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2020年11月21日 (土)

【新型肺炎】重症化✍「ネアンデルタール人遺伝子」説の根拠『ファクターX』とは・・・・

 ネアンデルタール遺伝子がコロナ重症化原因 リスク3倍東アジアアフリカ殆ど 

AERAdot. 2020年11月15日(日)7時02分配信

 現在の人類と一時は共存し、4万年前に絶滅したネアンデルタール人。私たちの体内にある彼らの遺伝子が、新型コロナの重症化と深く関わっていた。AERA 2020年11月16日号で掲載された記事を紹介。

*  *  *

 日本を含む東アジアでなぜ、新型コロナウイルスの死者数が少ないのか。この「ファクターX」をめぐる謎に有力な仮説が浮かんだ。私たちの祖先が約6万年前、当時共生していたネアンデルタール人との交雑で受け取った遺伝子が、重症化のリスク要因だというのだ。

 9月末にこの論文を英科学誌ネイチャーに発表したのは、独マックス・プランク進化人類学研究所のスバンテ・ペーボ進化遺伝学部門長らの研究グループだ。沖縄科学技術大学院大学教授も兼任するペーボ氏は、アエラの取材にこうコメントした。

「約4万年前に消滅した人類の絶滅形態が、今日の新たな感染症の流行の中で私たちに影響を与えていることは大変興味深いことです」

 ネアンデルタール人は約4万年前に絶滅した、現在のヒト(ホモ・サピエンス)に最も近い旧人で、共通の祖先から約55万年前に枝分かれした。ペーボ教授は2010年の論文で、アフリカ人を除く現代のヒトの遺伝情報の1~4%がネアンデルタール人に由来すると報告。約4万~6万年前にホモ・サピエンスとネアンデルタール人が交雑し、その遺伝情報の一部が現在にまで受け継がれていることを明らかにした。

遺伝子継ぐ割合と符合

 ヒトには23対、計46本の染色体があり、ここに全てのDNAが収まっている。これまでの研究で、新型コロナの患者約3千人を調べたデータから、重症化の遺伝的要因として23対のうち3番目の染色体が関与している可能性が指摘されていた。

 ペーボ教授らが今回この遺伝子領域を調べたところ、南欧で見つかった約5万年前のネアンデルタール人と類似していることが判明。さらなる解析で、この遺伝情報は約6万年前にネアンデルタール人との交配によって現代人の祖先に渡ったことも明らかになった。

 このネアンデルタール人に由来する新型コロナの重症化に関係する遺伝子は、現代世界のどの地域に多く見られるのか。

 研究グループが世界各地の遺伝情報と比較した結果、少なくとも両親のどちらかからこの遺伝子を受け継いだ人は欧州で16%、インドなど南アジアで50%。最も割合が高かったのはバングラデシュの63%だった。一方、東アジアとアフリカにはほとんどいなかった。

 この分布は、新型コロナの死者数が東アジアで少ない半面、欧米やインドなどでケタ違いに多い実態と符合する。英国では、バングラデシュにルーツを持つ人の新型コロナの死亡リスクが英国白人より2倍高いとの報告もある。

 研究グループによると、ネアンデルタール人の遺伝情報を持つ人は、新型コロナに感染した際に重症化するリスクが最大3倍になるという。

 この研究報告を評価するのは、薬理学が専門の飯村忠浩・北海道大学教授(55)だ。

「異なる環境で暮らし、異なる免疫系を持っていた人たちの遺伝情報が作用し、特定の病気にかかりやすかったり、かかりにくかったりすることは人類の進化上、十分あり得ると思います」

 ネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子をめぐっては、C型肝炎ウイルスに対する免疫力を高めている、との研究報告もある。つまり良い面、悪い面の両方があるのだ。

年齢に次ぐリスク要因

 飯村教授も加わる日米の研究グループは8月、新型コロナへの感染のしやすさは、遺伝子レベルでは地域や民族間の差がないとの分析結果を発表した。一見、ペーボ教授らの研究結果と矛盾するように映るが、飯村教授はターゲットにした遺伝子がそもそも異なる、と説明する。

「私たちが調べたのは、ウイルスが細胞内に入るまでのくっつきやすさや、入りやすさといった『入り口』に関与する七つの遺伝子で、この範囲では差異がなかった、というものです」

