまたないはずだ。

政府高官、コロナ禍で💢まさかの日本叩き

JBpress 2020年4月9日(木)6時01分配信/高濱 賛(ジャーナリスト)

有事に必ず出てくる日米戦争の記憶

 米国人は国家の一大事に際し、咄嗟に日米戦争の記憶を口にする。

 イスラム教過激派が2001年9月11日、米旅客機を乗っ取り、ニューヨークのワールド・トレード・センターに直撃させた米東部同時多発テロ。

 同センター現場を米国人は「グラウンド・ゼロ」と名づけた。

 「グラウンド・ゼロ」というのは、米国が1945年8月6日、原子爆弾を投下した広島市の爆心地(市内相生橋の南東の島病院)のことを指すことで知られている。

 今や「姿なき敵」の猛攻にカオス化する米国。トランプ大統領は増え続ける感染者と死者にお手上げ状態だ。

 そのトランプ政権で新型コロナウイルス対策タスクフォースの責任者を務める公衆衛生行政のトップが今の現状を次のように言い放った。

 「パールハーバー(奇襲)の瞬間と同じだ」

 日米関係がいかに緊密になろうと、米国人にとって日本と言えば「パールハーバー」なのだ。

 フランクリン・ルーズベルト第32代大統領(民主党)は直後の1941年12月8日、米議会で「屈辱の日だ」(Day of Infamy)と対日宣戦布告を宣言した。

「今は米国が置かれた状況はそのパールハーバーの日と同じだ」とテレビとのインタビューで発言したのは、米公衆衛生局士官部司令官*1
でジェローム・アダムス公衆衛生局長(Surgeon General)。 *1=米公衆衛生局士官部隊(USPHSCC)は1798年に創設された「海上病院医療基金」がその後、改組再編されてできた陸海空軍など8つの武官組織の一つ。6500人の制服医務官からなり、24時間体制で公衆衛生監視・警戒に当たっている。司令官は通常海軍中将(Vice Admiral)の肩書が授けられる。厚生省の一部局。

 マイク・ペンス副大統領がインディア州知事だった時に州の公衆衛生コミッショナーに任命された公衆衛生の専門家だ。

 ペンス氏の引きをもあって(? )トランプ政権発足時に現職に抜擢されている。

 (https://www.nbcnews.com/meet-the-press/video/full-surgeon-general-there-is-no-magic-bullet-to-stop-spread-of-covid-19-81657925545)

 アダムス氏は45歳。ニュージャージー州の貧しい黒人農家に生まれた。奨学金を得てメリーランド大学に入学、その後インディアナ大学で医学博士号、カリフォルニア大学バークレーで公衆衛生学修士を取得している。

 党派は共和党ではなく、「インディペンダント」(無党派)と登録されている。

 新型コロナウイルス感染症の発生直後、「マスクなどしても役に立たない。する必要などない」と断定、その後、前言を取り消すなど物議を醸してきた。

 45歳と言えば、エコブーマー世代(両親が第2次大戦後生まれ)。その黒人男性の口から「パールハーバー」という表現がついて出るのは奇異に映る。

 この発言自体、冷静に善意を持って解釈すれば、「米国のすべてが激変した瞬間」とか、「今こそ米国民は一丸となって対処する瞬間」ということを言おうとしたのだろう、と考えることもできるだろう。

 だが日本人としてはいい気持ちはしない。

 事実、日米関係に精通する米主要メディアのベテラン政治記者は筆者にこう解説した。

 「保守派のトランプ氏やペンス氏の影響を受けたのか、新型ウイルスの発生源が中国だということで(日本人も念頭に入れた)アジア系に対する素朴な憤りやネガティブなアジア人観が勢い余って露呈したのだろう」

 この発言をテレビで聞いて嫌な気分になったのは何も筆者だけではない。

 日系公民権団体、「日系アメリカ人市民連盟」(JACL)は直ちにアダムス博士あてに抗議文を送りつけた。

 「米国にとって非常事態であるとの認識は共有する。だが、パールハーバー攻撃の日は140万人の日系米国人(と在米日本人)にとっては米政府から強制的に収容された日として記憶されている」

 「米政府高官たるもの歴史上の史実と比較する際にはその表現は十二分に気をつけるべきだ」

 (https://jacl.org/jacl-calls-for-caution-in-making-comparisons-to-past-wars/)

米国感染者は38万人、日本は2586人

 全世界の感染者数は7日現在、131万5344人、死者は7万3648人。米国での感染者は36万4723人、死者は1万人を超えて1万781人。死者数は世界で一番多くなった。

 安倍晋三首相が非常事態宣言をした日本の状況はというと、感染者数は2586人、死者は80人。

 G7(先進主要国首脳会議)の首脳の一人、英国のボリス・ジョンソン首相は新型ウイルスに感染し入院中。4月6日、容体が悪化して集中治療室(ICU)に入った。

 英国は国家の危機に瀕している。ドイツのアンゲラ・メルケル首相も目下入院中だ。世界は容易ならざる状況下にある。

 今や米国民も「3つの密」(密閉、密集、密接)の禁止を強いられており、(米国では『自粛』などと穏便ではなく、『命令』だ)情報の交換や会話はスカイプやネット、ズームでしかできなくなっている。

 筆者の住む町には「Nextdoor Digest」というSNSがあり、「どこのスーパーにはまだトイレットペーパーがある」とか「あのスーパーの行列は1時間待つ」といった身近な情報が流れている。

 4月7日には「買い物で外出することも控えよ」とのロサンゼルス郡(カウンティ)公衆衛生コミッショナーからの通達が出た。

 そんな状況下で数人が「必読の書」と勧めているのがご紹介する本書だ。

 この本は確かにニューヨーク・タイムズのベストセラー・リストにも名をつられている。

 「The Great Influenza: The Story of the Deadliest Pandemic in History(巨大なインフルエンザ:史上で最悪のパンデミックの記録)」

 初版は16年前の2004年で、今回新型ウイルス発生直後、緊急再版された。キンドル版も発売されている。

 著者はジョン・バリー氏。ロードアイランド州生まれで名門ブラウン大学を経て、ロチェスター大学大学院で修士号を取得後、高校、大学のアメフトのコーチ。

 その後ワシントンに移ってワシントン・ポスト・マガジン(日曜版付録)で政界モノを手がけた。

 そして自然災害をテーマに著作活動に入り、1998年、1927年にミシシッピー州を襲った大洪水について書いた本で注目された。

 (https://www.amazon.com/Rising-Tide-Mississippi-Changed-America/dp/0684840022)

 2004年には1918年のスペイン・インフルエンザ(スペイン風邪)*2
に関する膨大な資料を基に医療専門家たちを精力的に取材、本書を上梓した。 546ページに及ぶ力作で発売と同時に主要メディアはもとより医学関係メディアから高い評価を得ている。

 *2=スペイン・インフルエンザという名称が定着しているが、専門家の間ではスパインが発生源ではないというのが通説。当時は第1次大戦中で参戦国は新型インフルエンザが発生しても公表せず。スペインは中立国だったため報道管制は敷いておらず、発生の事実を最初に報道した。発生源はフランスとも中国とも英国とも言われている。

スペイン風邪の死者は1億人

 世界第1次大戦の最中、1918年に発生したスペイン・インフルエンザは世界人口の25%から30%、約5億人に感染した史上最大のパンデミックだ。

 致死率は2.5%以上で、死亡者数は4000万から5000万人。一説によれば、1億人に上るとも言われている。

 スペイン・インフルエンザは1年のタイム・スパンで3回のパンデミックを発生させた。

 第1波はスペインを発生源に(そう言われているが、科学的に立証するデータや記録はない)欧州と米国に感染拡大した。感染性は高かったが特に高い致死性ではなかった。

 第2波は、北半球の晩秋からフランス、シエラレオネ、米国で同時に感染拡大し、致死性は第1波の10倍。しかも死者は15歳から35歳の健康な若年層で最も多く、死亡者の99%は65歳以下の若年、中年層に集中していた。

 第3波は、北半球の冬、1919年初頭から始まり、世界全土で感染が拡大した。

 死因はウイルスによる肺炎が多く、重症患者は短期間に死んだため、当初は脳脊髄膜炎や黒死病ではないかと診断されていたという。

 当然のことながら当時はまだ結核菌に効く抗生物質すら発見されておらず、ワクチンも存在しなかった。インフルエンザウイルスが抗体として分離されたのは1933年。

 このためこれといった医学的対応はできず、今新型コロナウイルス感染防止で現代人が行っている「3つの密」禁止や消毒といったありきたりの予防対策しかできなかった。

 発生原因については当時もその後も多くの議論が戦わされてきたが、いまだにこれだという原因は判明していない。

 (https://www.history.com/topics/world-war-i/1918-flu-pandemic)

欧州戦線に向かった感染米兵 ウイルスを欧州に「逆輸入」

 著者はスペイン・インフルエンザの米国内での感染状況について焦点を当てている。

 スペイン・インフルエンザが米国で最初に確認されたのは1918年3月11日。カンザス州にあるフォート・レイリーのファンストン米陸軍基地だった。

 「この基地で感染した米兵が他の基地に移動したことでそこで他の米兵に移し、そこから第2次感染、第3次感染となっていった」

 「折から米兵は欧州戦線に参戦するために船舶で大西洋を渡っていた。1918年3月にはおよそ8万4000人が移動、翌4月にはさらに11万8000人が移動していた。ウイルスは兵士とともに欧州大陸に再上陸した」

「1918年晩夏、マサチューセッツ州にあるディビンズ基地*3
で米国内最初の大規模な集団感染が起こった」 *3=同基地は1911年に設立、多い時には3師団規模の将兵が常駐していた。1996年には閉鎖され、現在は精神障害を持つ服役者専用の連邦刑務所になっている。

 「ディビンズ基地は第1次大戦に参戦する米兵のための集合センターとして、全米各地から兵士が続々と集結し、訓練が行われていた」

 「ところが1919年の夏後半、昨日までぴんぴんしていた若い兵士が次々と肺炎の症状を見せた。そして数千人が重症化した」

 「基地内の病院は感染した兵士たちであふれ出した。兵士たちは呼吸困難症候群に襲われ、次々と死んでいった」

 「診断や治療に当たった医療関係者も次々と感染した。基地には軍や民間の専門医が駆けつけたが、高齢者ならともかく、エネルギーあふれる若い兵士たちが命を落としていくのを見て愕然とした」

 「打つ手はなく、どうすることもできなかった。死亡者数は850人に上った」

 「当時の米国の医療施設、医療技術は欧州に比べると数段遅れていた。そのためもあって、エピセンターとなったディビンズ基地から全米各地に感染するウイルスの拡大を防ぎ切れなかった」

 「一方、そうした医療面もさることながら、当時政権にあったウッドロー・ウィルソン第28代大統領(民主党)の政治的判断の失敗に負うところが大きかった」

 「第1次大戦を遂行することに重きを置き、スペイン・インフルエンザが軍隊内で拡散する状況を知りつつ矮小化し、時には誤った情報を流すことを命じていたのは大統領自身だったからだ」

 「ウイルス感染拡大の恐ろしさを過小評価していたのだ。その結果、スペイン・インフルエンザで死亡した米国人は67万5000人。1919年10月には1か月間で何と19万5000人が死亡した」

必要不可欠なのは「正確な情報」 および施政者の「的確な政策決定」

 著者が本書で何度もなども指摘している点は2つ。

 パンデミックを食い止め、終息させるのに必要なのは一にも二にも正確な情報だ。

 ウイルス自体の感染を食い止めるには、世界中から集めた最新情報を並外れた知識と経験を持つ医学専門家たちが分析し、抗体を見つけ出して治療薬を発見すること。

 治療薬や特効薬の開発にまだ時間がかかるというのであれば、現状でどうウイルスを抑え込むか――。

 その責務は政治にある。

 今拡大阻止対応策を決定し、実施できるのは政治を司る指導者しかいない。国際機関で世界をまとめる指導者の力量を必要になってくる。

 国民が全幅の信頼を寄せ、従う指導者が不可欠だ。

 ウイルソン大統領のように第1次大戦での戦闘状況を最優先に考え、ウイルスの猛威を矮小化したり、情報をコントロールする施政者ではパンデミックは阻止できない。

 著者は口を酸っぱくしてそう指摘している。

 今回、新型ウイルスへの対応がずさんなのは、発生地となった中国の習近平国家主席の「空白の2週間」だ。
 事態を甘く見て、ことの重大さに気づかなかったこと。ウイルス拡散よりも中国の恥になるのではないかと、決断を遅らせたこと。

 そうした習近平氏の意図を慮った国際保健機関(WHO)事務局長ら公衆衛生マフィア初動の遅さだ。

 出身国(エチオピア)と中国との密接な関係を忖度して、デドロス・アダム事務局長がパンデミック宣言を遅らせた。

 そのことは「ナルシスト・トランプ大統領」にも言える。

 医療専門家の助言に耳を傾けず、自らの「ひらめき」と「ディール(取引)の天才」と自負する動物的勘のみに頼って対応措置が後手後手に回ったのだ。

 外(外国)から見ると、2兆2000億ドルの緊急経済対策措置や感染者用の臨時病院施設の建設、米海軍病院船の派遣など目立った動きが見えるかもしれない。

 それによってトランプ大統領は強力な政治力を発揮していると判断する向きもあるかもしれない。

 だが一部の親トランプ・メディアを除けば、トランプ大統領の「失政」に対する批判は日増しに強まる一方だ。

 ご関心のある方は以下のURLをクリックしていただきたい。トランプ氏はまさに四面楚歌だ。

 これは何もチェリーピッキング(詭弁)ではない。

 当代屈指の保守系コラムニスト、デイビッド・フラム氏は新型ウイルスへの対応について「トランプ大統領の失敗のつけはすべて米国民が被る」と一刀両断にしている。

 同氏は、かってジョージ・W・ブッシュ第43代大統領のスピーチライターを務め、その後保守系シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ政策研究所(AEI)の研究員を務める傍らコラムニストとして活躍している。

 (https://www.theatlantic.com/ideas/archive/2020/04/americans-are-paying-the-price-for-trumps-failures/609532/)

 (https://www.nytimes.com/2020/04/05/opinion/trump-coronavirus.html)

 (https://www.nytimes.com/2020/04/06/opinion/trump-coronavirus-empathy.html)

 (https://www.theguardian.com/us-news/2020/apr/05/front-row-at-the-trump-show-review-jonathan-karl)

NYの新型コロナ、大半はアジアからでなく 欧州から持ち込まれた

読売新聞オンライン 2020年4月9日(木)19時15分配信

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は8日、ニューヨークで感染源になった新型コロナウイルスの大半は、アジアからではなく欧州から持ち込まれたことが、ニューヨーク大学の研究チームら複数の研究で明らかになったと報じた。

 分析結果では、ニューヨークで感染が広がり始めたのは、州内で初確認された3月1日より数週間前の2月中旬以前とみられるという。

 トランプ政権は3月11日、欧州26か国を2週間以内に訪れた外国人の入国を禁じた。だが、入国禁止の約1か月前には、ウイルスが主に欧州からニューヨークに持ち込まれていた可能性が高いことが分かった。

 トランプ政権は新型コロナウイルスを「武漢ウイルス」と繰り返し呼ぶなど中国の責任を強調してきた。1月末には、過去2週間以内に中国を訪れた外国人の入国を拒否する措置をとった。

 

2020年4月 8日 (水)

【緊急事態宣言】永久保存✍武漢ウイルス「予防の心得」

予防の心得にはウイルスいている」と思うこと

JBpress 2020年4月8日(水)6時01分配信/古森義久(在米客員特派員)

 米国のコロナウイルス感染はなお燎原の火のごとく燃え広がっている。トランプ政権は各州や民間の力を得て、強制措置をも含めて官民一体の対策を進めている。だが、そんな米国の状況を踏まえて日本をみると、米国で起きたような爆発的な感染拡大を懸念せざるを得ない不吉な感じに襲われる。

 その理由を簡単にいえば、日本では同ウイルス感染の検査がきわめて少ないことに加え、感染予防のための人間同士の接触を厳格に抑えていないことである。

 東京で感染者が急増している様子は、とくにその懸念を深刻にさせる。現実の感染者は実はケタ違いに多いのに、検査が少ないからわからないだけなのではないか。

 そんな心配を覚えているとき、日本のベテラン産業医が非公式に書いた新型コロナウイルスについての感染の仕組、その防御策の指針を受け取り、読む機会があった。この指針は、日本社会の現在の実態を踏まえながら、新型コロナウイルスに感染しない、感染を広げないための行動規範を日本の一般社会人の立場に立って、懇切かつ論理立てて記していた。その内容は、きわめてわかりやすく、具体性と論理性があり、説得力にあふれていた。

 この指針を書いたのは、日鉄日新製鋼の診療所長など主要企業での産業医を長年、務めてきたさいたま市立病院 名誉院長、慶應義塾大学医学部客員教授(外科学)の遠藤昌夫医師である。今回のウイルス禍では、とくに首都圏の主要企業で働く人たちの悩みに対応し、診察もおこなってきた。

 私はこの3カ月ほど、まずは東京で、そしてワシントンで、中国発のこの邪悪なウイルスが広がる様子を詳細に追い、両政府の対策をみてきた。その過程で、同ウイルスの特徴や感染の防止について、文字どおり山のような解説や指針を見聞きしてきた。だが今回読んだ指針ほど簡明で説得力に富むガイダンスは記憶にない。日本でいよいよ「緊急事態宣言」を迎えたこの新局面で、できるだけ多くの人に読んでもらいたいと素直に感じた。そこで、以下ではその指針の要旨を紹介したい。

高性能な「N95マスク」は必要ない

 まずは「コロナウイルス感染の仕組み」についてである。

 (1)ウイルスの表面から突き出している「突起」が鍵となって、ヒト細胞表面の鍵穴とマッチすると、ヒト細胞内に入り込みます。鍵と鍵穴がマッチしなければ感染は起きません。

 (2)ウイルス自体は脆弱な存在であり、単独では数日しか生きられません。そのため、生きているヒトから生きているヒトへと渡り歩かないかぎり、存在し続けることはできません。

 (3)ウイルスのコロナ(王冠)状の突起物は蛋白質でアルコールや次亜塩素酸、洗剤などにより容易に変性します。変性すると感染力を失います。

 (4)はしかや風疹、結核のように空気感染は起きません。そのため、空気感染防御のための(微粒子を95%以上捕集できる)「N95マスク」などは必要ありません。

 (5)ウイルスは咳やくしゃみなどにより発生した患者の鼻咽頭分泌物、気管分泌物のミスト(霧状物)に乗って飛散して、それを吸い込んだヒトに入り込みます。ミストを防ぐには通常のマスクで十分です。

 (6)感染はまた、ミストが付着したヒトの手指を介して、目、鼻、口などの粘膜から入り込みます。

 (7)感染ルートは上記の2経路だけです。未感染者が徹底してこの2経路を遮断すれば、難しい対策をとらなくても、2週間で感染の蔓延は終焉するはずです。

 以上のようなコロナウイルス自体の弱さと感染経路を知ると、人と人との接近や接触の自粛こそが最大の防疫対策であることがすぐわかる。ウイルスは人間の細胞の内部に存在しない限り、数日でみな死に絶えるのだ。

 同時に、空気感染はなく、感染者の分泌物を他の人が吸い込む、あるいは手などを経由して粘膜に入る、という2種類の感染ルートしかないという。だから米国でいうソーシャル・ディスタンシング(Social distancing:他人とは常に1.8メートルほどの間隔を保つこと)の効用があるわけである。日本ではこの人間同士の距離保持がまったく守られていないようだから、感染が拡大し続けても不思議はないことになる。

手には常にウイルスが付いていると思え

 遠藤医師はさらに一人ひとりがするべきこと、避けるべきこととして以下の項目を挙げていた。産業医の助言らしく、主対象は企業に勤める人たちとする内容である。

 (1)家を出るときから帰宅までマスクを装着する。マスクをつけて、さらに眼鏡をかけていれば、無意識に手が顔に触れるのを防止することができます。

 (2)自宅から会社までの移動では、不特定多数が触れる部位(自動販売機、電車のつり革・つかまり棒、エスカレーターのベルトなど)には必ずウイルスがいるとみなし、頻繁に手を洗うか消毒する。

 (3)コンビニなどで売っている使い捨ての手袋を着用して外出するのも一案です。手袋をしていればどこに触っても大丈夫ですが、念のため手袋の上から洗浄・スプレーをすることを勧めます(ただし、手袋を外す時に外側に触らないように! )。

 (4)仕事場に入ったら手を洗うか、消毒する。仕事場のドアノブにもウイルスがいる。自分の仕事用デスクと椅子を除菌液ペーパータオルで清拭する。

 (5)トイレでは、用を足す前と部屋を出て扉を閉めた後に、手指の消毒を実施する(トイレのドアノブにもウイルス! )。

 (6)ヒトと会う時、対面して話すときにはマスク、相手にもマスク装着をお願いする。握手、ハグはしない。名刺交換をしたら手指を洗浄するか消毒する。会食の時には、料理を取り分けたり、共通のトングを利用しない。お互いのスマホをのぞいたり、相手のスマホには触らない。相手にも触らせない。

 (7)買い物の際には、カート、買い物カゴ、陳列してあるどの商品もすでに不特定多数のヒトが触っているので、買い物が終わったら手指を洗浄するか消毒する。自分の手には常にウイルスが付着していると思って、手洗い所や消毒液スプレーを見かけたらこまめに手洗い・スプレーをする。

 (8)帰宅後はまず、洗顔と手洗いをする。洋服を着替えたら再び手洗い。出入り口のドアノブを清拭する。念のために家の中でもトイレの後と、食事前には手を洗う。

 上記の対策をすれば95%の確率で感染を防げるはずです。頑張って下さい。

 * * *

 以上が遠藤医師の助言だった。そんなことはとっくに知っている、わかっている、実行していると、いう反応もあるだろう。だがこの緊急時、念には念を入れて、という意味で読んでいただければ幸いである。私自身にとっては、ああ、そうなのかと気づかされた点が少なくなかったことを強調したい。

