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2020年10月17日 (土)

【実録】座間9人殺害事件公判で振り返る「死にたい」若者たち

 座間9人殺害事件公判で振り返る「死にたい若者たち 

文春オンライン 2020年10月15日(木)19時16分配信/渋井哲也(ジャーナリスト)

白井隆浩被告が証言したおぞましい犯行の一部始終

 2017年10月に神奈川県座間市のアパートで男女9人の遺体が見つかった事件で、強盗・強制性交殺人の罪に問われている白石隆浩被告(30)の裁判員裁判が、東京地裁立川支部(矢野直邦裁判長)で10月14日にあった。この日は、3人目に殺害したCさん(当時20、男性)の事件に関しての被告人質問が行われた。白石被告は、Cさんは殺害されることに承諾していなかったといい、殺害時の詳細を証言した。

Cさんが生きていたらリスクが高い

 この日も、白石被告は、弁護人の質問には答えず、検察側の質問に淡々と答えた。面会時には、「殺害するのは躊躇した。勇気がいった。殺害した直後は頭痛や吐き気があった。しかし1人を殺害することで乗り越えた」と話していた。これまで白石被告はCさん殺害を詳細には語らず、「酒を飲ませて睡眠薬と安定剤を飲ませた。そのあと絞殺した」としていた。

 Cさんとは、2017年8月13日、1人目に殺害されたAさん(当時21)からの紹介で知り合った。AさんとCさんは一緒に自殺をしようと、白石被告と連絡を取り、8月15日に3人で会っている関係だった。しかし、話して別れた後、Aさんは「Cさんが死ぬのをやめたので、自分も死ぬのをやめた」というLINEのメッセージを白石被告に送っている。

 しかもCさん殺害前日の8月28日夕方、CさんのLINEに、AさんのLINEアカウントから通話が入った。Cさんの話では、通話に出ず、ブロックしたという。ただし、Cさんの話が本当かどうかわからない。白石被告は「やりとりが本当かわからない。Cさんに警察の捜査が及んだときに、情報がもれるのではないかと。そのため、Cさんが生きていたらリスクが高いと思った」と話した。

Cさんはすっきりして、自殺をやめる方向に

 検察官に、Cさんを殺害した理由を聞かれるとこう答えた。

「Aさん殺害の証拠隠滅のためです。また、Cさんは、過去に『自殺をやめる』と言った経歴がある。そのため、合流後に殺害しようと思っていました」

 8月29日の昼間、白石被告はCさんと合流。集合場所の相武台前駅周辺か、自宅で、Cさんの悩みを聞いていた。Cさんが白石被告に話したのは、バンドメンバーのこと、そして仕事のことだったという。白石被告はこう言う。

「狙いとしては、強く自殺願望を持ってもらい、殺害しようと思っていました。しかし、悩みを聞いているうちに、Cさんはすっきりして、自殺をやめる方向になっていきました」

失踪させる工作をして殺害しよう

 白石被告と別れたCさんは、帰宅途中に「これからはちゃんと生きていこうと思います」とLINEでメッセージを送っている。白石被告が悩みを聞いたことでCさんは生きようとした。白石被告も「まだ頑張れると思う」と返信をしている。この時点では、白石被告は「殺害を諦めかけた」と述べた。

 しかし、帰宅させてしまうと、Aさん殺害がばれてしまう可能性があり、呼び寄せることになる。駅付近のロッテリア前で合流。食事をすることになる。このとき、白石被告はこう考えていた。

「失踪させる工作をして殺害しようと思っていましたが、失踪の理由を考えました。Cさんは、仕事にも悩んでいましたので、新しい仕事を紹介しようと思い、ホストやスカウトの仕事をすすめました。Cさんの、Aさんに対する態度を見ていたとき、女性に困っていそうだと思いました。やってみたいという意思を確認して、失踪の工作をさせようとしたんです」

 白石被告はCさんに対して、相武台前駅から片瀬江ノ島駅まで行き、PASMOや身分証、iPadを捨てるように言った。途中で服を買い、片瀬江ノ島駅から戻ってくるときには、着替えて改札を通るようにも指示した。

