2020東京五輪へ

2021年4月 6日 (火)

【池江璃花子】女子100㍍バタフライ優勝✍東京五輪代表入り内定!!

 池江璃花子復活V”に日本が!世界が祝福!

デイリー 2021年4月5日(月)6時30分配信

 「競泳・日本選手権」(4日、東京アクアティクスセンター)

 女子100メートルバタフライを57秒77で制し、400メートルメドレーリレーの選考基準を満たして五輪代表に決まった池江璃花子(20)=ルネサンス=はレース後、これまでの日々を振り返りながら「努力は必ず報われる」と思いを口にした。

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 池江の涙の復活V、五輪切符を日本中、そして世界が祝福した。背泳ぎで4大会連続の五輪を狙う入江陵介(イトマン東進)が「ほんとに素晴らしいレースを見せてもらった。璃花子が日本中を勇気づけた」と話せば、日本代表の平井伯昌ヘッドコーチは「年がいもなく感動しました。この状況でも力を出し切る天才性、能力。すごく驚きました」と、改めてそのポテンシャルに舌を巻いた。

 同じく東京五輪を目指す陸上男子100メートル前日本記録保持者の桐生祥秀(日本生命)は「すごい!本当に」、室伏広治スポーツ庁長官も「池江選手、心からおめでとうございます」と、それぞれツイッターで祝福した。

 世界からは親友で、ライバルのリオ五輪100メートルバタフライ金メダリストのサラ・ショーストロム(スウェーデン)が自身のインスタグラムで「Amazing(アメイジング)」とハートマーク付きで感動をつづった。

 世界のメディアも速報し、オリンピックの公式ツイッターは「彼女はやってのけた!」とつぶやいた。AP通信は「白血病と診断されてからわずか2年で、五輪出場を決めた」、欧州メディアの「RTL」も「2年前に白血病となった池江璃花子が東京五輪のチケットを獲得」と、驚きをもって報じた。

 池江璃花子白血病判明から786の奇跡 

スポーツ報知 2021年4月5日(月)6時00分配信

 白血病を克服した池江璃花子(20)=ルネサンス=が、東京五輪の出場権を手にした。女子100メートルバタフライ決勝で57秒77で、3年ぶりの優勝。日本水連が定める400メートルメドレーリレーの派遣標準記録57秒92を突破し、五輪代表に決まった。2019年2月8日の白血病判明から786日。「何が起こったか分からない。ものすごく幸せ」。奇跡を起こした天才スイマーが、感涙にむせんだ。

 その時間は池江のためだけにあった。

 声にならない声を上げ、拳で水面をたたいた。プールサイドに手をかけると、動けなくなった。涙があふれた。手で顔を覆った。1秒、2秒…水から上がれない22秒間。786日の記憶が駆けめぐった。会場中が静かに見守った。「自分が勝てるのはずっと先のことだと思っていた。すごくつらくてしんどくても、努力は必ず報われるんだなと思った。今すごく幸せ」。きっと夢に見ることさえできなかったであろう東京五輪の切符が、手に入った。

 入場ゲートをくぐり、「ただいま」とつぶやいた。かつて世界の頂に最も近づいた100メートルバタフライ。2位で折り返すと、残り25メートル付近で逆転。羽ばたくようなラストスパートで、ゴール板にタッチした。順位を示す「1」が目に飛び込んできた。「ビックリして何が起こったか分からない。いまだに整理がつかない」。57秒77。個人の派遣標準57秒10はクリアできなかったものの、メドレーリレーで上回った。

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 19年2月に白血病が判明し、約10か月の闘病生活を経て、同12月に退院した。水には入れない。筋肉は落ち、懸垂であればぶら下がること自体が難しい。ゴムチューブでごく軽い負荷をかけ、バタフライのストロークに近い動作をするところから踏み出した。

 今年2月に解禁した100バタでは59秒44。約1か月半で1秒67も縮め、日本一に返り咲いた。「一番戻ってくるのに時間がかかると思っていた種目。本当に優勝を狙っていなかった。何番でも、ここにいることに幸せを感じよう、と」。闘病で15キロもやせた体はまだベストから5キロほど軽く、ほっそりしている。それでも、染みついたものは失われていなかった。

 昨夏に「第二の水泳人生」の幕が上がった。復帰戦後、小学生時代に学んだ清水桂コーチと焼き鳥でお祝いした。盛り上がる合間に、さらりと口にした。「病気して、復帰して、私は前の自分より強くなっている」。日本選手権の開幕前日の会場では、こんな言葉で予兆を漂わせた。「バキバキに調子いいんです」

 最大の目標と公言していた24年パリ五輪から、3年も前倒ししてしまうのが、“らしい”ところだ。

 「まだ実感がわかない。もちろんうれしいけど、本当に自分が内定しているのかって複雑な感情。このタイムで世界と戦えるかといったらそうではない。これからさらに高みを目指したい」

 おかえり、池江璃花子。本当におかえり。(太田 倫)

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池江 璃花子(いけえ・りかこ)2000年7月4日、東京・江戸川区生まれ。20歳。淑徳巣鴨高を卒業し、日大に在学中。3歳から水泳を始め、専門は自由形とバタフライ。15年世界選手権で14年ぶりの中学生代表になり、16年リオ五輪は日本勢最多の7種目に出場。現在100メートルバタフライ(56秒08)をはじめ、リレー、短水路を合わせ16個の日本記録を保持。19年2月に白血病を公表し、同年12月に退院。20年8月の東京都特別水泳大会で復帰した。

池江璃花子一問一答復活V東京五輪代表内定

デイリー 2021年4月5日(月)5時00分配信

 「競泳・日本選手権」(4日、東京アクアティクスセンター)

 女子100メートルバタフライを57秒77で制し、400メートルメドレーリレーの選考基準を満たして五輪代表に決まった池江璃花子(20)=ルネサンス=はレース後、これまでの日々を振り返りながら「努力は必ず報われる」と思いを口にした。池江璃花子との一問一答は以下の通り。

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 —なかなかプールから上がれなかった。どんな感情があったのか

 「もう本当に、ほんっとうに、言葉にできないような、表現できないような、そんなうれしい気持ちになりました。なんか、あの一瞬でも、今までの自分のつらかったこととか…。すごいいろいろ思い出してきて…。けどここまで戻ってこられたことがすごくうれしくて。なかなか、体もキツかったですし、上がれなかったですね」

 —3年ぶりの優勝

 「まさかは100メートルで優勝できるとも思っていなかったですし…。5年前のオリンピック選考会よりも、ずっと自信もなかったし。自分が勝てるのは、ずっと先のことだと思っていたんですけど。勝つための練習もしっかりやってきましたし、最後は『ただいま』っていう気持ちで、このレースに入場してきたので、自分がつらくてしんどくても、努力は必ず報われるんだなって思いました」

 —掲示板をみた瞬間は

 「順位が『1』ってみえた瞬間にちょっと驚きました。うれしかったですし、とにかくびっくりして、何が起こったか分からないというか、本当に整理がいまだについてないような感覚です」

 —5年前も涙した

 「正直、この100のバタフライは一番戻ってくるのに時間がかかると思っていた種目でもあったので。本当に優勝を狙ってなかったです。でも何番でも、ここにいることに幸せを感じようっていうふうに思って、最後も仲間たちが全力で送り出してくれました。今、すごく幸せです」

 —これまでの道のりで思い出したことは

 「やっぱり泳いでも誰にも勝てなかった時を一番最初に思い出しました。今回、もし負けても、来年はもう負けることはないだろうという気持ちでこのレースに挑んでいました。今回は優勝できてすごくうれしいんですけど、このタイムで世界と戦えるかっていわれたら、そういうタイムではありません。これから高みを目指していきたいです」

 —自己ベストを3回出した

 「そうですね~、なんか、まだまだ本来の自己ベストより遠いタイムだけど、自分の中で、大きなプレッシャーのかかる試合で57秒が出せたのはすごくいい経験になりました。また一から水泳を始めて、ここまで早く戻ってこられたのはすごく良かったなと思います」

 —心の中の桜は今、何分咲きか

 「今は7か8分くらいですかね」

 —どうしたら満開に

 「いつかオリンピックで金メダル、もしくはメダルを取れたらかなって思います」

 海外メディア池江璃花子五輪代表内定称賛 

THE PAGE 2021年4月5日(月)5時30分配信

 白血病を克服した池江璃花子(20、ルネサンス)が4日、東京アクアティクスセンターで行われた東京五輪代表選考会を兼ねた競泳の日本選手権の女子100mバタフライで57秒77で優勝。100mバタフライの五輪派遣標準記録57秒10には届かなかったが、400mメドレーリレーの派遣標準記録の57秒92を突破しリレーメンバーとしての東京五輪代表入りを内定させた。選考委員会を経て正式決定となる。

 池江は課題としていたスタートで好位置につけ、50メートルを2位でターンすると残り25m付近でトップに立ち一気に加速。そのまま1位でゴールした。電光掲示板を確認したとたんに涙があふれて止まらなかった。

「『ただいま』という気持ちでこのレースに入場してきました。自分がすごくつらくてしんどくても努力は必ず報われると思いました」
 無観客の場内で行われたインタビューで泣きながら言葉を紡いだ。

「今すごく幸せです…本当に言葉にできません」

 東京五輪の星と期待されていた池江が白血病を公表したのが2019年2月。競技生活の継続どころか、生命さえ危ぶまれたが、「この世でこんなに苦しいことがあるのか」というほどの抗がん剤治療などの闘病生活を経て、奇跡の回復を果たして、昨年3月にはプールにも戻った。だが、世界と戦っていたころの筋肉は削げ落ち、体重は15キロ減。

「パリ五輪を目指す」と、2024年の五輪出場を目標に掲げた。新型コロナの影響で1年五輪が延期されたことは、彼女にとっては幸いし、懸命な努力を続けた結果、みるみる体力も回復して、昨年8月には東京都特別大会の50m自由形でレース復帰。

 徐々に本来持っている天才的水泳センスを取り戻し、10月には日本学生選手権に初出場して50m自由形で4位、今年2月のジャパン・オープンでは50m自由形で2位に入り復帰後初の表彰台に立った。同月の東京都オープンでは、復帰後初のバタフライのレースとなった50mバタフライで優勝していた。

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 海外メディアも、池江の奇跡の復活ストーリーを次々に報じた。

 五輪放映権を持つ米のNBCスポーツは「池江が白血病を乗り越えて東京五輪競泳の出場資格を得る」との見出しを取り、「2019年に白血病で10カ月入院した日本の水泳スターの池江が、“生きていることが奇跡だった“と語った14カ月後の日曜日に東京五輪代表に選ばれた。池江は、日本の五輪選考会の100mバタフライを57秒77で勝ち、少なくとも代表リレーチームの座を獲得した」と伝えた。

 記事は「日本水泳連盟は、五輪派遣基準タイムを57秒10に設定しているが、五輪の個人種目で泳ぐことも認められるかもしれない」と推測。今後、得意とする50m、100m自由形に五輪出場権を狙って出場する予定であることを紹介した。

 ここまでの復帰ストーリーについても「池江は2019年2月に白血病を診断される前は東京五輪のメダル候補だった。2019年12月に退院した際に彼女は2024年のパリ五輪での出場を希望することを明かしていた。東京五輪が1年延期された後、池江は昨年7月23日に無観客の五輪スタジアム(国立競技場)で行われた大会1年前のイベントで五輪聖火のランタンを掲げた。彼女は8月に競技に復帰した」と説明。

「日本メディアによると、昨年12月に50m自由形で競い合えるタイムを出した後、東京五輪出場への考えが浮かび始めた。白血病が診断される前、池江は2018年の主要国際大会となるパンパシフィック選手権で100mバタフライに勝った。

 彼女はケイティ・レデッキーに次いで200m自由形で銀メダルを取った。その後、2018年のアジア大会で個人4種目を含めて6個の金メダルを獲得した。16歳で出場したリオ五輪では100mバタフライで5位に入った」と、闘病前の素晴らしい実績を書き連ねた。

 英BBCも「日本の池江が白血病と診断されてから2年後に400mのメドレーリレーでの東京五輪出場資格を得た。20歳(の池江)は日本の五輪選考会で100mバタフライを57秒77で制し五輪出場を内定させた」と伝えた。

 記事は、「池江は約10カ月の入院生活を経て、昨年3月に練習を再開した。今年2月に行われた東京都オープンの50mバタフライで復帰後、初勝利を収めた後、彼女は”今年の五輪出場は期待していない”と話していた」と紹介。

「池江は個人の出場資格記録となる57秒10には届かなかったが、今週に行われる50mと100m自由形の日本での選考会で個人出場資格をつかむチャンスがある」と続けた。

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 水泳専門誌の「スイム・スワン」は「白血病からの生還者、池江が東京五輪大会の出場資格を得る」との見出しを取って報じた。

 記事は「今夜、東京で素晴らしい偉業があった。20歳の白血病からの生還者、池江が女子100mバタフライで57秒77の記録で金メダルをつかみ表彰台の頂上に立った。五輪の日本代表に個人で出場する記録には及ばなかったが、日本水泳連盟が女子のメドレーリレー枠に求めた57秒92の五輪派遣標準記録を十分に突破した」と伝えた。

 記事は池江の経歴や白血病との闘病からの復帰について触れつつ、「池江は日本選手権で50m、100mの自由形にも出場する。(100mバタフライで)57秒77を出したことは、この2種目のいずれかで個人基準記録を破る可能性を考える上で幸先がいい」と評価。

「池江の元々の計画は、次の五輪となる2024年パリ大会への出場を狙いつつ、ただ日々進んでいくことだった。だが、不屈の努力、意志の強さ、素晴らしい才能が、池江に新しいプランの舵を取らせることになった」と絶賛した。

 池江が優勝した100mバタフライは体力が必要な種目のため「一番戻ってくるのに時間がかかると思っていた種目」だった。この先は、さらに飛躍する可能性のある3種目にエントリーしている。7日に100m自由形予選、準決勝、8日に同決勝。9日には50m自由形予選、準決勝、10日には50mバタフライ予選、決勝、50m自由形決勝の2つの種目に挑戦する予定だ。

 池江璃花子った東京五輪「強くなりたい」思い実る 

時事通信 2021年4月4日(日)21時03分配信

 競泳女子の池江璃花子選手(20)=ルネサンス=が4日、白血病から復帰して3年ぶりに出場した日本選手権の女子100メートルバタフライで優勝し、東京五輪のメドレーリレー代表に決まった。

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 池江選手はゴール後に大型スクリーンを振り返り1位を確認すると、「とにかくびっくりして何が起こったか分からなかった」。無観客ながら、他の選手や関係者から大きな拍手で祝福され、「言葉にできない」と喜びを表現した。

 日本のエースとして東京五輪での活躍を期待される中、2019年2月に病気が発覚した。プールに戻ることなど想像もできないほどのつらい闘病を経て、同年12月に退院。久しぶりにプールに入ったのは昨年3月17日だった。

 退院後も体調第一で慎重な生活を送り、プールでも最初は水に顔をつけることも許されない状態からのスタートで、24年パリ五輪を目標に練習を続けてきた。大会に出たのは昨年8月下旬だった。

 筋力は衰え、少し泳いだだけで苦しくなることが何度もあった。練習でチームメートについていけない悔しさを味わったが、負けず嫌いな勝負師の顔は健在だった。食事の量を増やして体重も徐々に戻し、「強くなりたいと自分の中で思うことでどんどん免疫力とかも上がって、ここまで戻ってこられたのかな」と言う。

 20年6月に担当コーチとなった西崎勇氏は「最初にバタフライの泳ぎを見たときは(以前のレベルに戻るには)2年かかるという印象だった」と言う。想定を超えた復活劇で、出身地で行われる五輪の舞台に立つ権利を得た。 

 池江選手五輪内定気になるなべおさみ言霊 

週刊女性PRIME 2021年4月6日(火)20時01分配信

《いよいよ夢の舞台。感動と勇気をありがとう。オリンピックでのご活躍を祈念しています》

 4月5日、安倍晋三前首相が自身のツイッターで称えたのは、競泳日本選手権で100メートルバタフライを制した池江璃花子選手。3年ぶりの優勝以上に沸かせたのは、彼女が400mメドレーリレーのメンバーとして東京五輪への出場権を手にしたからだ。

 2019年2月に白血病であることを公表し、以降はすべての公式戦出場を取りやめて療養に専念した池江選手は、同年12月に東京五輪への出場を泣く泣く断念。ところが2020年、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により五輪の延期が決定すると、7月に新国立競技場に立ち、

《希望が遠くに輝いているからこそ、どんなにつらくても前を向いて頑張れる。1年後の今日、この場所で、希望の炎が輝いてほしい》

 と、世界に向けてメッセージを発信。すると翌8月に競技会への出場を果たしてみせたのだった。スポーツ紙記者は「やっぱり“モノ”が違う」と驚きを隠さない。

「水泳選手としての実力は当然のことながら、アスリート、いや、人間としての強靭(じん)な精神力を持ち合わせている。開催自体を疑問視する声も見受けられる現状ですが、彼女は東京五輪の“シンボル”として、五輪を開催したい政府やテレビ局、広告代理店にとっての“救世主”になりそうです」

 各メディアが偉業を報じ、白血病からの復活劇を特集する一方で、池江選手の“闘病生活に関わった”とされる人物についてはほとんど触れられなかった。なべおさみだ。

手をかざして人の病を癒す

 かつては勝新太郎やハナ肇、森繁久弥の付き人にはじまり、やがて司会や俳優業もこなすマルチタレントとして活躍したなべ。そんな彼が、息子・なべやかんの「大学替え玉受験」騒動以来にマスコミから注目を浴びたのが、池江選手との“深い仲”だった。

 2019年に『週刊新潮』(9月5日号)が、世田谷区内にあるなべの自宅を訪れる彼女の姿をキャッチ。並んで歩く写真も掲載して《奇怪なる巡り合い》と報じたのだ。なんでも、彼はがん患者に“気”や“パワー”を送って“施術”しているというもので、王貞治氏をも治療したという、にわかに信じがたい内容だった。

 同じく『フライデー』(9月13日号)でも同様の写真を抑えて、なべの知人の話として《なべさんは、手をかざすことで人の病を癒すことができると周囲に豪語しています。池江選手がその噂を耳にして、紹介してもらったのかもしれません》と、2人の関係性を伝えた。

 さらに『新潮』は続報として翌週、なべによる《オカルト治療》が続けられているとし、さらに『桜を見る会』が始まる前に撮られたという、なべファミリーと安倍晋三前首相夫妻との特別な記念写真を掲載して、その人脈の広さを知らしめた。

 かつて安倍前首相はトランプ前大統領との会談後、米国から帰国して真っ先になべのパーティーを訪れた経緯がある。スピリチュアル好きで知られる昭恵夫人とともに、前首相もまた“患者”なのだろうか。

 もちろん、「手をかざしただけで身体のがんがなくなる」といった行為自体は非科学的なものだろう。当のなべ本人も、『新潮』の取材に《池江さんとはお話をしているだけで、気功なんてことはしていませんよ》と、“治療”を否定している。

 ところが、彼には不思議と信じさせる“雰囲気”があるのだという。かつて出演番組に携わったテレビ局プロデューサーが明かす。

「政治家や各界の著名人にも友人が多いなべさんは懐が深く、老若男女関係なく気さくに接します。話し方も穏やかで説くように、さらに博識なものですから、言葉の一つ一つに“言霊”が宿っているというか、とにかく面白くて引き込まれる。そして、とにかく若い! 3月にローカル番組で久々にお見かけしましたが、とても81歳には見えませんね。

 ただ、多くのスポンサーがつく池江さんですから、事務所としては“スピリチュアル”のイメージがついて回ることは避けたいのでは? それが、一連の報道でも触れられない理由ではないでしょうか」

人生の喜びとは、出会うこと

 あまり知られてはいないが、なべは昨年2月から自身のYouTube動画『なべおさみチャンネル』を開設している。そこで自慢の博識ぶりを披露するかのように、さまざまなテーマについて語っているのだが、例えば池江選手が競技復帰を果たした後に【人生】についてこのように説明している。

《人生で何が大事かと言うと、僕は、これは若い時からずっと変わらず持っているポリシーです。どんな人間に会うか、この楽しみを味わって生きるのが人生だ。こう思ってます。今日もこういう人に会えた、昨日はこんな人間に会えた、さぁ、明日はどんな人間に会えるんだろう、この喜びが、僕は人生だと思っています。

 そして、心に明記すべきたくさんの人が、僕の人生を構築してくれている、手助けを担ってくださっている。こういう風に思いますね》

 最後には《さぁ、どんな人間に会っていくか。これが人生ですよ。楽しいはずです。失敗を恐れずどんどん歩きましょう》と終えたなべ。まだまだ明るく輝かしい未来を生きる、池江選手へのエールにも思える人生の話だった。

 なべとの出会いは、彼女にとって奇跡の出会いであったことだろう。

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 時空を超えて惑わすものたち 
 羽生結弦の世界選手権 2021 

note 2021年4月3日(土)17時15分配信/太田龍子(著述家)

 2021年フィギュアスケート世界選手権男子シングルを拝見した。無観客試合ということであったが、羽生選手の出番には各国の選手や関係者たちが相当数スタンドに入り、盛り上がるままに歓声を上げる方も多く、「Let Me Entertain You」はロックコンサートのようだった。

 そうした関係者が個人的に撮影してインターネットに上げた動画もあって、左サイドの上の方の席からほぼ固定でリンク全体を入れて撮られた画像が面白かった。画質は今一つだが、複雑なステップを踏み、全身を大きく使いながらリンクを席巻する羽生の動きがよくわかる。

 60m×30mもあるリンクをやすやすと支配し、金をあしらったライダーズジャケットがまるで黒い閃光のように鋭い残像を刻んでいく。素晴らしくキラキラして見えるのは、技と技の間も全身を使って絶え間なく何かを発信しているから。彼のアクションに合わせて歓声が渦巻くさまはまるでオーケストラを指揮しているようだ。これだけ全身を動かしてスケーティングが揺るがないのは大変な技ではないだろうか。

 2019年さいたまスーパーアリーナで開催された世界選手権はほぼスタンドの頂上、天井に届くような席から拝見したが、そのくらいの位置からだと選手の動きは肉眼ではかなり見えにくい。選手によってはどっちを向いているかさえわからない。

 しかし、あの時も羽生の「Origin」は違っていた。動きのキレが良いだけでなく、形の決まり方がよいというか、発信力が強いというか、くっきりと大きく見えるのだ。それは、この「Let Me Entertain You」の遠い動画でもまったく同じだった。

 昔、光太郎の演ずる能「葵上(あおいのうえ)」を見て不思議に思ったことがあった。

 葵上はご存じのように源氏物語が題材だ。タイトルロールの葵上は光源氏の正妻でここでは嫉妬される側。しかも病床に伏せている設定で、人が演じるのではなく舞台に置いた小袖一枚で表される。

 シテは源氏の年上の恋人、若い恋敵を祟り殺そうとする六条御息所だ。前皇太子の未亡人であり美貌と教養で知られ、軽い女ではない。それが年下の光源氏にほだされて深みにはまり、しかも捨てられようとしている。

 プライドをぼろぼろにされた六条御息所は生霊となって、正妻・葵上の病床に表れる。面は般若、手には打杖を携えた鬼の姿だ。気づいた僧は数珠を音高く押し揉んで読経を強める。その勢いに押されてじりじりと退く御息所。

 追い立てられ、いったんはしおれる様にこうべをたれるが、死力を奮って反撃に転ずるや、恐ろしい勢いで打杖を振りかざし、僧に打ちかかる。「優美が勝って三番目もののようになってはならず、強きに過ぎて下品に陥ってもいけない」と言われる場面。姿優しく、所作は鋭い光太郎の御息所が美しい。

 しかし、ここで、私は何かに引っ掛かりを感じた。面がいつもの般若と何処か違う。つい先月、別の演者、別の演目で見た般若ではない。金色の大きな目を剝いて打ちかかろうとするその瞬間、額の角がするすると伸び、僧を突き刺そうとするかのように見えた。そう、角が長いのだ。

 般若は鬼面の中では位が高く、裂けた口元こそ恐ろしいが、眉から額、はえぎわにかけて増女などの気品ある女面に通じる美しさを残している。この日の般若も同じ特徴を備えているが、角が異様に長く、上目遣いに僧をにらむ目元が哀しい。

 蔵には写しなども含めていくつも般若の面があるだろうから今日は違う般若が出されたのだろう。怒りというより悲哀を滾らせて僧に迫る様子は面そのものに意思があるかのように恐ろしかった。

 面こそが妖しの本体であり、六条御息所の心の闇にに憑りついて引きずりまわし、狂わせているかに見えてくる。

 おのれを見失い、嫉妬の鬼となった御息所は読経に責められ、護摩の煙に燻されてのたうち回り、ついに調伏されて消えていく。けれど、御息所は鎮められても彼女を操った般若はまたどこかで誰かに憑りついて怨念をまき散らすに違いない、そんな風に思わせるほど哀れに美しく、強い面だった。

 その夜、光太郎に般若について聞いてみたところが「いつもと同じ」だという。「でも角が長かったし、顔つきも違ったでしょう」というと光太郎は「わかった? 」と目元だけで笑い、「そう見える様にしているから、さ」と言った。

 面を掛けるときの角度、頭の動かし方で同じ般若でも角が生きて、力強さ、表情の深さが変わる。面の動かし方、見せ方だけではなく、足元の運び、所作、謡い、諸々に技巧を施すことによって幻惑の網を紡ぎ出し、観客をからめとり、酔わせ、常ならぬものを見たと思い込ませるのが芸であるということらしい。

 普通でない輝きや妖しさを作り出す技は時に妖精の粉をまぶす魔法のようにも見えるが、弛みない研究と鍛錬の上に成り立つものなのだろう。

 羽生を見ていて思い出したのがこの葵上の般若だった。羽生のコンボスピンは、構成してる要素がほぼ同じでも楽曲に合わせたポジションチェンジや手の動きで違うもののように見せてしまう。

 平昌五輪エキシビション「Notte Stellata」のイナバウワーは白鳥の羽ばたきを思わせ、2019年世界選手権「Origin」のそれはプルシェンコと薔薇の精へのオマージュとなり、2020年全日本メダリストオンアイス「春よ来い」では風と戯れる枝垂れ桜さながらの風情だった。

「春よ来い」のハイドロブレーディングが大地に目覚めを促す妖艶な口づけならば、「Origin」のそれは異界の王が自らの統べるサンクチュアリに張り巡らす結界だ。今や羽生は、スピンやつなぎ要素だけでなくジャンプにまで演出効果を加えてしまう。

「Let Me Entertain You」の、着氷を曲のアクセントの合わせて跳ぶロックスターの3A、そして3月28日の世界選手権エキシビション「花は咲く」で見せた蕾が一気に膨らんで花開くような3A。

 エレメントを自在に演じ分け、見事に調和させて織りなすプログラムだからこそ、誰もが目を離せなくなる。会場だけでなく電波の彼方まで瞬く間に自分の世界観に巻き込んでしまう力は驚異的だが、決して魔法ではなく、工夫と鍛錬に支えられた究極の技巧というべきだろう。

 27日のフリー「天と地と」は少し不安定で苦しい演技となってしまったけれど、決意に満ちた謙信公は強く印象に残った。

 3つ目のジャンプを跳んだあたりで既に息が上がっていてリアルタイムで見ているときは辛かったけれど、見返すと眼差しの強さが迫ってくる。前半のミスを振り祓うように、加点の付く美しさで後半の2連続、3連続ジャンプを跳んだのは見事だった。

 2013年世界選手権の時も体調が悪く、「Notre-Dame de Paris」の最後は倒れ伏してしまったけれど、今回はしっかりと踏みとどまった。しかし、フィニッシュで天を仰いだ目元は青黒くくまどられ、唇も色を失い、まるで絵画か彫刻の「聖セバスティアヌスの殉教」のように見えた。

 不謹慎で申し訳ないが、重い怪我や体調不良を抱えて試合に臨むとき、不調に打ち勝とうとする凄絶さが滲み出るのか、羽生は人離れして強く、美しくなるようだ。ニースのロミオも中国杯のファントムもそうだった。

 終了後のプレカンで羽生は「4Aを試合で最初にクリーンに跳ぶために必要なことをしていく」と語り、現役を続けると教えてくれた。「天と地と」の4分間で私の心拍数はシーズンベストを超えたが、来季、4A挑戦を心おきなくハラハラと見守るために、少し鍛えておくことにしよう。

 

2021年4月 3日 (土)

【東京2021】海外客断念<米チケット代理店💲手数料返金せず>混乱は必至

 東京五輪海外チケット返金問題海の向こうからブーイング 

日刊ゲンダイDIGITAL 2021年4月3日(土)9時06分配信

 海外でチケット料の返金が問題になっている。

 3月下旬に行われた日本政府、東京都、大会組織委員会、国際オリンピック委員会、国際パラリンピック委員会の5者会議により、海外在住の一般観客を受け入れないことが決まった。

