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2020年11月17日 (火)

【日経平均】2日続伸<29年ぶり✍2万6000円台>'91年5月以来

 〔東京株〕続伸29年ぶり2万6000円台回復 

時事通信 2020年11月17日(火)15時30分配信

 日経平均株価は前日比107円69銭高の2万6014円62銭と続伸し、終値として1991年5月以来約29年半ぶりに2万6000円台を回復した。新型コロナウイルスワクチンの開発による経済正常化期待が投資意欲を刺激した。東証株価指数(TOPIX)も2.85ポイント高の1734.66としっかり。

 銘柄の35%が値上がりし、値下がりは62%。出来高は13億7344万株、売買代金が2兆7284億円。

 業種別株価指数(33業種)は空運業、保険業、鉄鋼の上昇が目立ち、下落は精密機器、情報・通信業、サービス業など。

  近づく本格調整局面? 

 17日の東京株式市場で、日経平均株価は連日の高値更新となったが、上値の重さも目立った。値下がり銘柄数が値上がりを大きく上回り、市場関係者からは「本格的な調整局面を迎えつつある」(銀行系証券)との声が上がっていた。

 米国での新型コロナウイルスワクチンの開発進展期待を受けて、買い注文が先行。日経平均は2万6000円台を回復し、29年半ぶりの水準まで上値を切り上げた。しかし、取引開始直後に付けた高値は抜けず、上げ一服感をうかがわせる相場展開だったのも確かだ。

 日経平均は11月に入ってから、わずか2週間余りで約3000円上昇。「経済の実態と株価はかけ離れている」(中堅証券)との見方が多いだけに、反動安には注意が必要だ。前出の銀行系証券では「1000円幅の値下がりがいつ起きてもおかしくない」と警戒していた。

 のバブル崩壊が近い」といえるつの理由 

東洋経済オンライン 2020年11月14日(土)11時01分配信/小幡 績(慶應大学大学院准教授)

 11月に入って、株価の大幅な上昇が続いている。

 これはなぜか。バブルだからだ。

「バブルおじさん」なのにトレーダーに嫌われる理由

 「また性懲りもなく言うのか」と指を差されそうだ。私は「バブルおじさん」と呼ばれるほど「今はバブルだ!」などと言い続け、嫌われ者になっている。

 だが、バブルおじさんが嫌われる理由はないはずだ。なぜなら、バブルになることは、トレーダーにとって最も望ましいことだからだ。

 それなのに、私は嫌われる。「バブルだ、バブルだ」、と言うたびに嫌われる。それは、私に理由があるのではない。「嫌う側」に理由があるのだ。なぜなら、彼らはバブルであることを知っており、さらにバブルが崩壊しそうであることまで知っており、それが来るのをいちばん恐れているからだ。

 さらに重要なのは、バブルは「バブルが崩壊する」という認識が広まることで実際に崩壊してしまうからだ。

 バブルが膨らむのも「これがバブルだ」と投資家が信じることによって買いが殺到しバブルが膨らむ「自己実現メカニズム」なのだが、バブル崩壊こそ、崩壊すると人々が恐れることがそれを実現させるという「恐怖の自己実現メカニズム」だからだ。

 したがって「バブルがそろそろ崩壊するかも」、という恐れが生まれることがいちばん怖い。雲ひとつない晴天に雲がぽっかり浮かび始めるのがいちばん怖いのだ。

 しかし、雲と同じように、晴天であればあるほど、雲は生まれやすい。地表の温度が上がり、水蒸気が上昇気流となり、雲となるからだ。バブルも同じで、バブルの上がり方が激しいほど、その上昇の興奮からふと覚めたとき、冷静になったとき、「バブルもそろそろ終わりかも」と一点の曇りが生じ、それが急速に黒雲となり、大雨となりかねないのだ。

