トランプの米国

2021年1月 7日 (木)

【第45代大統領】米議会閉鎖<トランプ支持者が議会乱入>「夜間外出禁止令」「催涙弾」etc.

米議会閉鎖、トランプ支持者が議会侵入 首都に夜間外出禁止令

ロイター 2021年1月7日(木)3時23分配信

 昨年11月の米大統領選の選挙人投票集計が行われている連邦議会で6日、議事堂周辺に集まったトランプ大統領支持者の一部が警備を破り建物内に侵入した。これを受けて議事堂は閉鎖され、上下両院合同本会議の討議も中断された。

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 報道によると、ペンス副大統領は討議が行われていた上院を退出した。またCNNによると、大統領支持者に対し催涙弾が使用されている。

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 混乱の発生を受け、首都ワシントンDCの市長はこの日の午後6時から翌日午前6時までの外出禁止令を発動した。

 これに先立ちトランプ大統領は、ワシントンの集会で演説し、昨年11月の大統領選の敗北を決して認めないと言明した。

 トランプ大統領は支持者に対し、選挙では大規模な不正があったと改めて主張。「われわれは決して諦めない。決して敗北は認めない」とし、「盗みをやめさせる」と述べた。

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 集会には、上下両院合同本会議で同日行われるバイデン氏の次期大統領認定に抗議するトランプ大統領の支持者数千人が集まり、トランプ大統領に声援を送った。抗議には過激派グループや極右グループのメンバーも参加した。

 ペンス副大統領、トランプ氏の要請拒み選挙結果の認定阻止せず 

AFPBB News 2021年1月7日(木)4時19分配信

 マイク・ペンス(Mike Pence)米副大統領は6日、議会による民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)氏の大統領選での勝利認定を阻止しない意向を表明した。介入を求めたドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の要請を拒んだ形。

 ペンス氏は、昨年11月に実施された大統領選の選挙人投票結果を確定させる上下両院合同会議の開会に合わせて出した声明で、「私は憲法により、選挙人の票の集計の是非を決める一方的な権限を主張できないことになっている」と説明した。

 トランプ氏はこれに先立ち、米首都ワシントンでの集会で、ペンス氏に選挙人投票結果の認定を拒否するよう求めていた。

 トランプ氏、ペンス副大統領威圧 選挙結果の「拒否」要求 

時事通信 2021年1月6日(水)7時15分配信

 米大統領選の結果を正式に承認する6日の連邦議会の上下両院合同会議をめぐり、トランプ大統領は5日、会議の進行役を務めるペンス副大統領に対し、バイデン次期大統領の勝利を受け入れないよう威圧した。

 ペンス氏はトランプ氏への忠誠を取るか、憲法上の義務を尊重するかで厳しい立場に追い込まれている。

 トランプ氏はツイッターに「副大統領は不正に選ばれた選挙人を拒否する権利がある」と投稿した。6日の合同会議は、大統領選を受けて行われた選挙人投票の各州ごとの結果を上下両院議員が承認し、勝者を正式に確定する場。ペンス氏は会議を取り仕切り、バイデン氏が次期大統領に決まったことを宣言する形式的な役割にすぎない。

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 だが、トランプ氏は4日の選挙集会で「マイク・ペンスが私たちのためにやってくれると期待している。もしやってくれないなら、彼のことはあまり好きではない」と表明。最も忠実な側近として4年間仕えてきたペンス氏をたきつけた。

 CNNテレビによると、ペンス氏はトランプ氏との会談で「バイデン氏勝利を阻止する権限はない」と難色を示した。これに対しトランプ氏は、拒否すれば「(ペンス氏の)政治的打撃になる」と忠告したという。トランプ氏は最近、「ペンス氏が自分のために力を尽くしていない」と周囲に不満を漏らしているとされる。 

 トランプ不満 ペンス副大統領、大統領選結果を公式認定へ 

ロイター 2021年1月6日(水)6時51分配信

 ペンス副大統領は6日開催される議会の上下両院合同本会議で、昨年11月の米大統領選の選挙人投票の形式的な集計を行い、次期大統領を公式に認定する。

 大統領選での敗北を認めていないトランプ大統領は5日、民主党のバイデン氏の勝利認定を阻止するようペンス副大統領への圧力を強めたが、ペンス氏の側近らによると、6日の両院合同本会議では各州で既に認定されている選挙結果を読み上げ、上院議長としての儀礼的な役割を全うする見通しだ。

 トランプ大統領は「副大統領には不正に選ばれた選挙人を拒否する権限がある」とツイッターに投稿し、自身に忠実なペンス副大統領が儀礼的な役割以上の行動に出る可能性を示唆した。

 トランプ氏は前夜にも「ペンス氏が私の期待に沿えないのであれば、彼のことをこれまでのようには好きでなくなる」と述べていた。

 また、トランプ大統領の側近によると、トランプ氏はペンス氏が自分のためにより真剣に戦ってほしいと周囲に話していたという。

 一方、ショート副大統領首席補佐官は、ペンス氏がトランプ大統領への忠誠心を維持しつつも「憲法を堅持する」と強調。元側近もペンス氏の責務は「封筒を開封し、中身を読み上げる儀礼的な役割でしかない」と述べた。

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 関係筋によると、ペンス氏は5日、トランプ大統領に対し、自分には投票結果の認定を拒否する権限はないと伝えた。この会話の内容については、米紙ニューヨーク・タイムズが最初に報じていた。

 トランプ氏は5日遅くに声明を出し、この報道を否定。「副大統領と私は、副大統領に行動する権限があるという点で完全に一致している。副大統領は憲法下で複数の選択肢がある。結果認定を取り消すか、各州が変更・認定できるよう差し戻すことができる」と主張した。

 6日の上下両院合同本会議では、共和党の上院議員十数人と下院議員数十人が投票結果の認定に異議を唱える方針を示しているが、バイデン氏の就任阻止につながる可能性はほぼないとみられる。

 共和党議員はペンス氏に投票結果の認定拒否を求める訴訟を起こしたが、トランプ氏が指名した判事は1日、この訴えを退けている。

米議会乱入共和党議員からも批判トランプ扇動

ロイター 2021年1月7日(木)12時28分配信

 米国の首都ワシントンで6日、昨年11月の大統領選の結果を確定する連邦議会の会議中にトランプ大統領支持者らが建物に侵入する前代未聞の事態が起きたことを受け、一部の共和党議員はトランプ大統領に騒ぎをあおった責任があるとし、批判した。米首都ワシントンの警察は、トランプ大統領の支持者による議会乱入に伴い、計4人が死亡したと明らかにした。

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 大統領選で不正があったと主張し、敗北をまだ認めていないトランプ氏は先月、選挙人投票が行われる1月6日にワシントンで大規模抗議集会を開くことを提案。この日のワシントンでの演説でも、支持者に対し、議事堂に行進して選挙手続きに抗議の意を表明し、議員らに選挙結果を拒否するよう圧力をかけるべきだと訴え、「戦い」を呼び掛けていた。

 チェイニー元副大統領の娘であるリズ・チェイニー下院議員は「大統領が暴徒を結成し、演説し、扇動した。火を付けたのは大統領だ」とツイッターに投稿。議会乱入は、大統領選の選挙人投票を正式に集計し、結果を認定するという、憲法で定められた議会手続きの妨害が目的だったと指摘した。

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 また、トランプ氏支持者のマイク・ギャラガー下院議員は騒動について「米国の議事堂で、政情不安を抱える途上国のような騒ぎが起きている。トランプ大統領はこの事態を止めるべきだ」とツイート。

 同じくトランプ氏を支持するフレンチ・ヒル下院議員もCNBCに対し、「大統領は過熱した論調の責任の一端を担っている」と語った。

 ジョージ・W・ブッシュ元大統領は声明で、トランプ氏の名前は出さなかったものの、「大統領選以降の一部の政治指導者の無謀な行為と、きょう(の議会乱入で)示された米国の制度や伝統への敬意の欠如に愕然としている」と表明した。