 新型コロナウイルスは表面にあるとげ状のたんぱく質が、ヒトの細胞表面にある受容体たんぱく質に結合して細胞内に侵入する。その後、体内にある免疫細胞がウイルスに反応するが、研究グループの李智媛(イジウォン)助教らが調べたのは、こうした免疫応答の手前までだ。これに対し、ネアンデルタール人の遺伝情報の関与が指摘されているのは免疫反応の段階というわけだ。

 8月の研究報告では、重症化する比率の違いに「生活習慣の違いや医療格差といった環境因子が深く関与しているのではないか」との見方も示した。背景には、米国でアフリカ系の人たちに最も深刻な新型コロナのダメージがあるとのデータが、一部で人種差別問題と重ねて捉えられていたことがあった。

「早期に病院で最新治療を施してもらえるか、診察さえ受けられないか、という医療格差によって重症化リスクが大きく分かれるのは当然です。米国に住むアフリカ系の人たちの多くが重症化するのは、遺伝的要因より環境因子に由来すると考えるのが妥当でしょう」(飯村教授)

 たしかにペーボ教授らの研究結果でも、アフリカでネアンデルタール人の遺伝情報はほとんど確認されていない。

 ペーボ教授はアエラの取材に「(重症化における)一番の危険因子は年齢ですが、その次にくるのがおそらくこれ(ネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子)だと考えられます。もし両親のどちらかから受け継いだ場合、感染によって重症化するリスクは年齢が10歳上であるのと同等に。両親の両方から受け継いだ場合には20歳上であるのと同等にまでなると考えられます」とコメントした。

高まる新薬開発の期待

 研究者が遺伝子レベルで病気の原因を探るのは、特定の遺伝子やその遺伝子が作るたんぱく質の情報が関与しているのを突き止めることで、そのたんぱく質に結合する分子や抗体から治療薬を開発するゲノム創薬につながるからだ。

 ファクターXの候補としてはBCGワクチン接種の影響なども挙がっている。決め手はいつ見つかるのか。

「ネアンデルタール人の遺伝情報もBCGも、重症化や死亡率との相関関係から類推している段階です。治療薬の開発につなげるには、そこから掘り下げて体内でどう作用しているのか生体科学的に解明していく必要があります」(飯村教授)

 ネアンデルタール人由来の遺伝子領域が、なぜ重症化リスクと関連しているかについてもわかっていないのが実情だ。また遺伝子から作られるたんぱく質の量は「生活環境や食べ物によって変わる」(同)といい、後天的要素も無視できない。

 だが悲観する必要はない。ネアンデルタール人やBCGと新型コロナの関係のように、当該の病気とは何の接点もないように思われる要因との掛け合わせが治療薬開発のヒントになった例は実際にある。

 飯村教授は17年、李助教らとともに、HIV治療薬の標的分子である「CCR5」という遺伝子が骨の代謝も調節していることを解明。これにより、HIV治療薬が、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を始めとする骨吸収性疾患に対してもメリットをもたらす可能性を明らかにした。

「HIVに感染した人は骨粗鬆症になりやすい、と1990年代から言われていたのですが、HIVと骨粗鬆症の研究は全く別の方向で進められていました。そんな中、私たちが相関関係に着目して研究を進めたことで、ポンとつながったんです」

 新型コロナをめぐる「ファクターX」は一つではないかもしれない。だが、世界の研究者が多面的な切り口で相関関係を指摘するのは、治療薬の開発に欠かせない道程なのだ。

 ファイザーワクチン米国申請、来月にも接種開始 

時事通信 2020年11月21日(土)20時45分配信

 米製薬大手ファイザーは20日、開発中の新型コロナウイルスワクチンの緊急使用許可を米当局に申請した。

 米国でのコロナワクチンの申請は初めてで、来月にも接種が始まる可能性がある。先進国製ワクチンに期待が高まる一方、世界的な普及に向けては課題も残る。

 アザー米厚生長官は「数週間以内に食品医薬品局(FDA)の決定が出され、その後24時間以内に(ウイルスに対して)最も脆弱な人々向けに配布が始まる」と、今後の見通しを示した。ファイザーによれば、医療従事者などに限定した接種は来月半ばに始まる可能性がある。基礎疾患のない一般の米国人の接種は、来年4月以降になるとの当局者の見方が伝えられている。

