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2021年1月 5日 (火)

【コロナ第3波】政府✍1都3県に対し「緊急事態宣言」の方針固める

外国人新規入国全面禁止 中韓などビジネス関係者も

朝日新聞デジタル 2021年1月5日(火)5時00分配信

 政府は中韓を含む11カ国・地域からビジネス関係者などを受け入れている入国緩和策について、新型コロナの変異ウイルスが確認されたかどうかに関わらず、一時停止とする方向で検討に入った。これにより外国人の新規入国は事実上、全面的に止まる。複数の政府関係者が明らかにした。

 政府は当初、変異ウイルスの市中感染が確認された国・地域ごとに一時停止とする方針だった。菅義偉首相も4日午前の記者会見で「相手国内で変異種が発見された場合は即時停止する」と述べていたが、与野党から批判が出るなか、方針転換した。期間は調整中だが、少なくとも緊急事態宣言中は停止する方向だ。

 11カ国・地域は中韓のほかベトナム、シンガポール、タイ、台湾などで、出張などのビジネス関係者、留学生、技能実習生らを一定の条件下で受け入れている。出入国在留管理庁によると、緩和策による入国者(昨年12月14~20日、速報値)は中国が約3830人▽ベトナムが約3390人▽韓国が約340人など。

 政府は今夏の東京五輪・パラリンピックをめざし、段階的に入国緩和を進めてきたが、一連の緩和策は在留資格を持つ外国人の再入国を除き中断することになる。人道上配慮が必要な例など「特段の事情」がある外国人は、引き続き特例的に入国を認める方針だ。

 緊急事態宣言で「成人式中止相次ぐ、新宿区は「絶対やる」 

朝日新聞デジタル 2021年1月5日(火)6時00分配信

 11日に成人式を迎えるのは4都県で約35万人にのぼる。新型コロナの緊急事態宣言下で新成人を集めた祝典を開くかどうか。首都圏の自治体が頭を抱えている。

 東京都内では、4日だけで少なくとも13区市が式典の中止を発表した。

 台東区はそのひとつ。2部制にして例年より時間を短くして開催する予定だったが、担当者は「大みそかの(都内の感染者)1300人超が衝撃だった」。開催した場合、式典後に新成人らが大人数で会食するリスクを否定できないことも考慮したという。

 墨田区も中止に。小池百合子・東京都知事が国に宣言発出を要請した2日から検討していた。区は「感染の広がりや医療現場の現状をみるとやむを得ない」という。13区市のほか、渋谷区も正式に宣言が出れば中止する。

 一方、新宿区の吉住健一区長は取材に「絶対にうちはやります」と述べた。「一生に一度の大切な行事。高価な晴れ着を1年前から準備している方も多く、オンライン開催では意味が薄れる」と話した。例年の倍近い大きさの会場で、2部制で開くという。

宣言発令要請で急転…首相周辺「小池氏失政だ」と不満

産経新聞 2021年1月4日(月)21時35分配信

 菅義偉首相は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言発令の検討を表明した4日の記者会見で、東京都を中心とした首都圏の「対策不足」に不満をにじませた。政府は経済的打撃が大きい宣言発令の回避に腐心してきたが、都の協力が得られず発令もやむなしと判断した。

「北海道、大阪府など時間短縮を行った県は結果が出ている」

 首相は4日の記者会見で、より厳しい営業時間短縮を飲食店に要請している自治体では新型コロナの新規感染者数が下降していると説明し、返す刀で首都圏は「減少せずに高い水準になっている」と指摘した。東京都などが適切な措置を取れば、事態は変わっていたとの思いがにじんだ。

 首相は先月25日の記者会見で緊急事態宣言の発令に慎重姿勢を崩さなかった。水面下では宣言発令を検討していたが、31日に発令の可能性を記者団に問われた際も回答を避けた。別の政府高官も今月2日午前の時点で即時発令は「全くの間違い」と語っていた。

 そうした矢先に東京都の小池百合子知事ら1都3県の知事が2日午後、政府に宣言発令を要請した。小池氏は逼迫する東京都の医療体制に危機感を強めており、首相の耳にも医療現場が厳しい状態にあるとの報告も入っていた。そして3日夕、担当閣僚を首相公邸に集め、30分ほど報告を受けた後に首相は告げた。