 同じ共和党員でありながらもトランプ氏をたびたび批判してきたミット・ロムニー上院議員は「きょう議会で起きたことは米国大統領があおった反乱だ」と強く非難した。

 米有力業界団体が“民主主義の保全”呼びかけ、トランプ氏罷免要求 

CNN.co.jp 2021年1月7日(木)13時06分配信

 米国で最も影響力を持つとされるビジネス団体、全米製造業者協会(NAM)は6日、ペンス副大統領にトランプ大統領の罷免を検討するよう求めた。

 同日、大統領選の選挙人投票の集計が行われていた連邦議会議事堂にトランプ支持者が乱入。ペンス副大統領が避難をよぎなくされるなど混乱が生じていた。

 共和党よりで知られるNAMは声明を出し、ペンス氏が「閣僚と協力して憲法修正25条の発動を真剣に検討するべきだ。目的は民主主義の保護だ」と述べた。

 1895年創設のNAMは米国最古にして最も力のある業界団体の1つ。全米50州の中小企業、大企業を代表する。

 NAMのジェイ・ティモンズ最高経営責任者(CEO)は「退任する大統領が暴力をあおって権力を維持しようとした。誰であれ選挙で選ばれた指導者で彼を擁護する者は合衆国憲法への誓いに背いている。民主主義を拒み、無政府状態を支持している」「これは法と秩序ではない。混沌だ。暴徒による支配であり危険だ。国家に対する反乱にほかならず、そのように扱われるべきだ」と強調した。

 米金融大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOも暴力を非難。「これはあるべき国民や国の姿ではない」とし、「選挙で選ばれた指導者たちは暴力の終息を呼びかける責任がある。結果を受け入れ、我が国の民主主義が数百年にわたってそうしてきたように、平和的な権力の移行に協力する責任がある」と述べた。

 トランプ政権閣僚大統領“即時免職協議報道 

AFPBB News 2021年1月7日(木)13時53分配信

 米主要メディアは、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の支持者らが連邦議会議事堂内に突入した問題を受け、トランプ政権の閣僚らが6日、合衆国憲法修正25条に基づいたトランプ氏の大統領の即時免職について協議したと報じた。

 修正25条は、米大統領が「職務上の権限と義務の遂行が不可能」だと判断された場合に、副大統領と閣僚らで構成される大統領顧問団(内閣)に大統領を免職する権限を認めている。修正25条の発動には、マイク・ペンス(Mike Pence)副大統領が大統領顧問団を率いて免職の可否を問う投票を行う必要がある。

 米CNNは、匿名の複数の共和党幹部の話として、修正25条の発動が協議されたと報じた。この共和党幹部らは、トランプ氏について「制御不能」だと述べたという。

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 米ABCのキャサリン・フォルダース(Katherine Faulders)記者は、「複数の」情報筋から修正25条の発動に関する協議が開かれたとの証言を得たと報道。一方、米CBSのマーガレット・ブレナン(Margaret Brennan)記者は、ペンス氏に対してトランプ氏の免職を求める「正式な」申し立ては今のところ提起されていないと伝えた。

 トランプ氏をめぐっては、デモ隊の議事堂突入に先立って支持者らをあおったことや、大統領選での敗北は大規模な不正によるものだとの根拠のない主張など、数々の不可解な言動を受けて、大統領としての職務遂行能力を疑問視する声が上がっている。

 ペンス副大統領「暴力では勝利しない」トランプ支持者非難 

HUFFPOST日本版 2021年1月7日(木)13時32分配信

 アメリカのマイク・ペンス副大統領は日本時間の1月7日、トランプ大統領の支持者たちが議事堂に乱入した騒ぎについて、合同会議の再開にあたり「アメリカ議会の歴史において暗黒の日になった。ここで起きた暴力を可能な限り強い言葉で非難する」と話した。

 日本時間の1月7日未明、アメリカ連邦議会の議事堂で、民主党のジョー・バイデン氏の当選を確定させる上下両院の合同会議に、トランプ支持者が乱入した。支持者らはすでに排除され、審議は再開した。

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 再開にあたり、マイク・ペンス副大統領は「アメリカ議会の歴史において暗黒の日になった。ここで起きた暴力をできる可能な強い言葉で非難する」と話した。

 さらに「ここで大きな混乱を引き起こした人たち、あなたたちは勝利しなかった。暴力が勝利することはない。自由こそが勝つ」「世界の国々は、我々の民主主義の回復力と強靭さを目の当たりにするだろう」と話し、「さあ、仕事に戻りましょう」と呼びかけた。

 この発言を受け日本のTwitterでは、複数のトランプ支持者とみられる人たちが「ペンス氏は裏切り者」などと投稿している。

 議会襲撃にネット騒然!「これアメリカ」制御不能のカオス空間 

東スポWeb 2021年1月7日(木)10時03分配信

 米国の首都ワシントンで6日、トランプ大統領の支持者多数が連邦議会議事堂の建物に侵入。警官と銃撃戦になり、トランプ支持者の女性が撃たれて死亡した。

 この日、議会では大統領選でのバイデン次期大統領の当選を認証する選挙人投票の集計を行う予定だったが、暴動により中断。ペンス副大統領も議事堂から退避し、現在も再開のメドは立っていない。

 暴徒集団は現地時間午後1時過ぎに議事堂周辺のバリケードを突破。建物内に侵入し下院と上院の議場のドアに迫った。そこで警察による退避措置が取られ、侵入者には催涙ガスがまかれ、銃口が向けられる異常事態となった。

 とはいえ、数が違い過ぎた。押し寄せる暴徒集団は議会を占拠し、議長席に座ったり、器物を取り去るなどやりたい放題。中には「南部連合」の旗を掲げる者もいた。

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 南部連合とは奴隷制の拡大に反対だったリンカーン大統領の当選を受け、合衆国から脱退を表明した南部の州が1861年に結成した政府。計11州が参加し、独自の大統領や旗を決め、奴隷制を擁護する憲法を制定した。合衆国(北軍)と争った南北戦争で敗北し、65年に消滅した。

「現在は白人至上主義の象徴のように扱われ、トランプ氏も擁護してきた」とは関係者。

 実際、暴動のトリガーを引いたのはトランプ氏だ。この日正午から、大勢の支持者の前で演説を行い「歴史に残る大規模な不正を、我々は決して忘れない」「これは終わりではない。今日という日はただの始まりだ」「抗議行動が起これば自分も参加する」などと発言。直後に議事堂襲撃が起こった。

 慌てたトランプ氏は暴動から約2時間後にSNSで「この選挙は盗まれたものであることは誰もが知っていることだが、誰も傷つけたくはない。平和にいこう。あなた達は家に帰る必要がある」と促したが、時すでに遅し。

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 日本のネット上では衝撃的な光景に「これ、アメリカか?」「新たな南北戦争の始まり」「現地の日本人は外に出ない方がいい」など様々な意見が寄せられている。

 連邦議会議事堂でこのような暴動が起きたのは、米英戦争中に英国の攻撃で建物が焼けた1814年以来初。

 米議会「バイデン氏勝利認定」、トランプ氏「秩序ある政権移行確約 

ロイター 2021年1月7日(木)17時36分配信

 米連邦議会は7日、民主党のバイデン氏を次期大統領に正式に認定した。上下両院合同会議で上院議長を兼務するペンス副大統領が、選挙人獲得数を確認し、バイデン氏とハリス氏が1月20日に正副大統領に就任すると宣言した。

 認定直後にホワイトハウスはトランプ米大統領の声明を発表。バイデン氏が大統領に就任する1月20日に「秩序ある政権移行」を約束した。

 ただし敗北は認めていない。「選挙結果に全く同意しておらず、事実が私(の主張を)裏付けるだろう。それでも1月20日には秩序ある政権移行が行われることになる」と述べた。

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 上下両院合同会議は6日に各州の選挙結果を認定する手続きを開始したが、議事堂周辺に集まったトランプ大統領支持者の一部が建物内に侵入したため中断、議事堂の治安を確保した上で再開した。

 トランプ大統領を支持する共和党議員からは、一部州のバイデン氏勝利の結果に異議が出されたが、上下両院は否決。ペンシルベニア州の結果への異議を、上院は92対7で否決、下院は282対138で否決した。アリゾナ州からの異議も下院が303対121で、上院は93対6で否決した。

 FacebookInstagramも、トランプ氏の投稿をブロック 

BUSINESS INSIDER 2021年1月7日(木)20時00分配信

 フェイスブック(Facebook)は、2つのポリシーに違反したとして、トランプ大統領がプラットフォームに投稿するのを24時間ブロックすると1月6日夜(現地時間)に発表した。

「その間、彼はプラットフォームに投稿する能力を失うだろう」

 トランプ大統領はインスタグラム(Instagram)への投稿も24時間ブロックされると、フェイスブックが所有するインスタグラムの責任者であるアダム・モセリ(Adam Mosseri)は述べた。同社は6日にトランプ大統領の投稿を削除し、「継続的な暴力のリスクを軽減するのではなく、助長している」とした。

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 トランプ大統領が「力を示す」ように促して支持者を扇動した後、支持者の集団は議会議事堂を襲撃、これによって1人の女性が銃撃され、議会議事堂内で死亡した。