 だから、私などがネットで吠えるだけでも彼らは怖いのだ。だから、嫌い、叩き、必死で否定する。私は、だからこそ「バブル崩壊が近い」と確信するのだ。

 さて、今はそのような状況なのか。ぽっかり浮かんだ雲はあるのか。黒雲の気配はあるのか。「大あり」だ。

「4つの好材料」が出尽くし、今後は悪材料しかない

 まず、好材料出尽くしだ。

 第1に、アメリカの大統領選挙が終わった。とりあえず当選者は決まった。不透明要因が除去された。最大の好材料だ。

 第2に、新型コロナのワクチンが実用化できそうだ、というニュースが飛び込んできた。今回の暴騰の最大の原因だ。人々も株式市場も待ち望んでいた最大、最高のニュースだ。

 第3に、GDPや企業の数字の見通しが上方修正されている。経済指標は回復基調で、しかもこの数カ月予想されてきた数字をほとんどの見通しで上回っている。コロナ回復に時間はかかっているが、それは当初懸念されたよりはましなようだ。

 第4に、それにもかかわらず各国中央銀行は緩和姿勢を改めようとはしていない。欧州においては、拡大すら見込まれている。

 これらの好材料で株価はとことん上げた。さて、次はどんな好材料があるか。もうない。まさに好材料出尽くした。今後は悪いニュースしかない。

 いちばん危ないのはワクチンだ。

 第1に、新型コロナのワクチンについては、専門家ほど懐疑的だ。まず、新型コロナは変異が速く、次の流行に現在開発するワクチンが適合するかわからない。

 第2に、そもそもインフルエンザと同様にワクチン自体の効果が天然痘など「ほぼ完全に効くもの」とは違って効率が悪い。

 第3に、生産量が確保されるか、貧しい国、人々へ行き渡るか、という実務上の問題がある。ワクチンの効果は「集団免疫的な効果」であるから、金持ちだけがワクチンを打っても流行は止められない。

 むしろ、衛生的にも経済的にも余裕のない貧困国、貧しい人々がワクチンを打たないと効果が薄いはずだ。したがって、ワクチンへの期待が大きすぎるために、実際にワクチンが利用可能になったときにそれほど効果がないことがわかり、失望が広がる。だから、ワクチンの希望で株価が上がるのはおかしいのだ。

 しかし、株式市場の人々はそんなことはおかまいなしだ。あるビジネスニュースに登場していた専門家なども「ワクチンができるというニュースが出たこと自体が重要であり、その効果についての議論は関係ない」と、自信満々にコメントしていた。

 彼らは確信犯なのだ。そして、将来のことは気にしない。今日の株価が上がればそれでいいのだ。それはそれで、彼らの「職業病」だから責める気は起きない。しかし、ということは「明日以降はいつ下がってもおかしくない」という事実が残る。

これから垂れ込める「3つの黒雲」

 このように、第1の黒雲は、ワクチンのニュースだ。そして、それに飛びつき、確信犯的に相場を盛り上げる市場関係者だ。

 黒雲はまだまだある。第2の黒雲は、アメリカの大統領選挙の開票速報に対応した株価の上げ方だ。どんなニュースが出ても、株価は上がった。いや、強引に上げた。これはバブルそのものだ。

 そもそも、選挙投票直前は「大統領も上院も下院も、すべて民主党が制す。いわゆる『トリプルブルー』で、ねじれが解消され、政策が一気に動く、ということで株価は上げていた。

 ところが「ドナルド・トランプ大統領がまさかの優勢か?」となったら、今度は「トランプなら株式市場にはプラスだ」などと言い出して上げた。結局、トランプは事前予想通り郵便投票が出てくると失速したが、今度は「上院が共和党になりそうだ」というニュースに飛びついた。

 市場は「これで民主党の思い通りにはならない。富裕層への増税、金融課税強化はない」と勝手に解釈して、株価はまた上げた。そして、事実上次期大統領がジョー・バイデン候補に決まると、株価はさらに上げた。

 要は、大統領選挙は関係ないのだ。ただ、株価を上げたいだけなのだ。そして情勢が二転三転すると、それを利用して「別々の上げる理由」として取り上げ、とことん株価を上げた。これは、バブル以外の何物でもない。まさに、欲望の自己実現だ。

 第3の黒雲は、株価の上げ方、取引の動きだ。これは、バブルであることを示しているだけでなく、バブル末期であることを示している。

 アメリカの株価上昇は、異常だった。代表的な指標であるNYダウは11月9日、寄り付きで約1600ドルも上げたが、引けにかけては上げ幅を縮め、この日は800ドルあまりの上昇で終わった。

