経済コラム

2021年1月14日 (木)

【日経平均】5日続伸<FRB討論会控え様子見>昨年来高値追い✍急騰に警戒感も

 東京株5日続伸大幅高後に伸び悩み 

時事通信 2021年1月14日(木)15時30分配信

 堅調な機械受注統計などを受けた業績回復期待から、日経平均株価は前日比241円67銭高の2万8698円26銭と5営業日続伸し、昨年来高値追いとなった。ただ、短期間の急騰に対する警戒感も台頭し、大幅高後は伸び悩んだ。東証株価指数(TOPIX)は8.88ポイント高の1873.28としっかり。

 銘柄の46%が値上がりし、値下がりは50%。出来高は14億1374万株、売買代金が3兆2420億円。

 業種別株価指数(33業種)はゴム製品、陸運業、情報・通信業の上昇が目立ち、下落は海運業、鉄鋼、鉱業など。

 ▽ 反省機運

 14日の東京株式市場で、日経平均株価は上値を切り上げた後、取引終了にかけて伸び悩んだ。市場関係者からは「スピード違反気味の上昇に対して反省機運が強まった」(銀行系証券)との声が上がっていた。
 日経平均は前日比500円超高まで上げ幅を広げる場面があった。しかし、7日から14日の高値まで2000円近く上昇。高値警戒感が台頭する形となり、利益確定売りが活発化した。
 最近の急騰は米国での大型追加経済対策や設備投資意欲の回復による業績改善への期待感が根底にあるが、「いいとこ取りの楽観ムードが強過ぎる」(大手証券)との声も少なくない。強気一辺倒だった投資家心理にも反省機運が台頭したことで、市場関係者は「今後本格化する決算発表で業績動向を慎重に見極めたい」(同)と話していた。
 225先物3月きりも伸び悩んだ。株価指数オプション取引はプットが下げ渋り、コールは上げ幅を縮めた。

東京外為〕1㌦=104円前後=FRB議長討論会控え様子見

時事通信 2021年1月14日(木)17時30分配信

 14日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が参加する討論会が日本時間15日に控えていることなどから、終盤にかけて様子見ムードが強まり、1ドル=104円前後でもみ合った。

 午後5時現在、104円03~03銭と前日(午後5時、103円69~69銭)比34銭のドル高・円安。

 早朝は103円80銭台を中心に取引され、午前10時ごろには国内輸入企業のドル買いなどを背景に103円90銭台に強含んだ。午前11時すぎには、バイデン次期大統領の経済対策が2兆ドル規模に達するとの報道を受けた米長期金利の上昇などを材料に、一時104円20銭近辺まで駆け上がった。

 午後は、日経平均株価の上げ幅縮小や、米長期金利の上げ一服など、手掛かり材料に欠け、104円前後でもみ合った。

 市場では、パウエルFRB議長の討論会での発言や、バイデン氏の経済対策方針発表を前に様子を見る向きが多い。パウエル議長の発言については「量的緩和縮小に関しての言及があるかどうかが注目される」(FX会社)という。

 バイデン氏が実際に大規模な財政出動の方針を発表すれば、「米長期金利上昇、ドル買いで反応する」(FX会社)とみられているが、「規模が大きすぎれば、今度は議会を通過できるかに関心が移っていく」(同)との見方もあり、引き続き動向が注視されそうだ。

 ユーロは終盤、対円、対ドルともに軟化。午後5時現在、1ユーロ=126円32~32銭(前日午後5時、126円53~54銭)、対ドルでは1.2142~2143ドル(同、1.2203~2203ドル)。

 首都ワシントンで暴動勃発でも、ダウ平均史上最高値…投資家が見ていたのは、そこではなかった 

BUSINESS INSIDER 2021年1月8日(金)20時00分配信

 ニューヨーク株式市場のダウ平均株価は1月6日、史上最高値で引けた。

 ウォール街の強気ムードは、首都ワシントンでの暴動よりも、ジョージア州の上院決選投票で民主党が勝利し、議会を掌握したことに関係している。

 株価は企業の成長見通しに左右される。上院で民主党が過半数を占めたことで、バイデン次期大統領が、専門家が数カ月にわたって求めてきた財政刺激策を実行する可能性が高まった。

 バンク・オブ・アメリカのアメリカ経済の専門家、ミシェル・マイヤーは、1兆ドルの支援策は、2021年のGDP成長率を「容易に」1ポイント増の6%に押し上げるだろうと述べた。そうなれば、目先の成長に対する投資家の期待は確実に高まるだろう。

 トランプ支持者の一団が、アメリカ議会議事堂を不法に占拠していたときに、ダウ平均株価は史上最高値で取引を終えた。

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 株価の上昇は、議事堂での暴動とはほとんど関係がなかった。混乱とトランプ大統領の暴言を恐れるのではなく、投資家はジョージア州の選挙結果に照準を合わせていたのだ

 ジョージア州上院選の決戦投票で民主党のラファエル・ウォーノックRaphael Warnockとジョン・オソフJon Ossoffが勝利したことで、議席数は民主党50、共和党50となり、法案の可否はカマラ・ハリス(Kamala Harris)次期副大統領が決定することになるこれによって、次期大統領ジョー・バイデンは、コロナウイルス不況からアメリカを救い出すための財政支出など、より進歩的な政策を議会を通過させることができる

 株価は常に、企業の利益拡大を見越して動いているウォール街や大学、連邦準備制度理事会(FRB)の専門家らは、より迅速で公平な景気回復を推進するためには、抜本的な財政刺激策が必要だと数カ月前から議会に訴えてきた。株価の上昇は、民主党がジョージア州で勝利したことを受け、こうした救済策がバイデン次期大統領の机に届く大統領が署名する可能性が高いという投資家の考えを反映している

 バンク・オブ・アメリカ(BoA)のアメリカ経済担当エコノミスト、ミシェル・マイヤー(Michelle Meyer)は、新たな景気刺激策が経済成長を大きく前進させ、パンデミック以前の水準への回復を加速させるだろう1月7日の報告で述べている。今回の財政刺激策は、新たな直接給付、国の失業給付の延長、州・地方政府への財政援助、医療従事者への救済を優先する可能性が高いと見られている。

 BoAによれば、1兆ドルの救済策は2021年の国内総生産(GDP)成長率を「容易に」1ポイント上昇させ、約6%にすることができるという。この試算は保守的な計算に基づいているため、経済効果はさらに大きくなる可能性があるとマイヤーは付け加えた。

 モルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスのエコノミストも同様に、楽観的なGDP成長予測とジョージア州での民主党の勝利を関連づけている。クレディ・スイスは7日にS&P500の予想を引き上げ、2021年初頭に新たな景気刺激策が実施される可能性が高まったことで、年内にS&P500が12%上昇する可能性があると述べた。

 ワシントンでの暴動が長期的なリスクを生むという懸念は、7日朝にはおおむね払拭された。議会は数時間にわたる討論の末、選挙人団の投票数に反対する努力も失敗に終わり、バイデン候補の勝利を承認した。トランプ大統領は選挙に勝って職にとどまるとしていた従来の主張を覆し、この直後に「秩序ある移行」を行うと約束した。

 平和的な移行が確実になったことで、強気の見方はさらに強まった。東京株式市場も続伸して取引を再開している。

 TDアメリトレードのチーフ・マーケットストラテジスト、JJ・キナハン(JJ Kinahan)は、「政治的緊張が緩和し、さらなる景気刺激策が景気浮揚に役立つと期待されている。コロナウイルスのワクチンが投資家やトレーダーにある程度の落ち着きをもたらし、市場は各社の決算発表に焦点を当てることができるようになるだろう」と述べている。

 そしてアメリカ経済の「回復が始まる 

Newsweek日本版 2021年1月9日(土)17時30分配信/ダニエル・グロス(経済ジャーナリスト)

どんな経済支援策よりもワクチン、貿易摩擦削減と脱炭素への取り組み議事堂襲撃事件の衝撃が走るアメリカだが、トランプ新型コロナウイルスという、2つの現象の先に見える経済と株式市場の展開を読む(※1月5日発売の本誌「2021年に始める 投資超入門」特集より。編集部注:一部の情報は2020年12月末時点のものです)

 2021年のアメリカ経済と株式市場では、2つのドラマが複雑に絡み合って展開される。トランプ以後と、新型コロナウイルス以後の物語だ。

 言うまでもないが、トランプ時代は1月20日に終わる。たとえ彼が敗北を認めなくても、その日が来れば新しい大統領が宣誓をし、ホワイトハウスの主となる。

 ジョー・バイデンは直ちに、前任者より合理的かつ前向きな経済政策を採るだろう。景気刺激策、失業者や資金の乏しい自治体への支援、貿易関係の改善、そして再生可能エネルギーなどへの積極的な投資も打ち出すはずだ。

 ただし、新型コロナウイルスのほうはまだ終わりが見えない。2度目の冬が来ても、残念ながらアメリカでは危険な感染拡大が続いている。それでも米国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長によれば、4月になれば「基礎疾患のない健康な若い男女も、大手のドラッグストアでワクチン接種を受けられるように」なるという。

 この1年、アメリカでは経済も市場も波瀾万丈、想定外の苦難に見舞われたが、その後は回復基調を維持している。新しい1年についても、大方の専門家は明るい見通しを示している。

 ウォール・ストリート・ジャーナル紙の調査に答えたエコノミストたちは、2020年に2.7%のマイナス成長(2009年の金融危機以来の落ち込み)だった米経済が2021年は3.7%のプラスに転じると見込む。ゴールドマン・サックスも、主要株価指数のS&P500種が年末までに21%上昇すると見込んでいる。

 それでも先行きは不透明だ。新政権誕生までの空白期間にも、新型コロナウイルスによる公衆衛生の危機と経済の悪化は無慈悲に進行することだろう。

 もちろん一方では、経済にも株式市場にも追い風となりそうな動きがいくつも期待できる。それに新型コロナに関しては、もはや「危機が終わるかどうか」ではなく、「いつ終わってどのように景気が回復に向かうか」の問題になっている。

 ジェローム・パウエル議長率いるFRB(米連邦準備理事会)は、米経済と国際資本市場の両方を支えるために必要なことは何でもすると確約している。超低金利を維持し、公開市場での資産購入や融資の拡大策も続ける構えだ。

 パウエルは2020年12月1日に議会で、FRBは今後も「あらゆる手段を動員して」景気を支えると表明した。今の超低金利が続くなら、財政難の自治体や資金繰りの苦しい企業や消費者は債務の借り換えや新規の借り入れをしやすい。つまり、2021年もFRBは金融政策でアメリカ経済を支えてくれるということだ。

 FRBのおかげもあって、コロナの危機が続いている今もマクロ経済の状況は改善しつつある。2020年春には約2000万の雇用が失われたが、11月までに1000万弱の雇用が回復された。4月には14.7%まで悪化した失業率も、11月には6.7%にまで改善していた。

 消費と雇用の回復には、連邦政府の景気刺激策も追い風となった。2020年3月に成立した総額2兆2000億ドルの支援策(通称CARES法)により、全世帯への現金支給や失業保険の給付延長、雇用維持を目的とした緊急融資などが行われた。

 しかし大統領選が迫った秋口には追加支援策で与野党が合意できず、多くの施策が期限切れを迎え、用意した資金も尽きた。選挙後も現職大統領による抵抗で混乱が続いたため、期待された与野党協調はなかなか実現しない。このままだと、次はワクチン効果を待つしかない。

ステイホーム企業に恩恵

 2021年にワクチン接種が想定どおり進めば、どんな法律よりも経済の再生に役立つ。ロックダウン(都市封鎖)の形態は州によって(同じ州内でも都市によって)大きく異なっていた。そして政府の規制や国民の消費抑制によって、現実の経済活動は大きく損なわれていた。

「ワクチンは経済と市場にとって、バイデン政権の政策より重要な転機となる」。そう言ったのはゴールドマン・サックスのストラテジスト、デービッド・コスティンだ。ファイザー社によるワクチン開発の成功は「これから徐々にでも社会を正常化させる前向きな話」だと評する。

 ワクチン接種が進めば経済分野、とりわけホテルやレストラン、スポーツジム、輸送、小売りなど「人手」に依存する業種が急速に息を吹き返すだろう。それによって経済成長や株価にもよい影響が出るはずだ。ワクチン接種で免疫を持つ人が増えれば、それだけ多くの人が私生活でも仕事の面でも元の状態に戻れる。

「この感染症の炎が下火になり、外に出て歩き回っても安全と誰もが感じるようになれば、消費がどっと増えるだろう」と言うのはノーベル経済学賞の受賞者で民主党支持のポール・クルーグマン。「そうなればジョー・バイデンは(ロナルド・レーガン元大統領が景気の回復を自画自賛した)『モーニング・イン・アメリカ』的な景気回復を謳歌できる」かもしれない。

 もちろん、マクロな数字で見えるのは表面的なことだけで、実際の景気回復局面には勝者もいれば敗者もいる。株式市場でも同様だ。

 いわゆる「ステイホーム」の時期には、テレビ会議アプリのズーム、自宅で使うワークアウト用品のペロトン、オンラインショッピングのアマゾンといった企業の株が大きな恩恵を受けた。

 2020年11月のニューヨーク・タイムズ紙によれば、アマゾンは全世界で毎日1400人も雇用を増やしていた。同年1~10月の新規雇用者数は42万7300人。今や全世界の従業員は120万人を超え、1年前の1.5倍以上だ。ただし、遠からず大幅な人員削減を余儀なくされるのは間違いない。

 多くのエコノミストが危惧するのは、長期にわたる構造的なダメージだ。もともと資金力のある優良企業はコロナの危機も巧みに乗り切るだろうが、彼らの成長の陰では往々にして中小企業が犠牲になる。

 業種によっては、回復期の到来まで生き延びられなかった企業も多い。全米レストラン協会の2020年9月の報告では、同年3月以降に全米で約10万軒の飲食店が長期休業または閉店に追い込まれた。

 スポーツ用品店、百貨店、小さな食品スーパーなどでは、破産申請後に清算を選んだところが多い。将来の再建を思い描くこともできなかったからだ。

 トランプ以後の政治にも、まだ不透明感が漂う。当座の問題は、1月5日に行われるジョージア州の上院選決選投票の行方だ。争われるのは2議席。勢いに乗る民主党が2議席とも確保すれば、上院でも民主党は事実上の過半数を獲得できる。(編集部注:1月5日、民主党は勝利し、2議席とも確保した)

 そうなれば思いどおりに法案を通せるから、失業者の救済も医療機関への支援も州政府や自治体への財政支援も、さらにはインフラ更新や医療制度の充実、再生可能エネルギーへの新規投資も進むだろう。

環境投資で株式市場も動く

 こうした政策は、いずれも景気回復に拍車を掛ける。ただし決選投票で共和党が1議席でも勝利し上院の多数を維持した場合は、財政規律を口実にして歳出増加に反対し、予算の膨張に抵抗する可能性がある。

 いずれにせよ、アメリカがトランプ以後の新しい時代に入るのは既定事実だ。共和党の抵抗があっても、バイデン政権は力強い経済成長に向けた政策を実行するだろう。例えば学生ローンの返済免除策。家賃も払えない大卒の若年層にとっては大きな救いとなるに違いない。

 貿易面でも、良好な国際関係の再構築に向けた合理的で一貫した取り組みが期待される。バイデン自身には過去に保護主義に傾いた時期もあるが、トランプに比べればずっと自由貿易を支持している。貿易障壁を緩和し、各国との摩擦を減らそうと努める可能性が高い。

 最も大きな変化が期待できるのは環境政策、とりわけ脱炭素化に向けた取り組みだ。バイデンは既に、アメリカは温暖化ガス排出量を削減するパリ協定に復帰すると明言している。

 また環境保護局だけでなく、エネルギー省や財務省などの主要官庁も巻き込んで政策転換を進めるから、脱石油や省エネ、クリーン・エネルギーの普及に向けた税制改革なども進むと思われる。

 そうした変化が経済と株式市場に及ぼす影響は大きい。現に電気自動車専業のテスラなどの株価は政府の支援を見越して高騰。カリフォルニア州の厳しい排ガス規制を覆そうとするトランプ政権の訴訟を支持していた自動車最大手ゼネラル・モーターズは支持を撤回し、2025年末までに電気自動車開発に270億ドルを投じると発表している。

 ともかくも、最悪だけれど忘れ難い1年は過ぎた。だから今は楽観的になっていい。ただし油断は禁物だ。コロナの危機も国内の深刻な政治的分断も終わってはいない。どちらも危険で、先は見通せない。それが現実。

 そう思えば、2021年の年明けは、ある意味で1年前の今と似ていなくもないが。

14日NYダウ続落労働市場巡る懸念 刺激策期待下支え

ロイター 2021年1月15日(金)7時24分配信

 米国株式市場は下落して取引を終えた。バイデン次期大統領がこの日発表する新型コロナウイルス経済対策への期待がある一方、新規失業保険申請件数の増加を受けて労働市場の悪化を巡る懸念が高まった。

 14日発表された新規失業保険週間申請件数は96万5000件と、前週から18万1000件増加し、昨年8月終盤以来の高水準を記録。新型コロナの感染急増に伴う制限措置の拡大で、飲食業などが打撃を受けた。

 S&P総合500種は取引終盤にかけて失速したものの、追加刺激策への期待から取引時間中はほぼ終始プラス圏で推移していた。ダウ工業株30種とナスダック総合は一時、最高値を付けていた。

 バイデン氏が14日発表する経済対策は1兆5000億ドルを超える規模となる可能性がある。

 ジョン・ハンコック・インベストメント・マネジメントの共同最高投資ストラテジスト、エミリー・ローランド氏は、追加刺激策への期待と弱い労働市場の間で綱引きとなっているとし、「こうした相反する材料により市場では値動きが抑制されている」と指摘。

 その上で、弱い雇用データはバイデン氏にとって経済対策の必要性を訴えるための新たな材料になるとの見方を示した。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、バイデン氏が1兆9000億ドル規模の経済対策を発表する見通しだと伝えた。

 ダコタ・ウェルスのシニア・ポートフォリオマネジャー、ロバート・パブリク氏は、この報道が流れるまでS&Pが上昇していたことから、投資家はニュースで売っているのではないかとの見方を示した。

 また、投資家の間では連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言を受けて一時、安心感が広がっていたとみられる。議長は14日、利上げについて、新型コロナの感染がなお急増していることから「今すぐはない」と強調、資産買い取りについても変更に関する議論は時期尚早との考えを示した。

 S&Pの主要11セクターで上昇したのは4セクターのみ。景気動向に敏感なエネルギーが3%高と最大の上昇率を記録した。原油価格の上昇が背景。

 最大の下落率となったのは情報技術セクターだった。

 小型株主体のラッセル2000指数は2%高、ダウ輸送株20種は1%高でそれぞれ終了。ともに一時、最高値に上昇していた。両セクターは刺激策による恩恵が大きいとされる。

 デルタ航空が2.5%上昇し、ダウ輸送株20種を押し上げた。2021年は「回復の年」になる見込みだと同社の最高経営責任者(CEO)が述べたことが好感された。

 S&P1500航空株指数は3.4%上昇した。

 ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.24対1の比率で上回った。ナスダックでは2.51対1で値上がり銘柄数が多かった。

 米取引所の合算出来高は143億7000万株。直近20営業日の平均は125億4000万株。

               終値   前日比 %   始値    高値    安値 

ダウ工業株30種 30991.52 -68.95 -0.22 31085.67 31223.78 30982.24

前営業日終値 31060.47

ナスダック総合 13112.64 -16.31 -0.12 13174.76 13220.16 13098.41

前営業日終値 13128.95

S&P総合500種 3795.54 -14.30 -0.38 3814.98 3823.60 3792.86

前営業日終値 3809.84

ダウ輸送株20種 13113.11 +141.30 +1.09

ダウ公共株15種 851.26 -4.48 -0.52

フィラデルフィア半導体 3055.64 +63.69 +2.13

VIX指数 23.25 +1.04 +4.68

S&P一般消費財 1337.23 -9.91 -0.74

S&P素材 481.07 -1.84 -0.38

S&P工業 760.80 +2.23 +0.29

S&P主要消費財 678.51 -3.90 -0.57

S&P金融 522.77 +2.63 +0.51

S&P不動産 222.94 +1.38 +0.62

S&Pエネルギー 336.14 +9.81 +3.01

S&Pヘルスケア 1358.91 -5.24 -0.38

S&P通信サービス 213.12 -1.79 -0.84

S&P情報技術 2262.98 -21.61 -0.95

S&P公益事業 317.29 -1.19 -0.38

NYSE出来高 10.94億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 28875 + 65 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 28850 + 40 大阪比

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 14日のニューヨーク株式相場は、取引終盤に最近の株高を受けた利益確定の売りが優勢となり、続落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比68.95ドル安の3万0991.52ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は16.31ポイント安の1万3112.64で引けた。

 ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比9833万株増の10億9360万株。

 バイデン次期米大統領は14日夜、包括経済対策の基本方針を発表する。大型財政出動への期待が強まる中、ダウとナスダックはともに取引時間中の史上最高値を更新。ほぼ終日プラス圏を維持したが、取引後半に売りが徐々に膨らみ、終盤にマイナス圏に沈んだ。この日は対策の内容を見極めたいとのムードが広がる中、比較的狭いレンジでの値動きが続いた。

 朝方発表された最新週の新規失業保険申請件数は前週比18万1000件増の96万5000件に悪化。市場予想(ロイター通信調べ)の79万5000件を大幅に上回り、厳しい雇用情勢が示されたが、市場への影響は限られた。

 業種別ではIT、通信、一般消費財の売りが目立った一方、特にエネルギーが買われた。

 市場では「この日の新規失業保険申請件数は低調な内容だったが、しっかりとした経済対策が出るとの期待につながったのではないか」(日系証券)との指摘が聞かれた。

 〔東京株〕6日ぶり反落=買い材料尽きる15日 

時事通信 2021年1月15日(金)15時30分配信

 日経平均株価は前日比179円08銭安の2万8519円18銭と6営業日ぶり反落。東証株価指数(TOPIX)も16.67ポイント安の1856.61と反落した。上値追いにつながる新たな買い材料がなくなり、利益確定売りが優勢になった。

 ▽ 過熱感強く、商い高水準

 米国でバイデン次期大統領による追加経済対策が発表され、これまで経済対策を期待して上昇してきた株式相場は、いったん材料が出尽くした状態になった。日経平均は前日までの5営業日で約1600円上昇し「短期間の上昇ペースとしては速過ぎた」(中堅証券)とされ、15日の東京市場では景気敏感株を中心に利益確定の売りが広がった。

 ただ、日経平均の下げ幅は最大でも200円強で、1600円上昇した後としては軽い調整にとどまった。東証1部の売買代金が約3兆円あった割に日中の値動きは鈍く、利益確定の動きが出る一方で押し目買いも活発だったことがうかがわれた。

 好決算や業績予想の上方修正など、個別に買い材料が出た銘柄は素直に買われていた。過熱感がくすぶる中でも、投資家の心理がことさら弱気に傾いている様子は見られなかった。

 225先物3月きりも反落。夜間取引の水準を引き継いで高く始まったが、現物が利益確定売りに押されて軟化すると、先物も値を消した。午後も軟調に推移した。

 

2021年1月12日 (火)

【ビットコイン】暴落<ポジション調整>も✍“健全な”市場原理の声・・・・

 ビットコイン急落デリバティブ取引のポジション整理が引き金 

coindesk JAPAN 2021年1月12日(火)11時45分配信

 ビットコイン(BTC)の価格は週末にかけて大幅に急落した。デリバティブ市場で買い持ち(ロングポジション)していた一部のトレーダーがポジション清算に動き、現物市場の下げ圧力につながったようだ。

 ビットコインは一時、3万305ドルまで値を下げた。11日21時時点(協定世界時=日本時間12日6時)で、3万3277ドル付近で取引されており、過去24時間で10.9%下落した。

 価格は10時間移動平均線を上回っているが、50時間移動平均線を大きく下回っており、テクニカルチャートは横ばいから弱気を示している。

一時22%以上の下落

 ビットコインの価格は、協定世界時10日22時(日本時間11日7時)の3万8947ドルから、協定世界時11日17時(日本時間12日2時)には3万305ドルとなり、19時間で8642ドル(22%以上)の下落となった。

 その後、価格は持ち直し、日本時間12日10時時点では、3万5000ドル付近で取引された。

「ビットコインは、急激な上昇から一時的に反転。下落局面での追加購入を狙うトレーダーは、歓迎すべきタイミングだろう」とフェアリード・ストラテジーズ(Fairlead Strategies)のアナリスト、ケイティ・ストックトン(Katie Stockton)氏はコメント。

 暗号資産取引所オーケーコイン(OKCoin)のジェイソン・ロー(Jason Lau)氏は、デリバティブ市場がビットコインの下落に拍車をかけたと述べる。「市場の修正は、高いレバレッジをかけたデリバティブ・ポジションの大規模な清算によって長続きしていた」

 データサイトのBybtによると、10日はこの3カ月間で最大の清算日となり、暗号資産取引所バイナンス(Binance)だけで5億ドル以上の(ロング)ポジションが清算された。