“民主大国”世界に醜態 退任前のトランプ氏に罷免要求

時事通信 2021年1月7日(木)20時36分配信

 トランプ米大統領の支持者が6日、大統領選の結果確定に向けた上下両院合同会議が開かれていた連邦議会に乱入し、議事を妨害した前代未聞の事件は、「民主主義大国」の看板を失墜させ、世界に醜態をさらす結果となった。

 米主要メディアは、騒動を扇動し民主主義の根幹を揺るがしたとして、退任間近のトランプ大統領の即時罷免を求める論調を掲げている。

 乱入したトランプ支持者は、議事を妨害しただけでなく、一部が暴徒化し、4人が死亡する大惨事となった。一連の騒動は、テレビで放映されただけでなく、支持者らが撮影動画をインターネット交流サイト(SNS)で拡散、世界に衝撃が走った。

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 米国の同盟国を含む各国首脳は、議会乱入を厳しく批判する声明を相次いで発表した。トランプ大統領と緊密な関係を維持してきたジョンソン英首相は「米議会の恥ずべき光景」と非難。フランスのルドリアン外相は「民主主義への重大な攻撃。米国民の意思、票は尊重されなければならない」と訴え、選挙結果の受け入れを拒否するトランプ氏を暗に批判した。

 騒動の発端は、トランプ氏が、この日の抗議集会で支持者に議会に行くよう呼び掛けたことだ。事件後も、バイデン次期大統領が演説で事態の沈静化を求めたのに対し、トランプ氏はツイッターに投稿した動画で、乱入者たちを擁護し帰宅を促すにとどまった。

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 NBCやCNNなど主要テレビは、トランプ支持者の議会乱入を「テロ」と糾弾し、大統領の即時罷免を要求。ワシントン・ポスト紙も社説で「トランプ大統領は社会秩序、国家安全保障の脅威」であり、20日の退任日を待たず、ペンス副大統領が憲法修正25条に基づいて、大統領による職務遂行は不可能と宣言すべきだと主張した。ニューヨーク・タイムズ紙の社説は「弾劾あるいは刑事訴追により、大統領の責任を追及する必要がある」と強調した。 

 アメリカ合衆国💣1日コロナ死者数4000人超最多 

ロイター 2021年1月8日(金)3時44分配信

 ロイターの集計によると、米国で新型コロナウイルス感染症による1日当たりの死者が6日、4000人を超え、これまでで最多となった。入院者数も13万2000人強と4日連続で最多を更新した。

 新規感染者数は25万人超で、累計の感染者は2120万人。

 感染状況はカリフォルニア州で深刻なほか、ネバダ、ニューハンプシャー、オクラホマ、ペンシルべニア各州では1日当たりの死者が過去最多となった。

 ペンシルベニア州保健当局は7日、英国で感染が拡大している感染力が強いとされる新型コロナ変異種を確認したと発表。米国内ではこれまでに複数州で変異種が検出されている。

 コロナワクチン接種計画の遅れに懸念が高まる中、アザー厚生長官は前日、医療従事者など特定の層への接種を優先する指針に執着することでワクチンの展開を遅らせるべきではないとし、ワクチンを受ける医療従事者がいなければ、高齢者に接種するなど臨機応変に対応すべきとの認識を示した。

 ニュージャージー州のマーフィー知事も、米疾病対策センター(CDC)の指針に沿い、ワクチン接種の対象を警察官や消防士らに広げる方針を示した。

 

2020年11月24日 (火)

【第45代大統領】✍共和党内から「『バナナ共和国(政情不安な小国)』のように見られる」と批判

 バナナ共和国」「恥さらし」…共和党内からトランプ氏を批判の声 

AFPBB News 2020年11月23日(月)19時35分配信

 米共和党内で大統領選の結果をめぐり、民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領の勝利を認めたり、少なくとも政権移行に向けて連邦資金を拠出するよう一般調達局(GSA)に求めたりする声が広がりつつある。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が選挙結果を認めず、根拠のない不正の主張を繰り返す中、バイデン陣営は機密情報の絡んだ国内外の政策問題に関するブリーフィングを受けられずにいる。中でも急を要するのは、米国で猛威を振るう新型コロナウイルス流行への対応だ。

 こうした中、2016年大統領選後にトランプ氏の政権移行チームに携わったクリス・クリスティー(Chris Christie)前ニュージャージー州知事は、米ABCテレビの番組で、トランプ氏の弁護団を「国民的恥さらし」と批判。もはやGSAが政権移行資金を拠出すべき時だと述べた。

 また、CNNに出演したメリーランド州のラリー・ホーガン(Larry Hogan)知事は、トランプ氏の振る舞いのせいで米国が「バナナ共和国」のように見られつつあると述べ、政情が不安定で指導層が腐敗した途上国をやゆする表現を用いて非難。その後ツイッター(Twitter)に、「(トランプ氏は)ゴルフをやめて敗北を認めよ」と投稿した。

 下院共和党ナンバー3のリズ・チェイニー(Liz Cheney)議員は、大統領選で不正があったとの主張を弁護団が証明できなければトランプ氏は「選挙プロセスの神聖さを尊重」すべきだと主張。

 熱心なトランプ氏支持者として知られるデビン・ニューネス(Devin Nunes)下院議員さえも、バイデン氏について「大統領選で成功を収めた」とFOXニュース(Fox News)に語り、遠回しにトランプ氏の敗北を認めた。

 バイデン氏は、大統領選の結果を覆そうとのトランプ氏の試みをよそに、来年1月20日の大統領就任へ向けた準備を進めている。バイデン氏が首席補佐官に指名したロン・クレイン(Ron Klain)氏は22日、ABCの番組「ディス・ウイーク(This Week)」の中で、バイデン氏が24日に閣僚人事を発表すると明らかにした。

 【米大統領選2020】トランプ氏支持者敗北認めるよう呼びかけ 

BBC News JAPAN 2020年11月23日(月)12時20分配信

 米大統領選で民主党のジョー・バイデン次期大統領に敗れたことを認めず不正選挙だと主張し続けるドナルド・トランプ米大統領に対して、与党・共和党の中から徐々に、負けを認めるよう呼びかける声が上がっている。トランプ氏を長年支持してきたクリス・クリスティー前ニュージャージー州知事は22日、トランプ陣営の弁護団を「国民的な恥さらし」と厳しく批判した。

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 共和党のクリスティー前知事は米ABCニュースの番組で、「正直に言って、大統領の弁護団のふるまいは国民的な恥さらしだ」と述べた。

 クリスティー氏は、トランプ氏の弁護団が「不正選挙があったと法廷の外ではしきりに主張するが、いざ法廷に入ると、不正選挙だと主張しないし、不正選挙だと陳述しない」と批判した。

「私は大統領を支持してきた。2度にわたり、大統領に投票した。けれども選挙には結果というものがある。実際に起きていないことが起きたかのようなまねをし続けるわけにはいかない」と、前知事は述べた。

 クリスティー氏は2016年大統領選で、現職州知事としては真っ先にトランプ氏を大統領候補として表立って支持した。今回の選挙では、大統領候補討論会に向けての準備を手伝った。ただし、11月4日未明の時点でまだ開票が続いているにもかかわらずトランプ氏が勝利を宣言した際には、時期尚早だと述べていた。

 トランプ氏の弁護団のうち、クリスティー氏はとりわけ、シドニー・パウエル弁護士を厳しく批判した。

 パウエル弁護士は、弁護団が19日に共和党全国委員会本部で行った記者発表で登壇。弁護団を率いるルディ・ジュリアーニ氏らと並び、不正選挙があったと具体的な証拠を示すことなく力説した。特にパウエル弁護士は、投票機が数百万もの票をトランプ票からバイデン票に切り替えたと、裏づけを示さずに主張。ヴェネズエラや「共産主義の資金」などの介入があったなど、さまざまな陰謀論を、声を震わせながら強調していた。

 しかし、トランプ陣営は22日、パウエル弁護士と距離を置く声明を発表。パウエル氏は「独自に法律家として活動」しており、「トランプ弁護団の一員ではない」と述べた。

 一方で、トランプ氏は今月初めのツイートで、パウエル弁護士は自分の弁護団の一員だと明記していた。

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 パウエル弁護士は米CBSニュースへの声明で、自分が「トランプ弁護団の一員ではない」という陣営の声明は理解しているとした上で、「トランプ氏や他の共和党候補に投票ながらその票を奪われた大勢の有権者」のために近く提訴するとコメントした。投票機による不正投票があったとしているが、その根拠は示していない。パウエル氏は保守派の活動家で、元連邦検事。