 しかし、Cさんは、それらの所持品を海老名駅のコインロッカーに預けていた。そのとき、Cさんはスマホのメモアプリに「これからの私の選択は、いろんな人を傷つける」と書いていた。また、Twitterに「こんなクソみたいな人生でも一時だけでも良い思いをした」と投稿している。

Cさんは、頭部を叩いたり、髪や腕を掴んで抵抗

 その後、再び合流して、コンビニで購入したウィスキーのコーラ割(500ml)を二人で分け、飲みながら長時間話している。このとき、睡眠薬をすすめたかははっきりしない。Cさんがリクエストしたニルヴァーナの曲をYouTubeで聴きながら、Cさんは悩みを話していたという。そして、眠くなってきたCさんを襲ったのだ。

「眠そうになったCさんの背後に回って、首を左腕で絞めました。左腕を顎の下にして、右腕で締め付けたのです。右腕は、絞めている左腕をより強く絞めるようにしていました。Cさんは、私の頭部を叩いたり、髪や腕を掴んで抵抗していました。しかし、後ろにひきずるようにして、Cさんの背中が自分の胸にあたるような形になりました。その最中に、私は後頭部を擦りました。抵抗は2、3分でしたが、その後、Cさんが失神するのを確認しました」

殺害後はどうしたのか

 Cさんが失神した後は、白石被告はどのような行動を取ったのか。

「Cさんの口と鼻にガムテープを張ろうとしました。そして、両手両足に結束バンドをつけて、クーラーボックスに座らせました。体の自由を奪ってから、ぶら下げようと思いました。そして、首をロープの輪っかにはめて、吊るしたんです。ガムテープを貼ったのは、万が一、覚醒した時のためです。確実に殺害するためです。しかし、口にガムテープを貼っている最中に、Cさんから鼻血が出てきました。その鼻血をたらすのを防止するために段ボールを敷きました」

 殺害後どうしたのか。

「クーラーボックスを退けて、30分か1時間ほど、Cさんを吊るしていました。ロープと首の間には、タオルを挟みました。後日、山に捨てに行ったとして、もし遺体が見つかったときに、捜査で自殺じゃないとわかってしまうと思いました。それを防ぐためです。9人全員かどうかは忘れましたが、数人はタオルを挟んでいます。Cさんにもそうしたかは覚えていません」

消臭のため、カレールーや中華ドレッシングも

 そして、遺体はバラバラに解体した。

「包丁で首を切り落とし、骨を切り、肩を落とし、太腿を切り落とし、腕や手首を切断し、足首を切り、胴体を切り裂き、はらわたを出して、内臓を抜きました。一部は鍋で煮ました。食べていません。消臭のため、カレールーや中華ドレッシングも使いましたが、効果がなく、匂いは消えませんでした」

 白石被告の口から、殺害や遺体解体のことが詳細に語られた。殺害の具体的な方法については、実況見分のときの写真がモニターに映し出された。しかし、白石被告が淡々と話すためか、普通に見れば、えぐい場面であるにもかかわらず、女性を含む裁判員たちはモニターから目を離さず、真剣に見入っていた。傍聴席も静まり返っていた。

 実は「13人と会っていた」白井被告 なぜ4人はされなかったのか 

文春オンライン 2020年19月16日(金)18時06分配信

 2017年8月から10月までの約2ヶ月の間で男女9人を殺害した白石隆浩被告(30)。短期間にこれだけの人数を殺害する事件は稀だ。しかもSNSで知り合った男女を殺害したという意味でも、計画性があり、慎重でなければ実行できない面もあったはずだ。しかし、2020年9月30日から東京地裁立川支部(矢野直邦裁判長)で始まった裁判員裁判での証言を聞くと、計画性のなさも感じる場面が多い。

弁護人をコントロールしようとしている態度

 白石被告の態度を見てみる。当初から弁護人との方針の違いがあった。10月8日、白石被告は「方針が合わずに、根に持っています」と、弁護人からの質問を拒否する姿勢を見せていた。そう言いながらも、次第についつい答えてしまう場面が見られた。10月14日にも、弁護人が「今日はどうしますか? 今日も答えませんか?」と聞き、白石被告は「はい。弁護人の質問には一切答えるつもりはありません」と答え、いったん弁護人からの質問が終了した。結局、この日は、検察官側からの質問だけに答えた。