健全な修正

 一部の市場関係者によると、ビットコインの価格下落は必ずしも悪いことではないという。

「今日の下落は、2万ドル~3万ドルでビットコインを購入した賢い機関投資家による健全な修正と見るべきだ。我々が投資家と話している懸念は、ビットコイン価格が上昇していたことではなく、そのスピード。1日の価格の動きの大きさだった」とExoAlphaの最高投資責任者、デビッド・リフチッツ(David Lifchitz)氏は語った。

 11日、ビットコインが大幅に上昇し、その後に下落したことで、市場のボラティリティ要因は拡大した。ビットコインの30日ボラティリティは、71.9%まで上昇し、2020年6月5日以来の水準となった。

 一方、Koineの機関投資家向けセールス責任者のルパート・ダグラス(Rupert Douglas)氏は、断固として強気姿勢を保っている。

「ビットコインは数週間で前回の最高値の2倍にまで上昇した。市場がこのような動きをするのはきわめて珍しいが、2023年までに50万ドルを超えると考えている」(ダグラス氏)

 この発言は、ビットコインの将来価格に対するきわめて強気な発言だが、ダグラス氏はビットコインのボラティリティについても「2023年までには急激な反転があるだろう。上昇局面ではなく、下落局面で購入しよう」と述べた。

 ウォーレンバフェットビットコインに手を出さないつの理由 

Forbes JAPAN 2021年1月8日(金)6時30分配信/Zack Friedman

 2021年1月3日、ビットコインが3万4000ドルまで急騰した。それでもウォーレン・バフェットは、ビットコインには決して手を出さないだろう。それはなぜだろうか。

バフェットとビットコイン

 世界最大の暗号資産(仮想通貨)であるビットコインの価格は、2020年末から年明け1月3日までの5日間で、およそ23%上昇した。ビットコインの投資家や投機家にとっては嬉しいニュースだ。

 しかし、ウォーレン・バフェットにとってはまったく無意味な知らせである。というのも、バフェットはこれまでビットコインについて「殺鼠剤の2乗のようなもの」等とコメントしており(バークシャー・ハサウェイの副会長が2014年にビットコインを「殺鼠剤のようなもの」とコメントし、その後に価格が急上昇したのを受けて「2乗」と表現した)、自分は決して買わないと公言してきたからだ。

 ビットコインがおよそ1万ドルで取引されていた2020年2月には、CNBCに対し、「私は暗号資産を一切所有していないし、今後も所有することはないだろう」と述べている。

 ビットコインがどれほど高騰しようとも、バフェットが決して買わないのはなぜだろうか。その理由を3つ説明しよう。

理由その1 ビットコインには裏付けとなる価値がない

 ビットコインには裏付けとなる価値がないとバフェットは考えている。彼はバリュー投資家であり、購入するのは、市場で過小評価されていて、安定的かつ継続的なキャッシュフローを生み出し、純資産を増やす力がある企業の株式だ。

 バフェットに言わせれば、ビットコインは収益も配当も生まない。それどころか、ビットコインの価値は、人がそれに対して支払ってもかまわないと考える金額によって決まる。

 この点について言えば、ビットコインは、1637年に起きたチューリップ・バブル(オランダのチューリップが人気となり、球根の価格が異常に高騰、そのあと下落した世界初の経済バブル現象)と何ら変わりがない。ということで、ビットコインには本質的な価値がないとバフェットは考えている。

 あなたはビットコインを購入すべきか:すでにビットコインを所有している人や、所有しようと考えている人に聞きたい。あなたは、ビットコインへの投資を裏づける根拠を説明できるだろうか。ビットコインには価値があると考えていようといまいと、自分の判断を裏付ける明確な根拠が必要だ。

ビットコインはきわめて投機的

理由その2 バフェットは、自分が理解できる事業にしか投資しない

「自分が理解できるビジネスにのみ投資する」ことは当然だと思うかもしれない。しかし、個人投資家を中心に、驚くほど多くの投資家が、報道や知人から仕入れた株式情報をもとに投資先を決めている。

 彼らは事前にリサーチやデューデリジェンスを行わず、「話題のテクノロジー」と聞いただけであっさりとその株式を購入する。あるいは、株価が20%上昇したと聞くと、そこからさらに20%上昇するだろうと、何も検討せずに決めつける。

 株価は時おり、さまざまなことが要因となって上昇するし、こうした「戦略」が奏功することもある。しかしその戦略は、時間の経過とともにうまくいかなくなっていくだろう。また、ポートフォリオ全てについてうまくいくわけでもない。一方、バフェットは、一連の投資原則に従って株式を選んでいる。

 彼が好んで投資するのは、コカ・コーラのような安定した消費財企業や、アメリカン・エキスプレスのような金融サービス企業だ。投資を検討する企業が自身の専門分野外である場合は、まったくないわけではないが、ほとんど手を出さない。ときとして例外はあっても、ほとんどの場合は、自分が理解できるセクターやビジネスモデルに限って投資をしている。

 あなたはビットコインを購入すべきか:あなたには一連の投資原則があるだろうか。それとも、情報を見聞きしただけで、独自にリサーチもせず買っているのだろうか。

 いつもの自分の投資基準に当てはまらない場合にはビットコインを所有できないのかというと、そんなことはない。ただし、ポートフォリオ戦略を検討するときには、自分が保有するポジションのすべてについて、その根拠を理解しておくべきだ(さらに、完全には理解できていない可能性のあるポジションを購入するならば、その余裕があるかについても確認しよう)。

理由その3 ビットコインはきわめて投機的な投資だから

 ビットコインが、人生で最大の投資になっている人もいるだろう。あるいは、ビットコインはいずれ弾けて無に帰すバブルだととらえる人もいる。

 バフェットは、ビットコイン市場で賭けに打って出たりはしない。彼は投機家ではないからだ。むしろ、エコノミック・モート(経済的な掘:参入障壁のこと)が幅広く、競争優位性を持つ企業に投資する。

 投資には、ある程度の投機はつきものだが、バフェットはもともと保険とリスク緩和が専門だ。「人気のもの」に投資しないのは、自分のゲームではないからだ。バフェットがプレイするのは、「買ったら恒久的に保有する」ゲームだ。彼は、時とともに着々と継続成長していく企業に投資している。

 あなたはビットコインを購入すべきか:投機的と思われる投資に手を出す際に役立つアドバイスを提供しよう。投機的な投資の利点は言うまでもなく、儲けが大きいことだ。しかし、筆者が2019年8月に出版した『The Lemonade Life』でも述べたように、利点ではなく欠点のほうに注目しよう。

 あなたは、所有するビットコインの価値がゼロになっても困らないだろうか。注ぎ込んだお金を全額失う羽目になってもいい、と言いきれるだろうか。

買うか買わないかはあなた次第

ビットコインを買うか買わないかはあなた次第

 ビットコインに投資することが自分にとって正しい選択かどうかは、ファイナンシャルアドバイザーの助言を受けたうえで、自分で判断しなくてはならない。ウォーレン・バフェットは単なるひとりの投資家だし、仮想通貨もブロックチェーン技術も理解しておらず、ビットコイン急騰のチャンスを何度か逃してしまったという批判の声もある。

 なにしろ、裏付ける根拠があろうとなかろうと、1ビットコインの価格は現在、3万4000ドルに近いのだ。それだけでも、ビットコインはいい投資だという証しなのかもしれない。バフェットの気が変わることも、可能性は低いがあり得るかもしれない。実際にバフェットは、テクノロジー株は買わないと言い続けてきたが、のちにアップル株を購入している。

 それでもいまのところは、ビットコインが好きではないし、絶対に買わないつもりのようだ。

 ビットコイン急落反発次はどうなる?投資家手探り 

Bloomberg 2021年1月12日(火)21時59分配信

 仮想通貨ビットコインは12日、反発した。11日に急落しただけに、次はどうなるのかと投資家は手探り状態にある。

 ロンドン時間午前11時30分時点は4.9%高の3万5616ドル。前日は11%の下落だった。2017年のバブルを含めた過去の乱高下を彷彿(ほうふつ)とさせる動きは、これが健全な調整なのか今回の上昇相場の終わりなのかの議論を呼んでいる。

 ビットコインは70%急落するようにできているマクロ分析 

 ファンドストラット・グローバル・アドバイザーズのリードデジタルストラテジスト、デービッド・グライダー氏は、「下落は健全だと思う」として、今回の動きがビットコインが天井を打ったことを示しているとは思わないと付け加えた。

 ビットコインを1年前に購入した投資家にとっては依然、300%超の利益が出ている水準で、ここまでの上昇の主因を特定するのは難しい。同様に、ここ2日間で最大26%下落した理由も確定はできないが、ドルの反発が理由の一つだとの見方がある。

 ビットコイン暴落が暗示する株価下落 

東洋経済オンライン 2021年1月12日(火)9時01分配信/平野 憲一 (マーケットアナリスト)

 1月7日以降、国内における1日あたり新型コロナウイルス感染者数が7000人台に達した。「感染拡大第3波」は、第1波や第2波とは大きく違うスケールで日本を襲っている。関東の1都3県の緊急事態宣言発令に続き、9日には関西の3府県知事も西村康稔経済財政・再生相に発令を要請した。

違和感とともに「ハイブリッド相場」が続いている

 しかし、株価と言えばそのような環境のなかで、強気の筆者の想定を超えるスピードで上昇している。まさにコロナ禍と株高が違和感とともに「併走」状態だ。

 コロナ禍は、人類における100年に1度と言われる疫病となっているが、ワクチンでの対策はスタートしたばかりで、現在最大の対策は「お金」(資金支援)となっている。

 相場用語で言うと、そのお金からなる「需給相場」と、ワクチン等による景気回復期待の「業績相場」が「併走」しているわけだ。この相場を筆者の兜町の友人は「ハイブリット相場」と名付けた。そんな新語から連想してしまったのが、以下の話である。

 その昔、日本政府は2001年に「e-japan戦略」を発表し世界最先端のIT国家を高らかに謳ったはずだ。だが、このIT国家構想はほぼ20年間進んでおらず、国家としてデジタル化が世界の先端からは大きく遅れていることがコロナ禍で露見した。

 遅れを取り戻すため、菅政権は「デジタル庁の創設」を打ち出し、高速・大容量、低遅延、多接続の次世代通信としての5G・IoT革命を一括管理するという。

 政府によると、新組織は平井卓也デジタル改革担当相のもと、500人体制で9月1日に発足するという。

 そのうち100人程度は専門の能力を持つ民間人材を起用する方針で、早速1月4日からは民間人材の募集が始まり、まず30人程度を非常勤の国家公務員として4月から採用するとのことだ。

現状は「令和・平成・昭和」が「同居」

 しかし、5G・IoT革命は簡単ではない。現在日本国内では4Gどころか、その前の旧システム(レガシーシステム)が至るところで動いている。

 例えて言えば、製造ラインでは「令和のマシン(機械)」が増加しているが、まだ主流は平成マシンで、しかもそのラインの至るところに昭和のマシンも組み込まれている町工場のようなものだ。

 しかも、もし昭和のマシンが故障しても、それを直す技術者がほとんど引退していてメンテナンスが追いつかない町工場だ。

 昭和のマシンを直さなければ生産ラインが止まる危険があるが、令和のマシンと簡単には交換できない。マシンとマシンの連結部分のサイズや耐久性などに問題があるからだ。新しい生産ラインに替えるには、費用と時間がまだまだかかる。

 このように、町工場を例にとったのは、5GやIoTはアプリやソフトの革命だけではなく、ハードの革命も一緒に必要だと言いたかったからである。そしてハードの中心にあるのが半導体だ。

 5G・IoTは「半導体の塊」であると言っても過言ではない。トヨタ自動車やホンダや日産自動車が、半導体不足で自動車の生産調整をせざるをえなくなるなどはその驚きの例だが、問題点を抱えれば抱えるほど株価はそれを材料に、逆に下がらなくなる。2021年のテーマもニューエコノミーだけではない。オールドエコノミーまで含めると、10指に余ると言えるだろう。

 2021年日経平均株価は筆者の想定レートを超える勢いで展開している。だがその「年間のチャートの形は」と問われれば、「1月20日高」(ジョー・バイデンアメリカ大統領就任)~「3月安」~「年末高」であり、この予想は変わらない。

 前回の本欄「2021年、日経平均は3万2000円でも驚かない」(昨年12月28日配信)では、「明日からの2日間に2021年への期待感を見たい」としたが、実際に12月29日の日経平均株価は714円高(掉尾の一振)でその答えを得た。

 また、コロナ収束と景気回復の時期によって、その日柄と値ごろが違って来るが、その経過中の数字については「逆指数的」に考えるべきとして、今年1月8日の米雇用統計を注目した。

 その結果はどうだったか。非農業部門の雇用者数はマイナス14万人と、予想のプラス5万人、11月のプラス24.5万人を大きく下回った。だが、この日のニューヨークダウ、ナスダック、S&P500指数は3指数揃い踏みの史上最高値更新で、その答えも得た。

今後は格言通り「節分天井彼岸底」に? 

 しかし、当面は注意が必要だ。というのも、現状は世界の余剰資金がファンドに流入し、「株買いニーズ」が高い状況だ。新年スタートの株高で、結局、「我先に買わざるを得ない状態」になり、相場水準を無視しているのも事実だからだ。

 それは、昨年11月初めに100万円台前半であったビットコインの価格が、同12月には200万円を超え、新年早々300万円を超え、その後1週間で420万円超になったことにも表れている(その後は「暴落」するなど値動きが激しくなっている)。

 だが、これはいかにも面白くない。有名な相場格言に「節分天井彼岸底」がある。節分の時期(2月上旬)に高値をつけ、彼岸の時期(3月中旬)に安値をつける習性を表したものだ。資金が集まって手に負えない海外ファンドが、新会計年度スタートの株高で浮足立っているようにも見える今、この相場格言を思い出してもらいたい。

 相場格言はときに相場のリズムも表しており、単なる迷信では片付けられない。日本企業の2020年10~12月期決算の出る節分(2月2日)前後までに、その数字(決算)が良くても悪くても、小波動のピークがあってもおかしくない。

 筆者の本欄執筆は今回で170回目になる。隔週連載なので、時間軸で言うと340週目で約6年半。ここまで続いたことに対して、読者の皆様に心から感謝申し上げる。2021年を迎えるに当たって、心新たに精進したい。

 ビットコイン暴落、投資家は「全て覚悟持て英規制当局 

Newsweek日本版 2021年1月12日(火)16時19分配信/スコット・リーブス

一部の事業者がリスクを軽視し、巨額の利益を謳って小口投資家をカモにしている、とも警告

 ビットコインなどの暗号通貨(仮想通貨)に投資している人は、全てを失う覚悟をしておくべきだ――イギリスの金融規制当局は1月11日、こう警告した。

 英金融行動監督機構(FCA)は、過去数カ月にわたって急騰していた暗号通貨の価格が、週末にかけて急落したことを受けて、11日に警告を発信。「暗号資産への投資、ないし暗号通貨関連の投資や融資は一般に、きわめて高いリスクを伴う」と声明で指摘。「消費者がこの種の金融商品に投資を行う場合には、全てを失う覚悟をしておくべきだ」と述べた。

 しかしロンドン在住のアナリストは、ビットコインのファンダメンタルズ(基礎的条件)は依然として強く、機関投資家は今後も暗号通貨を保有し続けるだろうと考えている。

 ロンドンにある外国為替・暗号資産調査会社「クオンタム・エコノミクス」のビットコイン・アナリスト、ジェイソン・ディーンは本誌に宛てたコメントで、「強気相場における調整局面は一般に健全なものと考えられている。トレーダーはここでポートフォリオのリバランスを行い、次の段階に備えることができる」と説明。「登山家が次のポイントを目指す前にひと休みするようなものだ」と述べた。

FCA換金できる保証なし」>

 さらに彼は、週末の価格急落は、小口投資家と機関投資家の相場観の違いによるものだと指摘した。

「手持ち資金の少ない個人投資家や、暗号資産について十分に理解していない投資家は、こういう状況になると売る傾向がある」と彼は説明。「だがこの価格下落を利用して、ビットコインの買い増しをする投資家もかなりの数にのぼるだろう」

 英FCAは、暗号通貨には投資の原則が通用しない可能性があると指摘。「換金できるかどうかは市場の動向次第」であり、個人投資家が「暗号通貨を換金できる保証はない」と警告した。

 JPモルガンは1月4日のリポートで、ビットコイン価格が14万6000ドルまで高騰する可能性があると予想していた。だが8日に4万1962.36ドルをつけて過去最高値を更新したビットコイン価格は、週末の取引では3万1045.70ドルへと約26%急落した。

 バンク・オブ・アメリカは、ビットコインは「全てのバブルの母」の可能性があると警告。1990年代後半に始まったドットコム・バブルとその崩壊、約12年前の米住宅バブル崩壊やそれに続くサブプライムローン危機を引き合いに出し、警戒を呼び掛けた。

小口投資家はカモ

 英FCAは暗号通貨への規制や監督を強化しており、6日から暗号通貨を基に組成されるデリバティブ(金融派生商品)の個人向け販売を禁止。暗号通貨を扱う事業者はFCAへの登録を必須とし、登録していない事業者が投資を勧めれば「犯罪行為」になると警告している。

 またFCAは、一部の事業者がリスクを軽視し、巨額の利益を謳って小口投資家をカモにしているとも警告した。

「高リスクで投機的な投資を行うにあたって、消費者は自分が何に投資をするのか、どのようなリスクがあるのか、規制当局によるどのような保護が適用されるのかをきちんと理解しておかなければならない」とFCAは述べ、「すぐに投資をとプレッシャーをかけられたり、話がうますぎたりする場合には用心すべきだ」と呼びかけた。

 しかしクオンタム・エコノミクスのディーンは、市場の調整は健全なものだと主張。抜け目ない投資家がここで買い増しを行うことで、ビットコイン市場はさらに堅調になるだろうとの考えを示した。価格は下落したもののビットコインのファンダメンタルズは強いままで、「主に機関投資家からの需要があり、個人投資家もその後に続きつつある」と彼は指摘した。

供給量の約8割が流動性なし

 ディーンはさらに、ビットコインは今や機関投資家の運用資産の一部になっているとも述べた。「聞くところによれば、多くの機関投資家はビットコインを恒久的に保有し続けるつもりだと言っている。暗号資産データ提供企業のグラスノードは最近の報告書で、ビットコイン資産全体の78%が『非流動的』だと指摘した。つまり価格にかかわらず、すぐに売買される可能性は低いということだ」

「テクニカル分析と投資家心理の両方に照らして、市場の調整局面入りはしばらく前から想定の範囲内だった」とディーンは述べ、「だが我々としては、調整局面はこれまでに比べて価格の下落幅が小さく、短期間で済む可能性が高いと考えている」とつけ加えた。

 ディーンはまた、今回の価格下落を受けて、ビットコインを「単なる投機対象」で「通貨ではない」と結論づけるのは誤りだとも述べた。「ビットコインは支払い方法と支払いメカニズムがひとつになったものだ」と彼は指摘。「従来の通貨の定義には当てはまらない」前例のないものだから「規則もないし、評価する上での比較対象もない」と述べた。

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関連エントリ 2021/01/08 ⇒ 【日経平均】大幅続伸<2万8000円台回復✍90年8月以来>30年5箇月ぶり
関連エントリ 2021/01/04 ⇒ 【大発会】続落<「緊急事態」検討✍嫌気>下落幅一時400円超
関連エントリ 2021/01/03 ⇒ 【ビットコイン】「暗号資産の『絶対王者』✍3万3千㌦突破」2週間で1.5倍の急騰

 

2021年1月 8日 (金)

【日経平均】大幅続伸<2万8000円台回復✍90年8月以来>30年5箇月ぶり

東京株〕大幅続伸2万8000円回復(8日

時事通信 2021年1月8日(金)15時30分配信

 大型経済対策への期待を反映した米国株の高値追いを好感して日経平均株価は前日比648円90銭高の2万8139円03銭と大幅続伸し、2万8000円を上回って取引を終えた。東証株価指数(TOPIX)も28.64ポイント高の1854.94と、大幅に上昇した。

 79%の銘柄が値上がりし、値下がりは18%。出来高は13億8916万株、売買代金は3兆1190億円。

 業種別株価指数(全33業種)は電気機器、輸送用機器、銀行業などが上昇し、空運業、不動産業、海運業は下落した。

米積極財政に期待

 8日の東京株式市場は買いが優勢で取引が始まり、大引けにかけて上値を追った。バイデン次期大統領による積極財政政策への期待を背景に前日の米ダウ工業株30種平均が史上最高値を更新した流れを引き継いだ。日経平均株価は心理的な節目とされる2万8000円を上回り、終値と取引時間中の高値ともにバブル崩壊後の最高値を更新した。

 景気敏感株と位置付けられる電子部品や銀行などに買いが集まった。海外の短期投資ファンドや投資信託などが「積極的に買っていた」(外資系証券)とみられる。新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、政府が7日夕に緊急事態宣言を再発令したことを嫌気し、鉄道や航空会社などの株価は軟調だったが、市場全体への影響は小さかった。

 緊急事態宣言」で株価は更に上昇!その“単純な理由”とは

Yahoo!コラム 2021年1月7日(木)16時23分配信/山田 順(ジャーナリスト)

 一般的に「緊急事態宣言」は、「ロックダウン」を意味する。ところが、日本では、なんと、飲食店の営業時間短縮などに限定される。つまり、「なんちゃってロックダウン」=「なんちゃって非常事態宣言」である。これでは、「医療崩壊」と同時に「飲食店崩壊」も起こる。

 しかし、株価だけは崩壊しない。緊急事態宣言の発出が決まった1月7日、日経平均は400円以上も上昇した。「バブルだからいずれ暴落する」という声があり、「高所恐怖症」に陥っている投資家もいるが、いまのところそれは杞憂に終わりそうだ。

 なぜなら、この株価バブルは、国家と中央銀行がつくり出しているからだ。

 大和総研が、緊急事態宣言が1カ月継続した場合の経済損を試算しているが、それによると個人消費が約4.2兆円、実質GDPで約3兆円のマイナスになるという。となれば、ただでさえコロナ不況なのに、それに輪をかけた大不況になるのだから、企業業績は軒並み落ち込み、株価は下がるはずだ。

 しかし、それはとうの昔に寿命がきた経済の理屈で、現実はまったく逆である。

 コロナ禍が始まったとき、世界の株価は暴落した。2020年3月、NYダウも日経平均もコロナショックで大きく落ち込んだ。しかし、そこから大幅に戻し、2020年の暮れになると、NYダウは史上最高値、日経平均はバブル後の最高値を更新してしまった。

 エコノミスト、証券アナリストなどは、「コロナ禍の影響を受けないGAFAなどIT企業が株価を牽引した」「ワクチン開発のグッドニュースに反応した」などと解説したが、いずれも的外れである。

 株価は、コロナ感染者が増えれば増えるほど(つまりコロナ禍がひどくなればなるほど)、上がるのだ。次に示す2組のグラフ(セット)がそれを示している。

 まず、NYダウから見てみよう。

 以下のグラフは、2020年の[NYダウ平均株価の推移]と[アメリカ合衆国の新型コロナ感染者数の推移]を比較したものだ。

[NYダウ平均株価の推移]

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[アメリカ合衆国の新型コロナ感染者数の推移]

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 比べて見るとわかるように、NYダウは2020年3月23日の1万8591.93ドルを底値として、以後、ずっと上がり続けている。一方の感染者数も第1波、第2波、第3波と多少の凹凸はあるものの一貫してずっと上がり続けている。つまり、NYダウと感染者数は正比例して上がっている。感染者数が増えると株価は上がるのである。

 続いて、日経平均のほうを見てみよう。[日経平均株価の推移]と[日本の新型コロナ感染者数の推移]を比較してみると、アメリカとまったく同じ傾向になっていることがわかる。

[日経平均株価の推移]

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[日本の新型コロナ感染者数の推移]

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 日経平均は2020年3月19日に1万6552.83円の底値をつけた後、NYダウのまるでコピーのように一貫して上昇してきた。この上昇は、コロナ感染者数の増加と正比例している。

 感染者数が増えるということは、感染拡大防止のために一次的に経済を止めるから、当然、経済は不況になる。景気は悪化する。すると、政府は景気を支え、人々の暮らしを支えるために、補正予算を組み、一時金の支給や休業補償を行う。この原資は、中央銀行が供給するマネーである。

 現在、世界中の中央銀行は、日夜、大量のマネーを刷って市場に供給するという「量的緩和」を続けている。

 アメリカの場合、FRBの量的緩和は、史上ありえない規模になっている。FRBは、「財務省証券」(アメリカ国債)はもちろんのこと、リーマンショック時に初めて買った「MBS:Mortgage Backed Security」(不動産担保証券)ばかりか、「Private ABS:Asset Backed Securities」(クレジットカード、学生ローンやカーローンの証券)、「High Yield Bond」(高利回りの債券に投資する投資信託)、「Fallen Angel」(投機的格付に格下げされた企業銘柄)まで買っている。さらに、一般企業への間接融資にまで踏み込んでいる。これは、民間企業の債務を事実上保証する「禁じ手」だから、本来やってはいけない。しかし、そんなことはおかまいなしにFRBはドルを刷り続けている。

 そうして市場にあふれたドルが、株価を引き上げているのだ。

 日本の場合は、日本銀行が「日本国債」ばかりか、「上場投資信託」(ETF)から「不動産投資信託」(J-REIT)まで買い、その購入額を増やしている。日本の株価は、これまで「5頭のクジラ」(日本銀行、共済年金:国家公務員共済年金・地方公務員共済年金・私学共済年金、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険、GPIF:年金積立金管理運用独立行政法人)と外国人で維持されてきたが、いまや、日銀の買い占めの独壇場だ。

 GPIFが株式購入に予算枠を使い果たしたため、日銀が株購入の筆頭となり、日銀のETF保有額は昨年の11月時点で時価約45兆円に達した。これは東証の1部上場企業の時価総額の約7%に当たる。

 その結果、現在の日本の大企業の多くで、日銀が筆頭株主か第2位株主となった。構成比率で見ると、半導体検査装置のアドバンテストが24.7%でもっとも高く、ユニクロのファーストリテイリングも20.3%、TDKも20.1%と20%を超えている。つまり、日本にはもはや資本主義に基づく株式市場はなく、主だった企業は国有企業になってしまったのだ。

 じつは、現在の資本主義はかっての資本主義とまったく違っている。まさに、金融資本主義で、バブルは政府と中央銀行がつくる。経済学のテキストだと、バブルは市場の過熱で生まれるが、それは昔の話。もはや「景気循環」は起こらない。いまは、株価の下落を防ぐために、政府と中央銀行が緩和に乗り出し、バブル崩壊を次のバブルで防ぐという「バブル循環」になっている。

 このバブル循環は今世紀になって定着し、次のように繰り返され、「適温相場」が維持されてきた。

1 ドットコムバブルの崩壊

 日本では「ITバブル」と呼ばれる。2000年8月後半のピーク時から2002年9月後半の低値まで2年続いた。この間、「9.11同時多発テロ」が起こった。

2 サブプライムバブルの崩壊リーマンショック

 2007年の10月のピークから2008年9月のリーマンショックをはさんで2009年3月の低値まで1年半続いた。9月後半に半戻しするまで6カ月かかったが、その後は上昇。

3 2018年第4四半期の暴落

 適温相場が続くなか、2018年9月のピークから2018年12月の低値まで3カ月続いた。FRBが金利を上げると示唆したための下落だったが、すぐに撤回したため、適温相場に戻った。

4 コロナショックの暴落

 適温相場は2020年2月19日にピークに達し、そこから3月23日の低値まで1カ月間下げた。しかし、4月14日に半戻しとなり、以後上昇を続けてほぼピーク時に戻した。

 いまでも、次のようなことを平気で言っている人がいるが、信じてはいけない。

「景気がよくなると企業の利益が増え、それによって株式の価値が高まり、株価が上昇する。その逆に景気が悪くなると、企業は利益を上げられなくなり、株価は下落する」

 これは嘘である。この理屈ではいまのコロナ大不況における株価上昇を説明できない。景気循環と株価は連動しない。

 いまの「株価上昇=株価バブル」を説明できる理屈は、たった一つしかない。それは、じつに単純で《おカネの量=マネーストック(マネーサプライ)がモノの値段を決める》ということ。これだけだ。

 株式市場でも、一般の消費市場でも、そこに流れ込むおカネの量が一定なら、ある会社の株価は上がり、ある会社の株価は下がる。また、ある商品の価格が上がり、別の商品の価格が下がる、ということしか起こらない。ところが、流れ込むおカネの量が増え続ければ、どの会社の株価も上がる。どんな商品の価格も上がる、ということが起こる。

 このおカネを供給しているのが、中央銀行による量的緩和だ。アメリカならFRB、日本なら日銀、EUならECBである。つまり、コロナ感染拡大→政府の感染防止策(ロックダウンなど)→景気刺激、休業補償、一時金→中央銀行の量的緩和→マネーの量的拡大→株価上昇、という流れになっている。

 では、この株価バブルはいつまで続くのか?