 22日にはほかにも、複数の共和党関係者の間から、トランプ氏に負けを認めるよう呼びかける動きが続いた。

 メリーランド州のラリー・ホーガン州知事が米CNNに対して、トランプ陣営が選挙結果を覆そうと様々な形で画策する様子から、「まるでこの国がバナナ・リパブリック(独裁政権が汚職まみれの政情不安定な途上国の意味)みたいに見えてきた」と述べた。ホーガン知事はさらにツイッターで、トランプ氏が「ゴルフをやめて負けを認めるべきだ」と書いた。

 ミシガン州選出のフレッド・アップトン下院議員はCNNに対して、自分の州はバイデン氏を選ぶと意思表示したと発言。ノースダコタ州選出のケヴィン・クレイマー上院議員は米NBCニュースに対して、バイデン氏の勝利を認めるとは発言しなかったものの、「政権移行手続きをとっくの昔に開始するべきだった」と述べた。

 アラスカ州選出の穏健派、リーサ・マーコウスキ上院議員は、「すべての州は自由で公平な選挙プロセスを確保するために取り組んだ。トランプ大統領は主張を法廷で争う機会を得たが、裁判所はこれまでのところ、いずれも根拠がないと判断している。選挙結果を変える目的で、多くの州議会議員に圧力をかける作戦など、前例がないだけでなく、この国の民主手続きと相容れない。もはや、正式な政権移行手続きを全面的に開始すべき時だ」と声明を発表した。

 トランプ陣営や支持者たちは、トランプ氏が負けた複数の州で票の無効化などを求めて提訴してきたが、そのほとんどの訴えが棄却されたり、原告側が取り下げたりしている。

 同陣営は激戦州ペンシルヴェニア州では数百万票の郵便票を無効にするよう提訴していたが、連邦地裁は21日、この訴えを棄却した。

 共和党支持者のマシュー・ブラン連邦判事は判決文で、トランプ陣営が「700万人近い有権者の権利を奪おうとした」と指摘。トランプ陣営の主張は「手当たり次第に雑につなぎ合わせた」「フランケンシュタインの怪物」のようで、「アメリカ合衆国において、これでは、たった1人の有権者の権利を奪う理由にさえならない。ましてや、人口6番目の州の有権者全員となれば、なおさらだ」と書き、この判決の結果、同陣営による同じ内容の再提訴を認めないという意味の表現を使い、強く批判した。

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 陣営の法廷戦略を指揮するジュリアーニ弁護士は、控訴する方針を示している。

 連邦地裁の判断を受けて、選挙人20人を擁するペンシルヴェニア州は23日にも、バイデン氏の同州での勝利を認定する見通し。バイデン氏は同州で、8万1000票以上の差で勝ったとされる。

バイデン陣営は組閣作業

 トランプ氏が負けを認めず、通常の政権移行手続きの開始を認めないことから、バイデン陣営は通常ならば政権移行チームが利用できるはずの連邦政府の施設や予算を使えずにいる。また、次期大統領をはじめ次期政権チームに共有されるはずの機密情報など重要情報を得られずにいる。新型コロナウイルスのワクチン供給計画に関する情報も得られていないとして、バイデン氏は人命にかかわりかねない事態だと批判している。

 そうした中で、バイデン氏は24日にも閣僚候補の第一弾を発表する方針という。すでに大統領首席補佐官に選ばれているロン・クレイン氏が22日、ABCニュースに明らかにした。

 クレイン次期首席補佐官は、「記録的な人数のアメリカ人がトランプ政権を拒絶した。それ以来、ドナルド・トランプは民主主義を拒絶している」と述べた。

 さらにクレイン氏は、来年1月20日の就任式について、バイデン陣営は新型コロナウイルスの感染拡大が国内でまた急激に悪化している状況から、「規模を縮小」した式典を計画していると話した。

アメリカの選挙人制度

 全国的な得票数ではバイデン氏が約600万票リードしているが、アメリカの大統領は全国的な得票数では決まらない。

 各州の人口などをもとに割り当てられた選挙人計538人(連邦上下両院の定数合計に、首都ワシントンの代表3人を加えたもの)が大統領候補に直接投票し、過半数270人の票を獲得した候補が当選する。バイデン氏が今月3日の選挙で獲得した選挙人は306人、トランプ氏は232人となっている。

 各州がそれぞれの選挙結果を認定する最終期限は、12月8日。

 これを受けて各州の選挙人が12月14日、それぞれの州で集まり、大統領候補に直接投票する。通常ならば11月3日の選挙の結果を受けて、選挙人538人のうち、306人がバイデン氏、232人がトランプ氏に投票する。この投票結果を1月6日に連邦議会の上下両院合同本会議が開票し、その時点で次期大統領が正式に決まる。

 各州の選挙人は11月3日の選挙の結果に沿って、自分の州で勝った候補に投票するのが通常の手続き。選挙結果を受けて、勝った側の党が選挙人を決める州もあれば、選挙前に各党が選挙人候補を指名し、選挙結果を受けて州知事が任命する場合もある。通常の手続きでは、たとえばミシガン州の選挙人16人は全員がバイデン氏に投票する。

 しかし、トランプ陣営が選挙結果を法廷で争うかたわら、共和党が多数のミシガンやペンシルヴェニアなどの州議会に働きかけ、選挙人の選定に影響力を行使しようとしているとみられる。

 連邦法によると、もしも州の有権者が「選択をしなかった」場合は、州議会が選挙人を選ぶことができることになっている。

 ただし、有権者が「選択をしなかった」と立証するのは困難で、トランプ陣営はこれまでのところ大規模な不正があったと法廷で立証できずにいる。

トランプ盟友「トランプ氏弁護団国家の恥」痛烈批判

CNN.co.jp 2020年11月23日(月)14時20分配信

 米国のトランプ大統領が大統領選の結果を覆そうとし続けていることについて、大統領の盟友だったニュージャージー州のクリス・クリスティー前知事が22日、無益な策略はもうやめるべき時だと進言した。

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 クリスティー前知事は、選挙に不正があったという証拠をトランプ大統領は何も示すことができず、弁護団は混乱状態にあると指摘、今は国家を優先させるべき時だと訴えている。

 ABCの番組に出演したクリスティー氏は「もし不正の証拠があるのなら出すべきだ」と述べ、投票に不正があったという大統領の主張に同調しない共和党の知事を大統領の弁護団が中傷しているとして非難。「率直に言って、大統領の弁護団の振る舞いは国家の恥だ」と断じ、トランプ陣営のシドニー・パウエル弁護士が、共和党のブライアン・ケンプ・ジョージア州知事を非難している行為をやり玉に挙げた。

 ジョージア州は20日に最終集計結果を確定させ、バイデン前副大統領が勝利したと発表した。これに対してトランプ陣営は21日、再度の集計を行うよう申し立てていた。

「これは弁護士として言語道断の行為だ」とクリスティー氏は述べ、「私はこれまでずっと大統領の支持者だった。私は大統領のために2度投票した。だが選挙には結果がある。まるで起きなかったことが起きたかのように行動し続けることはできない」と強調。「もしも証拠を出すことができないのであれば、それは証拠が存在しないということだ。最も大切にしなければならないのは国家だ。私が共和党員であり、自分の党を愛しているのと同じくらい、国家を優先しなければならない」と力説した。

 共和党のメリーランド州知事ラリー・ホーガン氏も22日、CNNの番組の中でトランプ陣営を手厳しく批判し、「党内でもっと多くの人が声を上げないことを恥ずかしく思う」と語った。

「我々はかつて、世界中の選挙監視を行い、選挙に関しては最も尊敬されている国だった。それが今ではまるでバナナ共和国(訳注:政情が不安定な貧しい小国の意味)のように見え始めている。馬鹿げたことはもうやめるべき時だ」とホーガン氏は述べている。

 この発言に対してトランプ大統領は22日、ホーガン知事は「RINO(「名ばかり共和党員」の意味)」だとツイートした。対するホーガン知事は大統領に対し「ゴルフをやめて敗北を認めよ」と迫った。

 ホーガン知事は以前からトランプ大統領に対して批判的で、今年の大統領選挙では投票用紙に「ロナルド・レーガン」と記入すると宣言していた。

 ホーガン知事やクリスティー前知事に加え、ポール・ミッチェル下院議員やスーザン・コリンズ上院議員、リサ・マコウスキー上院議員といった多くの共和党の大物議員が、正式な政権移行プロセスの開始を支持すると表明している。共和党のフレッド・アプトン下院議員も22日、円滑な政権移行プロセスの必要性を強調した。