 「やんなきゃいけないんじゃないか」

 飲食店への時短要請の権限は都道府県にある。東京都は飲食店側の反発で逆効果になりかねないとして「午後8時まで」の要請をせぬまま感染が広がり、政府がその後始末をする形となった。こうした経緯に首相周辺は「飲食店を午後8時で閉じればいいのにやっていなかった。小池氏の失政だ」と不満をあらわにした。

元宮崎県知事・東国原氏「小池さん怒り心頭だと思う

デイリー 2021年1月4日(月)15時55分配信

 元宮崎県知事でタレントの東国原英夫が4日、TBS・CBC系「ゴゴスマ」で、菅義偉総理が緊急事態宣言の発出を検討すると語ったことを受け、小池百合子都知事が「早速対応していただいたと考えている」などと語ったことに「政府は小池さんに怒り心頭だと思いますよ」と想像した。

 番組では、この日、菅総理が1都3県について緊急事態宣言を発出することを検討すると語った事に対し、東京都の小池知事の反応を紹介。この日の午後に報道陣に対し「早速対応していただいたと考えている。ポイントはスピードと実効性だ」「こちらもスピーディーに対応していきたい」などと語ったことを紹介した。

 これに東国原は「政府は小池さんに怒り心頭だと思いますよ」「ブチ切れてると思う」とコメント。石井亮次アナが「どうして?」と聞くと、東国原は「時短をね、北海道や大阪は8時にしたのに東京だけ10時だった。なんで東京だけ10時?一番感染してるのになんで10時?と。その辺から怒りフツフツと沸いている。やることやったのか、東京はと…」と政府は東京の時短対応に不満を持っているはずと指摘。

 「やってないで国が悪いみたいな、緊急事態宣言を発出しない国が悪いみたいに持って行く…」とも語り「小池さんのうまいとこですわ、これ。うまい。だって国が悪いんだもん」と皮肉を込めてコメント。石井亮次アナが「大きな敵に立ち向かう私的な演出?」と言うと、東国原はうなずいた。

 そして、緊急事態宣言発出を要請に行った時期も不満げで「10月半ばに行かんかいと。本当に考えているならば」とも指摘。時短営業についても「北海道、大阪と時期を同じくしてやるべきだった」と訴えていた。

 緊急事態でも西村経済再生相一斉休校しない 

デイリー 2021年1月4日(月)19時55分配信

 新型コロナウイルス感染拡大が深刻化し、菅義偉首相が1都3県を対象にした緊急事態宣言検討を表明した4日、西村康稔経済再生相は「一斉休校は今の時点では考えていない」と述べた。

 ネット上では午後から「学校休校」「休校しない」「一斉休校」がツイッターのトレンド上位に連なった。

 「外出歩くな。遊びに行くな。とかいいながら学校で勉強はしろと」「学校には行けでも外出はするな。どういうこと?」「なんで学校休校にしない」「拡散させるのは若者も高齢者も関係ないってことに気づいて欲しい」と首をかしげる投稿が相次いでいる。

 「休校にした方がいいに決まってるだろ」「学校で感染したくない」「命より勉強かよふざけんな」「学校休校しないの?」「満員電車乗るの怖い」「もう少し考えて欲しい」「クラスター発生したら政府は命の保証してくれるんですね?」「幼稚園を含め休校してください」と切実な声や、抗議の投稿が多い。

 「普通は代替案思いつくよね…」「せめてオンライン要請くらいはしようぜ」「登校選択制などで工夫できませんか?」「国が学校に対して無策で動いてて笑うしかない」「政府そろそろ頭使え」との批判もある。

 一方で春の緊急事態宣言時の休校の苦痛や、負担などから、休校を歓迎しない意見もみられる。

菅さん決定的間違った自民党内から指導力

AERAdot. 2021年1月5日(火)8時02分配信

「桜を見る会」問題で追及を受ける安倍晋三前首相が、自らの答弁について修正を求め、謝罪した。釈然としない部分が多い安倍前首相の答弁だが、その対応には側近も首をかしげている。

*  *  *

 7年8カ月もの長きにわたって、日本の政治権力の頂点に座り続けた最高権力者の目は、どこかおびえているようだった。ライフワークの憲法改正を高らかに主張する意気盛んさはもはや感じられなかった。白髪も増え、その表情は明らかにやつれていた。