 東京五輪大会のチケット販売は、各国の五輪委員会から指定された販売事業者が請け負っている。その仲介事業者から個人客へ販売する際、手数料としてチケット金額の上限20%(ただし6000円以下)の上乗せが認められているのだが、個人客へ手数料の返金を拒否する事業者が現れているのだ。

 米ウォールストリート・ジャーナルによれば、渦中にある世界最大の五輪チケット販売事業者「CoSport」のCEO、アラン・ディズダレビッチ氏は「円とドルの取引や、クレジットカードの手数料などで費用がかさみ、(手数料の中から)払い戻せる金が残されていない。利益なんて出ていない」と現状を訴えている。

 割を食うのは海の向こうから東京五輪を心待ちにしていた一般の外国人たちということになるが、組織委はこの事態をどう捉えているのか、広報担当に話を聞いた。

     

 ――なぜ手数料は返金されないのでしょうか

「組織委は各国の公式販売事業者と契約を結んでいます。個人のお客さまが負担する手数料は、組織委に支払われるものではありません。この部分の返金については、各販売事業者が個人のお客さまとの契約に鑑み、決定するものです。組織委は判断には関与していません」

 ――この事態を組織委はどう捉えているのですか

「(手数料の返金拒否について)組織委はその判断に関与していないため、コメントする立場にありません」

 ――販売事業者への返金は1010月以降になるという報道があります国内でチケット料の払い戻しを募った際は、受け付け終了から約1カ月ほどで返金が始まりました海外販売事業者への返金はいつ頃を想定しているのですか

「可能な限り早く、4月中にはキャンセルの受け付けができるよう準備を進めていき、返金の時期に関しても今後検討していきます」

     

 大会組織委はあくまで、販売事業者と客の問題、というスタンス。返金の日程のメドすら立っていないのだ。

 海外に「お・も・て・な・し」をアピールして始動した東京五輪は、いまや見る影もない。

 米チケット代理店、手数料返金せず 海外客断念で 

時事通信 2021年3月28日(日)16時33分配信

 今夏の東京五輪・パラリンピックで海外からの一般客の受け入れ断念が決まったことを受け、米国のチケット販売代理店が払戻時に手数料を返金しない方針を示したと27日、有力サイトのヤフースポーツが報じた。

 米国の公式代理店コースポーツは約20%の手数料でチケットを販売。27日に購入者に「われわれは海外客が負担した全ての費用を払い戻すことを求めたが、大会主催者側は額面分と送料のみを返金すると決定した」と通知した。同社は組織委からの返金後に購入者への払い戻しに応じる計画で、10月以降になる可能性があるとしている。 

 コロナで商機蒸発”五輪の海外客断念で日本の観光業は大打撃 

AFPBB News 2021年4月3日(土)9時03分配信

 新型コロナウイルスの感染拡大で、東京五輪・パラリンピックで海外在住の一般客の受け入れを断念することが決まって以来、日本の観光業では損失試算が行われている。

 2019年のラグビーW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)の盛り上がりの後、五輪に大きな期待をかけていただけに、観光業界にとって今回の措置は大きな痛手だ。

 都内で「行燈旅館(Andon Ryokan)」を経営する石井敏子(Toshiko Ishii)さんは、約2000万円かけて宿を改修し、五輪観戦の旅行客の訪日に備えた。

 しかし、今では、少なくとも9月まではインバウンド観光客が訪日することはできないだろうと想定している。

「ホテルが五輪に足りないっていう話で、ホテルをいっぱい造ってきたのに(中略)急にコロナで、全くそこ(需要)が蒸発しちゃったものですから。去年からホテルの供給過剰が起きていて(中略)すごい打撃です」

 2019年のラグビーW杯の開催時には、宿は多くの客でにぎわった。

「『来年は五輪で、上り調子で行くんだ』と思っていました」と石井さんは振り返る。

 旅行客の増加を見込み、石井さんは旅館のレストランを2倍に拡張し、数々の骨董(こっとう)品に飾られた内装や調理場を改装した。

 現在は、経営を維持するため公的融資に頼っていて、将来の資金繰りや観光業の回復のタイミングなどに不安を感じることもあるという。

「(借金を)返済する時まで頑張っていられても、その後どうするかという不安はあります」と石井さんは語った。

 希望は持っている。新たなレシピを学んだり、SNSで海外の常連客と交流したりすることに余念がない。

「先を見てビジネスをしていかないと」

 ラグビーW杯の追い風で、2019年の訪日客は過去最高の3190万人に及び、2020年には目標の4000万人に達するとみられていた。しかし、昨年3月、コロナウイルス対策に基づく厳しい入国制限が実施されると、外国人旅行者はほとんど締め出され、東京五輪の開催は1年延期された。

 組織委員会は、海外向けに約63万枚の大会チケットを販売し、日本政府は、大会時には60万人の来日を見込んでいた。

 エコノミストによると、海外客の受け入れを断念したことによる日本経済全体への影響は限定的で、生活が正常化すれば観光業も立ち直るという。むしろ新型コロナウイルスによる経済全体への打撃が甚大だ。

 それでも、個別の旅行事業者への影響は小さくない。

 浅草で観光人力車のサービスを提供している「東京力車(Tokyo Rickshaw)」。マネジャーの及川唯(Yui Oikawa)さんは世界中から集まる五輪観戦者を、自らの人力車に乗せて観光案内することを楽しみにしていた。

 現在は、厳しい衛生対策を実施しながら、国内客を取り込み続けている。

「寂しいというか、残念だなという気持ちももちろんありました」と及川さん。「(観光客が)いつか戻ってくる時のために、(自分たちを)鍛える時期かなと思っています」。スタッフは観光客への声掛けの技や名所案内の技術を磨いていると言う。

景気動向は大きく左右されなくても、相応の経済損失

 五輪の観戦客がもたらす経済効果は過大評価されがちだと指摘する声もある。英国の経済調査会社キャピタル・エコノミクス(Capital Economics)は昨年11月の予測で、五輪客の支出を950億円と推定。これは日本の国内総生産(GDP)の0.02%に相当する。

 国内の観戦客の制限に関する決定はまだだが、観客数が制限され、観戦目当ての海外客が来なくなれば、経済損失は2000億円前後になると、野村総合研究所(Nomura Research Institute)エグゼクティブ・エコノミストの木内登英(Takahide Kiuchi)氏は試算。

「日本の景気動向を大きく左右するほどの規模ではないが、それでも相応の経済損失額であることは確かだ」と同研究所のコラムで述べている。

 観光業界が苦悩する一方で、今回の決定は社会に受け入れられている部分がある。

 世論調査によると、日本国民の大半は海外からの観客受け入れを見送った決定に賛成している。

 コロナ影響下の2020年は、日本のGDP成長率はマイナス4.8%となった。しかし、今年は輸出の底上げや景気刺激策などによる経済成長に期待が寄せられている。

 複数のエコノミストは、日本は消費を拡大させることで経済成長につなげるべきだと指摘している。

 国内旅行の需要はどうか。政府の支援金キャンペーンも奏功して、状況は2020年後半に持ち直した。しかし、感染が再拡大し、同キャンペーンは昨年12月下旬に終了した。

 飲食店の営業時間の短縮要請などがあり、観光業の不振は年初の緊急事態措置が終了した後も続いている。

 コロナ禍が収束すれば、インバウンド需要は復活するだろうと、日本旅館協会(Japan Ryokan and Hotel Association)の佐藤英之(Hideyuki Sato)専務理事は言う。

 それまでは、我慢の日々が続く。

「これは、どこにもぶつけられない。どうしようもない」と佐藤氏。「何とか乗り切って、(コロナが)収束して旅行が再開すれば、訪日へのニーズは結構あると思う」

 コロナ感染やまない…東京五輪に此の侭で突入“変異株蔓延リスク 

現代ビジネス 2021年4月4日(日)7時46分配信/福田 直子(ジャーナリスト)

 東京五輪まで残り4ヵ月を切った。

 7年前、「都市型のコンパクトなオリンピック」といううたい文句で始まった東京五輪だったが、「コロナ禍に打ち勝ったオリンピック」というスローガンはとっくに消え、オリンピック史上、「最高に高くつく金食い虫の巨大オリンピック」となりつつある。

 一方、世界を見渡す限りコロナウイルスの変異ウイルスが蔓延中で、人類はパンデミックとの闘いの渦中にある。

コロナ感染が止まらない…

 米ジョンズ・ホプキンズ大学の「コロナウイルス・リソース・センター」の発表によれば、世界の感染者数では3月31日時点で1億2837万人となった。これまでにコロナウイルス感染で死亡したのは世界中で280万人。アメリカでは累計55万人以上の死亡が確認されている。

 現在、第三波が席巻しているヨーロッパでは、東欧地域の状況がひどく、10万人の人口に対する直近7日間の新規感染者数が、ハンガリーで610人、ポーランドで518人となっている。

 エストニア(599人)やコソボ(494人)、セルビア(489人)、モンテネグロ(436人)などもひどい状況にあり、エストニアは1週間前まで直近7日間の新規感染者数が約800人であった。

 都市国家のサン・マリノは、人口わずか3万3000人ほどであるのに、直近7日間の人口10万人あたりの新規感染者が732人だ。

 3月はじめ、直近7日間の人口10万人あたりの新規感染者が600人台であったチェコでは、人口が1070万人という小国にもかかわらず、コロナによる累計死亡者が2万6000人を超えた。死亡者の数だけでみても日本の約3倍の犠牲者である。

 さすがに危機感がつのり、コロナ対策の規制が強化されために感染者はようやく下り坂になりつつあるが、それでも450人だ。

 1日の感染者が3万人以上のフランスでは、4月1日、全国規模の厳しいロックダウン(都市封鎖を含む)や学校閉鎖が発表された。

 マクロン大統領は、特別テレビ演説の中で、医療体制の崩壊の危険性を訴え、「ここで手を打たないかぎり、制御不可能になる」と変異ウイルスが猛威を振るっている中、感染者を減らすためには国民の協力が必要なことをあらためて訴えた。

 昨年、コロナ感染の第一波で北部の州において多数の犠牲者を出したイタリアでは、累計10万9000人近い死者が出ている。3月22日には1日で800人近い死亡者が出ており、変異ウイルスが蔓延する中、「先に救われるべき患者」と「救えない患者」を分別して見分けるためのトリアージュが行われている。

 ドイツでは、3月22日、今後のコロナ対策を協議する政府関連者たちの会議が11時間、途中、論議が決裂して中断し、朝の2時半まで続けられた。

 日本のゴールデン・ウイークにあたる4月初めの「イースター休暇」を目前に、コロナ対策が一転二転し、日々のニュースを見ていないかぎりコロナ対策のルールが呑み込めない。

 現在、各国で施されている苦肉の策が成果をあげるのは、5月以降ではないかとみられている。

日本は「天国」のようだが…

 ヨーロッパからみると、直近7日間の人口10万人あたりの新規感染者数が7人から10人という日本は「天国」のようなものだ。

 人口比に対しての感染者数がこれほど抑えられているのは、日本人がソーシャル・ディスタンシングとマスク着用を真面目に守っているためかもしれない。

 もっともアジア・太平洋圏では全般的に感染者数が少ないため、なんらかの「交差免疫」があるのか、あるいはウイルスの変異状況が違うか、なんらかの「Xファクター」があるいのではないかと、さまざまな仮説をたてる感染学者もいる。この点についてはいずれ、十分な科学的調査がされ、エビデンスに基づいた論文が発表されるのだろう。

 ともかくは7月に迫った東京五輪には異なる対策をとっている約200カ国の国々から、パラリンピックを含め、選手たちと選手団が来日する予定だ。

 オリンピック史上、初の無観客開催となり、海外からの観客が来ないとはいっても、33競技、339種目の選手、トレーナーやコーチ、加えてメディア関係者がざっと7万人から9万人が来日するという。

 現在、日本への入国は日本人の帰国者も含めて毎日、2000人までと規制されている。今後も毎日2000人に限られるとし、これを単純計算すると、海外からオリンピック関連者たちがすべて入国するだけでも、最低1ヵ月以上かかることになる。

 かたや、アメリカをはじめ、リトアニア、ハンガリー、セルビア、イスラエル、メキシコ、ロシアなどはオリンピック選手に優先的にワクチン接種を進めているらしいが、カナダ、ドイツ、イギリス、イタリアなどはまず高齢者など「弱者」を優先している。

 ではコーチ、サポートスタッフ、メデイア関係者はどうなるのだろうか。

 ワクチンの種類や有効性に関してもばらつきがあり、変異ウイルスの中にはワクチンが効かない「免疫回避(イミューン・エスケープ)」という現象も出ているため、ワクチンだけには頼れない。

 開催にあたってオリンピック開催者のIOC委員会からコロナ対策に対するルールを示す33ページのプレイブックが2月に発表された。その内容はざっと次のとおり。

 「日本に入国する72時間以内のPCRテストで陰性証明を用意し、到着後の検査で陰性証明を提出、隔離は強制されないものの2週間はレストラン、バー、店、観光地へ行くことは禁止、公共交通機関は使用できない。日本滞在中の日程とコンタクトする人々の氏名および詳細を提出、声援や合唱は禁止だが拍手はOK、これらの罰則から著しく違反した場合、本国へ送還される可能性もある」

 より細かいコロナ対策のプレイブックは4月に発表される予定らしい。

 では、日本滞在中、海外からの入国者たちはどう生活するのか。

 選手および関係者たちはすべて選手村と競技の開催場所、そして空港への移動のみとなるとして、海外からのメディア関係者は、43の競技場のうち、複数の会場を行き来することになるだろうし、通訳やボランティアは日々、さまざまな人のサポートで、複数の人たちと会うことになるだろう。

選手たちも「人間」

 今後、もっとも懸念される不確定要素は、日本でも確認されている変異ウイルスがどのように広がるかではないか。

 日本へ入国する予定の選手たちにも不安があるのは当然だ。

 「ドイツ選手連盟」の代表、フェンシング選手でもあるマックス・ハルトングは、オリンピックが「スーパースプレッダー・イベント」となることを懸念し、「オリンピックで完璧に感染を防げるとは思えない」と、ポジション・ペーパーをドイツオリンピックスポーツ連盟(DOSB)に提出した。

 「(ホスト国の)一般人および選手一団の健康を守るため」、オリンピックに参加する側からの要求条項は、主に選手たちの発言権を保障し、数日おきではなく毎日、PCRテストなどの検査を行い、万が一感染した場合、治療費やその他の経費、中でも長期間にわたり後遺症が残った場合、選手たちが自己負担するのではなく、IOCが負担すること。

 そしてオリンピックはあくまでも開催を「強行」するのではなく、柔軟な姿勢で対応し、最悪の場合、キャンセルするための方針も持ち合わせることも要請している。

 ハルトングは、1年間の延期が、オリンピック選手たちに「平等な訓練の機会を与えることができなかった」ことも指摘している。

 この1年間、コロナ対策の一環として競技場やトレーニング会場が閉鎖されたりしたため、オリンピックを目指す選手たちは、競技によってはシミュレーションによるトレーニングや限られた空間での涙ぐましい練習を重ねてきた。

 中にはプールが閉鎖されたため、水泳選手が自宅の庭に小さな簡易プールをもうけ、前に進まないように背中をハーネスでポールにつなぎながらバタフライの練習をしていたニュース報道もあった。

 パンデミックで思い通りの練習をできなかった場合があっただけでなく、これから4ヵ月間、初めての「パンデミック下のオリンピック」へむけて最高の状態にもっていくための強靭な精神力も求められる。

 そしてめでたく本番となり会場へ行っても自国の観客がゼロで、会場にまばらな日本人観客たちが拍手をする中、最高の技量が発揮できるのだろうか。

 細かいところではまだいくつも疑問が残る。チームプレーの競技の場合、感染者が一人でも出た場合、全員が隔離されて出場を阻止されるのか、それとも単に別のメンバーが補足され、競技出場が許されるのだろうか。

 万全の予防策を張ったと思ったところで、どこをどうすり抜けるのか、ウイルスがなくなるわけではないので、不幸にも感染してしまうという場合もあるだろう。この1年間で思い知らされたコロナ感染のやっかいなところだ。

東京五輪はどうなる?

 2013年からIOCの会長であるトーマス・バッハ氏は3月上旬、リモートで開催されたIOC委員長の選挙で再選された。委員の98人中、棄権が3人、反対が1人と、圧倒的多数での再選である。

 ドイツの公共放送ARDのニュース番組で放映されたインタビューでバッハ会長は、「中国の(ウイグル人に対する)人権問題に関してどう思いますか」と聞かれたとき、「IOCは“世界政府“ではない」と答えたが、中国をそこまで気遣うのはどういうことか。

 その後、バッハ会長は、「中国が25万人分のワクチンを提供するという親切な申し出がありました」という驚きの発表をした。バッハ会長の母国、ドイツでも、またEUにおいても中国のワクチンは認可されていない。オリンピック関係者で中国のワクチンを積極的に受けたいと思う人が、はたしてどれほどいるのだろうか。

 では一体、東京五輪は歴史にどう記憶されるのだろうか。

 なにごともなく「すばらしいオリンピック」となればめでたいが、宴のあとでなにが待ち受けているか、誰にもわからない。

 週刊文春「五輪開閉式企画“暴露”問題」組織委が文春に猛反論 

ABEMA TIMES 2021年4月4日(日)6時31分配信

 1日発売の週刊文春が、東京五輪・パラリンピックにおける開閉会式の内容を報じた。同誌は、演出・振付師のMIKIKO氏がIOCに提示した280ページに及ぶ内部資料の演出案や画像を掲載。MIKIKO氏は、東京オリンピックの延期が決まる前まで開閉会式の責任者だった。

 このニュースに記者でノンフィクションライターの石戸諭氏は「案の内容が出てきたこと自体、衝撃だった」と驚きを隠せない。その上で「前任のMIKIKO氏サイドと後任の佐々木宏氏の間で、何らかの内紛があったのだろう」と推測する。

「開閉会式の内容は、それが案だったとしても世に出てはいけないもの。なぜ、この内容が週刊誌に流れてしまったのか。背景にあるのは、前任のMIKIKO氏と後任の佐々木宏氏、そして関わっていた人々の間でかなりの『内紛』があったのではないか。それに対して、うまくガバナンス(統治)できておらず、秘中の秘である情報が流出している」(以下、石戸諭氏)

 同誌の報道に東京五輪・パラリンピック組織委員会は1日、株式会社文藝春秋に対し、書面で厳重な抗議を行ったと発表。内部資料を掲載し、販売することは著作権の侵害にあたるとして、雑誌の回収やオンライン記事の全面削除、資料の破棄などを求めた。この組織委員会の対応に石戸氏は「まったくのお門違いだ」と見解を述べる。

「原因はそもそも組織委員会のチームで起きた内紛にあって、それを管理できなかった責任は組織委員会にある。週刊文春への抗議はお門違いもいいところ。情報管理が徹底できておらず、(情報が)流れてしまったにもかかわらず以上『掲載したメディアが悪い』と言うのは、成り立たない」

 また、組織委員会の発表に対して2日、文藝春秋側は「巨額の税金が浪費された疑いがある開会式の内情を報じることには高い公共性、公益性があります。著作権法違反や業務妨害にあたるものではないことは明らかです」と反論。「組織委員会の姿勢は、税金が投入されている公共性の高い組織のあり方として、異常なものと考えています」「こうした不当な要求に応じることなく、今後も取材、報道を続けていきます」と声明を出した。

 さらに同日、都内で定例会見に出席した橋本聖子会長が「報道の自由を制限するということでは全くない」「組織委員会の秘密情報を意図的に拡散し、組織委員会の業務を妨害するものであると判断した結果、書面で厳重に抗議を行うに至った」と説明するなど、事態は泥沼化している。

 東京五輪・パラリンピックの開閉会式といえば、MIKIKO氏の後任になった佐々木宏氏が、女性タレントの容姿を侮辱する企画を提案した報道を受け、責任者を辞任。現状、佐々木氏の後任は置かれていない。再びMIKIKO氏が責任者に就任する可能性はあるのだろうか。石戸氏は「ここまで詳細な開会式のプランが漏れてしまった以上、再就任というのはありえないだろう」と話す。

 文藝春秋が主張した“巨額の税金が浪費された疑い”に関しては「まだ私のところには文藝春秋からの文章が届いていない。また改めて、組織委員会としての対応を考えていきたい」と述べるにとどめた橋本会長。今後、どのような展開を見せるのか、国民の注目が集まっている。

 

2021年3月21日 (日)

【東京2021】<海外の一般客✍受け入れ断念>IOC声明「日本の判断を尊重」

東京五輪具体性帯びるコロナ下”「全く異なる大会

時事通信 2021年3月20日(土)20時42分配信

 1年前の延期決定時に強調された「完全な形」の開催は既に難しい状況だったとはいえ、大会準備は一つの節目を迎えた。大会組織委員会の橋本会長は「東京大会はこれまでと全く異なる大会になる」と明言。簡素に運営される方針の聖火リレーの開始に先立って海外からの一般客の受け入れ断念を決め、コロナ下での大会の姿が具体的になった。

 既に海外向けに60万枚以上のチケットが売れ、大会時には一般客約100万人の来日が見込まれていた。五輪とパラリンピックを合わせても約3万人とされる各国・地域の選手や役員の人数とは桁違いの規模である上、選手と違って競技会場や宿泊施設に行動範囲を制限するのは難しい。感染拡大を懸念する国内世論を納得させる有効な対策も打ち出せていなかった。

 チケットの払い戻し手続き、海外客の旅行手配など関係業界への影響も考慮すると、決断をこれ以上遅らせる余裕はなかった。「早い判断を求められているのも事実」と述べていた橋本会長は「安心安全のためには致し方ない結論」と理解を求めた。

 五輪憲章では、世界中の人々が相互理解を深めて平和な社会の実現を目指す重要性を強調している。海外客の不参加で、一堂に会して互いを尊重し、空間を共有する多くの機会が失われるのは確実だ。東京大会には、五輪ならではの価値が損なわれかねないとの厳しい見方もあるだろう。

 今回の会談ではスポンサーの招待客について議論の対象にならなかったという。選手やコーチ以外で来日する関係者の規模は明確ではない。一般客を受け入れない一方で、特別扱いの関係者の存在がクローズアップされれば、国内外の世論の反発を招く恐れもある。

 IOCバッハ会長当初から犠牲が必要と言ってきた 

朝日新聞デジタル 2021年3月20日(土)22時12分配信

 今夏の東京オリンピック(五輪)・パラリンピックで、海外在住の一般観客の受け入れを断念した決定を受け、国際オリンピック委員会(IOC)は20日、「IOCと国際パラリンピック委員会(IPC)は海外からの観客に対する日本側の決定を尊重し、受け入れる」と声明を発表した。

 20日に日本政府、東京都、大会組織委員会、IOC、IPCの5者の代表者協議で、日本側から断念する報告を受けたと説明。全ての大会参加者の安全を守るために、日本側が出した結論を全面的に尊重し、受け入れるとしている。

 IOCのトーマス・バッハ会長は「世界中の熱狂的な五輪ファン、そして参加する選手たちの家族や友人たちと同じように、我々も残念な気持ちでいます」と説明。そして海外の一般客らに向け「これについては本当に申し訳なく思います。みなさんにとって、大変な犠牲であることを理解しています。我々はこのパンデミック(世界的大流行)が起きた当初から、犠牲が必要になると言ってきました」とわびた。

 ただ、大会開催で最優先すべきは参加者の安全と強調し、放送関係者と協力して様々な形で大会を届けることも約束した。「全ての判断は、安全第一の原則が尊重されなければならない。我々は日本のパートナーや友人たちが、熟慮した末に結論に至ったことも知っている。大会参加者だけでなく、親切なホストである日本の人々にとって、今もこれからも安全を最優先にしていく。日本側と並び立ち、東京大会を大成功させるために取り組んでいきたい」とコメントした。

一般海外客受け入れ断念…土壇場で“大物”から横やりも

スポーツ報知 2021年3月20日(土)7時00分配信

 東京五輪の海外からの一般客受け入れ可否に関し、世界陸連の会長で国際オリンピック委員会(IOC)の委員も務めるセバスチャン・コー氏(64)が18日(日本時間19日)、「(新型コロナの)ワクチンが普及して世界が変化している中、無理に決定を下す必要はない。決断が早すぎないことを願う」と先延ばしを求めた。日本政府とIOCなどは20日に2度目の5者協議を開き、受け入れ見送りを正式に決める方向で詰めの協議をしているが直前で横やりが入った格好だ。

 発言を受け、五輪組織委員会の橋本聖子会長(56)はこの日、都内での定例会見で25日の聖火リレースタート前に判断するという従来の考えを強調。「国内外の感染状況を見ながら判断を遅らせるのはできることならそうしたい」と理解を示しつつ、「あらゆる業界、職種の方、移動手段、宿泊、準備している方々のことを考えると早い判断が求められる」と、早期決定の意義を訴えた。100万人規模の一般客は断念する一方で、五輪・パラ合わせた約1万5000人の選手を含め、メディア、スポンサー関係者など数万人が入国できるように調整している。

 5者協議には組織委、IOC、政府、東京都、国際パラリンピック委員会(IPC)の代表者が集まる。3日の第1回会合では、3月中に海外客に関する判断を行い、4月には国内の観客の上限を決める方針で一致していた。IOCのバッハ会長も「日本のパートナーの決定を尊重する」と話しているが、今月行われたIOC総会でも、コー氏と同様の意見を主張する委員がいた。

 橋本会長は「全ての決定権はIOCにある」とした上で「出入国は政府(のマター)になる。5者協議で決定を見ればありがたい」と話した。ただ、IOCの突発的な方針変更や強権発動は初めてではないだけに、結論に至るまで予断を許さない状況が続きそうだ。

〇…橋本会長が、不適切な演出プラン提案の責任を取って五輪開閉会式の総合統括を辞任した佐々木宏氏の後任問題に言及した。本番まで残り4か月と時間もないが「佐々木氏の元でかなりの部分が構成されて、でき上がってきたと聞いていた。どういった方に責任者になってもらうかはチームの方と相談していかないと」と、意見を吸い上げる構え。「チームとしては引き続き全力で取り組むということなので、サポートしたい」と話した。

 海外客断念も…選手コーチスポンサーなど数万人は入国の見通し 

時事通信 2021年3月21日(日)7時08分配信

 東京五輪・パラリンピックをめぐり、政府、東京都、大会組織委員会などが海外からの一般観客受け入れを断念した。

 新型コロナの変異ウイルス流行が懸念され、国民の間に大会の中止・延期論もくすぶる中、開催実現には「安全な」大会をアピールする必要があると判断した。

 「国民やそれぞれの国から来るアスリートをはじめ、関係者の安全と安心を確保するためには致し方ない結論だ」。橋本聖子組織委会長は20日の政府、都、国際オリンピック委員会(IOC)などの各代表による会談後の記者会見でこう語り、悔しさをにじませた。

 政府は当初、新型コロナの感染拡大で打撃を受けた地方経済を立て直すため、五輪を機に海外観客を受け入れ、インバウンド(訪日外国人旅行者)回復の足掛かりにすることを期待。菅義偉首相もかねて意欲を示していた。

 しかし、年初からは政府が新型コロナの緊急事態宣言を発令する事態に発展し、最近では変異ウイルスの感染者が続出。「(変異ウイルスが)主流になるのは時間の問題」(専門家)と「第4波」への懸念も出始めていた。

 関係者によると、組織委側は2月ごろから「受け入れ困難」との判断に傾いた。同月下旬には橋本会長自身がこうした意向を首相官邸サイドに伝達。官邸サイドはためらっていたが、最終的に組織委の判断を受け入れたという。組織委幹部は「世論は無視できない」と強調した。

 政府は、緊急宣言の解除に伴い、外国人の新規入国の全面停止措置を当面継続する一方、五輪関係者は例外的に認める方針だ。五輪選手やコーチ、スポンサーなど数万人は入国する見通し。

 政府は変異ウイルスの国内でのまん延防止に向け、対策強化を検討する。入国後の健康・行動管理や検査体制の強化、医療提供体制の整備などが課題となりそうだ。 

 海外客断念、観光業に打撃…インバウンド“特需2000億円ふい 

時事通信 2021年3月21日(日)7時11分配信

 今夏に1年延期された東京五輪・パラリンピックは、新型コロナウイルスの感染拡大で海外からの一般観客の受け入れ断念が決まった。

 インバウンド(訪日外国人旅行者)による消費は2000億円規模で吹き飛ぶとの試算もあり、観光業界への打撃は小さくない。今後検討が進む国内観客数の制限による影響も懸念され、期待された消費効果は通常開催時を大きく下回りそうだ。