バブル末期の典型的な症状が出ている

 こうした乱高下もバブルの典型的な動きだが、それよりも重要なのは、ダウが急伸したのに対し、ナスダックは急落したことだ。

 これは数日間続いた。すなわち、ダウやS&P500が上昇すれば、逆にナスダックが下げるという現象だ。日本でも同じで、日経平均株価が大幅上昇する一方で、東証マザーズ指数は大幅に下落した。

 一連の値動きの解釈は単純だ。ワクチンのニュースが伝わったことで、これまでコロナで暴落していた航空会社の株価などが急騰する一方、これまでコロナの恩恵を受けていた巣ごもり関連株、ネット関連株が急落したからだ。アメリカのズームなどは20%近くも下げた日があった。

 このような動きは、まさにセクターローテーションと言われる。バブル末期には、物色対象を次々と変えて、上がっていないものを狙って「これまで上がっていない」という理由だけで、投資家たちはそれに飛びつく。そして、バブルを作る。

 イナゴが農作物を食いついして移動するように、次から次へと物色対象を変えていく。

 実際、11月11日は、ダウなどのオールドセクターからもう一度ハイテクセクターに物色を戻した。「上げすぎ、下げすぎ」ということらしいが、これはバブルの末期的な症状だ。

 さらに、アメリカでは、暴騰したにもかかわらず、その割に、取引高は増えてはいるものの急増とまでは言えない。これは、もはやこの水準で売買する人々がさほどいないことを示している。

 今相場に残っているのは、バブルであるがゆえに投資している異常に強気な人々や、バブルが続くことだけを信じて(祈って)投資、いや取引しているトレーダーだけなのだ。売り手が少ないから、少しの買いで株価は急騰する。一方で、少しの売りで株価は急落する。乱高下を繰り返す、というのはまさに、バブルの末期的な症状なのである。

 これから、株価は一段と乱高下を繰り返すだろう。そして、何か明らかなネガティブニュースが出たときに、株価は一気に下落するはずだ。そこからも、乱高下を繰り返しながら、全体としてみると下げ基調になるだろう。

ダウの史上最高値更新後、株価は一気に下落する? 

 そのきっかけの第1は、もしかすると、ダウの史上最高値更新かもしれない。バブルが崩壊する最大の原因は上がりすぎることであり、ナスダックはすでにその領域に入った。後は乱高下の中で下げトレンドが確定するだけだ。ダウもこれに続けば、バブル崩壊は確定となろう。

 一方、日本株は、上昇局面で取引高がかなり増えている。これは理由が2つある。ひとつは、日本のトレーダーは気が小さいので、利食いが早く、上がるとすぐ売ってしまうからで、ついこの間買った人々も売っているから売り手が多くいるということだ。

 もうひとつは、これと関連するが、日本の個人投資家は、細かい逆張りが好きで「上がれば売り、下がれば買う」という習性があるからだ。

 いわゆるボックス圏相場にあれば、これは小銭稼ぎとしてはいいかもしれない。だが現在のような大きな転換局面ではもっとも危険な取引なので、日本の個人投資家には、こまめな売買は当分避けたほうがいい、と言いたい。

 なるほど、見方はそれぞれであろうから「買い」だと思うなら、当分保有するつもりで買うべきだ。一方、売るほうは売ったら当分買わないつもりで売るべきだ、とアドバイスしたい(本編はここで終了です。次ページは競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承下さい)。

 週末の競馬は、エリザベス女王杯(G1、11月15日阪神競馬場11R、距離芝2200メートル)。古馬と牝馬が相まみえる最強馬決定戦で、3歳牝馬3冠目の秋華賞を経た牝馬も混じり、世代対決も興味深いレースだ。

 しかし、今年は、いつも以上に盛り上がっている部分と、盛り下がっている部分がある。盛り上がっている部分とは、ラッキーライラック、ノームコア、ラヴズオンリーユーと勢力を維持しているG1馬が3頭もそろっていることだ。人気も上位を独占しそうで「3強対決」の様相だ。

今年のエリザベス杯は最強牝馬決定戦ではない

 一方で、最強牝馬決定戦とはなりえないのが盛り下がっている部分。それはもちろんアーモンドアイという史上最強牝馬、いや牡馬を入れても史上最強馬ともいえる彼女がジャパンカップ(11月29日)に回ってしまう。