規律正しい日本人が「外出自粛」の呼びかけを無視するワケ

ITmediaビジネスonline 2020年4月7日(火)8時11分配信

 「外出自粛に従わないで出歩く若者がウイルスを撒(ま)き散らしていると叩かれているのに、このジジババたちはいいのかよ」――。

 いよいよ国が「緊急事態宣言」を発出する中で、SNSで拡散されたある写真に、若者たちが怒りの声をあげている。その写真とは4月4日、「おばあちゃんの原宿」として知られる「巣鴨地蔵通り商店街」で撮影されたもの。毎月4のつく日に開催されている恒例の縁日に、多くの高齢者が訪れて、楽しそうに商店街を歩いているのだ。

 現在、国、自治体、そして医療関係者が「医療現場が悲鳴を上げているからこれ以上、感染を広げないように外出を自粛して」と喉を枯らして訴えている。しかし、これに従わない「バカ者」もいる。政府や東京都の説明ではこれは、主に学校が休校になったことで、渋谷に遊びに行くような十代や、繁華街で飲みに行っている若い世代だという。

 ただ、この写真を見れば、必ずしもそうではないことがよく分かる。事実、クロス・マーケティングが3月27~29日にかけて、全国の20~69歳の男女計2500人にWeb上でアンケートを取ったところ、商業施設への買い物、外食、旅行、トレーニングという主に外出が伴う活動11項目で全てトップなのは60代で、20代のほうが圧倒的に外出自粛していることが分かっている。

 要するに、「ウィルスを撒き散らしているのは若者」という話は、政治家の「票田」である高齢者へ配慮するためのスケープゴートであり、「老いも若きも外出自粛に従っていない」というほうが実態に近い可能性があるのだ。

「不要不急の外出はやめて」という訴えも

 では、なぜ我々日本人は、死者が多数でている国の人々たちや、医療関係者が「今回ばかりはマジでヤバイから不要不急の外出はやめて」という必死の訴えに素直に従うことができないのだろうか。

 ご存じのように、我々は東日本大震災など被災地での秩序ある行動などで、よその国の人々から「世界一規律が正しい」なんてヨイショされることが多い。そのため、海外の人たちは当然、今回もその国民性がいかんなく発揮されていると思っている。例えば、J1柏レイソルを率いるブラジル人のネルシーニョ監督は先月、母校のメディア『グローボエスポルチ』にこのように述べている。

 「ここ日本は、とても規律正しい人たちばかりだ。彼らは、大規模イベントを3月中旬までに中止するよう求める政府の要請に応じている」(Football ZONE web/3月15日)

 そんな規律正しい人々なら、「不要不急の外出は控えて」という要請にも素直に応じるはずなのだが、現実はそうなっていない。こうしている今も繁華街は若者だけではなく、高齢者も普通に歩いている。

 トイレットペーパーやマスクのために開店前からドラッグストアにきれいに並ぶようなマジメさや、大規模イベントを右にならえで中止をする従順さがあるのに、「外出を控えて」の呼びかけだけはなぜかガン無視――。この差はいったいどこからくるのか。

 まず、考えられるのは「もし感染しても自分は重症化しないでしょ」と甘く見ている人が多いということだろう。感染拡大している他国でも当初このウイルスを、高齢者や基礎疾患のある人々だけが気をつければいいものだと捉えていた傾向があったので、日本でも同様の誤解が広まっていると考えられるのだ。

 そこに加えて、ネットやSNSで情報を入手している人たちの場合、「新型コロナより経済活動が停滞するほうが怖い」という考えに基づいて、過度な自粛を控えている可能性も高い。

 このような緊急事態下で、政府や自治体のスタンスを正確に報道しなくてはいけないテレビや新聞というマスコミではほとんど大きく扱われないが、実はネットやSNSでは、「外出自粛なんてやり過ぎだ」という意見も少なくない。そのような主張をする方たちの論拠はざっとこんな感じである。

・毎年インフルエンザで万単位の人が死んでいるのに、それほど死者の出ていない新型コロナを大騒ぎし過ぎ。

・BCGを接種している国は症状が軽いので、日本も欧米のように大量の死者がでるわけがない。ロックダウンはもちろん、外出自粛など必要ない。

・外出を自粛して経済活動をストップさせたら、つぶれる店や企業が大量に出て、失業や収入源でコロナよりも死者が増える。

「新型コロナ報道」に疑問

 感染拡大を食い止めるため不眠不休で働く医療関係者の人たちが聞いたら卒倒しそうな主張かもしれないが、ネットやSNSではこのような仮説が盛んに唱えられており、それなりに支持を集めている。

 ただ、そこまで理屈っぽく物事を考えているのは少数派で、大多数の人々は「なんとなく大丈夫かなと思った」とか「みんな普通に出かけてるから」というふわっとしたムードで外出をしている。では、なぜこのようなムードがつくられたのかというと、筆者はマスコミによる「新型コロナ報道」によるところが大きいと考えている。

 「不要不急の外出を控えて」という政府や東京都の呼びかけがあった以降のニュースや情報番組を思い出してほしい。さまざまな観光地や繁華街に生中継を出して、「不要不急の外出をしている人々」の映像を大量に流していなかっただろうか。

 例えば、フジテレビの『とくダネ』は、東京都が不要不急の外出を控えるよう呼びかけた先月28日と29日に、箱根・熱海などの観光地には多くの若者の姿が見られたというVTRを流すとともに、東京・原宿でパンケーキを食べに来た若者にマイクを向けて、「パンケーキとコロナの怖さを比べると?」と質問。若者は笑いながら「今日はちょっとパンケーキでした」なんて答える映像を流している。VTR明けのスタジオではこういう若者を「バカ者」扱いで、記事冒頭で述べたように、彼らの無知と無自覚が感染拡大を招いていると言わんばかりに吊し上げた。

 もちろん、このような報道はテレビだけではない。『若者、東京で買い物やカラオケ 外出自粛「気にしない」「遅い」』(東京新聞、3月28日)というような論調は新聞やネットにも溢れ返って、若者に人気のある芸能人が「危機意識を持って」などと呼びかけた。

人々の行動に影響

 さて、ではこのような論調・映像が朝から晩まで何日間も連続で大量に流されると、人々の行動にどんな影響が出てくるのか。

 「そりゃあ報道のおかげで危機意識が高まって、外出を控えるようになるんじゃない?」と思うかもしれないが、現実はむしろその逆で、このように考える人たちが増えていく。

 「なんだ、週末は外出自粛とか言ってただけど、たくさんの人が出かけてるじゃん。だったらウチも本格的にロックダウンとかなる前に、出かけられるうちに出かけておこう」

 つまり、テレビや新聞で「外出自粛に従わない人」を繰り返し、繰り返し報道することによって、皮肉なことに「外出自粛に従わない人」の背中を押してしまっているのだ。

 と言うと、「世の中の人間をバカにするな! そんなに簡単にマスコミに踊らされるわけがないだろ!」と怒る方たちがたくさんいるが、我々がマリオネットのようにいとも簡単に操られてしまうのは、先日の「トイレットペーパーパニック」が証明している。

 SNSで「トイレットペーパーは中国で製造しているので品切れになる」というデマが流れた。テレビや新聞は、これは悪質なデマで、日本国内で製造しているので在庫はたくさんあるというメーカーの説明を報道して、不要な買い占めはやめてくださいと訴えた。しかし、そこでこのようなパニック時に絶対にやってはいけないことをした。

 「空になった棚」と「デマだと分かっていても、なくなったら困ると店に押しかけた人々の行列」というパニック映像を繰り返し流したのだ。こういう映像が目に入っても、「必要な人に行き届かないし、店や流通が大変になるから今は買うのはやめよう」と冷静に考えられる人は少ない。ほとんどは、「みんな」に引っ張られる。

 「うわっ、みんなあんなに並んでいるんじゃんか。こりゃなくなったら大変だ。家族や親戚にも分けてあげられるように大量に買いしめなくちゃ、あとでバカを見るぞ」

 つまり、マスコミが警鐘を鳴らそうと「禁止行為」を取り上げることで、「禁止行為」に踏み切っている人間が世の中にはわりと多いんだな、という誤解を人々に与えて、「禁止行為」の心のハードルを下げてしまったというわけだ。

社会の混乱や不安を「ショー」として

 このメディアの構造的な欠陥はこれまでも度々指摘されてきて、「気をつけないと、社会に害を撒き散らすぞ」と警告されてきた。その代表が、「自殺」だ。

 ご存じの方も多いだろうが、カリスマ的な人気を誇る著名人の自殺をマスコミが一斉に報道をしたり、自殺の方法や場所などを詳細かつセンセーショナルに報じたりすると、自殺者の数が跳ね上がることが分かっている。

 「自殺」に関する情報がメディアに溢れることで、「あんなスターも悩んで自殺をするのなら、自分のような普通の人間も自殺するのはしょうがない」「世の中には自殺をする人がたくさんいるんだな」という誤解を与え、「自殺」に対する心のハードルを下げて、背中を押すようなことになっている。そのため、WHOでは自殺に関する報道ガイドラインを設けており、近年になって日本のメディアもこれを順守するようになったのだ。

 話が長くなるので割愛するが、もともとテレビのルーツは、「兵器」だ。映像の力によって、遠く離れた人々は思うままに動かすことができる、ということでナチスドイツが開発に着手して、それをアメリカが引き継いだ。

 そういう出自なので緊急事態下で使い方を間違えると、群衆を誤った方向に暴走させる。例えば、2014年5月、ウクライナ南部にあるオデッサという地域で、ウクライナ民族主義者とロシア系住民が衝突し、建物内で火災が発生。ロシア系住民40人が亡くなる大惨事となった。その後、ロシアではその報復として、多くの若者が自ら志願して戦場へ行った。ロシア側のテレビ報道で、「ウクライナ民族主義者が死体を辱めている」「妊婦が殺された」という証言が繰り返し報道されたからだ。

 しかし、結論からいうと、これはデマだった。要するに、ロシア国民の戦意を高揚するため、ウクライナへの憎悪をあおるためのプロパガンダだったのだ。

 今回、新型ウイルスとの戦争でも、テレビなどのマスコミは大きな役割を果たすはずだが、今のところ、トイレットペーパーパニックをあおったりと国民の足を引っ張ってばかりいる。震災報道で、無事な人々や被害のなかった地域はスルーして、壊れた家屋や津波の映像ばかりをセンセーショナルに報じて大ヒンシュクを買っているように、日本のマスコミは社会の混乱や不安を「ショー」として消費する傾向があるためだ。

ウイルス報道のガイドライン

 そういう過去の実績を踏まえると、「緊急事態宣言報道」にも注意をしたほうがいい。「ご覧ください! 緊急事態宣言下なのに、若者があんなにたくさん出歩いています!」とか「物資の買い占めで、ものすごい行列ができています! どこまで並んでいるんでしょうか!」なんて大ハシャギして、パニックをあおる恐れがあるのだ。

 これがタチの悪いところは、やっているご本人たちには「起きていることを伝えることが我々の使命だ!」なんて感じで正義感に浸れるので、自分たちの偏った視点になかなか気付くことができず軌道修正ができないことだ。

 自殺報道もガイドラインができたことで、どうにか”お祭り騒ぎ”にブレーキがかかっている現実がある。これ以上、社会に混乱を招かないように、ウイルス報道のガイドラインを早急に整備する必要があるのでないか。

 

2020年4月 7日 (火)

【コロナショック】安倍首相<緊急事態宣言>発令✍来月6日まで

生物学者「コロナ問題を『2週間で解決する』のは理論的には可能

AERAdot. 2020年4月2日(木)7時00分配信/福岡伸一(生物学者)

 治療薬もワクチンも集団免疫も待たずに、2週間でコロナウイルス問題を解決する方法が「理論的」にはある。

1.世界人口70億人。およそ20億家族がいると仮定する。

2.各家族に、2週間分の食料と水を与え、その間、完全完璧な隔離をする(各家族の間のあらゆる接近を一切遮断してもらう)。

3.2週間待つ。

 この結果、何が起きるか。

 人間の体内では、ウイルスと免疫系の戦いは2週間以内に決着がつく(とされる)。それゆえ、

1.家族内に感染者がいない場合、何も起きない。2週間後もその家族は健在で、その後、ウイルスを伝播する心配もない。

2.家族内に感染者がいる場合、家族内で伝播・発症が起き、各体内で2週間のウイルスvs免疫系の戦いがおきる。多くの場合、免疫系がウイルスに打ち勝ち、体内のウイルスは分解除去される。不幸なケースでは、ウイルスが勝ち、宿主が亡くなる場合。結果として体内のウイルスも増殖できなくなる。この場合も、2週間後には家族内にウイルスはいなくなる。

3.結果として、2週間後、世界から(少なくとも人間から)ウイルスは駆逐される。

 これは、知人の数理学者と会話しているとき(もちろん遠隔的会話)に出てきたアイデア。もちろん純粋に理論的な思考実験である。現実的にすぐ実行に移せるわけではないことをご理解いただきたい。しかも、このモデルは「完全隔離」が旨なので、発症者が病院に行くことは考慮にいれていない。

 20億家族のうち、0.1%にウイルスがいて、それが家族のもう一人にうつるとすれば、400万人が感染。このうちどれくらいが発症するかわからないが、半数が発症し、致死率が1~2%だとすると2~4万人がこの完全隔離作戦の犠牲になってしまうことになる(これは現時点での世界死亡者数に近い)。

 もうひとつの盲点は、たとえ免疫系が勝っても、体内にウイルスが潜伏している人がいる可能性もあるということ。

 つまり、ウイルスとの戦いは、それくらい困難を伴うものでもある。適切な隔離政策で広がりを抑えつつ、長期的にはインフルエンザのように共存していくことを選ぶしかない。

マッキンWG国際意識調査 日本人の「コロナ不況」への不安の高さ、「完全なロックダウンへの支持の少なさが浮き彫りに。

FINDERS 2020年4月7日(火)18時33分配信

国際広告代理店のマッキャン・ワールドグループ内のグローバルチーム「McCann Worldgroup Truth Central」は、4月7日に「Truth About Culture and COVID-19 Wave 2(文化と新型コロナウィルスについての真実 第2回調査)」の調査結果を発表した。

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同調査はGoogleサーベイ360を活用し、日本を含む世界14カ国(日本、カナダ、フランス、ドイツ、メキシコ、スペイン、英国、米国、コロンビア、トルコ、チリ、イタリア、アルゼンチン、インド)で実施した新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックに関する各国・各世代の意識調査で、3月23日から30日にかけて各国の人口構成に相似した集団約1000人、合計約1万4000人からの回答を得た。

「感染しても自分は大丈夫」と考えている人は24%に減少

まず、自分が新型コロナウイルスに感染する心配をしているかという質問に関して、3月中旬(3月12~21日)に実施した第1回調査時点では、36%の人(調査14カ国平均)が「例えコロナウイルスに感染したとしても、自分は大丈夫だと思う」と回答していたのに対し、今回の調査では「自分は大丈夫」と考えている人は24%に減少した。特に感染が急速に広がった欧米では米国が31%(前回調査58%)と大幅に少なくなったほか、カナダ29%(同54%)、英国27%(47%)など約半数の人々が楽観視していた国で、この2週間ほどで認識が大きく変わったことがわかった。

日本含め各国で軒並みメディア報道の信頼性が高まる

「自分が感染するかもしれない」という現実味が増すにつれ「メディアは不要にパニックを煽っている」と感じている人の数も減っている。前回調査では14カ国平均で42%だった同回答が、今回の調査結果では31%にまで減少した。日本は11ポイント減って45%(前回調査:56%)に。他国では米国35%(同50%)、イタリア24%(同29%)、スペイン23%(同29%)、ドイツ28%(同38%)、フランス34%(同37%)、英国34%(同53%)と各国で軒並みメディア報道の信頼性が高まりをみせた。

感染拡大への不安が60%から70%弱に

新型コロナウイルスの感染拡大に対して「とても心配している」「心配している」と回答した人は、前回調査では調査14カ国平均で53%だったのに対して、今回は14ポイント増加の67%となった。感染者数の拡大に伴って人々の不安が高まっていることがわかるという。

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感染者数の増加した国別に「とても心配している」「心配している」の合計値を見ると、米国57%(前回調査:34%)、イタリア67%(同65%)、スペイン76%(同68%)、ドイツ59%(同54%)、フランス74%(同67%)、英国71%(同40%)、日本は64%(同51%)と3月末時点では、どの国でも感染拡大への不安が6割から7割の人々に広がっていたことがわかる。

大規模な経済対策・生活支援政策を打ち出す国では経済的不安が低下

新型コロナウイルスに対する懸念・不安は、感染による死亡者数の増加という人的な被害の増加と、失職や収入減による生活への影響の二つの面がある。

感染死亡者数の増加への懸念を挙げる人は14カ国平均で51%(前回調査:43%)と半数だった。国別に見ると米国で52%(前回調査:34%)、イタリア49%(同49%)、スペイン61%(同:47%)、ドイツ53%(同47%)、フランス61%(同49%)、英国59%(同52%)、日本43%(同31%)と各国とも10ポイントから20ポイント増加している。

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失職や収入減による生活への影響への懸念や不安がある人は調査14カ国平均で26%(前回調査:25%)となった。日本では38%(同:5%)と4割近い人々が懸念を抱いているが、一方で経済政策や生活支援政策によって懸念や不安を抑えることに成功している国もある。米国では31%(前回調査:23%)、イタリア23%(同17%)、スペイン24%(同:9%)、ドイツ26%(同27%)、フランス13%(同17%)、英国29%(同20%)という結果となった。

日本では「完全なロックダウンの実施」への賛同が14カ国中最低

新型コロナウイルスの感染拡大防止について、自国政府の対応体制が「整っている」および「とても整っている」と回答した人は、14か国平均では30%(前回調査:31%)とほとんど変わらなかった。日本では前回調査から4ポイント下がり14%(同18%)となった。同質問で前回調査より対応体制の評価が高まったのはインド64%(同55%)、ドイツ33%(同25%)、英国26%(同20%)、カナダ44%(同40%)だった。

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また、感染拡大防止のために「完全なロックダウン」政策を実施すべき、という意見に賛同する人は14カ国平均では約4割だったが、日本は調査対象国中では最も低い24%となった。

「人の集まる公共の場を避ける」という人は14か国平均で73%

世界中で感染防止に向けた取り組みを進める機運はますます高まっている。感染防止のために「人の集まる公共の場を避ける」という人は、調査14か国平均で14ポイント増の73%(前回調査:59%)となった。日本は前回調査の45%から8ポイント増の53%という結果となった。

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各国別では、3月下旬時点で「外出禁止」などの規制を強めている国では着実に意識が高まっている。国別では米国75%(同49%)、イタリア70%(同68%)、スペイン73%(同73%)、ドイツ75%(同65%)、フランス79%(同77%)、英国84%(同32%)と欧米諸国は7割以上の人々の行動が変わっている。

危機の時代に企業はどう振る舞うべきか

世界の半数の人(および本調査を実施したほぼすべての国の過半数の人)は、今回のパンデミックで「世界は根本的に変わる」と感じているという。しかしその長期的影響の全てがマイナス面なわけではない。パンデミックの暗い側面については広く認識されているものの、多くの人は、家族やコミュニティとのつながりを再確認するなど、この時間を前向きに活用しようとしているという。

今回の調査では、具体的に下記のような傾向があったという。

・3人に1人が「今回の出来事をきっかけに、大切な人たちとの距離が縮まった」とすでに感じている
・3人に1人が「いつも以上に人と人が助け合うようになっている」と感じている
・10人に6人が、今回の出来事は「人生で本当に大切なものを考える機会になる」と考えている
・17%の人が、これを機に新しい趣味を始めている
・18%の人が「人々の信仰心が厚くなる」と考えている
・46%の人が「二酸化炭素排出量が減る」と思っている

今回の結果を受け、マッキャングループのマネジメント層は下記のコメントを寄せた。

「今は、政府や医療の専門家だけでなく、企業の行動と情報発信にも大きな関心が集まっています。これは企業にとって、消費者からの評価を得ることができる稀かつ極めて重要な機会と言えます。企業は、引き続き消費者とのコミュニケーションの中で、消費者の “心情をよく心得た味方”としての適切な表現を用いるよう注意することが大切です。決して現在の特異な状況に便乗していると思われてはなりません。人々がソーシャルディスタンス(社会的距離)を取る必要がなくなった後も、この時期に消費者とともに学んだ価値観や考え方を生かすことが重要です。私たちはクライアントの皆様に消費者の生活の中で意味のある役割を果たし続けるための助言と支援をしています」(マッキャン・ワールドグループの会長兼CEOのハリス・ダイアモンド)

「この調査では、人々が目に見えない恐怖とどの様に向き合い、どの様に克服していくかという意識と行動の変化をリアルタイムで追っています。人々はただ懸念と不安を覚えるだけでなく、パンデミックによって体験することになった新しい社会規範と生活の中で、自分たちが本当に豊かで幸せになるために大切なものは何かを考えています。私たちは生活者とともに、生活者の視点で、生活者の為の知恵を見つける努力をしています」(マッキャン・ワールドグループ(日本)の代表取締役社長 兼 CEOであるアントニー・カンディー)

「本調査では、日本においても他国同様に不安が一段と高まっていることがはっきりと見られます。日本における不安としては、「仕事を失う・経済的に苦しくなる」が個人的な懸念として、今回調査した他の国と比べても最も高い。また、心配事として「生活必需品が足りなくなる」も世界の中で最も高くなっています。ブランドとしては、自社の本業を通じた商品の安定供給、および、従業員のサポートということが、日本では大事なポイントになっていくでしょう。なお、政府によるフルロックダウンが必要だと考える人は、日本が最も少なく24%になっています」(マッキャンエリクソンのプランニング本部長である松浦良高)

愛知京都北海道緊急事態宣言対象外」の理由

日刊スポーツ 2020年4月7日(火)13時52分配信

 政府が決めた緊急事態宣言の対象地域7都府県に、東京や大阪と同じ都市部の愛知県、京都府、北海道が含まれていない理由が、7日の参院議院運営委員会で質疑の対象になった。

 国民民主党の大塚耕平議員の質問に、西村康稔経済再生担当相は、7都府県を対象地域にした背景を<1>感染者数が倍になるスピード<2>感染経路不明者の数を「総合的に判断した」結果だと述べた。

 対象地域を決めるに当たっては「当然、北海道、愛知県、京都府も議論された」と明かした上で「愛知は感染者数は多いが、倍増するスピードがゆったりしている。感染経路が分からない人も比較的低かった」と、説明。京都府、北海道についても「同様の判断をしている」と述べた。