「訪日客は当面ないものと考えている」―。旅行業界の関係者はあきらめ顔だ。五輪を本格的な訪日観光再開のきっかけに期待した時期もあったが、コロナ禍の長期化で期待は完全にしぼんだ形だ。

 野村証券金融経済研究所の桑原真樹シニアエコノミストが大会組織委員会の想定や過去の国際イベントなどを基に試算したところによると、東京五輪に伴うインバウンド需要は観光と五輪関連グッズ購入を合わせて2400億円。海外観客見送りでこれがゼロになる。

 日本の実質GDP(国内総生産)への影響は限定的だが、同研究所の最新予測では、実質GDPがコロナ禍前の水準を回復するのは来年の1~3月期。インバウンド需要を含めて策定した予測から3カ月ずれ込むとみている。

 海外観客見送りの影響は五輪後も続きかねない。大和総研の鈴木雄大郎エコノミストは「日本の魅力を世界に発信する機会が減り、大会を契機に増加が見込まれたインバウンド需要効果が低下する可能性がある」と指摘する。

 五輪関係企業は不安だ。スポンサー各社からは「国内外の観客を迎えての開催を望んでいたが、やむを得ない」(関係者)と観客制限自体は冷静に受け止める声もある。ただ、「大会への注目度が下がらないか」と心配する向きもあり、期待した宣伝効果が薄れかねない状況だ。

 しかし、中止論も取り沙汰されるだけに「開催されればいい」(別の関係者)との本音も漏れ聞こえてきた。 

 海外客受け入れ断念入場券63万人払い戻し予定 

中央日報 2021年3月21日(日)9時09分配信

 日本政府が東京五輪に海外からの観客受け入れを断念することを正式に決めた。NHKが20日に伝えたところによると、日本政府と東京都、東京オリンピック組織委員会、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)は20日にオンライン5者会議を通じこのように方針を決めた。

 東京五輪は7月に開かれる予定だ。

 新型コロナウイルスの感染拡大が長期化する中で自国民の不安解消に向けたものだ。五輪が開催され海外から数百万人の観客が入国する見通しだ。日本政府は現在も外国人の新規入国を認めていない。

 これまで海外で販売された東京五輪・パラリンピックの入場券は63万枚だ。払い戻し手続きが進められる予定だ。日本政府と組織委員会は海外に居住する東京五輪・パラリンピックのボランティア団も原則的に受け入れないことにした。東京五輪・パラリンピック競技場の受け入れ観客上限は来月中に決定される予定だ。

 IOCとIPCはこの日声明を通じ「すべての五輪参加者と日本国民の安全のため今回の結論を十分に尊重し受け入れるだろう」と伝えた。IOCのバッハ会長は「われわれは世界のすべての熱狂的な五輪ファン、そして五輪に参加する選手らの家族や友人たちと失望を共有する」と述べた。

 海外客断念、決め手は“ワクチン不足”…苦渋の決断「五輪開催優先 

西日本新聞 2021年3月21日(日)9時36分配信

 海外からの一般観客の受け入れ断念は、東京五輪・パラリンピックに照準を合わせ、訪日外国人客(インバウンド)のもてなし対策に注力してきた菅義偉首相にとって「まさに苦渋の決断」(政府高官)。変異株の脅威増大など新型コロナウイルスの国内外の収束が見通せず、ワクチンも十分な量の確保に手間取っている中、東京大会の開催を最優先するならばやむを得なかったと言える。

 今月3日、海外観客の受け入れ断念の方向性が報道されると、首相は記者団に「政府は検討とか、そういうことはしていない」と説明した。だが、額面通り受け取る向きは少なかった。

 複数の関係者によると、政府がひそかに断念の検討に入ったのは1月前半だった。新型コロナの新規感染者数が東京都で連日2千人を超え、政府が2度目の緊急事態宣言を発出した前後になる。世論調査で五輪の中止、再延期を求める声が高まるのと相反するように、ウイルス対策の「後手」批判から内閣支持率は急降下。海外でも五輪懐疑論が再びくすぶり始めていた。

 一部の官邸幹部は国内外の諸情勢に鑑み、首相に五輪中止の選択肢も進言した。しかし、首相はこう否んだという。

 「放映権などの問題もあり、中止は国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が認めない。どのような形であれ、絶対にやるしかない」「ただし、海外観客の受け入れを断る検討も内々に進めることにする。受け入れられるかどうかは、五輪までに大半の国民がワクチンを接種できているかによる」

 その直後、突破力に定評がある河野太郎行政改革担当相がワクチン担当に任命された。河野氏は米製薬大手ファイザー社などと直接交渉してワクチン確保を進め、政府は五輪直前の6月末までに、約1億回分(約5千万人分)を供給できる目鼻を付けた。とはいえ、これは「前提として(ワクチン生産拠点のある)欧州連合(EU)の承認が必要」(河野氏)。結果、医療従事者、高齢者以外の国民がいつ接種を受けられるかの見通しは現時点で立っておらず、首相が自ら設けた受け入れ条件は満たせそうになかった。

 海外からの選手、大会関係者と異なり、一般観客は受け入れた場合に感染予防に向けた行動制限や、感染が判明した後の行動履歴の把握といった「管理」が難しい要因も大きかった。加えて、人流とともに変異株などウイルスも国内に入ってくるリスクに敏感な国内世論がうねりとなって政権基盤を掘り崩さぬよう、先手を打つ形でこれを断ち、開催に向けて政府も「痛み」を甘受する姿勢を見せておく必要があったとみられる。

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 首相の政治信条は、インバウンドの拡大を国の成長戦略の核に据えること。官房長官時代には観光ビザの緩和、地方への恩恵拡大などの政策を主導し、首相就任後の所信表明演説でも「(2012年の政権奪還後に)インバウンドは約4倍に」と誇っていた。

 東京大会では最大約100万人と見込まれていた海外観客。その消費効果により、新型コロナ禍で傷ついた経済を回復させる戦略を描いていたが、見直しを迫られることとなった。「政権浮揚のきっかけにと期待が大きかった海外観客効果が丸々、消えた。特に地方経済への影響は大きい」。政府高官は落胆の色を隠さない。

 海外客断念、チケット返金税収減都財政さらに痛手 

時事通信 2021年3月21日(日)7時08分配信

 東京五輪・パラリンピックで海外からの観客が見込めなくなり、開催都市の東京都は財政面でさらに痛手を負うことになった。

 新型コロナウイルスへの対応で、都財政は逼迫。さらにインバウンド需要激減の長期化による税収減や、チケット返金の損失が加わり、財政悪化に拍車が掛かるのは必至の情勢だ。

 両大会の開催費用は総額1兆6440億円。都はこのうち、1年延期による追加費用1200億円を含む7170億円を負担する。見込まれているチケット収入は900億円だが、うち海外分の100億円程度は返金が必要。この返金分を国と都、大会組織委員会の3者がどう負担するかは決まっていない。今後、国内観客数も制限すれば、さらに負担は増す。

 海外客の宿泊や飲食などの消費がなくなる影響も大きい。関西大学の宮本勝浩名誉教授は、観客を国内に限り、入場者も半分に制限した場合の経済的損失は1兆6258億円と試算する。

 2021年度の都税収入は前年度比4000億円減の5兆円余り。22年度以降も低迷することが予想されるが、都は地方交付税を受けない「不交付団体」のため、税収が減っても国からの補填はない。

 都幹部は「五輪のインバウンド需要に対する期待は大きかった。都債の発行余力はまだあるが、税収低迷が続けば再び財政難に陥りかねない」と危惧する。 

 海外客断念希望終止符」「全額返金を」世界速報 

朝日新聞デジタル 2021年3月20日(土)23時39分配信

 東京オリンピック(五輪)・パラリンピックで大会組織委などが海外からの観客の受け入れを正式に断念したというニュースは、海外メディアも相次いで速報した。

 仏紙パリジャンは20日、東京五輪の開催者は、世界中のスポーツファンの希望に終止符を打ったと報じた。大会組織委などの決定について海外のスポーツファンはこの夏、日本では歓迎されないことになると伝え、競技場の雰囲気を著しく損なう可能性があると指摘した。

 米紙ニューヨーク・タイムズは開催に向けた確固たる決意を示しつつ、主催者はコロナ禍の現実を大いに受け入れたとまとめた。今後の動きとして、組織委はこれから、チケット購入者に対する払い戻しの手続きという大きな頭痛の種を抱えると報じた。

 閉会式などを見るために、8600ドル(約93万円)を費やした米国の熱狂的な五輪ファンの声として「(手数料を含め全額、返金されるべきだいつお金が戻ってくるかわからないまま、自宅のテレビで五輪を見るのは耐えられないなどとも伝えた。

 海外客断念米国東京五輪のことをれていた 

時事通信 2021年3月20日(土)21時10分配信

 五輪を忘れていた―。

 今夏の東京五輪・パラリンピックの海外観客受け入れ中止は、米メディアも相次ぎ速報した。しかし、新型コロナウイルス大流行で死者・感染者とも世界最多の米国では依然、五輪を楽しみに待つという雰囲気ではないようだ。

 米国では日本メディアを引用する形で今回の方針が事前に一部で報じられた。ただ、会計士の黒人男性(24)は「正直、五輪を忘れていた」と苦笑い。受け入れ中止には「妥当だと思うけど、状況が改善して主催者側の方針が変わるといいね」と語った。ドアマンの白人男性(30)は「今は一カ所に集まるのは安全じゃない」と理解を示し、「中止か再延期した方がいいと思う」と話した。

 決定は米国の土曜早朝だったが、ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は「新型コロナウイルスがもたらした現実に対する大きな譲歩」と速報。AP通信はこの決定直前に宮城県沖で起きた地震にも触れ、日本で地震が多いことを「思い出させた」と報じた。

 2回目の緊急事態宣言、通勤客は微減で効果薄く 

毎日新聞 2021年3月21日(日)18時30分配信

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け2回目の緊急事態宣言が発令された1~3月の平日朝に首都圏で鉄道を利用した人数の平均は、宣言が解除されていた2020年5月以降の7カ月間に比べて微減にとどまることが国土交通省のまとめで明らかになった。利用者が激減した1回目の宣言時とは異なり、効果は限定的で、専門家は「緊急事態宣言慣れ」が背景にあると分析する。

 2回目の宣言で最後の平日となった19日朝、東京・丸の内は多くの人が行き交った。出勤途中の男性会社員(44)=東京都新宿区=は「明らかに通勤客が多い」と漏らす。男性は1回目の宣言時は在宅勤務をしたものの、私有のパソコンや携帯電話を使い、通信費も自己負担だった。会社が助成制度を新設することになったが間に合わず、2回目の宣言中は週5日出社せざるを得なかったという。在宅勤務と出社が半々という東京都八王子市の女性会社員(53)も「宣言解除で通勤電車がますます混雑しないか」と心配していた。

 国交省は、JRや大手私鉄の主なターミナル駅で平日朝のラッシュ時に自動改札機を出た人数を集計している。首都圏では、20年2月中旬の人数(1日当たり)を「100%」とすると、2回目の宣言期間中の平日(1月8日~3月17日。同18、19日は未公表)は平均62%だった。月別にみると、1月61%▽2月62%▽3月64%――と微増した。

 1回目の宣言期間中の平日(20年4月8日~5月25日)は平均37%で、2回目の方が1・7倍高い。1回目が解除されてから2回目が発令されるまでの平日(20年5月26日~21年1月7日)は平均68%で、2回目はそこから6ポイント減っただけだ。背景には企業のテレワークが進んでいないことがある。公益財団法人日本生産性本部の調査では、20年5月時点でテレワークをしている人は32%いたが、同10月時点では19%と少なくなった。

 筑波大の原田隆之教授(臨床心理学)は「昨春の宣言は国民には初めての経験で、不安や恐怖感が強く心を引き締めた」と指摘する。一方、満員電車でのクラスター(感染者集団)発生が確認されないなか、電車通勤について徐々に楽観的になり、2回目の宣言でもそれが続いたと分析。「日本人には、電車に揺られて会社に行くという価値観が根強くある。政府は国民が理性的に従うことを前提にしているが、『現実的な人間像』を前提に政策を考える必要がある」と話している。

 緊急事態宣言、2カ月半ぶり全面解除 感染増加で再拡大懸念 

毎日新聞 2021年3月22日(月)0時00分配信

 政府は21日をもって、新型コロナウイルスの緊急事態宣言を2カ月半で全面解除した東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県で継続していた宣言が終わった。ただし新規感染者は増加傾向で感染再拡大(リバウンド)の懸念があり、政府は変異株の検査体制などを強化する。

 解除に伴い、4都県は少なくとも22~31日、飲食店などに対する営業時間短縮要請をこれまでの午後8時までから1時間延ばして午後9時まで(酒類の提供は午後8時まで)とする。事業者への協力金は1日6万円から4万円へと減額する。

 4都県で「5000人」が上限となっているイベントの人数制限は解除後、4月18日までは「収容率50%以内なら最大1万人」となる見通しだ。政府は同19日以降、1万人超も可能となる「収容率50%以内か5000人の大きい方」に緩和する方針。東京オリンピック・パラリンピックを見据えた措置とみられる。

 解除を前に、東京都の小池百合子知事は21日夕、記者団に「ここでいったん区切りとなるが、リバウンド防止期間に入ったという認識を持ち、『第4波』に入らないよう協力をお願いする」と述べた。

 昨春にも出された緊急事態宣言は1月8日、首都圏の4都県で再び始まった。同14日からは、大阪、兵庫、京都、愛知、岐阜、栃木、福岡の7府県も対象地域に加わり、期限は2月7日までとされた。栃木県では予定通り解除されたが、その他の地域では3月7日まで延長。首都圏を除く地域は2月28日をもって先行解除される一方、4都県では3月21日まで宣言が再延長されていた。政府は、新規感染者の減少や病床の逼迫の改善を理由に、全面解除の判断をしていた。

 

2021年3月17日 (水)

【東京2021】総合統括責任者から“差別的演出”の仰天プラン!?

 渡辺直美オリンピッグ東京五輪開会式総合統括ディレクター差別的演出プラン提起 

文春オンライン 2021年3月17日(水)16時12分配信

 3月25日に聖火リレーのスタートを控える東京五輪。その開会式の責任者が、出演予定者の渡辺直美をブタとして演じさせるプランを提案し、関係者から批判を受けて撤回に追い込まれていたことが、「週刊文春」の取材でわかった。一連のやり取りを示すLINEを入手した。

 このプランを提案したのは、開会式の演出を指揮する「総合統括」を務める佐々木宏氏(66)。電通出身のCMクリエイターで、これまで缶コーヒーBOSSの「宇宙人ジョーンズ」シリーズやソフトバンクの「白戸家」シリーズなど、数多くのヒット作を生み出してきた。

 もともと東京五輪・パラリンピックの開閉会式の演出は、能楽師の野村萬斎氏を総合統括とし、佐々木氏や映画監督の山崎貴氏ら8人の演出企画チームが担う予定だった。

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 ところが、大会組織委員会は昨年12月23日、大会運営の見直しに伴って演出チームを解散し、佐々木氏を新たな総合統括に起用することを発表している。

 その佐々木氏は昨年3月5日、五輪開会式の演出を担うメンバーのグループLINEに以下のようなメッセージを送っていた。

〈◎=渡辺直美への変身部分。どう可愛く見せるか。

オリンピッグ●歴史を振り返るというより、過去大会ハイライトシーンを、どうワクワクする様に見せるか。(註・◎=ブタの絵文字、●=ブタ鼻の絵文字)〉

〈ブヒー ブヒー/(宇宙人家族がふりかえると、宇宙人家族が飼っている、ブタ=オリンピッグが、オリの中で興奮している。)〉

〈空から降り立つ、オリンピッグ=渡辺直美さん〉

 この提案に、女性のメンバーが〈容姿のことをその様に例えるのが気分よくないです/女性目線かもしれませんが、理解できません〉と投稿。他の男性メンバーからも〈眩暈がするほどヤバい〉と反対の声があがり、提案は撤回された。

 佐々木氏は「週刊文春」の取材に対して、次のように説明した。

「僕はすぐにダジャレを言うので、口が滑ったように言ったこと。可愛いピンクの衣装で舌を出して『オリンピッグ』と。これで彼女がチャーミングに見えると思ったんですが、その場で男性スタッフにえらく叱られた。反省しています」

 国際PR論が専門の国枝智樹上智大学准教授が語る。

人を動物に喩えるのは、差別に繋がるリスクを伴う表現です最近ではスッキリがアイヌを犬と表現して炎上したほか、2008年には携帯電話会社のイーモバイルが、猿がオバマ米大統領の真似をして演説するCMを放送し、批判が殺到して放送中止になりましたさらに、海外ではプラスサイズモデルのように多様な体型を尊重する考え方も広まっている五輪のような場で太っている女性を豚に喩える演出は、日本はやはり差別的だという世界の怒りを招きかねません

 東京五輪を巡っては、森喜朗氏の“女性蔑視”発言が国内外から批判を浴び、組織委員会の会長を辞任した。後任に就任した橋本聖子氏は、女性登用に取り組んでいる最中だ。

 そうした中で、五輪最大のイベントである開会式の舞台で日本がどのようなメッセージを打ち出すのか、世界中が注視している。それだけに、開会式の責任者が、女性出演者を差別的に扱う演出プランを提案していたことは、論議を呼びそうだ。

 さらに、「週刊文春」の取材では、本件に加えて、開会式を巡る混乱が続いていることも判明した。

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五輪開会式の責任者女性侮辱の演出提案か

朝日新聞デジタル 2021年3月17日(水)16時59分配信

 今夏に延期となった東京オリンピック・パラリンピックの開閉会式の演出を統括するクリエーティブディレクターの佐々木宏氏(66)が、開会式に出演予定だった女性タレントの容姿を侮辱するようなメッセージをチーム内のLINEに送っていたと、文春オンラインが17日報じた。大会組織委員会の橋本聖子会長が18日に記者会見し、問題の経緯や佐々木氏の処遇について説明する方向で調整している。

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 記事によると、佐々木氏は昨年3月、開閉会式の演出を担うチーム内のLINEに、女性タレントの容姿を侮辱するような内容の演出を提案したという。メンバーから反発があり、この提案は撤回されたという。

 組織委の広報担当は文春の記事について「佐々木氏本人から事実関係を確認中。事実とすれば、不適切で大変遺憾に思う」と述べた。ある組織委関係者は事態を重く見て、「佐々木さんは統括を辞めることになるのではないか」との見立てを語った。別の関係者は「事実関係を確認して、早く対応しなければ」と話した。

 組織委では、森喜朗前会長が自身の女性蔑視発言の責任をとって2月に退任している。

 開閉会式の演出をめぐっては、組織委は昨年末、狂言師の野村萬斎氏を統括とする7人のチームの解散を発表した。コロナ禍に伴う式典の簡素化や演出変更を短期間で進めるため、佐々木氏を責任者に据え、権限を一本化していた。

佐々木宏お詫びしてもしきれない辞意表明

日刊スポーツ 2021年3月18日(木)0時51分配信

 東京五輪・パラリンピックの開閉会式の演出を統括するクリエーティブディレクター佐々木宏氏(66)が17日、辞意を表明した。開会式に出演予定だったお笑い芸人、渡辺直美(33)の容姿を侮辱する演出案を考案していたとこの日、文春オンラインが報じていた。

 記事によると佐々木氏は演出チーム内のLINEに渡辺が豚に変身する演出案を送っていた。豚にかけて「オリンピッグ」などと書き、豚の絵文字まで使っていたがチーム内の批判を浴び、撤回に追い込まれた。

 組織委は17日深夜、佐々木氏の謝罪文を公表。文書には「あと数カ月に近づいた五輪パラの開閉会式を日々、死にものぐるいで準備するメンバーにも、本当に申し訳ない。先ほど、橋本会長にお電話で辞意をお伝えしました。渡辺さんにはおわびをしてもしきれないと思っています」と書かれていた。

 女性蔑視発言の責任を取り辞任した森喜朗前会長の問題からわずか1カ月後に発覚した、開閉会式演出トップの差別問題。関係者によると組織委はこの日、記事の内容について国際オリンピック委員会(IOC)と協議したという。

 取材に応じた組織委幹部は豚の絵文字まで使われていて人権問題にもつながり、森前会長の時より深刻IOCもかばってくれないと指摘。その上で追い込まれて辞めるより本人が早々に決断すべきだと話していた。18日正午に橋本聖子会長と武藤敏郎事務総長が会見する。

 開幕が4カ月後に迫る中、式典演出のトップが交代する異常事態に開閉会式担当者は開閉会式は大変なことになると青ざめた

 また文春の記事には、前演出チームだった振付家のMIKIKO氏から企画を乗っ取ったという趣旨が書かれていたが、佐々木氏はその点については「事実ではない」と否定した。

 佐々木宏こんな人安倍マリオ』『犬のお父さん 

日刊スポーツ 2021年3月17日(水)22時57分配信

<こんな人>

 東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの開閉会式の演出を統括するクリエーティブディレクター佐々木宏氏(66)が、開会式に出演予定だったお笑い芸人、渡辺直美(33)を侮辱する演出案を考案していたと文春オンラインが報じた問題で、佐々木氏が辞任不可避の情勢であることが17日、関係者への取材で分かった。

佐々木宏(ささき・ひろし)1954年(昭29)10月18日、熊本県八代市生まれ。慶大卒業後、77年に電通入社。26年間在籍し、クリエーティブ局長を経て03年に独立。

 JR東海「そうだ 京都、行こう」、富士フイルム「お正月を写そう」などの長寿CMを制作。他にもソフトバンク「犬のお父さん」、サントリー「BOSS」の「宇宙人ジョーンズ」などを手がけた。16年リオデジャネイロ五輪の閉会式で実施した東京五輪への引き継ぎ式では安倍マリオを演出した

 女性タレント演出案問題 米紙「五輪の不確実性を追加」 

デイリー 2021年3月18日(木)11時06分配信

 東京五輪・パラリンピックの開閉会式の責任者であるクリエーティブディレクターの佐々木宏総合統括について、「文春オンライン」が17日、同氏が五輪開会式で女性タレントの渡辺直美さんの容姿を侮辱するような演出を提案していたを報じた問題で、佐々木氏は同日、大会組織委員会を通じて謝罪文を発表し、辞意を表明した。同件はすでに海外でも報じられており、影響が広がっている。

 米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は「東京五輪関係者が女性にブタに扮する提案で辞任」と題し、「性差別的な発言による組織委会長の辞任に続き、大会4カ月前に不確実性を追加した」と、論じた。

 五輪を主に扱うウェブ通信社の「インサイド・ザ・ゲームズ」は「東京大会のセレモニーディレクターが女性コメディアンについての蔑称的提案で辞任」と題し、日本の報道を引用しつつ「佐々木氏の辞任は組織委にとって、新たな論争。森氏の性差別的な発言によるダメージから評判を回復しようとしている時期に」と、報じた。

 ブルームバーグ通信も「国民の支持が低いゲームへのもう一つの打撃」とし「最新のスキャンダルはすでに低い国民の支持に直面している主催者にとって、別の頭痛の種になるだろう」と指摘。

 AP通信も「性差別的な談話をめぐる別のスキャンダルに見舞われた東京五輪」とした。ロイター通信や、AFP通信なども問題を報じた。

 大会を巡っては、組織委の森喜朗前会長が2月に「女性が入る理事会は長い」などと女性蔑視ととられる発言で国内外から批判が集中し、引責辞任したばかり。コロナ禍で国民の開催への支持が低調な状況が続く中、25日からは聖火リレーがスタートする。機運醸成への正念場で、大会関係者の“舌禍”が再び大会に深刻なダメージを与える可能性がある。

 「文春オンライン」によると、佐々木氏は昨年3月、演出担当チームのメンバー宛に女性タレントの容姿をブタに例え、侮辱したととられる内容の演出プランを送信。メンバーからの批判を受けて、撤回されたという。

 謝罪文では報道内容について「昨年3月の私のLINEのグループラインの中において、オリンピック開会式のアイデアフラッシュを仲間うちでやり取りする中で、私のアイデア及び、発言内容に、非常に不適切な表現がありました出演者の候補として名前が上がっていた渡辺直美さんに対する演出アイデアの中で、宇宙人と地球人の接点的な役柄で、オリンピックの使者的キャラということで、オリンピックの語尾をピッグという駄洒落にして、オリンピッグという名前のピンク色の衣装で、耳がぶたのはどうだろう、というような発案をしましたアイデアをLINE上で書き、みんなの意見を聞きましたが、すぐに、MIKIKOさんからピンとこない、他のメンバーからは手厳しく面白くない』『女性を豚に例えるなんてありえない』『一時的なアイデアだとしても、言うべきじゃないなどと、LINE上で、スタッフから非常に怒られ、私も、その場で、大変恥ずかしながら、スタッフからの率直な直言で目が覚めましたメンバー全員にLINE上で謝り、撤回しました気づかせてくれたことに礼も言ったつもりです私が調子に乗って出したアイデアですと認めた上で渡辺直美さんに対しては、大変な侮辱となる私の発案、発言となることこれは取り返しのつかないことです心から反省して、ご本人、そして、このような内容でご不快になられた方々に、心からお詫び申し上げます」と、謝罪した。

 そして「文春さんから電話取材を受けた段階で、この私のLINE上での、大失言が表に出て、渡辺直美さんにも伝わるときが来たら、責任をとって辞表を出すべきと考えて来ましたあと数ヶ月に近づいたオリンピック・パラリンピック開閉会式を日々死にものぐるいで準備するメンバーにも、本当に申し訳ない気持ちです先程、橋本会長には、夜分ではありますが、お電話で、私の辞意をお伝えしましたあらためて、辞表を書かせて頂き、お届けするつもりです」と、辞任する意向を表明した。

 佐々木氏は当初、開閉会式の演出チーム内でパラリンピックの演出統括を務めていたが、新型コロナウイルスの感染拡大による大会簡素化で、昨年12月、狂言師の野村萬斎さんに代わり、総合統括に就任。これにともない萬斎さんらの演出チームは解散した。

 組織委の高谷正哲スポークスパーソン(SP)は、現在事実確認中とし「事実だとすれば不適切であり、大変遺憾」と話し、18日に橋本聖子会長が会見する。

 動揺緊張“ブタ演出”よりLINE流出問題視する声も… 

東スポWeb 2021年3月18日(木)11時59分配信

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の開閉会式の演出を統括するクリエーティブディレクターの佐々木宏氏(66)がチーム内のLINEでタレントの渡辺直美(33)の容姿を侮辱する文面を送信した問題で、組織委内には動揺と緊張が漂っている。

 17日の文春オンラインで明るみに出た侮辱騒動を受け、佐々木氏は18日未明に「仲間うちでやり取りする中で、私のアイデア及び、発言内容に、非常に不適切な表現がありました」と釈明。記事内で明かされた「ブヒー ブヒー」「オリンピッグ=渡辺直美さん」などの投稿の事実も認めた上で「渡辺直美さんに対しては、大変な侮辱となる私の発案、発言となること。これは取り返しのつかないことです」と謝罪。東京五輪・パラリンピックの橋本聖子会長(56)に辞意を伝えたことも明かした。

 騒動から一夜明けたこの日、正午から橋本会長と武藤敏郎事務総長(77)が会見を開く。組織委関係者は前日の深夜から対応に追われ、森喜朗前会長(83)の女性蔑視発言に続く騒動に困惑を隠せない。

 侮辱演出の内容に厳しい意見は多いが、一方で五輪関係者からは「1年前の仲間うちのラインが今になって外部に流出する方が問題ではないか」との指摘もある。くだんの森発言は「オフィシャルの場」だったために批判を浴びたが、今回は仕事中のツールではあるが、公開を前提としないクローズのやり取り。しかも1年前の事象で、当事者同士の指摘で解決している問題でもあった。それが今になって内部告発されただけに「足を引っ張られた」とみる向きもある。ネット上では集中砲火を浴びせる行為に懐疑的な声も少なくない。

 いつどこで、誰に刺されるか分からない――。そんなただならぬ緊張感が組織委内に漂っている。

 侮辱的提案はダメだけど佐々木氏を下ろしたい意向が気持ち悪い 

サンスポ 2021年3月18日(木)17時52分配信

 弁護士の八代英輝氏(56)が18日放送のTBS系情報番組「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に生出演。東京五輪・パラリンピックの開閉会式を巡り、企画、演出の統括役を担うクリエーティブディレクターの佐々木宏氏(66)がタレントの渡辺直美(33)の容姿を侮辱する演出を提案した問題についてコメントした。

 番組では佐々木氏のグループLINEへの書き込みを取り上げ、このメッセージが約1年前に発せられていたことや、限られたメンバーのみが読むことができるものであったことを紹介した。