 しかし、翌15日には、前日と同じ弁護人からの質問に「はい」とだけ続けていたが、「最初に合流したときのCさんの印象は?」の質問から、「何か悩んでいるような感じでした」などと答えた。黙り続けるのも疲れるのだろう。ただ、別の弁護人の質問に対しては、「申し訳ないですが、あなたは信用できないので、黙秘します」と述べ、弁護人をコントロールしようとしているようにも見えた。

犯行にも垣間見える考えの浅さ

 強い意思表示をするものの、その意思を貫徹できないことは、犯行でも見られる。計画性があると思いきや、考えが浅い場面がいくつもある。

 例えば、1人目のAさん(当時21、女性)を信用させようと、「一緒に住もう」と持ちかけたことがあった。2017年8月中旬、Aさんに「失踪宣告書」を書かせるほどの用意周到さがあった。家族が警察に届けても、捜索届を警察に受理させないようにしようとしたのだ。8月23日、片瀬江ノ島駅でスマホを捨てさせることも考えていた。これは、以前に風俗店のスカウトをして職業安定法違反容疑で逮捕された際、携帯電話の位置情報について刑事から聞かされていたからだ。

 一方、新しい生活をイメージさせるのなら、新しいスマホ契約の話をしておくほうが信用されるはずだが、白石被告は「新しい携帯電話の契約の話はしていません」と話していた。不自然さが残る流れではある。

連続殺人をする大胆さがある一方で自信のなさも

 Aさん殺害を決めた理由については、「私以外の男性との付き合いがあるような雰囲気だった」と繰り返した。しかし、Aさんに恋人やそれに近い存在がいるかどうかの確認はしていない。白石被告にとって“ヒモ”にできる女性を見つけ、アパートの賃貸契約時のお金と契約金を除いた36万円を得たのに殺害してしまう。

 筆者が拘置所にいた白石被告と面会した時には「ちょっと考えが浅かった。人を1人殺す報酬として50万円は安すぎる。性欲だけに走ってしまった」とも語っていたが、白石被告が「まとまったお金」を入手できたのは、この時だけだ。

「私以外の男性との付き合い」があると、なぜ殺害の理由になるのか。白石被告は、もし自分を捨てて他の男性のほうに行ってしまった場合、50万円の返済を求められるのではないかと思っていた。連続殺人をする大胆さがある一方で、自信のなさがうかがえる。

 加えて、「返済の話は何も出ていません。(もし、他の男性のところへ行った場合)返済を求められた後、部屋に1対1という状況にならないだろうと。Aさんは外に出て、生活し、連絡だけをよこす状態が望ましくないだろうと考えるはず。それを防ぐために殺したんです。殺害してもバレなければいいと思った」と証言する。何も確認もしていなければ、論理的ではない。殺害する計画性ははっきりあったわけではないのだろう。

 Bさん(当時15、女性)は、白石被告と話をしているうちに、「生きたい」と思うようになる。ただ、Bさんの家出願望を利用して、失踪に見せかけるため、「片瀬江ノ島駅に行って、海に携帯電話を捨てるように」と指示したものの、白石被告はBさんの位置情報を確認していない。アプリで確認しようと思えばできたはずだ。結果、Bさんは携帯電話を駅のトイレ内に放置したことで、清掃員が拾得物として駅に届けている。バレない自信があったというが、最終的な確認をしていない。

わかったような、わからないような論理

 弁護人は、「Aさん、Bさんの殺害が腑に落ちない。傷害や暴力の前科がない白石さんがいきなり殺害する。殺害を頼まれたのでは?」と問いただした。白石被告はこう答えた。

「(職業安定法違反で)執行猶予中でした。次、逮捕されれば、実刑になると思っていました。そのため、レイプして、お金をうばって、殺害しないといけないと思ったんです」

 わかったような、わからないような論理だ。執行猶予中で次に何か犯罪を犯したら、実刑になるのはわかる。だからといって、殺人までするのか。このあたりの心理は、常人にはわからない。白石被告にとっては、実刑となるならば、死刑と同じだと思ったのだろうか。