 中韓が「RCEPに込めた真の狙い”」日本どう振る舞うべきか 

ダイヤモンドオンライン 2020年11月24日(火)6時03分配信/真壁昭夫(法政大学大学院教授)

わが国を含め15カ国がRCEP協定に署名

 11月15日、日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、およびアセアン10カ国(ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)の計15カ国が「東アジア地域包括的経済連携(RCEP)協定」に署名した。

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 インドは国内事情から参加しなかったものの、世界のGDPの約30%を占める大貿易圏構想が形になったことの意義は大きい。特に、わが国にとって最大の輸出先である中国、第3位の韓国を含む大型の自由貿易協定(FTA)が合意に至ったことは重要だ。

 今回のRCEP形成の陰には中国の思惑が強く影響している。国際社会において孤立が目立つ中国は、RCEPを一つのきっかけにアジア地域での存在感を高め、米国に対抗する力をつけたいと考えているはずだ。中国にとってRCEPは自国経済の成長を目指し、共産党政権の体制を強化する有力な手段だ。

 また、経済面で中国を重視してきた文在寅(ムン・ジェイン)大統領にとって、中国が関税撤廃を重視することは都合がよい。韓国はTPPには参加せず、中国が重視するRCEPには参加する。RCEP署名によって文政権は、米中に対してうまく振る舞い、より有利なポジション取りを華南が得ているのだろう。韓国にはRCEPを通してわが国に接近する意図もあるだろう。

 今後、わが国に求められることは、RCEPを足掛かりにして世界経済の成長の源泉として重要性高まるアジア新興国との関係を強化することだ。それは、わが国が、RCEP参加を見送ったEUや米国、インドとの経済連携を強化するために欠かせない。中長期的に考えた場合、わが国が自力で親日国を増やし経済連携の強化を目指すことが国益に合致する。

RCEPの全体像と署名成立の重要性

 わが国をはじめ中韓など15カ国が参加するRCEPの意義は、アジア地域に世界最大規模の自由貿易経済圏が誕生することだ。まず、その全体像を把握しよう。RCEPはGDPだけでなく、貿易総額や人口の約3割、わが国の貿易総額のうち約5割を占める地域をカバーする。その規模は世界のGDPの約13%をカバーする「TPP11」を上回る。わが国の工業製品の輸出に関して、14カ国で約92%の品目の関税が段階的に撤廃される。

 米国とEUはRCEP参加を見送った。その一方、わが国は米国とはFTAを、EUとはEPA(経済連携協定)を結んでいる。

 RCEP署名によって、わが国には世界の自由貿易を促進する“ハブ”としての機能を発揮することへの期待が高まったといってよい。英国の経済学者であったリカードは比較優位の理論を提唱して自由貿易の促進が経済成長に資すると説いた。その理論に基づいて世界経済は成長してきた。わが国はより多くの国・地域を巻き込んだFTAおよびEPAを目指すべきだ。

 足元の世界経済の環境を踏まえると、米中対立が激化し、米国の大統領選挙が終了したタイミングでRCEP署名が行われたインパクトは大きい。

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 そう考える要因の一つとして、米国のトランプ政権の政策がある。2017年1月20日にドナルド・トランプ氏が米国の大統領に就任した後、米国は対中制裁関税などを発動し、世界のサプライチェーンは混乱し、貿易量は減少した。また、トランプ大統領は点数稼ぎ(トランプ・ファーストの政策)のために中東政策を重視し、アジア地域を軽視したといえる。

 2020年11月の米大統領選挙で国際協調を重視する民主党のジョー・バイデン氏が当選を確実とした直後のタイミングでのRCEP署名は、今後の米国の通商政策に無視できない影響を与えるだろう。バイデン氏はインド太平洋地域の安定を重視し、アジア政策を強化するとみられる。

 そして制裁関税とは異なる方策(人権問題や知的財産と技術の保護強化)などによって、対中強硬姿勢を強めるだろう。安全保障や経済運営面で、米国にとってアジア地域の重要性は高まる。バイデン氏がTPP復帰に言及していない中、RCEPが米国の外交・通商政策とどのような化学反応を起こすかが注目される。

RCEPに込められた中国と韓国の思惑

 また、わが国とFTAを締結してこなかった中国と韓国がRCEPに参加することも重要だ。これまで、中国は貿易の自由化に積極的ではなかった。本来であれば中国は、関税引き下げが伴う自由貿易よりも、補助金政策などの強化によって自国産業を保護し、その競争力の向上を優先しなければならない。

 しかし、足元の中国は、米中対立に加えて、インド、台湾、オーストラリア、EUなどとの関係の冷え込みに直面し、国際社会から孤立している。中国は関税引き下げを受け入れることでRCEP参加国にある意味で譲歩し、孤立を食い止め、アジア地域での存在感を高めたい。中国のRCEP参加は、共産党指導部の焦りの裏返しといえる。

 中国のメガFTA参加は、国際通商体制が大きな転換点を迎えたことを意味する。RCEPによって、わが国の工業製品の対中輸出にかかる関税の86%が撤廃される見込みだ。アジア地域における中国経済の重要性は一段と高まるだろう。

 それと引き換えに、中国は様々な要求を参加国に突き付け、アジア地域での足場を固めようとするはずだ。長めの目線で考えると、RCEP加盟国の一部において中国の“デジタル人民元”を用いた資金の決済が行われるなどし、米ドルの信認に支えられた国際通貨体制に揺らぎが生じる展開は排除できない。

 国家資本主義体制を強化して一党支配体制をつづけるために、共産党政権がRCEPをどう活用するかは重要な論点だ。対中輸出の増加は重要な一方で、RCEP参加国における中国の影響力拡大のリスクをどう防ぐか、わが国は方策を各国と練らなければならない。

 経済面で中国との関係を重視してきた、韓国の文在寅大統領にとってRCEPの意義は大きい。それによって文大統領は、中小企業などに対中輸出増加の活路を提供したいだろう。また、韓国はわが国との貿易に関しては産業への打撃を警戒し、自動車や機械の関税撤廃は見送った。

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 その一方で、韓国にはRCEPによってわが国の高純度素材などを輸入しやすくなるとの目論見もあるだろう。そう考えると、RCEPは韓国が経済面での中国への依存を一段と高めるとともに、わが国に近づく重要な契機になる可能性がある。わが国は韓国に対して引き続き毅然とした態度で臨めばよい。

自由貿易推進に向けたわが国の役割期待

 ワクチンの国際供給体制の確立を含めコロナショックから世界経済が立ち直るために、FTAやEPA推進の重要性は高まっている。それによって各国は自国の得意な分野を伸ばし、雇用の創出などを目指すことができる。

 わが国はTPP11、日米貿易協定、日・EU、日印のEPA、さらにはRCEPなどを通して、直接的、間接的に各国と国際貿易体制の強化に取り組んでいる。自由貿易の推進によって経済の安定と成長を目指すという点において、国際社会の中でわが国の立場は相対的に良いといえる。RCEPが署名された今、自由貿易推進の旗手としてのわが国の役割、期待は高まっていると考えるべきだ。

 今後、わが国に求められるのは、中国の進出に直面するアジア新興国との連携強化だ。公衆衛生や環境、安全な上水道の整備といったインフラ整備支援などをわが国は迅速に実行し、アジア新興国の信頼を獲得しなければならない。

 そのためには、着実な実行力が欠かせない。インドとの関係強化も重要だ。経済成長の限界を迎え労働コストが上昇する中国からインドなどに生産拠点を移す各国企業は増えている。

 このように、世界経済のダイナミズムの源泉として、アジア新興国地域の重要性は一段と高まっている。わが国がアジア新興国との関係を強化することは、わが国と欧州各国との関係強化に不可欠だ。それができれば、わが国が米国のバイデン次期政権にTPP復帰を促すことも可能だろう。

 つまり、わが国は自力で国際世論を味方につけ、自由資本主義の考えに則った、より高次元の(競争やデータ管理などのルールの統一化を伴った)経済連携を目指し、それに米国を巻き込むべきだ。突き詰めて考えれば、それが、わが国が自力で自国経済の安定を目指し、国家資本主義体制の強化のために海外進出を目指す中国への包囲網を形成することにつながる。

 わが国政府は国内企業の強み(精密な製造技術や高品位の素材開発力)の向上をより積極的にサポートし、アジア新興国や米中から必要とされる存在を目指すべきだ。政府がRCEP署名成立をアジア新興国向けの経済外交の推進に生かすことを期待したい。

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2020年11月 8日 (日)