 その上で、これらの地域についても「引き続き、(感染防止に)しっかりした対応を取らないといけない」と呼びかけた。

愛知は“宣言対象外感染全国5番目死者東京に次ぐ2番目 

毎日新聞 2020年4月7日(火)21時48分配信

 感染者数が全国5番目、死者は東京都に次いで多い愛知県がなぜ緊急事態宣言の対象から外れたのか。7日の参院議院運営委員会で質問された西村康稔経済再生担当相は「感染者が倍になるスピードが東京5日、大阪6日だが愛知は23日ぐらいで、非常にゆったりとしている。感染経路がわからない(人)が27%と比較的低いこともあり、指定を見送った」と答弁した。

 一方、対象外という受け止め方による緩みを懸念し、「特に患者数の多い愛知、京都、北海道については、引き続きしっかりと対応をとっていく」と、状況次第で対象地域への追加に含みを持たせた。

 対象外となったことに、愛知県の大村秀章知事は7日、報道陣に「愛知はなんとか持ちこたえているということ」と述べた。政府の専門家会議が1日に愛知を含む5都府県を「医療体制が切迫している」とした際は「体制は十二分」と強く反発、厚生労働省に抗議した。しかしこの日は、首都圏と関西にはさまれた立地のため「(追加は)当然考え得る」と警戒。三重、岐阜両県知事と共同アピールを発表し、3県民に5月6日まで、対象地域への移動自粛と、対象地域に住む家族や友人、仕事関係者に不要不急の来訪を控えるよう働きかけを要請した。

 これに対し、名古屋市の河村たかし市長は「愛知県を対象区域に入れるよう、政府に申し入れる」と述べた。宣言下の東京、大阪から仕事を求めて「人が流入してくる可能性がある」と理由を語り、「名古屋は丁寧に対応し、抑え込んだ。ものすごく努力してきたのに、再び苦しい思いをするのは不合理だ」と訴えた。

 愛知県内のある市長は政府の経済対策について「対象地域限定の特例措置が取られると、愛知県は損することになる」と警戒。河村市長も「(指定の有無で)差が生じてはいけない」と指摘した。

危機感が足りないのか…芸能人はコロナ蔓延でもびまくっていた

日刊ゲンダイDIGITAL 2020年4月7日(火)9時26分配信

 志村けん(享年70)の死によって、未だ多くの国民がそのショックから立ち直れないでいるが、皮肉にも、新型コロナウイルスがすぐ間近にある命を脅かす恐怖であることを改めて知らしめる結果となった。3月31日には、脚本家で俳優の宮藤官九郎(49)の感染も判明。4月4日にはお笑いトリオ「森三中」の黒沢かずこ(41)の感染もわかった。この3人に共通する点は、いずれも感染源が不明ということだが、テレビ業界では売れっ子であり、常に集団の中で行動していたという点だ。

「志村さんに関していえば、もともと夜な夜な大勢で酒席を囲むことが大好きで、最近はコロナの影響で経営が苦しくなった馴染み店をハシゴして回り、わざわざお金を落としに行っていたという報道もありました。それでなくても、バラエティー番組の収録には100人以上のスタッフが関わっています。スタジオはいわゆるコロナ感染の原因となる3密(換気の悪い室内、多数集まる、間近で会話)の条件が揃っており、普段酒席にはほとんど参加しない黒沢さんもバラエティー番組にレギュラー出演していました。クドカンさんにしても、自身のバンドのミュージックビデオの撮影に加え、舞台稽古もしていたといいます。仕事終わりに打ち上げは当然のように行われていたでしょうし、つまり、どこで感染していてもおかしくない。だから感染源を追えないということなのでは」(芸能ライター・弘世一紀氏)

ピース又吉も近藤春菜も…

 とはいえ、このご時世だ。芸能人も自粛モードに入って夜の街から姿を消した思ったら、たくさん出歩いている。

 お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹(39)が仲間を引き連れて、渋谷の街で居酒屋からバーへと午前4時まではハシゴする様子を発売中のフライデー(4月17日号)が報じた。この日は3月30日で、志村けんの訃報が流れた日。小池百合子都知事(67)が緊急会見で夜の繁華街への自粛を呼びかけた。その直後に、仕事先のNHKを出て、その足で夜の街へ遊びに出かけたことになる。また、同じ号のフライデーは、「ハリセンボン」の近藤春菜(37)がモデルの滝沢カレン(27)やタレントの丸山香里奈(37)らと自身の誕生日を祝う宴を夜11時まで開いていた様子も掲載した。こちらは外出自粛前の3月上旬のことだというが……。

「近藤はワイドショーのコメンテーターを帯で務め、日々、専門家からコロナの危険性について直接話を聞いていたはずです。その最中、自身の誕生会を開き、多忙を極める複数の女性タレントとともに3密の状態でいたというのは正直、驚きました。芸能人は常に3密の中で仕事をしており、その延長で飲み会を開くので、危機意識を感じる基準が一般人とズレているのかもしれません。自覚がないというよりは麻痺していると言ったほうがいいかもしれませんね」(前出・弘世一紀氏)

 志村けん死去の一報を聞いて、号泣していた近藤ですらこうなのだから、ほかの芸能人も推して知るべしだ。

目立ちにくい関西で遊ぶ芸能人

 関西から東海エリアで芸能人が出入りするバーを経営している男性がこう言う。

「若い芸能人は東京は遊べる場所が少ないと言って、こちらまで来て遊んでいます。完全会員制のバーですが、見た目には普通のマンションなので誰も気付きません。ここに来れば芸能人に会えるというので女の子の会員もたくさん集まってきます。もちろん出入り口には消毒用のスプレーを置いていますが、まるで友達の部屋のように寛げるのでコロナのことも忘れて楽しんでいます」

 新型コロナウイルスに感染し、現在入院中の阪神タイガースの藤浪晋太郎投手(25)を含む3選手も知人宅のタワマンで開いた合コン寿司パーティーで感染したが、同じようなことが芸能界のみならずスポーツ界でも行われているということだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中、著名人への感染が公表されるたびに、それまで関心のなかった若者の間にも危機感は確実に広まりつつある。とはいえ、一定数の無関心な人々は、相変わらず夜の銀座や新宿歌舞伎町、秋葉原といった繁華街で個人の欲望を優先している。それは、芸能界でも変わらない。

安倍首相、緊急事態宣言「感染拡大続けば8超える

共同通信 2020年4月7日(火)19時57分配信

 安倍総理は7日、緊急事態宣言を行なった。対象は、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、福岡県の7都府県で、期間は4月7日から5月6日までの1カ月。

 感染拡大を防ぎ、緊急事態を1カ月で終えるためにも、「人との関わりを7-8割削減する必要がある」と数値目標を示し、「社会機能維持のために必要なもの以外は、仕事は自宅などオフィスでお願いする。出勤する場合でも、ローテーションで最低7割減らしてほしい」と語った。

 安倍首相は「密閉、密集、密接の3つの密を防ぐ」を強調し、「バー、ナイトクラブ、カラオケ、ライブハウスへの出入りは控えてください。集会、イベントを避け、飲み会、家族以外の多人数での会食もやめてほしい」と呼びかけ。さらに、「自分が感染者かもしれないと思って行動してほしい。他の人との距離を保つ。飛沫を飛ばさないようマスクを付けるそのことが他の人の命を守り、ひいては自分の命を守る。協力をお願いする」と語った。

 なお、医療機関への通院、生活必需品の買い物、必要不可欠な職場への出勤、健康維持のための散歩やジョギングなど、生活の維持に必要な場合には外出可能。「外の散歩やジョギングは何ら問題ない」とした。

 また、「経済活動への大きな影響は避けられない」とし、108兆円規模で「世界最大級の経済対策を実施する」とし、6兆円規模の現金給付、児童手当に1万円を加え、家計を下支えするほか、中小企業向けの融資なども実施していく。

 安倍首相は、「戦後最大の危機を乗り越えていく」と強調。「海外で見られるような都市封鎖・ロックダウンではなく、道路封鎖はしない。必要もない。電気やガス、ゴミの収集などは平常通り」と強調し、「地方への移動は厳に控えてほしい」と訴え。

「楽しみにしていたライブが中止され、行きたいところに行けない、かつての日常が失われた。しかし、協力で命が救われている。政府や自治体だけの取り組みでは乗り越えられない。爆発的な増加を回避し、一人でも多くの重症者を救う、愛する家族を守ることができるかは、皆様の行動にかかっています。ご協力をお願いします」と語った。

 安倍首相は会見で、現在のペースで感染拡大が続けば、感染者が2週間後には1万人、1カ月後には8万人を超えると指摘し、人と人との接触を減らすべきだとした。

関連エントリ 2020/04/06 ⇒ 【コロナショック】追い込まれた「緊急事態宣言」遅すぎた安倍政権
関連エントリ 2020/04/05 ⇒ 【コロナショック】感染者✍世界で120万人突破<4人に1人>世界一の米国
関連エントリ 2020/04/04 ⇒ 【閑話休題】コロナ騒動で注目される✍日本の「マスク文化」。
関連エントリ 2020/04/03 ⇒ 【コロナショック】今なお✍「緊急事態宣言」に慎重な安倍政権

 

2020年4月 6日 (月)

【コロナショック】追い込まれた「緊急事態宣言」遅すぎた安倍政権

新型コロナ感染、注意すべき超初期症状頻呼吸」「結膜炎

NEWSポストセブン 2020年4月5日(日)16時05分配信

 もし新型コロナウイルスに感染したら、自分自身が感染源にならないためにも、できることならごく初期で気づきたい。

 感染拡大当初の2月中旬、厚労省は新型コロナウイルス感染による肺炎の初期症状をこう公表した。

《発熱やのどの痛み、咳が長引くこと(1週間前後)が多く、強いだるさ(倦怠感)を訴える方が多い》

 また、「相談・受診の目安」として《風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続く場合(解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます)》そして《強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合》を挙げた。

 だが、これらの症状だけではない。実際の感染者には、発症前からみられる兆候がある。「超初期症状」ともいえる、その症状とは──。
 船内感染が確認されたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」で発生した104例について、自衛隊中央病院(東京都)が症状、治療等について集計、公表した。 

 データによると、症状として最も多く確認されたのが「発熱」で28.8%、続いて「咳」27.9%。3番目に多かったのが「鼻汁」と「頻呼吸」でいずれも15.4%だった。感染症に詳しい廣津医院院長の廣津伸夫さんは「注目すべきは頻呼吸」と話す。

「頻呼吸とは概ね1分に25回以上の早い呼吸のことを指し、酸素不足で息切れしている状態。肺の機能が落ちたり、肺炎になった人にみられます。コロナウイルスは下気道といって気道の奥深く、つまり肺に感染し、炎症を起こすので息切れという症状になって現れるのです。

 一方、季節性インフルエンザは鼻やのどなどの上気道に感染することが多いので、息切れは通常みられません。花粉症や普通の風邪にもない症状です」

嗅覚、眼の不調にも注意を

 また、ここ数週間で多くの人に知られるようになった症状もある。内科医で亀谷診療所院長の亀谷学さんが解説する。

「すでに中国の報道や欧米耳鼻咽喉科学会などが初期症状に、嗅覚・味覚異常が現れることがあると指摘していました。阪神の藤浪晋太郎投手(25才)が『コーヒーのにおいがわからない』との異常を訴え、陽性となったことから日本中で知られるようになりました」

 風邪などで一時的に味がわからなくなることはあるが、新型コロナの場合はどんなものなのか。「何もにおわない」「すべてが段ボールのような味しかしない」と訴える人から、「香水やシャンプーの香りがわからない」「みそ汁を飲んでも食感しか感じない」「唐辛子の味がせず異変を感じた」という感染者の体験談が伝えられている。

「最近では、検体採取で、のどより鼻腔の方がウイルスの検出率が高いといわれています。感染により鼻粘膜および嗅神経にダメージが生じやすく、嗅覚や、味覚に影響が出るのではないでしょうか。新型コロナの感染の特徴かもしれません」(廣津さん)

 嗅覚より思い当たりにくいがこんな超初期症状の報告もある。目の結膜炎だ。3月28日の米CNNはこう報じた。

《世界各国からの報告では、新型コロナウイルスに感染している人の約1~3%が結膜炎にも罹患している。目の充血と同時に発熱や咳、息切れなどの他の症状もある場合には、医師の診察を受けるべきサインといえる》

 日本眼科学会もウェブサイトで《新型コロナウイルスは、結膜炎を起こす可能性が示唆されています》と注意喚起している。

 嗅覚・味覚異常や結膜炎などがあった場合、即座に病院に行くべきか。前出の廣津さんが言う。

「鼻水は出ないがのどだけが痛い、強い咳だけが出る…など、症状が1か所だけの場合でも、感染している可能性を疑った方がいいでしょう。
 そして、他人に感染させないよう、まずは自宅療養をしてほしい。3日ほど様子をみて、発熱の症状が見られたら、病院に行ってください」
 ちなみに発熱にも一定のルールがあったというのは現在コロナ感染中の40代男性だ。

「朝の体温は37℃強。それがお昼頃からどんどん上がり、夜には39℃を超える。1週間ほど熱のルーティンが続いて落ち着いてきました。その間、風邪とは明らかに違う強い倦怠感がありました。インフルエンザのようなものと軽く考えられていますが、そんな状況ではありません。薬もないんです、甘く見ないでほしい」

 未解明の部分が多い新型ウイルスだけに、日々更新される情報に注意を払いたい。

緊急事態宣言、新型コロナ重症化リスクのある5つの持病

mi-mollet 2020年4月6日(月)18時00分配信

心臓病、糖尿病、喘息や肺気腫と、新型コロナウイルスの関係は?

志村けんさんの命を奪った新型コロナウイルス感染症。SNSなどでは、悲しみの声とともに、これまでの喫煙の影響を伝える投稿や持病があったのではないかといった憶測の声も見られました。

ここでは、新型コロナウイルス感染症で、一体どのような方が重症化し命を奪われてしまったのかをこれまでの報告から紐解いていきたいと思います。

まず、中国の70000名を超える感染者についてまとめた論文(※1)をご紹介します。この中で、以下のようなお病気をお持ちの方の致死率が高かったことが報告されています。

この報告では全体の致死率が2.3%でしたので、それと比べると、心臓の病気、糖尿病、喘息や肺気腫といった慢性的な肺の病気などをお持ちの方で致死率が高いのがお分かりいただけると思います。

特に、糖尿病や高血圧、喫煙習慣と密接に関連した肺気腫のように、生活習慣に関連したありふれた病気が複数見られるのが分かります。ここからは一般論になりますが、このような生活習慣病を日頃からしっかりと治療、管理しておくことも大切です。

また、肺炎が両側の肺に広がり、重症化した方には、以下のような特徴を持った方が多かったことも報告されています(※2)。

なぜ性差が生まれるのかなど、その理由についてはあまりよくわかっていません。もしかすると何か見えないバイアスがあるだけかもしれません。しかし、これらの特徴を並べてみてください。60代や70代の男性で、高血圧や糖尿病を持っている。もしかすると、今読まれているあなたのお父様や上司はまさにこれに該当するかもしれません。そういった身近な方を守らなければならないのです。

さらに、イタリアからの報告(※3)によれば、重症化し死亡に至った方たちの合併症の数は平均すると2.7個ほどだったとされています。持病が多い方ほど、命に繋がりやすいとも言えそうです。

しかし、これは持病がなければ大丈夫ということを意味するわけではありません。持病が確認されていない方の死亡例は比較すれば少ないですが、0ではありません。

また、ご家族やご友人、行きつけのお店のマスターなど身近な方に持病をお持ちの方がいらっしゃれば、その方に感染を広げ、重症化させてしまうリスクがあることを忘れてはいけません。

新型コロナウイルスと喫煙のセットはどれだけ危険か

では、タバコの方はどうでしょうか。

まず、タバコに深く関連した肺気腫や心臓の病気がコロナウイルスによる死亡のリスクにつながることはすでにお伝えした通りです。このことから、喫煙習慣が、タバコに関連した病気を通して間接的にリスクを高めるということはお分かりいただけると思います。

しかしそれでは、「タバコは吸うけど大して吸わないし、肺気腫もないので大丈夫」と反論を受けてしまいそうです。

この問いに答えようとしてくれている研究は、まだしっかりと第三者の評価を受けた論文にはなっていませんが、実はすでに報告されているものがあります。

イギリスの研究グループが示したものですが、これまで報告された15本の論文の中から喫煙者と非喫煙者のデータを割り出して、比較検討をしています(※4)。

このデータによれば、喫煙者は、非喫煙者や過去の喫煙者と比べて、約1.5倍重症化する可能性が高かったことが示唆されています。また、肺気腫がすでにあり新型コロナウイルス感染で入院した方では死亡率が約6割にも達していたことが報告されています。

このようなデータは、新型コロナウイルスに限らず、肺炎を起こす他の病原体でも同様の結果が示されており、矛盾しないものと言えます。

喫煙が肺にダメージを与える印象は皆さんもお持ちだと思いますので、想像は難しくないかもしれませんが、実際に試験管レベルの実験では、タバコによって肺にあるウイルスの受け皿が増える可能性も指摘されています。

また、外出中に汚染された手でタバコを取り出して吸う行為によって、手から口へという感染機会を生み出すことにもつながります。

皆さんご存知だと思いますが、タバコは、数多くのがんや心筋梗塞、脳梗塞などの多岐にわたる病気の原因にもなります。

この感染流行を機にタバコをやめられれば、コロナウイルス感染で命を落とすリスクを下げうるだけでなく、感染流行が過ぎたあとにまで大きなメリットがあります。

これはタバコを吸っている方にとって、人生を変えるような大きなチャンスになるかもしれません。

ご家族、お友達、あるいは職場の同僚。もしタバコを吸っている方が身近にいれば、これを機会に声をかけてみませんか。その一言が、その方の命を救うことになるかもしれません。

 

参考文献

1. Wu Z, McGoogan JM. Characteristics of and Important Lessons From the Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) Outbreak in China. JAMA [Internet] 2020 [cited 2020 Apr 1];Available from: https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2762130
2. Wu C, Chen X, Cai Y, et al. Risk Factors Associated With Acute Respiratory Distress Syndrome and Death in Patients With Coronavirus Disease 2019 Pneumonia in Wuhan, China. JAMA Intern Med [Internet] 2020 [cited 2020 Apr 1];Available from: https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2763184
3. Onder G, Rezza G, Brusaferro S. Case-Fatality Rate and Characteristics of Patients Dying in Relation to COVID-19 in Italy. JAMA [Internet] 2020 [cited 2020 Apr 1];Available from: https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2763667
4. Arabia S, Health D, Arabia S, Heart N, Arabia S. Prevalence, Severity and Mortality associated with COPD and Smoking in patients with COVID-19: A Rapid Systematic Review and Meta-Analysis. 2020;1–20.

新型コロナに脳が壊死する合併症の可能性

Newsweek日本版 2020年4月3日(金)15時00分配信

デトロイトで58歳女性の新型コロナ患者に壊死性脳症の症状が......免疫機能が過剰反応を起こす「サイトカインストーム」が原因か

米ミシガン州デトロイトで入院中の女性が、新型コロナウイルスによるものと見られる、脳が壊死する症状になっていることが分かった。非常にまれな症状のため、新型コロナが直接の原因かどうかははっきりしないが、合併症の可能性があるため担当の医師らは患者の治療にあたる他の医師に注意を呼びかけている。

3月31日に放射線医学誌『ラジオロジー』の症例報告として掲載されたのは、新型コロナウイルスに感染した58歳の女性患者で、脳損傷を引き起こすまれな症状「急性壊死性出血性脳症」と診断された。報告した医療チームによると、この症状は過去の感染症の関連の症例はあるが、新型コロナウイルスでは初めてのケースだという。

女性患者の診断にあたったデトロイトの医療団体「ヘンリー・フォード・ヘルスシステム」の神経科医エリッサ・フォーリーによると、患者は当初、発熱、咳、筋肉の痛みを訴えていた。しかし3月19日になって症状が悪化し、パニック障害、方向感覚の欠如、意識レベルの低下といった状態になり救急搬送された。

脳のMRI検査の結果、意識や感覚、記憶の機能をつかさどる部位に損傷が見つかった。

サイトカインストームが原因か

担当した医療チームは「壊死性脳症」について、特に子供のインフルエンザなどの感染症で「まれに見られる合併症」だと説明している。免疫機能の過剰反応によって全身がダメージを受ける「サイトカインストーム」が原因と見られている。今回のケースは、これによって「脳の毛細血管が損傷を受けた」とチームは見ている。

報告によると、新型コロナウイルスの患者の一部がサイトカインストームを引き起こしていることを示す症例が増えてきているという。

フォーリーは、「新型コロナの患者を治療する医療従事者にとって重要な発見だ。深刻な神経症状が見られる患者にどのような治療を施すか、判断する材料になる。この合併症は、重症肺炎の症状と同様に危険性が高い」

危惧していた事態が現実に

下の地図で示したとおり、新型コロナウイルスの感染は世界のほとんどの国と地域に広がっている。米ジョンズ・ホプキンズ大学の2日時点のまとめによると、全世界で約100万人の感染が確認され、4万7522人が死亡している。一方で少なくとも19万5929人の症状が回復している。米疾病予防管理センター(CDC)によると、新型コロナの一般的な症状は、発熱、咳、息苦しさなどだ。

マップ世界各国の感染状況

英ブリストル大学臨床神経科学研究所のニール・スコールディング教授は、今回の症例報告について、「新型コロナに関連した深刻な脳の炎症の初めての症例で、非常に重要だ。我々はこの種の炎症が起こるのではないかと危惧していた。まれにではあるが、通常のインフルエンザやその他のウイルスの感染症で実際に発生しているからだ」と話している。

さらに、今回の症例が「医療従事者にこの合併症を気付かさせる重要な役割を果たす」と述べている。

またこうした合併症のリスクが高い患者についてスコールディングは、「誰がこのような合併症になりやすいかは分からない。インフルエンザでは子供がこうした合併症になりやすいが、新型コロナでは子供は抵抗力があるようだ。さらに今回の症例は成人女性だ」と話している。

そして「比較的にまれな合併症であることに変わりはない。このため一般の人がパニック状態などの神経症状に日常的に注意を払う必要はないだろう」と見ている。

神経症状の患者に高リスク

一方で英ノッティンガム大学クイーンズメディカルセンターのクリス・コンスタンティネスク教授は、今回の症例によって新型コロナが脳に損傷を与える可能性があることがさらにはっきりした、と指摘する。