 Cさん(当時20、男性)の殺害は、Cさんを紹介したAさん殺害の証拠を隠滅するためだった。殺害当日の8月29日、白石被告はCさんと相武台前駅で待ち合わせた。Cさんには、失恋と仕事のプレッシャー、バンド仲間との関係が悪化したことなどの悩みがあり、白石被告に一方的に話したという。白石被告は、自殺させようとしていたにもかかわらず、「前向きになるアドバイス」をして、Cさんは「死ぬのをやめる」と言い出すことになる。ある意味では、“人間的”な側面である。

薬を飲んだかどうかも覚えていません

 白石被告の証言によると、Cさん殺害は、やはり所持金を奪うことも目的になっていた。しかし、財布の所在は確認していない。

 Cさんを殺害するには、体格がほぼ同じだったために、薬を飲ませて、隙をつこうとした。ところが、弁護人に「Cさんは薬を飲んだかもしれない? 実際に飲んだ?」と聞かれて、「覚えていません」と答えている。飲んだとして、何の薬を飲んだのかもわかっていない。発見された遺体の頭部からは、薬の成分が検出されている。ということはCさんが自ら飲んだのか、飲ませたということだろうか――。

 結果的にCさんを殺害し、所持金を奪うことになるが、得た現金は5000円ほどだったという。「まとまったお金」ではないにもかかわらず、なぜ殺害したのか。裁判長の「まとまった現金はいくらぐらいか?」と聞かれて、「当時のイメージでは25万から50万以上」と答えている。その金額を得られるとしても、「人を殺すリスクの見返りがそんな金額なのか?」と唖然とする。それに、Cさんがその日、白石被告に伝えた所持金は「1万円」だった。

 奪った5000円を生活費に使ったという一方で、遺体をバラバラにして一部を鍋で煮るなどの処理に「一体5000円ほどかかる」とも証言している。ということは、生活費も残らない。Aさん殺害の証拠隠滅の目的はあったものの、現金を奪うという点では目的はほぼ達成していない。

 こうして8月中に3人を殺害することになるが、そもそも白石被告はアパートに入居したばかり。家賃はどうするつもりだったのか。弁護人の質問に、「Aさんとの間では私が働いて、養う予定でした。Aさんを殺害した後は、私が支払うことになりました。(働いていないものの)Aさんから奪ったお金で支払おうと。そしてAさん殺害後は、女性と出会って、お金を引っ張って、集めて、支払おうと思っていました」と答える。行き当たりばったりの犯行だったのが実態だ。

殺害した人とそうではない人との違いは何か?

 アパートに入居して、「死にたい」「首吊り士」など5つのアカウントをつくり、殺害した9人のほかにも会っていた白石被告。筆者との面会では「13人に会った」と明かしていた。つまり、そのうち9人を殺害して、4人は生かしたことになる。「1人とは付き合っていた」とも話していた。

 私は、殺害することになった人と、生かした人との差は気になっていた。その点を裁判官が「殺害した人とそうではない人との違いは何か?」と質問した。

 白石被告は、こう答えた。

「自分に対して好意を持っていて、お金を持っていそうな場合、レイプをせずに、生かして帰しました。長期的にお金を引っ張ろうと思っていました」

 白石被告に「好意」を示したか否かで殺害したということなのか。広い意味では、殺害された9人とも「好意」はあったのではないかとも思う。ただ、白石被告にとっての「好意」は、性欲の対象としてでしかないのかもしれない。そして、最終的には「お金」。ヒモになる意思だけは貫いている。身勝手な犯行はどこまで解明されるのか。裁判は12月まで続く予定となっている。

 人を食べるときの注意事項」白井被告が犯行前に見た猟奇サイト 

文春オンライン 2020年10月10日(土)6時01分配信

「起訴状の通り、間違いありません」

 証言台でボサボサの黒髪を背中に垂らし、堂々と声を張った男。17年8月から10月にかけて、神奈川県座間市のアパートで男女9人を殺害したとして強盗・強制性交殺人罪などに問われた白石隆浩被告(29)に対する裁判員裁判の初公判が9月30日、東京地裁立川支部で開かれた。