【速報!米大統領選】“郵便投票”開票で趨勢決まる✍バイデン氏「当選確実」

 バイデン氏当確、NY中心部お祭り騒ぎ「トランプ、お前はクビだ 

朝日新聞デジタル 2020年11月8日(日)8時38分配信

 米大統領選でバイデン前副大統領の当選確実の報が伝わると、ニューヨーク中心部では沿道で飛び上がったり、手を振ったりして喜ぶ人たちの姿が見られた。車からクラクションを鳴らす人たちもいた。

 観光名所のタイムズスクエアには直後から大勢の人が集まった。歌を歌い、踊って喜びを爆発させる若い女性らの姿もあり、お祭り騒ぎに。トランプ大統領が過去に出演していたテレビ番組での決めぜりふ「お前はクビだ!」などとの声も上がった。

 民主党の上院トップでニューヨーク州選出のチャック・シューマー上院議員も姿を見せ、「米国の暗黒の時代は終わった」などとバイデン氏の当選を歓迎した。

 近くに住む演劇制作者のトム・タンゴラさん(41)は「すばらしい気分だ。国家的な悪夢がようやく終わった。この4年間、世界の恥だった」と語った。劇場関係者のトニー・スタントンさん(58)はカマラ・ハリス上院議員が初の女性副大統領に決まり、「ホワイトハウスに女性が入るときがきた。とても興奮している」と話した。

 菅首相バイデンハリス両氏に祝意 大統領選勝利確実で 

ロイター 2020年11月8日(日)8時07分配信

 菅義偉首相は8日朝、米民主党のバイデン候補が大統領選に勝利したとの米メディアの報道を受け、バイデン氏とハリス副大統領候補に対して祝意を表明した。

 菅氏は日本語と英語でツイッターに投稿し、「ジョー・バイデン氏及びカマラ・ハリス氏に心よりお祝い申し上げます。日米同盟をさらに強固なものとするために、また、インド太平洋地域及び世界の平和、自由及び繁栄を確保するために、ともに取り組んでいくことを楽しみにしております」とした。

菅首相とは良好バイデン東アジア各国首脳相性

JBpress 2020年11月8日(日)18時01分配信

 「私は誓う。国を分断させるのではなく、団結させる大統領になると。赤色(民主党)と青色(共和党)に分かれた州ではなく、団結した州を見る大統領になると。この国を、世界が尊敬する、癒やされた国にする!」

 日本時間の11月8日昼前、米デラウェア州ウィルミントンで、ジョー・バイデン前副大統領が、副大統領に就くカマラ・ハリス上院議員を伴って、高らかに勝利宣言した。大統領選挙の投票から4日も経っての勝利宣言は、極めて異例である。

菅首相、ツイッターを使っていち早く祝福メッセージ

 日本では、菅義偉首相がいち早く、ツイッターに祝福メッセージを投稿した。

 <ジョー・バイデン氏及びカマラ・ハリス氏に心よりお祝い申し上げます。日米同盟をさらに強固なものとするために、また、インド太平洋地域及び世界の平和、自由及び繁栄を確保するために、ともに取り組んでいくことを楽しみにしております>

 早速、日本政府関係者に聞くと、菅首相は「バイデン勝利」に上機嫌だという

 菅首相は、表向きは内政不干渉を貫いていたが、心の中ではバイデン勝利を願っていたのではないか

 もしもトランプ大統領が再選されたら、これまで世界で一番トランプ大統領から信頼を勝ち得ていた安倍晋三前首相のような芸当は、菅首相にはとてもできないそうなると、『日本に頼めばトランプ大統領に伝えてくれる』として擦り寄ってきていた各国首脳も、日本に期待しなくなるだろう

 その点、バイデン大統領なら、すべては一から仕切り直しなので、菅首相としてはよほどやりやすい加えてバイデン氏は、トランプ大統領のような直感によって物事を決め、かつ朝令暮改する指導者ではない国務省などが積み上げてきたものを重視するオーソドックスなスタイルだから、菅首相としては、自分と似たタイプに思えて親近感が沸くのだ

 日米ともに新時代というわけだ。

 次に、隣の韓国は「バイデン当確」をどう見ているのか。韓国政府関係者に聞くと、こう答えた。

 「バイデン氏は、故・金大中(キム・デジュン)大統領の旧友で、金氏が亡命中は何かと面倒を見てくれた。そして金氏が大統領になると、訪韓してネクタイをプレゼントしてくれたほどだ。2000年の歴史的な南北首脳会談も、バイデン氏が陰でバックアップしてくれた。そのため、金大中政権の流れを汲む文在寅(ムン・ジェイン)政権と、うまくいかないはずがない。

 文在寅政権でバイデン氏と一番パイプがあるのは、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官だ。アメリカ時代に、バイデン氏の側近たちと太いパイプを築いてきた。

 本来なら、年末に予定される内閣改造で、スキャンダルのあった康長官は交代すると見られてきた(注:行動自粛要請が出ているコロナ禍に、夫がアメリカに約1300万円のヨットを買いに行って大顰蹙を買った)。だがバイデン大統領誕生となれば、一転して留任するのではないか」

 バイデン当選の一報は、「青瓦台」(韓国大統領府)の人事にも影響を与え始めているというわけだ。 

かつては友好深め合ったバイデンと習近平だが・・・

 続いて、中国の関係者にも聞いてみた。

 「一言で言えば、これまで4年間のアメリカの『素人政権』が、これからは『プロ政権』に変わるという印象だ。つまり中国にとって、バイデン政権はトランプ政権以上に、手強い交渉相手になると覚悟している。

 第一に『同盟』の重視だ。トランプ大統領は『アメリカ一国主義』だったので、TPP(環パートナーシップ協定)、パリ協定(地球気候変動枠組協定)、イラン核合意など、次々に国際協定から離脱してきた。これは自由貿易や国際協定を重視する中国の存在感を、相対的に高めた。

 また、EUとの亀裂も深め、NATO(北大西洋条約機構)は半ば機能不全に陥っていた。中国が進める『一帯一路』(ワンベルト・ワンロード)は、陸上ルートも海上ルートもヨーロッパがゴール地点なので、トランプ時代の米欧分断は中国に有利に働いてきた。ところがバイデン時代の到来とともに、米欧の再結束が図られるだろうから、中国包囲網が強まるだろう。

 第二のキーワードは『人権』だ。民主党は伝統的に人権問題を重視するので、バイデン政権は新疆ウイグル自治区、チベット自治区、内モンゴル自治区、香港などに関して、中国を批判してくるだろう。

 バイデン氏は、オバマ政権時代に副大統領を務めていた頃、習近平副主席とカウンターパートで、相互に往来して友好を深めてきた。孫には中国語を習わせているとも言っていたほどだ。

 だがアメリカのトップに立てば、立場もまったく異なる。つまり『バイデン副大統領』と『バイデン大統領』は別人と考えている」

 中国と対立する台湾の与党・民進党の関係者にも聞いた。

 「蔡英文政権とトランプ政権は、1979年に中華民国(台湾)がアメリカと国交を断絶して以降、最も緊密な関係を築いてきた。もしトランプ大統領があと4年務めるなら、その任期中に、蔡英文総統とトランプ大統領の歴史的な台米首脳会談を開いたり、台米間の国交を再び樹立したり、台湾に米軍が駐留したりというところまで進む可能性があった。それだけに非常に残念だ。

 だが、台湾とアメリカの民主党との関係が悪いわけではない。民主と人権を重視するという理念を共有しているからだ。この伝統的な理念外交を前面に押し立てながら、新たな台米関係を築いていきたい」

オバマがしたように無視だと困る北朝鮮

 もう一カ国、北朝鮮の当局者には聞けていないので、想像するしかないが、トランプ大統領と3度も会談したことを誇り、大統領選直前にトランプ大統領がコロナウイルスに感染した際には見舞いの電報まで送った金正恩(キム・ジョンウン)委員長なので、さぞかし落胆しているのではないか。一方のバイデン氏は、10月22日のテレビ討論会で、金正恩委員長のことを「悪党」呼ばわりしている。

 かつてのバラク・オバマ政権の対北朝鮮政策は、「戦略的忍耐」だった。いわば無視である。北朝鮮のような国にとって、アメリカに強硬に来られるのも困るが、無視されるのはもっと困るだろう。

 ともあれ、バイデン新政権が東アジアにも、新時代をもたらすことは確実だ。菅政権には、ぜひ機を掴んでほしいものだ。

 落選トランプ氏、資金不足深刻法廷闘争へ献金呼びかけ 

スポーツ報知 2020年11月8日(日)5時00分配信

 CNNなど米主要メディアは7日(日本時間8日)、米大統領選で民主党のバイデン前副大統領(77)が共和党の現職トランプ大統領(74)を破り、勝利を確実にしたと伝えた。一時、トランプ氏の優勢が伝えられていたペンシルベニア州において、郵便投票で票を積み上げて逆転したことなどを背景に、選挙人の過半数である270人以上を獲得した。一方、トランプ氏は一部州で票の集計停止を求めて法廷闘争に打って出る姿勢を示しており、バイデン氏勝利で最終決着するかどうかは、依然として不透明な部分もある。