「脳症が直接ウイルスによるものかどうかは不明」だが、神経症状が新型コロナの症状の可能性があるかもしれないと注意することは「重要」だと、コンスタンティネスクは言う。「多発性硬化症や重症筋無力症といった免疫抑制が必要な病気の患者は、感染のリスクが高く、免疫機能を抑えられている(重症化の可能性がある)ので注意が必要だ」

新型コロナウイルスの感染が拡大するなかで、「脳症などの合併症が次第に明らかになりつつあり、同時に現在、脳疾患を抱えている患者の感染の危険性も見えてきた。今回が例えまれな症例であっても、情報としての重要性は高い」とコンスタンティネスクは話している。

NYでは「非常事態宣言から1カ月医療崩壊現実

産経新聞 2020年4月6日(月)22時01分配信

 7日にも新型コロナウイルスの感染拡大に備えて東京や大阪などで緊急事態宣言が発令される日本では、その効力に期待が集まるが、感染が米国で最も深刻ですでに1カ月前に非常事態宣言が出されたニューヨーク州では、「医療崩壊」が現実のものとなりつつある。

 ニューヨーク州で初めて感染が確認されたのは3月1日。非常事態宣言が出された同7日時点では感染者が89人で、死者はゼロだった。それが約1カ月がたった4月5日時点で、同州の感染者は12万人を超え、死者は約4100人に達している。

 感染拡大のスピードに「医療体制は限界を超えている状態」(クオモ知事)。同州の病院には計約5万3000床あったが、ピーク時に必要となる病床は14万床と予測。また、重篤患者の生死を左右する人工呼吸器は約4000台を保有していたが、最大で3万~4万台が必要と確保を急ぐ。

 臨時病院の設置などで病床不足は解消の見通しが立つが、問題なのは人工呼吸器だ。同州はすでに1万2000台以上を確保し、1万7000台を中国に発注。だが世界的な需要急増で生産が追い付かず、2週間以内で同州が入手できるのは約2500台にとどまるという。

 医療物資の生産、製造は中国に依存してきたのが現状で、これを各州と連邦政府が競って入手を図り、価格競争も招いている。クオモ氏によると、人工呼吸器は通常2万ドル(約218万円)だったが、5万ドルまで価格が高騰。58セントだった医療用マスクは約13倍の7・5ドルとなっているという。

 経済協力開発機構(OECD)によると、米国は人口千人当たりの病床数が2・77と、加盟国平均(4・7)と比べて少なさが際立つ。また、医療スタッフも不足し、全体の17%を移民に頼っているという実態がある。ニューヨーク州では退職者らを対象に医療ボランティアを募っているほか、今春卒業予定の医学生を即座に現場に投入する措置にまで踏み切った。

 欧州ではイタリアに次いでスペインで感染が爆発。両国ではすでに死者が1万人を超え、人工呼吸器が不足し、集中治療室では「患者の選別」が行われるという医療崩壊が起きた。両国とも医療体制の脆弱さは共通しており、OECDによると、千人当たりの病床数はイタリアが3・18床、スペインは2・97床と、他の先進国と比べて少なさが目立っている。

 

2020年4月 5日 (日)

【コロナショック】感染者✍世界で120万人突破<4人に1人>世界一の米国

テキサスとルイジアナ、運命分けた判断 新型コロナ対策 出遅れた米国 を待ち受けるもの

47NEWS 2020年4月5日(日)7時02分配信

 WHOが新型コロナウイルス感染症(COVID―19)の感染拡大をパンデミックと呼んだ3月11日、米国はようやく本格的な対策のスタート地点に立った。中国からの入国制限は2月から開始したものの、それまでトランプ大統領は、新型コロナウイルスは「インフルエンザより感染や死亡が少ない」「そのうち自然に消滅する」といった楽観的な発言を繰り返していた。

 連邦政府は入国制限対象をイラン、欧州、英国に拡大し、3月16日から「15日間の停止」を市民に求めた。高齢や基礎疾患がある感染ハイリスク者は外出自粛、人が集まる行事への参加自粛など「社会的距離」をとることを呼び掛けた。個人生活への政府の介入を嫌う米国社会では、異例の事態だ。

 新型コロナ対策委員会の要である米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は「感染症対策は常に3週間遅れている。対策をとっても、結果が見えてくるのは3週間後でしかない。対策にやりすぎはない」と、会見で危機感を伝え続けた。その指摘通り、3月末には各地で感染拡大傾向が顕著になった。対策が出遅れた米国を待つものは何か。各州の対応から見ていきたい。(テキサス在住ジャーナリスト=片瀬ケイ)

 ▽ 大イベントを直前で中止したテキサス

 西海岸、東海岸でCOVID―19の集団感染がはじまっても、筆者の住むテキサス州をはじめ内陸部の州では、身に差し迫る危機感を感じていなかった。例えばテキサス州の州都オースティンでは、3月13日から10日間にわたり「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」という大規模な映画・テクノロジー・音楽フェスティバルを予定していた。例年、世界中から40万人が集まる大イベントである。

 米国で初めてCOVID―19による死者がでた2月29日の時点では、テキサス州での感染者は軍事施設に隔離されていた中国・武漢やクルーズ船からの帰国者以外のみ。SXSWも3月4日までは実施の予定だった。

 約2950万人が住むテキサス州で、エジプト旅行帰りという初の感染者が見つかったのが3月5日。SXSW中止を呼びかけるオンライン署名運動が広がり、6日午後に中止が決まった。

 4月3日現在で、テキサス州での感染者数は5658人、うちオースティン市を含むトラビス郡での感染者数は351人である。

 ▽ 謝肉祭を開催したルイジアナ

 一方、感染者の急増にあえいでいるのが、人口456万人のルイジアナ州。ニューオーリンズでは、2月24日、例年通り盛大なマルディグラのカーニバル(謝肉祭)が行われ、約140万人の旅行者でごった返した。

 ルイジアナ州では、その2週間後から感染者が出はじめた。4月3日現在、州の感染者数は1万297人に膨れ上がり、死者も370人に上る。うち3476人がニューオーリンズでの発生で、感染者急増の「ホットスポット」になってしまった。

 ニューオーリンズのカントレル市長は、「トランプ政権が新型コロナウイルスの危険について早期に警告していてくれれば、マルディグラは中止していた」と連邦政府への不満を隠さない。

 ▽ 共和党は後ろ向き、州で異なる封鎖度合い

 ニューヨークをはじめ爆発的な感染者増に苦しむ地域では、各州の知事が次々と外出禁止令や医療や生活必需品関連の小売り、サービス以外の事業は一時閉鎖といった強硬策を打ち出している。感染が広がるにつれ、パッチワークのような地域や州ごとの対策ではなく、全米ロックダウン(封鎖措置)を求める声も高まっている。

 しかしトランプ大統領は自粛や市民の行動制限による経済打撃を恐れ、全米ロックダウンには後ろ向き。むしろ感染があまり広がっていない地域では、一日も早く行動制限を緩和して、経済活動を再開したい考えだ。

 共和党の知事は、トランプ大統領の考えに近い。アイオワ、ネブラスカ、アーカンソーなど5州では封鎖措置はとっていない。感染者が急増しつつあるテキサス州、フロリダ州でも州レベルの行動規制を発表したのは4月に入ってからだ。

 テキサス州の中でも、ダラス・フォートワース国際空港を抱えるダラス郡は、州に先駆けて3月23日から封鎖措置をとっている。

 学校は閉鎖でオンライン授業に切り替えた。食料品店や病院、戸外での運動といった最小限の外出以外は禁止だし、人数にかかわらず集会は禁止だ。レストランもテイクアウト以外は営業できない。「必要不可欠なビジネス」以外は営業停止で、自宅勤務のみ許されている。

 ▽「必要不可欠」なビジネスとは

 筆者は外出禁止令下のダラス市に住んでいる。レストランが並ぶ通りは人影もほとんどなく、道を走る車の台数は明らかに減った。しかし、何を「必要不可欠なビジネス」とするかは自治体の恣意(しい)的な判断になっている。営業継続を望む産業界からの要請もあり、実際にはさまざまな労働活動が行われている。

 医療関連や食料品、日用品、事務用品小売り、行政サービス、銀行、公共交通、清掃事業など明らかに必要不可欠な活動のほか、住宅建設関連、造園、修理、コインランドリー、生活必需品にかかわる問屋倉庫、配達、テイクアウト用レストラン、ガソリンスタンド、自動車維持補修サービス、さらには銃火器の販売などの営業も続いている。

 ダラス郡で明確に「必要不可欠ではない」と定義されているのは、運動ジム、娯楽施設、訪問販売、電子タバコとCBDオイル販売、ガレージセールぐらい。テキサス州として「必要不可欠でない」と規定しているのは、美容サロン、マッサージ、ピアスやタトゥー(入れ墨)スタジオである。

 一方、家にこもる人々への配達需要増から、食品や必需品販売の食料品店、ウォルマートなど大手スーパーマーケット、薬局チェーン、食品の宅配サービス、アマゾンなどは、どこも時給アップやボーナス付きで大々的に労働者を募集している。

 ▽ 命と雇用と医療保険

 新型コロナウイルスについては、まだわかっていないことが多い。最近の研究報告で、無症状の感染者が本人も気づかぬうちに感染を広げていることが明らかになった。こうした状況下で感染拡大を鈍化させるには、可能な限り人の動きを止めるしか道はない。

 外出禁止令が、様々な「必要不可欠なビジネス」活動によって、半ば骨抜きになっていくことに、公衆衛生の危機を感じる人もいる。しかしその一方で、自宅勤務が不可能な多くの職場にとって、長期にわたる閉鎖は死活問題である。

 事業閉鎖に伴い解雇された労働者は、雇用保険給付を最長で39週間もらうことができる。しかし米国の医療保険は国民皆保険ではなく、65歳以上の高齢者か低所得者しか政府の医療保険に加入できない。雇用を通じて民間の医療保険に加入している人は、解雇と同時に無保険者となる。新型コロナ検査費用は無料になったが、救急車の利用から治療費用まですべて自己責任だ。

 民間の医療保険は免責額が高く、保険加入者でも肺炎で入院すれば、ほとんどの場合、50万円以上はかかるだろう。無保険であれば、桁が一つあがる。失業後、個人で医療保険に加入したくても毎月の掛け金は高く、失業者がたやすく払える金額ではない。

 ニューヨークのような爆発的な感染拡大が、他州の都市部に広がるのは時間の問題になってきた。「2週間前、3週間前に対策をとっておけば、という後悔は避けなければならない」とNIAIDのファウチ所長は力説する。

 今は感染拡大を鈍化させるべく、たとえ大量の失業者や自己破産者を生むことになったとしても、雇用を犠牲にして人々の行動を最大限に鈍化させる時なのか。先が見えない緊張の中で、各都市では綱渡りのような感染拡大対策が続く。

もう元の世界には戻れないコロナウイルスに粉砕された理念の数々

現代ビジネス 2020年4月5日(日)8時01分配信/野口悠紀雄(経済学者)

 新型コロナウィルスは、国のあり方に関する最も基本的な問題をわれわれに突きつけている。強権国家である中国が抑圧に成功しつつある。

 その反面で、自由を基本とする欧米の民主主義国家で、事態が深刻化している。

国のありかたの基本が問われている

 コロナウイルス禍はいつかは終息する。しかし、何の長期的な影響も残さずに、そのまま忘れ去られてしまうものではありえない。

 これまで十分な議論がなされることなく放置されて事柄に対して、あからさまな問題がいまわれわれに突きつけられている。

 ものごとの本質に関する基本問題を、覆い隠し続けることができなくなった。いままでうやむやに放置していた問題が、きわめて重要な意味を持つことが明らかになった。

 基本問題の第1は、中国の国家体制だ。

 3月になってから、ヨーロッパやアメリカで感染の爆発的拡大が生じた。その半面で、中国での感染状況は次第に収まってきた。

 中国の保健当局が3月29日に発表したところでは、中国で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は、31人だった。このうち30人は海外からの入国者で、国内での感染確認は1人しかいなかった。

 こうした報道を信じるかぎり、中国は、世界で始めて、新型コロナウィルスの制圧に成功したことになる。

 武漢市の封鎖は2ヵ月以上にわたって続けられてきたが、それが一部解除された。封鎖が行なわれていたその他の地域でも、解除が進められた。生産活動も徐々に再開された。

 疫病をコントロールできるのは、強権・管理国家だった。これは、われわれの基本的な価値観を覆すものだ。

 われわれは、今回のような危機に備えて、国家による管理を容認せざるをえないのだろうか? 

 コロナウィルスは、これまで意識することの少なかった国家の基本体制という問題に、われわれの目を、否応なしに向けさせた。

悪夢のような欧米の状況

 中国が制圧に成功しつつある一方で、欧米諸国では、コロナウィルスの感染拡大が止まらない。

 イタリアでは医療体制が崩壊した。人工呼吸器の数が足りないから、高齢者に与える余裕はなく、70歳以上の重症者はモルヒネで安楽死。

 スペイン では、死体の火葬が追いつかなくなり、スケート場を臨時の遺体安置所にしているそうだ。

 アルベール・カミュの小説『ペスト』に、死者の埋葬を機械的に片付けていく場面がある。まさに、これと同じような状況になってしまった。

 スティーブン・キングの小説に『ザ・スタンド』という作品がある。これは、軍の研究所から致死性の高いインフルエンザウィルスが流出してしまい、世界中のほとんどの人が死亡してしまうというホラー小説だ。

 こんなことは現実にはありえないと、いままで思っていた。しかし、イタリアやスペインの状況を見ていると、それが現実に起こっているという恐怖に襲われる。

 悪夢を見ているような気持ちだ。

医療制度の違いが大きな差をもたらした

 基本問題の第2は、医療保険などの医療制度の問題だ。

 アメリカでは、公的な医療保険はごく限定的なものでしかなく、民間の医療保険が中心だ。保険料が高いので、医療保険でカバーされていない人が低所得者には多い。

 オバマ前大統領はこれを改善するため、「オバマケア」という制度を導入した。しかし、トランプ大統領は、就任当初から撤廃を訴えてきた。完全な撤廃には至っていないが、制度の一部を見直し、加入の義務を事実上廃止したとしている。

 こうした状況なので、コロナウィルスについても、検査を受けると多額の費用を請求されるので、検査が受けられないという事情があると言われる。

 この問題は、アメリカ大統領選挙において重要なイシューとして議論せざるを得ないだろう。

 ヨーロッパでは、ドイツの死亡率が目立って低い。これは、ドイツの医療体制が充実しているからだとされる。

 それに対してイタリアの場合には、医療体制の不備が指摘される。EU(欧州連合)から財政規律を課され、財政赤字と巨額累積債務を減らすため、医療費の削減がなされた。そして、公共サービスの民営化政策が、イタリアの公的医療制度を弱めてしまったと指摘されている。

 病院は効率化政策の下で統廃合され、病床数は減少した。早期退職と給与削減を進めた結果、医師は好待遇が得られる民間病院や海外に流出し、医師不足を引き起こした。

 こうしたことが、今回のような事件に際して深刻な結果をもたらすこととなったというのだ。

EUは何も出来なかった

 イタリアやスペインの医療が崩壊していく中で、EUはイタリアやスペインを助けられなかった。

 EUがやったことといえば、さまざまな規制で各国政府が迅速な対応をとるのを遅らせたくらいだ。

 これまでEUは、強い財政ルールで参加国の経済政策に制約を加えてきた。3月中旬に、やっと財政規制を緩和した。各国政府は、これで財政措置などを取れるようになった。しかし、イタリアやスペインが求める「コロナ債」で資金調達して両国を救うことは拒否している。

 大量のマスクや医療機器を輸送してきたのは、中国だ。

 コロナウィルス問題が過ぎ去ったあと、EUがこれまでの形で存続しうるとは思えない。「欧州統合」という理念そのものが、基本から問い直されるだろう。

 世界保健機関(WHO)も、いまの体制のままでは存続できないだろう。

 1月30日に緊急事態宣言を出したものの、国際移動を制約する必要はないとした。あの時点で中国からの旅行客を制限できていたとすれば、あるいは、中国からの入国者を拒否していたとすれば、事態はまったく違うものになっていたはずだ。

 こうしたこととなったのは、中国の強い圧力によると言われる。

 アメリカの基本理念も、不動ではありえない。とくに問題なのは、連邦政府と州の関係だ。

 移動規制にしても、連邦政府が一方的に決めるわけにはいかない。中国が、中央政府の一存で武漢を閉鎖してしまったのとは、まったく対照的だ。

 われわれは、アメリカのような分権体制こそ望ましい制度だと信じていた。しかし、今回のような事態に直面すると、その信念が根底から揺らいでしまう。

社会的連帯感がない日本の若者

 日本では、これまでは何とか爆発的な感染拡大を抑制できている。しかし、これを今後も継続できるのかどうか、まだ保証がない。

 検査が十分でなく、症状を発していない感染者が多いのではないかという指摘もある。そして本当にオーバーシュートが起きてしまうと、病床数が不足してしまうとされている。そうした状況に陥らないことを心から願うしかない。

 そうした状態にあるのに、格闘技イベント「K-1」が3月22日、さいたま市で開かれた。3連休には、花見客が公園に押し寄せた。

 日本の感染拡大の状況が欧米に比べれば緩やかであることから、油断が広がったのではないだろうか?

 京都産業大や県立広島大では、春休み中にヨーロッパを旅行し、帰国後にゼミの懇親会や卒業式に参加した学生がいる。

 京都産業大学では、それがクラスターとなって感染が拡大した。県立広島大の場合は、大学は海外旅行自粛要請を出していたにもかかわらず、こうなった。

 社会を構成する人々はすべて繋がっているという自覚を、こうした若者たちは自覚できないのだろうか? 

政府は株価対策と人気取り…

 日本の状況は、欧米諸国と比べればすっとましであるとはいえ、これからどうなるかは、まったく予断を許さない。

 そうした状態にあるのに、一時落ち込んだ株価は、再び反発したりしている。株式投資をする人は不死身の宇宙人なのかと思ってしまう。日本で株価が上昇するのは、日銀がETF購入などを行って買いを支えているからだ。

 しかし、人々は、いま資産の構成を変化させようとしている。そして、その行動には必然性がある。この行動を止めようと努力しても、まったく無意味なことだ。

 日銀がいま全力をあげるべきは、流動性の供給なのだ。

 政府は経済対策をまとめる予定だが、報道されるところでは人気取りだけを目的としたものになっており、日本経済が直面している最も深刻な問題には無力だ。

 その問題とは、売り上げの急減がもたらす連鎖倒産である。そして、それによって、多くの人々の職が失われることだ。

 こうした事態が何とか食い止められることを願ってやまない。しかし、仮にそれが起こってしまったら、仮にコロナウィルスが終息したとしても、日本経済には、復旧することのできない跡が残ってしまうだろう。

空虚な理念は木っ端みじんに粉砕された

 オリンピックは、2021年の7月開催と決まった。欧米の惨状の中で、オリンピックに出場しようとする選手たちが、いま練習に専念できるとは思えない。今後の事態が見通せるようになってから開催時を決めてもらいたかったと、心から願っていたことだろう。

 他方で、オリンピックから収益を得たいと考えている人たちは、早く予定を決めてもらわなければ困る。

 オリンピックの本質が何であるかが、今回の決定でよくわかった。もちろん、これは、いま始めて明らかになったことではない。ずっと前から分かっていたことだ。

 EUについても、同じことが言える。EUとは、細かい余計な規則を押し付けてくるだけであって、いざというときに何にも役に立たない存在であることは、これまでも分かっていた。イタリアやスペインの人たちは、今回、それを嫌というほど思い知らされた。

 「オリンピックの理念」というものがあって、それは、「卓越」、「友情」、「敬意」なのだそうだ。

 EUが目指すのは、「1つの欧州」だ。

 こうした理念や目標は、コロナウィルスによって、木っ端みじんに粉砕された。

東京都一日の最多143人感染 2日連続100

AbemaTIMES 2020年4月5日(日)15時49分配信

 東京都で5日、新たに143人が新型コロナウイルスに感染していることがわかった。昨日の118人に続き2日連続となる100人超えで、1日の感染者数としては最多を更新し、東京都で1000人以上が感染したことになる。

 小池都知事はきょう午前、報道陣の取材に対し、緊急事態宣言について「国にしっかりと判断してもらい、早期に結論を出して頂きたい」と述べた。

男性現役医師3人が感染🌃繁華街のナイトクラブで夜遊び

読売新聞オンライン 2020年4月5日(日)11時29分配信

 岐阜大医学部付属病院は4日、精神科の男性医師(20歳代1人、30歳代2人)について、新型コロナウイルスの感染が確認されたと発表した。うち1人は今月1日から岐阜県内の別の精神科病院に勤めている。岐阜大病院は4日夕から救急業務を休止し、外来業務を19日まで休止する。

 3人は、クラスター(感染集団)が発生したと岐阜市が発表した飲食店を3月26日に訪れていたという。

 一方、岐阜市は3日夜、この飲食店が繁華街・柳ヶ瀬の一角にあるナイトクラブ「シャルム」(若宮町)であると発表した。

研修医が感染「危機感足りなかった」20人会食🎤5人でカラオケ5時間

神奈川新聞 2020年4月4日(土)21時30分配信

 横浜市立市民病院(同市保土ケ谷区)で、新たに20代男性研修医の新型コロナウイルス感染が明らかになった。同病院関係者の感染は2人目。感染経路は3月下旬に同僚の研修医20人で開いた会食とみられ、その場には1人目の感染者の20代女性も含まれていた。

 同病院は感染症指定医療機関の一つで、新型ウイルス感染者らを受け入れる立場。市役所での会見で同病院幹部は「危機感が足りていなかった」と陳謝した。

 市によると、20人の会食があったのは3月27日。前日の26日には、黒岩祐治知事が夜間を含む週末の外出を自粛するよう県民に緊急メッセージを発していた。

 男性研修医は27日の前後にも、同病院の医師や研修医、放射線技師、看護師と計4回にわたり会食やカラオケに参加。研修医5人でのカラオケは5~6時間に及んだという。病院は会食などへの参加について明確に禁じていなかった。

 感染が判明した研修医2人の濃厚接触者は、現在も同病院に勤務する医師や研修医らだけで30人以上という。いずれも検査結果は陰性だったが、自宅で経過観察中。同病院の医療体制について、幹部は「大きな影響はない」としている。