 それは誰にもわからない。いくらなんでも、このまま中央銀行がマネーを刷り続ければ、必ず限界がくる。貨幣価値が下落し、インフレ、それも制御できないほどのインフレになる可能性がある。

 つまり、金利上昇が株価にとって最大のリスクだ。ただし、FRBは、これまでの「FOMC」(連邦公開市場委員会)で、「少なくとも2023年末まで物価上昇率が2%に到達するまで利上げをしない」(パウエル議長)と言ってきている。

 一方の日銀は、政府債務を抱えすぎて緩和をやめられないところまで追い詰められた。黒田東彦総裁はことあるごとに「財政ファイナンスではない」と言っている。永遠に“バズーカ砲”を撃ち続けるほかないのだろう。

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 ビットコイン  一時4万㌦米議会騒乱上昇要因

coindesk JAPAN 2021年1月8日(金)10時37分配信

 ビットコインは日本時間8日早朝、一時4万ドルを超えた。現在は3万90000ドル台で取引されている。

 ビットコインは昨年11月30日(協定世界時)、3年前に記録した最高値の1万9793ドルを更新。12月31日までには、さらに1万ドル上昇した。12月のひと月で50%、2020年では300%以上の値上がりとなった。

 年明けからわずか1週間で、12月のパフォーマンスを上回るペースで上昇。すでに2017年の最高値の2倍以上になっている。記録的な上昇によって、ビットコインは「デジタルゴールド」であり、機関投資家の大規模な参入をもたらしているとの見方が広まっている。

 元ホワイトハウス広報部長のアンソニー・スカラムーチ氏が率いる投資会社、スカイブリッジ・キャピタル(SkyBridge Capital)が12月時点までに、1億8200万ドルをビットコイン関連に投資していたことが分かっている。また、生命保険会社のマスミューチュアル(MassMutual)が1億ドルの資金をビットコイン市場に投下し、グッゲンハイム・インベストメンツ(Guggenheim Investments)は運営するマクロファンドの最大10%をビットコインに投資した。

アメリカで広がる不確実性も上昇要因か

 トランプ大統領の支持者が米議会議事堂に乱入したことなども、ビットコインの相場に影響を与えている可能性がある。

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 世界的なマクロ経済の不確実性は、法定通貨の切り下げにつながる恐れがあり、その結果、ビットコインの魅力を高めていると言われる。議会議事堂での騒動は「不確実性」を象徴していると言えるだろう。

 アメリカでは民主党が上下両院で多数派を占め、大統領を含めて、いわゆる「トリプルブルー」となったため、政府支出が増加する可能性が高まっている。政府支出の増加はインフレの要因になり、ビットコインはそのヘッジと考えられている。

 ビットコインの現在の市場価値は約7400億ドル。上場企業の時価総額と単純比較すると、テスラの7588億ドルやテンセントの7230億ドルにほぼ等しい。ビットコインより時価総額が大きい上場企業は7社しかない。

 ドルに連動するステーブルコインの供給量も、ビットコインに並んで上昇している。12月31日以降、テザー(USDT)の供給量は10%以上上昇し、227億USDTに達している。USDコイン(USDC)も同様の上昇を見せ、約44億USDCとなっている(Glassnodeのデータ)。

 熱狂なき価格上昇 ビットコイン、いち早くバブル超え果たせた理由 

ITmediaビジネス 2021年1月8日(金)7時05分配信/古田拓也(1級FP技能士)

 約3年前、ビットコインは“終わった”と思われていた。しかし、足下ではそんなビットコインバブルの最高値230万円台をさらに100万円以上も上回り、1BTC=382万円で推移している。かつてのバブル相場では、街中で仮想通貨(暗号資産)関連の広告が頻出し、テレビは仮想通貨取引所のCMで埋め尽くされている状態であった。しかし、今年のビットコイン相場では、17年末から18年初頭に見られたような熱狂がそこにはない。

 熱狂なき価格上昇により、ひっそりと高値を更新し続けているのが現状なのだ。

 それでは、ビットコインが足元で再び注目されている背景はどのようなものがあるのだろうか、今回は「コロナと金融政策」という観点から確認していこう。

ビットコインがコロナで上がった背景

 ビットコインは「通貨発行権を有する国家が存在しない通貨」であるという特色がある。そのため、中央銀行のような組織が存在せず、ビットコインの総供給量を増やしたり減らしたりするといった「金融政策」ができない。

 一方で各国の法定通貨におけるマネーサプライは、歴史上一貫して右肩上がりとなっている。とりわけ、米国はコロナ禍で最も緩和的な金融政策を行った国のひとつだ。米国のマネーサプライ(M2)は2020年に20兆ドルに迫る勢いとなっている。

 中央銀行が緩和的な金融政策を取ることで法定通貨の供給量が増加するなか、総供給量が一定のビットコインは相対的に希少性が高まる。各国がこぞって金融緩和に乗り出したのは、為替相場の国際的なバランス、ひいては世界経済の均衡を保つためだ。

 自国のみが緩和をしなければ、自国の過度な通貨高を招きかねない。とりわけ輸出に強い企業、国民を苦しめてしまう。したがって、世界的なコロナによる「不況下の緊縮」という金融政策を取ることは教科書的には“あり得ない”。しかし、ビットコインには守るべき国や企業、国民は存在しない。そうすると、ビットコインは法定通貨と比較して相対的に緊縮的、つまり世界経済の不調時に通貨高になるという、“あり得ない”メカニズムが組み込まれている。

ビットコインの価値の裏付け

 しかし、ビットコインの2020年初頭からの上昇率は、各国のマネーサプライの増加率をはるかに上回る約7倍だ。ここに価値の裏付けはあるのだろうか。

 ビットコインに懐疑的な見方をする市場参加者は、仮想通貨をいわゆる“電子マネー”のいち累計とみなしている。つまり、「ビットコインはその価値を信じる者の信頼でのみ成り立っている通貨であり、裏付けとなる資産を持たない」というものだ。

 しかしビットコインが「裏付けとなる資産を持たない」とは一概に言い切れない。通貨を作るために必要なコストという観点からいえば、ビットコインの場合は、マイニング(採掘)のために消費したコンピューターのリソースと消費した電力が裏付けとなるのだ。

 通貨を作るために必要なコストという考え方は、金貨や銀貨といった、「それ自体が額面としての価値を有する貨幣」をはじめとして、大昔から用いられてきた。現代においても、「1万円の原価は21円で、1円の原価は2円」など、貨幣の持つ本質的な価値について言及される場面がよくあるだろう。

 ここで、ビットコインを採掘する業者の損益分岐点はおよそ100万円程度であるといわれている。つまり足元の1ビットコインには本質的に100万円ほどの電力やCPUリソースが“結晶化”しており、これも価値の裏付け要因の1つにもなっているのだ。

 逆にいえば、これを上回る残りの280万円部分の価値は、私たちが用いている現金と同じような「信用」であったり、今後もビットコインの採掘難度が高まり、製造原価が高まることを見越した「投資」であったり、これらの要因による価格上昇に乗じて短期で利益を狙う「投機」という要因によるものとみられている。

 投機が価格の大部分を占めたタイミングが、3年前のようなバブルの頂点であるとすると、今回の価格上昇は未だ当時のような熱狂具合が見られない。その意味では、まだバブルとまではいえない状況とも思える。

 ビットコインはバブル以降も研究開発が継続的に行われており、ライトニングネットワークといった新しい送金システムの実装が進んでいる。これによって、従来の問題点として指摘されてきた、送金手数料の高さや送金時間の遅さを改善することを目指し、通貨としての利便性を高めている。

 また、通貨の供給という面で見ても、20年の5月には“半減期”と呼ばれるイベントをこなしている。これまでは1つのブロックをマイニングすれば12.5BTCを得られたが、20年5月以降は6.25BTCと半分になっている。市場に新たなビットコインが供給されにくくなっているのだ。

 利用者の増加に伴うネットワーク効果の高まりと、新規供給の縮小という事情が、バブル後の最高値を正当化する要因となっている。

 しかし、相場には「もうはまだなり、まだはもうなり」という言葉もある。「まだバブルではない」という意見が大勢を占めてきた時から、価格の動向は不透明になっていきそうだ。

4万1000㌦突破  ビットコイン  価格上昇続く

coindesk JAPAN 2021年1月8日(金)22時11分配信

 ビットコインの価格上昇が止まらない。暗号資産で最大の時価総額をほこるビットコインは8日午前(米東部時間)、初めて4万1000ドルを突破した。

 コインデスク20(CoinDesk 20)のデータによると、価格は同日に4万123ドルを記録し、過去最高値を更新した。年明けから8日間で40%も値を上げた。

「価格上昇を裏づけるファンダメンタルズの説明はつかず、理由なきとも言える勢いは第2四半期に向けて、5万ドルの水準に押し上げてしまう可能性がある」とコメントするのは、香港の暗号資産投資企業、ケネティックキャピタルでマネージングパートナーを務めるジェハン・チュウ氏。

 大口取引を行う投資家は引き続き、ビットコイン市場での活動を強めている。アクティブに取引を行っているアドレスの数は、134万3925に達し、過去最多を記録した(グラスノードのデータ)。

 1万ビットコイン以上を保有するアドレスも過去最多の2334に増加した。

 ビットコイン クジラ過去最多を更新機関投資家の参入継続

coindesk JAPAN 2021年1月9日(土)8時00分配信

 1000ビットコイン(現在のレートで約40億円相当)を保有するアドレスの数が過去最多となった。「クジラ」と呼ばれる大口保有者が暗号資産のビットコインを積極的に購入し、価格を支える可能性がある。

 大口保有者のアドレス数は昨年末の2221から2334に増加。ビットコイン価格が急騰した2017年末からは、30%以上の増加を記録した。データサイトのグラスノードのデータでわかった。同アドレス数は、昨年10月中旬から上昇したが、12月18日から同月26日の間、一時的に4%減少した。

「ほぼすべての暗号資産の価格が上昇しているが、多くの大口保有者は利益確定にはほとんど関心がないことを示している」と米CoinDeskは7日に発表した四半期レビューで述べている。

 一方、BitInfoChartsのデータによると、1000万ドル(約10億4000万円)以上のビットコインを保有するアドレス数は6633。また暗号資産取引所クラーケン(Kraken)の2020年12月のレポートによると、100ビットコイン以上を保有するアドレスは12月、さらに4万7500ビットコインを購入している。

ビットコイン・リッチリスト

 クジラのアドレス、いわゆる「ビットコイン・リッチリスト」の拡大は、2020年初頭から機関投資家がビットコイン市場に参入していることを反映している。また、シカゴ・マーカンタイル取引所 (CME)におけるビットコイン先物の取引高と建玉(未決済の契約総数)が急増していることも、機関投資家の積極的な参入を示している。

 ビットコインは初めて4万ドルを突破した直後、3万8700ドル付近で取引された。暗号資産(仮想通貨)全体の時価総額も6日、初めて1兆ドル(約100兆円)を超えた。

「2017年のビットコイン価格の上昇は、主に個人投資家の熱狂によるものだったが、昨年は機関投資家がけん引した。大規模な機関投資家が、ビットコイン投資をポートフォリオ資産として公に発表することが加速度的に増えていることは、ビットコインのポートフォリオにおける役割を証明しただけではなく、他の投資家の注目も集めている。法定通貨とインフレをめぐる経済の不確実性が高まっていることを考えると、2021年も現在の状況が続く可能性が高い」(米CoinDesk四半期レビュー)

 データサイトの「Assetdash」によると、ビットコインの時価総額は、電気自動車メーカーのテスラ(Tesla)やフェイスブックの時価総額をわずかに下回っている。テスラ株の上昇により、テスラのイーロン・マスクCEOは7日、アマゾン(Amazon)のジェフ・ベゾズ氏を抜いて、世界一のビリオネアとなったと報じられた。

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関連エントリ 2021/01/07 ⇒ 【第45代大統領】米議会閉鎖<トランプ支持者が議会乱入>「夜間外出禁止令」「催涙弾」etc.
関連エントリ 2021/01/03 ⇒ 【ビットコイン】「暗号資産の『絶対王者』✍3万3千㌦突破」2週間で1.5倍の急騰

 

2021年1月 4日 (月)

【大発会】続落<「緊急事態」検討✍嫌気>下落幅一時400円超

 〔東京株〕続落経済活動停滞を懸念 

時事通信 2021年1月4日(月)15時30分配信

 日経平均株価は前営業日比185円79銭安の2万7258円38銭、東証株価指数(TOPIX)は10.09ポイント安の1794.59と、ともに続落した。新型コロナウイルス感染対策で政府が緊急事態宣言の再発令を検討すると発表したことで、経済活動停滞への懸念が高まった。

 74%の銘柄が値下がりし、値上がりは23%。出来高は9億5648万株、売買代金は1兆9441億円。

 業種別株価指数(全33業種)は電気機器、陸運業、空運業、不動産業などが下落し、情報・通信業と電気・ガス業は上昇した。

日中の値幅560円

 大発会となった4日の東京株式市場では取引時間中、新型コロナウイルス感染拡大を受け、政府が首都圏を対象に緊急事態宣言の再発令を検討していると一報を受けて全面安となる場面があった。ただ、株価が急落する場面では押し目買いや買い戻しが入り、下げ幅を縮小する銘柄が多かった。日経平均株価の取引時間中の高値と安値の差は約560円と大きく、不安定な相場だった。

 緊急事態宣言の発令後、経済活動が一段と厳しく制限されるとの見方から陸運や不動産など内需銘柄の値下がりが目立った。半面、中長期的な業績拡大への期待が強い電子部品株にはまとまった買いが入り、市場関係者からは「投資家の買い意欲は根強い」(銀行系証券)との指摘があった。

 225先物は午前中に2万7010~2万7660円のレンジを確定し、午後は2万7200円前後で推移した。オプション1月きりのうちコールは軒並み安く、プットはイン・ザ・マネーが堅調だった。

菅首相緊急事態は「限定集中的に」飲食対策重視

朝日新聞デジタル 2021年1月4日(月)12時04分配信

 菅義偉首相は4日午前の記者会見で、新型コロナウイルスの感染症対策として首都圏の1都3県を対象にした発出を調整している緊急事態宣言について、「限定的、集中的に行うことが効果的だと思っている」と述べた。飲食店の営業時間短縮などを重視した対策を検討する方針を示したものだ。

 菅首相は、東京都の感染源が不明の陽性者について「大部分は飲食の関係することだろうと専門家が言っている」と強調。「飲食の感染リスクの軽減を実効的にするため、早急に検討したいというのが今の考え方だ」と述べた。

 安倍前政権の昨年4~5月の宣言の際は、人と人との接触を「最低7割、極力8割減らす」など社会・経済活動を幅広く制限した。

 日本なのに餓死が増えている?データが示すヤバすぎる未来 

現代ビジネス 2021年1月3日(日)7時01分配信/鷲尾 香一(ジャーナリスト)

餓死の要因食糧不足は抑えられているが…

 新型コロナウイルス感染拡大の影響は、多くの産業にダメージを与え、多くの失業者を生み出している。そして今、懸念されるのが“餓死”の増加だ。

 大阪府高石市では、9月に高齢女性が餓死し、同居の息子も衰弱して入院したことが明らかになった。大阪市港区ではマンションの一室で女性2人の遺体が見つかり、司法解剖したところ、2人とも餓死したとみられることが判明した。

 厚生労働省の人口動態調査には、さまざまな死因による死者数が報告されているが、その中で餓死の理由に相当する死因として考えられそうなのが、“栄養失調”と“食糧の不足”である。

 そこで、2003年以降の栄養失調と食糧の不足による死者数、その合計を餓死としてグラフ化したのが表1だ。

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 データによると、2003年は栄養失調が1338人、食料の不足が93人、2019年では栄養失調が1934人、食料の不足が23人と、“栄養失調”が圧倒的に多いことが分かる。“食糧の不足”は2003年(93人)から低下を続けており、2012年以降は年20人程度に抑えられている。

 ただし、栄養失調の原因には、高齢者等の病気に起因するものも多く、これらを一概に餓死とするのは難しい面もある。一方で、食糧不足による死者は明らかに餓死と見ることができるのではないか。

 では、食糧の不足についてもう少し見てみよう。2005年、2008年、2009年、2011年に増加してはいるものの、その後は減少を辿っている。特に2008年はリーマンショック、2011年には東日本大地震が発生した年であり、新型コロナ禍で苦しむ現在と同じように、経済的に大きなダメージを受けた労働者が多く発生していた。

 どうやら餓死数の変移を読み解くにあたり、経済的困窮者の推移がカギになりそうだ。

生活保護が餓死のセーフティネットに

 表2は“完全失業者数”と“生活保護者数”の推移だ。

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 完全失業者数はリーマンショック直後の2009年度、2010年度と増加し、その後に減少している。そして、生活保護者数は2009年度から急激に増加し、その後は高止まりを続けている。これは“格差社会”の表れということなのかも知れない。

 さらにここで、「“完全失業者数”と“食糧不足による餓死”」、「“生活保護者数”と“食糧不足による餓死”」に相関関係があるか検証してみたい。

 まず、“完全失業者数”と“食糧不足による餓死”は似た推移をしているのがわかる(表3)

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 さらに“生活保護者数”が増加すると、“食糧不足による餓死数”は減少している(表4)。これは生活保護というセーフティネットによって、食糧不足による餓死が年20人程度に抑えられている可能性がある。

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 つまり、生活保護受給者が高止まりしていることが、結果的に食糧不足による餓死を防いでいると考えられる。

 では、新型コロナ禍に苦しんだ2020年はどうなのか。

厳しすぎる2020年の雇用状況…

 次に2020年の雇用者数を見ていきたい。新型コロナウイルスの感染が拡大した4月以降、全体の雇用者数の前年同月比は大きく減少している(表5)

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 中でも、“正規雇用者”は5月に前年同月比で1万人程度の減少となったものの、それ以外の月は増加を維持。ただし、9月、10月の増加幅が大きく減少している点は気掛かりだ。

 これは、12月6日の「報道されない『男性の失業率』の増加、実は『雇用崩壊』の超危険シグナルだった…!」でも指摘したが、雇用調整が非正規雇用者から正規雇用者に波及し始めているシグナルの可能性が高い。

 一方、“非正規雇用者”は2月を除いて、すべての月で前年同月比減少し、特に6~9月は同100万人以上の減少となっている。多くで報道されているように、非正規雇用者への影響は甚大だ。

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 特に、表6のように女性の非正規雇用者は男性に比べて減少幅が大きい。同50万人以上の減少が11ヵ月中5ヵ月にのぼり、7月、8月は80万人を超える減少となった。

不気味な逆相関関係

 表2表3で述べたように、完全失業者数が増加すると生活保護者数が増加する。そして、生活保護者数が増加することで“食糧不足による餓死”が防がれていると考えられる。

 しかし、2020年はどうやら様子がおかしい。2020年の生活保護者数と完全失業者数は逆相関関係にあるのだ(表7)。2020年は3月以降に完全失業者数が増加の一途を辿っているにもかかわらず、生活保護を受けている人数が減少している。

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 もちろん失業しても、生活が困窮するまでには時間があることや、生活保護には申請してから受給までに時間がかかることが要因の一つだと考えられるが…。

 セーフティネットをすり抜けて、餓死の危機に晒される人が増えることだけはあってはならない。政府には、くれぐれも食糧の不足による餓死者を出さないように、失業者に対する生活の保護を図っていくことが求められている。

 東京都の時短営業「夜8時」前倒しは“死刑宣告 

日刊ゲンダイDIGITAL 2021年1月4日(月)14時15分配信

 新型コロナウイルスの爆発的な拡大を受け、東京都は3日、飲食店などに要請している夜10時までの「時短営業」を、夜8時に前倒しするための検討を始めた。小池知事は「時短要請しても従ってもらえない」と難色を示していたが、政府の要請に従った格好だ。しかし、これまでも散々時短を強いられてきた飲食店に余裕はない。「夜8時営業」に応じる飲食店がどれだけあるのかは見通せない状況だ。

 都は既に、昨年12月18日から今月11日まで、飲食店に夜10時までの時短営業を要請している。応じた場合、1事業者当たり100万円の協力金が支給されるが、繁華街では夜10時以降も営業する店が目立つ。東京・新宿の歌舞伎町で2店舗を営む関係者は「客がいたら夜10時で閉めるわけにはいかない」と明かし、「1事業者100万円の協力金では全然足りません」と嘆く。現状、夜10時以降も営業を続けているという。

 閉店時間が夜8時に前倒しとなれば、「仕事帰りの一杯」需要を当て込む居酒屋などは商売が成り立たなくなる。

 都内で接待を伴う飲食店を複数店営む関係者は、「うちは夜8時営業開始。急に『閉店時間の前倒し』と言われても従っていられない。看板を消してでも営業して、酒代と人件費は稼がないとやっていけません」と頭を抱える。

1都3県に緊急事態宣言で個人消費は3.3兆円消える

 都や政府は簡単に「時短営業」「休業要請」と言うが、飲食店にとっては“死刑宣告”に等しい。第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストは、緊急事態宣言が1都3県で1カ月間発令された場合、「個人消費が3.3兆円減り、14万7000人が失業する」と試算している。この1年間、コロナ禍に直撃され、ただでさえ経営が厳しい飲食店は、時短要請に「ハイ、そうですか」と従える状況ではないのだ。

 経済ジャーナリストの井上学氏はこう言う。

「家賃が高い都心部の店舗は、夜10時までの時短営業も守れていない状況です。理由は、100万円程度の協力金では『店が潰れてしまう』ということ。夜8時に前倒ししたら、さらに“門限破り”的に営業する店が続出するでしょう。また、店側のみならず、仕事後に食事をとりたい利用者からも不満が上がるのは必至。緊急事態宣言で、大半の企業の活動停止も求めるならまだしも、飲食店だけを“標的”にしても効果は見込めません」