 開票が始まって数時間後の現地時間4日未明に、早々に行った“勝利宣言”は、完全に勇み足だった。トランプ氏が現職大統領では1992年のブッシュ(父)氏以来となる敗北を喫した。

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 とはいえ負けを認めるつもりは一向にない。米大統領選では、劣勢の候補者が「敗北宣言」をして勝者をたたえ、それを受けて当選者が「勝利宣言」をするのが通例。だが、トランプ氏は敗北宣言どころか、ツイッターでバイデン氏に対し「大統領職を奪取したと誤った宣言をするべきではない。私だって宣言できるのだから」とけん制している。

 さらに、バイデン氏が勝利した州で不正投票があったことを証明するために提訴する準備を着々と進めている。ロイター通信によると、トランプ陣営が裁判費用などのために少なくとも6000万ドル(約62億円)を献金によって集めようとしているという。

 トランプ氏が大統領の座に必死にしがみつくのは、「破産危機」が理由との説もある。「不動産王」として米経済誌「フォーブス」の長者番付に名を連ねるが、今年9月に所得税未納を報じられた際には、ゴルフ場やホテルなどの主要事業で巨額の損失を出しているとも言われた。選挙戦でも年初にはバイデン氏の10倍近い資金量でスタートを切ったものの、10月の時点では3分の1ほどに。借金も積み上がっており、献金の半分はその返済に回される予定になっている。

 ただ、トランプ氏の主張には根拠がなく、共和党のキンジンガー下院議員が「不正の懸念があるなら証拠を示して裁判で主張すべきだ」と指摘するなど、身内から批判も噴出。すでに提訴が退けられた州もあり、瀬戸際に立たされている。

 英首相「歴史的功績」バイデン氏称える 大統領選勝利確実で 

産経新聞 2020年11月8日(日)7時32分配信

 米大統領選で民主党のバイデン前副大統領が勝利したとの報道を受け、英国のジョンソン首相は7日、自身のツイッターで「歴史的功績を祝福する」とたたえた。「米国は私たち(英国)の最も重要な同盟国だ。気候変動や貿易、安全保障といった優先事項において緊密に協力することを期待している」とした。

 ラーブ英外相も同日、ツイッターでバイデン氏の得票数が歴代大統領選で史上最多だったことを受け、「歴史的な勝利」と投稿。「(バイデン氏が率いる)新たな政権と働けることを楽しみにしている」とした。敗北を認めない意向を強調している共和党のトランプ大統領については「(大統領選は)接戦で、トランプ氏は懸命に戦った」との発言にとどめた。

 一方、英国内では、バイデン氏の米大統領就任が、今年5月に開始した米英間のFTA交渉に影響を及ぼすとの懸念も広がっている。

 英紙テレグラフ(電子版)は今月7日、トランプ氏からバイデン氏への政権交代によって「(FTA交渉の進行が)遅くなる」と分析する国際貿易の専門家の発言を紹介した。英メディアによると、英国の欧州連合(EU)離脱を支持し、英国とのFTA交渉を前向きに進めてきたトランプ米大統領と異なり、バイデン氏はEU離脱に懐疑的でFTA交渉を優先しないとみられている。

 アイルランド系移民の子孫のバイデン氏は、1998年のベルファスト合意で終結したアイルランドと英領北アイルランドの紛争がEU離脱によって再燃することを懸念しているとの見方もある。

 ジョンソン英政権は今年9月、英国がEUから離脱する条件を定めた発効済みの離脱協定について、英EUが北アイルランド和平を維持するために決めた項目の一部を変更する法案を提出。EUは「国際法違反」と法案を批判したが、バイデン氏もジョンソン氏の動きを牽制した。バイデン氏はツイッターで「(北アイルランド和平が)EU離脱の犠牲になるのは許せない」と投稿。英国がベルファスト合意を尊重しなければ、米英のFTA協定は結べないとの考えを示した。

 バイデン氏は国益のために国際法違反もいとわないジョンソン氏の姿勢をトランプ氏と重ねて批判したことがある。英メディアによると、バイデン氏は昨年12月、「(ジョンソン氏は)トランプ氏のクローン」と表現した。

 ただ、英紙フィナンシャル・タイムズ(同)は、ジョンソン氏は環境問題やイラン核問題などでトランプ氏よりバイデン氏に近い考えを持っていると分析した。

BBC英米関係格下げも」英首相バイデン氏に祝意

朝日新聞デジタル 2020年11月8日(日)7時21分配信

 英国のジョンソン首相は7日、米大統領選で当選を確実にしたバイデン氏をツイッターで祝福した。ジョンソン氏は「米国は私たちの最も重要な同盟国だ。気候変動から貿易や安全保障に至るまで、共通する優先事項に緊密に協力して取り組むことを楽しみにしている」と投稿。女性初の副大統領となるハリス氏についても「歴史的偉業」とたたえた。

 ラーブ外相もツイッターで「接戦となり、トランプ氏も懸命に戦った」と現職を持ち上げつつ、「新政権との協力を楽しみにしている」とつづった。

 英メディアもバイデン氏の当選確実を速報した。トランプ氏はジョンソン氏を「英国のトランプと呼んで好意を示し、英国の欧州連合(EU)離脱を支持した数少ない世界の指導者の一人だった。英国内では、親EUとみられるバイデン氏は、貿易などで英国よりもEUとの関係を優先させるとの見方もある。英BBCは「英国と米国の『特別な関係』は格下げに直面するかもしれない」などと伝えている。

仏大統領もバイデン氏に期待

 フランスのマクロン大統領は7日、自身のツイッターに「米国民が彼らの大統領を選んだ。ジョー・バイデン、(副大統領となる)カマラ・ハリス、おめでとう!」とつづり、「我々は多くの克服すべき課題を抱えている。一緒に仕事をしよう」と呼びかけた。

 マクロン氏はこれまで、トランプ政権を自国第一主義だとして批判を重ねてきた。バイデン氏は、マクロン氏が重視する地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の復帰を掲げており、バイデン新政権が国際協調にかじを切るよう、期待を示した格好だ。

『親トランプ』📝ブラジル大統領沈黙まもる

朝日新聞デジタル 2020年11月8日(日)7時16分配信

 米大統領選でバイデン前副大統領の当選確実が報じられ、チリやアルゼンチンなど中南米の大統領らは相次いでバイデン氏と副大統領となるハリス氏を祝福するメッセージをツイッターなどに投稿した。一方、トランプ氏と関係の近いブラジルのボルソナーロ大統領は、当確が報じられてから4時間あまりがたってもメッセージを発していない。

 ボルソナーロ氏は投票翌日の4日、「私の姿勢ははっきりしている。トランプ氏の再選を信じている」と発言。選挙中にバイデン氏がアマゾン火災について言及したため、ボルソナーロ氏は「内政干渉だ」と批判していた。

 だが、バイデン氏勝利の公算が高まった6日、ボルソナーロ氏は「私がブラジルで最も重要な人物ではないように、トランプ氏は世界で最も重要な人物ではない。最も重要なのは神様だ」と軌道修正していた。

 また、トランプ政権で厳しい経済制裁を科されたキューバのディアスカネル大統領は犯罪的な経済封鎖でキューバをひざまずかせようと夢見る者がいるという故フィデル・カストロ氏の言葉をツイッターに投稿したまま更新していないベネズエラのマドゥロ大統領は、中国と関係を深めているとする動画付きのコメントを投稿し、米大統領選については反応を見せていない。

 北朝鮮韓国が『トランプ勝利』を熱望した理由 

現代ビジネス 2020年11月8日(日)8時01分配信/牧野愛博(朝日新聞編集委員)

各国がバイデン待望の中…

 11月3日投票の米大統領選は大接戦の様相を呈している。バイデン元副大統領が勝利する流れが強まっているようにも見えるが、トランプ大統領は敗北を認めず、法廷闘争も辞さない構え。当選者が決まるまで、なお、若干の時間が必要になりそうだ。

 選挙を見つめる西側諸国外交官の本音はバイデン支持。在京の西側外交官の1人は「バイデンの当選を祈るような気持ちで見守っている」と語る。日本外務省の本音も同様だ。外務省関係者の1人は匿名を条件に「もうトランプ政権と付き合うのは限界だ。再選したら、今度はG7(主要7カ国)首脳会議から離脱すると言い出しかねない」と語っていた。