 しかも、今年の無敗の3冠牝馬で圧勝を続けるデアリングタクトもジャパンカップに回る。さらに、だ。こちらも無敗の3冠牡馬馬コントレイルも交えて、最強牝馬対決どころか現在の日本最強馬、いや「日本史上最強馬を決める対決」が、ジャパンカップで行われることになったからだ。

 それにしても、21世紀に入ってから牡馬をなぎ倒す最強牝馬が生まれ続けているのはなぜだろうか。これは日本だけでなく世界でも顕著であり、アメリカのゼニヤッタ、欧州のエネイブル、豪州のウインクスと枚挙にいとまがない。

 1つの理由として挙げられるのは、フランスの凱旋門賞が、3歳牝馬が勝ちやすいといわれる斤量が牝馬に有利に定められていることだろう。日本では牝馬はおおむね牡馬にくらべ2キロ減だ。しかし、これは昔から同じであり、なぜ近年牝馬が強くなったのか、というのには別の理由が必要だ。

 もう1つ言われるのは、調教技術の進歩だ。牝馬はこれまで気性の問題などから目いっぱいに仕上げたり、強い調教を繰り返したりすることができなかった。だが近年は牡馬と遜色ないトレーニングができるようになった。

 さらにこれと関連するが、20世紀までは牝馬はレースで走るよりも母親となってからの繁殖牝馬としての仕事のほうが重要で、目いっぱいレースを走ることなく、早く引退することが多かった。牡馬を倒さずとも「牝馬最強」であれば十分市場価値が得られたからであった。

 これが近年変わった。欧州の「競馬不況」や、世界から馬を集めるための一流レースの賞金高騰(欧州の賞金は凱旋門など一部のレースを除くと、今も昔も重賞でも驚くほど少ない)などで、レースを続けることの意味ができたことなどがある。

 私は、やはりレースは能力検定に過ぎず、牡馬も牝馬も繁殖としての価値だけが重要だと思っている。よって、牡馬も牝馬もレースを使いすぎて事故になることのないことを望む。

 しかし、その私でもレースをすることの意味があると思うのは、生物学で論争になっているのだが、「獲得形質が遺伝するのではないか」という点にかかわるからだ。このことは私が競馬をもっとも熱心に観察していた高校生時代(1985年前後)に考察した。厳密に言うと、遺伝子自体が変わるわけではないが、鍛えれば、とりわけ短距離レースをより多く使うことでスピードの遺伝子が活性化されて遺伝しやすくなるのではないか、ということだ。あるいは遺伝したものが「スイッチオン」の状態で遺伝されるのではないか、ということだ。

エリザベス女王杯はラッキーライラックの単勝で

 この獲得形質が、牝馬から牝馬に伝わりやすい要素があるのではないか。そうだとすれば、年々牝馬が厳しいレースを多くすることで、獲得形質のレベルが高まることによって、より強くなる理由とも言えそうだ。

 現在のところ、生物学の領域でどこまで有力説であるかは、私には議論できない。だが高校生のときに、競馬をきっかけに生物学者になっていればノーベル賞も夢ではなかったかもしれない。それよりもギャンブラーの心理に自己嫌悪から関心を抱きすぎたため、しがない行動経済学者になってしまった。

 この週末はそれを取り返すためにも、エリザベス女王杯が引退レースとなるラッキーライラック(8枠18番、クリストフ・ルメール騎手騎乗)に託したい。名種牡馬オルフェーヴルの遺伝子を広く残す存在になってほしい。単勝で勝負だ。

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 バイデン勝利で、なぜ株高…市場参加者“思い込みの正体 

マネーポストWEB 2020年11月17日(火)19時00分配信/真壁昭夫(法政大学大学院教授)

 人は常に合理的な行動をとるとは限らず、時に説明のつかない行動に出るもの。そんな“ありのままの人間”が動かす経済や金融の実態を読み解くのが「行動経済学」だ。今起きている旬なニュースを切り取り、その背景や人々の心理を、行動経済学の第一人者である法政大学大学院教授・真壁昭夫氏が解説するシリーズ「行動経済学で読み解く金融市場の今」。第6回は、米大統領選後の株価の動きについて分析する。

 * * *

 11月3日の投票日から4日もかかって、ようやく民主党のジョー・バイデン前副大統領の当選が確実となったが、この期に及んでもなお、ドナルド・トランプ現大統領は敗北を認めようとせず、“悪あがき”を続けている。政権移行に必要な手続きも遅れ、両者の対立は泥沼化、どうにもすっきりしない格好となっている。