 そもそも、制限をかける側の小池知事や菅首相がコロナ禍で「密」会食をやっていたのだから、「自粛しろ」と言われても、うすら寒いだけだ。

 コロナ失業路上生活者へ炊き出し支援「熱々の中味汁しい」 

沖縄タイムス 2021年1月3日(日)10時46分配信

 日雇い労働者らを支援する沖縄・首里日雇労働組合は12月31日から1月2日の3日間、那覇市内で失業者や路上生活者らへの炊き出しを行った。最終日の与儀公園での炊き出しには約80人が集まり、食事や衣類を受け取った。3日間で約260人が支援を受けた。

 約20年前から始まった年末年始の炊き出し。同労組によると、今年は新型コロナの影響で失業者が増え、昨年よりも支援対象者が1日30人ほど増えたという。

 2日は組合員ら約16人が参加し、中味汁や炊き込みご飯約100食を準備。寄付で集まった衣類も配った。新型コロナ感染防止などのため、看護師による検温や血圧測定、酸素濃度のチェックなども実施した。

 食事を受け取った46歳の男性は「年明けから熱々の中味汁が食べられてうれしい。気温も下がっているので、服も助けになる。支援に感謝したい」と話した。

厚労省、雇用政策「労働移動」で難しい舵取り

日刊工業新聞 2021年1月3日(日)18時25分配信

短期とコロナ収束後の両方をにらむ

 雇用・労働を取り巻く環境は予断を許さない。まずは新型コロナウイルス感染症の影響に対応した短期的な対策を迫られる。一方、長期化も念頭に雇用流動化に取り組み、それを支える施策が具体化し始めている。コロナ収束後もにらみ、テレワークなどデジタルを活用した変革に取り組む1年になりそうだ。

 「この数値をもって底打ちとは言いがたい」―。11月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0・02ポイント上昇の1・06倍。2カ月連続で前月を上回ったものの、厚生労働省は新型コロナ感染症の拡大が続いていることなどから、先行きは見通せないという。

 政府は雇用調整助成金の特例措置を21年2月末まで延長する。ただ休業が長引く中、働き手のモチベーションやスキルの維持も課題となっている。大切なのは「失業なき、というのはもちろん、失望もさせないための労働移動だ」という声が増えている。

 そこで期待されるのが、創設予定の「産業雇用安定助成金(仮称)」。雇用過剰となった企業の社員を人手不足の会社に出向させる場合、出向元と出向先をそれぞれ助成する。政府は3次補正予算案の成立後の運用開始を予定している。

 11月の労働経済動向調査によると、労働者過不足判断指数(D・I)は正社員がプラス25ポイント。四半期ごとの調査で不足超過は38期連続。コロナ禍にあっても人手不足と考える事業所が多いことを示している。人材のマッチング次第では、新たな雇用や事業の創造につながる可能性がある。

 感染防止の緊急避難策として大企業、中小問わず導入が進んだテレワーク。経済活動を続ける応急手段だったが、コロナ収束後も活用できれば、時間や場所を問うことなく働き生活する、新たな働き方改革につながるだろう。

 そのためには行政が関連のガイドラインを急ぎ見直して支援するほか、企業側でも労使間で話し合って人事・労務管理などに関する環境を整え、業務・プロセスの改革に知恵を絞る必要がある。

 コロナ「失業格差」と雇用流動性低下を生んだ「雇用調整助成金の功罪 

ダイヤモンドオンライン 2021年1月5日(火)6時01分配信

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、雇用調整助成金の手続きがスムーズになり支給が広がっている。だが、守られるのは主として正規社員であるため、雇い止めによる非正規社員の雇用の減少は続いている。また、特例によって休業手当の金額が失業手当を上回る逆転現象も起きている。雇用の流動性を抑える懸念もあり、功罪の両面が問われるべきだ。(昭和女子大学副学長・現代ビジネス研究所長 八代尚宏)

雇用維持によるマイナス面にも配慮を

 厚生労働省は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2020年12月末に期限を迎える雇用調整助成金の特例措置について、仮に打ち切れば失業者が増えかねないとして、そのままの形で21年2月末までの延長を決めた。この特例措置は、21年3月以降、雇用情勢が大きく悪化しない限り、6月までに「リーマンショック時並み」に段階的に縮小としている。

 企業の雇用保障慣行を促進するために設けられた雇用調整助成金は、短期的な不況時の雇用維持にはよく機能し、20年4月のピーク時の休業者数は600万人に達した。仮に、19年平均を上回る水準の休業者が、すべて失業者として顕在化していれば、日本の失業率は一時的には9%に達しており、大きな社会不安を引き起こしていたといえる。

 しかし、景気が回復すれば人の移動が増えて感染リスクが高まり、再び自粛が求められて景気が後退するということが繰り返されるコロナ不況は、景気循環的な不況と比べて終わりが見えない状況にある。政府からの補助金で、企業が休業者をそのまま抱え続けることで、人手が不足する分野に労働者を円滑に移す機能が妨げられるマイナス面が、次第に大きくなることへの配慮も必要であろう。

正規・非正規社員間の格差

 従業員に休業中の賃金(休業手当)を支払う企業を支援する雇用調整助成金は、元々は構造不況業種の大企業を対象とした制度で、申請に必要な書類が多く、コロナの感染防止のために営業を自粛した零細飲食店等にとっては手続きが煩雑であった。

 このため、当初は支給までに2カ月程度かかったりしたため、零細企業の利用が広がらなかったが、その後の手続き緩和などの措置もあり、次第に処理件数も増えており、支給の範囲はようやく広がりつつある。

 もっとも、雇用調整助成金で守られるのは、主として正規社員であり、雇い止めされることで非正規社員の雇用が減少する傾向は、10月時点でも歯止めはかかっていない。こうした正規・非正規社員間で非対称性があることに注目する必要がある。

 また、雇用調整助成金の拡大で、19年には1兆5410億円もあった雇用保険事業の積立金が、20年度(予算ベース)では1899億円にまで急減するなど、雇用保険財政を大きく圧迫する事態となっている。そのままの規模で、単に期間が延長されれば、大幅な財源不足となる(雇用保険部会資料20年11月13日)。このため、失業給付等の雇用保険の本体会計や、一般財源からの繰り入れなどで賄われる必要がある。

コロナ特例措置の持続は妥当か?

 こうした中で、20年4月前後のコロナ第1波による経済状況の急速な悪化に対して行われた、緊急的なセーフティーネットとしての特例措置を、状況の改善が見られないとして、そのまま機械的に延長することの妥当性が問われている。

 この特例措置は、第一に、対象となる事業所の範囲が、最近1カ月間の売上高が前年同月比で5%以上の減少(通常は10%減なので半分で済む)など拡大した。これは、特に対面営業の場合が多い零細企業やその従業員保護に重点が置かれたものである。

 また、学生アルバイトなど、雇用保険被保険者対象外の従業員にもその対象が拡大された。さらに、従業員を休業させるのではなく、元の事業所に戻って働くことを予定する在籍型出向制度で、他の企業に出向させる場合にも適用されることとなった。

 第二に、企業が雇用を維持した場合の休業手当への助成率が、大企業で4分の3、中小企業で10分の10(全額)にまで引き上げられた。この結果、中小企業は自らの負担をほとんど負うことなく、その従業員を確保することができる。さらに、1人当たりの支給額の上限を日額8330円から1万5000円に倍増したことで、より給与水準の高い従業員の足止めも可能となった。

 第三に、「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」の創設である。これは営業の自粛などで休業させられた中小企業の労働者のうち、休業中に休業手当を受けることができなかった者に対して、その申請により、企業による支給要件確認書の提出などで、休業前の平均賃金の8割(1日当たり上限1万1000円)が直接支給される。

 以上の特例措置の評価としては、以下の三点が挙げられる。

同一企業の雇用にこだわりすぎだ

 第一に、休業者と失業者との給付水準のアンバランスである。雇用保険では、もともと、両者の給付額は等しい水準に置かれていたが、政治的な配慮から休業手当だけが一方的に引き上げられた。その半面、勤務先の企業が倒産・廃業したことで失業した労働者にとっては、従来通りの1日当たり8330円(上限)の給付水準のままであり、休業手当とのバランスを欠くものとなっている。

 第二に、中小企業について、その休業手当の全額を国が肩代わりすることは、雇用主としての雇用維持の責任をまったく問わないことと同じである。これは賃金未払いの企業に対して、労働者保護の目的で国が賃金の肩代わりをするものの、その企業への求償権は国に残る労災保険と比べても、アンバランスな仕組みといえる。

 第三に、休業手当を支払う意思のない企業の従業員については、むしろ事実上、解雇されたものとみなして、正規・非正規社員を問わず、国が失業給付で救済することが労働者保護の本筋だ。それをあえて雇止めされなかった正規社員について、その申請に基づき、休業手当を国が肩代わりしてまで、見かけ上の雇用保障の維持にこだわるのは、行き過ぎである。

 最後に、雇用調整助成金の対象を、仕事のある他社に従業員を出向させて雇用を維持する場合にも拡大したことは、雇用の流動性を高める点ではプラスといえる。

 しかし、この場合も「出向期間が3カ月以上1年以内であり、その後は出向元事業所に復帰すること」が条件付けられている。なぜ、そこまで同一企業内での雇用保障にこだわるのだろうか。

 雇用調整助成金は、一時的な不況時に、特定の企業の雇用保障に依存して失業を未然に防止することを目的とした仕組みである。しかしコロナ危機では、雇用が減少した企業だけでなく、逆に拡大した分野もある。今回のコロナ危機を契機に、雇用の流動性を促進することで、経済全体での雇用を守る仕組みへと改善することが必要とされている。

 

2021年1月 3日 (日)

【ビットコイン】「暗号資産の『絶対王者』✍3万3千㌦突破」2週間で1.5倍の急騰

 ビットコイン3万3000㌦機関投資家の意欲支える 

coindesk JAPAN 2021年1月3日(日)12時40分配信

 昨年12月から価格の上昇が続いている暗号資産(仮想通貨)のビットコインが、再び動き出した。2日午前(米東部時間)に3万ドルを超えると、その後に3万3000ドルに達し、史上最高値を更新した。

 CoinDeskのデータによると、ビットコインは3万3136ドルをつけ、新たに過去最高値を記録。暗号資産のなかで最大の市場規模を持つビットコインは2020年、1年間で300%以上も値を上げた。

 上昇トレンドを支えているのは、北米の機関投資家の強い投資意欲が一つの要因と伝えられている。米生命保険のマスミューチュアルに加えて、投資会社のスカイブリッジ・キャピタルなどがビットコインへの投資を拡大している。

 約93億ドル(約9600億円)の資産を運用する米投資会社のスカイブリッジ・キャピタルが、これまでに1億8200万ドル(約190億円)の資金をビットコインに投資していたことが、米証券取引委員会(SEC)に提出した書類でわかっている。

しかける北米の投資会社

 スカイブリッジ・キャピタルはアンソニー・スカラムーチ氏が設立した、ニューヨークに拠点を置く投資会社で、同氏はゴールドマン・サックスの投資銀行部門でキャリアを積んだ後に、ホワイトハウスの広報部長を務めてきた。同社が12月21日にSECに提出した文書によると、今月に「スカイブリッジ・ビットコイン・ファンド(SkyBridge Bitcoin Fund LP)」を組成する計画だ。

 ビットコインの投資商品を開発する21Sharesのマネージングディレクター、Laurent Kssis氏は、「機関投資家は(ビットコインの)価格に勢いを与えている。我々のビットコイン投資信託(ETP)に対して、ファミリーオフィスなどからの買いが見られる」

 1000ビットコイン以上を保有する大口ウォレットアドレスの数は12月30日、過去最多となる1994を記録した。

 新型コロナウイルスのパンデミックが経済活動を抑制し、各国が金融緩和政策を維持する中で、インフレヘッジに対応する一資産としてのビットコインに注目する投資家が増加している。

 また、SECが12月にリップル社とその経営幹部を提訴したことを受け、コインベース(Coinbase)を含むアメリカの大手取引所が暗号資産のリップル(XRP)の取引停止を決めている。暗号資産市場では、一部の投資家がリップルを売却してビットコインに資金を投入する動きも、ビットコインの価格上昇を支えているとの見方が聞かれた。

 ビットコインの市場規模(時価総額)は、5950億ドル(約61.4兆円)を超えた。

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ビットコイン初の3万ドル到達

AFPBB News 2021年1月3日(日)8時56分配信

 代表的な暗号資産(仮想通貨)のビットコイン(Bitcoin)が2日、初めて3万ドル(約310万円)を突破した。

 ブルームバーグ(Bloomberg)によると、グリニッジ標準時午後1時13分(日本時間同10時13分)に3万823.30ドル(約318万円)をつけた。

 ビットコインは昨年12月16日に2万ドル(約210万円)を突破していた。

 ドイツを拠点に活動するアナリストのティモ・エムデン(Timo Emden)氏は、ビットコイン高をもたらした「リスク選好姿勢は揺るいでいない」と指摘し、「さらなる歴史的なビットコイン高が来る可能性がある」と述べた。

 昨年12月半ばに2万ドルに達したばかりで、その後2週間余りでさらに50%高と急騰。世界的な金融緩和によるカネ余りを背景に投資資金が流入し、相場を押し上げた。

 暗号資産情報サイトのコインデスクによると、ビットコインの時価総額は6000億ドル(約62兆円)超に到達。世界上場企業の時価総額ランキングと比較すると、9位の中国電子商取引最大手・阿里巴巴(アリババ)集団と、10位の米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハサウェイの間に位置する。

 昨秋からの相場急騰には、支払い手段としての普及期待の高まりもある。米電子決済大手ペイパル・ホールディングスは昨年10月、世界の加盟店で暗号資産での支払いを可能にすると発表。また、値上がりを見込んだ機関投資家による大量購入の動きも、ビットコイン相場の上昇を加速させている。

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 ビットコイン 👊3万㌦突破、金融緩和で投資マネーの流入加速

共同通信 2021年1月2日(土)23時58分配信

 代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインの価格が2日、3万ドルの大台を初めて突破した。昨年12月16日に2万ドルの大台に達したばかりで、約半月で1.5倍の値上がり。新型コロナウイルスの流行に伴う世界的な金融緩和を背景に、ビットコイン市場への投資マネーの流入が加速している。

 調査会社コインデスクによると、2日午前9時現在、前日比6.2%高の1ビットコイン=3万1488.79ドル(約325万円)をつけた。

 ビットコインを投資先や決済手段とする動きが相次いだことが、買い安心感につながっている。

 最高値更新後ビットコイン一時17%急落…乱高下パターン健在 

Bloomberg 2021年1月4日(月)20時48分配信

 仮想通貨のビットコインは4日、昨年3月以来の大幅な下落となっている。特徴である乱高下がまたも繰り返され、前日の最高値から一転して急落した。

 ビットコインは一時17%下落。ロンドン時間午前10時41分現在は13%安の2万9168ドル。3日には過去最高の3万4000ドルに達していた。

 仮想通貨の常で今回の乱高下の理由を特定するのは困難だが、ビットコインは過去1年で300%余り値上がりしていた。仮想通貨が主流の資産クラスとして浮上しつつあり、価値の保存手段として利用できるとの期待が個人及び機関投資家の間で広がっている。

 ビットコイン続落一時14%安、ドル指数底堅くリスク選好後退 

ロイター 2021年1月5日(火)6時24分配信

 ニューヨーク外為市場では、ドル指数が一時約3年ぶりの安値を付けたものの、その後は値を戻す展開となった。

 ドル指数は昨年7%近く値下がり。この日は新年最初の取引で米国株が大幅安となるなど、リスク選好が後退した。新型コロナウイルスワクチンの展開やジョージア州上院選決選投票への不安が影響した。

 ドルは通貨バスケットに対し0.159%高。一時89.415と2018年4月17日以来の安値を付けた。

 ウエスタンユニオン・ビジネスソリューション(ワシントン)のシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「今なお市場の前には多くの障害が残されており、市場の楽観主義は目先のリスクしか見越すことができない。このためドルの下げは緩やかになるだろう」と述べた。

 こうした中、人民元は2年半ぶりの高値に上昇。オフショア人民元は対ドルで6.44元に値上がりした。

 中国人民銀行(中央銀行)傘下の外為市場運営機関、中国外国為替取引システム(CFETS)は昨年末、主要通貨に対する貿易加重ベースでの人民元の価値を示すCFETS人民元指数の構成比率を2021年に調整すると発表。1月1日からCFETS人民元指数のドル比率は21.59%から18.79%に下がった。一部のアナリストは、これにより人民元相場が今年、他通貨に対して押し上げられる可能性があるとみている。

 ユーロ/ドルは、底堅い経済指標を手掛かりに0.9%高の1.2246ドル。一時18年4月以来の高値となる1.231ドルを付けた。

 ポンド/ドルは0.8%安の1.3557ドル。新型コロナ感染の急増で制限措置が強化されるとの見通しが嫌気された。

 円は対ドルで0.05%高の103.17円。菅義偉首相は、新型コロナ感染者数が急増する首都圏の1都3県を対象に、緊急事態宣言の再発令を検討する考えを表明した。

 暗号資産(仮想通貨)のビットコインは一時14%急落。その後は下げ渋り5.1%安の3万1411ドル。

ドル/円 NY終値 103.10/103.14

始値 102.85

高値 103.23

安値 102.85

ユーロ/ドル NY終値 1.2248/1.2252

始値 1.2292

高値 1.2309

安値 1.2242

 コロナ禍マグロ初競り木村社長“あるか 

日刊スポーツ 2021年1月3日(日)8時16分配信

<深掘りトレンド>

 東京・豊洲(江東区)の東京中央卸売市場で、初競りが5日、行われる。海産物や青果、果物が全国から集結するが、例年通りクロマグロが注目だ。コロナ禍では初めての初競り。感染拡大防止の観点から一般見学者の立ち入りを禁止する厳戒態勢。また海の「異変」も指摘される中、どれくらいのご祝儀相場となるのだろう。今年もキーマンは、すしチェーン「すしざんまい」を展開するつきじ喜代村の木村清社長(68)になりそうだ。

    ◇    ◇    ◇  

 初競りのキーマンとなるのが、つきじ喜代村の木村社長だ。自らを「マグロ大王」と呼び、この10年で8回、最高値マグロを競り落としている。

 マグロ大王に話を聞く前に、まず「高値のつくマグロ」とは何だろうか。

 競り場では1キロを単位に値踏みが行われる。いわゆるこれが「キロ単価」だ。よく「一番マグロ」というが、その定義は「キロ単価で最高値をつけたマグロ」であって、1匹総重量のマグロの値段とは違うのだ。

 競りにかけられるマグロは、尾が切断されている。これは断面から脂乗りを識別するため。マグロのプロは、断面からうまさを識別しているのだ。

 マグロ大王こと木村社長に聞いてみた。1億円を超えるマグロを何度も落としているが、この初競りについてどう思っているのか。

木村社長 なんかね、競りをゲームと勘違いしている。

なぜ「ご祝儀相場」を超えて、億単位のマグロが出るのか。

木村社長 すべてはお客さんのため。いいマグロを食べてもらいたい。そしてできるだけ安くネ。

マグロ大王は、マグロを育てることにも目を向けている。

木村社長 漁師が釣ってきたものを待っているだけではダメ。そうだとすると、1月5日の初競りを待たないとマグロにはありつけないことになる。今、網で囲った中でマグロを育てています。場所はヨーロッパです。

スペイン、アイルランドにマグロの“放牧場”を所持していて、締めた上で飛行機に載せて、翌日には日本の店頭に並んでいるという。

木村社長 だから、初競りを待たなくても元日からおすしでおいしいマグロを食べられるんです。あっはっはっは。

ならば、市場で高額な競りなんぞ必要ないのではないでしょうか?

木村社長 (とはいえ)天然のマグロはワクワクするよね。1月5日の初競りでどんなマグロが並ぶのか、とても楽しみです。

 今年、条件は不利だ。200キロ前後の大きな国産のクロマグロがいないかもしれない。それでも子どものように「ワクワク」しながら、マグロの仲買人は競り場に足を向ける。長靴の床をこする「キユッキュ」という摩擦音がさらに緊張の糸をピンと張る。あと2日、今年はどんなマグロに対面できるのか。

 ちなみにマグロ大王の「勝負長靴」は、幸せを呼ぶ黄色の特注品だ。

 実は、正月恒例のクロマグロが、今年は苦戦をしている。豊洲市場に出入りする築地のマグロ専門の仲卸に聞くと「11月下旬まで海水温が高くて、津軽海峡に魚が入って来ないらしい。12月になって寒気が差し込んで、こりゃいいぞ、と思ったら海が荒れてシケばかりで船すら出られない。どうなっちまうのかね」と、ボヤいた。

 青森・大間漁港でもその異変に当惑していた。同漁協では昨年12月28日に「海が悪いようだね。まったくマグロがあがらなくて、昨日(12月27日)にようやく30キロ台が2匹。初競りギリギリまで漁は続けるけれど、どうなることやら」と話していた。

 2019年の一番マグロは、1匹総額で3億3360万円の最高値を記録した。このマグロは初競り前日の1月4日、大間漁港の船が釣り上げていた。釣ってすぐにトラックに載せられ、初競りギリギリに豊洲市場に到着していた。クロマグロ漁は最後の最後まで、気が抜けないのだ。

 そんなマグロたちが並ぶ舞台の豊洲市場。そういえば、新型コロナウイルスの陽性者が多く発見されていたんじゃなかったか?

 一時期は、豊洲市場に出入りする仲買人から「豊洲がクラスターになってもうどうにもならない」「高速道路で近いから魚市場機能を大田市場に移すらしい」などのうわさが広がった。

 しかし、豊洲で陽性者が続いた背景にはしっかりした対策と裏付けがあった。まん延する前に陽性者を特定して、対人接触をなくし、人を守ってコロナを追い込む作戦に打って出たのだ。

 豊洲市場で最初の陽性者が確認されたのは昨年8月15日。11月には70人を超えた。11月16日から同30日まで、豊洲で働く全員を対象にしたPCR検査が行われた。次々に陽性が確認され、11月末までに157人に膨れあがった。「クラスター説」や「大田市場への臨時移転」などは、この頃にうわさとして広まった。

 ただ、対策が功を奏し、12月に入ると陽性確認の数はガクンと減った。豊洲市場の広報担当者は「世間の豊洲市場に対するイメージ、風当たりは強かったですが、クラスターになったことは1度もない。いい初競りを迎えられそうです」と安堵(あんど)の声で話した。

 とはいえ、コロナ禍での初競りだ。例年と勝手が違う側面も多く、本当にいい正月は迎えられるのだろうか?