 八代氏は、今回の書き込みが明るみになった過程について「非常に気持ち悪いなと思います」と発言。1年前になされた書き込みが、オリンピックが直近に迫り、ジェンダー問題や民族を動物にたとえる不祥事が多発しているタイミングで発覚したことに「おそらく佐々木さんを降ろしたいなり、足を引っ張りたいという方の意向が記事に反映しているんだろうなということを考えると、これに全面的に乗っかるのは非常に気持ち悪い」と語った。

 一方で八代氏は「以前見た携帯電話のCMで、ふくよかな女性のタレントが目をつぶっていて、イケメンの男性に人工呼吸目的で死んだふりをしていて、『この子は死んではいない。太っている』っていう発言があったんですよ。それを見た時に非常に不愉快な思いをした」と振り返り、「そのCMのディレクションをしたのもこの方(佐々木氏)だったと知ったんですけれども、見た目を対象にしてお笑いに変えるっていうことになんの抵抗も感じない人なんだなと言うことは思ってしまいます」と批判した。

 それらを踏まえ八代氏は「(侮辱的な内容を含んだ提案を)現場で否定されて、そこには自浄作用が働いていたんだと思うんですよね。今になって改めて問題視することなのか、という思いはありますし、発言としては今のご時世、完全にダメだろうなという思いが交錯していますね」と話した。

 橋本会長大変ショック佐々木宏辞意受け入れ 

デイリー 2021年3月18日(木)12時10分配信

 東京五輪・パラリンピックの開閉会式の責任者であるクリエーティブディレクターの佐々木宏総合統括が五輪開会式で女性タレントの渡辺直美さんの容姿を侮辱するような演出を提案していた問題を受けて、大会組織委員会の橋本聖子会長(56)と武藤敏郎事務総長(77)が18日、都内で会見した。橋本会長は冒頭のあいさつで「佐々木宏について、女性蔑視ととられる発言があったと報道がありました。私としても大変ショック。こんなことはあってはならない」と、話した。

 佐々木氏は同日、大会組織委員会を通じて謝罪文を発表し、辞意を表明していた。この日、改めて佐々木氏から事実説明と辞意が伝えられ、橋本会長は「佐々木氏の存在は式典成功に極めて重要。しかし、反省とお詫びの言葉があり、状況を踏まえ、佐々木氏の判断を重く受け止めた。辞意は固く、組織委としてもジェンダー平等推進を重要施策とする中で、辞意を受け入れることを決めました」と、辞任を受諾したことを明かした。

 新体制については「チームのもとで準備を進めていた。体制は維持しながら、女性の比率のバランスも考えて、しっかり対応できる体制にしていきたい」と、説明した。

 

2021年2月20日 (土)

【東京2021】橋本聖子氏(56)オリパラ大会組織委員会✍新会長に就任。

橋本聖子新会長(56)自民離党政治的中立配慮

毎日新聞 2021年2月19日(金)20時53分配信

 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の橋本聖子新会長(56)=参院議員=は19日午後、自民党に離党届を提出した。同党は受理する方針。

 橋本氏は同日午前、離党せずに党北海道連会長も続ける意向を記者団に表明したが、国際オリンピック委員会(IOC)が定める五輪憲章の「政治的中立」に反すると野党の反発を招いたため、新たな混乱を避けた。関係者によると、組織委は女性蔑視発言で辞任した森喜朗前会長(83)を役職につけない方針。森氏の影響力が残るとの懸念を払拭する狙いがあるとみられる。

 橋本氏は党本部で二階俊博幹事長に離党届を提出した後、記者団に「さまざまな声をいただく中で考えを改めた。政党への所属を続けていては、国民の皆さんに理解をいただくことはできないだろうと判断し、一点の曇りもない気持ちで離党を決意した」と記者団に述べた。

 IOCからは離党しなくても「問題ない」との見解を得ていたと釈明しつつ「混乱を招いたことは心からおわび申し上げたい」と陳謝。「尊い議席はそのまま守らせていただきたい」と参院議員は続けると強調し、組織委会長職を終えた後に復党する意向も示した。

 橋本氏は同日午前、あいさつまわりで訪れた自民党本部で記者団に離党しないと表明。「疑念を持たれないよう、中立性といいますか、スポーツと政治というIOCの憲章にのっとってしっかり行動していくことを心がけたい」と述べた。道連会長職についても、道連から続投を求められたとし「力強く感じ、引き続き受けさせていただく」としていた。

 この対応に野党各党は猛反発した。立憲民主党の安住淳国対委員長は党会合で、橋本氏に直接抗議したと明かした上で「驚愕(きょうがく)した。IOC憲章に違反する」と主張。4月25日の衆参3補選・再選挙や今秋までの衆院選を控える中、「候補者と(橋本氏の)2連ポスターを張ったら五輪の政治利用になる」とし、「国民や世界のための五輪を自民党のための五輪にしようとするなら、徹底的に異議を申し立てる」と語気を強めた。参院では3月以降、予算案審議などが連日のように行われるとし「それに出席しながら会長をなさるのでしょうか」と議員を続けることにも疑問を呈した。

 橋本氏は19日午後、組織委で職員に訓示。「組織委員会がワンチームになって、(新型)コロナウイルス対策をしっかりして、信頼される大会にするのが私の最大の使命」と呼びかけた。橋本氏はその後、後任の五輪担当相に復帰した丸川珠代氏(50)と引き継ぎ式を行った後に離党届を提出した。夕方には東京都庁を訪れ、小池百合子知事(68)と意見交換した。

 橋本新会長やっぱり離党ドタバタ急転の背景… 

スポニチアネックス 2021年2月20日(土)5時30分配信

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(56)は就任から一夜明けた19日、丸川珠代五輪相(50)と引き継ぎを行い、都庁に小池百合子知事(68)を訪ね面会した。五輪に向け女性3人の新体制が始動した。自民党所属の参院議員と兼ねることに批判が集まっていた橋本氏はこの日、離党届を提出。一度は離党しないと公表したが、約3時間後に急転撤回。ドタバタのスタートとなった。

 この日午後、橋本氏は党本部で二階俊博幹事長(82)と面会し、離党届を提出。記者団に「透明性を持って国民に歓迎される会長を務めるには、政党に所属していては国民に理解してもらえない」と説明し、参院議員辞職に関しては「尊い議席はこのまま守りたい」と否定した。

 午前に二階氏と面会した後は、記者団に離党の考えを否定。だが、この日2回目の二階氏との面会後、一転して前言撤回となった。

 ドタバタ劇の裏に、自民党を牛耳る二階氏の存在が見え隠れする。この日午前、橋本氏は二階氏との面会前に出席した自民党北海道議員の会合でも「IOC(国際オリンピック委員会)や党本部などと相談し議員辞職や離党は必要ないとの判断に至った」と出席者に説明。「議員辞職はまだしも、離党は不可避」(組織委関係者)が大方の見方だっただけに、周辺には驚きの声が上がった。

 五輪憲章にうたわれている政治的中立。過去にロンドン五輪組織委員会の会長を務めたセバスチャン・コー氏が上院議員と兼任した例があるが、上院は終身任期制。選挙で選ばれた自民党議員とは立場が違う。

 女性蔑視発言から引責辞任した森喜朗前会長(83)も、愛弟子の橋本氏に組織委会長になるには「離党して議員を辞める必要がある」とはっきり伝えていたとされる。「橋本氏が議員辞職や離党に難色を示したので、決定まで時間を要した」(同関係者)という。

 離党せず会長職を務める選択に野党や世論が猛反発。橋本氏も五輪開催や国会審議への影響を回避するため、離党に方向転換した。

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 元アスリートでもあり、政界の父と慕う森氏の姿勢からも、橋本氏は当初から離党の必要性は理解していたと思われる。「橋本さんは、離党しなくていいと勘違いしてしまっていた。党本部、いわゆる二階さんが離党しなくてよいとしたのでしょう」(自民党若手議員)と、二階氏からの許可があったとの見方がある。「離党せず」を翻意したのも二階氏との面会直後。与党関係者は「二階氏の言動に橋本氏は振り回されたようだ」と話した。

 組織委の混乱を鎮めるために就任した新会長のブレた決断。離党という判断ですら背後の重鎮の意見で変わる橋本氏の判断力、運営力の危うさが、いきなり露呈する形になってしまった。

 《家族に反対されていた》橋本氏はこの日夕、日本テレビ「news every.」に生出演。離党について「当初IOCの見解は“問題ない”ということだったが、大臣を兼務することは許されないので、辞職し行動規範を順守して会長職を全うしたいと考えた」と明かした。会長就任には家族の反対があったと言い「子供たちに“オリパラ担当で最後まで頑張るのがお母さんらしい”と言われ悩んだ」と告白。「検討委員会の内容をうかがい“アスリートファーストの大会を成功させるのは、アスリート出身の橋本しかいない”と言われ私の魂に火が付いた」と語った。

 《初日あいさつ「魂込めて全う」》橋本氏は新たな職場となった都内の組織委に初出勤し、リモートを通じて全職員にあいさつ。「オリンピアンとしての魂を込めて会長職を全うする」と決意表明した。内閣府では、後任となる丸川五輪相と引き継ぎ式を行い、コロナ対策など重点的な課題を伝達。都庁では小池知事を表敬訪問。「会長という立場で小池知事とやっていけるのは大変に光栄」と話し、小池知事も「スケートも自転車も最後の1周は凄く厳しいと想像する。今、我々はそこにいると思う」と橋本会長が携わった競技を現状に重ね、協力する姿勢を示した。

 麻生太郎財務相呪われた五輪発言真実味 

東スポWeb 2021年2月11日(木)14時39分配信

 ついにトップのクビが飛ぶ――。

 一部報道によると、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)が〝女性蔑視発言〟の責任を取り、会長を辞任する意向を周囲に伝えたという。そこで改めて思い出されるのが、麻生太郎財務相の「呪われた五輪」発言だ。

 麻生氏は昨年3月18日の参院財政金融委員会で、新型コロナの感染拡大によって東京大会が大ピンチに陥っていることを引き合いに「呪われた五輪」と称した。その理由として「40年ごとに問題が起きている」と持論を展開。その後、同氏は釈明に追われたが、たしかに1940年の東京五輪は戦争によって返上し、80年のモスクワ五輪は、旧ソ連がアフガニスタンに侵攻したため、西側諸国がボイコットしたのは間違いない。

 そして迎えた40年後の2020年東京大会。やはりトラブル続きとなっているのは周知の通りだ。

 五輪関係者の話。

「新国立競技場はザハ・ハディドさんの当初案が白紙撤回し、エンブレムはパクリ問題によって再公募することになった。すると招致をめぐる汚職疑惑が浮上し、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長が辞任しました。さらに新型コロナで大会史上初となる延期を強いられたのです。そして、ここにきて森会長の進退が問われている…。正直、大会自体開催できるかわからない。だとすれば麻生氏の発言は一気に真実味を増す」

 組織委は12日に評議員会・理事会合同懇談会を開く。開催可否の判断が3月と言われる中、森会長の辞任が正式に決まれば、一気に中止に傾く可能性も否定できない。

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東京オリンピック『招致4人衆表舞台から去る

毎日新聞 2021年2月12日(金)19時36分配信

 12日に開かれた東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の評議員と理事による緊急会合で、森喜朗会長(83)は辞任すると表明した。森氏の辞任で東京オリンピックの招致の「顔」だった4人が、いずれも不本意な形で表舞台から去った。2013年9月の招致決定当時、東京都知事だった猪瀬直樹氏(74)、日本オリンピック委員会(JOC)会長だった竹田恒和氏(73)、首相だった安倍晋三氏(66)、そして招致委員会評議会議長だった森氏だ。JOC関係者は「やはり、東京五輪は呪われているのだろうか」と表情を曇らせた。

 猪瀬氏は医療法人「徳洲会」グループから5000万円を受け取っていた問題が発覚し、13年12月に辞職した。竹田氏は19年1月に招致を巡る不正疑惑でフランス司法当局の捜査を受けていたことが判明。大会へ向けて会長に再選予定だったが、同6月末に任期満了で退任した。

 安倍氏は13年9月の招致演説で東京電力福島第1原発事故の影響について、「アンダーコントロール」と訴え、16年リオデジャネイロ五輪の五輪旗引き継ぎ式では人気キャラクターのマリオに扮するなど節目に登場。昨年3月には新型コロナに伴う延期の期間について「1年」にこだわり、五輪を花道に退陣すると見られていたが、持病により昨年8月に退いた。

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 橋本聖子新会長父から鞭で叩かれた自ら明かすその生い立ち 

MAG2NEWS 2021年2月18日(木)配信

いま東京五輪組織委員会の森喜朗会長の「後任人事」で注目が集まっている橋本聖子五輪担当相56)。彼女のオリンピック選手だった当時の映像や逸話は多く残っていますが、ここに彼女の幼少期の様子について伝えている、橋本氏自身が両親との思い出を話した貴重なインタビューを紹介します

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橋本聖子~父・善吉 母・慶子へ「良い面も悪い面も、私が一番、父の気持ちを受け継いでいると思います」

橋本聖子1964年10月5日 ~自由民主党所属の参議院議員5期、元スピードスケート・自転車競技選手内閣府特命担当大臣(男女共同参画担当)、東京オリンピック・パラリンピック競技大会担当大臣、公益財団法人日本スケート連盟会長、公益財団法人日本自転車競技連盟会長公益財団法人日本オリンピック委員会副会長2021年2月、森喜朗氏の辞任にともない2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の会長に就任

以下は19年前のインタビューである。

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確か参議院会館の彼女の事務所だった。厳しい父親だったという。日本人の輪郭と、日本人の美意識を再認識する、そんなテーマを掲げるこのシリーズ、彼女が語ったことが日本の父親像の一つなのか、あるいは日本人の美意識を物語るのか。はっきりとは言えない。彼女が育った環境が“DV”とかそういう類のものだったかどうか。彼女にとっては最高の家庭環境だったのだろう。何せ、手にした栄光の数々は、彼女が語った家庭環境に根付いているのだから。奇しくも先日、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長を辞任した森喜朗の女性差別発言がふと、よぎった。根岸康雄

厳しい父でした。言葉よりも先に手が出てきて……

厳しい父でした。子供は可愛い、だからこそ将来、辛い思いをさせないために父は厳しく接したと、後年母から聞きましたが、それは人によっては虐待と、とられかねないものでした。

「おはようございます!」

挨拶の時は、正座をして三つ指をつかなければいけない。ご飯を給仕して父に手渡すときは、必ずお茶碗に両手を添えて渡さなければ許されない。胃薬でも父が薬のビンに手をかけた間に、水の入ったコップを出さないと強い口調で怒られる。

家は主にサラブレッドを生産する牧場でした。北海道ですので冬は吹雪ますから、ガレージの扉は開けておく。外出した父が帰宅した時は父の車のヘッドライトが遠くに見えると、家族は急いで外に出て、ガレージの扉を開く。父の運転する車が一度も止まらずに、ガレージに入れるようにしなければ怒られました。

「バカヤロー!! 何やってるんだ!!」

怒られた時の私をにらむ父の目は怖かった。父は絶対に妥協を許さない人でした。出来て当たり前で出来ない時は厳しかった。汚い言葉で叱責されました。時には言葉の前にいきなり手が出て殴られることもありました。

父は聖子と名付けたぐらい、私をオリンピック選手にしたかった。将来、どんな競技をやるにしても、オリンピック選手になるための反射神経や感覚を身に付けさせるためには、馬に乗ることがいいだろうと。牧場の馬場で私は幼稚園に入る前から、ポニーという小さな馬で乗馬の訓練をしました。

私がちょっと油断をした瞬間に、父はいきなりポニーに馬に鞭を入れる。驚いたポニーは思い切り走り出す。それでも落馬しない、そんな訓練をずっとやらされました。だから私は、小学校に上がる前から、ロデオのような荒馬でも落ちずに、しがみついていることが出来ました。

馬場の下は砂地なので落馬しても、大したケガはしませんでしたが、父には激しく叱られる。私は父に鞭で叩かれました。

──痛い……

でもその痛さよりも、父を怒らせてしまった、どうしてちゃんと出来ないのか、父の思う通りにちゃんとやらなければという気持ちのほうが強かった。

人に厳しい分、自分に対しても厳しい姿勢で生きる父

私や家族の誰かが父に叩かれても、助けに入ることは許されませんでした。

「ヤキを入れる」

それは手をあげる時の父の言葉でした。「お父さん止めて」とか、助けに入ると連帯責任で、家族みんなに父のヤキが入る、助けちゃいけないことになっているんです。

父に一切逆らわず、父の後を三歩下がってついていく、そんなタイプの母がときには父に叱責され、叩かれている姿を見るのは嫌でしたが、でもその原因は私にあったのではないか、そんなシーンを目にするたび、申し訳ないという考えを抱いたものでした。

父は牧場の実習生や従業員にも厳しかった。そんな父は、

──自分が出来ないことを厳しく言っても、人はついて来ない、

という考えを持っていました。馬の扱い方に一つとっても、父は誰にも負けない技術を持っていた。

動物は人を見ますから、新米の従業員だと暴れ馬は言うことを聞かない。ところが、父が手綱を持った瞬間、どんな暴れ馬でもピタッとおとなしくなり、何でも言うことを聞きました。

朝は3時ぐらいから牧場に出て自分も走り回り、馬場で馬のトレーニングをしたり。人に厳しい分、自分に対しては、それ以上に厳しい姿勢で生きていた父の姿を私は見て育ちました。

私は父に微塵も反発心が起きなかった。それは父自身の含めて、厳しさが中途半端なものじゃなかったからでしょう。父の厳しさは徹底していた。

もし、反抗をして父を怒らせたら、家族みんなに連帯責任が及びますが、それより父に怒られ叩かれると、申し訳ないという気持ちが私の中で先に立ったことで。

──こんなふうに育てた覚えはない。

父にそうに思われることが、私は何より嫌でした。

庭で飼っているガチョウの世話や畑仕事の手伝い、厩舎の掃除等々、幼い頃から私がしなければならない仕事もたくさんありました。

「よくやっているな」

しっかりした仕事ができていると、たまに父がそう一言声をかけてくれる。普段、きつ過ぎる人だったので、父に喜んでもらえたことが、すごくうれしかったのを覚えています。

「泣けるうちは泣いた方がいい」って、母さん……

父が厳しかった分、母は子供たちをフォローしようという気持ちがあったと思います。牧場と子供たちだけのために生きたような母でした。割烹着姿で台所に立っている時も、モンペをはいて畑仕事をしている時も、学校から帰った私を笑顔で迎えてくれる時も、私にとって母はいつでも不思議なぐらい優しい存在の人でした。

「母さん、母さん」

従業員の人たちからもそう呼ばれ、慕われていました。

叱られても辛くても私は涙を流すことが許されず、たとえ泣いたとしても、私が泣きやむまで父の怒りは収まりませんでした。でも母は、

「泣けるうちは泣いた方がいい」って。

「人間っていうのは、本当に悲しかったり辛かったりしたら、涙が出ないもんだ」って。

幼いある日、何か無性に悲しくて、とても母に甘えたくて。涙が止まらなくなった時、私は布団にうつ伏せになり、「ウェーンウェーン」と駄々をこねるように泣きじゃくった。そんな私の横で、母は

「もっと泣ける、もっと泣ける」って。

泣き疲れるまで、笑顔で応援してくれた母の姿が、まぶたに焼き付いています。

多分、父も母も、涙も出ないくらいの悲しみや辛さを知っていたのでしょう。父方の祖父は明治の時代に、人里離れた山奥に入植をしました。

「何でこんな田舎に入植したのか」という父の問いに、祖父は、

「今を考えて入植するのは、開拓者といわない、百年先を考えてここに入ったんだ」

と、応えたそうです。

日本が貧しい時代に両親ともに農家で育ち、ナタで木を一本一本切って畑にして、北の大地で生き抜いてきた。3人兄弟の次男だった父は小学校も満足に通えず、小さい頃から行商をしたり、ものすごく働いたといいます。

「泣いても誰も助けてくれない。涙を見せる暇はなかった」

それは父と母の共通した言葉です。

祖父が入植した人里離れた山奥に、父が牧場を興して、いつしか近くには千歳空港も出来ました。

東京オリンピックの時に祖母を連れて上京し、国立競技場で開会式を一緒に見た。それは父にとって大きな親孝行だったんでしょう。それもあってか、東京オリンピックの開会式に感激して、その直後に生まれた私に“聖子”と名前を付けて。

「オリンピック選手になるんだぞ、そのために名前をつけたんだからな」

物心つく前からそう父から言われ続けた私は、オリンピックが何かの職業だと思っていた。

「オリンピックになる」

幼い頃の私は、そう人に言っていました。

やがてスケート少年団に入り、オリンピック選手にという父の夢が私の夢にもなって。スケート場への車の送り迎えを姉がやってくれたり。”オリンピック選手へ“それは家族の夢のようになっていきました。

掛け値ない、初めての父からのほめ言葉。それは……

オリンピック選手になるために、私は中学時代からコーチの家に下宿をしました。目標に向かっている人間が、ふつうの高校生のように友だちと遊ぶなんてことは、許されないと私は心に決め付けていた。休みの日があると、何か悪いことをしているような感覚に陥ったものでした。

だから、高校3年の時に突然、呼吸が出来なくなる病に襲われ、病院に入院して酸素マスクをして。一時、生死をさ迷ったのは、発散する場がないストレスに身体が蝕まれたからでしょう。

「こんな体になるんだったら、もう止めたほうがいいんじゃないか………」

入院中に、父からそんな言葉をかけられた時は、父の性格からして本心からとは思えなかった。

──もしかしたら、試されているのかもしれない…

私はそんな疑いを抱きました。

退院をして実家に帰った私は、父が留守の間に母が止めるのも聞かず、トレーニングの現場に戻りました。

「せめてお父さんが帰ってから、決めてほしい」

母の言葉に、父だったら私の気持ちが分かってくれるだろうと思った。事実、家に戻った父は、私がトレーニングに戻ったと知って怒ることもなく、

「やっぱりオレの子だな」

そう一言、つぶやいたそうです。

脳裏に浮かんだのは、入院していた時に目にした重たい病気と闘い、一生懸命に生きる子供たちの姿──。努力したくても出来ない子供たちがいるのに、こんなことで音を上げていてはいけない。

何事も死ぬ気でやる、それは開拓に入った当時からの我が家の基本なのです。私はそんな気持ちでずっと育ってきたのですから。

選手時代の父は師匠のような存在でした。私は7回オリンピックに出場をして、引退をする時も、これといって父からの言葉は記憶にありません。多分、舞台は移ったけどまだまだだ、政治家として自分で納得のゆく仕事をしろと思っていたに違いありません。

97年、病気で先妻さんを亡くし、3人の子供がいる男性と結婚を決めた時、

「オレという人間の性格は知っているだろう。お前がオレに反対をされるような人間を選ぶとは思わない。信じている」

父にはそう言われました。

そうです。振り返ると、それが父の唯一のほめ言葉だったのかもしれない。(ビッグコミックオリジナル2003年3月5日号掲載)

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関連エントリ 2021/02/10 ⇒ 【東京2021】五輪公式ヘッダー画像✍“東京”⇒“北京”「変更」の波紋

 

2021年2月10日 (水)

【東京2021】五輪公式ヘッダー画像✍“東京”⇒“北京”「変更」の波紋

 五輪公式ツイッター北京仕様に東京五輪は中止?広まる憶測 

J-CASTニュース 2021年2月10日(水)18時09分配信

 国際オリンピック委員会(IOC)が運営する五輪公式ツイッターのヘッダー画像が突然、東京五輪から2022年の北京冬季五輪のデザインに変わったと、ネット上で波紋が広がっている。

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 根拠はまったくないが、東京五輪が中止になったのでは、と勝手な憶測も出回るほどだ。なぜヘッダーが変わったのだろうか。

サヨナラ東京五輪などの書き込みも

 レインボーブリッジの向こうに東京タワーが見える夜景が広がって――IOCの公式ツイッターは、これまでこんなヘッダー画像だった。

 ところが、最近その画像が変わったと、21年2月9日ごろにツイッター上で話題になり、驚きの声が広がった。

 今度の画像は、パンダをイメージした北京五輪のマスコットのデザインになっていたからだ。そこでは、北京が1年後だと英文で強調されていた。

 この情報を受け、ツイッターやネット掲示板では、様々な憶測が流れた。

 最近は、大会組織委員会の森喜朗会長の失言が大きくクローズアップされ、IOCは9日、森氏の謝罪で終わったとの立場から一転して「まったく不適切でIOCの理念とも矛盾している」との声明を出した。コロナ禍の中でネット上では五輪中止を求める声が根強いこともあって、「サヨナラ東京五輪」「無理なんだよそもそも」「2年後なら可能性はあった」などと書き込まれている。

 2ちゃんねる開設者のひろゆきさんも10日、「東京オリンピックはもう終わったってことでいいんですかね?」などと反応していた。ツイッター上などでは、「2022北京も正直開催無理じゃない?コロナのこの感じだと」と皮肉る向きもあった。

加藤官房長官北京大会が1年前に迫ったPRだと承知

 なぜIOCは、突然公式ツイッターのヘッダー画像を変えたのだろうか。

 日本オリンピック委員会(JOC)の広報部は2月10日、J-CASTニュースの取材に対し、次のように話した。

「IOCは別組織になりますので、どのような理由かは分かりかねます。東京五輪が中止になるという話は、こちらでは何も聞いていないですね」

 大会組織員会の広報も、「IOCに確認しないと分かりません。東京五輪を中止するとは、こちらでは聞いていないです」と同様な答えだった。

 IOCにも英文メールで取材を申し込んでいるが、10日18時現在で回答は来ていない。

 今回の件は、同日の衆院予算委でも取り上げられ、橋本聖子五輪相は、「北京オリンピックがちょうど1年前になったということでそのように切り替わったというふうに承知しております」と答弁した。加藤勝信官房長官は、同日の会見で、記者からの質問に「北京大会は来年2月4日であり、北京大会開催1年前のPRなどの趣旨でなされているものと考えています」と答えた。

 米国東京五輪参加慎重見極める方針しばらく先 

共同通信 2021年2月11日(木)9時31分配信

 米国務省のプライス報道官は10日の記者会見で、今夏の東京五輪への米選手団参加について「まだ五輪はしばらく先だ」と述べ、新型コロナウイルスの感染状況を慎重に見極める考えを示した。選手派遣は米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)が最終判断するとの従来の立場も繰り返した。

 東京五輪を巡っては、バイデン大統領が7日に「安全に開催できるかどうか科学に基づき判断すべきだ」と発言。米国は今夏の開催や選手派遣の是非について明言を避ける状況が続いている。プライス氏は「国際舞台での活躍を望んでいるが、選手の健康と安全が最優先だ」と語った。

 森会長は絶対的に不適切批判に転じたIOC、海外メディア苦笑い 

中日スポーツ 2021年2月10日(水)11時48分配信

 露骨な手のひら返しに、世界も苦笑した。国際オリンピック委員会(IOC)は9日、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の女性差別発言について、公式サイトで「『absolute inappropriate(絶対的に不適切な)』発言だった」と猛批判した。

 森会長は「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる」と発言。4日に謝罪会見を開いて前言を撤回すると、IOCは「森会長は謝罪した。今回の問題は解決したものと考える」と“火消し”に奔走した。それが、世界中からの森会長への非難が日ごとに高まると、風見鶏のように態度を一変させた。

 AP通信のハリス記者は「IOCは先週に『今回の問題は解決したものと考える』と言いながら、ここに来て『絶対的に不適切』と強烈な言い回しに変更。その一方で、いまだに彼を(会長職を続けるよう)後押ししている」と皮肉ツイート。同通信社は「IOCは今回の声明で自身のジェンダー平等の信頼性をアピールしている。IOC理事会の女性は15人中5人だ」と報じた。

 英BBC放送は「謝罪会見後、IOCは『問題は解決したものと考える』と言っていた。ただでさえ、コロナ禍での五輪開催に厳しい目が向けられる中、(謝罪会見からの)5日間で、今回の問題が日本の組織委員会とIOCに大きな困惑とダメージをもたらしたということだ」と報じ、英ロイター通信も「IOCが異例の強い干渉を行った」と伝えた。

NBC放送開会式生中継の方針午前史上初

共同通信 2021年2月11日(木)0時10分配信

 米国内で東京五輪の放送権を持つNBCが、7月23日の開会式を生中継すると10日、AP通信が報じた。制作責任者によると、西海岸は午前4時、東海岸は同7時開始で初めて午前中の生放送を決めたという。

 新型コロナウイルス禍に世界各国の選手が集まる意義や、視聴者の習慣が変化したことを理由に挙げた。開会式は日本時間午後8時から行われる。

 NBCは2014年ソチ冬季五輪から東京五輪まで計4大会の米国向け放送権を43億8千万ドル(約4600億円)の巨額契約で獲得、国際オリンピック委員会(IOC)に強い影響力を持つとされている。