「しわしわの作業着と後頭部に張りついた髪は、寝起きで出廷したかのようでした。罪状認否を終えた後は目を伏せ、時折伸びをしていた。『被害者は殺されることに同意していた』という弁護人の主張が退けられれば死刑はほぼ避けられない状況ですが、裁判の進行には既に関心がなさそうでした」(社会部記者)

 取り調べに対しては「カネと性欲目的で9人を殺害した」と自白していた白石。法廷で説明されるその行為はおぞましいものだった。

 風俗スカウトマン時代の経験から「自殺願望のある女性は言いなりになりやすい」と考えた白石は、ツイッターで「首吊り士」と名乗り、自殺願望を持つ女性に接触を始めたという。金づるにならなそうなら首を絞めて失神させ、女性8人については姦淫。その後、首を吊って殺害し、証拠隠滅のために遺体をバラバラに解体していった。

 解体のために白石はノコギリやミキサー、鍋を購入している。内臓などは一般ごみとして廃棄し、大きな部位は鍋で煮て、頭部と一緒に自宅のクーラーボックスに保存。発覚しないよう後日、捨てに行く予定だったようだ。だが、このボックスから被害者の頭部が発見され、逮捕につながった。

白石被告が拘置所で行っている面会ビジネス

 また、一連の犯行に先立ってはユーチューブで「殺し方」などと検索。牛の解体動画や「人を食べるときの注意事項」といった猟奇的なサイトをあさっていた形跡もあった。一方で、日本で死刑を適用する際の判断基準である「永山基準」や、事件が発覚しないよう被害者の捜索を防ぐ方法なども検索していたことも判明。これら証拠の説明を裁判員らは厳しい表情で聞いていたという。

 閉廷まで気怠そうな表情だった白石。生きることに関心を失ったのだろうか。

「カネには興味があるようです。警察署や拘置所に面会に行くと、事件について答える条件として現金を要求してくる。一部メディアが差し入れをしたことに味を占め、今では悪びれもせず、一度に差し入れできる上限の3万円や食料などを求めてきます。外の食事が恋しいんだとか。9人もの命を奪っておきながら、拘置所でやっていることは反省ではなく“面会ビジネス”です」(司法記者)

「死刑の覚悟はできている」と漏らしている白石。絞首台を前にした時、「首吊り士」は何を思うのか。

 白井被告購入したニンニク」と「猟奇ネット履歴 

文春オンライン 2020年10月6日(火)20時01分配信

 3年前、世間を震撼させた、神奈川県座間市のアパートで若い女性8人と男性1人の計9人の頭部遺体が見つかった事件。9月30日、強盗強制性交殺人や死体遺棄・損壊などの罪に問われた白石隆浩被告(29)の初公判が東京地裁立川支部で開かれた。

 法廷に現れた白石被告は、事件後に報道された“好青年風”の姿から様変わりしていた。髪は肩まで伸び、黒縁メガネ、白いマスクをつけていた。明るい緑色の作業服のような服装が奇妙だった。

 まず、裁判長が公判での注意事項を述べた。今回は「被害者特定事項秘匿制度」が適用され、被害者の氏名などを伏せて審理される。そのため白石にも被害者の特定につながるような発言には注意するように、とのことだった。

 今回、被害者を指すアルファベットはAからIに及ぶ。時系列順に被害者9人を3グループに分けて審理し、公判日程は計24回、77日間にわたって行われる予定だ。

 被害者の多さゆえ、初公判では1人1人の被害詳細はまだ明らかにされていない。しかし、事件発覚時の白石被告の自宅の様子や、犯行が行われた8月から10月にかけて白石被告が購入した物品などから、この事件の凄まじい猟奇性が立ち上ってくるのだ――。

私が殺しました」「あの子はここです

 検察の冒頭陳述によると、2017年10月30日、行方不明となっていた女性Iさん(当時23)を捜す警視庁の捜査員が、失踪直前にSNSでやり取りしていた白石被告のアパートを訪れる。白石被告は捜査員とインターホン越しに話した際には、Iさんの居場所を知らないとはぐらかしたという。しかし捜査員が室内へと踏み込むと、そこには異様な光景が広がっていたのだ。