 昨年12月25日に行われた議院運営委員会。安倍晋三前首相が出席し、「桜を見る会」の前日にホテルで開催された夕食会費の補填(ほてん)問題をめぐり、首相在任中の自らの答弁について開口一番こう述べた。

「結果として事実に反するものがあった。改めて事実関係を説明し、答弁を正したい」
「改めて全ての国会議員に深く、心よりお詫びする」

 首相経験者が自らの国会での答弁の修正を求めるのは、極めて異例な出来事と言える。神妙な面持ちで答弁に立った安倍前首相だったが、その表情が明らかに険しくなったのが、立憲民主党・辻元清美議員の質問時だった。

裏帳簿の存在を疑う

「桜を見る会」問題が発覚後、辻元議員は何度も安倍前首相を問い詰めてきた、いわば「天敵」だ。辻元議員は、安倍前首相の事務所が訂正した政治資金収支報告書について、次のように問いただした。

「この訂正された政治資金収支報告書には、3年間とも領収書をなくしたという亡失届が添付されている。領収書がないのに、どうやって細かい数字が出せるのか。この数字を出せるとしたら政治資金以外のお金の流れを記した帳簿があるから。これを出してください」

「そんなものはない」と安倍前首相が否定すると、辻元議員は「そういうのを裏帳簿と言うんですよ」と言い放った。そして、領収書を出せない理由についてこう指摘した。

「領収書を紛失した、再発行できないと言っているのは、その宛名が公表できないものだからではないですか。もし、宛名が安倍晋三後援会ではなく、あなたが代表である政治資金団体『晋和会』だったなら、(秘書ではなく)あなた自身が政治資金規正法第25条2項違反で刑事責任を問われる可能性があります」

 質疑に立った辻元議員はこう振り返る。

「安倍さんの態度は結局、何も変わっていない。領収書はないと言い、明細書についても同じ答弁を繰り返すだけ。この問題を明らかにするには、領収書、明細書、出納帳の3点を国会に提出するしかない。民間で社長が公に100回以上嘘の説明をし、部下に騙されたで通じるはずがありません」

側近も首をかしげる

 安倍前首相の一連の対応については、安倍内閣で官房副長官や文部科学大臣を務めた側近も首をかしげる。萩生田光一文科相は、秘書が事実を伝えていなかったという一連の疑惑について同25日の閣議後の記者会見で、

「自身でホテルへ調査し、確認すれば気づいたんじゃないかと思う」

 と述べ、安倍前首相の当時の対応を疑問視した。その上で、「これだけ国会で問題になったわけで、もう一度確認すれば、15年度までは負担していた会場費がなぜなくなったのかというのは気づいたのではないか」とした。

*  *  *

 野党は通常国会で引き続き、「桜を見る会」問題に関して安倍前首相の証人喚問を求めることで一致している。だが、自民党は昨年末で幕引きを図ることに必死だった。

 なぜなら発足直後、朝日新聞の世論調査で65%だった政権への高支持率が、わずか3カ月で大幅下落。今後、30%を割り込めば政権運営そのものが危険水域に突入するからだ。

 この下落の要因は言うまでもなく、菅義偉首相の新型コロナウイルス対策での指導力不足だ。中でも下落の決定打は、イベントや帰省で人の移動がピークを迎える年末年始を見据えて、早々に「Go Toトラベル停止」に踏み切れなかったことだ。その結果、予想されていた通り、昨年末には1日に4千人近い感染者を出してしまったのだ。

 ある自民党関係者は、菅首相が語った「アクセルを踏みながら、ブレーキをかける」という一貫性のない対応について、こういぶかった。

「菅さんは決定的に間違った。年末はそもそも医療従事者そのものが手薄になり、医療機関が逼迫(ひっぱく)しやすい時期。そこに感染のピークをもってきてしまった。取り返しがつかない。結果として地方経済も疲弊し、この数カ月の全ての政策が台無しになってしまった。結果を出すと言いながら、結果を出せない。まさに菅さんの指導力が問われているのです」

