« 【欠陥住宅】初心者でも見抜ける<✍チェックポイント>教えます | トップページ | 【ビットコイン】暴落<ポジション調整>も✍“健全な”市場原理の声・・・・ »

2021年1月11日 (月)

【特別読み物】簡単に「ピザを『平等に』分ける」方法

 数学者が「ピザの喧嘩しないについて本気で考えてみた 

現代ビジネス 2021年1月10日(日)17時31分配信/原口 忠之(数学者)

 家族や友人とイタリア料理店でピザを注文した際に、ピザの分け方が問題になったことはないでしょうか? 少なくとも筆者なら、切り分けられた自分のピザが他の人と比較して小さいと、文句の1つくらい言ってしまうかもしれません。このような時、もし平等にピザを分割する方法があれば、みんながもっと幸せに食事ができるような気がしませんか? 実は、中学生レベルの数学を利用して誰でもとても簡単にピザを均等に分ける方法があるのです。

 ここでは、“ピザの定理”と呼ばれる公式を利用してピザを分ける方法を紹介します。

 (共著:奈良学園大学准教授 安東雅訓)

何人で分けても平等に美味しくピザを食べたい

 それでは、具体的にピザの分け方を考えてみましょう。まずピザの2等分は簡単ですね。ピザの中心を通るようにピザをカットするだけです。次に、ピザを4等分にするには先程の切り口とピザの中心で垂直に交わるようにカットすればよいですね。

 では、ピザを6等分するには、どうすればよいでしょうか。一般的にはピザを2等分したあと、それぞれのピースでさらに2回ずつカットしますよね。その時、切り終えたあとの中心角がおおよそ60度になるようにカットすれば均等になります。とはいえアバウトでも60度に分けるのは難しいですよね。ここでまず三角比の性質を利用すると、比較的60度に近い切り口で切ることが可能です。下の図1をご覧ください。

Photo_20210111154701

 まず原点Oを通るように線分ABでピザをカットします。目算でよいので、線分OBの中点Cをとり、ピザの周上にDCとABが垂直になるように点Dを推測します。その点Dから中心Oを通るようにピザを線分DEでカットすると

----------
OC:OD:DC=1:2:√3
----------

 となるため、∠DOC=60°となります。以下同様の手法を用いて線分FGでピザをカットすると6等分に近い形で、ピザを分けることができます。

 しかし、これら3つの例(2等分、4等分、6等分)は、全てピザの中心を通ってカットすることを前提にしています。

 では、もしピザをカットした際に中心からずれたとき、平等にピザを分けることができるでしょうか。

ピザの定理を使ってみると?

 このような時でも“ピザの定理”を使えば均等にピザを分けることができるのです。ピザの定理の主張は以下のとおりです。

----------
ピザの定理【参考文献[3] L. J. Upton, Solution by Michael Goldberg】
自然数nを4の倍数とする。円盤上の任意の点Pに対して、n本の直線を次の条件を満たすようにひく。
1.n本の直線は1点Pで交わっている。
2.各直線とのなす角がすべてπ/nである。
このとき、分割された2n個のピースをうまく選ぶと、いつもn/2等分することができる。
----------

 理解しやすくするために、具体的な例を考えてみましょう。下の図2はn=4のとき、つまり2人で分ける際の方法を紹介しています。ここでは、これを第一ピザの定理と呼ぶことにします。後でこの証明のアイデアを紹介します。

----------
第一ピザの定理

Photo_20210111155001
点Pを通る4本の直線に対して、点Pを頂点とする角が45°とする。このとき、斜線部分のピースの面積の総和と白色のピースの面積の総和は等しい。(図2を参照)
----------

 つまり、上の定理は、1つとばしにピースを選んで分けて食べれば2人は均等量のピザを手に入れられるというわけです。オリジナルのピザの定理を利用すれば、n/2等分できるわけですから、2人で分けるだけでなくnに必要な数を代入すると、3人、4人、5人、6人……とで均等にわけることができますよ。