「床にはペット用のトイレシートが敷かれていて、付近にはノコギリや粘着テープ、婦人靴。ロフトに続くはしごには、上から2段目のところに、ロープがかけられていた」(検察の冒頭陳述より)

 その後、キッチンの包丁、まな板、鍋、保冷庫の内部などからは、血液の陽性反応が出た。

 室内に女性もののバッグがあったことから捜査員は厳しく追及。白石被告は観念して「私が殺しました」「あの子はここです」と玄関に置かれたクーラーボックスを示した。ボックスを開けると猫用のトイレ砂でいっぱいだったが、捜査員が掘り起こしたところ、人の頭部のようなものが見つかったのだ。頭部は褐色に変色しており、口に粘着テープが貼られたままの遺体もあったという。

自殺願望のある女性をだましてアパートに

 白石被告が初めて殺人を犯したのは2017年8月23日だ。SNSを利用して知り合ったAさん(当時21)を誘い出し、自宅に入った途端、殺そうといきなり首を締めたという。そして失神したAさんに欲情し、性交している。その後、失神したままのAさんをロフトから首を吊り殺害した。以降、短期間に同様の犯行を繰り返していく。

 8月28日ごろにはBさん(女性、当時15)、同月30日ごろにはAさんの知人男性Cさん(当時20)。9月にはDさん(女性、当時19)、Eさん(女性、当時26)、Fさん(女性、当時17)、Gさん(女性、当時17)、10月にHさん(女性、当時25)、Iさん(女性、当時23)が被害者となった。

 Cさんを除き、手口はまったく同様で、自殺願望のある女性をだましてアパートに誘い入れ、金づるになるか見極め、自殺する気がないと判断すると、首を締めるなどして失神させた上で殺害。公判では、8人の女性は全員、失神させた上で強制性交していたことも明らかになった。

 事件が発覚しないよう、遺体を細かくノコギリなどで解体し、肉片は一般ごみとして廃棄。捨てると発覚の恐れが高いと考えた頭部は、消臭のための猫砂とともにボックスにいれ、アパートで保管していた。

閲覧履歴には殺し方」「不意打ち」「人間を食べるときの注意事項

 初公判では、8月から10月にかけて白石被告が購入した物品なども示された。

 首吊り用ナイロンテープ、作業用なのか防じんマスク、レインコート、ゴーグル、ノコギリ、ミキサー、消臭用には猫のトイレ用砂、消臭ペットシート……。消耗品の購入頻度はすさまじく、連日、休むまもなく解体作業を行っていたことが窺える。

 そして、検察から提出された請求証拠の購入リストには気になるものもあった。“ニンニク”だ。請求証拠は事件に関わるものだけが示される。ニンニクは一体、何に使われたものなのだろうか。

 公判では、白石被告のスマートフォンの閲覧履歴についての言及もあった。

 白石被告は、2017年5月中旬から動画投稿サイト「YouTube」で「殺人」「包丁」「研ぎ方」「不意打ち」などの単語を調べ、8月20日には牛の解体動画や、何人殺せば死刑になるかについても検索していたという。そして、そのなか閲覧履歴には「困ったときの死体解体法」「人間を食べるときの注意事項」といったブログやウェブサイトもあったのだ。

 証拠物品とウェブサイトの閲覧履歴は、事件とどう関係しているのか――。

 公判中、白石被告はじっと目をつむりながら、動じることもなく、たまに体を揺らしたり、姿勢を変えたりしながら、まるで退屈な授業を聞いているかのように検察側の冒頭陳述や証拠品の説明について耳を傾けていた。

 今後、12月までかけて20回以上行われる予定の公判で、ひとりひとりの被害者の事件の詳細が明かされていく。10月7日には被告人質問が行われるが、白石被告は何を語るのだろうか。