支持率下落に追い打ち

 自民党の中堅議員の一人は、下落した支持率を回復させる手立てが事実上ないことが最悪だと指摘する。

「深刻なのは12月15日の臨時閣議で73.6兆円の追加経済対策を含む、第3次補正予算案を閣議決定した以降に支持率が下がり続けているということです。これを出してもダメなら、来年度予算が成立するまでの間、全く打つ手がなくなる。支持率をプラスに転じる材料がなにもないのです」

 そこに追い打ちをかけたのが「桜を見る会」の問題だった。何しろ菅首相は、7年8カ月もの間、官房長官として安倍前首相を支えてきた立場だ。虚偽答弁を繰り返す安倍前首相をかばう格好で、菅首相も国民を欺き続けてきた責任がある。

 東京地検特捜部は昨年12月24日、この問題で安倍前首相の公設第1秘書を政治資金規正法違反(不記載)の罪で略式起訴し、安倍前首相を不起訴処分にした。これを受け、菅首相は官邸で記者団の取材に応じた。官房長官時代の自らの説明について「私自身も事実と異なる答弁になってしまい、国民に大変申し訳ない」と陳謝したものの、自らの責任については「(安倍前首相に)確認しながら答弁した。それに尽きる」と明言を避けた。

菅氏と安倍氏の政争

 実は菅首相は、安倍前首相にどのようにけじめをつけさせるかで、極めて難しい政治判断を強いられた。前出の自民党関係者は、この問題は経済対策以外は「脱安倍」路線を貫くことで前政権との違い、独自性を内外に知らしめたい菅首相と、チャンスがあれば安倍前首相の再々登板をもくろむ「安倍・麻生」らとの政争の一面があるとみる。

 それが顕著になったのが議院運営委員会での公開の質疑応答だった。当初、野党は偽証罪が適用される「証人喚問」を求めたが、自民党の森山裕国会対策委員長はかたくなに拒否。前日になって議院運営委員会を報道陣に公開することで与野党が一致した。総理大臣経験者が議院運営委員会で謝罪、弁明する事態は極めて異例だ。

「菅首相にしてみれば、マスコミを入れないという判断をすれば、政権支持率は今以上に下落するのは間違いない。その一方、派閥を持たないため、この桜の問題をきっかけに、安倍氏の出身派閥である細田派、安倍氏に近い麻生派の協力を得られなくなれば、来年度の予算成立を前に政権運営そのものが立ちゆかなくなる」(自民党関係者)

 脱安倍を旗印にする菅政権としてみれば、政権支持率が高ければ、証人喚問もあった可能性はあると、この自民党関係者は語った。

 いずれにしても新年を迎えたからといって「桜疑惑」が収束するわけではない。その上、コロナの感染拡大も続くようであれば、さらに政権支持率は下落するであろう。党内には、菅首相の「次」を考えておく必要がある、との声も出始めた。

 具体的には河野太郎・行政改革相、そして、野田聖子幹事長代行などだ。今年は衆議院議員が任期満了を迎える。コロナと桜をどう乗り切るかが、菅政権の最大の課題だろう。

 今年“初競りマグロ2084万円…関係者から批判されてもすしざんまい喜代村木村社長落札する理由 

現代ビジネス 2021年1月5日(火)8時11分配信/川本 大吾(時事通信社水産部長)

 年明け5日早朝、東京・豊洲市場(江東区)で新春恒例の初競りが行われた。国内だけでなく、海外からも多くの魚介が集まる豊洲で、ひときわ注目を集めるのがマグロの初競り。2年前には、すしチェ-ン「すしざんまい」を展開する喜代村の木村清社長が、青森県大間産の「1番マグロ」を3憶3360万円という史上最高値で競り落とし、大きな話題を呼んだ。新型コロナウイルスの影響が尾を引く中、今年は2084万円といった控えめな初値で幕を開けた。

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 毎年、派手なパフォーマンスで初競りマグロを超高値で競り落としている木村社長だが、豊洲の関係者からは今でも「宣伝目的」「目立ちたいだけ」といった批判的な声がやまない。築地時代には、マグロの初競りでの木村社長の動向ばかりが報道されることに危機感を覚えた仲卸の団体が、報道各社に対して要請文を出したほどだ。