ピザの定理の歴史と証明のアイデア

 一般のピザの定理は1968年にチャレンジ問題として、参考文献[3]“Problem 680”, Mathematics Magazine 41にUpton氏が紹介しました。最初に証明を与えたのは、Michael Goldberg氏であり、その他にも多くの数学者がこの定理の別証明や一般化した命題を紹介しています(参考文献[2]に複数の証明が紹介されています)。

 数学が好きな方ならこの証明は極座標を用いた積分を利用して、各ピースのピザの面積を求め、選び方を考えれば証明できるのではないだろうかと、予想されるのではないでしょうか。このアイデアでの証明は動画(https://www.youtube.com/watch? v=TyUP__bJW2A)で紹介されています。

 しかし、実は中学校で学習する初等幾何の知識のみでも、この定理に証明を与えることができます。

 次の動画(https://youtu.be/yej27bB72k0)で、初等幾何の知識のみを利用した第一ピザの定理(n=4)の証明を紹介しています。

 また、一般論の証明を確認したい方は、参考文献[1] The Baumkuchen Theorem (https://arxiv.org/pdf/2012.10938.pdf)をご参照ください。

初等幾何を利用して証明してみよう

 次に、第一ピザの定理を、初等幾何を利用して証明する際に必要となるアイデアを紹介します。図3をご覧ください。線分OPを半径とする円盤D'上で分割方法(補題1)を考え、全体の円盤Dから円盤D'を除いたバームクーヘンB上で分割する方法(第一バームクーヘンの定理)を考えます。そして、これら2つの分割方法を併せて考えることで第一ピザの定理を証明します。

 右斜線のピースの総和が円盤Dの1/2になることを示せればよいのですが、証明は読者の方に委ねます。ヒントは各右斜線のピースを円盤D'とバームクーヘンBで分けて、組み合わせを考えてみてください。詳細は動画(https://youtu.be/yej27bB72k0)で紹介しています。

 次の補題1で、中学校で習う円周角の定理、三角形の面積の高さに注意すると容易に示すことができます。興味のある方は証明してみてください。条件3は条件2から明らかです。

----------
補題1
内側の円盤D'上において次が成り立つ。
1.四角形A1A2A3A4は正方形となる。
2.右斜線部分の2つのピースの和は円盤D'の面積の1/2となる。
3.白い部分の3つのピースの和は円盤D'の1/2となる。
----------

バームクーヘンも分けてみよう

 次に紹介する第一バームクーヘンの定理は、もう少し一般化できますが、ここではピザの定理を証明することに焦点をあてているため、次の主張に留めておきます。詳細を知りたい方は参考文献[1]をご参照ください。

第一バームクーヘンの定理

Photo_20210111155701
図3において、バームクーヘンB上の向かい合うピースの面積の和はバームクーヘンBの面積の1/4になる。

 上記の定理の証明も、初等幾何の知識のみで証明を与えることが可能ですが、少々複雑です。そのため、ここでは割愛します。(参考文献[1]や動画 https://youtu.be/yej27bB72k0 をご参考にしてください。)

 いかがでしたか。複雑な証明の話はさておき、次回、複数人でピザを分ける際に、ここで紹介した三角比やピザの定理を使って切り分けてみても面白いかもしれません。

学生はピザの定理を証明できるか余談

 筆者がピザの定理を知ったのは、大学院生の頃のことです。同じ院生室の友人(共著者の安東)が研究集会でピザの定理を知り教えてくれました。そのとき、積分を利用すれば証明できそうであるため、あえて初等幾何のみを利用しての証明はできないだろうかと盛り上がりました。さすがに初等幾何のみで証明を与えることは難しいかと思いきや、安東さんは見事証明を完遂しました。

 当時高校で非常勤講師をしていた私はこの問題を生徒にも知ってもらいたいと思い授業中に紹介してみました。さすがに“初等幾何のみで証明しましょう”という制約はしていませんが、興味をもった数名の生徒が授業終了後もこの問題に真剣に取り組んでくれました。さて、証明ができた生徒はいたと思いますか? なんと1名の生徒が積分を利用した解答をもってきたのです。証明したのは彼のお父さんで、実は私の大学院の副指導教官でした。