 NBC彼は去らねばならない森会長に辞任要求 

THE PAGE 2021年2月11日(木)7時47分配信

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の女性蔑視発言に端を発した辞任要求の声が収まらない。

 IOC(国際オリンピック委員会)の「完全に不適切な発言だった」の“手のひら返し”の非難声明に続き、大会スポンサーも次々と非難声明を発表。海外メディアも、森会長の辞任を要求する世論を明確に支持し始めた。

 五輪の放映権を持ち、開催是非のキーを握るとされる米NBCは、「東京五輪のトップ、森氏が性差別で大坂なおみや他の人々から非難を受ける。彼は去らなければならない」との見出しを取って辞任を求める意見記事を掲載した。

 同記事は、東京五輪の招致から、ここまでの経緯を「2013年に東京が2020年夏季五輪の招致争いをしていた時、招致委員会は東京を『信頼できる人々』と言い表していた。だが、これらの人々は一貫してふらついている。

 開催費用は、招致段階での73億ドル(約7600億円)だったものが日本政府による2019年の監査では260億ドル(約2兆7200億円)へ収拾不能なまでに膨れ上がった。

 さらに2021年への大会延期費用の約30億ドル(約3100億円)が追加され合計で約300億ドル(約3兆1400億円)になろうとしている。

 日本の五輪招致活動に関しても票の買収疑惑が長年の間、飛び交い、フランス検察がこの件で調査に入ったこともある」と総括。続けて、森会長の女性蔑視発言の問題について「今、東京組織委員会の会長で前首相の森氏は、聖火を落としてしまった」と、皮肉を込めて表現した。

 さらに当初、「この問題は終わった」としながらも、“手のひら返し”の非難声明を出したIOCの対応の不手際も、こう批判した。

「IOCは、明確な沈黙の後、ようやく火曜日に森氏の発言(女性蔑視発言)を非難する声明を発表した。委員の2/3が男性となるIOCは、彼らが誠意をもって性平等に取り組んでいることを喧伝する機会としてこの失態を利用した。だが、実際は、IOC自体も不快な性差別の過去を持っている」

 近代五輪を創設したピエール・クーベルタンは女性の大会参加に反対だったことや、1981年までIOCの委員に女性が加わることが認められなかったこと、スキージャンプの女性参加が認められたのは2010年のバンクーバー五輪からだったことなどが紹介された。

 その上でIOCが森会長に辞任勧告をすべきだと主張した。

「東京五輪はアスリート全体の49%近くが女性となると約束し、2016年のリオ大会の45%から増えることになるが、森氏の措置に対するあらゆる取り組みは極めて不誠実なものだ。さらに重要なカギは、今後IOCが正しいことを行い、森氏に辞任を強いることができるか?という点にある。無作法なふるまいを無視することは、さらなる無作法なふるまいを呼び起こすことになる」

 そして「問題はIOCに留まらない。大坂なおみが、適切に『本当に無知』と呼んだ森氏の発言は日本で広く問題となっていることの一部だ。この国は世界経済フォーラムによる2020年世界ジェンダーギャップ指数の調査で153カ国中121位にランクされた」と、日本で性差別問題が根強く残っている点を指摘した。

性差別の舞台は、長年、日本や広範囲な五輪活動の両方で見られてきた森氏は、それを世界に向けて明らかにするカーテンを開け放ったに過ぎない性差別発言のために誰かが職務を失うに値する時があるとすれば、それは今だ過去にたまったものがあり、それを支払うべき時がやって来た森氏にとって退任すべき時は過ぎていると強烈な主張を展開した。

 多大な放映料を支払っているNBCの主張はIOCの判断になんらかの影響を与えるものと考えられる。

 またCBSニュースも、「性差別発言を受けた辞任要求が東京五輪のボス、森氏に向けて高まる」との見出しを取り、日本で辞任要求の声が高まっていることを紹介した。

「東京五輪を任される人物への抗議の嵐は収まる気配を見せない。この危機に対応するために委員会が招集され、この論争の決着の場となる可能性が金曜日に用意される中で、組織委員会の森会長に辞任を求める声は高まりを見せている」と伝えた。

 記事は、「世論調査のひとつは日本人の約60%が森氏は五輪大会を率いるのに適していないと考えている。米国での婦人参政権の運動を呼び起こすように、敵対する女性政治家たちは白のジャケットに身を包み、抗議のために国会を彩った。およそ400人の五輪ボランティアが参加を辞退し、東京都庁には怒りの電話が殺到している」と紹介。さらに大会スポンサーから次々と非難声明が出ていることをとりわけ問題視した。

「水曜日段階で14万5000人が森氏の対応に抗議し、善後策を求めるオンライン署名に参加した。日本や海外のアスリートたちは彼の辞任を求めた。IOCにとって最も胃が痛くなることは、もしかすれば巨大な利益を期待できる企業スポンサーが、東京五輪組織委員会会長の発言と(企業が)関係することに不満を表していることかもしれない」

 記事はまた「地球上で最も名声高く開放的な行事のひとつであるべきとされるもの(五輪)をガサツな性差別と並べたことは、圧倒的な世論の反発に対して苦悩を見せている東京五輪大会主催者が厄介者であることを証明してしまった」とも記した。

 同記事は森会長のトップとしての資質を問う意味で、過去の失態も掘り起こした。

「森氏にとって、こうした屈辱は初めてではない。元首相は、日本の戦後史におけるリーダーの中で2番目に低い支持率だった。ちょうど20年前には、日本の高校の実習船が米軍の原子力潜水艦グリーンビルに衝突し沈没したニュースを知らされたとき、森氏はゴルフをしていた。この事故では、高校生と教員を含め9人が犠牲となった。森氏は自分のプレーが終わるまでコース上に留まっていた」

“外圧”に弱いのが日本の政治だが、ついに国際世論までが強まった。森会長の進退は、いよいよ後がなくなったのかもしれない。

 森発言浮き彫りにしたジェンダー論誇張混同 

JBpress 2021年2月11日(木)6時01分配信/岩田太郎(在米ジャーナリスト)

事の本質はのイデオロギー上の衝突

 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」と発言したことが国内外で問題視されている。同委員会は、森発言が東京大会の基本的原則の一つであるジェンダーの平等に反し、さらにはオリパラの精神に反する不適切なものであったとして、火消しを狙った謝罪声明を発表した。

 しかし、森氏の辞任を求める声は大きくなるばかりだ。国際オリンピック委員会(IOC)が出した「森発言は著しく不適切」との再声明も沈静効果はなく、森氏の辞任は避けられない情勢となってきた。元来、人はジェンダーに関係なく是々非々で評価されるべきであり、森会長が女性の積極的な発言や参加を抑えようとしたことは、明らかに間違っている。

 思い上がった権力者としての言動だが、今の焦点である森氏の進退は些末な事柄に過ぎないように見える。なぜなら、多くの女性論客は事の本質を「女性の経済的・社会的な自立に対する抑圧」と捉えており、それが森氏をはじめとする昭和型政治家が護持しようとする「結婚と家庭の重視による共同体の持続可能性」とイデオロギー的に熾烈な衝突をしていることが問題の正体であるからだ。一過性の事象ではない。

 この記事ではまず、森発言をめぐるジェンダー議論が、近年顕著になってきた五輪の政治化の流れの中で起こった必然であったことを明らかにする。次いで、「私」の至上性を主張するジェンダー論と、「公」の重要性を説く共同体論の対立が、オリンピックという国際舞台においてどのような前提とロジックで展開しているのかを分析し、女性の社会進出が突き付ける「日本の選択」を読み解く。

 そもそも、森会長が反したとされるオリンピックの精神とは、何なのだろうか。週刊誌『女性自身』は、「そもそも五輪憲章には、こうある。『男女平等の原則を実践するため、あらゆるレベルと組織において、スポーツにおける女性の地位向上を奨励し支援する』」と根拠を示した上で、「つまり、五輪とは『性差別をなくす』ことを理念としている」と論じ、オリンピックの主目的がジェンダー問題の解決であると示唆した。

 また、ウェブメディアBuzzFeed Japanも、「オリンピック憲章は、明確に差別を否定している」と指摘し、憲章の根本原理の中にある次の部分に森氏の意見が抵触するとする。「このオリンピック憲章の定める権利および自由は人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、国あるいは社会的な出身、財産、出自やその他の身分などの理由による、いかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならない」

 だが、こうした報じ方には誇張や論点の混同が含まれる。なぜなら、憲章の根本原則で最初に述べられているのは、差別否定の政治的な道具としての五輪ではなく、生き方としてのスポーツ、そして競技がもたらす世界平和の礼賛であるからだ。実際、オリンピック憲章には以下のように書いてある。

単なる政治の道具に成り下がる五輪

 「オリンピズムは肉体と意志と精神のすべての資質を高め、バランスよく結合させる生き方の哲学である」「オリンピズムの目的は、人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てることである」

 スポーツによる相互理解や平和という至上目的を実現するために、障害となり得る差別が副次的に否定されるという立て付けとなっている。さらにジェンダーは、差別要因として挙げられる「人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、国あるいは社会的な出身、財産、出自やその他の身分」の一つに過ぎない。

 同様に、東京五輪の3つの基本コンセプトの一つである「多様性と調和」は、「全員が自己ベスト」「未来への継承」から成る全体の一部であり、ジェンダーは「人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治、障がいの有無など、あらゆる面での違い」から成る多様性の一構成要因に過ぎない。

 しかし、森会長を糾弾する人々の主張を聞くと、オリンピックの存在目的がジェンダー問題の解決であるかのような印象さえ受ける。また、森会長に対する国民の積年の恨みの発露が、ジェンダー問題に関する国民の総意と意図的に混同される一方で、森会長の退任で、求心力が絶大なトップを失った五輪が中止に追い込まれることよる自民党政権への間接的なダメージ狙いという、オリンピックの政治化が起こっていることも注目される。

 オリンピックは世界平和を目指す市民の非政府運動という成り立ちからして非政治志向であり、オリンピック・ムーブメントにおけるスポーツ団体は「政治的に中立でなければならない」と憲章で定められている。だが、その世界性や規模による宣伝効果から、国威発揚はもとより、国家間対立の人質として、常に政治に利用されてきた。

 ヒトラーが1936年ベルリン大会で五輪開催を「アーリア人種の優越性」誇示のプロパガンダに使った事例、米国が冷戦中のソ連の国際的地位を弱めようと、ソ連のアフガン侵攻を利用して1980年モスクワ大会をボイコットした出来事など、枚挙に暇がない。さらに、漢人による東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)での民族浄化や宗教弾圧に抗議して、2022年2月の北京冬季大会をボイコットする動きもある。
 
 国家以外の主体では、1972年ミュンヘン大会でパレスチナ武装組織「黒い九月」がイスラエル選手2名を殺害、残り9名を人質に政治的要求を突き付け、警察の解放作戦の失敗で人質全員が死亡した事件が有名だ(その後のイスラエルのパレスチナに対する報復爆撃で最大200名が死亡、黒い九月関係者20名以上が暗殺された)。

 一方、選手個人レベルにおいては、競技会場における選手の政治・宗教・人種などに関する宣伝活動を禁じているオリンピック憲章をめぐり、2012年ロンドン大会で韓国男子サッカーチームの朴鍾佑選手が竹島領有を主張するメッセージを掲げた事件が一石を投じた。

 こうした中、IOCの下部組織に過ぎない米国オリンピック・パラリンピック委員会が、「東京大会から米国の選手が宣伝の行動をとっても、平和的な抗議活動であれば制裁は科さない」との方針を打ち出し、IOCにおける憲章改正の討議や決議の手続きを経ずに、公然と違反を推奨する形になっている。異文化理解や世界平和をタテマエに、政治宣伝を狙って参加する選手が増えるのは必定だ。

 米NBCが支払う放映権料は全世界の50%以上を占め、IOC全収入の約40%に相当するため、米国の発言権は絶大だ。カネにものを言わせ、民主主義的な手続きを経ずに、五輪の憲法であるオリンピック憲章を実質上改変してしまうなど、いとも簡単なことである。

 非政治的であることで辛うじて保たれていたオリンピックの中立性や結束性は、すでに失われたに等しい。同時に、スポーツそのものの価値も、単なる政治の道具にまで下げられたわけだ。東京五輪の主催国である日本において、オリンピック運動の目的がジェンダー問題の解決であるかの如き印象を与えるメディアの報道や論評は、この大きな流れの中で理解する必要がある。

ジェンダー議論が欧米出羽守になるワケ

 森会長は、スポーツ庁が示した指針に沿って日本オリンピック委員会(JOC)の女性理事を全体の40%以上とする目標について、「これは文科省がうるさく言うんで」と言及し、「(男性)理事をかなり削って女性の枠を増やすのに苦労したと聞いた」「(女性理事を増やすことに)理事の中でも反対があった」と述べている。

 一方のスポーツ庁は、「本ガバナンスコードは(法的に)強制力を有するものではありません」「関係者の皆様の任意の御協力を得つつ、これを実効的に運用することが必要」としている。だが、いつの間にか「機会の平等(equality)」を基準にするのでなく、「結果の平等(equity)」を追求することで、是々非々ではなくジェンダーが主な選考基準とされるべきとの圧力を感じたからこそ、森会長は確信犯的に(間違ったやり方で)反論したものと思われる。

 有能な女性候補がジェンダーを理由に差別されてJOC理事になれなかったという具体的な主張は現時点では出ていないようだが、スポーツ庁の室伏広治長官は指針が策定された背景として、「国際社会で認められる日本であるためにも大変重要」であったことを挙げている。つまり、国際社会(実質上は欧米諸国)からの外圧だ。

 社会に対して重大なインパクトがある「結果の平等(クオータ制)」は既得権が生まれ、妥当性に関する検証のメスが入りにくくなる可能性が高い。それゆえに、国民の代表たちによって議論が尽くされるべき重大な方針転換であるにもかかわらず、言論の場や国会をバイパスして、外圧とオリンピックの政治利用により実質上達成する裏口スキームが進行中なのだ。

 実際に、今回の森発言に対しては、「国際的な感覚から言えば、ありえない」(国連女性差別撤廃委員会の秋月弘子委員)、「海外では差別と捉えられる」「英国、フランス、米国の友人から“日本は大丈夫か”“恥ずかしくないか”と」(1992年バルセロナ五輪柔道女子銀メダリストで日本女子体育大学教授の溝口紀子氏)、「海外なら即クビ」(順天堂大学教授兼女性スポーツ研究センター長の小笠原悦子氏)など、欧米出羽守(おうべいではのかみ)的な日本批判が行われている。

 注目点は、結論(国際社会に認められるためのジェンダーの結果の平等)と理由(国際社会に認められるためのジェンダーの結果の平等)が同じであり、「A←なぜならA」「これは正しい←なぜなら正しいから」という論点ずらしの循環論法が用いられていることだ。これは、もっともらしく聞こえる主張の論拠が、実は綿密な検証に耐え得るものではないことを示唆している。

 理由は、根底において「女性の選択肢の拡大=自動的に社会の幸福の増進」という証明困難な前提が存在するからである。次回で見るように、この論理は「人口減に伴う共同体持続性の欠如」「私による公の乗っ取りによる社会不安定化」という致命的な欠陥をかかえているため、反論に対して情緒的かつ攻撃的な「異論や論敵の徹底排除・抹殺」が行われることが多い。

海外ではを繰り返す批判者の怠慢

 また、欧米における白人リベラルエリートの政治的志向や興味としてのジェンダーが、日本など非西洋が必然的に「アップデート」すべき運命の方向性であるとする、西洋・白人至上主義のメタナラティブ(壮大な統一的物語)が増幅されている。だが後述のように、「西洋の価値観が至上かつ普遍である」との前提は、エビデンスにそぐわない。加えて、もし本当に日本や非西洋の価値観が西洋のものに劣るのであれば、聞こえのよい「多様性」や「平等」の看板は金輪際、下ろすべきだろう。

 さらに重要なのは、ジェンダー論は女性の経済的・社会的な「自立」が命題でありながら、非西洋における実現には、西洋の助けと支配が必須であることだ。東洋人女性が救世主たる西洋自由主義によって解放される「解かれた纏足(unbound feet)言説」や、「スペイン人エルナン・コルテスの征服によって逆説的に自由を獲得した、アステカ人協力者のラ・マリンチェ」のような歴史的パターンが繰り返されている。

 彼女たちをエンパワーする現代のコルテスはさしずめ、「#Don'tBeSilent(黙らないで)」「#GenderEquality(ジェンダー平等)」イニシアティブに賛同の意を表明した在日欧州連合(EU)代表部、ドイツ大使館、フィンランド大使館、スウェーデン大使館、アイルランド大使館やポルトガル大使館、国連広報センターなどであろう。「理性」「知性」に代表される西洋の啓蒙思想の持続性の無さが、経済格差の拡大やコロナ対応の失敗、人口減少、移民問題、そして民衆の不満となって噴出する国々にとっては、願ってもないアリバイ作りの機会である。

 こうした外圧はIOCの「森発言は不適切」との指摘と合わせ、法の上の法として、日本の言論や社会のあり方を支配してゆくことになろう。

 いずれにせよ、過剰に理想化された幻想の欧米社会像を用いて、「海外では」と言えば何でも説明できてしまう怠慢こそ時代遅れであり、「持続性」という現実の直視によるアップデートが必要なのではないだろうか。ジェンダーの「結果の平等」は、自己矛盾に満ちた詭弁や外圧によってではなく、共同体の持続性によって正当化されるべきであるからだ。

次回「問われる『女性の自立』と『社会の持続性』 森氏が消えても残る論点」に続く

 

2021年1月28日 (木)

【東京2021】五輪後の選手宿舎「晴海フラッグ」マンション販売どうなる??

東京五輪中止32年に延期説も…ならば選手村マンション晴海フラッグどうなる

デイリー新潮 2021年1月26日(火)5時58分配信

 英タイムズ紙が1月21日、与党幹部が今年の五輪開催を非公式ながら中止を決定、2032年の開催を目指していると報じた。これに対して内閣官房は「そのような事実は全くございません」と否定。しかし、仮に今年の開催が中止となった場合、選手宿舎を改修した上、販売される「晴海フラッグ」群は一体どうなるのか? 

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 東京五輪は今年が無理なら、2024年への再延期説も出ている。もっとも、それには24年開催のパリ、28年開催のロサンゼルスの承諾を得なくてはならない。となると、32年開催がにわかに現実味を帯びてくるのだが……。

「今年、強引に五輪を開催してコロナの感染者が増えたら、日本の責任問題になりますからね……」

 と話すのは、住宅ジャーナリストの榊淳司氏である。

「アメリカやフランス、イギリス、ドイツはロックダウン状態ですし、アメリカの死者は第2次世界大戦と同じくらいに増えています。選手を五輪に出場させない国が続出し、参加が激減する可能性があります。五輪開催を完全にあきらめるか、32年に開催するか、二者択一となるとみています」

自転車で通勤

 いずれにしても、今年の開催は難しいと見ているようだ。

 晴海フラッグは2019年7月、分譲4145戸のうち第1期分譲として940戸が売りに出され、うち893戸に2220件の申し込みがあった。平均倍率は2・36倍で、最多販売価格帯は6400万円。入居は当初2023年の予定だったが、五輪延期で24年になっていた。第2期分譲は20年3月の予定だったが、延期となり、販売時期は未定となっている。

 五輪が1年延期となったことで、第1期分譲で契約した人には、契約を解除できるようになった。むろんその場合、手付金も全額返却されるという。いまのところ、解約した人はほとんどいないようだが、先の榊氏はこう断言する。

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「手付金が戻るのであれば、解約することをおススメします。今年五輪が開催されなかったら、晴海フラッグは単なる駅から遠い不便なマンションになってしまいます。最寄り駅の大江戸線勝どき駅から歩いて20分なんて遠すぎます。今どきこんな立地のマンションは建てませんよ。しかも、勝どき駅周辺にはタワーマンションがどんどん建っており、勝どき駅はキャパオーバー。朝の通勤ラッシュはものすごく混雑します」

 交通混雑の解消のため、晴海フラッグと新橋駅を結ぶBRT(バス高速輸送システム)の運行を計画している。ピーク時には1時間で20便程度(乗客2000人)を運行するというが、

「BRTを運航させても足りないでしょう。結局、大手町まで自転車で通勤する人も出ると思います」(同)

五輪中止で2割下落

 実際、今年の五輪開催が中止となれば、間違いなく解約者が相次ぐという。

「晴海フラッグの売りは、五輪の選手宿舎として使われたということでしょう。中止となれば、ただのマンションですよ。資産価格はガタ落ちです。契約した人の半数は解約するでしょうね。契約者が450戸に減れば、4145戸のうち、約9割が売れ残ることになる。その後の販売は苦戦を強いられるでしょう。とはいえ、すでに契約した人がいるため、2、3年間は値引きができないでしょう。結局、全て売るには7年くらいかかるのではないでしょうか」(同)

 五輪中止なら、すぐに販売価格は2割程度下げる可能性もあるという。

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「すでに契約した方も含め、2割下げればいいわけですからね。例えば7000万円だったものが、5600万円になります。それでもデベロッパーは、利益が出ると見ています」(同)

 なぜ利益が出るのか? 

「都から非常に格安な値段で土地を購入したからです。1戸当たりの土地の価格が約250万円ですよ。あまりにも安く都が売却したので、現在、東京都を相手取って住民訴訟が起こっています」(同)

 東京都は、2016年末に三井不動産などの開発業者11社に13万3906平米の土地を129億6000万円で売却。周辺の地価に比べて10分の1以下の激安価格だったため、17年8月、「晴海選手村土地投げ売りを正す会」の住民33人が値引き分を不動産会社に請求するよう都に提訴している。

 仮に、五輪が2032年に延期されたらどうなる。

「32年開催なら、11年後でしょ。そんな先まで待つことは不可能です。晴海フラッグは選手村としては使用するのを諦め、すぐに分譲マンションとして売却するしかありません。有明には他にも東京都の土地がありますから、新たに選手村を建てるしかないでしょうね」(同)

いずれにせよ、晴海フラッグはあまりおススメできる物件ではないということか。

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 AKIRA予言が現実に?無観客の五輪会場をコロナ直撃 

ダイヤモンドオンライン 2021年1月28日(木)6時01分配信/窪田順生

漫画AKIRAの不吉な描写 東京五輪は無観客か規模縮小で開催

 「五輪中止」の世論が高まっている。

 NHKが今月9日から行った世論調査では、「開催すべき」という回答は16%で、「中止すべき」「延期すべき」という回答は合わせておよそ80%となっている。また英タイムズが、「連立与党幹部が『日本政府内でも開催が難しいという意見で一致している』と述べた」と報じたことも、こうした傾向に拍車をかけている。

 ちなみに英タイムズ報道は、個人的にはかなり信憑性が高いとみている。実は、年明けから「五輪後」と言われる総選挙の当落予測が出始めており、軒並み与党に厳しい結果が出ているからだ。

 GoToゴリ押しや最近の医師会優遇策からもわかるように、基本、日本の政策は「選挙に勝てるか」という視点が重視される。五輪強行で支持率がさらに下がれば、多くの与党議員が「失業」してしまう。これを是が非でも避けたい与党内勢力が、「中止」を外堀から埋めていくために海外メディアにリークする、というのは自明の理だ。

 このような五輪をめぐる情報戦が水面下で繰り広げられる中、現実的な落としどころではないかと言われているのが、「無観客または規模縮小開催」である。関西大学の宮本勝浩名誉教授の試算では、五輪を中止した場合の経済的損失は約3兆4624億円だが、無観客開催は約2兆4133億円と、金銭的被害を少なく抑えられるからだ。

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 確かに、まったくの「中止」にしてしまうと、コロナでイベント業界の人たちが大打撃を受けたように、多種多様な業界への悪影響は必至だ。「無観客または規模縮小」は、コロナ対策をしながらGoToを進めるような、「コロナと経済活動の両立」を目指す菅政権が流されやすそうな「折衷案」である。

 ただ、個人的にはこの「無観客または規模縮小開催」には嫌な予感しかない。昨年、コロナの流行や五輪延期を「予言」したとして大きな話題になった漫画『AKIRA』の中に、不吉な描写があるからだ。

 それはズバリ、「時の権力者がガラガラのオリンピックスタジアムで、国民強制参加のイベントを強行すると、コロナに直撃されて東京が壊滅的な被害を受ける」ともとれる描写なのである。

ネット民が騒然となった AKIRAの予言の中身

 「ちょっと、何を言っているのかわからない」とシラけている人も多いと思うので、この不吉な描写を説明する前に、まずは『AKIRA』という作品と、昨年ネットで話題になった「予言」について簡単に解説しよう。

 『AKIRA』は大友克洋氏が1982年から『週刊ヤングマガジン』で連載したSF漫画で、1988年にはアニメ映画も公開された。スティーブン・スピルバーグ監督をはじめ、世界中のクリエイターたちからも高く評価されている。SFだけあって、そのストーリーはかなりぶっ飛んでいる。

 1982年に東京で新型爆弾が炸裂し、これが引き金となって第三次世界大戦が勃発。凄まじい爆発で巨大なクレーターができ、大半が水没してしまった東京は、戦争が終わると「ネオ東京」として復興の道を歩み出した。そして、東京オリンピックを翌年に控えた2019年のこの街で、『AKIRA』という凄まじい超能力を持つ子どもを巡って、薬で超能力が目覚めた少年・島鉄雄とその親友・金田、そして軍隊や新興宗教などが入り混じった争いが繰り広げられていく――という物語だ。

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 では、「予言」とは何かというと、まずはもうおわかりの通り「東京2020」の開催だ。そしてそれだけではなく、「東京2020中止」も示唆しているということで、大きな話題になったのだ。作品内で、その東京オリンピックの競技場の建設現場が描かれているのだが、そこには「開催まであと413日」という看板とともに、「中止だ 中止」という落書きがなされている。

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 またそれだけではなく、「コロナの流行」も的中させたと話題になった。劇中の世界で発行されていると思しき新聞に「WHO、伝染病対策を非難」という見出しがあったからである。

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 強引に結びつけているだけではないかと思う人もいるだろう。筆者もそう思っていた。実はこれらの「予言」については、筆者は昨年3月の記事「漫画『AKIRA』が新型コロナを予言!?ネット民が震える怖い噂の種明かし」の中で解説している。

 作者の大友氏自身が『AKIRA』を「昭和の自分の記録」と位置付けているという事実から、1960年代に実際に起きた五輪反対運動、コレラやエイズなどの伝染病パニックが、作品に投影されたものではないかという指摘をさせていただいた。

 令和日本の社会問題の多くが昭和日本から繰り返される「リバイバル」であることが、予言の正体ではないかと考察したのだ。

 この考えは、基本的に今も変わらない。が、今の段階で改めて『AKIRA』をじっくり読んでみると、現在の日本が置かれた苦境を示唆しているとしか思えない「不気味な描写」がいくつかあるのも、また事実なのだ。

 その中の1つが、前述した「時の権力者がガラガラのオリンピックスタジアムで、国民強制参加のイベントを強行すると、コロナに直撃されて東京が壊滅的な被害を受ける」ともとれる場面だ。

 細かな背景は割愛するが、この作品では、AKIRAの力が解放されたことで壊滅的な被害を受け、無政府状態になったネオ東京で、2つのグループが勢力争いをする。鉄雄をリーダーとする「大東京帝国」と、ミヤコというこれまた超能力を持つ女性を教祖と崇める新興宗教だ。

 瓦礫の中でボロボロの衣服を身にまとい、飢えや怪我に苦しむ都民を、ミヤコ教は教団本部に受け入れて、手厚くサポートする。一方、大東京帝国は、鉄雄の超能力を目覚めさせた薬物を配布するが弱者救済には力を入れない。当然人心が離れて、ミヤコ教にすがる都民が増えていく。

国民に全員参加を呼びかけても 五輪スタジアムはガラガラ

 そこで、大東京帝国は勢力拡大を目指し、士気の高まるようなイベントをボロボロになったオリンピックスタジアムで開催する。「大東京帝国大集会」である。注目すべきは、都民にこんなアナウンスをしていることだ。

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 「大東京帝国国民に告ぐ 大集会である全ての国民は参加せよ!いかなる例外も許されない」

 しかし、そんな「国の威信をかけた一大イベント」にもかかわらず、オリンピックスタジアムは、大量の都民が押し寄せるミヤコ教本部と比べると、ガラガラでイベントもちっとも盛り上がらない。その寒々としたムードは、現在のコロナ禍で「無観客」や「規模縮小」を余儀なくされた大型イベントと妙に重なる。

 さて、ここまで説明をすれば、筆者が何を言いたいのか、何となくご理解いただけたのではないか。日本において、このように「全員強制参加」を呼びかけられる国家イベントといえば「五輪」しかない。