 しかし筆者は、木村社長の振る舞いこそが新春の豊洲、ひいては水産業界に活況をもたらしていると考える。

市場関係者も木村社長に注目

 ここ数年、1月5日の初競りでは、午前5時過ぎから始まる本番を前に、マグロの卸売場に訪れる木村社長の視線に多くの市場関係者が釘付けとなっていた。張り詰めた緊張感の中、木村社長の動きが止まると、にわかにその周辺が人で埋め尽くされる。

 意外と知られていないが、最高価格で落札される「1番マグロ」候補のマグロは毎年5本ある。競り人が所属する生鮮品を扱う水産卸会社は豊洲に5社あり、卸会社ごとに競りが行われるため、各社がその日もっとも高品質だと感じた1番のマグロは卸会社の数だけ存在するのだ。

 5本のうち、どれがもっとも価値あるマグロなのかを評価するのは、卸売業者と飲食店を仲介する仲卸や、すしざんまいのように直接競りに参加できる「買参権」を持つ業者である。

 したがって年によっては「どれが5本の中で1番のマグロなのか」競り参加者の間で評価が割れるケースもあるのだが、いずれにせよ、近年は木村社長の眼鏡にかなったマグロが1番。そのマグロに複数の業者の買いが入った場合、競りで価格が上がっていくため超高値が付けられる。その瞬間は間近にいる市場関係者だけでなく、遠目から様子をうかがう多くのマスコミの視線も集まる。

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 木村社長はこれまで3度、1億円以上の値で初競りのマグロを落札している。最初は2013年の築地市場時代。この時もやはり大間産の本マグロ(222キロ)を1億5540万円で落札し、その前年、自らが競り落とした5649万円という最高値の記録を約3倍に更新した。

 その後、豊洲へ移転するまでの5年間、初競りマグロの価格は1億円には届かなかったが、移転後初めて行われた2019年の初競りで再び木村社長が、3億3360万円という史上最高値で落札した。2020年は、前年には及ばないものの1億9320万円という史上2番目の価格で競り落としている。

 初競りのマグロ取引の様子は、テレビをはじめさまざまなメディアで取り上げられ、早朝から夜まで、景気のいいニュースとして報道される。近年は超高値が恒例化しているため、メディア各社も毎年お決まりのニュースとして早朝取材の準備している。初競りが目立たなかった20年以上前と比べると、取材にやって来る記者やカメラマンの人数は「ざっと5倍以上に増えた」と東京都の市場当局はいう。

市場関係者から出た要請書

 メディアで華々しく報道される一方で、市場関係者の心中は複雑だが、それを紹介する前に、市場での売買の仕組みを簡単に説明しておきたい。豊洲では450を超える仲卸業者が営業しており、毎朝早朝、魚を求めて卸売業者との競りや相対(卸と仲卸が交渉によって価格を決めること)に臨む。中には喜代村(すしざんまい)のように買参権を持つ飲食業者も存在し、卸売場へやってきて直接魚を調達する。

 つまり喜代村の木村社長は競りに出る権利はあるが、毎日豊洲市場で競りに参加し続ける一般の仲卸とは別の存在なのだ。普段はマグロの卸売場にほとんど姿を見せない木村社長が初競りで1番マグロを高値で競り落とし、直ちに市場から運び出す様子が報道されることに対して、かつてマグロ専門の仲卸から違和感を示す声が出たこともあった。

 「初市等の取材について(要請)」と書かれた文書がマスコミ各社に配られたのは、大間のマグロに初めて1億円を超える超高値が付いた2013年の初競り直前の2012年末だった。2012年の初競りは、それまで築地仲卸が数年間連続で落札していた1番マグロを木村社長がものにした。2001年の2020万円を大きく上回る5649万円で競り落とし、この年から初競り取材が加熱し始めた。

 初競りでの価格が大きく値上がりしたことに危機感を抱き、旧築地市場の仲卸のうちマグロ専門の業者でつくる「東京築地市場大物業会」(現・東京豊洲市場大物業会)は、2012年12月下旬、報道各社に先述の要請書を出した。

 そこで「最高値のマグロに特化した報道が、一部事業者の過剰な競争を引き起こし、市場の価格形成機能、ひいては築地市場の信用にも影響が出かねない状況になっており、誠に残念に思っている。当業会として毎年このような状況が生じることは看過することができない重大な問題としてとらえている」と不快感をあらわにした。