関連エントリ 2020/04/04 ⇒ 【閑話休題】コロナ騒動で注目される✍日本の「マスク文化」。

 

2020年4月 4日 (土)

【閑話休題】コロナ騒動で注目される✍日本の「マスク文化」。

「マスク」習慣ない欧米で方針転換 各国メディアが“先駆け”を分析

産経新聞 2020年4月4日(土)18時09分配信

 日常生活でマスクをつける習慣がなく、「(マスク着用は)外国の文化」(クルツ・オーストリア首相)としてきた欧米でマスク着用を推奨する動きが急速に広がっている。世界を猛スピードで覆う新型コロナウイルスに、欧州や米国の専門家から「マスク着用が定着しているアジアで感染拡大が抑えられている」「無症状者からの感染を防ぐ効果が期待できる」との見解が出され、マスクの効果に懐疑的なトランプ米大統領ら各国の首脳も「不要論」を見直し始めた。

「欧州はマスクで大きな間違い」

 トランプ大統領は3日に記者会見し、新型コロナの感染拡大を阻止するため、国民にマスクなど布で顔を覆うことを推奨すると発表した。米政府は、健康な人がマスクを着用する必要はないとしてきたが、無症状の感染者によるウイルス拡散を抑えるため、従来の方針を見直した。

 米疾病対策センター(CDC)は当初、マスク着用による予防効果は低いと指摘していた。しかし、感染しても症状が出ない人が全体の25%程度にのぼる可能性が報告され、専門家の「知らない間に感染していた場合にはマスク着用こそ効果があるのでは」との見解を受け、マスクの使用を要請する勧告を出した。

 米国では、日本のように外出時にマスクを着用する習慣はなく、重病者や医療現場に携わる人が使うものとされている。市民がマスク購入に走れば医療現場での不足が深刻化する恐れもあり、トランプ氏は「一般の人は家にある布などで自作できる」と呼びかけた。

 フランス医学会は2日付の声明で、外出禁止令の実施中は「国民にマスク、あるいは(鼻口を覆うスカーフなどの)代用品の着用を義務付けるべきだ」と勧告し、「予防用マスクは不要」としてきた仏政府に方針見直しを促した。声明は、台湾や韓国、シンガポールなどアジアでは、マスク着用が感染拡大を抑えていると強調した。

 フランスでは、外出禁止令の中、勤務を続ける警察官やスーパー店員らの間で「マスクなしに、身の安全が確保できない」と不満が続出。職場ボイコットが広がった。マクロン仏大統領は世論に押される形で3月末、「さまざまな職種に順次供給できるようにする」と演説で表明した。

 仏政府の「マスク不要」指針は、「健康な人にマスクは不要」としてきた世界保健機関(WHO)の指針に沿ったものだった。だが、米欧の医療関係者からマスクの効用を指摘する声が相次ぎ、WHOも3日、「他人に感染させる可能性は低くなる」と一定の効用を指摘した。

 オーストリアのクルツ首相は「欧州はマスク着用で大きな間違いを犯した」と発言。今月からスーパーでマスクの無料配布を開始し、買い物客に着用を義務付けた。チェコやスロバキアなどマスクやスカーフなどで鼻と口を覆わずに、買い物に出かけることを禁じた。ドイツ中部のイエナ市も、同様の措置を開始すると発表した。(ワシントン 住井亨介、パリ 三井美奈)

ノーメークでマスクの習慣

 各国のメディアは、「アジア人はなぜマスク着用に慣れているのか」を解説、分析する記事を相次いで掲載。日本を「マスク文化」定着の先駆けとして紹介している。

 韓国の聯合ニュースは、「日本では花粉症対策のため、1970~80年代からマスクが使用されてきた」と説明。日本の女性はノーメークのときにマスクを使用する習慣もあると紹介した。韓国でも近年、微小粒子状物質「PM2・5」対策でマスク着用が広がったとする一方、欧州ではテロや過激デモを警戒し「表情を隠すことに拒否感がある」と分析した。

 英BBC放送(電子版)はシンガポール発の記事で、2002~03年の重症急性呼吸器症候群(SARS)流行に伴い、多数の死者が出た香港などでマスク着用の重要性が認知されたと指摘。「伝染病を経験しているかどうか」が着用習慣の違いにつながっているとした。

新型コロナ、通常呼吸でも伝染か 米国がマスク指針を変更

AFPBB NEWS 2020年4月4日(土)4時04分配信

 新型コロナウイルスが通常の呼吸や会話を通じて伝染する可能性があるとの見解が、米国の科学者らから出されている。米政府は間もなく、すべての人にマスク着用を促す勧告を出す見通しだ。

 米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)所長は3日、FOXニュース(Fox News)に対し、マスク着用のガイドラインを変更する理由として、「新型ウイルスは咳やくしゃみだけでなく、会話をしただけでも伝染するという最新の情報がある」と語った。

 現在の公式ガイドラインでは、顔を覆う必要があるのは罹患した人々と、自宅でその看病をする人々のみとされている。

 米科学アカデミー(NAS)はこれに先立つ1日、この問題に関する最近の研究結果をまとめた書簡をホワイトハウス(White House)に送付。その中で、最終的な結論はまだ出ていないものの、「現在入手可能な研究結果は、通常呼吸によるウイルスのエーロゾル(エアロゾル)化と整合性がある」と説明した。

 米保健当局はこれまで、新型コロナウイルスの主な感染経路は感染者のくしゃみやせきにより出る直径1ミリ程度の飛沫だとしていた。この飛沫は直ちに約1メートル先へと落下する。

 だが、感染者が息を吐いた際にウイルスが超微細な霧状の粒子「エーロゾル」となって浮遊することが可能であれば、ウイルスの拡散阻止がより困難となり、顔を覆う必要性を裏付けることとなる。

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世界のマスク市場無法化」、米国の買い占めで各国が懸念も

ロイター 2020年4月4日(土)3時44分配信

 新型コロナウイルスに対応する医療従事者を守るためのマスクを確保する動きが世界中で加速しており、マスク市場は「ワイルド・ウエスト」(無法で粗野な米国開拓時代)と化している。米国が既に契約を結んだ他国よりも高い価格を払って買い占めるケースも見られている。

 フランスとドイツの高官によると、米国はマスクの世界最大生産国である中国に市場価格を大幅に上回る値段を払っている。既に契約を結んだ欧州の国から契約を奪い取ることもあるという。

 ドイツのメルケル首相が率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の幹部は、ロイターに対して「お金は問題でない。米国は必死だ。どんな値段でも払う」と話した。

 新型ウイルスは昨年中国で初めて発生して以降、パンデミック(世界的大流行)と化した。欧州や南北アメリカ、その他の地域で各政府が必死に医療従事者や介護施設の従業員、国民の防護製品を確保しようとしている。

 世界の感染件数は100万人を突破。米国では感染が急増しており、貴重な防具の在庫を巡る競争は激化している。

 米国土安全保障省(DHS)の当局者は今週、米企業と米政府は国外から調達する防護具について、市場価格以上の値段を払っているとロイターに匿名で発言。米当局者は「あり余るまで買い続ける」とし、8月まで海外からの調達は続くかもしれないと述べた。

 フランスでも3つの地方政府のトップが同じような見解を示した。仏東部グランテスト地域圏の幹部は、マスク確保のために絶えず闘っていると指摘。直前で引き渡しの取り決めが変わると話し、「米国人は飛行場の滑走路で現金を出し、われわれの提示額の3倍、4倍を支払う」と懸念を示した。

発注マスクを「米国に横取りされた」欧州で高まる不満

朝日新聞デジタル 2020年4月5日(日)6時00分配信

 トランプ米大統領は3日、医療用マスクなどの輸出をやめる方針を明らかにした。米メディアによると、国が戦略備蓄していた分も底をつきかけているという。外国人による買い占めや闇取引で、大量のマスクが国外に運ばれているという報道もあり、自国分を囲い込む狙いだ。

 トランプ氏は3日の会見で「N95」と呼ばれる高機能マスクなどの医療防護品について「我々は、国内で今すぐ必要だ」と表明。すでに買いだめや価格つり上げなどを取り締まっており、約13万枚の医療用マスクや約20万の高機能マスクなどを差し押さえていることを明かした。

 トランプ政権は2日には米大手化学メーカー「3M」に対し、マスクなどの米国向け供給を増やすよう要請。同社は3日の声明で、中国を含む海外拠点からのマスクの輸入を増やし、供給増に努めていると反論。カナダや中南米への輸出を止めるよう米政権が求めたとして、人道上の懸念を示した

 その米国から「横取りされた」と訴えるのが欧州だ。欧州メディアは、欧米諸国の間で「マスク戦争」が起きていると報じている。

 DPA通信などドイツメディアは3日、タイのバンコクからドイツのベルリンに運ばれるはずだった医療用マスク20万枚が米国に奪われたと報じた。ベルリン市警察が米国企業に発注し、中国で製造されたマスクだったが、ドイツではなく米国へ運ばれたという。

 ベルリン市のガイゼル内務担当相は独メディアに「現代の海賊行為だ」。ミュラー市長も「非人道的で受け入れられない」と非難した。

政府、マスク品切れでも米国支援 ロシア人は他国優先に不満

時事通信 2020年4月3日(金)14時40分配信

 ロシアのプーチン政権が新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化する米国を支援するため、マスクや人工呼吸器などの医療機器を送ったことをめぐり、ロシア国内で不満が出ている。

 ロシアも3月下旬から感染者が急増。マスクの品切れ状態が続く中、「他国民優先」の政権の姿勢を疑問視する声が相次いでいる。

 インターネット交流サイト(SNS)には「きょう薬局を10軒訪れたがマスクはなかった。米国に大量に送られたというわけだ」「米国はわれわれに制裁を科しているのに」といった批判があふれた。野党勢力指導者ナワリヌイ氏も「(ロシア)全土で医師や看護師がマスクなしで働き、互いに感染している時に、ロシアは米国にマスクや医療機器を提供したとんでもないことだ」とツイッターに書き込んだ。

 プーチン大統領は3月30日にトランプ米大統領と電話会談した際に支援を提案。ロシアによる米大統領選介入疑惑などで米ロ関係の険悪な状態が続く中、プーチン氏としては関係改善を模索する意図もあるとみられる。物資を積んだ輸送機は1日にニューヨークに到着。輸送費用は米ロで折半したという。 

アメリカ大使館日本の感染把握困難」自国民に帰国✈呼びかけ

朝日新聞デジタル 2020年4月4日(土)4時09分配信

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、在日米国大使館は3日、米国に住んでいるが一時的に日本を訪れている米国民に向け、直ちに帰国するよう求める注意情報を出した。

 大使館がウェブサイトに掲載した注意情報は、「日本政府が検査を広範には実施しないと決めたことで、罹患した人の割合を正確に把握するのが困難になっている」と指摘。「今後感染が急速に拡大すれば、日本の医療保健システムがどのように機能するのか、予測するのは難しい」として、持病を持つ人がこれまでのような日本の医療サービスを受けられなくなる恐れがあると警告した。

 また、トランプ米大統領は2日の会見で、日本政府が新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、入国拒否の対象に米国を加えたことについて「問題ない。彼らは自分の国を守ろうとしており、私たちも自国を守る必要がある」と述べた。日本からの入国を拒否するかどうかについては「考えている」と述べるにとどめた。米国政府は中国や欧州諸国、イランを入国拒否の対象にしている。

 日本政府は1日、米国をはじめ中国、韓国の全土や欧州のほぼ全域など計49カ国・地域からの外国人の入国を新たに拒否することを決め、3日から実施した。

在日米大使館が「検査数少なく正確な評価困難」と米市民に帰国促す

毎日新聞 2020年4月4日(土)0時20分配信

 在日米国大使館は3日、日本での新型コロナウイルスの感染拡大について「日本政府は(PCR)検査を幅広く実施しない方針をとっており、感染率を正確に評価することが難しい」との警戒情報を出し、帰国希望者や一時滞在者に即時帰国を促した。「日本の保健医療システムを信頼しているが、感染例が著しく増加すれば、今後数週間にシステムの機能がどうなるのか予測するのは難しいと判断している」と指摘している。

 米国大使館のウェブサイトによると、警戒情報では「日本では過去72時間に650人以上の感染が確認された。医学界や政界で、感染例の急増で事態は切迫しているとの懸念を表明する声が増えている」と現状を分析。その上で「米国や欧州に比べて、日本の感染者数や入院者数は低い水準にとどまっているが、検査が幅広く行われていないため感染率の評価が難しい。感染例が今後激増した場合、基礎疾患がある米国市民は普段慣れている医療を受けられなくなることもあり得る」と警告した。

 また「3日時点で日米間の航空便は、新型コロナウイルスの感染拡大以前の11%しか運航しておらず、短中期的にはさらに減ることも想定される」として、帰国希望者には早期の帰国を促した。

 日本政府は、網羅的にPCR検査を実施して全体の感染状況を把握するのではなく、重症者のケアや医療機能の維持、集団感染事例の把握などを重視する方針をとっており、他国に比べると検査数が少ない状況が続いている。

他人との距離守れない指導者 相次ぎ感染で底なし”の機能不全

産経新聞 2020年4月4日(土)10時00分配信

 新型コロナウイルスが猛威をふるう中、欧州では新型コロナ対策の指揮を執る政治家の感染が相次いでいる。政府の機能が正常に機能しなくなれば、医療崩壊や経済低迷が加速する恐れが高い。新型コロナで悪化した状況から抜け出せない「底なし沼」に陥る危機感が広がっている。

 ■ 指導者に迫る脅威

 英国のジョンソン首相は3月27日、新型コロナの感染を発表し、自主隔離を開始した。本人はテレビ会議を通じたテレワークで政府の対応を主導し続ける方針を強調したものの、連日開かれている感染状況を国民に伝える記者会見を欠席するなど公務に影響が出始めている。ジョンソン氏は28日、国内の全市民にあてた手紙で「事態は良くなるより先に、まずは悪くなる」と新型コロナの感染状況についてそう見方を示した。

 手紙の内容を受けて、英政治の専門家は「ジョンソン氏は、国内の感染状況だけでなく、自身の健康も今後、悪化する不安を抱えているのではないか」と分析した。その上で、「ジョンソン氏が公務を続けられなくなるだけでなく、議員や政策の立案に携わる顧問の大半が感染する最悪のシナリオも予想される」とした。

 事実、ジョンソン氏のほか、ハンコック保健・社会福祉相や英政府の最高医療責任者を務めるホイッティ氏の感染も判明した。英インペリアル・カレッジ・ロンドンのファーガソン教授は自身のツイッターで官邸や議会周辺が「感染者であふれている」と危機感をあらわにする。

 新型コロナの感染の脅威は他の欧州諸国の政治家にも迫っており、フランスでは文化相や国民議会(下院)の議員が感染。イタリアでも、複数の州知事の感染が明らかになっている。

 ■ なぜ感染?

 政治家の感染が相次いでいるのは、一部の議員らが感染防止のために人との距離を置く「ソーシャルディスタンス(社会的距離)」を守れていない傾向があるとの見方がある。

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は「各国の行政機関や議会は古びた建物が多く、政策担当者は狭いスペースに押し込まれがちだ」と問題視する。同紙は、その一例として、首相官邸などの英政府の中枢機能について「古い建物がつらなるロンドン中心部に集中している」とした上で、2020年度の政府予算案が発表された11日に登院した議員らが議場の椅子にかたまって座っていたと指摘した。

 「(感染したのは)不注意で、怠慢だったからではないのか」

 ジョンソン氏やハンコック氏の感染が発覚した27日に開かれた英政府の記者会見では、感染を避けられなかったことに対して記者から厳しい意見が相次いだ。ジョンソン氏の代わりに会見に臨んだゴーブ内閣府担当相は「新型コロナが(立場や年代などを)えり好みしないことを示した」と答えるしかなかった。

 ■ 経済・医療に打撃

 政府関係者の感染に厳しい目が注がれるのは、政府の機能不全が起これば、医療や経済を直撃する恐れがあるためだ。

 英政府などは政府内の感染者が増加した場合に備えて、各方面の政策について協議をテレビ会議で協議できるシステムを準備してきた。だが、感染した閣僚らの症状が重篤化すれば、「協議そのものが不可能になり、政策が遅れる可能性がある」(元議員)。

 政策がずれ込むことでまず打撃が懸念されるのが経済だ。

 各国の経済政策をめぐっては、ドイツ政府は29日までに新型コロナの経済対策に1225億ユーロ(約14兆6000億円)を追加支出する方針を固めたほか、英政府も感染拡大による景気悪化で失業率が高まることを防ぐため、月2500ポンド(約33万円)を上限に月給の80%を支援すると発表した。ただ、欧州連合(EU)の欧州委員会は2020年のユーロ圏19カ国の実質成長率がマイナスになるとの見通しを示す中、各国が今後も次々と経済政策を打ち出さなければ、景気悪化は止められない。

 また、英国などでは医療従事者の人手が不足しており、医療崩壊を防ぐためのさらなる対策を急ぐ必要もある。

 欧州経済を研究する英専門家は「政治家の感染により政府の機能が正常通り動かなくなった場合、経済や医療が回復不可能の『底なし沼』に陥ってしまう」と述べた。

ユダヤ教「超正統派」居住区で感染拡大 集団礼拝やめず

毎日新聞 2020年4月4日(土)22時16分配信

 イスラエルのユダヤ教超正統派住民の居住区で、新型コロナウイルスの感染が深刻化している。礼拝を優先し、政府が呼びかける「不要不急の外出禁止」などの情報を信じない人が多いことなどが背景にある。今後、大規模な集団感染を引き起こす可能性もあり、イスラエルのメディアは、超正統派にとって第二次大戦中のナチス・ドイツによる「ホロコーストユダヤ人大量虐殺以降、最大の脅威」と警鐘を鳴らしている。

 超正統派が集住する地域で深刻なのが、イスラエルの中心商業都市テルアビブに近い人口約20万人のブネイブラクだ。4月2日までに、人口約90万人の最大都市エルサレムとほぼ同じ900人以上が感染した。

 イスラエルは建国時、国家統合のためユダヤ教の伝統を公的に守ることを約束し、超正統派に特別な地位を与えた。多くの男性が就労せずに宗教研究に没頭することを支援し、政府の補助金で生活する人も多い。出生率は6・0前後と高く、子だくさんの家族が2世代、3世代とアパートに「密集」して暮らすケースもあり、こうした生活環境も感染拡大の要因の一つとみられる。テレビやインターネットと距離を置き、政府や報道機関の情報よりも聖職者の言葉を信じる傾向もあり、政府がシナゴーグ(ユダヤ教会堂)での礼拝規制に踏み切った後も、超正統派居住区では礼拝が続けられていたという。

 現地メディアによると、感染症の専門家は2日に国会で証言し、「ブネイブラクの潜在的感染者は、人口の約40%に上っている可能性がある」と指摘した。事実なら、現在判明している感染者の80倍以上に当たる。

 当局は住民の検査拡大に努める。だが8~15日のユダヤ教の祝祭「過ぎ越し祭」を前に、家族から隔離されることを恐れて検査を受けたがらない住民もいるという。

 イスラエル保健省は2日未明、超正統派政党「ユダヤ教連合」の党首を務めるリッツマン保健相と妻の感染・隔離を発表した。感染ルートは確認されていないが、地元テレビはリッツマン氏が「集団礼拝に参加していた」と報じている。

 政府はブネイブラクを事実上封鎖し、特別な許可がない限り出入りを許していない。イスラエルは3月中旬にいち早く全世界からの渡航を原則禁止する措置を取るなど、厳しい防疫態勢を敷いている。4月4日現在、感染者は7500人以上、死者は41人に上る。

ドクター中松の最強マスクSUPER M.E.Nの新型を緊急リリース!

FINDERS 2020年4月1日(水)18時03分配信

世界的に猛威をふるう新型コロナウイルス。国内でも感染者数は2229人を数えた(4/1時点)。その数は着実に拡大しており、事態は日に日に深刻化し、未だ収束のメドはたたない。

今後いつ都市封鎖となるか、戦々恐々とする日々だ。

そんな中、3月31日に緊急リリースされたのが、ドクター・中松発明の「SUPER M.E.N.(スーパーメン)38型」(価格2273円)だ。これは前回紹介したモデルの新型となる。

前回のモデルからの改良点としては、強度、耐久性が増した上、角度を調整してあるようだ。

横や下の隙間からウイルスが入り込むのではと言う心配に対しては、同アイテムの特徴は、ウイルス侵入防止度を向上させた構造になっているので、その心配はないそうだ。

そもそも不織布などのマスクの着用では、目を守ることができないし、マスクの隙間や布目からウイルスを通してしまうという。

さらに、ドクター・中松が着用しているのはプロ用48型(価格3000円)で、こちらは今もっともマスクを必要としている医療従事者向けのより頑丈なタイプ。さっそく医療従事者からの引き合いは特に殺到しているという。

また、記者発表では、新型コロナウイルスの収束は来月や再来月で終わるものではなく、1年間は見ているとした上で、都市封鎖に対するドクター・中松の緊急提言が行われた。

ドクター・中松によれば、東京都という非常に広い場所を封鎖しても、大きなエリア内でウイルスは活動し感染は広がる。

その上、レストランやバーなどで、パーティーやイベントができないとなると、経済や文化活動が停滞するという重大なマイナス点があるため、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するには、ロックダウンだけでは十分ではない。

そこで、コロナ対策として提言されたのは、「ドクター・中松コロナドクトリン」。「都市封鎖」ではなく「個人封鎖」すべきだと主張する。

さらに、「個人封鎖を徹底しても、それでも新型コロナウイルスを撲滅できなければ、最後の手段として地球封鎖しかない」ということで、長年研究してきた、人が月に住むための発明「月利用システム」についても言及。

あくまでこれは、仮に新型コロナウイルスの蔓延防止のための都市封鎖が失敗し、地球が追い詰められたときの最後の手段として地球封鎖し、人が月に移住するプラン。まるでSFのような話だが(笑)、こちらも実用性があるとして特許が下りたという。

ちなみに「月利用システム」とは、月で建物を建てたり、エネルギーを供給したりして街作りが可能になり、月への移住が一歩近づくような発明とのこと。

話は飛躍したものの、ドクター・中松が主張するように、まずは一人一人の「個人封鎖」が必要なのは明白。「SUPER M.E.N.(スーパーメン)38型」を活用して、しっかり自己防衛してみては?