 この話にはまだ続きがあります。それから約1年後、院生室の後輩が次のように言いました。「先輩!! ゼミの先生から、おもしろい数学のパズルを教えてもらいました」と……。話を聞いてみると、ゼミの先生はあの副指導教官で、おもしろいパズルとはピザの定理だと言うのです。安東さんと私は院生室で大笑いしました。数学者が数学を学ぶ人につい話したくなるピザの定理。ピザを分けるだけが魅力ではないようです。

Photo_20210112144901Photo_20210112145001

 【参考文献】
[1] M. Ando and T. Haraguchi, The Baumkuchen Theorem, https://arxiv.org/abs/2012.10938
[2] Rick Mabry and Paul Deiermann, Of Cheese and Crust: A Proof of the Pizza Conjecture
and Other Tasty Results, American Mathematical Monthly, 116(2009)423–438.
[3] L. J. Upton, Problem 660, Math. Mag. 41(1968)163.

Photo_20210112144801Photo_20210112145301

関連エントリ 2020/12/22 ⇒ 【耳学】児童精神科医が語る<境界知能>認知機能の弱い子供たち

Photo_20210112144701Photo_20210112145501

 トランプの置き土産UFO&宇宙人情報公開 

東スポWeb 2021年1月12日(火)11時30分配信

 先月下旬にトランプ米大統領が署名した2021年度情報機関授権法に、なんとUFO(未確認飛行物体)およびUAP(未確認航空現象)の情報開示に関するものがあった。11日までにニューヨーク・ポスト紙やCNNなどが報じている。

 米情報機関が収集したUFOなどのデータの詳細な分析報告書を180日以内に、連邦議会に提出するように国家情報長官や国防長官らに命じたもの。海軍、FBI、CIAなどが収集した極秘情報が報告書に盛り込まれることになる。

Photo_20210112144501

 これは上院情報委員会起草の21年度情報機関授権法についての「委員会コメント」という指示書がもとになっている。委員長のマルコ・ルビオ上院議員が懸念しているのは、UFOなどが敵対国によるものなのか否かということ。法案成立の12月28日から180日以内なので6月25日までに報告書を提出しなければならない。

 かつて、ジョン・F・ケネディ大統領は亡くなる10日前にCIA長官に対して、ソ連のミサイルと混同しないようにUFOを別途精査するよう命じた。しかし、暗殺されたためストップになった。

 UFO研究家の竹本良氏は、こう語る。

「UFO問題についてはCIAやFBIは情報公開法(FOIA)に基づいてトップシークレット以下の情報は、かなり開示してきました。今回はトップシークレットを上回るUSAP(不認可特別アクセス計画)などの上位クリプト(暗号化物)領域の情報公開を迫っているのです。ここには水爆、宇宙人、反重力、フリーエネルギー機関、JFK暗殺などの、これまで触れることができなかった情報が、たんまり蓄積されているのです」

 トランプ氏のとんでもない“置きみやげ”だ。

 竹本氏は「今回の情報開示命令は上院情報委員会の委員会コメントによるものなので、バイデン氏が大統領に就任しても実行しなくてはいけないのです。UFO研究家にとっては、ここまで知恵を働かすトランプ氏に軍配を上げたい気持ちが湧き起こってきます」と指摘する。

 

« 【欠陥住宅】初心者でも見抜ける<✍チェックポイント>教えます | トップページ | 【ビットコイン】暴落<ポジション調整>も✍“健全な”市場原理の声・・・・ »

オモロ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 【欠陥住宅】初心者でも見抜ける<✍チェックポイント>教えます | トップページ | 【ビットコイン】暴落<ポジション調整>も✍“健全な”市場原理の声・・・・ »

無料ブログはココログ
2021年3月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31