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 興味深いのは仲卸たちが不満を向けた矛先だ。買参権を持つ喜代村が、マグロをいくらで競り落とそうと自由だ。そこで喜代村に直接抗議するのではなく、メディアを相手に、初競りの最高値ばかりを取り上げる報道が「築地の信頼を損なう可能性がある」と指摘したのだ。

 要請書が配布された直後、2013年の初競りでは、大物業会の願いをものともせず、またもや木村社長が大間のマグロを当時の史上最高価格で競り落とし、大きな反響を呼んだ。とある仲卸との一騎打ちの末、前年の約3倍という破格の値で落札すると、卸売場ではどよめきが起こった。

 当時木村社長は「今年も『日本一のマグロを食べたい』というお客さんの声に応えたかった」と話し、築地市場を出て場外にあるすしざんまいの本店に落札したマグロを持ち帰り、記念撮影したり、マスコミの取材に応じたりしていた。一方で、億単位の超高値で初競りマグロを落札する木村社長に対し「宣伝目的」と指摘する声も多かった。

1番マグロを競り落とす自由

 ずいぶんと莫大な「宣伝費」になると思うのだが、考えてみれば、初競りマグロをいくらで買おうとも、自己責任で仕入れるすしざんまいの自由だ。木村社長は初競りくらいしか市場に姿を見せないといっても、会社としての仕入れは豊洲のほか、全国各地の漁港で日々行なっており、いつどこで誰が仕入れるのかも、すしざんまいの自由だろう。

 そして忘れてはならないのが、競りの相手の存在である。1番マグロの価格が億単位まで跳ね上がるのは、競りで高い価格を提示されるから、つまり相手の仲卸がギリギリまで粘って落札しようとしたことも原因である。

 つまり喜代村一社がいくら粘っても、競りの相手がいなければ数億円という価格は付かない。木村社長も相手の存在は意識しているようで、「これまで相手の熱意に負けて、途中で1番マグロを他の業者に、譲ったこともある」と打ち明けている。

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 さらに、自身が1番いいマグロだと思えば「競り順がトップでなくても、あるいは大間でなくてもアイルランド産でもいいマグロはある」とも話しており「1番の大間産・超高値にこだわっているわけではない」ともいう。

 築地大物業会から横槍が入る形になった2013年の初競りだったが、その後、豊洲市場への移転後も含めて、大物業会から報道各社に対し、目立った注意喚起はなされていない。仲卸からは、引き続き初競りの高値を「正当なマグロの評価ではない」と揶揄する声も上がるが、これには初競りの「ご祝儀相場」という意味合いもあるため、その批判は少しピントがズレている。

 さらに、「市場の価格形成機能や築地・豊洲市場の信用」という点でも、問題はないといっていい。市場関係者は初競りの1番マグロを「特別な物」だと認識しているため、他のマグロの価格への影響はほとんどないからだ。初競り2番のマグロは、1番につられてやや高値が付くかもしれないが、初競りのような数億円レベルの値段には遠く及ばない。

 過去には、「木村社長が3億円で落札したマグロより身質は上」とされながら、初競り後の開場日に市場に出たため1000万円ほどで取引された大間産マグロの例もある。現在の豊洲市場は、初競りの超高値とは関係なく、それなりの価格形成機能が働いていると思われる。

 水産業界は全体的に、資源の減少や魚介の価格低下などで厳しい状況にあるうえ、漁業はもちろん流通業も深刻な後継者不足に苦しんでいる。大間など津軽海峡でマグロ漁を行う漁師から見れば、自分のマグロを数億円で競り落としてくれるかもしれない木村社長は夢の象徴だ。

 社長本人は、「資源管理にはそれぞれモラルを持って取り組まなければならないが、大間などの漁師からはがんばってと逆に応援してもらっているし、実際に若手漁師も増えている」と、手応えを感じている。自由な仕入れで、新春の豊洲に活気を、そして全国の漁師に夢をもたらす木村社長の影響力は、水産業界にとって大きい。今後も豊洲・マグロの初競りに、この人の存在は欠かせないのかもしれない。

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302万円で落とされたクロマグロすしざんまい築地本店にマスクをした木村社長の等身大フィギュアとともに公開された(5日午前7時20分)

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