 マグロは水ものだ。たとえ狙った海域にマグロがいたとしても、投じた仕掛けに食いついてくる確証はどこにもない。あとは、釣り上げる漁師の腕を信じるしかない。豊洲市場の「大物生鮮」コーナーに、ゴロンとしたマグロが数多く横たわる絶景を見ることはできるのか。

    ◇    ◇    ◇  

 東京都中央卸売市場は年末年始の期間、新型コロナウイルス感染拡大防止が急務だとして、豊洲市場をはじめ都内すべての中央卸売市場の一般見学を、今月11日まで中止する措置を取っている。豊洲市場では、事前抽選制のせり見学も見合わせとなっている。中止および休止の期間は今後の状況に応じて延長する場合があるとしており、中央卸売市場のホームページなどで確認できる。

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2020年12月30日 (水)

【大納会】3日ぶり小反落<米追加経済対策に不透明感>急騰後の反動か

 大納会〕3日ぶり小反落=高値警戒利益確定売り 

時事通信 2020年12月30日(水)15時30分配信

 日経平均株価は前営業日比123円98銭安の2万7444円17銭と3営業日ぶりに反落した。前日の米国株安に加え、高値警戒感を背景にした利益確定売りが優勢となった。東証株価指数(TOPIX)も14.50ポイント安の1804.68と6日ぶりに値下がりした。

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 銘柄の69%が値下がりし、値上がりは28%。出来高は8億7819万株、売買代金が1兆9606億円。

 業種別株価指数(33業種)はパルプ・紙、鉄鋼、ゴム製品の下落が目立ち、上昇は空運業、海運業、証券・商品先物取引業など。

 静かな大納会

 2020年最後の取引となった30日の東京株式市場で、日経平均株価は小反落した。東証1部の売買代金も再び2兆円を割り込む薄商いで、新型コロナウイルス禍に揺れた波乱の1年を「静かな大納会」(大手証券)で締めくくった。

 追加経済対策の現金給付増額に対する上院での法案可決に不透明感が高まり、前日の米国株が下落した。日経平均は29日に前日比700円超上昇した後でもあり、利益確定売り圧力が強まった。

 ただ、日経平均は前日の上げ幅に比べれば、小幅な値下がりにとどまった。朝方に200円超下落した後は切り返す場面もあり、押し目買い意欲の根強さもうかがわせている。

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 ワクチン普及による経済正常化や長期的な金融緩和への期待感に支えられ、相場の地合いは悪くない。市場関係者は「株を枕に越年する投資家は少なくない」(銀行系証券)と前向きだった。

〔NYダウ〕反落=現金給付増額への期待後退(29日)

時事通信 2020年12月30日(水)7時00分配信

 29日のニューヨーク株式相場は、米追加経済対策の現金給付増額への期待が後退し、反落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比68.30ドル安の3万0335.67ドルで終了した。米経済対策の成立を好感し、上げ幅は一時180ドルを超え、取引時間中の最高値を更新した。

 ハイテク株中心のナスダック総合指数は同49.20ポイント安の1万2850.22で終わった。

 ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比978万株減の7億6751万株。年末で積極的な取引は控えられた。

 トランプ米大統領は27日に新型コロナウイルスの感染拡大に対応する追加経済対策に署名した。野党民主党は、トランプ氏が主張する世帯向け現金給付の増額に同調。多数派を占める下院は28日、増額する法案を可決した。ダウ平均は、追加経済対策の成立を好感して上昇した前日の流れを引き継ぎ、続伸して取引が始まった。

 ただ、上院では、給付増額に対する与党共和党の反発が強く、法案可決は不透明な情勢だ。市場では、現金給付増額への期待が後退。高値への警戒感から利益確定売りにも押され、徐々にプラス幅を縮め、マイナスに転じた。

 最近大幅に上昇していたハイテク株は売りが先行。景気変動の影響が大きい金融やエネルギー関連銘柄も下落した。

 東京株〕大幅続伸90年8月以来の高水準30年4カ月ぶりダウ最高値好感(29日) 

時事通信 2020年12月29日(火)16時00分配信

 前日の米ダウ工業株30種平均の最高値更新を好感して日経平均株価は前日比714円12銭高の2万7568円15銭と急伸し、1990年8月以来の高水準で取引を終えた。東証株価指数(TOPIX)も31.14ポイント高の1819.18と大幅高。

 83%の銘柄が値上がりし、値下がりは14%。出来高は10億2087万株、売買代金は2兆2042億円。

 業種別株価指数(全33業種)は情報・通信業、小売業、電気機器、銀行業などが上昇し、鉱業とゴム製品は下落した。

海外ファンド買いの見方

 29日の東京株式市場では、追加経済対策法の成立を受けて前日の米ダウ工業株30種平均が史上最高値を更新したことを好感し、幅広い銘柄が買われた。日経平均株価は心理的な節目の2万7000円を大幅に上回り、大引けにかけて上げ幅を拡大していった。市場では、「投機的な取引を得意とする海外投資ファンドが積極的に買いを入れた」(銀行系証券)との見方が出ている。

 半導体などハイテク関連株や自動車、銀行といった景気動向に敏感な主力業種を中心に大幅に値上がりした。東京市場の取引時間中、米国株先物が上昇したことも株高要因となった。上場投資信託(ETF)の分配金の再投資に伴う買いも日経平均を押し上げたもようだ。

 225先物は2万7590円まで買い進まれた。オプションはコールが急騰し、プットは軒並み急落した。

 コロナ株高行き場失ったマネー吸い込む実体経済と乖離 

産経新聞 2020年12月30日(水)23時13分配信

 日経平均株価は30日、年末株価として31年ぶりの水準をつけた。新型コロナウイルスの感染再拡大で、企業や家計が先行き不安を抱えている現実から乖離し、株式市場は歴史的な高水準に沸く。主要中央銀行の桁違いの金融緩和を背景に、行き場を失ったマネーを吸い込み膨張し続けている。

 コロナ禍の収束がみえない中、株高を演出しているのは、主要中銀の金融緩和だ。米連邦準備制度理事会(FRB)の緊急利下げに続き、欧州中央銀行(ECB)や日本銀行も追加緩和に踏み切った。

 11月になると、米大統領選でバイデン前副大統領が勝利を確実にしたことやワクチン開発を足掛かりに、株価は急騰する。米ダウ工業株30種平均は3万ドルを突破し史上最高値を更新。日経平均は今月29日に2万7千円台を回復した。

 歴史的な株価とは対照的に、実体経済の回復の足取りは弱い。東京商工リサーチによると、今年の飲食業の倒産は年間の最多を更新。完全失業率も11月は2・9%と高い水準にとどまる。

 野村証券によると、今年3月から12月中旬にかけての3中銀の資産増加額は800兆円規模に上る。

 中でも、日銀は年12兆円を上限に上場投資信託(ETF)の買い入れを通じて、株式市場に直接資金を供給する異例の手段を取る。相場下落時には多い日で2千億円分のETFを購入しているため、株価水準と生活者の感覚とのズレが生じているのだ。

 こうなると、バブル崩壊への懸念もくすぶるが、その発端となるはずの金融引き締めの気配はみられない。むしろ足元の感染再拡大を受けて、3中銀は12月に入り、緩和を長期化する姿勢を強めている。日銀もETFなど資産買い入れの柔軟化を模索する。

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘チーフ投資ストラテジストは「コロナの感染状況によっては、もう一段の追加緩和もあり得る。スーパー金融相場は来年も続く」と予想する。

NYダウ反発終値30日最高値更新

共同通信 2020年12月31日(木)6時35分配信

 30日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は反発し、前日比73.89ドル高の3万0409.56ドルと最高値を更新して取引を終えた。

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 映画館ジャックした「鬼滅の刃🎬 あおり受けた作品も 

朝日新聞デジタル 2020年12月28日(月)12時50分配信

 「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が興行収入324・8億円を記録し、「千と千尋の神隠し」の316・8億円を抜いて歴代1位となった。新型コロナウイルスの猛威により大打撃を受けた映画業界への貢献度も果てしなく大きい。しかし、「鬼滅」一人勝ちの陰で泣いた作品もあったようで……。

 「映画界の救世主」「日本経済を救う」。劇場版が10月16日に封切られ、破竹の快進撃を見せると、メディアを中心に、同作をもてはやすこんな言葉があふれた。数字も、救世主ぶりを裏付ける。

 日本映画製作者連盟(映連)によると、映画全体の興行収入は、「鬼滅」が封切られた10月は207億円で昨年同月比で73億円増加し、11月も184億円で36億円増えた。今年全体の興収が現在の公表形式が始まった2000年以降で最低の1350億円前後になるとの見通しがある中、鬼滅ブームにより「映画ビジネスの回復をアピールできた」(東宝幹部)との声も上がる。

 同作が空前の大ヒットを記録した要因としては、異例の「拡大上映」でスタートを切れたことが挙げられる。

 東京のTOHOシネマズ新宿では、初日には11スクリーンで深夜を含め計42回上映。他の都市部でも1日30回超を上映するシネコンがあり、「鬼滅」が全国の映画館をジャックする形になった。

 コロナ禍によりハリウッド大作が公開延期になるなどしてライバル作品が少なかったため、可能になった映画館側の「鬼滅に全集中」(興行関係者)。一方で、同時期に公開した作品は話題になることが少なく、あおりを食った。

 その一つ、ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)を獲得して話題になった「スパイの妻」(10月16日)も封切り後に拡大上映できるほどに客入りがあったが、「土日を中心にスクリーンが『鬼滅』に割り当てられて、空けてもらえなかった。上映の時間と場所が限定されてしまった」(製作関係者)という。

 小栗旬と星野源が出演する「罪の声」(同30日公開)の製作関係者は「公開した時期は、テレビ中心に鬼滅の話題ばかり。スタートがうまくいかなかった」と話す。大作のヒットの指数とされる興収10億円を超えたが、「20億円を超えたかったというのが本音。鬼滅だけの一人勝ちで、全体にとっていいことばかりではない」と嘆いた。

 「鬼滅」と同じくファミリー層を当てこんだ3DCG映画「STAND BY ME ドラえもん 2」(11月20日)も、前作の興収83億円から大きく落ち込み、正月興行を経て30億円に届くかどうかだという。配給する東宝の市川南常務は12月15日の会見で「『鬼滅』が影響を与えたというよりは、コロナの第3波の影響が少しあったかという気はする」とし、「鬼滅」に客を奪われたわけではないとの考えを示した。

 一方で、同作宣伝担当の一人は「『鬼滅』は第3波でも堅調に客が入っているので、コロナだけの影響ではない」と漏らす。その上で「『鬼滅』はアニプレックスと共同配給することが決まったとき、興収は30億円ほどという感触だった。その10倍に大化けするなかで、皮肉にも自社単独配給の『STAND BY ME』にまで影響を及ぼした」と話した。

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 ラーメン一杯の粗利いくら?損益計算書見方 

ツギノジダイ 2020年12月29日(火)13時00分配信/石動龍(公認会計士・店主)

 「粗利」「営業利益」といった用語は、仕事で耳にする機会の多い言葉ですが、その意味は言葉からイメージしにくく、しっかり理解できている人は多くありません。今回は、財務諸表(決算書)のうち、損益計算書の各段階の利益について、公認会計士の筆者が経営しているラーメン店をもとに解説します。

損益計算書に記載される5種類の利益

 損益計算書は1年間の売上から、費用を差し引いて、いくら損益が出たのかを示す書類です。損益計算書には粗利(売上総利益)、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益という5つの利益があります。

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粗利とは 粗利率とは

 「粗利」とは、売上高から材料費、商品仕入高などの売上原価を差し引いたあとに残る利益です。損益計算書では、「売上総利益」として表記されます。「粗利率」とは売上に対する粗利の割合です。

・粗利(売上総利益)=売上高-売上原価(材料費や商品仕入高など)
・粗利率=(粗利/売上)×100

粗利が経営に大切な理由とは

 粗利は経営管理において、とても重要な指標の一つです。売上が増加しても、売上原価がそれ以上に増えれば利益は減少し、いずれ資金が枯渇します。会社を安定的に経営するためには、「粗利」の増加を目指す必要があります。

 粗利率は高いほど好ましいのですが、業種によってかなり差があります。中小企業基盤整備機構が運営する「J-Net21」の業種別開業ガイドから様々な業種の損益イメージから粗利率の参考数字がわかるので、参考にしてみてください。

ラーメン店……66%
・コインランドリー……64.6%
・コンタクトレンズ販売店……53.0%
・インテリア用品店……27.0%
・再生資源回収業……25.0%

 仮に、粗利がマイナスになっている場合は、製品やサービスなどを作るためにかけたコストより、もらった金額が少ないということになります。イレギュラーな事象がなく、この段階の利益が赤字であれば、そこからさらに販売コストや事務所の賃借料が引かれるため、最終利益は大変なマイナスになるはずです。

 粗利益の計算において、販売業と製造業では考え方が少し異なります。計算の基礎として、販売業では仕入額をもとに売上原価を算出しますが、製造業では製造原価をもとに売上原価を算出します。小売業は仕入商品を販売するので、仕入額が売上原価になりますが、製造業では製造にかかった人件費や材料費などを合算し、原価計算を行う必要があります。

 例えば、小売業の人件費は売上原価に含まれませんが、製造業では製品製造に関係する人件費は製造原価に算入します。原価を計算する方法としては、「原価計算基準」が公表されており、基準には原価に算入すべき項目としない項目、原価算出までのプロセスなどが記載されています。

ラーメン店での粗利とは

 筆者が経営しているラーメン店の事例で粗利を算出してみましょう。仮に、製造業に準じて原価を計算する場合は以下のようになります。

 ドラゴンラーメンの看板メニューは「濃厚煮干」と「淡麗白醤油」の2種類です。価格はいずれも税込みで、濃厚煮干が780円、淡麗白醤油は680円です。売価からラーメン調理にかかる原価を引いた額が粗利になります。商品にもよりますが、粗利率は60~70%で、粗利額は一杯あたり400~500円ほどになります。

 ラーメンはスープ、麺、具材の組み合わせで成り立ちます。スープは煮干などの材料を煮込んで作るため、コストの内訳は材料費とガス代になります。麺は外注しており、仕入額が材料費です。

 チャーシューや味玉は低温調理機などで熱を加えるため、電気代とガス代がかかります。他にも、製造設備の減価償却費や調理を行う従業員に支払う人件費などが原価になります。

 そのため、人件費は販売担当者と製造担当者で分けて管理する必要があります。製造業の場合、電気代はオフィスや販売する店舗でもかかるでしょうから、メーターが分かれていなければ、製造にかかる部分と製造以外にかかる部分について按分することになるでしょう。

 ここからちょっと難しいかもしれませんが、重要な部分を説明します。

粗利を考える上で欠かせない変動費・固定費

 店舗経営に欠かせない会計には、「財務会計」と「管理会計」があります。財務会計は外部の利害関係者への報告を目的としており、管理会計は意思決定や業績評価に役立てるための社内向けの会計です。

 ここまで書いた「粗利」というのは、財務会計における損益計算書の一つの利益です。粗利を検討する上で必要な考え方が「変動費」と「固定費」です。

 生産にかかるコストは、生産量が増えるにしたがって増加する「変動費」と、生産量に関わらず発生する「固定費」に区分できます。原価計算基準には、両方の性質を持つ「準固定費」も規定されていますが、これを含めると説明が長くなるので、変動費と固定費に絞って解説します。

 変動費とは、ラーメンでいえば麺やスープなどの材料にかかる費用です。一杯作るごとに消費量が増え、仕入れコストもかかります。

 一方で、同じ製造原価でも、調理担当従業員の人件費はどうでしょうか。日給制や月給制の場合は、作るラーメンが100杯であっても、1000杯であっても、支払う金額は変わりません。ただし、店員に残業代を支払う場合は、稼働に応じて変動するため、変動費として管理することもあるでしょう。

 このように、生産に従ってコストが増減する項目を変動費、増減しない項目を固定費として取り扱います。

変動費……ラーメンをたくさん作れば増えるコスト(材料費など)
固定費……ラーメンをたくさん作っても増えないコスト(人件費など)

 売上原価は固定費と変動費で構成されますので、内容を把握し、管理することが重要です。

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営業利益とは

 営業利益は、粗利益から販管費(販売費および一般管理費)を引いて算出する利益です。販売員や事務員の人件費、事務所の賃借料、広告宣伝費などが販管費に含まれます。

 営業利益の計算には、本業以外で得た利益や、突発的に発生した事象による利益や損失は含まれません。本業以外の利益とは、利息や保険金の受取、突発的事象には事故や災害の被害による損失、使わない車両を売って得た利益などが該当します。

 営業利益は各段階利益のうち、銀行から融資を受ける際に最も注目される利益です。それは、定常的に発生する収益と費用だけが含まれることから、「会社の本業による収益力」を表すのに適した指標だからです。

 営業利益が毎年プラスで、現預金残高も減少していない場合は、ある程度経営は安定していると考えてもよいでしょう。

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2020年12月17日 (木)

【日経平均】小幅続伸<FRBゼロ金利政策継続>量的緩和✍米国23年末まで公表

 〔東京株〕小幅続伸=大型株の買いが支える 

時事通信 2020年12月17日(木)15時30分配信

 日経平均株価は前日比49円27銭高の2万6806円67銭、東証株価指数(TOPIX)は5.75ポイント高の1792.58と、ともに小幅続伸。大型株の一角が買われて株価指数を下支えしたが、新たな手掛かりを欠く中で利益確定売りに押される銘柄も多く、上値は重かった。

 39%の銘柄が上昇、57%が下落。出来高は11億4095万株、売買代金は2兆5456億円。

 業種別株価指数(33業種)はその他製品、情報・通信業、海運業などが上昇した。下落は空運業、鉄鋼、陸運業など。

 ▽ 巣ごもり消費に再注目

 世界的に新型コロナウイルスの感染が再拡大し、日本国内でも新規感染者の増加ペースが加速していることから、この日は「巣ごもり消費」関連銘柄に再度注目が集まった。前場の終盤からゲームや宅配サービスなどに関連した銘柄に買いが集まり始め、後場もこれらの銘柄の強さが目立った。

 もっとも、東証1部全体では6割前後、日経平均株価の構成銘柄では約7割の銘柄が値下がりし、株価指数の上げ幅も限られた。年内最後の注目イベントだった米連邦公開市場委員会(FOMC)が終わり、「上値追いの材料がなくなった株式市場では、利益確定売りに押される銘柄も多かった」(国内証券)。

 巣ごもり関連株が買われる一方、空運や電鉄、百貨店など外出自粛による悪影響を受けやすい業種は弱く、新型コロナへの警戒感の根強さがうかがわれた。

 225先物3月きりは続伸。米国の追加経済対策をめぐる協議に進展が見られる中、買いがやや優勢となった。225オプションはプットが軟調で、コールも全般にさえなかった。

 〔FOMC〕量的緩和長期化0⃣金利政策据え置き―FRB 

時事通信 2020年12月17日(木)7時30分配信

 米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)は16日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、米国債などを買い入れる量的緩和策を「雇用最大化と物価安定の目標へ十分に前進するまで続ける」方針を決めた。焦点だった拡充を見送る一方、金融緩和の長期継続を約束し、新型コロナウイルス感染再拡大で減速感が強まる景気を下支えする。

 会合後の声明は「景気は改善が続いたが年初の水準を大きく下回っている」との認識を踏襲した。政策金利は年0~0.25%に据え置き、量的緩和策で購入する米国債などの規模は月額計1200億ドル(約12兆円)のペースを維持する。決定は全会一致。

 パウエル議長は記者会見で、コロナ再拡大に強い懸念を示した上で、ワクチンの普及に「大きな試練と不確実性がある」と指摘。これまで「今後数カ月間」としていた量的緩和について、より長く続ける方針を明確に示したことは、「景気を下支えする強力なメッセージだ」と強調した。景気が悪化すれば、追加緩和も辞さない姿勢をのぞかせた。

 同時公表した政策金利見通しは、ゼロ金利が少なくとも2023年末まで続くとの中心シナリオが据え置かれた。23年末までに利上げを見込んだ参加者は17人のうち5人と、前回9月から1人増えただけにとどまり、ワクチン普及をめぐる景気への影響を慎重に見ていることが示された。

 経済成長率予想は20年がマイナス2.4%、21年は4.2%と9月からそれぞれ引き上げられた。失業率は23年に3.7%に改善するが、インフレ率は2.0%と目標とする「2%超」に届かず、ゼロ金利が当面維持される見込みだ。

 株式市場は既にバブル」プロ投資家が売却益で、いま買っているモノ 

PRESIDENT Online 2020年12月16日(水)18時16分配信/森岡 英樹(経済ジャーナリスト)

 コロナ禍を契機にあふれ出した世界的な緩和マネーは行き場を失い、ちょっとした材料に反応して株価を釣り上げる危うさがある。株価はすでに「高所恐怖症」に近い水準。高値圏にある株価が一気に急落する局面を心配する声も聞かれ始めた――。

世界の中央銀行が市中にばらまいた過剰なマネー

 株価上昇が続いている。新型コロナウイルスの感染拡大により世界のGDP(国内総生産)は、第2次世界大戦の直後以来で最大のマイナス成長に落ち込んでいる。にもかかわらず米国のニューヨークダウは3万ドル台に乗せ、日本の日経平均株価も2万6000円台と、バブル崩壊後の最高値圏にある。

 なぜ、新型コロナ禍で疲弊する実体経済をよそに、株価だけがこれほど高騰するのだろうか。そこには新型コロナ禍に対処するため、緊急避難的に世界の中央銀行が市中にばらまいた過剰なまでのマネーの存在がある。

 新型コロナ禍が本格的に世界経済をむしばみ始めた今年3月、日米欧の主要6カ国の中央銀行は新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済クラッシュを回避するため、ドル資金を大量に市場に供給する「ドル流動性供給オペ」を拡充・実施した。

 コロナ禍を受けドル資金の需要が急速に高まり、「市場でドルを調達することが困難になった」(大手機関投資家)ためで、邦銀などによる日銀オペの利用残高も一時2000億ドルを超えた。

FRBが米国債を担保にしたドル資金貸し出し対象を拡大

 この「ドル流動性供給オペ」の本尊は言うまでもなくFRB(米連邦準備制度理事会)であり、FRBはカナダ中央銀行、欧州中央銀行(ECB)、イングランド銀行、スイス中央銀行、日本銀行と常設的な通貨スワップ協定を結びドルを供給している。

 コロナ禍が本格化した3月中旬にFRBはこの「ドル流動性供給オペ」に、従来の1週間物に3カ月物を新たに加え、その後、オペの頻度も週1回から毎日に変更した。さらに通貨スワップ協定に基づくドル供給先をブラジルや韓国などの9中銀にも拡大した。

 そして3月末にFRBは、米国債を担保にドル資金を貸し出すレポ取引の対象を、ニューヨーク連銀に口座を持つ200以上の中央銀行や国際機関に拡大した。新興国のドル資金不足を支援することで、ドル建て債務のデフォルト(債務不履行)を防ぐためだ。

あふれるマネーが世界を徘徊している

 こうしたFRBによる潤沢なドル資金の供給もあり、世界の金融市場は安定を取り戻している。2008~2009年のリーマンショックへの対応が学習効果となって、ドル債務危機を回避できた格好だ。

 だが、問題はリーマンショックと異なり、今回のコロナ禍が「第2波」「第3波」と波を打つように継続していることである。その都度、欧米の金融当局はさらなる金融緩和に踏み込み、あふれるマネーが世界を徘徊していることだ。

 そしてFRBが供給した大量のドルが向かっているのが世界の株式市場である。

 ゴールドマン・サックス証券は11月10日、日経平均株価の2021年の目標値を2万7200円に引き上げた。また、野村証券も同日、2021年末の日経平均株価を2万8000円と予想した。新型コロナウイルスワクチン開発・普及までには時間を要するものの日米の景気・企業業績は底堅く、金融緩和の継続から金利は上がりにくく株価は堅調に推移するとみているためだ。

イエレン元FRB議長の財務長官指名が後押し

 この有力証券会社による強気の株価見通しを後押しするのはバイデン次期米国大統領によるジャネット・イエレン元FRB議長の財務長官指名だ。

 初の女性財務長官となる見通しのイエレン氏はニューヨークの下町、ブルックリン出身。1929年の大恐慌を体験したユダヤ系の医師と教師の家庭に生まれた。

 ブラウン大で経済学を専攻し、イェール大大学院に進んだ。そこで師事したのが『インフレと失業の選択』(日本語版はダイヤモンド現代選書=1976年刊)の著者でノーベル経済学賞を受けたジェームズ・トービン教授である。

 「私にとって失業率は単なる統計数字ではない」と語るイエレン氏の哲学はトービン氏譲りと言われる。

 雇用問題の専門家で、「温厚な性格で、周囲の意見に耳を傾けつつも粘り強く相手を説得するタイプ」というのが知人の共通したイエレン評だ。親日派でもある。

 特に「イエレン氏はトランプ大統領からFRB議長に再任されず、2018年に退任したが、ブルッキングス研究所で活発に金融政策を論じている。炭素税の導入を提唱するなど環境問題にも明るい。バイデン氏は経済格差問題などでイエレン氏の助言を求めていた」(市場関係者)とされる。

財政と金融の連携もスムーズにいき株式市場の安心感も増す

 イエレン氏は民主党リベラル派や米女性団体から圧倒的な支持を得ている。

 上院は共和党、下院は民主党が過半数を握る“ねじれ”が生じる可能性があるだけに、議会対応に長けたイエレン氏の財務長官就任は適任だ。

 市場関係者は「バイデン氏は4年間で2兆ドルという過去最大規模のインフラ投資を公約しており、米国の歳出増は避けられない。FRB議長時代から金融緩和に積極的なハト派で知られたイエレン氏が財務長官に就けば、財政と金融の連携もスムーズにいくだろうから株式市場の安心感も増す」と見ている。

 世界の中銀による緩和マネーは株式市場に流入し、11月は記録的な上昇が相次いだ。世界株全体の値動きを示す「MSCI全世界株指数」は上昇率、上昇幅とも1988年以降で最大となった。

 特に買われたのは新型コロナの影響を受けて10月まで出遅れていた銘柄だ。

 米市場では航空需要の激減を受け急落していたボーイングが1カ月で5割近く上昇したほか、シティーグループなどの金融株、シェブロンなどのエネルギー株も3~4割も上昇した。

 また、日本株でも景気敏感株を中心に物色されている。

株価はすでに高所恐怖症に近い水準にある

 しかし、こうした新型コロナウイルス感染症に関連した銘柄高騰には一抹の危うさも伴う。東証が11月中旬に新型コロナワクチン関連の銘柄について異例の注意喚起を行ったのはその端的な表れだ。

 東証はすべての上場企業に対して、コロナ関連の事業展開について「公正な開示」をするよう注意喚起を行った。

 これについて市場関係者は、「中国企業と提携し、インフルエンザで開発中のワクチンを新型コロナにも試すという情報を発信した企業が投資家の期待買いでストップ高になったものの、実態が乏しく株価が急落、結局、破産した。こうした風説の流布に近いと思われるような未確認情報で拙速な買いに走らないよう注意を促したものだ」と解説する。

 コロナ禍を契機にあふれ出した世界的な緩和マネーは行き場を失い、ちょっとした材料に敏感に反応して株価を釣り上げる危うさがある。市場のボラティリティ(変動幅)は高まりつつある。株価はすでに「高所恐怖症」に近い水準にあると見ていい。高値圏にある株価が一気に急落する局面を心配する声も聞かれ始めた。