 

2020年4月 3日 (金)

【コロナショック】今なお✍「緊急事態宣言」に慎重な安倍政権

新型コロナ「瀬戸際が継続中緊急事態宣言、発令なお慎重

時事通信 2020年4月3日(金)12時11分配信

 安倍晋三首相は3日の参院本会議で、新型コロナウイルスの感染拡大について「少しでも気を緩めればいつ拡大してもおかしくない。まさに瀬戸際が継続している」との認識を重ねて示した。

 緊急事態宣言の発令については「現時点ではまだ、全国的かつ急速なまん延という状況には至っておらず、ぎりぎり持ちこたえている」と慎重姿勢を堅持。その一方で、「必要な状況になれば、ちゅうちょなく行う」とも語った。

1世帯30万円支給へ 住民税非課税世帯が対象 収入半減世帯も

産経新聞 2020年4月3日(金)14時59分配信

 安倍晋三首相と自民党の岸田文雄政調会長は3日、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で所得が減少した世帯などを対象にする現金給付について、1世帯あたり30万円とすることで合意した。

 支給の対象は住民税非課税世帯。加えて、一定の所得制限を定め、収入が5割程度下がるなど急減した世帯についても対象とする方向だ。

 岸田氏は会談後、記者団に、支給を始める時期について「スピード感が大事だと強く申し上げた。政府は迅速に支給する点も勘案しながら、今後調整する」と語った。

 政府は、現金給付案を盛り込んだ緊急経済対策となる令和2年度補正予算案を来週閣議決定し、早ければ月内にも成立させる方針だ。

また大炎上安倍昭恵夫人はなぜ過去学ばないのか

現代ビジネス 2020年4月4日(土)6時01分配信/井戸 まさえ(政治家)

 これほど「学習能力」がない人も珍しい。

 自らの「時」と「場」を読まない振る舞いで夫のみならず政権を苦境に立たせて、すったもんだの末、ようやく収束するかに見えたタイミングでまたまた「やらかす」。

 もはや誰にも止められない天然キャラはなぜ過去に「学ばない」のか。

「ロールモデル」としての昭恵夫人

 そもそも、昭恵夫人からすれば、こうした振る舞いの出発点は全て「善意」。持てる力の全てを注いで、さまざまな企画を自ら立案し「総理夫人」の役目を果たそうとしているのだ。

 しかしあくまで私人。だからこそ、プライベートの範囲内でごく近しい友人や後援者、限定的な「国民」の望みを叶えてあげているのではないか。

 そのさまを満面の笑みで写った写真とともにSNSにアップすれば拡散され、それを見た国民が勇気付けられたり、頑張ろうと励まされたりしているのだと、大真面目に信じているのだろう。アベノミクスのトリクルダウンのごとく、に。

 もっと言えば、自分の生活、ライフスタイルそのものが国民の「ロールモデル」たる価値を持つと無邪気に信じているからこその行動とも言える。

 そこには今回の「花見写真」も新型コロナを前に不安や不便な日々を送る「国民」からみたらどういうふうに捉えられるか、他者への共感も、スキャンダルになり得るかもしれないという危機感もない。

 森友事件で自死した妻が訴えを起こすというタイミングであの気楽な笑顔は、安倍政権の面々が持つ「根拠なき万能感」の象徴でもあるだろう。

「天然キャラ」を支える「実家力」

 昭恵夫人は今後も含めての人生で、たとえなにがあっても今と変わらぬクオリティオブライフを保って生きていけると確信しているのだと思う。

 家族も含めて「明日から仕事を失ったり」「生活に困窮したり」「一文無し」どころか「借金苦に悩んだり」などということは絶対にない。もしも万が一のことがあって「プリズン」に入っても復活できるのは義祖父・岸信介も証明している。

 昭恵夫人のこの「根拠なき万能感」はどこから来るのだろうか。

 昭恵夫人は森永製菓につながる恵まれた環境のもと育ったことは既知の通りである。

 58年あまり、つまり60年近くも大なり小なりの「根拠なき権力」を振るい、「忖度してくれる」周りに支えられつつ「天然キャラ」を否定されずに生きて来られたのは「実家力」あってのことだ。

 恋愛結婚だという晋三氏との婚姻も含め、もし昭恵夫人が日本有数の菓子メーカー森永製菓の背景を持っていなかったならばそもそも成立しなかったことは多いであろうことは、さすがの昭恵氏も分かっているだろう。

 自分の努力では補えないものこそが「自分の価値」だと気がついた時、だからこそを何かに使わなければならないという妙な使命感に駆り立てているのである。

 ちなみに、森永製菓の創始者、森永太一郎氏は明治時代アメリカに渡り、その後帰国し成功したごく少数の日本人である。

 婦人運動家・社会思想家だった山田わかの生涯を描いた『あめゆきさんの歌―山田わかの数奇なる生涯』 (山崎朋子・文春文庫)には、アメリカ時代の太一郎の熱心なキリスト教徒ぶりも紹介されている。

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だァれもいないと思っていても
どこかでどこかで エンゼルは いつでもいつでも ながめてる
ちゃんと ちゃんと ちゃんと ちゃんとちゃちゃーんとながめてる
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 「桜を見る会」に関する論考として「論座」にも書いたが、太一郎氏が作った西洋菓子は普通の菓子ではない。この「森永エンゼルの歌」に象徴されるように「布教」の一貫としてメッセージを伝える役割を担っていたとも言えるだろう。

 奉仕と施しの実践は、聖心で学んだ昭恵夫人の中にも染み付いていることであろうが、当然ながらアメリカの公園で寝泊まりするほどの強烈な貧困や差別体験を持ち「施される」体験をした太一郎氏とは覚悟も実践内容も違う。

 昭恵夫人のロールモデルは常にあくまで「施す側」である。「施す側」の仲間を増やし「かわいそうな人々」を救う。「win-win」の関係を作るのが自分の役割だとも思っているだろう。決して「施される側」になることはないからこそ、その人たちがどう思うなど想像が及ばない。

 自分たちの存在価値を確認するためには「施される側」、つまりは「かわいそうな人々」がいないと成立しないという皮肉なパラドクス。表面的な感動が量産される一方で根本的解決は先送るされていく。

 セレブを集めるだけではもちろん変わらないのであるが、いずれにせよ、昭恵氏の本のタイトル『「私」を生きる』(海竜社・2015年)の通り、私流、私本位で進められていくのである。

 時にそれが取り返しのつかない悲劇を生んだとしても、他人事。普段、昭恵氏の日常にはいない「かわいそうな人々」への共感に比して、身の回りで起こっている深刻な事象に対する徹底的な不感は、興味関心が「私」にしか向かっていないことを示してもいる。

「下駄を履いて生まれた」者同士の共感

 昭恵夫人が最初から「私」を生きる決意をしていたかというとそうでもなさそうだ。

 「個人としては仕事も能力もないし、家事もできるわけでもないのに、こういう立場(総理夫人)になってしまっている。なぜ、こんなに注目を集めてしまっているのか、すごく戸惑っている」

 「専業主婦になって家庭を支えるのが、妻や女性の役割であり、幸せだと言われて育ってきたんですけど、そんな中で、再び総理夫人になってから、すごく活動の幅が広がりまして、いろんなところに行きますし、いろんな方たちから、いろんなことを頼まれたりもしまして、すごくわたしは、忙しくなってしまったんですね」(いずれも2017年3月7日開かれた対談イベントでの昭恵氏発言)

 特別仕事を持たず、能力もなく、家事ができない……それでも、総理夫人と言う立場にはなっているのは、「ありのままの自分」ではなく、同じように裕福な家庭に育ち実家力を持つ自分が、政治的エリート一家に育った夫と婚姻した結果。側からは奇妙な同盟関係にも見える晋三氏との関係は、生まれた時から「下駄を履いていた」者同士にしか理解し得ない苦悩の共有や共通利益があるのだろう。

 第1次安倍政権の終了後、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科に進学し、昭恵夫人は自分のキャリアアップを行うようになる。居酒屋UZUの開店は第2次安倍政権誕生の直前だった。

 「2012年に結婚25周年で50歳になって、これからは少し私自身の人生をと思っていた」矢先に昭恵氏は再びファーストレディに返り咲く。それ以降、昭恵氏の行動はさらに加速する。

 「昭恵夫人ロールモデル」を模索することは、「妻」役割やそれが生む「戸惑い」、昭恵夫人の中で起こった「『私』を生きていない私」との「乖離」を埋める自己実現の実践の場となったとも言える。

河井案里氏との共通点

 「『私』を生きる」という意味では昭恵夫人と河井案里参議院議員に共通点を見ることができる。

 彼女たちは衆議院議員を夫に持つ妻、いわゆる「代議士の妻たち」だ。そのありようは特にここ10年で大きく変わったとも言える。「代議士の妻」が選挙に挑戦することが珍しいことでなくなったのだ。

 詳しくは拙著『候補者たちの闘争』(岩波書店)に譲るが、夫の収監中のいわゆる「身代わり」や、突然の死亡で後継者の年齢が立候補要件に達していない時等の「中継ぎ」で「代議士の妻たち」が国政他に立候補することは珍しいことではない。

 が、それ以外の理由も「妻」たちが政党の候補者リクルートの対象となり、また彼女たち自身も積極的に議会を目指すようになったのはごく最近のことだ。

 1962年生まれの安倍昭恵氏と1973年の河井案里氏には11年の開きがあるが、この年月はまさに政界において女性が候補者としてアクセスできる可能性が広がった時期とも重なるのだ。たとえ政治的な課題を感じても昭恵氏には「議員になる」という選択肢はそもそもなかっただろう。

 一方で河井案里氏はまず広島県議会になることでそのチャンスを得た。もちろん基本は夫の地盤固めの一環、政治的理由の方が大きいものだっただろう。

 しかし、アンペイドワークの極みである無報酬の秘書「政治家の妻」から、議員報酬を得る立場となるのは違うし、それなりの経験も詰めたことは確かだろう。が、「夫の補完」としての役目からの逸脱できぬまま、参議院議員に立候補。

 たとえ、国民の負託を得た1議席であってもそれはあくまで妻の名前を冠した「夫の議席」なのである。結果、今回の事件に巻き込まれているとも言える。

 安倍昭恵氏に話を戻すと、昭恵氏にとっては唯一の、過去からの学びは、第2次安倍政権では「総理夫人」の立場を十分に活かしながら「『私』を生きる」ことを隠さなくなったということだろう。

 これまでで「個性」の範囲、多少の凸凹があっても時間的に次の総理夫人バトンタッチで問われなかったことが、長期政権の中でその歪みも極限に来ているということなのだろう。

肝だめし、運だめしとしての「炎上」

 昭恵氏は「国家権力に近い」最も私人である。感染症が広がる中では恐れなければならないのは中枢に感染を広げる機会を自らが持っているということである。総理の感染を防げなとど言っているのではない。

 万が一の場合があると、少なからずの手がかかることになり、本来受けるべき国民の医療や福祉、また経済対策も含めた様々なことが滞ったり、停止したりする恐れがないとも言えないということである。

 昭恵夫人の立場を考えれば、新型コロナウィルスで日本のみならず世界が不安に陥っている最中の宴会を中止にしたり、最大限譲歩したとしても自分は顔出しだけする等の判断はあっても然るべきし、参加者の方からそうした声が上がらなかったのも、昭恵夫人と同様の現状認識と行動パターンを取っている人々だということもわかる。

 またその際に撮影した写真が外に出たということにも注目したい。流出元の意図は(が政権批判なのか、それとも)単に自慢しいだっただけかもしれない。問題はそれが政権非難に使われることも推し量れないということだ。もしくはそもそもスクープを取る目的で内部に入り込んでいた人がいたのかもしれないが、何れにせよ昭恵夫人の人脈の質をあらわにするものともなった。

 政治のみならず権力闘争とは野生の王国、弱肉強食のサバンナに生きるがごとしの側面はあろう。

 いざという時には、腐った肉や泥水を飲んで多少でも痛い目を見た経験値に裏打ちされた「野生の勘」が働く。特に選挙は繰り返される裏切りも含め具体的な「邪悪」をダイレクトに見る機会でもある。

 生き伸びていくには周囲の人、案件、金を正確にスクリーニングする能力が必要なのだ。

 しかし、昭恵夫人にはどうやら別の意味での「野生の勘」……むしろ危険地帯、紛争地帯を見つけ、そこに突っ込んでいく、類まれな才能を持っているかもしれない。わざわざ、無茶を承知で入っていき、生き延びることで自分の存在を確認するような。

 別のたとえをすると、万引き犯の多くが別に欲しいものではない、もしくは自分のお小遣いで十分に買えるはずのボールペンや菓子パンを盗むという。その心理はスリルとともに自分で自分の能力を問う「肝試し」「運だめし」なのだ。

 つまり、我々が「それは批判されて当然」と思う過去の「炎上」案件は、昭恵氏にとっては乗り越えられた「実績」であり、それこそが今の自分を維持する糧にさえなっているのかもしれない。それは「学ぶべきもの」ではなく、「生きている実感」そのものなのだ。

 国民はこの壮大なる「自分探し」に付き合わされているのでもある。

 どうやら、そこから抜け出す唯一の道は、私たちが過去から学び、行動するしかなさそうである。

志村けんさん私たちの大スターだった」パキスタン人、イラン人から悲しみの声

アジアプレス・インターナショナル 2020年4月2日(木)11時41分配信

「だいじょうぶだぁ」で乗り切った日本の辛い日々

3月29日、新型コロナウイルス肺炎で亡くなった志村けんさん。悼まれる死は日本人だけでなく、外国人のあいだでも大きな衝撃が広がっている。特に約30年前、出稼ぎや留学で来日した数万のパキスタン人、イラン人にとって志村さんは絶大な人気があった。彼はどんな存在だったのか。3人に思いを聞いた(聞き手:玉本英子/アジアプレス)

「在日パキスタン人、志村けんさんの番組は視聴率99パーセントだった」

タリク・アリさん(パキスタン出身、中古車販売業、仙台市57歳)

大学を卒業後、1987年に来日。最初、関東地方の工場で働きました。当時、インターネットはなく、一番の楽しみがテレビ。「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」、「志村けんのだいじょうぶだぁ」は、在日パキスタン人のほとんどが見ていたはず。

当時私は、狭い小さな部屋に4、5人で共同生活していました。仕事が終わり、みんなで夕食を食べながら、番組を見て笑い転げていたのを覚えています。志村さんが凄いのは、日本語が分からなかった私でも理解できて面白かったこと。パキスタンにもコントのお笑いがあって、志村さんの芸はそれに少し近いんです。

その後、私は日本人女性と結婚して、娘はもう大学生です。最近は「天才!志村どうぶつ園」を見ることが多かったですが、残念でなりません。日本で働いていたパキスタン人の多くは帰国したのですが、SNSを通して訃報のニュースは伝わっています。彼らも相当なショックを受けていました。

「日本語は志村さんの番組で覚えた」

ザへール・ダニッシュさん(パキスタン出身、解体業、栃木県矢板市52歳)

89年に来日。埼玉県で中古車販売業を始めました。日本語も分からないから、日本人の友達もいませんでした。だから私にとって最初に好きになった日本人は、テレビの中の志村さんです。「変なおじさん」のマネをしてバカやったものです。

日本語学校へ行ってない私が言葉を覚えたのも彼のコントからです。車の仕事が上手くいかず、とても辛かった。そんな時、「だいじょうぶだぁ」と、よく自分に言い聞かせたものです。そして、志村さんのコントを見て笑うことで、日本での辛さ、寂しさを一瞬だけでも忘れることができました。心のよりどころだったと言えます。

今回の訃報を聞き、悲しみでいっぱいです。早すぎる死です。日本の宝、彼の代わりはいないのです。パキスタンでも新型コロナウイルスの感染者が出ていて、封鎖された地区もあります。日本のようにマスクもない。人びとは不安な日々を送っています。

「イランでは『おしん』の次に有名なのが志村さん」

レザ・アクサイアスルさん(イラン出身、会社経営、テヘラン市52歳)

日本とイランを行き来しながら翻訳業などの会社経営をしています。現在、テヘランにいますが、志村さんの番組が大好きで、3月17日放送の「志村でナイト」をネット経由で見たところでした。彼が新型コロナで入院したことを知り、心配していましたが、まさか亡くなるとは……。涙が出ました。

私は早稲田大学留学のため89年に来日、日本語学校へ行っている時、テレビをよく見ました。話芸中心の漫才は言葉の問題もあり、笑いにつながりませんでした。一方で志村さんは言葉と関係なく、コミカルなアクションと演技で笑わせるんです。

変なおじさん、バカ殿様、ひとみ婆さん、志村屋...。全部見てましたよ。彼の顔立ちがはっきりしていて、ちょっとイラン人ぽいというか、親しみを感じさせるところもありました。

志村さんは単に人を笑わせるだけじゃなく、社会風刺もネタにしていたと思います。例えば「志村運送物語」。働かないのに偉そうにしている志村社長と、その下で苦労する奥さん。給料が遅れるとか、生活が大変とか、日本社会の一面も教えてくれました。

志村さんを奪った新型コロナウイルス。イランも感染者が多いのですが、私のいるテヘランは今のところ落ち着いていると思います。現在、自宅待機要請が出ているため、食料品や医薬品を扱う店以外は閉まり、人の姿はまばらです。外出時は、ほとんどの人が手袋とマスクをしています。マスクは日本と同じように入手が難しい時がありますが、トイレットペーパーは十分にありますし、買いだめとかパニックにはなっていません。

イランではドラマ「おしん」が有名です。その次に知られているのは、志村さんではないでしょうか。私たちの大スターです。多くのイラン人は彼の死を悲しんでいます。ネット配信を通して彼のコントを楽しんできましたから。志村けんさんの名は、多くのイラン人の心に刻まれることでしょう。

東京感染拡大人から生じる2次感染者の平均」が1.7

サイエンスポータル 2020年4月2日(木)18時27分配信

 新型コロナウイルスの拡大防止策を検討する政府の専門家会議は1日、東京都や大阪府など、都市部を中心に感染者が急増し、医療現場が機能不全に陥る可能性がある、と警告する新たな提言を発表した。1人の感染者が生み出す2次感染者数の平均値である「実効再生産数」は東京で1.7になっており、現在の感染拡大が続くとかなりの人口が感染する恐れが出ている。

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 新たな提言は、地域の感染状況によって医療体制を速やかに確保することを求めたのが特徴。全国の地域を(1)1週間前と比べて大幅に感染者が増えている「感染拡大警戒地域」、(2)感染者の増加が一定程度に収まっているが今後拡大する可能性がある「感染確認地域」、(3)1週間前から感染者が確認されていない「感染未確認地域」に3分類した。

 その上で「感染拡大警戒地域」は、現状では東京と大阪が該当するとし、オーバーシュート(感染爆発)を防ぐために期間を定めた外出自粛要請をしたほか、10人以上集まるイベントへの参加や、家族以外での多人数での会食を避けることなどを求めた。「感染確認地域」では、屋内で50人以上が集まる集会やイベントへの参加を控えるよう求めた。具体的な判断は各自治体に任せられた。また「感染未確認地域」では、適切な感染防止対策を講じた上で屋外のスポーツや観戦、文化施設の利用は可能とした。

 提言はまた、東京、神奈川、愛知、大阪、兵庫の5都府県を挙げて医療体制がひっ迫している、と指摘。早急な対応を関係機関に求めた。東京都の感染者は1日、新たに66人増えて581人になった。66人のうち感染源不明者は33人。多くの専門家は「増加人数が3桁になったら赤信号」と指摘しているが、この週末には3月20から22日までの3連休の感染実態を反映した感染者数が報告される見通しで、直近の感染実態を知る上で極めて注目される。

 新たな提言は、日本全国の実効再生産数は3月15日時点で既に1を越えており、その後、3月21日から30日までの東京都の推定値は1.7だった、と発表した。専門家会議はすでに「流行シナリオ」を作成。「1人の感染者が何人に感染を広げる可能性があるか」かを示す「基本再生産数」を、それぞれ1.4、1.7、2.0を想定して流行シナリオを作成した。それによると、1.7の場合は全人口の9パーセント、2.0の場合は10.6パーセントが感染するとの推計値を出している。今回、東京都の実効再生産数を1.7と認定した。実効再生産数を基本再生産数に単純に置き換えることはできないが、実効再生産数が2に近い数値であることから、現在の感染拡大が続けば首都・東京はかなりの人口がやがて感染する可能性があることを示している。

 一方、世界の感染者数も増加の一途で日本時間2日午前現在90万人を超え、100万人を超えるのは時間の問題とみられている。米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、世界の感染者は日本時間2日午前現在、約93万人。感染者が最も多いのは米国で、21万人を超えた。欧州の中で最も多いイタリアも11万人を上っているがここ数日増加数は減る傾向にある。

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クラスター対策班ツイッター開設「わかりやすく解説」

朝日新聞デジタル 2020年4月3日(金)22時51分配信

 厚生労働省の新型コロナクラスター対策班で対策にあたる専門家らが3日、ツイッターアカウント(@ClusterJapan)を開設した。対策班の一員で北海道大の西浦博教授は「科学的な側面で伝えなければいけないことをまとめて発信していく」と動画であいさつしている。

 対策班アカウントは最初に「感染の動向やデータの分析結果などを現場からできるだけ分かりやすく解説、情報提供していきます」とツイート。続いて、「ロックダウン」「オーバーシュート」など、専門家会議や自治体の会見などで使われる用語の定義を紹介した。

 アカウントの「顔」にあたるアイコンには、三つの山のある波線がデザインされた。感染者の増加がおさまっていくように願いを込めたという。開設から約8時間でフォロワー数は5万を超え、「頑張ってください」「勉強させていただきます」などとコメントが寄せられた。

関連エントリ 2020/03/31 ⇒ 【新型肺炎】喜劇王の殉死は「功績」で間違いない✍何十万の日本人の命を救った(筈だ)
関連エントリ 2020/03/30 ⇒ 【バカ殿】喜劇王<コロナ発症から10日>力尽く✍享年70歳。
関連エントリ 2020/03/29 ⇒ 【新型肺炎】まとめ<武漢肺炎から✍“COVID-19”>世界的パンデミックになるまで
関連エントリ 2020/03/26 ⇒ 【バカ殿】志村けん(70)新型コロナ陽性✍人工肺で治療中。

 