 一方で、株式市場は、ホワイトハウスに居座ろうとするトランプ氏の向こうを張って、連日大きく上昇している。バイデン氏の勝利がまだ確定していなかった6日には、早くも日経平均株価が29年ぶりの最高値を更新し、バブル崩壊後以来の高値に沸いた。米国のNYダウも、9日には前日比800ドル超もの上昇を見せ、史上最高値更新に迫る勢いを見せている。

 だが、そもそも大統領選前は「トランプ氏再選なら株高、バイデン氏当選なら株安」という見方が、市場では目立っていた。それまでのトランプ政権とは対照的に、バイデン氏は大企業や富裕層向けの増税を打ち出し、それが株価下落を招くという理屈だ。それなのに、なぜバイデン氏勝利で株価は上昇したのか。それもやはり、「行動経済学」で説明できる。

 大統領選前は、どちらが勝つかわからないことで、マーケットは行動経済学でいう「コントロールの欠如」に陥った。不確定要素が多く株価も金利も今後どうなるかはっきりしないため、市場参加者がコントロール出来ない状態だったのだ。

 それが徐々に開票が進んでいくにつれ、「少なくとも“トリプル・ブルー”にはならない」ということが見えてきた。トリプル・ブルーとは、大統領だけでなく、上院でも民主党が過半数の議席を獲得し、すでに民主党が多数を占める下院を含めて、大統領選と上下院選の全てを民主党が制し、民主党カラーの「青」一色の状態になること。現状では、大統領と下院が「青」でも、上院だけは共和党優勢の「赤」になっているためトリプル・ブルーは回避された。

 そうした上院と下院の「ねじれ」によって、バイデン氏が掲げる大企業や富裕層への課税強化などの政策に上院が歯止めをかけることで、少なくとも民主党主導での政策運営は見込みづらく、むしろ民主党と共和党の“いいとこ取り”の政権となるのではないかという期待が高まり、株価が上昇したと考えられる。

29年ぶり高値更新の日本株は割高

 これに加え、世界中の中央銀行がコロナ対策のため、市場に供給する資金量を増やすなど金融緩和を実施したことで、「少なくとも米国経済はこれまでとあまり変わらない成長が望めるだろう」、「今後も株が上がるに違いない」という思惑も重なって、マーケットには「コントロール・イリュージョン」が広がった。

「コントロール・イリュージョン」とは、市場の阻害要因をコントロール出来るという状況、つまり環境を自分の意志でコントロール出来るようになったという“思い込み”である(結果的に思い込みが間違っていたとしても、多くの市場参加者が思い込むことで株価は上がる)。これによって市場には安心感が広がり、マーケットを取り巻く状況は「不安」から「安心」へと180度変わったのである。

 ここまで安心感が広がると、この先トランプ氏がいくら悪あがきを続けようとも、当面は株価上昇が続く可能性が高い。特に、コロナ禍でも「GAFAM」(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)などの巨大IT企業は業績を伸ばし、これらをはじめとした「NASDAQ100」(米ナスダック上場の100銘柄)は、更なる高値更新も十分考えられる。

 そこで気になるのは、日本株の行方だろう。日経平均株価は29年ぶりの高値更新に沸き、年内に2万7000円台を期待する声もある。だが、日経平均株価のPER(株価収益率=株価が割高か割安かを見る指標)は現在20倍を超えている。PERは15~20倍が適正な水準とされ、現状では割高な水準と言える。ここから先は、企業業績が良くならないと、更なる株価上昇は望みにくい。トヨタ自動車が業績予想を上方修正するなど、一部で持ち直す動きは見られるものの、まだまだコロナの影響が払拭されたとは言い難い。まして国内にはコロナ禍でも業績を拡大してきた「GAFAM」に追随できるIT企業も見当たらず、当面は日本株の大きな上昇は見込めないのではないか。

 目先では、ワクチン開発の期待から米国経済の回復を織り込んでNYダウも上昇しているが、コントロール・イリュージョンの恩恵を受けるのは、やはり「GAFAM」をはじめとする巨大IT企業が上場するNASDAQ100に分がありそうだ。

 

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