 「実はダイヤモンドがひそかに売れているんですよ」(市場関係者)というのはそのシグナルかもしれない。

の相場格言はつまずきを暗示

 なぜダイヤモンドが売れているのか。株価高騰で潤った一部の株長者の間では金だけでなくダイヤモンドにも資産を移す動きがみられるというのだ。

 その根幹には、株価がいつ調整局面に入ってもおかしくないという深層心理が働いているのは想像に難くない。

 株式市場はすでにバブルの領域に入っているのかもしれない。逃げ遅れババを引くのはいつも零細な個人投資家だ。

 2021年の干支は「丑(うし)」。相場用語「雄牛(ブル)」は株価の上昇を意味するが、干支の「丑」の相場格言は「つまずき」を暗示する。ちょうど12年前の2009年の「丑年」もリーマンショックのあおりを受け、株価は最悪だった。歴史は繰り返すのか、それとも2021年は株価も「ニューノーマル」な新局面を試す上昇となるのか。いすれにしても新型コロナ禍に一喜一憂する展開となることは確かだ。

NYダウ反発=ナスダック史上最高値更新(17日午前)

時事通信 2020年12月18日(金)1時00分配信

 17日午前のニューヨーク株式相場は、米追加経済対策への期待や米金融緩和の長期化観測を支えに反発している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時6分現在、前日終値比132.39ドル高の3万0286.93ドル。

 ハイテク株中心のナスダック総合指数は寄り付き直後に取引時間中の史上最高値を更新。同時刻現在は59.51ポイント高の1万2717.70で推移している。

 米追加経済対策法案の成立に楽観的な見方が台頭し、投資家のリスク投資意欲を高めている。民主党のシューマー上院院内総務は16日、新型コロナウイルス経済対策をめぐり議会指導部は合意に近い状況と述べ、共和党のマコネル上院院内総務は議会指導部の合意に向けた調整で大きな進展があったと説明した。

 米連邦準備制度理事会(FRB)は16日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、米国債などを買い入れる量的緩和策を「雇用最大化と物価安定の目標へ十分前進するまで続ける」方針を決定。FRBが金融緩和の長期継続を約束したことが、相場の安心材料となった。

 朝方発表された米経済指標は強弱まちまちの内容で相場への影響は限定的。米労働省が発表した最新週の新規失業保険申請件数は、前週比2万3000件増の88万5000件と、市場予想(ロイター通信調べ)の80万件を上回った。新型コロナウイルスの感染再拡大による雇用悪化が鮮明になった。一方、11月の米住宅着工件数(年率換算)は前月比1.2%増の154万7000戸と、3カ月連続でプラスとなった。

 個別銘柄では、ビザ、ホーム・デポ、セールスフォース・ドットコムなどが1%超高となり、ダウ平均の上げを先導している。モデルナは5.1%高。米食品医薬品局(FDA)はこの日、モデルナのコロナワクチンについて審議する諮問委員会を開催。週内にも緊急使用許可が下りる見通し。一方、インテルは1.4%下落している。

NYダウ反発、終値148㌦高=最高値更新—経済対策に期待

時事通信 2020年12月18日(金)6時30分配信

 17日のニューヨーク株式相場は、追加経済対策合意への期待から反発した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比148.83ドル高の3万0303.37ドル(暫定値)で終了し、終値の史上最高値を9営業日ぶりに更新した。ハイテク株中心のナスダック総合指数も106.56ポイント高の1万2764.75と最高値を塗り替えた。

 米株最高値長期金利上昇ドル指数2年超ぶり安値 

ロイター 2020年12月18日(金)7時03分配信

為替 米国の新型コロナウイルス追加対策を巡る協議が続く中、ドルが主要通貨に対し2年超ぶりの安値を付けた。一方、大口投資家の関心の高まりを背景に暗号資産(仮想通貨)のビットコインは最高値を更新した。

 米議会指導部による9000億ドル規模の新型コロナ追加景気対策を巡る協議は、合意に向け前進しているものの、つなぎ予算が切れる18日深夜までに合意できるか不透明な情勢となっている。

 共和上院トップのマコネル院内総務は、17日中の合意を期待していると述べる一方、つなぎ予算の期限をさらに延長する必要があるかとの問いに「あるかもしれない」と応じた。

 メルク・インベストメントの最高投資責任者(CIO)、アクセル・メルク氏は、投資家がドルを売り、他の資産に資金を投じているとし「世界的なリフレが進行中だ」と指摘。「これが市場のテーマになっており、どちらかと言えば加速している」と述べた。

 ドル指数は一時89.723まで下落し、2018年4月以降で初の90割れとなった。終盤は0.50%安の89.795。

 ドル安が続く中、投資家はビットコインに注目しており、この日は一時10.5%高の2万3777ドルと最高値を更新。年初来で約3.3倍となった。終盤は5%高の2万2414ドル。

 ビットコインは急速な値上がりとインフレヘッジ資産としての側面から大口投資家の買いを集めている。

 米国では16日の新型コロナ感染症による死者が3580人と、過去最多を記録。一方、アザー厚生長官はCNBCとのインタビューで、米食品医薬品局(FDA)の承認が下り次第、モデルナの新型コロナワクチン590万回分が全米に配布される見通しと述べた。

 米連邦準備理事会(FRB)は16日、国債などを買い入れる量的緩和策について、最大雇用と物価安定の目標達成に向けて「さらに著しい進展が見られるまで」継続すると表明、景気回復が確かになるまで大規模緩和を続ける姿勢を明確にした。

 ドル指数はFRBの発表を受け上昇したが、一時的な動きにとどまった。

 ポンドは対ドルで上げ幅を縮小。ジョンソン英首相はフォンデアライエン欧州委員長との電話協議後、欧州連合(EU)との貿易協議は「深刻な状況」にあり、EUが大幅に立場を変えない限り合意には至らないだろうと述べた。

 この日序盤には英EU通商協議が合意に達するとの楽観的な見方がポンドを押し上げ、一時1.3625ドルと18年5月以来の高値を付けた。ただ、その後は上げ幅を縮め、終盤は0.50%高の1.3578ドルとなった。

 英国のゴーブ内閣府担当相(国務相)が議会委員会で「残念ながら合意に至らない可能性の方が高い」とし、合意に至る確率は「50%を下回る」と指摘。良好な進展があったとのEU首席交渉官の示唆を打ち消した。

 英イングランド銀行(中央銀行)は17日、政策金利を過去最低の0.1%に、資産買い取り枠を8950億ポンド(1兆2000億ドル)に据え置いた。同時に、EUとの貿易交渉がまとまらずポンドが急落した場合、2%を超える物価上昇を容認する用意があると表明した。

 ユーロは終盤で0.52%高の1.2266ドル。18年4月以来の高値となった。

 ドルは対スイスフランで0.05%安の0.8844フラン。

 ノルウェークローネは1.57%高の8.5620クローネ。ノルウェー中央銀行は17日、政策金利を予想通り過去最低のゼロ%に据え置いたが、世界経済が新型コロナウイルス流行から回復するにつれ、利上げ時期が従来想定よりも早くなる可能性があると警告した。

債券 長期債利回りが上昇した。米議会で週末までに9000億ドル規模の追加景気対策を巡る協議がまとまるとの期待で、朝方に発表された低調な失業保険関連指標への懸念が後退した。

 与野党の議会指導部による新型コロナウイルス追加景気対策を巡る協議は、17日も合意に向け前進。ただ、つなぎ予算が切れる18日深夜までに合意できるか不透明な情勢となっている。

 市場では刺激策が経済を押し上げることに期待が高まっている。労働省が発表した12日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は88万5000件と、前週の86万2000件から予想外に増加。新型コロナ感染急増が引き続き経済活動を阻害しており、景気後退(リセッション)からの回復の鈍りが改めて浮き彫りになった。

 BMOキャピタル・マーケッツの米金利戦略責任者、イアン・リンゲン氏は、刺激策を巡るポジティブに見える動きを背景に、さえない指標にもかかわらず国債が売られたと述べた。

 終盤の取引で10年債利回りは1.3ベーシスポイント(bp)上昇の0.933%。30年債利回りは1.6bp上昇して1.680%となった。

 2年債と10年債利回り格差は0.7bp拡大して80.6bp。5年債と30年債利回り格差は130.1bpと1.4bp広がった。

 長期債利回りの上昇は、米連邦準備理事会(FRB)が前日に国債買い入れ策の維持を発表したことに関連する可能性もある。連邦公開市場委員会(FOMC)前には、FRBが利回り上昇を抑えるために、長期債の買い増しを発表するとの見方もあった。

 FRBは、国債などを買い入れる量的緩和策について、最大雇用と物価安定の目標達成に向けて「さらに著しい進展が見られるまで」継続すると表明、景気回復が確かになるまで大規模緩和を続ける姿勢を明確にした。

株式 上昇。新型コロナウイルス追加景気対策への期待が高まり、主要3指数はいずれも終値で最高値を更新した。

 9000億ドル規模の追加景気対策を巡る米議会指導部の協議は合意に向けて前進している。

 米労働省がこの日発表した新規失業保険申請件数が予想外に増加したことを受け、市場では景気対策が近く可決されるとの見方が強まった。

 新型コロナワクチンを巡る動きも相場を支えた。米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は17日、米バイオ医薬品企業モデルナのワクチンの緊急使用を承認するようFDAに提言する見通し。

 S&P総合500種のセクター別指数では不動産、素材、ヘルスケアが1%超上昇した。

 アナリストからは、相場が短期的にやや買われ過ぎの水準にあるとの見方も出ている。チャールズ・シュワブのトレーディング・デリバティブ担当バイスプレジデント、ランディー・フレデリック氏は、テクノロジーなどこれまでパフォーマンスが良かったセクターに売りが出るリスクが最も大きいと指摘。一方、投資家が割安株を物色する中、金融やエネルギーへの関心が高まっているとした。

 個別銘柄ではアルファベットが1%近く下落。コロラドなど38の州・地域が同社傘下のグーグルを反トラスト法(独占禁止法)違反で提訴した。

 米取引所の合算出来高は105億株。過去20営業日の平均は114億株。

 ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.21対1の比率で上回った。ナスダックでは2.17対1で値上がり銘柄数が多かった。

金先物 ドル安・ユーロ高に伴う割安感から買われ、3日続伸した。

 2月物の清算値(終値に相当)は前日比31.30ドル(1.68%)高の1オンス=1890.40ドルと、中心限月ベースで11月上旬以来約1カ月ぶりの高値を付けた。

 米連邦準備制度理事会(FRB)は16日午後に、米国債などを買い入れる量的緩和策を「雇用最大化と物価安定の目標へ十分前進するまで続ける」方針を発表した。これを受けて、外国為替市場では17日もドル安・ユーロ高が進行。ドル建てで取引される金は割安感から買いが優勢となった。また、米追加経済対策法案成立への期待が高まっており、大規模な財政出動による物価上昇観測から金にインフレヘッジとしての買いが入る面もあった。

 金塊現物相場は午後1時半現在、29.800ドル高の1885.275ドル。

米原油先物 4営業日続伸

 米国産標準油種WTIの1月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.54ドル(1.13%)高の1バレル=48.36ドル。中心限月としては2月26日以来、約10カ月ぶりの高値となった。2月物は0.54ドル高の48.54ドルだった。

 米エネルギー情報局(EIA)が16日午前に発表した週報では、11日までの1週間の米原油在庫が310万バレル減となり、1520万バレル増を示した4日までの週から マイナスに転換。これを受け、需給の緩みに対する警戒感が和らいだ。

 米国では新型コロナウイルスワクチンの接種が始まり、週内には米食品医薬品局(FDA)が国内二つ目となる米モデルナ製ワクチンの緊急使用許可を承認するとみられている。 来年はワクチンの普及で経済正常化が進み、エネルギー需要が上向くとの楽観的な見方が 最近の相場上昇の背景となっている。

 このほか、16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明が量的緩和の長期化を示唆したことをきっかけに、外国為替市場で対主要通貨でのドル売りが加速し、原油先物の割安感が強まったことも押し上げ材料となった。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY午後4時 103.14/103.16

始値 103.03

高値 103.17

安値 102.89

ユーロ/ドル NY午後4時 1.2262/1.2264

始値 1.2236

高値 1.2273

安値 1.2233

米東部時間

30年債(指標銘柄) 16時52分 98*22.50 1.6803%

前営業日終値 99*02.50 1.6640%

10年債(指標銘柄) 16時48分 99*14.00 0.9346%

前営業日終値 99*18.50 0.9200%

5年債(指標銘柄) 16時49分 99*31.50 0.3782%

前営業日終値 100*00.75 0.3700%

2年債(指標銘柄) 16時48分 100*00.00 0.1250%

前営業日終値 100*00.38 0.1190%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 30303.37 +148.83 +0.49

前営業日終値 30154.54

ナスダック総合 12764.75 +106.56 +0.84

前営業日終値 12658.19

S&P総合500種 3722.48 +21.31 +0.58

前営業日終値 3701.17

COMEX金 2月限 1890.4 +31.3

前営業日終値 1859.1

COMEX銀 3月限 2618.1 +112.9

前営業日終値 2505.2

北海ブレント 2月限 51.50 +0.42

前営業日終値 51.08

米WTI先物 1月限 48.36 +0.54

前営業日終値 47.82

CRB商品指数 165.4892 +1.6314

前営業日終値 163.8578

 

2020年12月11日 (金)

【日経平均】続落<米株先物の軟調を嫌気>利益確定売り

 東京株続落利益確定売りやや優勢 

時事通信 2020年12月11日(金)15時30分配信

 当面の利益を確保する売りがやや優勢となり、日経平均株価は前日比103円72銭安の2万6652円52銭と続落した。東証株価指数(TOPIX)は5.80ポイント高の1782.01と小幅高。

 32%の銘柄が値下がりし、値上がりは64%。出来高は12億8218万株、売買代金は2兆8820億円。

 業種別株価指数(全33業種)は情報・通信業、電気機器、機械が下落し、輸送用機器、その他製品、銀行業は上昇した。

方向定まらず

 11日の東京株式市場では、欧州中央銀行が10日に追加金融緩和を決めたことを好感した買いと、米国景気悪化への懸念による売りが交錯し、相場全体の方向が定まらなかった。

 日経平均株価は続落したが、東証1部全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)は反発したため、市場関係者からは「相場の底堅さが確認され、来週以降の株価上昇が期待できる」(インターネット証券)と強気な声が聞かれた。

 自動車や銀行など主力業種には買いが入り「海外投資家の日本株買いが続いている」(銀行系証券)との見方もあり、市場に安心感が広がった。225先物は午前中の2万6480~2万6760円のレンジを形成した後、午後は小動きで推移した。オプション2021年1月きりのうちコールは軟調だった。プットは買われたが上値は重かった。

 個人投資家大きな資産を築くため最短ルート 

ダイヤモンドオンライン 2020年12月3日(木)6時01分配信

 ◎ふつうの会社員でも10年あれば、気づいたときには1億円
小型株は伸びしろが大きいわりに、目をつけている投資家が少ない。
それだけに、株価が何倍にも伸びる可能性をふんだんに秘めている。
大学時代に投資を始めた著者は、6~7年後に資産1億円を達成。
いまでは1銘柄だけでも億単位のリターンを得ている。
10万円から株式投資をスタートしたとしても、
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小型株集中投資のテクニックを全公開!

なぜ小型株がいいのか?

 小型株集中投資は、個人投資家が大きな資産を築くための最短ルートでもあります。

 ふつうの会社員が少額から投資を始めて、数年で資産の桁を1つ2つ増やそうとするなら、小型株集中投資がいちばんの近道、というのが私の結論です。

 ひと言で「株」といっても、時価総額によって「大型株」「中型株」「小型株」と大まかに分かれます。

 日本の上場会社数は3719社(2020年8月現在)ありますが、そのうち大型株は時価総額・流動性が高い上位100銘柄、中型株は大型株に次いで時価総額・流動性が高い400銘柄、小型株は大型株、中型株に含まれない残りの全銘柄(約3200銘柄)とされています。

 そのなかでも私は「小型株」(特に時価総額300億円以下)を投資ターゲットにしているわけです。

 誰もが知る大企業の銘柄を好んで投資する人もいますが、そういった大型株はすでに大きく成長しているので、小型株に比べて伸びしろは小さいです。

 投資先は、いま有名でなくてもいいのです。これから大きく伸びて有名になる会社に投資しましょう。

 投資で大切なのは「いまの事業規模」ではなく、「未来の事業規模」です。

 今後の伸びしろが大きければ大きいほど、株価が上がる可能性が高く、期待できる投資リターンも大きくなります。これが小型株に投資すべき大きな理由です。

 小型株への投資は、個人投資家ならではの投資戦略でもあります。

 大きな資金を運用する「ヘッジファンド」や日本の年金積立金管理運用独立行政法人「GPIF」などの機関投資家は、自分たちの売買で大きく株価が変動してしまうので、小型株へ投資しようにもなかなかできません。

 一方、機関投資家に比べて運用資金の少ない個人投資家であれば、フットワーク軽くこのような小型株にも投資することができます。

 超富裕層の人数「タイ日本越えの衝撃…貧困化する日本人を尻目に謳歌するタイ富裕層真実

サンデー毎日×エコノミスト 2020年12月5日(土)9時47分配信/安成志津香(共同通信NNA編集部)

 2020年2月。

 コロナによって大騒動が巻き起こっている最中、「韓国の1人あたり国内総生産(GDP)がついに日本を抜いた」というニュースが、専門家の間で議論を巻き起こしていた。

 経済協力開発機構(OECD)によると、2018年の数字で、日本は4万1,501米ドル(約433万円)。

 一方の韓国は4万2,135米ドルとなった。

 これは購買力平価ベースの数字ではあるが、米ドルベースでも2018年には日本が約3万9,290米ドル、韓国が約3万1,363米ドルと肉薄しているのだ(世界銀行調べ)。

 もちろん、対韓国の数字だけで日本経済の世界における位置がわかるわけではない。

 だが、一方で対東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国との関係を見ても、「経済大国日本」「お金持ちの日本」は、すでに幻想のごとく消え去っているのが現実だ。

 タイ経済に詳しい共同通信グループ株式会社NNA編集記者、安成志津香氏のリポートをおとどけする。

 ◇「タイ人富裕層のほうが日本人より良い物を食べている」

「日本に行けなくなった富裕層が押し寄せ、店は大盛況だ」

「平均は1人2万円相当のおまかせコース。1人5万円相当のコースを注文する客も珍しくない」

 こう語るのは、タイの首都バンコクにある高級和食店の店主だ。

 日本から直送の新鮮な食材をふんだんに使い、日本人シェフが本場の和食を振る舞うこの店には、日本びいきの富裕層が連日訪れる。

 新型コロナウイルス感染症の影響でタイ経済が悪化する中でも、富裕層の購買力は衰えることを知らないという。

 この店のハッシュタグをつけていた客らのインスタグラムを見ると、高級料理店でのグルメ三昧の日々や、高級リゾートでの優雅な休日の様子が並んでいた。

 コロナによって一般市民の生活が困窮する一方で、富裕層をターゲットにした事業は活況を呈しているのだ。

 その暮らしぶりは、タイに駐在する日本人の生活と比較しても華やかに映る。

 前出の店主は、店の顧客の8割をタイ人が占めるとした上で、次のように打ち明ける。

「日本人客からは『最安値のコースからさらに値引けないか』と聞かれることもある。もはやタイ人富裕層の方がよほど気前が良く、一般的な日本人よりも良い物を食べている」

 ◇「上級国民」への不満が爆発?タイで続く「反体制デモ」の正体

 世界的に、コロナ禍でも「富裕層」は株取引などによって資産を増加させている一方、実体経済低迷の影響は貧困層により強く出ている、と言われている。

 タイでも事情は同じで、貧困層の経済状況は悪化の一途をたどっている。

 世界銀行は、タイで1日5.5米ドル(約570円)未満で生活する貧困層が、第2四半期(4~6月)に前期比2倍以上の970万人に増えたと試算。

 コロナはタイにはびこる貧富の差をますます浮き彫りにしている。

 タイで今年7月から連日続く反体制デモの発端は、こうした格差に対する市民の不満が高まったことも要因の一つとして挙がる。

 デモ隊は学生らを中心とし、プラユット首相の退陣やタイで絶対的権威を持つ王室の改革を要求。

 不敬罪が存在するタイで王室批判はタブーとされてきたが、王室に権限を集中させる現国王への不満は最高潮に達し、デモ隊は王室予算の縮小や不敬罪の廃止など10項目の改革を求めている。

 加えて富裕層への法的な措置が適切に取られない状況もデモに拍車を掛けた。

 危険運転致死の容疑で国際手配されていた清涼飲料「レッドブル」創始者の孫への訴追が取り下げられると、「大富豪には捜査が公正に行われない」として、国民からの批判が続出した。

 レッドブルを製造するTCPグループの創業家チャルーム・ユーウィタヤー氏は、米経済誌フォーブスの長者番付でタイ2位の富豪だ。

 世論の猛反発を受けた警察当局は一転、8月に同氏の孫への逮捕状を取っている。

 ◇ コロナの打撃が貧困層を直撃している

 既に数カ月も続いているデモの勢いはいまだ衰えを見せないが、一般市民を取り巻く経済環境もまた一向に改善の兆しが見えない。

 今年第3四半期(7~9月)のGDP(速報値)は、物価変動を除く実質で前年同期比6.4%減。

 輸出や民間消費の回復により前期の12.1%減(修正値)からは持ち直したが、3期連続のマイナス成長となった。

 さらには失業率も高止まりしている。

 タイ国家統計局(NSO)によると、10月の全国の失業者は前年同月比2.3倍の81万200人。

 失業率は2.1%だった。

 米国の6.9%(10月)や日本の3.1%(10月)と比較すると低く見えるが、コロナ感染拡大前のタイの失業率が1%前後を推移していたことを考慮すると高い水準で、先行きが見通せない若者の間には失望感が広がっている。

 国立チュラロンコン大学の政治アナリスト、ティティナン氏は米ブルームバーグ通信の取材に対し、次のように分析している。

「デモに多くの若者が参加しているのは、将来的な経済発展の見通しが立たない中で、国が長い間、選挙で選ばれた政治家ではなく、軍や王室に力を与えてきたことに対する『正直な不満』が募った結果だ」

 ◇ 貧困層を中心に「自殺者22%増」が与えたショック

 とりわけ貧困層が多いとされる東北部出身の出稼ぎ労働者からは悲鳴が聞こえる。

 バンコクの性風俗店で働くエイミーさん(25)は、シングルマザーで子ども2人を含む家族6人を養う。

 経済苦から職を求めてバンコクにやってきたが、聞こえるのは嘆き節ばかりだ。

「客が来ず、4~5日間無収入なこともある。工場作業員など他の職を探してみたが、どこもリストラを進めている中で選択肢がない」

 新型コロナで3月から厳格な入国制限を敷くタイでは外国人旅行者が激減し、GDPの2割を占める観光業は壊滅的な状況だ。

 旅行者を相手にする労働者の生活は、エイミーさんのように困窮を極めている。

 政府は経済支援策として、タイ版「GoToトラベル」のような国内旅行振興策を推進している。

 だが、中国人を中心とする外国人旅行者に大きく頼ってきた観光業への効果は限定的だ。

 景気回復が見通せない中で経済苦に絶えられず、自ら命を絶つ人々も増えている。

 1~6月の自殺者数は2,551人で、前年同期から22%も増加した。

 ◇「日本を抜いた」タイ富裕層の驚くべき実態

 そうした中でも富裕層の暮らしぶりはコロナ感染拡大前とは変わらず、市民らの既得権益に対する反発心は高まる一方だ。

 人々はやり場のない思いを吐き出すように、連日のデモで声高にシュプレヒコールを上げる。

 ただ富裕層が彼ら貧困層を見る目は冷ややかともいえる。

 農業や製造業などを営むタイ人実業家(72)は次のように力なく語る。

「富める者がますます富み、貧しい者は貧しいままなのがタイの社会。この構造が簡単に変わることはないだろう」

 中国の富裕層向け雑誌などを発行している「胡潤百富(Hurun Report)」が2月に発表した報告書によると、タイ人の資産10億米ドル以上の富豪の数は57人で、世界で9番目に多かった。

 アジアでは中国(1位、799人)、インド(3位、137人)に次ぐ規模で、日本の44人(11位)を上回ったほどだ。

 スイスの金融大手クレディ・スイスの2019年の推計によれば、タイでは上位1%の富裕層が持つ富が全体の約50%を占めた。

 この1%には世界一とされる王室資産を保持するワチラロンコン国王を筆頭に、タイの経済界を牛耳る財閥グループが該当する。

 中でも数ある財閥のうち、タイで富豪を最も多く生み出している企業がCPグループだ。

 CPグループは1921年に種子販売店として創業し、現在は農業、食品、通信、不動産などの幅広い領域に進出。

 2014年には伊藤忠商事と資本・業務提携を締結し、相互に株式を持ち合って事業を展開するなど、日本企業との関わりも深い。

 CPグループを創業したジラワノン一族は、米経済誌フォーブスの「アジアの富豪一族番付2017年」で4位に入るほどで、その資産額は366億米ドルに上った。

 ちなみに日本の最上位はサントリーを運営する佐治一族の18位で、資産額は142億米ドルだった。

 一方で、CPグループの独占的な事業経営に不満を募らせる市民も多い。

 2015年には「CPグループがタイの富を独占をしている」との反発が強まり、同グループが運営する「セブン―イレブン」への不買運動が巻き起こった。

 今回のデモを巡っては、前述のレッドブルに対する不買運動が起きているほか、現国王が筆頭株主であるサイアム商業銀行の口座閉鎖を呼び掛ける動きも活発化している。

 既得権益に対する市民の反乱は、まだ始まったばかりだ。

パンデミック以降、ビリオネア資産総額1兆㌦増加

Forbes JAPAN 2020年12月6日(日)6時00分配信

 米国のビリオネアたち(10億ドル以上の資産を持つ人々)は、その圧倒的多数が新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる影響をいっさい受けていないどころか、そのあいだに資産が増加していたことが判明した。