 白井隆浩=両親と妹の4人家族。その生い立ち風俗スカウトの頃 

週刊女性PRIME 2020年11月6日(月)配信/週刊女性11月21日号

昔はかわいい顔でしたよ

 と、容疑者と同級生の孫を持つ女性はつぶやくように言った。

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「いい子だった」

 神奈川県座間市の2階建てアパートの一室で男女計9人の切断遺体が見つかったのは10月31日のこと。警視庁捜査一課は同日、うち1人の遺体を遺棄したとして、この部屋に住む職業不詳・白石隆浩容疑者(27)を死体遺棄の疑いで逮捕し、11月1日に東京地検立川支部に送検した。

 白石容疑者は「9人全員を殺害した」などと供述しており、室内のクーラーボックスなどに隠していた頭部などを除き、刃物で削いだ肉片はゴミ袋に入れて捨てたとしている。ツイッターで自殺願望者に言葉巧みに近づき、自室に連れ込む手口だった。レイプ目的と所持金を奪う狙いがあったなどと供述している。

 冒頭の女性は、事件現場から約2キロ離れた白石容疑者の実家近くに住み、ポツリ、ポツリと同容疑者の印象を話す。

テレビのニュースなどで報じられているほど実物は悪い顔をしていないよ。実家に戻ってきたときは私にも挨拶してくれる。“きょうもお出かけ?”なんて声をかけられたこともあった(同・女性)

 ジキル博士とハイド氏─。イギリスの小説家R・L・スティーブンソンの代表作で、人格者のジキル博士と凶悪で道徳心のないハイド氏という2つの顔をもつ男の話だ。白石容疑者は子どものころから善悪の二面性を使い分けていた可能性がある。

 両親と妹の4人家族。一戸建て住宅に暮らし、父親は大手自動車メーカーの仕事をしていた。同容疑者の実家近くに住む男性は言う。

「いい子でしたよ。そりゃもう、小さいときから知っていますからね。賢い子でね。ちゃんと挨拶してくれるし、今回の事件はビックリです」

同級生の母不思議なことがあるんです

 少年時代の白石容疑者は記憶に残るタイプではなかった。凡庸だったといっていい。地元の公立小・中学校を卒業後、県立高校に進学。友達がいないわけではないが、目立つことはなかった。実家周辺の50代主婦が振り返る。

「うちの息子は年が近くて小学生のときは一緒に集団登校していたんです。私も登校に付き添うことがありましたが、白石君は手もかからないし、おとなしい子という印象でした。まじめでね。

 妹さんの面倒をしっかりみるいいお兄ちゃんでもありましたこうして事件になると、なんで気づいてあげられなかったのかと思う。普通の子どもこそ注意深く気にしてあげるべきだったのかもしれません」

 しかし、別の主婦は……。

小学校の集団登校で、白石君は登校班の集合場所に遅刻してきたり、学年が下の子の面倒を全然見なかったそうです。娘がそう話していました

 大人が付き添っているときにはいい顔をして、子どもだけのときはいいかげんな裏の顔を見せていたのか

 中学時代の同級生の母親は「不思議なことがあるんです」と話す。

「彼(白石容疑者)はまず野球部に入り、2年生のときに陸上部に入り直している。そのころは野球部、サッカー部、バレー部が人気で部員も多かった。卒業文集の彼の作文を読んだら、部活のことばかり書いてあって、そうか、部活を頑張っていた子なのかと一瞬、思っちゃったんですけど、野球部の集合写真にも陸上部の集合写真にも彼の姿がないんですよ

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 白石容疑者の作文のタイトルは「僕と部活」。友達や練習の楽しい思い出ができたほか、身体も強くなったと書いている。《ひたすら部活をがんばっていた気がします》とする記述も。

 前出の50代主婦は「幼稚園と小学校ではサッカーをやっていた。しかし、中学の陸上部は幽霊部員だったのではないか」と話す。

 事実ならば、ほとんどの同級生が読む卒業文集によくデタラメを書けたものである。

 実像はどうだったのか。

 前出の同級生の母親は、

「息子の話では、根暗っぽくもなく、といって目立つわけでもなかったって」

 と明かした。

外面はよかった

 言動と行動はその後も噛み合わない。中学で身体を鍛えたはずなのに、高校では部活動をせず、地元のスーパーでアルバイトに精を出したという。高校卒業後、バイト先のスーパーの正社員に採用されたが約2年3か月で退職。パチンコ店従業員や新宿・歌舞伎町の風俗店スカウトマンなど職を転々とした。母親と妹が数年前に家を出たため、実家に顔を見せるようになった。