 実際、JOCのスローガンには「全員団結」が掲げられているし、18年末には「朝日新聞」が、都立高校の教師が、クラスの生徒たちに本来は任意参加であるボランティアの申し込み用紙を配り、「全員出して」と言っていたと報じている。やっていることは、JOCも大東京帝国とそれほど変わらないのだ。

 このような図式を踏まえると、大東京帝国がオリンピックスタジアムで開催した参加者がスカスカの「大集会」というのは、今夏に開催されるであろう観客席がスカスカの「無観客または規模縮小五輪」を暗示しているのではないか。

 「そんなのはこじつけだろ」と冷笑するかもしれない。しかし、劇中においてこのオリンピックスタジアムで開催されたイベントが、その後空から降り注ぐ「コロナ」によって大混乱に陥った、と聞いたらどうだろう。

大量破壊兵器SOLが 連想させるコロナの恐怖

 「大東京帝国大集会」の最中、会場には鉄雄を倒すために金田、さらにはかねてから鉄雄の命を狙う軍隊の大佐がやってくる。そして、この大佐が鉄雄の前に立ちはだかり、人工衛星からレーザー光線を地上に照射する大量破壊兵器「SOL」(ソル)を使用。

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 天から降り注ぐ巨大なレーザーに対して、鉄雄はかろうじて直撃を避けるも、その攻撃をきっかけに能力が暴走して肉体が崩壊し、化け物のような姿へと変化。そして大東京帝国の部下も次々殺してしまうなど、オリンピックスタジアムは大混乱に陥ってしまうのだ。

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 この後、物語はクライマックスを迎える。なんやかんやとあるが、最終的には東京では1982年時のような凄まじい爆発が起き、再び壊滅的な被害を受けてしまうのである。

 ここで筆者が強調したいポイントは、「ソル」が五輪スタジアムに降り注ぐことによって、阿鼻叫喚の地獄が始まるということである。「SOL」とはラテン語で「太陽」を意味する。

 このご時世、人々を地獄に突き落とす「太陽」と聞くと、どうしても「コロナウイルス」が連想される。この1年、何度もニュースで見かけたように、このウイルスを電子顕微鏡で見ると、膜に覆われた表面に突起のようなものが出ている。

 「この突起が王冠(ギリシャ語でコロナ)や太陽の光冠(コロナ)のように見えることから、「コロナウイルス」という名前が付きました」(朝日新聞2020年3月22日)

 ちなみに、「コロナ」の直撃を回避して化け物に変貌する鉄雄は、大東京帝国を立ち上げる前は「クラウン」という暴走族を牛耳っていた。クラウンの語源は「コロナ」である。

 これらの奇妙な符号を眺めていると、このコロナ禍の中で、「無観客または規模縮小五輪」を強行するということが、東京、ひいては日本にとって何か恐ろしい悲劇を招くことになるのではないか、と感じざるをえない。

AKIRAの予言は正しかったと 言われないよう、賢明な決断を

 ――などということを、「やりすぎ都市伝説」風にいろいろと語ってみたものの、もちろんこれは筆者が勝手に想像でつくり上げた話なので、あまり真に受けないでいただきたい。巷に溢れる「陰謀論」を見ていただければわかるように、まったく関係のない2つの事象をそれっぽく結びつけることは、実はそれほど難しくはないのだ。

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 たとえば、『AKIRA』で東京壊滅のきっかけをつくる「島鉄雄」と、五輪開催のカギを握る我らがリーダー、「菅義偉」。名字が「菅」「島」で一字という共通点があるが、そのビジュアルもよく似ている。画像検索していただければわかるように、鉄雄はかなり「おでこ」が広く、金田から「デコ助」などと呼ばれる。一方、菅氏も「おでこ」が印象的だ。

 また、島鉄雄の「鉄」の字も菅氏を連想させる。『破産した弟がなぜJR企業の役員に? 菅首相と慶應卒弟のJR“既得権益”』(文春オンライン20年12月31日)や『菅官房長官の強固な「運輸人脈」 鉄道業界のヒト・カネの繋がり』(選択2019年8月号)などで追及されているように、菅首相はかねてから「鉄道」が政治力の源ではないかと指摘されている。

 実際、地元で「菅系企業」の筆頭と言われているのは「京浜急行」。また、菅首相に大きな影響を与えたという父・和三郎氏は、「南満州鉄道」の社員だった。このように、数々の「鉄」との深い関係に加えてビジュアルの共通点を踏まえると、「菅義偉=島鉄雄」としか考えられない――といった感じである。

 「世の中にはこんなアホなことを考えるヒマ人もいるのだな」とぜひ笑っていただきたい。誰もがイライラ、ギスギスしている今の日本に必要なのは、くだらない与太話を笑い飛ばす心の余裕だ。しかし、今の状況で五輪を強行することが、さらなる日本の混乱を招く恐れがあるということは、笑って済まされない事実だ。

 菅義偉首相には、後世で「やっぱりAKIRAの予言は正しかった」などと言われないよう、日本国民の生活と健康を守るための賢明な判断をお願いしたい。

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関連エントリ 2013/09/09 ⇒ 【2020年五輪】やはり最大課題は✍「汚染水対策」

 菅さん貴方に総理はムリだったね」全国民が思ってること 

現代ビジネス 2021年1月28日(木)7時02分配信

 情熱と意志をこめたリーダーの言葉を、国民は欲している。だが彼は下を向き、原稿を棒読みして、ぶつぶつ呟くのみ。ああ、総理の器じゃなかったのか―。国難のさなか、皆、不安でいっぱいです。

当たり散らす日々

 「小池が、犬と猿と雉を連れて来るんだって?」

 2021年の新年は、コロナ禍とともに明けた。もはや隠しようもない。この国の為政者としての、菅による大失敗である。

 菅は、東京都の小池百合子知事が緊急事態宣言を要請すべく、1月2日に神奈川、埼玉、千葉の知事と共に官邸に乗り込んでくると聞いた際、冒頭のように吐き捨てた。

 「菅さんは『小池のパフォーマンスにやられた』と地団太を踏んだ。ただ、その後の世論調査でも『緊急事態宣言が遅すぎる』という声が圧倒的多数を占めているように、先手を打てなかった総理の判断ミス。これまでのコロナ対応はすべて裏目に出ていて、焦る菅さんは官邸で怒鳴り散らしています」(官邸関係者)

 菅は普段、小池のことを「おてもやん」と呼んで揶揄している。

 おてもやんとは熊本民謡などに登場する、白塗り厚化粧で頬に丸い紅という、滑稽で奇妙な容貌をイメージさせる女性像だ。「おかめさん」のような女性と言えば分かりやすい。

 小池のことをその「おてもやん」に喩えて笑っているという話は、菅の周辺では有名な話だが、こんなことが小池の耳に入ったら、ただでさえ軋轢が噂される両者の関係が、ますます険悪になってしまうことは確実だ。

 いずれにせよ、菅に対する国民の信頼は、完全に失われたと言える。1月7日、「必要ない」という自身の言を翻して1都3県への緊急事態宣言を発出した際も、なぜか時折ニヤニヤとしながら会見を行い、国民を失望させてしまった。

 「こんにちは、ガースーです(ニタァ)」

 先が見えないコロナのトンネルの中でもがく人々が見たいのは、そうした頓珍漢な人気取りをしたり、ヘラヘラと誤魔化したりするリーダーの姿ではない。覚悟と意志、決断力を持って、自分の言葉で国民に語りかけ導いてゆく総理大臣だ。

 だが、どうやら菅には荷が重い。「器」ではなかった―。いまや、誰もがそう思っているだろう。

 「官邸がまったく、機能していない」

 そう語るのは、政権の中枢を知る政府関係者の一人である。

 「菅総理に直接、進言をする人間が誰もいない。総理が話すのは、側近の和泉洋人補佐官だけ。菅さんは、自分の意に反する意見を聞くとキレて激怒してしまうから、誰も何も言えなくなった。

 田村(憲久)厚労相すら、『コロナの感染状況が危機的だ』という報告をしたら逆鱗に触れ、同席した官僚が渡したペーパーを机の上に投げ捨てられたほど。田村大臣は精神的にかなり追い詰められ、心身ともに参っています」

話を聞かない、信用しない

 菅が執念を燃やしているのは、コロナ対策よりも、「情報統制」だ。1月5日、朝日新聞が、「外国人新規入国、全面停止へ」という記事を報じた。

 イギリス、南アフリカなどで確認されている変異ウイルスの国内への侵入を防ぐため、中国・韓国を含む外国人の入国を全面停止することを、政府が検討に入ったとする記事だった。

 これに菅は、「漏らしたのは誰だ!」と激怒し、官邸内で厳しい「犯人捜し」が始まったという。

 「菅総理に言わせると、検討中に過ぎない情報を漏洩したのは内閣官房の人間に違いないということで、和泉補佐官に指示を出し、躍起になって『犯人』を割り出そうとしました。メディアと付き合いがあるスタッフは、LINEで情報をやり取りしていないかなど、徹底的に調べられたようです。

 菅さんは一部の外部有識者とは会って話を聞きますが、身内をまったく信用しない。部下は無能か、裏切り者ばかりと思っている。周囲もそんな総理の態度に辟易して、何も言わなくなる。すべてが悪循環になっている」(官邸スタッフ)

 菅本人が宣言した通り、現在は緊急事態、日本にとっての国難だ。

 コロナの感染拡大は止めなければならない。だが、経済を崩壊させるわけにはいかず、同時に国民の生活を守らなければならない―。

 そこに明確な「正解」はない。そんなことは誰もが分かっている。だからこそ、国のトップは多種多様な意見に耳を傾け最善策を探り、その中で決断を下し、結果には責任を負うという、強い覚悟を示す必要がある。

 だが、菅にはそれができない。「Go Toキャンペーンは感染拡大と関係ない」と強行しながら、批判を浴びると折れて中断する。「緊急事態宣言は必要ない」と言っていたのに、知事や世論の突き上げを食らうと、緊急事態を宣言する。

 「柔軟」なのではない。菅の場合、支持率の急落(1月9~10日、共同通信社調査で前月比9ポイント下落の41・3%など)といった「世間の顔色」を窺い、その場しのぎで泥縄式に対応をコロコロ変えているだけだ。

 「菅さんの信条は、『ブレないこと』だった。ところがコロナ禍の中で単に話を聞かない頑迷固陋な政治家と化してしまい、やることなすことすべてが非難を浴び、結果としてブレブレの状態になっているのは皮肉なことです」(自民党ベテラン議員)

官邸も党もバラバラ

 リーダーとしての器、政治家としての「器量」とは何か。こんな話がある。菅の政治上の師である梶山静六(元官房長官)は、定期的に「悪口会」と称する会合を番記者たちと開いていたという。

 「梶山さんは、記者を集めて『俺に関する悪評をすべて教えてくれ』と言って、自分がどんな批判を世間やメディアで受けているか、ひたすら聞く会を開いていました。

 時には、記者たちが正直に伝える罵詈雑言があまりに酷いため、『バカにしているのか! 』と梶山さんが激怒して退席してしまうこともあった。それでも本人がすぐ気を取り直し、会は続いたのです。

 菅さんには、そうした懐の深さがない。だから、周囲にイエスマンや太鼓持ちしかいなくなる。批判する者、反対意見を唱える者は、即時排除する。その器の小ささ、狭量さが、これまでのすべての失策に繋がっている」(自民党閣僚経験者)

 官邸はもちろん、与野党も役所も、民間もすべてが一丸となって協力しなければ、到底、このコロナ禍は乗り切れそうにない。だが、菅にはそれをまとめるだけの「器量」がない。したがって、迷走し、混乱だけが広がっていく。

 自民党代議士の一人がこう証言する。

 「年明けから、加藤(勝信官房長官)さんが、森山(裕国対委員長)さんの事務所に何度も通っている。本来、官邸と国対委員長との間を繋ぐ坂井(学)官房副長官がまったく機能しないからです。

 森山さんは『こんなに相談や報告に来ない奴は初めてだ』と怒っていた。それで仕方なく、加藤さんが国対とやり取りをする羽目になっている」

 菅政権の後ろ盾は、言うまでもなく、二階俊博幹事長。両者の関係は蜜月と言われてきた。ところが実際は、双方の意思疎通がうまくいかなくなっているという。

 「森山さんは、『国会議員の会食は4人まで』というルールを作ろうとして猛批判を浴びた。会食好きの二階さんに配慮したものでしたが、完全に『戦犯』扱いとなり、すこぶる機嫌が悪い。

 一方で、下村(博文政調会長)さんが、『4月には政局になる』などと言い出し、『(下村が所属する)細田派が仕掛けてきた』と、派閥抗争の火種も生じている。

 つまり、官邸、国対、党すべてが、いまやバラバラになって政府が空中分解しかけている。コロナ対策がうまくいくわけがないんです」(同)

 菅が無力ぶりを露呈して苦悶する中、後見役を自任するはずの二階は、表面的には菅を擁護する立場を取っている。

 「二階さんは1月7日、党本部に側近の林幹雄選対委員長代理らを集め、観光立国調査会を開き、『緊急事態宣言終了後の、速やかなGo Toキャンペーン再開』などを求めました。

 政府へのかなりのプレッシャーになることは間違いありませんが、菅総理については、『支持率なんか気にすることはない。文句をつけようと思ったらいくらでもつけられるが、だったらお前がやってみろってんだ』などと言って庇っています」(二階派担当記者)

 とはいえ、融通無碍で朝令暮改の二階のこと。こうした発言を真に受ける者はそう多くない。

 「二階さんは、ポスト菅を見越して、自分の手駒探しを始めています。幹事長代行に据えた野田聖子に、『どんどん発信していい』とお墨付きを与えて露出させている。昨年末には密かに石破(茂元幹事長)とも会談し、手持ちのカードとして保持している」(二階派関係者)

 菅がコロナ対策に失敗したのは、観光産業を重視する二階に対する度を越した配慮が原因と見られているが、だからと言って二階は、「菅と心中する」と考えるような男ではない。

 重要なのは、「選挙に勝てる(人気の)総理総裁であること」。支持率が暴落した菅は、今後あっさり切り捨てられる可能性が高まっている。

もう解散もできない

 政治アナリストの伊藤惇夫氏は、「菅政権は、かつての三木武夫政権に似ているような気がする」として、こう語る。

 「'74年、田中角栄が金脈問題で辞任した後、当時の椎名悦三郎副総裁が、後継に三木さんを指名して三木政権ができました(椎名裁定)。ところが、三木さんがロッキード事件の真相究明に積極的に動き出すと、自民党内から猛反発を食らって、追い込まれたのです」

 三木批判に回った者の中には、後継指名をした張本人の椎名も含まれていた。「なぜ?」と聞かれた椎名は、「(政権を)生んだのは私だが、育てると言った覚えはない」などと嘯いたとされる。

 「三木さんは解散総選挙に打って出て局面を打開しようとしましたが、閣僚を含め周りが反対して任期満了まで選挙ができず、最後には惨敗して辞任しました。

 三木さんと菅さんの共通点は、三木さんは弱小派閥で菅さんは派閥さえなく反主流派だったこと。そして、権力者の二階幹事長による『裁定』でできた政権という点です。

 二階さんも、自分が作った政権だからといって、体を張って菅総理を守るかといえば、それは考えられない。三木おろしをやったのは当時の福田派と大平派ですが、今で言うと、細田派と麻生派になります」(伊藤氏)

 菅の命運はこのまま尽きてしまうのか。自民党幹部の一人もこう語る。

 「ここまで不人気になっては、菅総理に解散をする力はなく、10月の任期満了まで待って選挙が行われる可能性が高い。

 その直前、9月の自民党総裁選で国民人気の高い『選挙の顔』を選ぶことになるが、小泉進次郎などは経験不足だし、めぼしい候補がいない。顔になり得るのは河野太郎(行革相)くらいか」

 国民にとって不幸なのは、いずれにしてもコロナ禍は当面、菅総理のもとで戦わざるを得ないということ。穴の開いた器で水を掬うような、虚しい努力になりはしないか……。(文中一部敬称略)

東京五輪観客50歳以下限定」医療関係者の仰天プラン

東スポWeb 2021年1月28日(木)11時30分配信

 新型コロナウイルスの影響で東京五輪開催の可否や開催方式が見えてこない中、医療関係者から仰天プランが飛び出した。感染症に詳しいナビタスクリニックの久住英二理事長は「無観客開催が理想」とした上で、観客の入場年齢を「50歳以下」に限定することを推奨。一歩間違えれば差別問題に発展しかねないが、医療崩壊を食い止めない限り、安全な開催は保証できないという。

 久住理事長はまず、新型コロナウイルスに感染した患者のリスクについて、こう説明した。

「英国での医療記録をもとに約1700万人を対象に調査をした結果、圧倒的に年齢がリスクだということが分かっている。糖尿病や高血圧なんてどうでもいい。合併症のある50歳より、合併症のない60歳の方がはるかに重症化しやすい。年齢が圧倒的に重症化や死亡リスクに関係している」

 実際に厚生労働省のデータ(昨年11月時点)でも、50歳以下の重症化率は0・3%だが、60歳以上になると8・5%に上昇。死亡率も50歳以下は0・06%と低いものの、60歳以上は5・7%にまで膨れ上がっている。

 そんな状況を踏まえて「どうしても観客を入れるのであれば、年齢制限をしたらどうか。ぶっちゃけ、重症化しても病院に入れてもらえない状況がある中で、入院するような状態になる人が増えなければいい。入院が必要なくて、医療現場に負荷がかからないような人たちに限定して観客を入れたらいいと思う」と提案した。

 苦肉の策とはいえ、年齢制限を実施した場合、高齢者から批判の声が噴出するのは確実。差別問題にまで発展しかねない。それでも「ウイルスは明らかに高齢者の人たちをたくさん殺しにいっている。それを『みんな権利は同等だから』って言って、年齢で分けたりせずに、同等に扱ったりするのはちょっとどうかなと思う」と主張するのも、あくまで医療崩壊を危惧してのことだ。

 その上で「お年寄りが亡くなる病気なのにお年寄りが出歩いていたら、病院がいくらあっても足らない。前回の東京五輪(1964年)を見て、もう1回、五輪を見られると思ってチケットを購入した高齢者は、若い方にチケットを譲ったらどうか。高齢者への差別でもなく(新型コロナウイルスに)かかったときに入院できる病院がなくなるので」と理解を求めた。

 ただ理想とするのは無観客。「若い人たちの間でも感染が広がれば、やがて50歳以上の人たちのところにも新型コロナウイルスが届くので(年齢制限も)あまり望ましくはない」とくぎを刺すのも忘れなかった。最近は新型コロナウイルスに感染しても入院先が見つからず、自宅療養中に亡くなる高齢者が相次ぐなど医療崩壊の危機が迫っており、IOCや組織委も何らかの決断を迫られそうだ。 

 コロナ入院拒否の“懲役罰金削除で与野党合意 

共同通信 2021年1月28日(木)10時52分配信

 自民党の森山裕、立憲民主党の安住淳両国対委員長は28日、国会内で会談し、新型コロナウイルス特別措置法と感染症法の改正案修正を巡り、感染症法改正案に導入された入院拒否者らへの刑事罰を削除することで合意した。

 行政罰の過料に変更する特措法改正案で規定する営業時間短縮命令に従わない事業者への過料は、金額を引き下げる方向で検討する。

 緊急事態宣言の前段階となる「まん延防止等重点措置」を発令する際の国会報告を政府に要請することも確認した。

 入院拒否者に対する「1年以下の懲役か100万円以下の罰金」と、疫学調査拒否者に対する「50万円以下の罰金」を過料に修正する。

 

2021年1月17日 (日)

【東京2021】NYタイムズ「五輪開催の見通し暗くなってきた」✍“中止論”相次ぐ

 海外メディアで東京五輪中止論相次ぐ「見通し暗くなってきた-NYT紙 

デイリー 2021年1月17日(日)7時30分配信

 新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めが掛からない中、1年延期され2021年7月に開幕予定の東京五輪にも暗雲が漂っている。年明けから海外メディアも悲観的な論調が相次いでおり、15日の米ブルームバーグ通信は「東京2020五輪がまだ確実ではない理由」と題し、「第二次世界大戦以来、最初の中止となる可能性がある」と報じた。

 中止となる理由に3点を挙げ「1つは依然として猛威をふるうパンデミック」「2つ目は日本政府が1月に大都市圏で緊急事態宣言を出しており、日本で依然として感染が高く推移していること」、そして最後の理由を「開催国のサポートの喪失です」とし、NHKの世論調査で開催支持が16%しかなかったことを指摘した。

 同日の米「ニューヨーク・タイムズ」紙も「見通しは暗くなってきた」と報じ、中止の可能性にも言及。「東京五輪の計画は日ごとに不確実になっている。東京と国際オリンピック委員会双方の当局者は、安全な大会を開催することは不可能である可能性があることを認め始めている」とし、「これは五輪準備のために120億ドル以上を費やし、さらに延期で数十億ドルを費やしてきた五輪組織と日本にとって大きな財政的打撃になる」と報じた。

 否定的な国内世論にも触れ、IOCなどが期待するワクチンについても、同紙は「ワクチンの展開は予想よりも遅く、人類の多くはこの夏までにワクチン接種を受けないままになる」と指摘した。

 海外メディアで東京五輪中止論相次ぐ開催国のサポート喪失懸念 

デイリー 2021年1月16日(土)15時06分配信

 新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めが掛からない中、1年延期され今年7月に開幕予定の東京五輪にも暗雲が漂っている。東京では2度目の緊急事態宣言が発令され、各種世論調査でも約8割が中止、再延期という今年の開催に否定的な意見。年明けから海外メディアも悲観的な論調が相次いでおり、15日の米ブルームバーグ通信は「東京2020五輪がまだ確実ではない理由」と題し、「第二次世界大戦以来、最初の中止となる可能性がある」と報じた。

 中止となる理由について、3点を挙げ「1つは各国が予防接種を実施しているにも関わらず、依然として猛威をふるうパンデミック(世界的流行)」、「2つ目は日本政府が1月に大都市圏で緊急事態宣言を出しており、日本で依然として感染が高く推移していること」、そして最後の理由として「3つ目は、パンデミックの最中に世界的なイベントを開催することが壊滅的なコロナウイルスの波をもたらす可能性があることを多くの人が心配している。開催国のサポートの喪失です」とし、NHKの世論調査で開催支持が16%しかなかったことを指摘した。

 同日の米「ニューヨーク・タイムズ」紙も「見通しは暗くなってきた」と報じ、中止の可能性にも言及。「東京五輪の計画は日ごとに不確実になっている。日本全土と欧米の大国でコロナの症例が増加するにつれて、東京と国際オリンピック委員会双方の当局者は、安全な大会を開催することは不可能である可能性があることを認め始めている」とし、「これは五輪準備のために120億ドル以上を費やし、さらに延期で数十億ドルを費やしてきた五輪組織と日本にとって大きな財政的打撃になる」と報じた。

 否定的な国内世論にも触れ、IOCなどが期待するワクチンについても、同紙は「ワクチンの展開は予想よりも遅く、人類の多くはこの夏までにワクチン接種を受けないままになる」と指摘した。

 海外紙による東京五輪への悲観的な見方は続いており、英高級紙「ガーディアン」は1日付けで「五輪当局者はあらゆる場面でウイルスに足場を崩されていることに気付いた。安倍首相が想定した(ウイルスに打ち勝った)祝賀会とはほど遠い、厳しい現実により期待を下げざるを得なくなっている」と報じ、IOCのバッハ会長などが主張する「東京五輪は人間がウイルスを打ち負かした証拠になる」との声を「希望的観測」とバッサリ。日本の状況を「人々が五輪の夢を放棄する準備ができているようにみえる」とした。

 緊急事態が出された7日のAP通信は「ウイルスの急速な広がりが五輪の計画を危うくしている」と報じるなど、中止や再延期を否定するIOC、政府、組織委と国内世論との温度差を指摘する報道も目立っている。

 東京五輪コロナ猛威で暗雲、春ヤマ場 ワクチン頼みも見通せず 

時事通信 2021年1月17日(日)7時16分配信

 今夏の東京五輪・パラリンピックに暗雲が垂れ込めている。

 開幕が半年後に迫る中、国内でも新型コロナウイルス感染が急拡大し、自民党や世論には中止論が台頭。菅義偉首相は「安心・安全な大会」実現を目指すが、感染収束の道筋は示されていない。開催の是非をめぐる決断が、政権運営に影響するのは必至。今春にもヤマ場を迎える。

 開催は米国次第

 「五輪は選手以外に各国からのスタッフが6000~7000人いないとできない。日本だけでは賄えない。難しい」。関係者によると、感染拡大を受け、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(元首相)は最近、開催環境がさらに厳しくなったと周辺に打ち明けた。

 菅首相は「人類がウイルスに打ち勝った証しとして東京大会の開催を実現する決意だ」と繰り返している。だが、自民党では「中止やむなし」の悲観論が高まっている。

 東京を含む11都府県に発令中の緊急事態宣言の期限は2月7日までだが、自民内では「延長不可避」の見方が大勢だ。党幹部は宣言延長となれば「五輪は開けない」と断言。各地で成人式が中止となり、「若者が『なぜ五輪はできて、成人式はできないのか』と怒る」とも指摘した。

 ある派閥領袖も「中止なら政権に打撃。五輪開催をコロナとの戦いの勝利宣言にすると言ってきたのだから、政治責任を問われる」と言い切った。米国でも感染拡大が続き、首相周辺は「開催できるかは米国次第。米国人選手が参加しないとスポンサーもつかない」と弱音をはく。

 その米国の有力紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は15日、国際オリンピック委員会関係者らの間で安全な開催の実現に懐疑的な見方が出ていると紹介。「コロナ感染拡大の影響で不確実性が増している」との見通しを報じた。

 ◇ 世論も後押しせず

 国内の報道各社の世論調査でも大会開催より、中止・延期論が上回っており、政府高官は「なぜ国民の期待が低いのか」と不満を隠さない。首相は7日の記者会見で、ワクチン接種が各国で始まり、日本も2月下旬から医療従事者らを対象に開始する方針を説明。「しっかり対応すれば、国民の雰囲気も変わる」と、ワクチン効果に期待を示した。

 ただ、接種は現時点で欧米が中心で、途上国への供給や接種を拒否する選手らへの対応、副作用のリスクが課題。感染力が強いとされる変異ウイルスへの有効性も未知数だ。

 政府、東京都、組織委は昨年9月から新型コロナ対策の調整会議を開き、選手らの入国、会場での感染対策を検討してきた。首相は五輪を経済再生の起爆剤と期待しており、「観客入り開催」が大前提。首相が旗振り役となって外国人の入国緩和を進めてきたのもそのためだ。

 しかし、変異種が日本でも確認されたことで水際対策緩和の政府方針は批判を浴びた。政府は昨年12月、全世界を対象とした入国緩和策を停止。例外的に認めてきたビジネス関係者らの往来も、緊急事態宣言の対象地域拡大に伴い一時停止に追い込まれ、五輪開催に向けた状況は厳しくなるばかりだ。

 政府は今春、観客の受け入れの在り方を最終判断する方針。3月25日には福島県から聖火リレーが始まる。昨年は聖火リレー開始直前に1年延期が決まった。聖火リレー開始までに、緊急事態宣言を解除し、感染収束にめどを付けることができるかが焦点となりそうだ。 

 菅政権“五輪開催出来れば…”大会後に衆院解散自民圧勝ありえる!?選挙プランナー展望 

スポーツ報知 2021年1月17日(日)7時00分配信

 堅調な予測に定評のある選挙プランナーの三浦博史氏(69)が今後の衆院解散時期などについて展望を語った。衆院議員の任期は10月21日までで、永田町では解散・総選挙の時期が最大の焦点となっている。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を再発令するなど難しい政権運営を強いられる菅内閣の行方についても語った。

 昨年9月に誕生した菅内閣の正念場とも言える1年が始まった。

 年末年始にかけ、新型コロナウイルスの感染者が都市部を中心に急増、政府は11都府県に緊急事態宣言を発令した。「対応が後手後手に回った」との批判が上がり、菅政権の支持率も急落している。与党内からは「今は誰が首相をやっても苦しい」との声も漏れ始めているが、菅首相の手腕について三浦氏はこう評価する。

 「一言で言えば、『仕事師』。7年8か月続いた安倍政権でずっと官房長官を務めてきましたが、私を滅し、日々山積する課題に取り組んできました。菅政権誕生以降もコロナ対策や景気対策に徹し、一切の政治的空白を作らないという強い信念を感じます。さまざまな課題を、国民目線で一つ一つ丁寧に解決していくことで初めてさまざまな展望が開けてくる、と考えていると思います」

 政権への逆風が吹き荒れる中、三浦氏は7月開幕の東京五輪・パラリンピックの開催可否が解散時期にも影響を与えると指摘する。国際オリンピック委員会(IOC)が中止と判断すれば、国内外ともに大きな波紋を呼ぶが、菅政権、東京都は万全の態勢で準備を進めるとの姿勢は崩していない。開催にこぎつければ、三浦氏は大会後に衆院解散となる可能性が高いとみる。