 米シンクタンク「政策研究所(IPS:Institute for Policy Studies)」の研究者チャック・コリンズ(Chuck Collins)が実施した新たな調査で、米国のビリオネアの資産総額は2020年3月からこれまでに1兆ドル以上も増え、増加率が34%を超えたことが明らかになったのだ。

 こうした現象は、2008年の金融危機など、過去の深刻な経済危機が発生した際には起こっていない。2010年頃まで続いた大不況(グレート・リセッション)では、フォーブス長者番付「フォーブス400」に名を連ねる富豪たちが、被った損失を取り戻すのに3年近くを要している。

 今回の調査結果は、米国全体で650人という、ごく少数のビリオネアたちの資産に焦点を当てている。それが腹立たしく感じられるのは、パンデミックをめぐる緊急措置として発令されていた「家賃滞納者の強制退去を禁止するモラトリアム措置」が年末に終了することになっており、700万人近い米国人が立ち退きの危機に瀕する状況にあるからだ。

 ビリオネア650人のうち29人は、2020年3月18日から11月24日にかけて資産が倍増した。また、ビリオネアの数は36人増えている。資産減少や死亡によって11人がリストから外れた一方で、47人が新たに仲間入りしたためだ。

 資産額が驚くほど増えた著名ビリオネアもいる。アマゾンのジェフ・ベゾスは、3月18日から11月24日にかけて資産が700億ドル増となり、現在の総資産額は1824億ドルだ。

 最も驚異的な伸びを見せたのが、テスラとスペースXの最高経営責任者(CEO)イーロン・マスクだ。3月18日から11月24日にかけて、マスクの個人資産額は246億ドルから1262億ドルに増え、413%の増加率となった。

 今回の分析によると、米国のビリオネアが保有する資産は現在、合計で4兆ドル近くに上る。これは、米国の世帯資産総額のおよそ3.5%にあたる。ビリオネアの総保有資産は、米国の下位50%の世帯(およそ1億6000万人)が保有する資産をすべてまとめた額の2倍となった。

 米連邦準備制度の推定では、米国の個人保有の資産額は現在、およそ112兆ドルだ。上位1%がそのうちの34兆2300億ドルを、上位2%から10%の範囲の人が43兆900億ドルを、10%から50%の範囲の人が32兆6500億ドルを保有する。下位50%の保有額はわずか2兆800億ドルだ。

 2024年度マイナンバー免許証一体化実現へ 

Impress Watch 2020年12月11日(金)21時23分配信

 2024年度末(令和6年度末)をめどに、マイナンバーカードと運転免許証の一体化を実現する方針が決まった。11日の「マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループ」で菅義偉総理大臣が語った。

 同日公開された報告書案や10日の小此木八郎国家公安委員会委員長の会見では、スマートフォンに運転免許証機能を搭載する「モバイル運転免許証」の検討についても触れられている。

菅総理のコメント

 11日のワーキンググループでの議論のあと、菅総理は「あらゆる手続きが役所に行かなくてもできる、そうした行政のデジタル化を実現するため、専門家の皆さんを集めたこのワーキンググループでは、長年指摘されてきた課題を33項目に整理し、今後5年間で実現するための取り組み、方針を本日まとめていただいた」と語る。

 引っ越し手続きをひとまとめにできるよう、全国の自治体システムを5年後までに統一・標準化することなどに触れた後、運転免許証とマイナンバーカードの一体化について「マイナンバーカードを持つメリットを高めるために、運転免許証とマイナンバーカードの一体化は、できるだけ前倒して、令和6年度末までに実現することとしております」とした。

 10日の小此木委員長の会見では、当初、2026年中と予定していた「マイナンバーカードと運転免許証」の一体化が、11月に開催された会議で菅総理から前倒しの要望が出たことを受けて、警察庁での検討を重ねた結果、2024年度末から全国一斉に一体化を開始することになったと説明。

 さらにモバイル運転免許証については、将来の選択肢として考えられるものの、実現に向けて、偽造やなりすましを防止する取り組みなどが必要と指摘。まずは運転免許証とマイナンバーカードとの一体化を進めるとした上で、モバイル運転免許証については、「国際規格の策定状況やマイナンバーカードのアプリ化の検討状況も踏まえて、検討は進めてまいりたいと思います」とした。

あらゆる行政手続きをスマホで

 ワーキンググループのまとめた報告書案では、運転免許証だけではなく、さまざまな行政での手続きとスマートフォンの組み合わせについても触れられている。

 「11の個別目標」のひとつめに挙げられたのは「あらゆる行政手続きがスマートフォンから簡単にできる」というもの。オンラインでの申請・受付やマイナンバーカード機能のスマートフォンへの搭載などの実現を目指し、24時間365日、いつでも申請や手続きできるようにする。

 個別目標には、行政機関などから同じ情報を繰り返し聞かれないようにする「ワンス・オンリー」、行政事務の効率化、システムコストの大幅な低減、政府のAPIの活用などによる民間企業の生産性向上といった項目も含まれる。

2022年度中にスマホへマイナンバーカード機能

 マイナンバーカード機能のスマートフォンへの搭載については、2020年度末までに具体的な方向性が検討され、2021年の国会で法整備が進められる方針とされている。

 そして2021年度までに技術検証、システム設計が実施され、2022年度には「スマートフォンへのマイナンバーカード機能」の実現を目指す。

 このとき、スマートフォンに搭載される電子証明書は、現在のマイナンバーカードに搭載されるものとは別のものになるという。その際には、暗証番号に頼らず生体認証を活用できるよう、今後課題を整理して検討する方針となっている。

 

2020年12月10日 (木)

【日経平均】小反落<英EU貿易交渉&米追加経済対策✍前進なし>利益確定売り

 〔東京外為〕ドル104円台前半=英EU交渉難航で小高く推移 

時事通信 2020年12月10日(木)9時30分配信

 10日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、英国と欧州連合(EU)による貿易交渉難航を受けて、1ドル=104円台前半で小高く推移している。午前9時現在は104円28~32銭と前日(午後5時、104円22~22銭)比06銭の小幅ドル高・円安。

 前日の海外市場では、新型コロナウイルスワクチンの早期普及で世界経済が正常化するとの期待から米国の主要株価指数と長期金利が上昇、これにつれて、ドル円は一時104円40銭前後を付けた。しかし、米追加経済対策をめぐる協議に具体的な前進がないことなどで買いは続かず、伸び悩んだ。一方、ユーロは利益確定などとみられる売りが優勢だった。

 フォンデアライエン欧州委員長とジョンソン英首相の会談をめぐって、日本時間10日の午前7時すぎに「双方の立場には依然隔たりがあり、交渉期限を13日とする」などと報道された。これを受け、英ポンドやユーロがいったん売られたものの、市場は「協議はまだ続く」(外為仲介業者)と冷静に受け止め、その後は買い戻された。ドル円は104円20銭付近で始まり、欧州通貨の動きを受けて104円30銭前後に小幅上昇している。

 この日は、事業会社の決済が集中する「五・十日」で、午前中は実需関連の売買が見込まれる。ただ、日本時間今夜に欧州中央銀行(ECB)理事会の開催や、米国の11月消費者物価(CPI)などの発表を控え、「積極的な取引はしづらい」(邦銀)との見方が大勢を占めている。

 ユーロは前日に比べ対円、対ドルとも下落。午前9時現在、1ユーロ=125円96~96銭(前日午後5時、126円46~46銭)、対ドルでは1.2078~2079ドル(同、1.2127~2127ドル)。

 〔米株式〕NYダウ反落105㌦安=経済対策協議に停滞懸念 

時事通信 2020年12月10日(木)7時30分配信

 9日のニューヨーク株式相場は、米経済対策をめぐる協議停滞への懸念から反落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比105.07ドル安の3万0068.81ドルで終了した。

 ダウ平均は一時140ドル超上昇し、取引時間中の史上最高値を更新したが、下落に転じた。ハイテク株中心のナスダック総合指数は243.82ポイント安の1万2338.95で終わった。

 ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比1億6534万株増の11億1342万株。

 トランプ米政権は前日、議会での与野党協議が難航している経済対策について、総額9160億ドルの案を示した。ダウ平均は、経済対策や新型コロナウイルスのワクチンへの期待から続伸して取引を開始。ダウ平均、ナスダックとも、一時、取引時間中の最高値を更新した。

 ただ、野党民主党は、失業保険に関する提案を「受け入れられない」と反発している。共和党のマコネル上院院内総務は9日に、合意への道筋を模索していると表明したが、「いまだ隔たりは大きい」(日系証券)などとして、年内合意に向けた協議が停滞しているとの懸念が広がり、ダウ平均は下落に転じた。

 ハイテク株も高値警戒感から、売りが優勢となり、相場を押し下げた。アップルは2.1%安、マイクロソフトが2.0%安、スラック・テクノロジーズも2.2%安、セールスフォース・ドットコムも3.2%安。マイクロン・テクノロジーは2.4%安だった。

 個別銘柄では、航空やレジャー関連株が下落。アメリカン航空グループが2.7%安、ユナイテッド航空が2.1%安、ボーイングが1.9%安、カーニバルが3.7%安だった。ファイザーの1.7%安、モデルナの7.8%安も目立った。

 米連邦取引委員会(FTC)などが、反トラスト法(独占禁止法)違反で提訴したフェイスブックは1.9%下落した。

 〔東京株式〕小反落高値警戒利益確定売り 

時事通信 2020年12月10日(木)15時30分配信

 日経平均株価は前日比61円70銭安の2万6756円24銭、東証株価指数(TOPIX)は3.21ポイント安の1776.21と、ともに小反落した。前日の米国株安や高値警戒感を背景に、半導体関連などハイテク株を中心に利益確定売りが優勢だった。

 銘柄の61%が値下がりし、値上がりは34%。出来高は11億8216万株、売買代金が2兆7269億円。

 業種別株価指数(33業種)は海運業、金属製品、精密機器の下落が目立ち、上昇は情報・通信業、水産・農林業、石油・石炭製品など。

 個別銘柄は郵船、商船三井が値を下げた。SUMCOが下押し、ソニー、東エレクや日本電産、村田製も安く、HOYAは軟調。ファーストリテが甘く、エムスリー、リクルートHDはさえない。三菱UFJが弱含んだ。半面、ソフトバンクGが連日の高値追いとなる大幅高で、NTT、KDDIもしっかり。日水は締まり、国際帝石が強含んだ。任天堂が小高く、トヨタは買い優勢だった。

 ▽ 良好と言えない相場

 10日の東京株式市場で、日経平均株価は下げ幅を一時前日比200円近くまで広げた後は急速に下げ渋った。ただ、市場関係者は「相場の中身は良いとは言えない」(銀行系証券)と警戒気味だ。

 日経平均を支えたのは、経営陣による自社買収(MBO)への思惑人気などが高まり連日の急騰となったソフトバンクG。同株だけで日経平均を約150円押し上げる効果があった。しかし、東証1部の銘柄数では値下がりが値上がりを上回った。売買代金も同株を除けば低調で、「投資意欲が急回復しているわけではない」(同)。

 日経平均は200日移動平均線からの上方乖離(かいり)率が20%近辺にあり、過熱感が残っている状態。相場全般を力強く押し上げる新規の買い手掛かりが枯渇気味の中で「いつ調整局面に入っても不思議ではない」(銀行系証券)との声が上がっていた。

 225先物3月きりも軟化した。株価指数オプション取引はプット、コールともにさえない値動きだった。

 世界同時株高の今狙うべき復活バリュー銘柄 

FRIDAY DIGITAL 2020年12月2日(水)11時02分配信

 株式市場の流れが変わった。11月6日、日経平均株価は実に29年ぶりにバブル崩壊後の最高値を突破。その後も高値を更新し、ついに2万6000円台に突入した。マーケットバンク代表の岡山憲史氏が解説する。

「背景には米ファイザーが公表した新型コロナウイルスワクチンの臨床試験のデータがあります。中間結果ながら90%という有効性の高さが市場を驚かせました。これが実用化されれば、コロナ禍の終息が見えてきます。コロナで業績が落ち込み、割安な株価水準に放置されてきたバリュー銘柄の逆襲が始まるのです。

 たとえば、メガバンク株です。三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループはPBR(株価純資産倍率)が0.3~0.4倍と割安で、かつ予想配当利回りは5~6%とかなり高い。さらに、中期的には株価の上昇も期待できるのでダブルのメリットがある」

 日本株は欧米に比べて出遅れてきたと経済アナリストの田嶋智太郎氏は指摘する。国内の景気回復が進めば、冷え込んでいた鉄鋼需要が持ち直すと期待する。

「日本製鉄の’21年3月期の最終損益は赤字の見通しですが、下期にかけて製造業を中心に鉄鋼需要が回復していくと見られます。実際、一時休止していた高炉2基を再稼働する予定です。鉄鋼を基軸に各種金属を扱う商社の阪和興業も’21年3月期の業績予想を上方修正しています」

 国内の不動産業も商業施設やホテルの業績不振で株が一時、叩き売られた。しかし、業績の悪化を織り込み、徐々に先行きが明るくなっている。

「オフィスビルを中心とする賃貸事業が中核のヒューリックは、たしかに先行きが見通しづらい面はあります。しかし、第3四半期の経常利益は減益ながら、通期では過去最高益の更新が続く見通しです。共働き世帯の増加や政府の子育て支援などを背景に、テナントを教育関連に特化したビル開発に乗り出す計画も伝わっており、新たな需要を取り込む施策にも注目です」(ラカンリチェルカ代表で株式アナリストの村瀬智一氏)

 株式アナリストの佐藤勝己氏は、「時価総額1000億円以上、PBR0.7倍未満、予想配当利回り3%以上、株価下落率20%以上、今期最終黒字予想」の条件でスクリーニングして、投資妙味のあるバリュー銘柄を割り出した。

「ENEOSホールディングスはPBR0.5倍でPER(株価収益率)13倍、予想配当利回り6%前後とどの指標で見ても割安なので、バリュー株の代表銘柄と言えるでしょう。国内2位の化学メーカー、住友化学はハイテク部門に力を入れており、他の化学メーカーと比べて事業バランスがよさそう。自動車向け合成樹脂を扱っているのもプラス材料です」

 新型コロナで大打撃を受けた自動車の需要も徐々に復調しつつある。株式ジャーナリストの天海源一郎氏が言う。

「自動車であればトヨタ自動車を買っておけば間違いないのですが、それでは面白みがないので、より大きな値上がりを期待できそうな銘柄として日野自動車をピックアップしました。トヨタグループの一員で、インドネシアやタイなどに生産拠点を持っていて、収益性も高い。

 自動車用照明で国内トップの小糸製作所は、トヨタ向けが中心ですが、欧米や中国、アジアなど世界各国の自動車メーカーに製品を提供しています。自動車向け鋼材を供給する世界的な特殊鋼メーカー、大同特殊鋼にも注目しています」

中国の動向を注視せよ

 世界に先駆けて新型コロナを抑え込んだように見える中国では、工業生産の高まりから機械需要が旺盛だ。

「主力の建機で中国での売り上げを伸ばしている小松製作所や、同じく工作機械が中国で人気のDMG森精機の株価はまだまだ出遅れています」(前出・田嶋氏)

 中国の景気が復活すれば、再びインバウンド需要で大阪が活性化する可能性も高いだろう。財産ネット企業調査部長の藤本誠之氏が話す。

「関西私鉄大手の阪急阪神ホールディングスはバリュー株の中心的な存在です。大阪・梅田エリアの再開発にも力を入れていますし、『梅田』を音読みすれば『バイデン』になりますからね(笑)。

 そのバイデン次期大統領の重要政策が環境対策で、関連銘柄に注目が集まる可能性もあります。ダイセキ環境ソリューションは土壌汚染の調査から浄化処理事業まで一貫して行うのが強みです」

 電気自動車(EV)に注目するのは、証券ジャーナリストの今野浩明氏だ。

「中国も環境先進国となるために、’35年までにガソリン車を撤廃し、EVとエコカーにすると掲げました。日本電産はEV向けモーターを製造するEVの大本命銘柄です。ニチコンはコンデンサメーカーで、EV用の充電器を製造しています」

 コロナ禍を追い風にする企業も存在する。グローバルリンクアドバイザーズ代表の戸松信博氏がこう話す。

「C&Fロジホールディングスはチルドと冷凍物流で全国ネットワークを展開しており、コロナ禍で成長がさらに高まると期待されています。オリックスはコロナ禍のさなかにインドの再生可能エネルギー会社大手に約1000億円を投資し、大胆な次の一手を打ちました」

 新型コロナの感染者数が日増しに増えていくのは心配だが、株式市場はコロナ後を見据えて動いているのである。

空売り投資家チャノス氏、テスラのショート縮小も解消せず

Bloomberg 2020年12月4日(金)3時49分配信

 空売り投資家ジム・チャノス氏は、米電気自動車メーカー、テスラの株式を5年間にわたり売り持ちにしている。ショートポジションの規模は縮小したものの、まだ解消してはいない。

 チャノス氏に言わせれば、ショート戦略は最初の4年間はそれほど悪くなかったが、直近1年では事情が異なる。テスラの株価は8倍余りに上昇、時価総額は5000億ドル(約51兆9000億円)を超え、S&P500種株価指数の構成銘柄で同社を上回る時価総額の企業は5社しかない。テスラは今月下旬に同指数に採用される。

 チャノス氏のヘッジファンド会社キニコス・アソシエーツはかつて、資本の5%という限度額いっぱいをテスラのショートに投じていた。

 同氏はテスラ株のショートについて、「痛手を負った。それは明らかだ」とブルームバーグテレビジョンとのインタビューで語った。

 それでもチャノス氏は、テスラの事業モデルと株価水準については懐疑的な見方だ。テスラが5四半期連続で黒字を計上できたのは自動車の販売というより、温暖化ガス排出枠(クレジット)の販売が寄与したからだと指摘。同社の株価が発表済み利益を基にした株価収益率(PER)では約900倍、今後4四半期の予想利益を基にしたPERでも150倍余りに達していることにも触れた。

「マスク氏には会ったことがない。話したこともない」と言うチャノス氏だが、実際に会うことがあれば「これまでのところはよくやった」と褒めるだろうと語った。

 テスラ空売り筋、今年の損失3.6兆円 航空業界の損失上回る 

CNN.co.jp 2020年12月5日(土)13時00分配信

 米電気自動車(EV)大手テスラの株価が大幅な上昇をみせた今年、その裏ではテスラ株を空売りする投資家が壊滅的な損失を被っている。調査会社S3パートナーズによると、テスラ株の空売り筋は年初から350億ドル(約3兆6500億円)を失った。

 S3の幹部で空売りの専門家でもあるイーホリ・ドゥサニウスキー氏は、「私が覚えている限り、これに匹敵する規模の損失は見たことがない」と指摘する。

 この損失を他業界の業績と比較すると、米航空業界は今年1~9月、計242億ドルの純損失(特別項目を除く)を計上。業界史上最悪の赤字額となった。

 一方、テスラの空売り筋は、同社の株価が46%上昇した11月だけで85億ドルの損失を出した。テスラは2008年に最初の決算を発表して以降、昨年末までの11年間で67億ドルの損失を出してきたが、空売り筋の11月の損失はこれを上回る。

 テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は空売り筋への嫌悪感を隠しておらず、この結果に留飲が下がる思いだろう。

 投資家の間では、テスラ株に対する評価が二分している様子だ。

 テスラを無限の可能性を秘めたクリーンエネルギーの雄とみる見方がある一方で、過大評価されたニッチ企業に過ぎず、まもなく規模で勝る既存の自動車メーカーに圧倒されるとみる投資家もいる。

 そのためテスラ株には空売り残高が多く、現在は全株式の約6%を空売り筋が保有している。他の時価総額の大きな企業では通常、空売り残高の割合は1~2%にとどまる。

JPモルガン専属アナリスト「テスラ株甚だしく過大評価

Bloomberg 2020年12月10日(木)3時24分配信

 米テスラの株式は「甚だしく」過大評価されており、S&P500種株価指数の採用に先駆けて買い増そうと考えている投資家は思いとどまるべきだと、JPモルガンのアナリスト、ライアン・ブリンクマン氏が9日付のリポートで記した。

 ブリンクマン氏は、テスラ株が過去2年間で800%余り上昇したと指摘。アナリストらは目標株価を約450%引き上げる一方で、2020年から24年までの利益予想を引き下げている。そうしたデータからは、「ファンダメンタルズとはかけ離れた何か(投機熱だろうか)が株価を押し上げていることが強く示唆される」と分析した。

 ブリンクマン氏はテスラの目標株価を90ドルと、従来の80ドルから引き上げた。同社が8日に発表した「アット・ザ・マーケット」オファリングプログラムを通じた最大50億ドル(約5200億円)の資金調達計画が理由だとしている。

 ブルームバーグのデータによれば、ブリンクマン氏の推奨に従った場合の過去1年間のリターンはマイナス867%。アナリストらによるテスラの目標株価は、平均で約364ドルとなっている。

 テスラ5200億円分株式売却申請、同社株価最高値更新 

TechCrunch 2020年12月9日(水)18時40分配信

 Tesla(テスラ)は株は熱いうちに(そして時価総額が膨れ上がっているときに)打てとばかりに、投資家たちが同社株価を過去最高値に引き上げた後、50億ドル(約5200億円)相当の株式を売却する申請を提出した。

 新たに発表されたこの希薄化資金調達イベントは、株価にそこそこの影響を与え、投資家がニュースを消化した時間外取引では株価が2.3%下落した。テスラの時価総額は6080億ドル(約63兆3000万円)であるため、この株式売却は会社価値の1%以下という意味だ。

 テスラはGoldman Sachs、Citi Group、Barclays、BNP Paribas、BofA、Credit Suisse、Deutsche Bank、Morgan Stanley、SG Americas SecuritiesおよびWells Fargoと交渉していると、12月8日に米国証券取引委員会に提出された書類にある。同じ書類には、テスラがこの株を「時折」「市場価格で」売却するつもりだと書かれている。テスラは、売却した株式の「総額の最大0.25%、最大1250万ドル(約13億円)の手数料」を銀行に支払うと語った。

 テスラは以前にも資金調達のために株式市場に目を向けたことがある。同社が株式売却の蛇口を開くのはこの3カ月で2度目だ。2020年9月にテスラは50億ドルの株式を「時折」売却するとSEC申請資料に書いている。

 米国の電気自動車メーカーは第3四半期を営業キャッシュフロー24億ドル(約2500億円)、フリーキャッシュフロー14億ドル(約1460億円)弱で終えた。テスラの9月四半期末の現金および現金同等物残高は145億ドル(約1兆5100億円)という巨額で、これはテスラが現在の利益を下支えするよりも市場の勢いに乗じる方を選んだことを示唆している。

 しかし、テスラがベルリンとオースチン近郊の工場など資本集約的建設プロジェクトを数多く抱えていることを忘れてはならない。営業経費も時間とともに増加している。第3四半期にテスラは、営業経費が12億5000万ドル(約1300億円)だったと報告し、前年同期の9億3000万ドル(約970億円)の34%増だった。

 Google Financeによると、テスラ株の52週間安値は67.02ドル(約6978.83円)。一方、52週間高値は648.79ドル(約6万7558.83円)で、これは米国時間12月7日に記録された価格だ。おいしいところをすくい上げる時が来たようだ。

 資産15兆円テスラCEO所得税0⃣テキサス州に移住 

Forbes JAPAN 2020年12月9日(水)16時30分配信

 テスラCEOのイーロン・マスクは12月8日、カリフォルニア州からテキサス州に移住したことを認めた。カリフォルニア州におけるテスラとスペースXのオペレーションは今後も継続するが、マスクはカリフォルニア州の新型コロナウイルスの感染拡大防止策に反発していた。

 マスクは、8日のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のCEOサミットで、転居について尋ねられると、自身が抱える2つの巨大プロジェクトが今はテキサスで進んでいると述べ、テスラやスペースXがそこに拠点を置いていると述べた。

 彼は、移住した事を認める前は、自動車メーカーや航空宇宙関連の企業の多くが、カリフォルニア州から離れつつある中でも、「テスラとスペースXは、カリフォルニア州で巨大なオペレーションを実施中だ」と述べていた。

 マスクは、カリフォルニア州はシリコンバレーのスタートアップの成功を当然のことと考え、その地位に甘んじていると述べた。さらに、当局はイノベーターたちがやることに口をはさむべきではないと話した。

 マスクが移住するとの憶測は、以前から囁かれていた。CNBCは先週、マスクと親しい人物の証言として、彼がテキサスに移住を検討中だと伝えていた。さらに、ブルームバーグもマスクが彼の財団をテキサスに移したと報じていた。

 今年5月にマスクは、カリフォルニア州のアラメダ郡を相手取った訴訟を起こし、テスラの工場の稼働を制限するのなら、会社を州外に移転させると述べていた。

 フォーブスの試算でマスクの保有資産は現在、1447億ドル(約15兆円)に達している。カリフォルニア州の個人所得税の税率は最高13.3%となっているが、テキサス州は個人の所得税を徴収しないことで知られている。