2020年4月 2日 (木)

【コロナショック】債券や金は✍投げ売りされた「安全資産」か

りされた「安全資産に戻れるのか

東洋経済オンライン 2020年4月2日(木)10時01分配信

 新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済に大打撃を与えている。当初、アジア地域に限定されていたかにみえたこの問題は欧州へ拡大すると、瞬く間にアメリカへも被害が及んだ。アメリカではカリフォルニア州、ニューヨーク州、イリノイ州(全米第3の都市であるシカゴを含む)などで外出禁止令が発動され、異常事態に直面している。

 このように実体経済が大混乱に陥っている以上、金融市場が大混乱になるのは自明である。一時、NYダウは2万ドルをあっさりと割込み、ドナルド・トランプ大統領就任以降の上昇を吐き出した。日経平均株価も一時1万6000円近傍まで下落するなど、リーマンショックに匹敵する世界的パニック相場となった。今回は、仮に新型コロナウイルス問題が沈静化に向かい、金融市場が落ち着いてくるとしたら、どこにその兆候が現れるか考えてみたい。

セントルイス連銀総裁の「GDP50%減少発言」の衝撃

 3月22日にセントルイス連銀のジェームズ・ブラード総裁は、4~6月期のGDPが50%減少し、失業率が30%に及ぶと言及した。この報道は電話インタビューをまとめたものである。したがって、実際の発言は「景気対策がなければ」という前提が置かれた文脈だったのではないかと推察するが、もしこれが現実のものになれば、恐るべきマイナス成長だ。つまりGDPが半減するという見通しであるから、まさに桁違いである。
 こうした急激な経済活動の落ち込みに対処すべく連邦準備制度理事会(FRB)は3月15日にゼロ金利政策を導入したほか、7000億ドルに及ぶ国債とMBS(不動産担保証券)の購入再開を決定した(≒量的緩和)。

 資産購入については当初設定した7000億ドルの購入枠をわずか数日で使い尽くす事態となったため、導入後間もない3月23日にはその規模を「無限」に切り替えたうえ、買い入れ対象資産にCMBS(商業不動産担保証券)を追加し、さらに社債購入プログラムを新設した。同時にアメリカ政府は2兆ドル、GDP比約10%に相当する桁違いの大規模経済対策を打ち出した。ここには個人への現金給付、納税延期措置、企業向け資金繰り支援などが含まれる。政策総動員とはこのことである。

 そうした前例のない大規模景気対策をもってしても、金融市場の混乱を収められるかは微妙だ。新型コロナウイルスをめぐる実体経済への影響は、瞬間風速でいえば、間違いなくリーマンショック以上だ。その破壊力は3月24日に発表された各国のPMIに表面化した。3月12~23日にかけて調査票が集計されたサービス業PMIは日本、アメリカ、ユーロ圏のいずれもが垂直的落下を示し、リーマンショック時のボトムを突き破った。このPMIが示唆するGDP成長率は2桁のマイナス成長である。

 今回の新型コロナウイルス問題の厄介なところは、リーマンショックなどのように経済活動の過ちの結果として生じる類のものではなく、経済活動そのものが物理的に阻害されていることである。また終わりの見えにくい新型コロナウイルスの脅威が人々の不安の根底にあることも大きい。こうした条件が重なる下で、金融市場のストレスが完全には緩和されないのは、ある意味自然かもしれない。

金は安全資産でも、米ドル(現金)には劣る

 厳しい条件かもしれないが、経済活動および金融市場が安定を取り戻すには、やはり新型コロナウイルス問題の沈静化が条件になる。日々公表される感染者数データが落ち着きをみせたり、有効な治療方法やワクチンが見つかるなどの材料が必要になる。その点、中国や韓国における感染者数増加ペースのフラット化、そして日本の相対的安定は明るい兆候ではあるが、やはりしばらくは強いストレスから解放されることは難しそうだ。

 では、仮に感染者数の鈍化など新型コロナウイルス問題に明るい兆候が見えるなどした場合、株価の先行指標として注目すべきは何であろうか。筆者は安全資産としての「金」に注目している。

 ここで金の基本的政策をおさらいしておくと、まず「金」は言わずと知れた安全資産の代表格である。したがって、景気停滞が予想される局面では株式などリスク性資産から逃れてきた逃避マネーの受け皿となる。しかしながら、金融市場の緊張が極度に達し、目先の資金繰りさえも危ぶまれる場面において、金は「換金売り」「投げ売り」の対象に含まれてしまう。いくら安全資産といえども、決済に使えない以上、その安全度合いは現金、とくに米ドルに対しては劣るということだ。

 3月上旬以降、金融市場が極度の緊張に包まれると金は直近高値から約200ドル下落した。まさにキャッシュ・イズ・キング現象である。しかしながら、上述のFRBの緊急措置も奏功してか3月20日頃から状況は徐々に好転した。3月20日と23日に米国株が大幅下落するのを横目に、金は上昇した。

今回の金は「投げ売り」まではされず

 一見すると単なるリスクオフだが、金が投げ売りされなかったという点において明るい。これは金が逃避マネーの受け皿としての機能を取り戻した可能性を示唆しており、やや広い意味で金融市場の正常化を意味していたからである。むろん、新型コロナウイルスの感染状況次第で、今後もキャッシュ・イズ・キング現象が生じる可能性は十分に想定しておかねばならないが、金融市場の機能回復の初期の兆候が認められていることは認識しておきたい。

 なお、参考程度にリーマンショック発生前後の金と米国株の推移を振り返ってみたい。

 安全資産としての「金」はリーマンブラザーズの破綻直後から約2カ月にわたって下落した後、株価が下落するのを横目に反発し、安全資産としての性格を取り戻していった。株価は金の底打ちから約4カ月遅れて大底を付けるのだが、今になって考えると金は株価の先行指標として有効だったことになる。平時において金の上昇はリスク回避姿勢の強まりを意味するが、こうした異常事態では逆になることがしばしばあることを認識しておく必要があるだろう。

アメリカ経済崩壊への最悪シナリオこれから3カ月何が起こるか

ビジネス+IT 2020年4月2日(木)7時00分配信

 人口800万で全米第1位のニューヨーク市やその他の大都市で新型コロナウイルスが大流行し、感染者数は累計約19万人、死者数は約3900人(米ジョンズ・ホプキンズ大学調べ)を突破して中国やイタリア、スペイン、英国をしのぐ「世界一の新型肺炎震源地」になった米国。各州や自治体が感染拡大予防を目的とする外出禁止令を次々と発令する中、世界一巨大な「米国経済」という列車に急ブレーキがかかる。経済のロックダウンによる失業率は最終的に1930年代初頭の大恐慌時の24%を優に超えると予想される。米議会は国民への現金給付など2兆ドル(約240兆円)規模の過去最大の経済対策法を成立させたが、現時点のデータや専門家の見解では、「医療危機から生じる金融危機」という最悪のシナリオを覚悟すべきかもしれない。

失業率30%へ、「大恐慌」時を超えるか

 トランプ大統領が2016年11月の大統領選挙で勝利してから右肩上がりであった米株価は、コロナショックで「トランプ相場」の上昇分がすべて消えうせた。その後いくらか回復しているものの、ペンス副大統領が主張するような「米経済のファンダメンタルズは依然として強いため、チャレンジを乗り切れば再び大躍進できる」との見方は少数派にとどまる。

 一方で、食料品買い出しなど以外の外出自粛を求められるロックダウン経済が長引けば長引くほど再始動が困難になることを懸念するトランプ大統領は、今年の暦で4月12日に当たる復活祭(イースター)までに経済を再スタートさせたい意向を示していたが、都市閉鎖や外出禁止令の緩和や解除を行えるのは連邦政府ではなく州や自治体であり、米経済の「臨時停車」はまだまだ長引きそうだ(大統領はその後、経済の大部分をストップさせることを意味する「社会的距離政策」を4月末まで延長するとして、方針転換した)。

 そうした中で米議会が成立させた経済対策の効果を見極めるにはまず、コロナ禍による米経済への影響がどこまで悪化するか、米国がイタリアやスペインをもしのぐ新型肺炎の中心地になるか、その中で医療崩壊が起こるか否か、それらの要因の複雑な組み合わせによってどの程度、米経済の再始動が遅れるか、などの前提条件を分析する必要がある。

 経済の失速に関しては、

(1)失業や一時帰休で収入を断たれた者がどこまで増加するか
(2)4月と5月に経済をさらにマヒさせる医療崩壊?
(3)失業者や企業への貸し付けが滞る金融危機が起きるか
(4)個人や企業の手持ち現金レベルが毀損される中、世界中で急激に縮小する物流などのサプライチェーンの供給網と落ち込んだ需要が回復するまでにどれくらいの時間がかかるか

など多くの相互に関連した要因が絡み合っている。

 まず失業率だが、米国では新たな失業保険の申請件数が3月15日から21日までのわずか1週間で328万3千件と、前週の約12倍増と記録的な急増となった。ミシガン大学のジャスティン・ウォルファーズ教授の試算によれば、この調子で失業者が増加を続ければ8週間後の5月中旬には失業率が1933年の世界恐慌期に記録した米史上最高の24.9%と並ぶという。

 一方、セントルイス連邦準備銀行のブラード総裁は失業率が6月までに30%に上昇するとのさらに厳しい予測を示した。

 同連銀のシミュレーションによれば、製造業や営業、サービス業を中心に6680万人の労働者が失業のリスクにさらされており、その内4700万人が実際に職を失う。この場合、失業率は32.1%という記録的なレベルに跳ね上がる。ブラード総裁はさらに最悪のケースとして、失業率が42%という驚異的な規模に達する可能性さえ公言している。FRB高官の中で最も米経済に楽観的かつタカ派的な見解で知られるクリーブランド連銀のメスター総裁でさえ、10%超の失業率を予想する事態になっている。

 直近の2月において過去50年で最低レベルの失業率であった3.5%から数カ月で一気に10倍近い上昇となり、まさに前例のない不景気となる。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は3月26日に、「米国はおそらく景気後退に突入している」と指摘している。

 こうした中、既存の米失業保険制度では約半年の間、保険金が受領できる。また、経済対策法による現金給付も成人1人当たり1200ドル、さらに第4弾や第5弾が放たれるのは確実であるため、一部の労働者は少しの時間稼ぎができる。ただし、失業保険を受給できない自営業者や大部分のギグワーカーにはそもそも生活がギリギリの者が多く、即座に困窮する人が出始めている。

 米国の各産業においても、航空会社やホテルをはじめとする観光業、食品以外の小売、国際貨物、自動車およびその部品、衣料などが最も強い打撃を受けている。経済対策法で救済される予定の業界においてさえも、販売機会の損失や部品調達の困難による生産減少や中断、消費者マインドの大きな悪化などで資金繰りが急激に悪化し、事業継続ができなくなる企業が数週間内に多数現れ始めることが予想される。これが、さらなる失業と信用不安の連鎖を引き起こす可能性がある。

医療崩壊が、4月と5月に経済をさらにマヒさせる?

 このように急激に毀損される経済の健康を直撃するのが、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコ、シカゴ、アトランタ、シアトルなど重要産業都市における医療崩壊だ。そもそも病床も人工呼吸器も防護着もマスクも手袋も在庫をギリギリまで抑えて最小限の持ち合わせしかないところに感染者の急増が襲い掛かっており、新型肺炎による死者が爆発的に増加するイタリアやスペインをも超える悲惨な状況になる可能性が高まっている。

 米『ワシントン・ポスト』紙の論説が「医療体制がキャパシティーを超えてしまえば、経済は機能できない」と指摘するように、社会を健康に保つ医療と経済の健康は表裏の関係にある。医療崩壊が起これば労働者や消費者、教職者、学生、生徒や子供たち、高齢者など国民の健康を最適な状態に保持できなくなるからだ。

 医師や看護師などに防護着やマスクが十分に行き渡らない状況の下で、治療の最前線に立つ医療従事者を巻き込んだ院内感染も増えるだろう。医療が機能しなくなれば国民全体の健康を保つことが困難になり、経済の再始動どころか基本的な生産活動やサービス提供が困難になるのである。

 ワシントン大学の研究者の分析予想によれば、米国における新型肺炎の治療でピーク時と予想される4月の第2週(トランプ大統領が米経済の再始動を希望していた週と同じ)には全米で6万4000床の新型肺炎患者用ベッドおよび1万9000台の人工呼吸器が不足する。恐れられていた医療崩壊だ。この供給不足のピークは州によって違うものの、5月いっぱいは各地で続くとされる。

 こうした要因もあり、この先4カ月間で8万1114人が死亡するとされ、そのほとんどが4月に集中する。1日当たりでは2300人が亡くなる計算だ。一方、感染症の権威であり、今の米国で最も信頼されるパンデミック情報の発信者であるアンソニー・ファウチ米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長は、死者数が10万から最大20万に達するとの、より悲観的な可能性を示唆している。トランプ大統領が3月31日に行った記者会見では、大統領自身が「死者は最少でも10万人だ」と述べ、最大死者数も24万人まで引き上げられるなど、日々情勢と予想が悪化していることに留意する必要がある。

 さらに、ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策調整官であるデボラ・バークス博士は、「旅行や人の集まりを一切規制しない最悪のシナリオでは、160万から220万人が死亡する」と明言している。そのため、外出規制を実施しても多数の死者が続出する非常時の4月と5月中における経済再始動は、まったく論外なのである。

 ワシントン大学の研究者たちは、6月に入ると1日当たりの死亡者は10人を下回ると予想するものの、4月と5月の経済活動は必要最小限のレベルにまで落ち込むことは避けられない。強気の米経済予想で知られる米金融大手ゴールドマン・サックスでさえ、4月から6月の第2四半期における米国内総生産(GDP)は前年比で24%落ち込むと予想していたが、それを数日でさらに34%の下落に修正するなど、弱気の見方が広まっている。

 トランプ大統領誕生を言い当てた著名投資家のジェフリー・ガンドラック氏は、「米株式市場が4月にさらに売り込まれ、3月につけた『底値』があっさり抜ける」と予測する。また、一部の市場関係者が推す「米経済V字回復説」についても、「ほとんどあり得ない」と斬り捨てた。

 もはや米国において世界最悪レベルの感染率と死亡率による医療崩壊が不可避となった以上、ベストのシナリオは感染拡大が現在のパンデミック第1波のみで初夏には終息し、ワクチンや治療法が予想よりも早く確立されることだ。だが、「集団免疫獲得によりコロナウイルスとともに生きていく」というこの最善の筋書きでも、いったん冷え込んだ経済はすぐには元に戻らない。

失業者の困窮は、現金給付や家賃延納で解決できるレベルではない

 最も信頼できる消費者マインドの調査のひとつであるミシガン大学消費者信頼感指数は3月に89.1と、2月の101から大幅に落ち込んだ。また、米調査企業コンファレンス・ボードが発表した3月の消費者信頼感指数は120.0で、前月の改定値から12.6ポイントも低下している。

 コロナ禍の第1波が米国でピークに達する4月と5月に消費意欲がさらに低下することは避けられない。企業は雇用を絞り込む一方、職や収入を失った消費者、あるいは時差による経済悪化で失業することを恐れる人々の消費マインドは冷え込むからだ。またオンライン売上の急増は、依然として消費の大きな部分を占める実店舗販売の急減を埋めることはできないのである。

 翻って、英調査企業パンテオン・マクロエコノミクスのチーフエコノミストであるイアン・シェファードソン氏は、「2019年のFRBのデータが示すように、米世帯の40%が400ドルの緊急時用の蓄えさえ持たない。また、昨年のデータでは米世帯の53%が非常用資金をまったく持たない」と指摘しており、多くの失業者にとって生活困窮は1,200ドルの現金給付を受けたり、住宅ローン・学費ローンや家賃の支払いを数か月先にずらしてもらう措置で解決できる規模の問題ではない。

 金融の負の連鎖がドミノ効果となる可能性もあり、予断を許さない。スイスの金融大手UBSのストラテジストたちは、「1兆ドル以上の企業負債が返済不可能になっている可能性があり、レバレッジをかけて資金調達をしている格付けの低い社債や、売上高が10億ドル以下の中規模企業が発行するミドルマーケット債の発行体が倒産の危機にある」との懸念を表明している。

 米格付け調査大手のムーディーズ・インベスターズ・サービスは3月30日、前回の金融危機時の2009年から78%も膨れ上がり、6兆6000億ドル規模に達した非金融セクターの社債に対する見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。

 FRBは金融の流動性確保のための社債の買い支えを始めているのだが、買い上げることができるのは信用度が高く「投資グレード」とされるものに限られ、負債が過度に積みあがった企業の社債は除外される。そのため、FRBの対策や調査企業による格付けの引き下げにより、かえって流動性危機は高まったといえる。

 また、小規模企業の半数は27日を持ちこたえられるだけの現金しか保有していないとの研究がJPモルガン・チェース研究所から出されている。

 こうして5月あたりまでは何とか持ちこたえていた一部企業の資金繰りが悪化し、銀行の貸し渋りや金融機関の相互疑心暗鬼による信用危機が起こって米国内外で金融危機へと連鎖すれば、健全な企業や職を失わなかった人々の雇用まで危うくなり、これから繰り出されるであろう経済対策法の第4弾、第5弾の効果も薄くなる。

 金融危機が起こる可能性としては、いくつかの経路が考えられる。まず、経済対策法の一部である住宅ローン支払いの繰り延べ(延期)について、仮に1250万世帯が6か月間支払いを猶予されれば、金融機関や住宅ローンの債権回収会社を中心に最大1000億ドル(約10兆7346億円)もの損失が生じる恐れがある。

 また、繰り延べ期間終了後には数か月の延期分を一括返済しなければならず、失業者や収入が減少した借り手の多くには不可能な話だ。彼らは債務不履行に陥って差し押さえに直面し、米住宅市場が再びどん底に落ち込む。

 これらが引き金となって信用不安につながり、(原因は違うが)前回のリーマンショック時のような住宅用不動産担保証券の債権焦げ付きに端を発する大規模な金融危機が発生する可能性が指摘されている。

 加えて、全米規模のロックダウンで収入の道が絶たれたホテル業界が全体で860億ドル規模の借入金を返済できなくなり、商業用不動産担保証券の市場が凍り付く金融危機の経路も予想されている。政権やFRBの金融危機回避の手腕が問われる場面である。

 そうする間にも、失業保険の給付が切れた多くの人々は再就職が叶わず、家・学費・自動車などのローン返済や家賃の支払いができなくなり、米議会や州議会が立法による救済を行わない限り、コロナウイルスの流行が終息しない中で物件差し押さえや強制立ち退きを迫られる可能性もある。

 加えて、ワクチンや治療法が確立されないまま一時的に流行が終息しても、また流行が出現する「モグラ叩き」のような爆発的な患者急増が繰り返される事態となれば、外出禁止令がなかなか完全に解けずに人々が家にこもり、経済から楽観や予想可能性が失われて労働や外出や消費が大幅に落ち込む。

 約13万人の従業員を一時的に解雇すると発表した米百貨店最大手メーシーズをはじめ、同じくデパート大手のJCペニーやコールズ、衣料大手のギャップやヴィクトリアズ・シークレットで従業員の一時帰休が実施されている。財政基盤の弱いJCペニーなどは倒産しても不思議ではない。米調査会社コアサイト・リサーチは、1月末時点で8000件としていた今年の小売店の閉鎖店舗数を1万5千件に修正しているが、それでも極めて楽観的な数字であろう。

 国土封鎖が完全に解ける時期としては5月、今夏、今年の年末、さらに2022年という気が遠くなるシナリオなどが取り沙汰されるが、停止が長引くほど米経済のダメージが天文学的に膨れ上がってゆくことは言うまでもない。

 常に楽観的な米経済予想を語るトランプ政権のカドロー米国家経済会議(NEC)委員長でさえ、コロナ禍の米経済への影響が長期に及ばないとの自信の根拠を問われて、「保証はできない。魔法の杖があればよいのだが」と答える始末だ。

金融危機とその長期化は不可避か

 バーナンキ元FRB議長は今回の経済危機が「とても急激で短い景気後退で済む可能性」を示唆したが、多くのエコノミストは楽観していない。金融危機に関する研究の大家であり、『国家は破綻する―金融危機の800年』の共著者であるハーバード大学のケネス・ロゴフ教授は、「いったん金融危機になってしまえば企業は従業員もサプライヤーの取引先も失い、素早く回復することはより困難になる。長引けば富の破壊は不可避となり、信じ難いレベルに達する」と懸念を表明している。

 ロゴフ教授と『国家は破綻する』をともに著した同大学のカーメン・ラインハート教授も、「1930年代の大恐慌以来、世界貿易が停滞する一方で世界的にコモディティ価格が崩壊し、同時に不況に突入する状況は今回までなかった。ロックダウンと社会距離政策は人命を救うかもしれないが、巨大な経済的犠牲を伴う。医療危機は金融危機になり得る」と警鐘を鳴らしている。

 このような理由からロゴフ・ラインハート両教授をはじめとする「金融と財政でできることは何でも」という政策アプローチを支持する。ただし、今回のパンデミックや雇用危機がどのように収束するのか、どの専門家も明確な見通しを語れない中、米国の政策は「バラマキの逐次投入」となり、ジリ貧となる恐れもある。出口戦略が欠如したまま「どのような手段を使ってでも」という為政者・政策立案者や専門家の姿勢は、ジリ貧を避けようと戦勝や和平・戦後の明確な見通しもなきまま国力を超えた無謀な戦争や、効果の割にコストがまったく見合わない特攻作戦に突き進んだ日本の戦争指導者たちと重なる部分がある。

 その背景には、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」のことわざどおり、前回の金融危機から完全に回復していない中間層や低所得層の苦境や困窮を放置する一方で、経済の健康を支える医療で利潤を最優先させて非常時への備えを「コストカット」してきた構造的な脆弱(ぜいじゃく)性が見えてくる。医療が市場原理による病床数カットや医療保険の値上げやカバー範囲縮小などで弱体化して非常時対応力を奪われる中、米国においてパンデミックは人災となることが運命づけられていたといえる。

 トランプ政権が限られた資源を使って「誰を優先して助けるか」という課題でオバマ前政権の大企業優先救済策のようなしくじりを犯せば、分裂や不満という負のマグマのエネルギーが地下でたまる米社会の不安定要素がまたひとつ増えるだろう。

 そうした中、資本主義の総本山である米国において、雇用創出のために国家が一時的に国民の実質上の雇用主となり、人々が飢えたり病で亡くならないように食料や必需品、住居を配給するようになるかもしれない。

 従来は考えられなかった現金バラマキ、FRBによる株式の買い支え、救済と引き換えに一部企業の経営に政府が口を出したり医療機器の生産を自動車メーカーに命令する統制経済、そして感染データ収集のための国家による国民の位置情報管理などの政策が次々に実行に移されつつあるからだ。米経済崩壊の最悪のシナリオが現実化し、現金給付で経済再始動の効果がなければ、「何でもあり」という思想はさらなる爆発的感染を広げてゆくかもしれない。

緊急事態宣言』出たら、日本大きくげるのか?