 同社は、日本や欧州などでも承認申請に向けた準備を進めている。日本へは、来年6月末までに6000万人分(1億2000万回分)を供給することで政府と基本合意している。

 ファイザーのワクチンは、コロナウイルスの遺伝情報を伝える「メッセンジャーRNA(mRNA)」を体内に取り込んで免疫を作る仕組み。共同開発相手の独バイオ医薬品企業ビオンテックの技術を活用した。通常は数年以上かかるとされるワクチン開発だが、約8カ月という異例のスピードで当局への申請までたどり着いた。

 4万人以上が参加した最終段階の臨床試験(治験)では「95%の有効性」が示され、深刻な副作用も起きなかった。ただ、感染予防効果がどの程度続くかなど、今後の研究を待たなければ分からない部分も多く残されている。

 また、ファイザーのワクチンはセ氏マイナス70度前後でなければ長期保存ができない。

 このことが普及のネックになるとの指摘も出ていることから、希望する米国民に普及するのは早くても来年春以降との見方が強い。来年1月に予定される政権交代で、ワクチン配布計画が円滑に移行されるかどうかも不透明だ。

 米トランプ政権によると、20日に申請を受けた米食品医薬品局(FDA)が速やかに許可したとしても、メーカー側の供給量の関係で、高齢者施設の入所者や医療従事者などを優先する。

 米メディアは、後続のメーカーのワクチンを見込んでも、行き渡るのは来年4~7月ごろと指摘している。

 ネアンデルタールの“遺伝子”がファクターX !? 

Wedge 2020年11月2日(月)12時26分配信/足立倫行 (ノンフィクションライター)

 10月に入って欧米各国で新型コロナウイルス感染の第2波が急拡大している。

 10月下旬現在、世界最多の22万人強の死者を出しているアメリカは、1日当たりの新規感染者が過去最高の8万人を越え、欧州ではスペインやフランスで感染者数が100万人を超過し、欧州全体では合計約560万人。EU(欧州連合)の感染者数が、アメリカとインドに次いで世界で3番目の規模になった。

 こうなってくると、感染者の合計が9万6000人、新規の感染が数百人(死者は連日10人内外)に止まっている日本の特殊さが、以前にも増して際立ってくる。

 日本だけではない。中国、韓国、台湾、ベトナムなど東アジア全域が、第2波の感染爆発を免れている状況なのだ。

 改めて浮上するのは、5月段階で山中伸弥京大教授が提唱していた「ファクターX」である。

 ロックダウン(都市封鎖)を行わず、PCR検査も少ない日本。それなのになぜ、欧米よりも感染者や死亡者の数が少ないのか?その未知の要因がファクターX だった。

 要因候補には、(1)マスク着用や毎日の入浴など衛生意識の差、(2)ハグや握手など生活文化の違い、(3)BCG接種などの影響、(4)SARSなど過去のウィルス感染の影響、(5)何らかの遺伝的要因、などが挙げられた。

 以後、要因探索は各方面で続けられている。国立国際医療研究センターが発表した「ACE1(エース・ワン)遺伝子タイプの違い」もその一つ。欧州にはACE1がよく働くタイプの人が多く、ACE1が働くと血管が収縮し血圧が上昇、炎症が悪化して重症化や死亡につながる。一方、東アジアでは余り働かないタイプの人が多く、死者が少ないという。

 10月に入ると、新たな要因候補が登場した。「ネアンデルタール人遺伝子」説である。

 ドイツのマックス・プランク進化人類学研究所のスバンテ・ペーボ教授(沖縄科学技術大学院大学兼任教授)らのグループが9月30日に英科学誌『ネイチャー』に発表したものだ。

 それによると、新型コロナウイルスの感染者約3000人の調査から重症化を起こす遺伝子領域を特定したが、それは現代人の祖先がネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子の領域だった、と解明したのだ。

 ネアンデルタール人由来の遺伝子を持つと重症化のリスクは最大3倍になるが、持つ人の割合は地域ごとに開きがあり、南アジア(インド、パキスタンなど)では約50%、欧州では約16%。一方、日本、韓国、中国など東アジアではほとんどの人が当該遺伝子を持っていない。

 ネアンデルタール人由来の遺伝子領域がなぜ重症化につながるのか、因果関係はまだ不明だが、この説は素人の私にはとても興味深い。

 なぜなら、毎週目にするコロナ感染の世界地図(欧州、中東、南アジア、欧州人が移民した南北アメリカが真っ赤で、東アジア、オセアニア、アフリカが白い)の意味を、うまく説明してくれるように思えるからだ。