 「五輪・パラを成功させ、解散に打って出る、というのが無理のない流れでしょう。大会が成功裏に終われば、与党は負けない情勢になります。また、最近では、9月解散と同時に、任期満了選挙も有力視され始めています」

 五輪・パラを成功させれば、政治家としての存在感も大幅に増す―。大会を開催できるかどうかは、永田町の力学そのものに影響を及ぼす可能性がある。

 「五輪・パラを成功させれば、国際社会においても、政治的にも大きなインパクトを残します。前回1964年の東京五輪の首相は池田勇人さんでした。今回、五輪・パラ開催時の首相はコロナ問題を克服し、世界最大の祭典を東京で成功させる、という大きな役割があります。大会を成功に導いた首相の顔は後世に残るものです。その勢いで衆院選を戦えば、与党が圧勝する可能性も高いですね」

 鹿児島県、隣県との往来自粛要請 熊本・宮崎・沖縄(2月7日まで 

南日本新聞 2021年1月15日(金)10時00分配信

 鹿児島県の塩田康一知事は14日、新型コロナウイルスの感染が急拡大している熊本、宮崎、沖縄県への不要不急の往来自粛を県民に要請した。国が緊急事態宣言の対象とした11都府県と同様の扱いとする。期間は2月7日まで。

 13日に県が発表したメッセージでは、この3県への往来は「慎重に判断して」との表現にとどめていた。直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数が3県はいずれも25人以上となっており、塩田知事は「県民の感染リスクを下げる必要がある」と説明した。13日時点で要請しなかったが「よく分析してみて、やはり自粛を求めるべきだと判断した」という。

 宮崎、熊本との県境地域での日常的な往来は「仕事や通学、通院、介護などいろいろあるだろう。それら以外の不要不急の移動を自粛してほしい」と述べた。宮崎県は独自の緊急事態宣言を出し、外出自粛や飲食店の営業時間短縮を要請。熊本県も14日、県独自の宣言を発令した。

 沖縄県、独自の緊急事態宣言さらに強い措置が必要か検討 

沖縄タイムス 2021年1月17日(日)8時41分配信

 沖縄県独自の緊急事態宣言について、県は17日に新型コロナウイルス対策本部会議(本部長・玉城デニー知事)を緊急に開いて、発令について議論する。さらに本部会議後に玉城知事と経済団体の代表、県医師会の三者会談を開き、合意されれば、玉城知事が会見して発表する見通し。

 県内で15日、過去最多となる5件のクラスター(感染者集団)が確認されたことに加え、16日には新規感染者数が過去2番目の多さとなる130人に上った。玉城知事は同日予定していた宮古島市での市長選応援をキャンセルし、県庁で午後から県幹部らと対応を協議。月曜定例の対策本部会議を急きょ、日曜日の17日にも開催すると決めた。

 県幹部によると、早ければ17日に結論を出すといい「(宣言の可能性は)大いにある。緊急事態宣言の出ている他府県と同様に県の状況は厳しく、県としては出したい」とした。

 国に対する緊急事態宣言発令要請について、糸数公保健衛生統括監は16日の会見で「そのことも含め、本部会議で今後必要なことを話し合う。さらに強い措置が必要かどうかを検討している」とした。

 県独自の宣言については、流行「第1波」の2020年4月と「第2波」が始まった同7月の2回発令があり、県民に不要不急の外出自粛など呼び掛けた。

 沖縄130人は東京1300人に匹敵年末年始の影響か 

沖縄タイムス 2021年1月17日(日)9時11分配信

 新型コロナウイルスの新規感染者が16日、5カ月ぶりに100人を超えた。過去最多の156人(8月9日)には那覇市松山地区での臨時集団検査の結果を含むため、1日当たりで確認された感染者数としては実質、最も多い。病院のベッドはコロナも非コロナも逼迫した状態が続く。感染症の医師は「今がピーク。これから減らせるよう、感染対策を実践するほかない」と強く訴える。

 沖縄の130人は東京の1300人に匹敵-。県の糸数公保健衛生統括監は、数字の持つ意味を人口が約10倍の東京都と比べて表現する。「東京が年末に千人を超えた時と同じインパクトがある。その危機感を県民には分かってほしい」

 60~70人台で推移していた直近3日間から倍増しており、「倍々のスピード」で広がる感染症の特徴が現実となった状態だ。

 県立中部病院感染症内科の椎木創一医師は「年末年始の集まりや移動に伴う発生がピークに来ている」とみる。年末年始に感染した人から二次感染した家族らの発生が現れていると指摘し「無症状でも他人にうつしてしまう一方で、感染した誰もが『まさか自分が感染するとは』と言う。対策が極めて難しい」と話す。

 県は14日付で県全体の医療フェーズを最高の「5」に引き上げ、各病院にさらなる病床確保を求めている。特に中部地区では非コロナ病床の占有率が16日は101・2%となり、3日連続で100%を超えた。患者が退院してもすぐに入院してくる状況で、医療現場の自転車操業が続く。

 椎木医師は「振れる袖はもうない。たとえ、一時的にベッドを増やしても医療従事者は増やせない。コロナにかかった人でもそうではない人にとっても、危機的な状況だ」と訴える。

 対策は既によく知られたマスク着用、手洗い、人との距離を取る、症状があったら出歩かない-に尽きるとし「基本に勝る方法はない。ワクチンだけでは止められない。みんなが知っていることをどれだけ実践できるかだ」と強調した。

 長崎市に県独自の“緊急事態宣言全国で2日連続7000感染 

FNNプライムオンライン 2021年1月17日(日)6時33分配信

 16日、全国で新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は7,011人で、2日連続で7,000人を超えた。

 東京都で新たに感染が確認されたのは1,809人で、土曜日としては2番目に多い人数となった。また、重症者は、136人だった。

 このほか、緊急事態宣言が発令されている埼玉県で582人、福岡県で411人と、それぞれ1日の感染者数として過去最多となったほか、神奈川県で830人の感染が新たに確認された。

 一方、新たに33人の感染が確認された長崎県では、県内全域への特別警戒警報を2月7日まで継続するとともに、長崎市に県独自の緊急事態宣言が発令された。

 長崎県は16日、新型コロナウイルスの感染拡大が続く長崎市を対象に、県独自の緊急事態宣言を発令。県内全域の飲食店と遊興施設に、営業時間を午後8時までとするよう要請。期間は20日~2月7日の19日間。全期間実施を条件に時短要請に応じた店には協力金76万円を支給する。

 16日に全国で新たに確認された感染者数は7,011人で、前日に続き7,000人超えとなった。また、全国の重症者は965人で、過去最多となっている。

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 阪神大震災から26年 追悼行事、近年で最少 コロナ影響如実 

産経新聞 2021年1月17日(日)17時04分配信

 阪神大震災が発生した17日を中心に、各地で行われる民間の追悼行事は、昨年より18件少ない42件となる見通しだ。新型コロナウイルス感染拡大のあおりをうけ、ここ20年間では最も少ない。

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 今後予定されているイベントも緊急事態宣言の発令により、中止や規模の見直しなど影響を受けるとみられる。コロナ禍の中、どういった形で犠牲者を悼み、どういう方法で教訓を伝承していくか、新たな課題が浮かんだ。

 市民団体「市民による追悼行事を考える会」が行ったアンケートによると、震災の追悼行事は20年を迎えた平成27年の110件が調査開始以降のピーク。同じく節目となった17、22年にも100件を超える行事が催された。

 しかし、参列者の高齢化などもあって近年はその数も減少。28年以降は50件台で推移し、震災から四半世紀の節目だった昨年も60件にとどまっていた。

 今年は従来の減少傾向にコロナ禍が拍車をかけた格好。1月17日前後に黙祷や避難訓練を行う学校なども、昨年の約1500校園から約1200校園に減少。今年は17日が日曜日であることも影響したとみられる。

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 ワクチン接種、全国1万か所拠点に…超低温冷凍庫を配備 

読売新聞オンライン 2021年1月16日(土)20時11分配信

 厚生労働省は、新型コロナウイルスワクチンの接種を、全国約1万か所の医療機関などの「基本型接種施設」を拠点として実施する方針を決めた。各拠点には氷点下約75度でワクチンを保管できる超低温冷凍庫を配備、そこを起点に2~8度の冷蔵状態で診療所などに輸送し、多くの人に効率的に接種する体制を整える。

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 2月下旬にも接種が始まる米製薬大手ファイザーのワクチンは、基本的に超低温で保管する必要があり、冷蔵での保管は最大5日間に限られる。厚労省は超低温冷凍庫を、2月末までに約1500台配る。6月末までに計約1万台を全市区町村に最低1台割り当て、基本型施設に位置づける。

 基本型は接種会場になるほか、「サテライト型接種施設」に位置づける地域の診療所などへ冷蔵輸送する起点にもなる。サテライト型への輸送は3時間以内を目安とする。基本型とサテライト型を合わせると、人口5000人に1か所程度、接種施設が設けられる。サテライト型から高齢者入所施設などへ医療従事者が訪問して接種することも認める。

コロナワクチン接種、一般人が受けられる時期費用副反応が出たら

日刊ゲンダイDIGITAL 2021年1月15日(金)9時26分配信

 昨年12月2日に改正予防接種法が成立し、新型コロナウイルスワクチンを臨時接種特例として接種することが決まった。国はワクチンや注射針などの一切合切の費用を持つが、実施主体は市区町村。早くも自治体で大混乱が起きている。

  ◇  ◇  ◇

 いつも「仮定の質問には答えない」と繰り返す菅首相が、東京五輪開催の現実性を問われると、「2月下旬にも始まるワクチン接種により国民の雰囲気も変わるのではないか」と仮定で答えた。さらに、その根拠が雰囲気だというから信じられない。

 菅首相の希望のワクチンだが、接種を実施するのは市区町村。

 12月に法律が決まったばかりで、小さな村も2月下旬の接種開始までに「医療機関との委託契約」「接種費用の支払い」「住民への接種勧奨」「接種券の作成・郵送」「会場の確保」など膨大な作業をこなさなくてはいけない。

 昨夏に海外製薬会社とワクチン供給の契約を結んでいたのだから、なぜ今頃になってバタバタするのか不思議でならないが、改めてワクチン接種の体制と今後のスケジュールを説明してみよう。

 いつから始まるのか

 全国1741の市区町村が手分けして1日100万人に注射しても、全員に行き渡るまでには100日以上かかる計算。現行のワクチンは、臨床試験で2回接種が推奨されているため、さらなる日数を要することになる。

 もっとも、海外では1回接種案も出ているし、接種を希望しない人もいるので、その分だけは早まる。米国では昨年末までに2000万人の接種を予定していたが、実際の接種は供給不足などからその2割にとどまっている。

どこで注射を受けるのか

 接種は優先順位の上位者から順次行われるが、その前に安全性調査に参加してくれる医療従事者が2月下旬に接種して様子を見る。想定では対象者は1万人ほどだ。

 そして3月中旬からコロナ感染症対応に従事する「医療関係者」「救急隊員」「保健所職員」などの300万人。ここまでは国が定めた接種券を提示する必要はない。

 3月下旬以降になって、ようやく「65歳以上の高齢者」3000万~4000万人への接種が始まる。その後は「基礎疾患を有する者」「介護従事者」「60~64歳」「その他」の順番で回ってくる。現時点では、16歳未満へは接種しない方針が出ている。

「接種には接種券が必要で、3月1日から12日まで郵送で届きます。それ以外の人は4月中に発送できる準備を整えます」(厚労省健康局)

 接種は原則、住民票がある自治体で行う。例外は老人ホームや病院の入所者、受刑者らで、単身赴任者や里帰り出産の妊産婦は改めて申請が必要になる。

 人口約11万8000人を有する福島県会津若松市健康増進課の担当者がこう言う。

「場所は病院のほか、体育館など集団接種の会場を選定中です。3密にならないよう国から公共施設を使うよう言われていますし、午前中や土日などに住民が殺到するのを避ける意味でも接種日はおそらく、日時を指定する形になるかと思います。いずれにせよ、現段階ではワクチン注射をしてくれる医師や看護師を確保するメドも立っていない状況です」

 イギリスではサッカー場や競馬場を臨時接種会場としている。同市には75歳以上だけでも約1万9000人がいて、交通手段のない人をどう会場へ連れて来るかだけでも悩ましい。接種当日は医師が体調不良がないか問診。さらに副反応の説明と同意書も必要で、ベルトコンベヤー式の流れ作業では進まないという。

 なお、ワクチンを打つ側がファイザー、アストラゼネカ、モデルナなどのメーカーを指定することはできない。ファイザー社製のワクチンを保管するマイナス75度用超低温冷凍庫3000台、モデルナ社製のマイナス20度用冷凍庫7500台は国が3月までに確保する予定だ。

費用はいくらか

 接種費用は全額、国の負担となる。注射代の単価は1回目、2回目ともに2070円。他にワクチン代は別途で国が支払う。

 今回のコロナワクチンは臨時接種のため、接種勧奨という努力義務。集団免疫を得るには多くの人の接種が必要だが、強制ではない。

「変異種も確認されており、ワクチンの効果がどれほど持続するかは未知数。季節性インフルエンザワクチンと同様、毎年接種する形になれば、費用は全額補助にならない可能性もある」(厚労省関係者)

 次回は自腹だ。

副反応が出たら

 予防接種には「健康被害救済制度」がある。

「予防接種法に基づいた接種で健康被害が生じた場合、厚労大臣が認定し、市町村により給付が行われます。臨時接種による健康被害の給付は、程度に応じて医療費、医療手当、障害児養育年金、障害年金、死亡一時金、葬祭料の区分があります」(東大和市担当者)

 具体的には、医療費は健康保険の自己負担分は無料になる。医療手当は3日未満の通院で月額3万5000円、3日以上通院で3万7000円、入院は8日未満で3万5000円、8日以上で3万7000円、入通院の両方なら3万7000円といった具合だ。また、障害年金は年額505万6800円(1級)、死亡は4420万円の一時金、そして葬祭料20万9000円が出る。

「通院3日未満でも医療手当は出ますが、疾病・障害認定審査会の意見聴取・審査を経て、予防接種によるものと認定されたら給付を受けることができます。申請方法などご不明な点については、保健センターへお問い合わせください」(前出の東大和市担当者)

 結論から言うと、ハードルは高そうだ。

 

2020年12月26日 (土)

【羽生結弦】超絶演技で魅了✍5年ぶり<全日本フィギュア>5度目の優勝!㊤

 ゾーン入り込んだ羽生結弦5年ぶり5度目優勝 

スポーツ報知 12月26日(土)23時29分配信

◇ フィギュアスケート 全日本選手権 第2日(26日、長野・ビッグハット)

 男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位から出た五輪連覇の羽生結弦(26)=ANA=が、215・83点をマークし、SPとの合計319・26点で、5年ぶり5度目の優勝を果たした。2位は、SP3位から出た18年平昌五輪銀メダルの宇野昌磨(23)=トヨタ自動車=で190・59点、合計284・81点。SP2位から出た17歳の鍵山優真(星槎国際高横浜)はフリー180・19点、合計278・79点で昨年に続き、3位表彰台入りした。

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 羽生の主な一問一答は次の通り。

 ―振り付けのこだわりは。

 「まあ、全部ですね(笑い)。どれ一つ欠けてもこのプログラムは成り立たないと思うので、ジャンプをシームレスに飛べたのが一番表現として完成できた、よかったところと思っています」

 ―それが表現の大事な柱?

 「そうですね、だからこそ、昨日みたいな演技はちょっと粗削りだと思いますし、魅せたい気持ちはもちろんあるんですけど、ジャンプ飛べたぜ、やっほーい、ウエーイみたいな感じじゃなくて、もっとロビー(・ウィリアムス)だったら、もっとスマートに、もっと余裕のあるロックだと思うんですよね。それが表現できていないと思ったので、もっと何か余裕がある、イカしたものにしたいというのが昨日を終えての反省点です(笑い)」

 ―フィニッシュから数秒間、何が見えていたのか。

 「特に何を考えていたわけではないんですけど、ただ、すごくいろんな力をもらえたと思いますし、戦い抜けたなと思って、そこにすっと立っていたという感じですかね。何かを見ていたというわけではなくて、むしろ自分が違うところから見ていた感覚だった

 ―この大会の意味は。

 「僕自身の望みというか、うん…個人的意見なので、貫いていいのかという葛藤もすごく今もあるが、世界選手権があるのであれば、そこに少しでも近づいておかないと今後に向けて難しいなという思いがすごくあったので、今のコロナ禍という暗い世の中で自身がつかみ取りたい光に手を伸ばしたという感じでした」

 羽生結弦、新フリー「天と地と」で自己新V世選代表決定 

デイリー 2020年12月27日(日)7時30分配信

 新型コロナウイルス禍のために今季初戦となった羽生結弦(26)=ANA=が前日のショートプログラム(SP)に続いて1位の215・83点をマークし、合計319・36点で5年ぶり5度目の頂点に立った。同じく参考記録ながらスケートアメリカで世界王者のネーサン・チェン(米国)が出した299・15点を超える今季世界最高得点をマーク。日本スケート連盟の選考基準を満たして、世界選手権(2021年3月・ストックホルム)の代表に決まった。

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 両手を天へと突き上げたフィニッシュポーズのまま羽生は静止し、その余韻に浸った。「戦い抜けたな」-。その後右手で「1」をアピール。5年ぶりに全日本の頂点へと返り咲いた。「去年、だいぶ悔しかったんで。リベンジできて良かった」。ISU非公認ながら、フリーの自己ベストを2・84点“更新”。“今季世界最高点”をマークした。金メダルとともに、誇らしげな笑顔が輝いた。

 冒頭の4回転ループをはじめ、3種4本の4回転を着氷。中でもサルコーは4・16点の加点を引き出した。表現力を表す演技構成点は10点満点をつけるジャッジが続出。異次元のスコアが並んだ。

 和楽器の軽やかな音色が響く中で表現したのは、戦いの神様と恐れられた上杉謙信を描いた大河ドラマ「天と地と」。最強武将と自身を重ねた。「戦いへの考え方や美学、犠牲があることへの葛藤…。悟りの境地まで行った上杉謙信公の価値観と似ている」。自ら選曲し、編曲もこだわったプログラムで、過去の自分を超えた。

 1年前、GPファイナルでチェン(米国)に、全日本では宇野に敗れた。「自分が成長していないんじゃないかとか、だんだん戦えなくなっているんじゃないかとか、そういう思いがあって。戦うの疲れたなって思ったんです、一瞬」。競技を離れることも考えた。

 コロナ禍での練習でも「どん底」を経験した。一人で練習や振り付けを組み立てる難しさ、周囲の期待、夢の4回転アクセル-。重圧に頭がパンクした。「一人だけ、ただただ暗闇の底に落ちていくような感覚の時期があった」。得意のトリプルアクセルすら跳べなくなった。全てを投げ出したかった。

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 その中、かつて演じた「春よ、来い」と「ロシアより愛を込めて」を滑ると、見失いかけていた感情が心に宿った。「やっぱスケート好きだな」。そして「スケートじゃないと自分は全ての感情を出し切ることができないな」。逃げずに戦い抜いたからこそ、頂点に立つ達成感や充実感を再び味わえた。

 全日本の優勝で、21年3月の世界選手権(ストックホルム)代表に内定。コーチ不在の中、自身と向き合い乗り越えた、たくましい羽生結弦が、心のそこからの笑顔で勝利の喜びをかみしめた。

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欧州解説者大絶賛傑作だ!羽生魅せた新フリー

THE DIGEST 2020年12月27日(日)6時01分配信

 12月26日、長野市ビッグハットで開催されている「全日本フィギュアスケート選手権」の男子フリーが行なわれ、ショートプログラム(SP)首位の羽生結弦が圧巻のパフォーマンスを披露し、5年ぶりの頂点に輝いた。

 前日のSPに続き、フリースケーティングも新プログラムで臨んだ。演目『天と地と』では、戦国武将・上杉謙信が主人公の同名歴史小説を原作とする、大河ドラマの音楽を採用した26歳。水色を基調とした煌びやかな衣装を纏い、三味線や琴など和のテイストが盛り込まれた曲に乗せて優雅に氷上を舞った。冒頭の4回転ループを成功させると、4回転サルコー、トリプルアクセル+2回転トゥループ、3回転ループと立て続けに着氷する安定ぶり。後半も4回転トゥループのコンビネーションなど、精度の高いジャンプを次々に成功させ、王者の貫録を見せつけた。

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 演技が終わると、会場からは万雷の拍手。見事215・83点を叩き出し、合計319・36点で5度目の大会制覇を成し遂げた。

 10か月ぶりの実戦で圧倒的な存在感を放った五輪チャンプに対して、海外メディアも手放しで称賛だ。欧州衛星放送局『EUROSPORT』で名解説者として鳴らすイタリア人、マッシミリアーノ・アンベシ氏は次のように賛辞を贈った。

「まさしく傑作だった! 朝の練習で初めて『Heaven and Earth(天と地と)』を聴き、どんな演目かと楽しみにしていたが、素晴らしいとしか言いようがない。4つの4回転を含めてすべてのジャンプがパーフェクト。全体を通して空気のように軽やかに舞ったユヅル・ハニュウは、“明確な道”を切り開いたのである。どのエレメントも正確に、自信を持ってやり遂げた。この傑作を観たすべての人びとに、幸福な感情をもたらしたのだ」

 2日間を通して、初公開のプログラムとは思えないクオリティーを披露した羽生。来年開催予定である世界選手権への切符を手にした。なお合計284・81点の宇野昌磨が2位、合計278・79点の鍵山優真が堂々3位に入っている。

 中野友加里「一人だけ異次元。歴史に残る」羽生が魅せた新フリー 

スポーツ報知 2020年12月27日(日)9時36分配信

 フィギュアスケート女子で06年四大陸選手権銀メダリストの中野友加里さん(35)が27日未明、自身のYouTubeチャンネル「フィギュアスケーター中野友加里チャンネル」上で、全日本選手権男子フリーの解説動画を公開した。

 優勝した羽生結弦(ANA)は「天と地と」をテーマに、戦国大名の上杉謙信を演じて舞った。「文句なしの優勝だった。音色とスケーティング動作が合っていて、音楽の細部まで拾っていた。一人だけ異次元の戦い。歴史に残る名演技だった。王者の強さを見せつけられた」とうなった。

 冒頭の4回転ループから、完璧な演技を次々と披露していった。「4回転ループは、下りた後に失速してしまいがちなジャンプ。スピードに乗り、流れるような演技につなげたのは、羽生選手が本来持っている4回転ループだった」と評価した。

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 22年北京五輪プレシーズンで、確かな存在感を示した五輪2連覇の絶対王者。「コロナ禍で、ショート、フリーともに新しい曲で挑んでくるという心意気にも頭が下がる。世界でもトップになれる演技。北京五輪につながってくる演技だった」と賛辞を惜しまなかった。

 紀平梨花(トヨタ自動車)らが出場予定の女子フリーは、27日に行われる。

宇野昌磨全日本5連覇夢散も「ユヅ君は僕の目標

デイリー 2020年12月27日(日)7時30分配信

 男子は羽生結弦(26)=ANA=がフリーで215・83点を出して前日のショートプログラム(SP)に続いて1位となり、合計319・36点で5年ぶりの優勝を果たした。5連覇を狙ったSP3位の宇野昌磨(23)=トヨタ自動車=は2位に終わった。

 史上3人目の5連覇を狙った宇野は、3種類4本の4回転を決めフリー190・59点、合計284・81点。最終滑走の羽生には届かず5連覇は逃した。

 自身の演技終了後、リンクサイドで羽生のフリーを見届けた宇野は、メダリスト会見で、改めて羽生への思いを口にした。ゆづくんの演技を見て、こんなにも差があったんだと思った。失礼な発言になってしまうかもしれないんですけど、すごくうれしかったです。僕の目標がゆづくん。これはどの大会ではなく、多分目標がゆづくんなんだなと思いましたし、すげ~なあって思いながら見させて頂きましたし、ほんとにうれしかったです」と語った。

 不安があった4回転サルコーを決め、3回転になったトーループを後半でリカバリーするなど成長を見せた。演技後はピョンピョンとはねて抑えきれない喜びを表現した。それでも「僕にとって今日の演技はいいものだったが、羽生選手にとっては今日の演技はいつもどおり。それくらい僕と羽生選手との差はある」と脱帽した。

 1年前に制した羽生の進化を目の当たりにした。「久しぶりにユヅ君と一緒の試合に出て、僕の目標がここにあったんだなと感じられた」と言う。「うれしかったというのは失礼かもしれないけど、また頑張ろうと思った」。コロナ禍の中で行われた特別な全日本。「とてもいい試合になった。自分で言うのもあれだけど、僕もその一部になれたんじゃないかな」と笑った。

 村上佳菜子「全ての面で進化を遂げていた」羽生が魅せた新フリー 

中日スポーツ 2020年12月27日(日)6時05分配信

 優勝した羽生選手の演技は本当に素晴らしいものでした。全ての面で進化を遂げ、見る人の心を動かすプログラム。現役生活をともにした同い年の私も刺激をもらいました。

 今まで以上にジャンプとジャンプの間が濃密な構成になっていました。ジャンプ前後のステップやターンが演技点や出来栄え点に影響しますが、今季のプログラムは跳ぶ直前や直後、つなぎの部分まで“技"が入っている。それだけジャンプに自信があるからですし、実際に成功させて、多くの加点をもたらしていました。

 体力面の不安も杞憂でした。昨年の全日本選手権では後半に失速してのジャンプの失敗がありましたが、今年は最後まで勢いが止まらず、体全体で演技をしていました。コロナ禍の影響で試合がなかったことが、彼にとってはむしろ自身の課題や練習内容を見つめ直す「プラスのきっかけ」になったのだと思います。

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 近年は故障との戦いでしたが、一方でサルコーやトーループの4回転ジャンプは年々安定感が増しています。羽生選手が挑むこれからの試合で披露する演技に目が離せません。

 宇野選手は大会5連覇こそ逃しましたが、序盤の4回転トーループが3回転に抜けるミスがありながら後半で立て直した冷静さは次の試合にもつながると思います。SP2位から1つ順位を下げた鍵山選手は羽生選手や宇野選手に食い込みたいという思いが滑りに出ていたように見えました。ですが、彼にとってこの経験は必ず次につながる大会だったと思います。今回の全日本選手権男子も見応えのある試合でした。

羽生結弦掴み取りたい光ばすことが出来た

中日スポーツ 2020年12月27日(日)6時05分配信

 男子フリーはショートプログラム(SP)首位の羽生結弦(26)=ANA=がフリー1位の215・83点をマーク。合計319・36点で5年ぶり5度目の優勝を果たし、来年3月開催予定の世界選手権(スウェーデン・ストックホルム)の代表を内定させた。大会5連覇を狙った宇野昌磨(23)=トヨタ自動車=は合計284・81点の2位だった。

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 新型コロナウイルス禍に試行錯誤しながら孤独に練り上げたフリーの新演目は、王者をさらなる進化へといざなった。この日のフリー215・83点は非公認ながら、ルール改正後の自己最高点。2019年グランプリ(GP)シリーズ・スケートカナダでマークした自己最高212・99点を上回った。

 「つかみ取りたい光に手を伸ばすことができた」

 光とは来年3月開催予定の世界選手権(ストックホルム)だ。「試合でしか得られない達成感がある」。競技者は試合があって初めて苦しみを乗り越えられる。五輪王者もそれは同じだった。

 この日はロックスターになりきり会場を盛り上げたSPとは一転、呼吸するのを忘れさせるぐらい、言葉通りの息をのむ圧巻の演技を披露した。水色と白を基調とした和装に身を包んだ羽生は冒頭の4回転ループを着氷すると、続く4回転サルコーではGOE(出来栄え点)を4点台に乗せた。琵琶の音にぴたりと合わせた細やかな動きでも観衆を魅了した。

 「ジャンプをシームレスに跳ぶことができてよかった」。納得したのはよどみなくジャンプを跳び、NHK大河ドラマ「天と地と」の世界観を演じ切れたことだ。

 戦国武将、上杉謙信を描いた「天と地と」のクライマックスは、ビッグハットのある信州で繰り広げられた川中島の戦いだ。羽生自身もコロナ禍に孤独と戦ってきた。「これだけ長い期間、1人でやっていると悩みも増えた。でも1人で練習したから、人と何かでつながっていることも感じた」。天と地との次に「人」を思って演じたフリー。孤高の王者は周り支えを強く知り、一回りも二回りも成長した。

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 羽生結弦冬の五輪を考えている場合じゃない 

スポニチアネックス 2020年12月27日(日)5時30分配信

 羽生結弦(26=ANA)は来季に迫っている北京五輪について正直な思いを語った。「東京五輪ができてない今の状況の中で、僕個人の思いとしては冬の五輪を考えている場合じゃない、というのが僕の意見」とした。