幻冬舎GOLD ONLINE 2020年4月2日(木)11時30分配信

東京株式市場は不安定な値動きが続いていますが、この背景には、政府による『緊急事態宣言』があるのか、警戒感が強まっているという指摘があります。そして、もし宣言が出されるとして、相場がどう動くのか読み切れないということもありそうです。今回は仮に宣言が出されるとして、日本株が下方向、上方向に動く、それぞれの場合のシナリオを考えてみます。

『緊急事態宣言』で日本株は底なし沼的に下落する!?

「『緊急事態宣言』が出たら、日本株は大きく下げますか?」

これが4月~5月の日本の株式市場における最大関心事でしょう。WEBのニュース、ブログや、最近は証券会社のレポートなどでも、宣言でマーケットがどう動くのかについて、考察が見受けられます。

もちろん、実際に宣言が出されて、相場が動いてみなければわからないというのが模範解答ですが、それでは今後の投資戦略を立てる上で、感心しません。そこで今回は、下方向、上方向の両方のシナリオを考えていきます。

「緊急事態宣言で経済活動が完全に止まる」の恐怖

感覚として、ネガティブなニュースが出たら、株価は下がると思われる方が多いのではないでしょうか。『緊急事態宣言』で国内の経済活動が完全に止まってしまい、警察官や病院関係者など認められた人以外は外出することができず、それでは企業業績が悪化し、バタバタとつぶれていく…というイメージを持たれるかもしれません。

これは、1月から2月にかけて、テレビのニュースや情報番組で繰り返し何度も見させられた、中国・武漢市の状況がアタマにインプットされているためと思われます。人口1,000万人の都市が封鎖され、大通りを自動車が走っていないどころか、人も歩いていないという状況は、かなりのインパクトがありました。

武漢ほどではなくても、その後にフランスやアメリカでも似たような状況になっているというニュースが伝えられており、「ついに東京もあのようになるのか…」という恐怖心があるのだと考えられます。

「そうなれば、日本の株式市場はさらに混乱するかもしれない…」と思うのは、自然なことでしょう。日経平均株価は3月19日に16,358.19円まで暴落し、それから値を戻していますが、安値更新どころか、底なし沼的に下落すると予想するアナリストもいるようです。

『緊急事態宣言』で「悪材料出つくし」となるか?

ただ、金融マーケットの複雑なところは「織り込み済み」、「想定の範囲内」、「材料出つくし」という言葉があるところです。

記憶に新しいところでは、2008年9月に起きた「リーマン・ショック」です。それから1年ほどの間、金融マーケットは混乱しました。その混乱はもともと経営状態が芳しくなかった大手企業の経営問題にも波及しました。

混乱する中においては、経営不安がウワサされる自動車大手のGM(ゼネラル・モーターズ)が破たんすれば、いよいよアメリカの経済は大変なことになるとささやかれていました。

そして、GMは実際に破たんしたのですが、数年経って、これが相場の転機になったとの解説は多く聞かれます。金(ゴールド)相場の上昇が一服し、投資家の恐怖心が薄れていき、遅れて、リスク資産への資金の移動が始まりました。米国株なども底を打ち、上昇に転じています。

つまり、投資家心理が過度に悪化している状況では、ネガティブな材料がマーケットに過度に織り込まれている場合が多いです。

今回の「コロナショック」では、日本の場合は政府の『緊急事態宣言』が出るか否かが最も注目されています。もし宣言が出ると、考えられる悪材料がほぼ出つくすため、日本株も「悪材料出つくし」でリバウンドするというのが、ブル(強気)派のシナリオです。

意外にも、このシナリオを支持する金融関係者は多く、テレビにもよく出てくるアナリストの中には「二番底はない」と断言する人もいるようです。

日経平均株価16,358.19円という「砦」を守れるか

4月1日に行われた参議院決算委員会で、安倍首相が新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」について、現時点で出す状況ではないとしたうえで、宣言が出されたとしても、フランスのような都市の封鎖はできないという認識を示したことが話題になっています。

また、首相は「これがただちにロックダウン(都市封鎖)ということでもなく、フランスのようなロックダウンができるのかといえば、できない。そこには誤解がある。さまざまな要請はすることになるかもしれないが、フランスなどで行っているものとは、やや性格は違うものだ」と述べています。

このことから、宣言が出されても、特に経済活動が制限されるワケではなく、「より一層気をつけましょう」というものに過ぎないといった見方をする識者も出てきました。

そうであれば、日経平均株価は3月19日につけた16,358.19円が最安値ということになりそうです。おそらく、この4月~5月に公表される3月期決算企業の2020年度業績見通しは、かなり慎重なものになると予想されます。発射台が低いということは、下方修正リスクよりも、上方修正の期待の方が高くなります。

目先では、まだまだ何らかの材料によって株価の下押し圧力が強まることもあるかもしれません。それでも日経平均株価16,358.19円という「砦」を守れれば、株価リバウンドの期待が高まりそうです。

 

2020年4月 1日 (水)

【新型肺炎】ブラジル大統領「いつか誰でも死ぬ」<無策の策>だとぉ

ブラジル大統領 ロックダウン拒否「どうせでも何時か

Newsweek日本版 2020年3月31日(火)19時54分配信

感染者が急増中の大国で、科学を信じないリーダーのせいで感染予防が行えない。パンデミックの次の震源地になるか

ブラジルのジャイル・ボルソナロ大統領は、新型コロナウイルスは「ちょっとした風邪」にすぎないと一蹴し、国民に働いて経済を動かし続けるよう呼びかけている。ロックダウン(都市封鎖)にも反対で、自らの支持者に対してその理由をこう言った。「私たちはみな、どうせ死ぬのだ」

アメリカのドナルド・トランプ大統領とよく並べて語られるボルソナロは3月29日、全国規模の隔離を命じるよう求める州知事たちとの何週間にも及ぶ論争を跳ね返し、パンデミック軽視の姿勢をますます鮮明にした。ブラジル保健省の発表では、同国における新型コロナウイルスの感染者数は4661人、関連死者数は165人だ。それでもボルソナロは、3月15日に支持者たちと会った際、握手で挨拶を交わしていた。最近では、他国で行われている外出制限等に触れ、「大量監禁」だと批判した。

「ウイルスは存在する。私たちはそれに立ち向かわなくてはならない。男らしく戦おう。子どものようにふるまうのはやめよう!」。ボルソナロは3月29日、大統領官邸前に集まった支持者に対してそう語ったと、AP通信は伝える。「私たちはみな、いずれは死ぬのだ」

「ちょっとした風邪」

ボルソナロは3月24日、国民向けにテレビ演説を行い、国内ニュースメディアはウイルス拡散を過度に騒ぎ立て過ぎだと非難した。「派手に恐怖心を煽り、イタリアでどんなに死者が出ているかを大きく報じる。パニックを広げるためにメディアが使う常套手段だ」

ボルソナロのこうした主張は、イースター(4月12日)までに仕事に戻って経済を回そうと言ったトランプの呼びかけとそっくりだ。ボルソナロはテレビ演説で、ウイルスへの感染リスクが高いのは60歳以上なのに、なぜ学校を閉鎖しなければならないのかと疑問を呈した。新型コロナウイルスは「ちょっとした風邪」だとも述べた。

米ワシントン・ポスト紙は3月29日の意見記事で、サンパウロ市内とリオデジャネイロ市内のあちこちで「ボルソナロは辞めろ」という声が聞かれるようになっていると指摘。ブラジルのコンサルタント会社アトラス・ポリティコの報告によると、人口の半分近くがボルソナロの解任を支持している。ブラジルは南米最大の国で、新型コロナウイルスの感染者数と死者数はいずれも、同地域でもっとも多い。

外出奨励で投稿削除

ブラジルの保健大臣は3月21日、国内の医療システムは4月末までに崩壊し、数百万人にも上る貧困層が助けと食料を必要とするだろうと警告した。感染拡大を受けて、州知事や市長らは「社会的な距離」政策を採用、人が集まる教会やショッピングモールを閉鎖している。新型コロナウイルスはすでに、リオデジャネイロにあるファベーラ(スラム街)にも感染を広げている、という報道もある。

ところがワシントン・ポストによると、ボルソナロは先日のテレビ演説で、「新型コロナウイルスはまもなく終息する」と断言。それと同時に、小規模事業者は営業を再開し、貧困層が仕事に戻れるようにしてほしいと呼びかけた。「私たちは生活を続けていかなくてはならない。雇用を維持すべきだ」

他にも「60%から70%の国民が感染することでブラジルに免疫がつく」「特効薬ができるのももうすぐだ」などの虚言を言いふらし、自治体が住民に自主隔離を呼び掛ける中で自ら群衆の中に入っていく動画を投稿。外出を奨励し、公衆衛生に反する内容だとしてツイッター社に削除されたりしている。

見捨てられたブラジル スラム街、ギャングが住民の自主隔離を先導「政府がポンコツなら、俺たちがやる

クーリエジャポン 2020年3月31日(火)7時00分配信

門限破ったら容赦しない

ブラジルの“シティ・オブ・ゴッド(神の街)”。2002年のアカデミー賞ノミネート映画『シティ・オブ・ゴッド』で有名になった、リオデジャネイロのファベーラ(スラム)を覚えている人はどのくらいいるだろうか。

新型コロナウイルスの感染者が確認されて以来、この「神の街」を仕切るギャングのリーダーらは、住民たちにこう呼びかけている。

「8時半以降、夜は家から出るな」
「門限時間をすぎてから、もし街でみつけたら容赦しない」

ロイターによると、シティ・オブ・ゴッドで最初に感染者が報告されたのは、3月21~22日の週末。だが、政府が感染対策を「何もしない」ため、地元のギャングが対策に介入することとなった。

「ブラジル版トランプ」とも言われる、ブラジルのジャイール・ボルソナーロ大統領。当初から「対応が遅れている」「経済停滞を懸念し、感染対策の強化に後ろ向きの姿勢を示している」と、各紙が報じてきた。

何もしない政府を見兼ねた各自治体が、商業施設閉鎖などの予防措置を先行。だが、大統領はこれを「犯罪だ」と発言、国民から非難の声が上がっている。

リオの新聞「エクストラ」によると、ギャングたちは、リオ市内のファベーラを徘徊し、上述のような内容のメッセージを録音し、拡声器で流しているとのこと。

「門限を課しているのは、誰も感染対策を本気でやろうとしていないからだ。いいか、家で静かに過ごすのが一番だ」

シティ・オブ・ゴッドは、大都市リオ市内に約1000ヵ所もあるファベーラの一つにすぎず、ファベーラ全体の人口はリオの総人口のおよそ20~25%。約150万人もが生活していると言われている。実際、新型コロナがニュースになる以前からずっと、ファベーラは政府から救済されずにきた。中には、麻薬組織の一掃などで治安を回復させたところもあるが、多くは公共政策が間に合っていない。

ブラジルのメディア「ヘジ・グローボ」によると、リオ市内のファベーラでは23日の時点ですで61人が感染の疑いがあるとのことだったが、のちの報道では300人以上と報じられている。

サンパウロ市の貧困街パライソポリスでは、コミュニティのリーダーが、サッカー場に住民を集め、寄付された石鹸やサニタイザー、食料など配布。

リーダーは、英紙「フィナンシャル・タイムズ」にこう語っている。

「この地域は行政から見捨てられている。大統領は、ファベーラ(スラム街)について語りすらしません」「コミュニティ内でなんとかしないと、多くの人が死んでしまう」

住宅環境が劣悪で自主隔離にならない

マレというファベーラでは、ギャングが店や教会に対し「開店時間を縮小するように」と要請。教会の中には、礼拝を野外で行うようになったところもあると、英紙「ガーディアン」は報じている。

また、サンタマルタというファベーラでは、ギャングが住民たちへ石鹸を配り、「外出から地元(ファベーラ)に戻ってくるときは、必ずコミュニティの入り口にある公共の水の供給場所で手を洗うこと」と指導したと、同紙は報じている。

なぜなら、ファベーラの住民は、非常に高い人口密度の中で暮らしているからだ。

ファベーラの家の多くは、コンクリートのブロックやレンガで壁を作りトタン屋根を付けたもの。ワンベットルームの小さな家に4~6人が暮らしていることもしばしば。もし家族の誰かがウイルスを持ち帰れば、瞬く間に家族内で感染が広がる可能性が高い。

つまり、これでは「自主隔離にならない」。

また、家一軒ごとの間も、道も狭い。ファベーラでは、他人と1.8mの距離を保つソーシャル・ディスタンス(註:疾病に感染するリスクを低減する方策)の実践が非常に難しいと、各紙が報じている。

住民のひとりは、住民に限らず「外部者がウイルスを運んで来る可能性もある」と、同紙に語っている。たとえば「ファベーラによく薬物を買いに来る中毒者とか」。

ギャングのお触れに対しては「正直、機能しないと思う。だって、ここでは蛇口を捻っても水が出ないことも少なくないんだから。長いときは2週間くらい出ない。日々の飲み食いにすら困っている人たちが、衛生面にまで気を配っていられると思う?」

ブラジル国立水道局によると、国内の4000万人が、このように水へのアクセスに不便を感じており、1億人という実に国の人口の半分が下水処理なしの生活をしているとのこと。

シティ・オブ・ゴッドの27歳の住民は、「きちんと手を洗えるほどの水が出ないことなんてざら」「ここでは基本的な衛生環境すら整っていない」と、米誌「USニューズ&ワールド・レポート」に語っている。

ならば、そんなときこそハンドサニタイザーではないかと思われるが、リオ在住の医師は「薬局では売り切れていますし、仮にあったとしても貧困層には高くて買えません」。

新型コロナは富裕層がヨーロッパ旅行から持って帰ってきた病気

米紙「ワシントン・ポスト」によると、ブラジルで最初に確認された新型コロナ感染者は富裕層。ヨーロッパ旅行からの帰国者だった。

だが、新型コロナの蔓延は富裕層だけに止まらない。なぜなら、貧困層には、富裕層の家で掃除や洗濯などをするメイドとして雇われている人が少なくないからだ。

同紙によると、新型コロナによるブラジルの最初の死亡者は63歳のメイドの女性。のちに、彼女の感染経路が、イタリアから帰国した雇い主からだったことがわかった。

ブラジルで「富裕層が持ってきた病気だ」との声がしばしば挙がるのは、このことが大きい。

「新型コロナを運んできたのはヨーロッパでの休暇から帰国した富裕層。だが、感染で命を落とすなどの、より深刻な問題を背負うのは貧困層だ」と、ブラジルの公衆衛生士パウロ・バスは同紙に対し、絶望的な貧富の差の歪について語っている。

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新型コロナ禍、アマゾン奥地先住民族感染を確認

時事通信 2020年4月2日(木)6時23分配信

 南米ブラジル北部を覆うアマゾン熱帯雨林の奥地で、先住民族が新型コロナウイルスに感染していることが初めて確認された。

 アマゾンの先住民族は外界との接触が少ないため免疫力が弱いとされ、まん延すれば多くの犠牲者が出る恐れがある。

 地元メディアによると、コロンビアやペルーとの国境に近いアマゾナス州サントアントニオドイサ近郊のコカマ族の集落で3月31日、20歳の女性が感染していることが判明した。女性は先住民対象の保健事業に従事。感染した外部の医師とサントアントニオドイサで接触があったという。医師は休暇で感染が広がる同国南部を訪れていた。

 女性のほか、二つの先住民集落も隔離措置を受けているといい、女性はインターネット交流サイトで「コンタクトがあった皆さん、ごめんなさい」と謝罪した。 

【南米】結婚式クラスター発生、その数👤国の感染者の半分たった1人の出席者から

クーリエジャポン 2020年3月28日(土)21時00分配信

母国ではテロリスト扱い

3月7日、南米ウルグアイの首都モンテビデオで挙げられた結婚式は、出席者にとって一生忘れられないものとなった。なぜなら、500人の招待客のうち44人が新型コロナウイルスに感染していたことが判明したからだ。

感染源となったのが、ファッションデザイナーの女性(57)。彼女はミラノから帰国した数時間後に行われた結婚式に出席した。英「ガーディアン」紙によれば、その日は84歳の母親とランチ。さらには結婚式の翌日にも友人とランチ、そこにも「人がたくさんいた」という。
3月12日付けのガーディアンによれば、この事実が発覚した時点でウルグアイ(人口350万人)で確認された新型コロナウイルス感染者は97人(3月25日の時点での感染者数は217人)。つまり、患者のおよそ半数が彼女から感染したことになる。

1月、スペインのマドリードに滞在していた際も、熱を出して医者にかかっていた。アルゼンチンのニュースサイト「Infobae」のインタビューに対し、「話すこともできなかったわ。41度の熱があった」と答えている。

しかし「新型コロナウイルスの可能性も聞いてみたけど、医者が注意を払わなかった」。

さらに、2月22日にマドリードからミラノへ飛んだが、その際も「充分考慮」したうえ、フェイスマスクを着用して搭乗したという。

ミラノから戻ってきたばかりで、大勢の人が集まる場に行くのは「賢い選択」ではないと思わなかったのか、と訊かれると「そんなのバカバカしい! それに、どれだけの人が飛行機に乗っていたかわかっているの?」と反撃。

同メディアに「私がみんなを殺すウイルスを持って帰ってきたテロリストだと言われるの」と語っている。

ガーディアンによれば、彼女はウルグアイの刑法により「感染症を広めた」として罰せられる可能性もあるという。

さらに、彼女の息子たちも取り調べを受けている。彼らは濃厚接触者であるにも関わらず、隔離措置に従わずに毎日のように母親に会いに行っていた。

北朝鮮、コロナ患者の家の扉に釘を打って一家5皆殺し

朝鮮日報Online 2020年3月31日(火)20時47分配信

 北朝鮮の咸鏡北道清津市で3月初め、新型コロナウイルスに感染した一家5人が皆殺しにされるという事件が起きていたことが31日、分かった。北朝鮮の内部事情に精通する対北消息筋は「この家族に新型コロナウイルス感染症が疑われる症状が出たため、家の中に隔離された」として「隔離された状況で治療も受けられず、家族全員、家の中で亡くなった」と伝えた。死亡した5人は製鉄所を退職した老夫婦と、その娘夫妻と子どもだったことが分かった。

 北朝鮮は、新型コロナウイルス感染症が疑われる症状が出た場合、自宅に隔離し、隔離者の家のドアにくぎを打ち付けて外に出られないよう封鎖していることが分かった。今回、新型コロナウイルスで死亡した清津の家族も家の中に閉じ込められたまま、治療を受けられなかったという。対北消息筋は「北朝鮮ではコロナで死んでも、コロナという言葉を口にできないよう統制される」として「北朝鮮はコロナ清浄国のイメージを維持するために、コロナの状況を隠ぺいしている」と伝えた。

 北朝鮮当局は現在でも新型コロナウイルスの確定患者や死者が1人も発生していないと主張している。しかし実際の状況はこれとは異なるようで、その状況が続々と明らかになっている。日本の読売新聞は29日、中朝国境付近に配置された北朝鮮軍の部隊で2月末以降、新型コロナウイルスの感染が疑われる死者が100人以上発生していると報じた。同紙は「(コロナが)当初は中朝国境付近で始まり、今では全国に広がっている」として「軍の訓練が中止になったケースも出ている」と伝えた。

 北朝鮮国営の朝鮮中央通信は27日、外国出身者とその接触者、風邪の症状がみられる人など「医学的監視対象者」が平安南道・北道や両江道羅先市など全国に2280人いると報じた。これに先立ちロバート・エイブラムス在韓米軍司令官も今月13日「北朝鮮も隣国の中国で始まった武漢コロナウイルス感染症を避けられなかったと確信している」と言及した。

 対北消息筋は「中国人が大勢行き来する平壌や平安南道・北道、咸鏡北道の清津と羅先で新型コロナウイルス感染症の患者が集中的に発生している」として「北朝鮮当局が取る措置は、隔離および地域間の移動統制が全て」と話した。新型コロナウイルスの防疫局面で、公務や商売で他地域に移動するためには、通行証と共に衛生防疫証を所持していなければならないという。消息筋は「衛生防疫証の場合、賄賂を渡しても手に入れるのは困難」だとして「北朝鮮の住民だけでなく、隔離が解除された外国人たちも出国を禁止されて移動が制限され、非常に歯がゆい思いをしている」と伝えた。

 事情に精通した対北消息筋は「北朝鮮は、新型コロナウイルスが空気感染するため感染が拡大すれば全滅する恐れがあるという危機意識を持っており、強い対応を取っている」と話した。北朝鮮の朝鮮労働党の機関紙・労働新聞は31日、リ・ギョンチョル金日成総合大学副教授の寄稿文を通じ、新型コロナウイルスの非常防疫体系に絶対服従することを強調した。北朝鮮では診断キットなど十分な医療設備がなく、地方の場合はまともなコロナウイルス検査など考えられないという。

 対北消息筋は「平壌を中心に、新型コロナウイルス感染が疑われる患者たちに中国とロシアから支援された診断キットを使ったところ続々と陽性反応が出た」として「北朝鮮が国際社会に新型コロナウイルスの防疫物資の支援を要請したのも、こうした理由からだ」と話した。これに先立ち今月28日、国際医療支援団体「国境なき医師団」が支援した新型コロナウイルス対応の防疫関連物資が中国・丹東を経て北朝鮮に到着した。これは米政府系放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が31日に報じた。国策研究所の関係者は「北朝鮮当局は新型コロナウイルス感染症の患者や死者がいないと主張しているが、北朝鮮内部でコロナ感染による被害が拡大しているとみられる」と話した。

関連エントリ 2020/03/29 ⇒ 【新型肺炎】まとめ<武漢肺炎から✍“COVID-19”>世界的パンデミックになるまで

 

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