 私は人類の進化史に関心があり、今年3月、人類学など内外の研究者6人が最新成果をまとめた西荻良宏編『アフリカからアジアへ 現生人類はどう拡散したか』(朝日新聞出版、2020年)を読んだところだった。

 現生人類(ホモ・サピエンス、新人)は、約30万年前アフリカで誕生したとされる。

 最初の出アフリカは20~10万年前、第2次は6~5万年前。両時期とも、ヨーロッパやユーラシア大陸には先住集団がいた。

 180万年前頃にアフリカを出た原人(ホモ・ハビタスやホモ・エレクトス)は大陸の端まで達していた(ジャワ原人など)し、ユーラシア各地には原人の子孫である旧人のネアンデルタール人(ホモ・ネアンデルターレンシス)がいて、東アジアにはその兄弟種のデニソワ人もいた。

 現生人類は、そんな先住集団との生存競争に打ち勝ち、地球上で唯一の人類集団(ヒト)になったのだった。だが、どうやって?

 かつては、私たち新人の認知能力が優れていて旧人を駆逐した、と考えられていた。

 しかし近年の研究では、両グループの能力差はほとんどないとわかり始めた。狩猟用の石の槍や握り部のある石のナイフは共通。獲物のアカシカなどの大型有蹄類やイノシシ、カメ、トカゲなどの小動物、食用の豆類も同様。新人は貝製ビーズ、ネアンデルタール人は2枚貝や鳥の羽根などの装身具を用い、両者共に埋葬行為を行った。行動様式を比べると、相違点より共通点の方が多かったのだ。

 新人は、獲物を巡って旧人と競合しながらも、各地で長期間(1万年以上?)にわたり旧人と交配した。そのため、現生人類の非アフリカ集団におけるネアンデルタール人ゲノム(生物学的遺伝情報)の混合率は1・5~2・1%に及ぶと推察されている(東アジアやオセアニアではデニソワ人由来のゲノム混入も)。

危機を乗り越えた新人

 重大な転機は5~4万年前に訪れた。

 それまでも周期的な気候変動によって長期的人口減少を続けていた原人、旧人、新人の集団は、この時期の大規模な寒冷化と乾燥化の進行で存亡の危機に直面した。アカシカなど主要な獲物の大型動物が急減したのである。

 新人集団より構成人口が1桁少ない原人や旧人の集団は、近親婚による有害変異の蓄積もあったのだろう、4万年前頃には絶滅してしまった。

 この危機を「文化の力」で切り抜けたのは、私たち新人だけだった。

 稀少だった石刃(ナイフ型石器)を増産し、投げ槍に使える小石刃も考案。それらの利器で、狩猟対象にならなかったウサギ、リス、野鳥などの小動物を捕え、新たな食料とした。

 貝殻ビーズや籠形ビーズ、骨や歯牙の装飾品をさかんに作るようになったが、こうした品々の交換・贈答が言語の発達を促進し、より大きな集団形成に役立ったとも言われる。

 現生人類の生き残りの理由については、化石人骨の空白地帯があるのでまだ不明な点が多いが、大まかな流れは前掲書で次第に見えてきた。

 さて、前述のペーボ教授チームの「コロナ重症化=ネアンデルタール人遺伝子由来」説だが、南欧にいたネアンデルタール人の遺伝子が交配によって約6万年前に現生人類にもたらされたものだという。

 となると、南欧を含む西アジアの新人はその後、ヨーロッパの基底集団やアメリカ先住民を形成するとされるから、現在のコロナ感染者分布の世界地図とも矛盾しない。

 ただ、論文の元データを見ると、当該遺伝子を持つ人の割合が、コロンビア(11・7%)やペルー(5・9%)は確かに高いが、アフリカ系アメリカ人では1・6%と低く、これはアメリカ国内で黒人重症者の多い現状とは合わない。

 重症化の要因はやはり単一ではなく、複雑かつ重層的なものなのだろう。

 10月28日に、1日当たり死者が500人を越えたフランスが、2度目の全土ロックダウンを宣言した。ネアンデルタール人遺伝子説のさらなる研究成果の発表を待ちたいと思う。

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