 「僕にとっては競技の最終目標。そこで優勝したい気持ちも、もちろんある」と明かしながらも、世界を取り巻くコロナ禍の現状を踏まえて「僕個人としては最終目標である五輪を考えてはいけないというリミッターがかかっている。そこに向けてはシャットダウンしている」と語った。

 マッシリアーノさんのFBより「羽生結弦が再び歴史を書き換えた 

惑星ハニューにようこそ! 2020年12月26日(土)配信

 羽生結弦が全日本のフリープログラムでスタンディング・オーベーションに値する史上類まれな演技で決して消えることのない新たな歴史のページを書き記した。

 2度のオリンピックチャンプオンは4本の4回転ジャンプとアクセル2本を含む5本の3回転ジャンプを完璧に実施し、フリーでも自分自身を超えて大会を制した。

 長野2日目、彼は常に、いずれにしても技術点と演技構成点で最も高い得点を獲得し、演技構成点の各項目でも最も高い評価を得た。

 何よりも、全日本史上初めてフリープログラムで200点越え(215.83)、トータルスコアで300点越え(319.36)を達成した。

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 今日の勝利で10回の大会出場で5度目の優勝を飾った。

 初出場は14歳になったばかりだった遥か遠い2008年まで遡らなければならない。

 今日まで全日本でより多く優勝したことがあるのは、本田武史(6回)、佐藤信夫(10連覇)だけである。

 数字はともかく、重要なのは身体表現と、彼が氷上に持ち込む至高のクオリティである。

 羽生結弦はその悠然とした佇まいの中で、同時にこの世のものとは思われなかった。

 全てのエレメントをまるで平凡なことのようにいとも簡単に実施した。

 シェイリーン・ボーンと協力して彼自身が振り付けた新しいフリープログラム「天と地と」は4分間、エネルギーを最適に配分できるよう研ぎ澄まされた知性によって構築されている。

 冴えわたった戦略の成果が初披露の演技から見られたのは偶然ではない。

 まとめると、我々は今日、本物の傑作を目撃した。フィギュアスケートの無比のチャンピオンのキャリアの中でもう何度目か分からないが。

 アイコン、いやこのスポーツのアイコンである。

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 紀平梨花、氷上で“片手側転決めた”「衝撃的」「インパクト凄っ 

THE ANSWER 2020年12月26日(土)9時18分配信

全日本選手権女子SPで初披露、米記者も評価「片手側転はクールでした」

 フィギュアスケートの全日本選手権が25日に開幕し、女子ショートプログラム(SP)は前年女王・紀平梨花(トヨタ自動車)が79.34点で首位発進した。演技の最中に氷上で片手側転という珍しい技を披露。日本のネット上では「衝撃的」「たまげた」「インパクトが凄すぎる」などと反響を呼び、海外からも驚きの声が上がっている。

 日本のエースが驚きの技で釘付けにした。冒頭の3回転アクセルを成功させるなど、安定した演技を披露していた紀平。その終盤だ。ビールマンスピンからステップにつなぐ場面、さっと左手を氷につくと、その腕一本で体を支え、綺麗に側転を見せた。事前から注目されていた片手側転を見事に成功。フィギュアスケートでは珍しいシーンに会場からも拍手が起きた。

 ネット上では「インパクトが凄すぎる」「すごく感動」「美しすぎて惚れ惚れ」「たまげた」「片手側転を軽々と…バケモンだ」「衝撃的」「初めて見た」などの声が続々。また、海外でも話題に。米名物記者のジャッキー・ウォン氏は各選手の演技を講評したツイートの中で、紀平の片手側転についても触れた。

 演技については「彼女のプログラムの方向性を本当に気に入っています。まだ強度を高めることも可能に思えますが、プログラムには一貫性を感じ、最後まで流れるようでした」と評価。その上で「その中でも、片手側転はクールでした」と記しており、好感を持った様子だ。抜群の身体能力を誇る18歳が演じたシーンは大きなインパクトをもたらした。

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関連エントリ 2020/12/29 ⇒ 【羽生結弦】超絶演技で魅了✍5年ぶり<全日本フィギュア>5度目の優勝!㊦
関連エントリ 2020/12/27 ⇒ 【羽生結弦】超絶演技で魅了✍5年ぶり<全日本フィギュア>5度目の優勝!㊥
関連エントリ 2020/12/25 ⇒ 【羽生結弦】“ノーミスなのに低評価”<全日本フィギュア>それでも✍SP首位発進。
関連エントリ 2020/12/24 ⇒ 【羽生結弦】Xmas参戦<全日本フィギュア>SP&FS✍新プロ投入!!

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 東京五輪開催へ コロナ対策切り札完結型PCR検査車に問合せ続々 

2021年1月4日(月)5時30分配信

 首都圏を中心に新型コロナウイルスの感染が拡大し、7月の東京五輪の開催が揺らぐ中、移動式PCR検査サービスが新たな感染予防策として注目を集めている。昨年11月から日本で初めて提供を始めたメレコム(横浜市)によると、日本選手権クラスのスポーツイベントや五輪の競技会場となっている自治体からも「テストケースとして使用してみたいとの問い合わせが相次いでいる」という。

 昨年12月23~27日に長野市で開催され、男子フリーで羽生結弦(26)が5年ぶりに優勝したフィギュアスケート全日本選手権でも、コーチや運営スタッフらに対して検査を実施した。大会関係者が滞在したホテルに停車していたのはトラックの荷台を改造したPCR検査専用の車両。臨床検査技師2人で手分けしてホテルで1人ずつ唾液を採取し、その後車内で検査。数百人は全て陰性だった。結果は、最短2時間で各自確認できるようになっていた。

 メレコムの中川隆太郎社長(36)は「スポーツイベントなどを実施する際のひとつの切り札になるのではないか」と説明。その理由について「一般的なPCR検査では結果が分かるまでに時間がかかる。検査を受けても、その間に感染してしまう可能性があり、そのリスクを減らすことができる」とした。

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 検体を採取する車両はこれまでにもあったが、PCR検査の結果まで分かるのはこの1台のみ。1回あたり最大96人分の検査が可能で約2時間ほどで検査結果が分かる。1日で最大500人分が可能。昨年11月から運用を開始し、約2カ月で4回出動。計400人分の検体を検査し、これまでに陽性者は確認されていないという。中川社長は今後について「スポーツイベントに加えて、病院がないところや高齢者の多い地域などでも活用したい」と展望を明かした。

 車両の普及には1台3000万円という価格が課題になる。同社も今後台数を増やすかどうかは未定。広報担当者は「アドバイスやノウハウなどできる限り技術を公開していく」と、他社の参入を促しながら全国展開につなげたいと期待を寄せた。

 ≪1検体1万~2万円≫移動式PCR検査にかかる費用は検体数によって異なるが、1検体あたり9800~2万2000円。これに500キロまでの出張料金20万円が加算される。価格は全て税別。

 

2020年12月13日 (日)

【内村航平】全日本選手権<鉄棒>3年ぶり5度目✍種目別優勝

 内村航平が超絶鉄棒3年ぶり5度目異次元得点15.700点 

デイリー 2020年12月13日(日)14時50分配信

 「体操・全日本選手権」(13日、高崎アリーナ)

 男子決勝が行われ、東京五輪に向けて鉄棒専念を決めた五輪個人総合2連覇王者の内村航平(31)=リンガーハット=は、H難度ブレトシュナイダーに加え、カッシーナ、コールマンも成功。着地もピタリと止めた。予選の15・533点を上回る異次元ともいえる15・700点をマークし、3年ぶり5度目の優勝を飾った。

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 演技後は両腕でガッツポーズし、さらに何度も右拳を握った。そして観客からの拍手に、“もっともっと”と煽った。演技の美しさを示すEスコア(出来栄え点)は、鉄棒では驚異的といえる9・1点だった。

 ただ、試合後、本人は「着地以外は予選の方がよかった。久々の予選と決勝の試合で、かなり疲労があった。離れ技のキレもよくなかった。着地も元気がなくなって止まったのかなと。内容はそこまでよくなかった」と、淡々と振り返った。

 得点についても「今回の点はあんまり参考にしてない」。ただ、勝負の東京五輪シーズンに向け、確かな手応えは掴んだ。

「鉄棒に専念して3戦目で、ようやく鉄棒に合わせられる能力が高まってきた。すごくいい経験ができたし、来年の東京五輪に向けて、すごく大事な日になった」とうなずき、「どんな人がみてもすごい、美しい演技が目標。さらに高みを目指していきたい。まだ東京五輪に向けてはスタートラインにも立っていない。率直にまだ喜べない。まだここから。喜んでいる暇はないし、今すぐ練習して来年に向けてやっていきたい」と、見据えた。

内村航平べない演技でした」—全日本選手権

SANSPO.COM 2020年12月13日(日)19時29分配信

 体操・全日本個人総合選手権、全日本種目別選手権 最終日(13日、群馬・高崎アリーナ)男子決勝が行われ、種目別の鉄棒に絞って東京五輪を目指す内村航平(31)=リンガーハット=が15・700点をマークし、3年ぶり5度目の優勝を果たした。H難度の手離し技「ブレトシュナイダー(コバチ2回ひねり)」を決め、予選で出した驚異のスコアを上回った。6種目による個人総合は、萱和磨(かや・かずま、24)=セントラルスポーツ=が首位だった予選との合計173・764点で初制覇を飾った。

H難度ブレトシュナイダー決めた

 豪快に腕を振り上げ、観客をあおりにあおった演技後から一転、取材エリアに姿を見せた内村は冷静だった。

 「率直に言うと喜べない。『剛』の演技でした」

 H難度のブレトシュナイダーを皮切りに、次々と手離し技を決めた。着地も微動だにしない。予選の15・533点を超える15・700点で戴冠。世界選手権過去3大会の金メダルに相当するスコアを、11月の国際大会から3演技続けてマークした。

美しい体操にこだわる完璧主義者

 それでも、美しい体操にこだわる完璧主義者は満足しない。予選から中1日で迎えた決勝。疲労が色濃く、技を決めるたびに体が重くなった。予選では一歩動いた着地をぴたりと止めても「切れが良くなかった。着地は元気がなくなって止まったのかな」。“柔”ではなく“剛”。力と気持ちで押し切った演技に納得できなかった。

 「(難度を示す)Dスコアも(出来栄えを示す)Eスコアも上げていかないといけない。種目別で金メダルを狙うなら、どんな状況でも演技しないと」と佐藤寛朗コーチ。連続技を組み込み、難度を上げる計画もある。オールラウンダーの頃は週5日だった練習を6日に増やし、1日あたりの量を数時間減らした。試行錯誤を重ねながら歩む東京五輪金メダルへの道は、まだ途上だ。

五輪へのスタートラインにも立っていない

 例年冬場は海外で強化を図ってきたが、この先は国内でじっくり鍛える。「まだ(五輪への)スタートラインにも立っていない。結果とか点数に喜んでいる暇はない。今すぐ練習して、来年に向けてやっていきたい」。第一人者が描く理想像は、完璧の先にある。(鈴木智紘)

ブレトシュナイダーとは

 鉄棒の「コバチ」(バーを越えながらの後方抱え込み2回宙返り懸垂)に2回ひねりを加えた技。2014年にドイツのブレトシュナイダーが披露し、15年に国際連盟から認定された。最高のI難度に次ぐH難度。スペシャリストの宮地秀享(茗渓ク)らが操る。

体操・東京五輪への道

 男女とも団体総合の代表は4人。今後の国際大会の結果次第で、日本は団体総合とは別に男女とも個人で最大2人の出場が可能。内村は種目別の鉄棒に絞って宮地秀享ら他のスペシャリストと争い、個人の出場枠で五輪を目指している。国内選考会は来春開催される。

 体操全日本女子個人総合Vの村上茉愛 キング内村の〝五輪開催メッセージ〟に「自分じゃ言えないな」 

東スポWeb 2020年12月12日(土)19時06分配信

 体操の全日本選手権(群馬・高崎アリーナ)の女子個人総合で優勝した村上茉愛(24=日体クラブ)が12日、新型コロナウイルス禍で来年夏に延期した東京五輪への複雑な思いを口にした。

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 この日、2年ぶり4度目の優勝を飾った村上はインタビューで東京五輪への気持ちを問われると「ホントにこの先どうなるのか分からない。自分だけじゃないし、みんなそう思っているので…」と話した。前日会見(9日)でも先行き不透明な今後について「世の中の状況でどうなるか誰も分からない状態。大会があると言われても、明日にはどうなるか分からない。この状況はこれからもあると思う」と語っている。

 東京五輪は村上にとって集大成の舞台。五輪の最終演技の着地をもって現役引退を決めている。だが、世の中は開催を危ぶむ声、中止を求める声が大半を占めている。心の中で思っていても、口に出せないもどかしさがある。

 先月8日、五輪開催の〝試金石〟と言われた国際大会の閉幕セレモニーで、体操界のキング・内村航平(31=リンガーハット)はリスクを背負って本心をハッキリと口にした。

「〝できない〟ではなく〝どうやったらできるか?〟を皆さんで考えてほしい。できないと思わないでほしい」

 このスピーチはアスリートや五輪関係者から称賛を浴びる一方、現実を見ていないと批判の対象にもなった。それらを全て受け入れて発信した内村の覚悟に、村上は大きな感銘を受けたという。

「最初に思ったのは、自分じゃ言えないなって。みんな思っていることは同じだと思うけど、どうしても口にできなかった。それを言ってもらって、うれしかった」

 さらに村上は「難しいな」「なかなかこういうコメントって」と慎重に言葉を選びつつ「航平さんって、やっぱりすごいなって思いました」と敬意を抱いていた

 内村航平世界初16点台射程限界説一蹴した31歳の伸びしろ 

東スポWab 2020年12月12日(土)6時15分配信

 こんなもんじゃない! 体操の全日本選手権の男子予選(11日、群馬・高崎アリーナ)に出場した五輪個人総合2連覇の内村航平(31=リンガーハット)が種目別の鉄棒で15・533点の超ハイスコアをマークし、予選トップ通過を決めた。それでも内村は「65点」と自己採点し、会場で演技を見た高橋孝徳男子審判本部長(51)も「もっと切れ味は鋭くなる」とさらなる進化を予言。数々の金字塔を打ち立てたキングだが、まだまだ〝伸びしろ〟がありそうだ。

 鉄棒をつかんだ瞬間、キングのスイッチが入った。世界を取った人間にしか分からない感覚を内村は「軽いゾーン」と表現した。「久々に体験できた。自分で動かしているけど、勝手に動いているような」

 冒頭のH難度の大技「ブレトシュナイダー(後方抱え込み2回宙返り2回ひねり)」を華麗に決めると、カッシーナ、コールマンも難なくこなした。ゾーンに入ったまま演技を続け、最後の着地で「現実に戻った」という。

 右手で力強くガッツポーズし、納得の表情を浮かべたものの、試合後は「65点です」と辛めの自己採点。「着地が止められていない」「練習と同じような感覚になってしまっている」「成功させたい気持ちが強い」「もうちょっと余裕を持って演技したい」と反省の弁を並べた。

 キングに同調するように、演技動画をチェックした高橋本部長も「シュタルダー1回半ひねりのゆがみ、倒立での角度や締め、手離し技の後のヒジの曲がりなど、もっとキレ味は鋭くなると思います」と具体的に指摘。何年も世界の頂点に君臨した内村を知る高橋本部長は「彼は極限を目指していますから。まだ最高のパフォーマンスとは言えません」と言い切った。

 いったい、内村の得点はどこまで伸びるのか。今回の得点は過去3年の世界選手権同種目金メダルを大きく上回り、東京五輪の個人枠を争うライバル・宮地秀享(26=茗渓クラブ)にも完勝。2017年6月の全日本種目別選手権(鉄棒)で自身がマークした15・750には届かなかったものの、細かな課題を克服すれば16年リオ五輪後のルール改正以降、世界初となる「16点台」も決して夢ではない。

 昨年は満身創痍で限界説もささやかれ、自ら東京五輪出場を「夢物語」と漏らした。だが、この日の演技を見る限り、鉄棒に専念する決断は正解。地獄を見たキングの絶頂期が来年夏に用意されているとすれば、これ以上のドラマはない。

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 阿部一二三、悲願の五輪66㌔代表 成長の源流はとの特訓 

毎日新聞 2020年12月13日(日)18時19分配信

 東京オリンピックの柔道男子66キロ級代表決定戦が13日、東京都文京区の講道館であり、2017、18年世界選手権覇者の阿部一二三(23)=パーク24=が、19年世界選手権王者の丸山城志郎(27)=ミキハウス=に勝ち、自身初めて五輪代表の座に就いた。

 阿部は神戸市に生まれ、6歳で柔道を始めた。今でこそ「天才」と称されるが、幼いころは小柄で決して名の知れた存在ではなかった。

 成長の源流は父浩二さん(50)との二人三脚の特訓にある。小学2年ごろから連日、自宅近くの公園で、バスケットボール大の重さ2キロのトレーニングボールを上や横に投げて体幹を鍛えた。柔道に生きるように腰や腕をひねる「円の動き」を意識してトレーニングしたという。現在の強じんな体幹から繰り出す豪快な担ぎ技につながっている。

 ただ負けん気の強さは当時から一流だった。優勝を狙った大会で負けると、飛躍を誓い、道場の行き帰りを走って往復した。遠足で疲れていても走り抜いた。小学生時代は全国大会に出場できなかったが、地道な努力が実を結んで中学2年で全国優勝。勢いに乗ると、高校2年で出場した14年の講道館杯では男子最年少の17歳2カ月で優勝した。17年には20歳で世界の頂点まで駆け上がった。

 18年に世界選手権2連覇を果たすと、次第に海外勢からも研究され、国際大会で優勝から離れた。同時に大けがから復活した丸山に19年夏の世界選手権を含めて直接対決で3連敗し、東京五輪代表争いで窮地に立たされていた。

 その時に刺激になったのが同じく柔(やわら)の道を進む女子52キロ級の妹、詩(20)の存在だった。19年世界選手権で2連覇した妹を見て、「上に行かれて悔しかった」という。自らと同じように豪快な投げ技で一本を量産する妹と一緒に練習する機会を増やし、自らを奮い立たせた。

 19年11月のグランドスラム大阪決勝は丸山との直接対決となった。負ければ、丸山が五輪代表の条件を満たす崖っぷちで、阿部は本来の前に攻め続ける「超攻撃型」の柔道で勝利をつかみとり、代表争いで追いついた。「(一緒に練習した)妹の存在が大きかった」。失いかけた負けん気と自信を取り戻していた。

 2月に東京五輪代表を決めていた詩と同じ畳に立つため、迎えた代表決定戦。「豪快な一本を取りにいく自分の柔道で、代表を必ず決める」。固い誓いを胸に悲願をかなえた。

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 柔道66㌔代表決定戦前夜、丸山城志郎息子は勝てない 

NEWSポストセブン 2020年12月12日(土)12時05分配信/柳川悠二(ノンフィクションライター)

 まさに世紀の一戦、いや一騎討ちだ。東京五輪に臨む柔道日本代表で、唯一、代表(内定者)が決まっていなかったのが男子66キロ級だった。昨年の東京世界選手権男子66キロ級の王者である丸山城志郎(27)と、2017年から同大会を2連覇した阿部一二三(23)。実力が拮抗したふたりの世界王者による異例の代表選手決定戦が12月13日、柔道の総本山である講道館7階の大道場を舞台に、ワンマッチで行われる。

「城志郎は負けると思います。世紀の一戦だかなんだか知りませんが、オリンピックに出場することよりも、金メダルを獲ることよりも、大事なものが今の城志郎には欠けている」

 五輪切符に手を掛けている丸山に厳しい言葉を投げかけたのは、1992年バルセロナ五輪の男子65キロ級代表で、丸山の父であり、柔道の師である顕志氏(55)だ。

運命の日が延期で一二三の日

 世がコロナ禍に見舞われなければ、66キロ級の代表は今年4月5日の全日本選抜体重別選手権の結果を受けて内定者が決まるはずだった。だが、東京五輪の延期と共に、同大会は流れた。顕志氏はこの日を運命の日と位置づけ、当時は息子の勝利を信じていた。

「28年前の4月5日に、私は講道館杯で優勝し、バルセロナ五輪出場を決めたんです。しかも、その日は長男の剛毅の誕生日でもあります。ところが延期になり、改めて代表決定戦の日程が発表された瞬間、正直な感想として息子に勝ち目はないと思いました。12月13日と、1、2、3という数字が並び、ほぼほぼ阿部“一二三”君の日じゃないですか。それは単なる偶然としても、息子のこれからの人生を考えたら、むしろ阿部君に『こんなヤツに負けたらいかんぞ』と言いたいくらいです」

 顕志氏はかつて、出身地の宮崎で「泰山学舎」という道場を開き、ふたりの息子をオリンピアンに育てるべく英才教育を施した。バルセロナ五輪の試合前日、あまりの緊張に眠ることができず、普段口にしたこともなかった睡眠薬を飲んだことで翌日身体が動かなくなってしまった失敗談などを伝え、ちょっとした気の緩みや奢りが、「大きな失敗=敗戦」につながると指導してきた。自身が果たせなかった五輪金メダルの夢を息子たちに託すあまり、鉄拳制裁もいとわぬ時代錯誤な厳しい指導も繰り返してきた。

 顕志氏の人柄がよく分かるのが、丸山が中学時代のエピソードだ。投げられて敗れるならまだしも、消極的な姿勢で「指導」の差による敗北が続いた時期に、「お前の柔道には心がない」と名前に入った「志」の文字の心をとり、「城士郎」の登録名で試合に出場させたのだ。また、2016年の選抜体重別で新星・阿部にやはり「指導」の差で敗れるや、「名前を四五六に改名しろ」と言い放つ。さらに勘当を告げ、それは3年間も続いた。

 両者は連絡をいっさいとらず、その間に丸山は結婚もしている。

 昨年、東京世界選手権を2週間後に控えた夏の日、丸山の妻の親族から仲介の申し入れがあり、丸山と顕志氏は3年ぶりに対面した。丸山は連絡を絶っていたことを詫び、「必ず世界一になります」と誓ったという。スーツを着た丸山は上着を脱がず汗だくのまま正座を続けていたが、その目は輝き、「良い顔をしているな」が顕志氏の正直な感想だった。

 世界選手権の会場である日本武道館まで丸山の祖母や妹も連れて応援に行くことを決め、応援グッズも自作した。試合の前夜から誰もいない日本武道館のチケット売り場に並び、雨の中チケットが発売され、購入するや一目散に席に向かった。

 丸山はそこで世界王者となるも、顕志氏は「そこからまた連絡が途絶えてしまって……」と明かす。

 続く昨年11月のグランドスラム大阪で、丸山は阿部に勝利すれば、66キロ級の代表に内定することが決まっていた。だが、決勝で阿部に敗れ、さらに丸山が欠場した今年2月のグランドスラム・デュッセルドルフを阿部が制したことで、代表レースは横並びとなった。

「確かに世界一にはなりましたが、天狗になり、世界一病になっているのではないか。彼の勝利を願って、88歳になるおばあちゃんは毎日、祈っているんです。そのおばあちゃんに対するお礼の連絡もせず、祝勝会にも呼ばず、本人はのんきに嫁と一緒にYouTubeに出たりしている。アスリートである前に、人として大事な物を見失っているのではないか」

ワンマッチで勝てるのか

 代表が決まる予定だった4月5日を前に、いても立ってもいられなくなった顕志氏は丸山が練習拠点とする天理大に向かった。そこで顕志氏は同大で練習する大学生も唖然とする行動に出る。丸山と会うなり、「何を考えているんだ! どういうつもりで生きてきたのか!!」と問い詰め、息子に対して平手打ち……。

「今の時代に許されない親子の関係ですし、反省もします。天理大の関係者にも、もっと落ち着いて行動してくださいとなだめられました。でも、今の状態のままではとても阿部君に勝てるとは思えなかった……」

 正直なところ、顕志氏の本心が、突飛な言動のあまり見えなくなる。だが、心の奥底では息子の五輪出場、そして金メダルを誰より強く信じているのではないか。

 今年に入ってから私は、顕志氏が拠点とする福岡の自宅兼道場を二度、訪ねた。道場へ続くコンクリートの階段には五輪マークが刻印され、道場内にも壁や天井にこれでもかというぐらいに五輪マークが描かれている。丸山が拠点とする天理から遠く離れた福岡で、息子の出場を願っているからこそだろう。一方で、このままでは阿部に負けてしまうかもしれない――その危機感が、息子に対する強烈な言動につながっているのだ。

 代表決定戦は異例の一騎打ちで、本戦4分で決着がつかなければゴールデンスコアに入り、勝敗が決着するまで無制限で争われる。

「スタミナは息子のほうに分があり、長期戦になると有利だと思いますが、冬場の試合ですしなにせワンマッチですから、勝敗に影響はないでしょう。阿部君に対し、城志郎の内股がかかるとは思わないし、(過去の対戦で有効だった)巴投げももうかからんでしょう。ワンマッチだからこそ、阿部君はよりガンガンと前に出て圧力をかけてくる。城志郎の技を力で返したり、いなしたり、強引に技をかけたり……阿部君の破壊力を考えれば、やはり城志郎の分が悪い」

 天理大の穴井隆将監督は教え子である丸山と阿部の試合を「日本刀と鉈の戦い」と表現していた。教本に載っているような、美しく切れ味するどい丸山の柔道と、一度掴んだら強引に担ぎ技に入って相手を豪快に放り投げようとする阿部の柔道を見事に対比した言葉だろう。

 ふたりの世界王者による、五輪本番よりも面白い世紀の一戦――無観客で行われるこの試合を、顕志氏はどこで、いかなる表情と感情で見守るのだろうか。

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柔道史上ワンマッチ”テレ東「中継途中わった

日刊スポーツ 2020年12月13日(日)17時20分配信

<柔道:男子66キロ級・東京五輪代表決定戦>◇13日◇東京・講道館新館7階大道場(無観客試合)

 東京五輪柔道代表の男女14階級で唯一決まっていなかった男子66キロ級代表決定戦が行われ、17、18年世界王者の阿部一二三(23=パーク24)と19年世界王者の丸山城志郎(27=ミキハウス)との日本柔道史上初の「ワンマッチ」を生放送したテレビ東京の中継が、試合の決着がつく前に終了してしまった。

 放送時間は午後4時から5時15分までだった。試合開始は16時40分がメドとされ、開始から40分以上はこれまでの戦いぶりなどで大いに盛り上げていたが、試合が長期の延長戦となったことで、放送時間がなくなったようだ。

 ただ、過去の2人の対戦は7戦中6戦が延長戦までもつれ込んでおり、接戦は必至ともいえる状況だった。

 テレビ東京がニュースに突入した時点で、阿部が死闘を制した。

空手型女子清水希容8連覇逃し敗退「気持ちのさ」

産経新聞 2020年12月13日(日)20時09分配信

 空手の全日本選手権は13日、東京・日本武道館で行われ、形女子は大会タイとなる8連覇を狙った東京五輪代表の清水希容(ミキハウス)が決勝で敗れた。

 得点が出た瞬間、会場がどよめいた。形女子の決勝で、得意の「チャタンヤラクーサンクー」を演武した清水希だったが、得点が伸びずに敗退。全日本選手権の連覇が7でストップした。

 大きな失敗はなく「無難にやってしまった。自分の気持ちの弱さ」と振り返った。来年の東京五輪に向けて「この結果を深く受け止めたい。自分の強いところを出せるようにしたい」と前を向いた。

空手型男子喜友名諒V9、師匠の誕生日に歴史作った

日刊スポーツ 2020年12月13日(日)20時00分配信

<空手:全日本選手権>◇13日◇日本武道館◇男子形

 男子形で東京オリンピック(五輪)代表に内定している喜友名諒(30=劉衛流龍鳳会)が前人未踏の9連覇を果たした。

 形女子の清水希容(ミキハウス)は決勝で大野ひかる(大分市消防局)に敗れて8連覇ならず。体重無差別の組手は、女子が沢江優月(帝京大)が初めて制し、東京五輪代表の植草歩(JAL)や宮原美穂(帝京大職)は予選で敗れた。男子は崎山優也(近大)が初優勝。

   ◇   ◇   ◇

 他種目では優勝候補が次々と敗れる中、男子形では絶対王者の喜友名が実力を誇示した。決勝ではアーナンを演武して28・74点の高得点をマーク。歴代単独最多となる“V9”を達成し、「新記録をつくりたいと思っていたわけではないが、続けてきたから連覇につながった」。この日は恩師である佐久本嗣男氏の73歳の誕生日。最高の結果を出してお祝いし「師匠の誕生日に新しい歴史を作れてうれしい」と喜んだ。

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