 

2020年12月 1日 (火)

【日経平均】大幅反発<前日比353円✍終値2万6787円>年初来高値更新

 〔東京株〕大幅反発=経済正常化期待高値更新 

時事通信 2020年12月1日(火)15時30分配信

 日経平均株価は前日比353円92銭高の2万6787円54銭と大幅に反発し、年初来高値を更新した。新型コロナウイルスワクチンの開発による経済正常化期待がリスク選好を強め、再び29年半ぶりの水準を取り戻した。東証株価指数(TOPIX)も13.46ポイント高の1768.38と、しっかり。出来高は13億3122万株だった。

 好スタートの師走相場

 1日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に値上がりし、師走相場は好スタートを切った。過熱感が解消されない中で前日の下落幅を取り戻し、市場関係者は「非常に強い相場」(大手証券)と舌を巻いていた。

 米モデルナが、開発中の新型コロナウイルスワクチンの緊急使用許可を米当局に申請したと伝わった。また、日米で新政権による追加景気対策の具体化が進み始めているとの見方も広がり、経済活動の正常化や景気回復を期待した買いが流入した。

 世界的な過剰流動性相場が続いていることで、投資資金は株式市場に流入しやすい環境にある。12月は1990年以降、月間騰落では値上がりが19回と、11月に次いで上昇確率が高い。好需給に加え、経験則も悪くないだけに、市場では「当面は上値を試す展開が続く可能性が高い」(銀行系証券)と、楽観的な声が上がっていた。

 勝ち組JAL、負け組ANA不振業界で明暗けた財務戦略の 

PRESIDENT Online 2020年11月30日(月)11時16分配信

11月に入って約13%も上昇した

 11月10日の東京株式市場で日経平均株価が6日続伸し、一時2万5000円台を回復した。

 日本株は10月半ばごろから強気が続いていた。そこに米ファイザーなどが開発を進める新型コロナウイルスワクチンの治験で、同社が予想以上の効果が得られたと発表。9日の米国株式市場でダウ工業株30種平均が大幅反発し前日比834ドル57セント高の2万9157ドル97セントで引けたのを受け、日経平均も続伸、一時29年ぶりに大台を回復した。

 急ピッチの上昇はなお続き、11月11日には終値も2万5000円台に乗せた。17日には2万6014円62銭と2万6000円台も回復している。10月30日の終値は2万2977円13銭だったから、11月に入って17日までに日経平均株価は約13%上昇したことになる。

 11月10日の東京株式市場には特徴があった。今年3月以降、「コロナ・ショック」で株価が急落したが、その後の戻り相場を牽引したのは一部のグロース(成長)株である。しかし11月10日の日経平均一時2万5000円台回復の主役は経済の停滞が逆風になるバリュー(割安)株だった。

不振にあえぐ航空・鉄道の株価が上がっている

 例えば三越伊勢丹ホールディングス株を見てみよう。同株の年初来高値は1月17日につけた1020円である。その後、コロナの感染拡大で営業自粛を余儀なくされ、緊急事態宣言解除後も客足の戻りが鈍いことなどから7月31日には上場来安値となる479円をつけていた。

 11月9日の終値は508円。これが10日には574円まで上昇した。値上がり率は実に約13%。翌11日には604円まで上がった。

 同日、2020年4~9月期の売上高が前年同期比41.8%減の3357億円、最終損益が367億円の赤字(前年同期は75億円の黒字)だったと発表したため、12日には反落したものの、終値は10日と同じ574円。500円前後でうろちょろしていた株価の水準訂正が起きている。これ一つをとってもバリュー株が物色されたことが分かるだろう。

 コロナ禍の中でのバリュー株、すなわち出遅れ株の代表格は航空や鉄道である。このセクターの株は三越伊勢丹株同様、10日の東京株式市場で大幅に上昇した。日本航空株の10日の終値は1989円。前日に比べ21%強上昇した。ANAホールディングス(HD)株の終値は2660円で18%強上がっている。一方の鉄道では東日本旅客鉄道株が15%、西日本旅客鉄道株も15%値上がりした。

 一方、グロース株の代表銘柄ともいえる任天堂株の10日の終値は5万4010円で、前日に比べ約4%下落。コロナ禍が追い風となった出前館株は10日に約16%下がり、2830円で引けている。これほど見事にバリュー株が買われ、グロース株が売られるという相場も珍しい。

上昇気流に乗れたJALの戦略

 もっとも株式がバリュー株に位置付けられる企業を別角度から眺めると「勝ち組」と「負け組」に分けることができる。勝ち組の筆頭は日本航空(JAL)だろう。

 11月6日、日航は公募増資などで最大1680億円を調達すると発表した。公募増資は2006年以来。調達資金のうち800億円は欧州エアバス製A350型機の購入代金に、150億円は全額を出資するLCC(格安航空会社)のジップエア・トーキョー、50%出資するジェットスター・ジャパン、少額出資する春秋航空日本の強化に充当するとした。このほか空港の設備更新に50億円を充て、残る680億円は有利子負債の削減に使う。

 日航の発行済み株式総数は約3億3700万株。公募増資などで約1億株を新規に発行、2割以上希薄化されることになったため、週明け9日の東京株式市場で同社株は前週末比約11%下落した。

 しかし日航はバリュー株が物色されているタイミングで公募増資を発表したため、希薄化に伴う下落を帳消しにした。6日に木藤祐一郎財務部長は「新たに1億株を発行するため、既存株主に相当迷惑をかける可能性がある」としたが、どうやら詫びる必要はなくなったようだ。

 僥倖はそればかりではない。18日には公募による新株発行価格を発表しているが、これが1株1916円、調達総額は6日の増資発表時よりも146億円上乗せされ、最大1826億円となった。上乗せ分の使い道は明らかにしていないが、有利子負債の返済に充てれば、21年3月期に約300億円、22年3月期と23年3月期にそれぞれ500億円といわれている利払い負担を減らすことができる。

一方、過去最悪の決算を迎えるANAは…

 この日航の公募増資は株式市場関係者にとって意外な出来事と受け止められている。同業で増資の必要性があったのは、むしろANAホールディングス(HD)だったからだ。

 10月下旬に開かれた記者会見で、同社は2021年3月期の連結最終損益が5100億円の赤字になる見通しだと発表した。赤字額の見通しは2400億~2700億円とした日航の約2倍だ。

 過去最悪の決算が見えてきたことでANAHDは同日、構造改革策を発表している。大型機を中心に33機を退役させるほか、エアバス「A380」やボーイング「777」の受け取りを延期する。一般社員の月給を20年ぶりに減らし、管理職の賃金は最大15%カット、一時金も減額する。400人以上を家電量販店のノジマや高級スーパーの成城石井などに出向させ、2500人規模の採用を見送る。これにより今期は1500億円、来期は2500億円のコストを削減するとした。

公募増資ではなく劣後ローンを選択

 もっともこうした構造改革策で将来の展望が開けているわけではない。国内線、国際線とも搭乗率は低迷したままで、上向く気配はない。資金繰りのための借り入れは増え、今年3月末に約8400億円だった有利子負債は9月末には1兆3000億円余りに膨らんだ。4割を超えていた自己資本比率も9月末には32%にまで低下した。

 だからこそ公募増資に踏み切るものと株式市場関係者は見ていたが、ANAHDが出した結論は日本政策投資銀行(DBJ)や三井住友銀行などからの総額4000億円にのぼる劣後ローンの調達だった。

 劣後ローンは返済順位が低いため、一部を自己資本に組み入れることができる。しかし当然ながら利息を払わなければならない。利率は平均7%前後。償却期限の5~7年後までに年平均800億円の元利返済が求められるという。

狙いはANAへの嫌がらせ? 

 ANAHDに「負け組感」が漂うのは、日航の公募増資が不要不急にも映るからだ。確かに再上場後、最悪の決算となる見通しで、調達資金の使途もはっきりとしている。

 しかし2010年1月の会社更生法の適用申請で財務体質は改善され、9月末時点の自己資本比率はANAHDを10ポイント以上上回る43.6%。世界的に見てもこれだけ自己資本が充実している航空会社は少ない。

 「日航が公募増資をした最大の狙いはANAHDへの嫌がらせだろう」と株式市場関係者は指摘する。投資家の多くはポートフォリオの観点から特定の業界の保有比率に上限を設けており、よほどの理由がない限り航空株の比率を上げることはない。今回の公募増資でその枠を日航が押さえてしまったことになるわけだ。

 ANAHDは劣後ローンの調達だけではままならず、改めて公募増資で最大3321億円調達すると発表したが、その場合には難航が予想される。

鉄道業界で注目を浴びている西武

 鉄道業界でも似たような動きがある。西武HD傘下の西武鉄道とプリンスホテルは合計800億円規模の優先株発行を検討しているとされる。

 2021年3月期の業績は、連結最終損益が過去最悪となる630億円の最終赤字となる見通し。4~6月の運輸収入は前年同期比44%減、8月も28%減と苦戦。ホテル事業も厳しい。中核のプリンスホテルは4~7月に47ホテルのうち42カ所が休業し、4~6月期の客室稼働率は4.3%までに落ち込んだ。

 資本の目減りで銀行との融資契約に盛り込まれたコベナンツに抵触する可能性も出てきたため優先株発行を検討しているのだろうが、この動きが報道された後も、株価は8月3日につけた903円の年初来安値を上回る水準で推移している。

 鉄道事業者はどこも厳しい。その中で西武HDが注目を集めるのは、コロナ禍で大打撃を受けているホテル事業が売り上げの約4割を占めるからだ。同じように鉄道事業以外がコロナ禍の影響を受けているという点で注目を集めるのが傘下に東急電鉄を抱える東急だ。

渋谷エリアの大開発が裏目に出るか

 2021年3月期の業績見通しは営業収益が前年同期比19.3%減の9400億円、営業損益は200億円の赤字。セグメント別に見ると、鉄道を含む交通事業は187億円の営業赤字(前期は270億円の黒字)、ホテル・リゾート事業は282億円の営業赤字(同14億円の赤字)と西武グループと同様、鉄道とホテルで苦戦している。

 そんな中で不動産事業の営業利益は前期とほぼ同じ288億円の営業黒字を見込み、一見気を吐いているように見える。しかし渋谷一帯で展開する大規模再開発の効果は薄く、「むしろ今後裏目に出るのではないか」(大手デベロッパー幹部)と予測する向きがある。

 コロナ禍でオフィス需要は低下傾向にあるが、中でもテレワークへの切り替えが早いIT企業ではオフィス返上の動きが広がっている。「その影響をもろに受けるのが渋谷をIT企業の集積地にしようとしている東急だ」(同)

 足元の株式市場でバリュー株の値持ちは比較的良い。その最中に新たな財務戦略を打ち出したところとそうでないところの差が、今後じわりと出てくるように思える。

 NYダウ3万㌦突破。なぜコロナ禍で史上最高値を更新したのか 

HARBOR BUSINESS 2020年12月1日(火)8時34分配信

「皆さんをお祝いしたい。NYダウ平均株価が3万ドルを突破。史上最高値だ。しかもパンデミックの最中に起きたのだ」

 11月24日、米国のトランプ大統領はわずか1分間の会見を急きょ、ホワイトハウスで開いた。政権移行の手続きに入ることを容認する姿勢は見せているものの、いまだにバイデン次期大統領への祝福はないままだが、在任中にダウ平均が3万ドルの大台に乗ったことがよほど嬉しかったのだろう。

史上初NY株3万ドル突破!バブル崩壊へのカウントダウン

 しかし、新型コロナウイルスの感染再拡大に見舞われる米国は、一日当たりの新規感染者数が連日10万人を超え、死者は累計で約26万人。’20年7~9月期の実質GDP成長率は前期比33%と急回復していたが、新たなロックダウンにより、直近の新規失業保険の申請件数は約78万件と市場予想を上回り、2週連続で増加している。

 景気の先行きには不透明感が強まりながらも、米国株はダウ平均にとどまらず、S&P500やハイテク銘柄中心のナスダックも史上最高値を更新した。

 こうした株価と実体経済との乖離は広がり、すでにバブルに突入しているとの声も聞こえるが……。みずほ総合研究所チーフエコノミストの長谷川克之氏はこう分析する。

「まずは製薬大手のファイザーやモデルナなどでワクチンが供給段階に入ったことへの期待が大きい。効果や早期に普及するかはまだわからないが、長いトンネルの先にうっすらと光が見えた。

 そして、大統領選を終えて、政権移行が進むなか、FRB(米連邦準備理事会)は’23年までは現在の実質ゼロ金利政策を継続すると発表。12月にはさらに金融緩和を拡充する見通しで、ジャブジャブのカネ余りは続くが、投資先は限られている。米国の10年国債の利回りは1%を下回っており、債券市場に投資しても収益は上がらないので、お金は株式市場に集まっていきます」

バブル?バブルじゃない?専門家の中でも意見が真っ二つ

 また次期財務長官に前FRB議長イエレン氏の起用が固まると、金融政策と財政政策の連携が強化されるとみて、投資家たちのなかにはさらなる株高を期待する楽観ムードも漂う。ただ、長谷川氏はすでに「歴史的に割高な水準」と指摘する。

「’00年のITバブル崩壊を予見し、ノーベル経済学賞を受賞した経済学者のシラー教授が考案したCAPEレシオという指標があります。景気循環による影響を調整した株価収益率(PER)で、その株が割高かどうかが判断できる。

 割高か割安かの分岐点は25倍程度だが、現在の数値は33倍です。ITバブルの44倍ほどではないが、リーマンショックの28倍を超え、1929年の世界大恐慌とほぼ同じ水準。これだけではバブルと判断できませんが、懸念が高まっているのは事実でしょう」

 米国株躍進の象徴的な銘柄はGAFAM、そして株価が年初来6倍を超え、11月24日、時価総額5000億ドルを突破した電気自動車のテスラだろう。トヨタの時価総額24兆円の2倍以上の規模だが、販売台数ではトヨタの1000万台に対し、テスラは50万台にも届かない。期待感が高すぎるようにも感じるが、米国株に詳しいモトリーフール・ジャパンの加賀章弘氏は「必ずしも割高とは言い切れない」と話す。

「トランプ大統領は選挙対策のために、低賃金層の給料以上の失業手当を配りました。ロックダウンで時間とお金を持て余していた若者が、スマホで株取引を始め『ロビンフッター』と呼ばれるようになる。彼らはプロが割高として敬遠する銘柄でも気にせずに、カッコいいからとテスラを買い、株価が上昇した一つの要因に。

 今後は、米中を含めた主要国は脱炭素社会の取り組みを本格化しようとしており、政策の後押しもあり、電気自動車は想定より早く普及していくでしょう。

 電気自動車に付随して、蓄電事業や自動運転ソフトウェアといった新産業も立ち上がっていくので、電気自動車のエコシステムは、エンジンを核とする既存の自動車産業よりも大きくなる。その大産業の先頭群をテスラが走っており、トヨタの時価総額を超えても、必ずしもバブルとは言い切れない。第4次産業革命を迎えている今、オールドエコノミーの評価に使われていた指標で、新しい企業を判断するのは適切ではなくなってきています」

バブルは弾けてから初めてバブルとわかる

 一方で、最新刊『アフターバブル』(東洋経済新報社)を上梓したばかりの小幡績・慶應義塾大学大学院准教授はまったく異なる見方だ。

「実は、年初に米国株バブルは崩壊寸前だった。それがコロナショックによる前代未聞の金融緩和で、延命され、さらに膨張している……。最近では、上昇する理由がないのに、市場参加者が株価を上げたいがために、自分に都合のいいように情報を解釈するバブルの末期症状が見られます。

 例えば、大統領選の直前は『大統領、上下両院ともに民主党が制するトリプル・ブルーになれば、政策が一気に進む』と株価が上昇。だがその後、トランプ優勢の調査結果が出ると、『ビジネス重視のトランプは株式市場にプラス』と株はまた上がった。そして結果は、バイデン勝利も『上院は共和党が過半数で、ねじれ議会のため、公約に掲げている富裕層への増税は実現できないだろう』と、またもやダウは上がり、史上最高値を更新……相反する材料にもかかわらず、株価は上昇し続けたのです。

 これは行動経済学でいう、都合のいい情報だけを集めてしまう『確証バイアス』にほかならず、この状態をバブルと言わずして何と言うのか」

 しかし、いつバブルが弾けるかは誰にもわからない。小幡氏が続ける。

「バブル崩壊の予想はどんなプロにもできない。だが、アマチュアがバブルと聞くと恐れるのに対して、プロはバブルにもわれ先に乗っていく。彼らが『さすがにもう……』とある種の満腹感を覚えたとき、意味もなく株価は下がり始めます。

 ’87年、世界で同時に株が暴落したきっかけとなったブラックマンデーも、明確な理由もなく株価が下がり、売りが売りを呼んで大暴落に繋がった」

 ダウ3万ドルは単なる通過点か、それとも……。

ワクチン失敗がバブル崩壊のきっかけに?

 ワクチンへの期待が株高を支えているため、もしワクチンの効果に疑問符がついたり、強い副作用が発見されれば、株価は急落する可能性が高い。

 本来ならば治験に数年はかかるところを大幅に短縮しているため安全面の不安は大きく、接種がどこまで広がるかも不透明だ。コロナバブルもワクチン次第か。

 世界的混乱は「日本株の大相場始まりかもしれない 

現代ビジネス 2020年11月27日(金)6時31分配信/大原 浩(投資アナリスト)

今思い起こすべき相場格言

 強気相場は、悲観の中に生まれ、懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し、陶酔の中で消えていくという相場格言がある。

 実際、投資の神様ウォーレン・バフェットは「悲観の中」で果敢に買い向かい、逆に「陶酔がピークに達する前」に売り払う。

 「人々が悲嘆にくれている時には大胆に、熱狂している時には慎重に」がバフェットのモットーだ。

 また「人のいく裏に 道あり 花の山」という格言や「大衆は常に間違える」という戒めもある。

 要するに投資の正しい道とは、「少数派」でいることなのだ。もちろん少数意見が常に正しいというわけではなく、全体で見れば誤った少数意見の方が多いだろう。

 しかし、はっきり言えることは、少なくとも投資・経済・ビジネスの世界において「多数派はほぼ常に間違っている」ということだ。過去の新聞などのメディアが発信した内容と結果を照らし合わせれば、よくわかる。短期的な見通しは過去の延長上で考えれば良いからそれなりにあたることもあるが、「大きな転換点」では見事に外すことが大半だ。

 もちろん、メディアを始めとする世間の大勢に反する行動をとるのは大変勇気がいるが、バフェットは膨大な量の勉強をし、自分の意見の確かさを何回も検証しているから、自信を持って「世間とは逆の方向」に踏み出せるのだ。

 私も、バフェットの足元にも及ばないがそれなりの勉強をしている。さらに「曲がり屋」(相場予想をよく外す人)の皆さんには大変お世話になっている。H氏、M氏、外国人のJ氏などである。彼らがなぜ曲がり屋なのかと言えば、世の中の色々な人々の意見をまんべんなく聞いて、その意見をまとめて平均化するからだ。投資の世界で平均値は意味を持たない。平均をはずれたところに収益機会があるからだ。

 それでは、現在の世の中の意見はどうであろうか? 目先の株価が上昇しているにもかかわらず、盛り上がっていないと言えるであろう。日本もそうだが、先進諸国の中国・武漢発のウイルスによる被害が再度拡大している。海外の被害は日本の比ではい。

 また、米国大統領選挙は大混乱であり、どのような結果になっても米国の分断が避けられないであろうことは11月7日の記事「郵便投票不正疑惑―結局、不信と分断を決定的に増幅した米大統領選挙」や、10月27日の記事「第2次南北戦争も―選挙結果がどうなっても米国の分断は避けられない」で述べたとおりだ。

 さらに、共産主義中国は、7月11日の「限りなく北朝鮮化に向かう中国『1国2制度破棄』でサイは投げられた」などの一連の記事で述べたように、世界中の先進国を敵に回すだけではなく、国内の反対派との暗闘が続いて基盤が揺らいでいる。

 しかし、だからこそ冒頭の相場格言の「懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し」という言葉が重要になるのだ。

 現在は、4月14日の記事「コロナ危機で、じつは日本が『世界で独り勝ち』する時代がきそうなワケ」や2018年10月6日の記事「今後4半世紀の間に日経平均株価は10万円に達することができる」などで述べた歴史的大相場の踊り場にいるのではないかと思う。

ウイルスの新たな波がやってくるかもしれないが

 もちろん、欧米に比べてかなりうまくいっている日本のウイルス対策が突然破たんをきたしたり、共産主義中国が突如崩壊したり、米国で第2次南北戦争が起こったり……心配事を数え上げたらきりがない。

 「杞憂(取り越し苦労)」という言葉があるが、これらの問題は「心配する必要が無い」どころか、むしろ「大いに心配すべき」ものである。私もこれまでの各種記事に書いているようにこれらの問題を心配している。

 しかし、これからの日本の将来を考えたときには、前記「コロナ危機で、じつは日本が『世界で独り勝ち』する時代がきそうなワケ」や「今後4半世紀の間に日経平均株価は10万円に達することができる」で述べた考えは揺らがない。

 なぜなら、懐疑の中に育ちという格言が示すように、大相場の入り口ではむしろ悲観論が優勢なのが普通だからだ。

 現在のように株価が上昇しているのに、メディアを含む世間が「ネガティブ」な情報ばかりを流している状態こそが「懐疑の中で育つ典型例」なのだ。私が、強気な見方を続けるのも、世の中の評論家や自称知識人たちが、株価の上昇に対して「いつか破綻する」という発言を繰り返しているからである。

 逆に、前述のH氏がバブル時代に言ったように「株を買わないやつはバカだ!」などと言う発言が飛び交うようになると「楽観の中での成熟」がすでに終わり、「陶酔の中で消えていく」段階に達しているわけだから、早く退散すべきだ。

 もちろん、私もそうなったら一目散に逃げるつもりだが、「熱狂」=「陶酔」の兆しはまったく見えない。

日本の発展は混乱の中で始まった

 もし、タイムマシンに乗って過去に戻れるとしたら、その行先候補の1つが2009年3月であろう。

 日中の取引ベースではリーマンショック直後の10月28日の6994円90銭がバブル後最安値だが、終値ベースでは2009年3月10日の7054円98銭である。

 現在の日経平均株価はその3倍から4倍であるから、10年以上前のこととはいえ、当時購入した企業が破たんしていなければ、かなりの収益を上げることができたはずである。

 もちろん、「後の祭り」だからいまさらどうしようもないが、もうチャンスは来ないのか? 

 そんなことはない。投資の神様バフェットは「これまで次のチャンスがやってこなかったことはない」と看破している。

 確かに、思うように株式を購入できずにいるうちに株価が上昇してしまうのは悔しい。しかし、焦らずにじっくりと長期的視点で待っていれば、次のチャンスが必ずやってくることは歴史が証明している。

 例えば、リーマンショックの時に「買いのチャンスだ!」と断言した評論家や自称知識人がいったいどのくらいいたのか? 皆無と言ってよいだろう……

 また、もっと時代を遡れば、首都東京を始めとする多くの都市が非人道的な無差別空襲で焼け野原になった戦後こそが日本への最大の投資チャンスであったのだ。

 世の中が「投資は危ないよ」と警鐘を鳴らしている時こそが、もっとも安全な投資のタイミングであり、しかも大きな成果が期待できるビッグチャンスなのだ。

バラマキによるゲタには注意

 ただし、現在世界中の株価が9月20日の記事「バラマキのつけは10年後に払わされる…』コロナと共存すべきワケ」や9月13日の記事「パンデミック後の世界で『ヤバいインフレ』が確実に起きるワケ」で述べた、わき目もふらない各国の資金供給によって支えられていることには十分注意すべきだ。

 なぜかと言えば、「このバラマキリスクにメディアを始めとする世間が無関心」であるからだ。つまり、この問題(バラマキがストップ・崩壊する可能性)が市場に織り込まれていないということである。

 実際、中国・武漢発のパンデミックの存在が世界に明らかになった時、日本を始めとする各国の株価も下落したが、思ったほどのことはなく、現在では概ね回復してしまっている。

 株価が下げるべき時に下がっていないことは、いつかどこかでその分が下落するという短期的リスク要因だが、数年、数十年単位の投資家にとってはまだ絶好の買い場がやってくる可能性が残っているということである。

 まさに「次のチャンスがってこなかったことはない」ということだ。

日経平均のダウ逆転が重要なシグナル

 このように長期的に市場を考える方法については拙著「勝ち組投資家は5年単位でマネーを動かす」(PHP研究所)で詳しく述べたが、その中で取り上げた重要な視点に次のものがある。

 ★バブルの頃、日経平均が4万円近くに達するのに対して、ダウ・ジョーンズは、数千ドルで十分の一以下であったのが今やほとんど並び立ち、ダウのポイント数の方が上だ。この関係が再び日経平均優位になった時が、本当の日本株の大相場の始まりになるのではないか? ★

 ここしばらく、日経平均のポイント数がダウジョーンズを上回りそうでなかなか抜けない状態が長く続いている。まるで為替の固定相場のように一定のレンジの中で推移しているのだが、突き抜けたときが本当の日本株の大相場の始まりになるかもしれない。

 

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