 社会に出てからも外面のよさだけは変わらなかった。

 今年4月から5月末まで、派遣スタッフとして倉庫作業員をしていたときの同僚女性(23)が振り返る。

実年齢より若く見えました。礼儀正しく、挨拶ができ、物腰の柔らかい好青年でした。仕事をすぐ覚え、テキパキと働いていました。長く勤めていたら、もっといろんなことができただろうなと思ったほどです。口数は少なく、誰かと親しくすることはありませんでした。風俗店のスカウトをしていたなんて面接担当者も知らなかったようです

 勤務時間は午前9時から午後6時まで、週4、5日は働いていた。派遣先の責任者は、

「ひとりで黙々とやる作業ですし、彼についての記憶はあまりない。仕事上のトラブルはありませんでした。本人事由の退職でした」と語る。

 白石容疑者には逮捕歴があった。昨年夏に売春させると知りながら茨城県内の風俗店に女性を紹介したとして、今年初めに職業安定法違反の疑いなどで同県警に逮捕され、5月29日に執行猶予つき有罪判決を受けた。倉庫作業員を辞めたのはこの直後だ。

 スカウトマンとしての評判はすこぶる悪い。約1年前、風俗店に紹介した女性の給料約200万円をネコババしようとしたほか、SNS上には、

新宿にいる白石というやつに注意してください!極悪スカウトです!

 などと顔写真つきで“指名手配”する投稿がある。

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 歌舞伎町でスカウトをしている男性によると、「白石はあまり話さない存在感のない男だった」という。

「“売り風俗違法売春)”専門女の子に対しては常に受け身で、マメでやさしく、身内のように心の中に入り込んでいく(同スカウト)

 しかし、歌舞伎町の雑踏に立つスカウトマンに片っ端から聞くと、ほとんどは白石容疑者を「知らない」と言う。SNS上でもスカウトしていたためかもしれない。

 妙な噂話も流れている。

「白石は臓器売買をしていたって噂がある。そっちのスジの人から聞きましたけど、マジでやばいっすよ」

 と面白おかしく話すスカウトマンもいた。技能や売買ルートなど大がかりな組織もなく、できるはずがない。

遺体の様子

 警視庁によると、2体は死後約1~2週間で、7体は同1か月~数か月という。遺体の身元確認が進められている。

 容疑者宅からは血のついたノコギリ、キリ、キッチンばさみ、包丁2本と、ロープ、結束バンドが押収されている。残された遺体の一部の状態は……。

頭部の切断面はすべて水平。第2頸椎で切断されたものが5体、第3頸椎から切断されたものが2体、不明が2体だった。骨は肋骨などで背骨はない。腰の骨などとみられていたのは乾燥した内臓だった。小腸が2つ、肝臓のようなものが2つ、脾臓または腎臓と思われるものが1つなどだった(全国紙社会部記者)

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 斬首男のおぞましい手口。

 ネットと自殺問題に詳しいジャーナリストの渋井哲也氏は「自殺をキーワードにするツイッターのコミュニティーは狙われやすい」と指摘する。

「一部のネットナンパ師は、自殺願望者はレイプされても警察に届け出ないだろうと考えている。悪意を悟られないように“あなたの気持ちはわかりますよ”と共感する言葉で近づく。複数のアカウントを持つ白石容疑者は、自殺願望の当事者になりきって弱さを見せたり、別のアカウントでは確実に死ねる情報を持つ人物だとアピールしていた」

 ジキルとハイドの少年は、ハイドに完全支配された。

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関連エントリ 2020/10/13 ⇒ 【耳学】“犯罪者天国”✍「南アフリカ共和国」警察機構の闇
関連エントリ 2017/11/01 ⇒ 【生首コレクター】<逮捕された部屋の男性>✍殺害も認める・・・・

 

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