 なんでもかんでも金勘定に置き換え、同盟国や友好国の事情など一瞥もしない。そんなトランプ大統領の再登場だけは勘弁してほしいというわけだ。

 そんななか、トランプ再選を待ち望んでいる首脳もいないわけではない。日本の近隣では、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅大統領だ。

 なぜ、両政権はトランプ再選を願うのだろうか。その戦略は東アジアの安全保障にどんな影響を与えるのだろうか。

バイデンを罵る北朝鮮

 朝鮮中央通信など北朝鮮の国営メディアは7日夜現在、米大統領選について一切沈黙を守っている。ただ、これまでの報道ぶりをみれば、金正恩氏らがトランプ再選を願っていることは一目瞭然だ。

 金正恩氏の実妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は7月10日に発表した談話のなかで、「金正恩委員長は、トランプ大統領の活動で必ず良い成果があることを願うという自身のあいさつを伝えるようにと述べた」と強調している。「良い成果」とは、大統領再選という意味だろう。

 一方、北朝鮮はバイデン氏を悪し様にけなしてきた。朝鮮中央通信は昨年5月や11月の報道で、バイデン氏が金正恩氏を「独裁者」「暴君」などと中傷したとして猛烈に反発。こうしたバイデン氏の主張を「政治家はおろか人間として備えるべき初歩的な品格も備えていない俗物の詭弁」「狂犬の断末魔のあがき」などとこき下ろした。北朝鮮はもともと、バイデン氏が副大統領としてコンビを組んだオバマ大統領のことも「熱帯林の猿」などとひどい言葉を投げかけてきた。

 北朝鮮がトランプ再選に期待をかけるのは、2019年2月に決裂した米朝首脳会談のリターンマッチを願うからだ。

 当時、トランプ大統領は北朝鮮が「寧辺(ニョンビョン)核施設+α」の廃棄に応じれば、制裁の緩和が可能だと主張した。金正恩氏は当時、寧辺核施設だけの放棄にこだわり、会談は物別れに終わったが、「寧辺核施設+α」の提案は、北朝鮮にとって悪くない話だ。

 米政府は韓国に対し、北朝鮮の核関連施設は300近くあると説明している。このうち、ウラン濃縮施設だけで10カ所前後にのぼる。このうち、数か所の廃棄に応じたところで、北朝鮮にしてみれば痛くもかゆくもない。

 まして、北朝鮮はすでに核兵器を保有している。米政府は北朝鮮の核兵器は50~60個に達すると計算している。そのうち、わずか1個だけでも隠し通すことができれば、北朝鮮は体制を維持するための抑止力を失わずに済む。

 トランプ政権は北朝鮮の完全な非核化という目標は捨てていないが、2018年6月の米朝首脳共同声明は「朝鮮半島の非核化」を目指すとしている。北朝鮮は、北朝鮮が保有する核兵器・核関連物質だけではなく、北朝鮮を狙う可能性がある米国の核兵器・核関連物質もすべて廃棄してこそ、「朝鮮半島の非核化」が達成できると身勝手な解釈をしている。

 最終目標はもちろん、核の完全廃棄であっても、いつその目標が達成できるかは、誰にもわからない。結局、「核廃棄交渉」は「核軍縮交渉」に変質せざるを得ない。

 北朝鮮は現在、米中新冷戦の恩恵を受け、中国から最低限の食料やエネルギー支援を受けるめどをつけている。中国から北朝鮮に向けた食料や原油の公式輸出統計はわずかなものだが、国連安全保障理事会傘下の北朝鮮制裁専門家パネルの調査などによれば、中国などが洋上で、北朝鮮船舶に制裁決議が定めた量を上回る石油精製品などを輸出している模様だ。

一刻も早くトランプと会いたい

 ただ、外貨だけは思うように入ってこないようだ。平壌にあるロシア大使館は10月29日、フェイスブックへの投稿で、北朝鮮外務省が平壌駐在の在外公館と国際団体に対し、ドルではなく北朝鮮のウォン(1ドル=8000ウォン)を使うよう求めたと明らかにした。この措置の背景には、外貨不足に悩む北朝鮮当局が、外交団からも外貨を回収しようとする意図があるのかもしれない。

 韓国の情報機関、国家情報院が11月3日に韓国国会情報委員会でおこなった説明によると、このところ北朝鮮によるサイバー攻撃が増え、1日平均162万件に達している。2016年の41万件からほぼ4倍に増えた計算だが、その内訳は、金銭を詐取する目的が多いという。

 いくら食料とエネルギーが大丈夫でも、外貨が不足すると困ることがある。金正恩氏の権威を示すための国家プロジェクトが進まないのだ。

 金正恩氏は今年3月、「最大の重要事業」として平壌総合病院の建設を10月10日の労働党創建75周年までに終わらせるよう厳命したが、その後まったく音沙汰がない。同様に日本海側の元山(ウォンサン)葛麻(カルマ)海岸観光地区に建設していた大規模なホテル群も、建設途中でたなざらしの状態になっている。いずれも、外貨がないため、海外から購入する必要がある高級医療器具や内装品などが手に入らないからだとみられる。

 金正恩氏が側近たちに下賜するプレゼントの確保もままならない。国情院による11月3日の説明では、金正恩氏の体重は2012年8月に90kgだったが、昨年は130kg、そして今は140kgに達しているという。毎年6~7kg増え続けている計算だ。それだけ、ストレスが多いということなのだろう。

 金正恩氏にしてみれば、一刻も早くトランプ大統領と会談し、核関連施設の一部廃棄と引き換えに外貨を得る道筋をつけたいところだ。

文在寅が望むレガシー

 そして、同じようにトランプ大統領の再選を待ち望んでいるのが、韓国の文在寅政権だ。

 もちろん、韓国政府は公式には中立の姿勢を維持している。韓国大統領府の徐薫(ソ・フン)国家安保室長は11月4日の韓国国会で、米国大統領選がどのような結果になろうとも、米韓同盟の緊密な協力のもと、朝鮮半島の非核化と平和体制の構築にすべての努力を傾注すると語った。

 だが、ソウルの政界関係筋は「文政権の本音は、トランプ再選。この政権の唯一最大の関心事項は南北関係でレガシーをつくることだからだ」と語る。

 トランプ再登板により、米朝首脳会談が再び開かれ、北朝鮮による一部核廃棄と米国による制裁の一部緩和が合意されれば、文在寅政権が待ち望んでいた北朝鮮に対する経済支援が可能になる。北朝鮮から南北協議の席で「散々やると言って、何も進んでいない」となじられてきた南北の鉄道連結事業や、北朝鮮の名峰金剛山(クムガンサン)への個人観光なども実現できるかもしれないと期待しているからだ。

 こうしたなか、韓国大統領府は5日午後、文在寅大統領主催で外交・安全保障関係長官会議を開き、米大統領選後の対応について協議した。

 韓国メディアによれば、李仁栄(イ・イニョン)統一相は5日の国会答弁で、「ポスト『戦略的忍耐』にしっかりと備え、韓米間の協力関係を確立することが重要だ」と述べたという。バイデン氏が当選すれば、オバマ政権が行ってきた「北朝鮮が核・ミサイル廃棄の動きを示すまで、米国は制裁を続けながら、忍耐強く待ち続ける」という戦略に回帰するとみているわけだ。バイデン政権になって米朝関係が振り出しに戻れば、文政権が南北関係改善に乗り出す機運も遠ざかることになる。

落ち着いて考えてみれば…

 もちろん、バイデン政権の登場が、韓国の助けになることも多い。その代表格が、すでに今年3月に期限切れを迎えてしまった在韓米軍駐留経費を巡る交渉だ。

 トランプ大統領は在韓米軍の駐留経費の大幅増を繰り返し要求。当初の5倍増という途方もない要求は取り下げたものの、50%増を求め、13%増から一歩も退かない構えの韓国との間で交渉が暗礁に乗り上げている。在韓米軍の規模縮小など、米韓同盟への悪影響も懸念されているなか、バイデン政権が登場すれば、この問題は一気に解決に向かうかもしれない。

 また、日米韓3か国の政府関係者の間では、バイデン政権になれば、日米韓の3カ国協力に向けたテコ入れに乗り出すだろうという見方が強い。オバマ政権は定期的に日米韓外務次官級協議を開催。朴槿恵(パク・クネ)政権が2016年11月、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)に署名することを後押しした。

 韓国は11月半ば、朴智元(パク・チウォン)国家情報院長を日本に派遣するが、これは日韓徴用工判決問題による日韓関係の決定的な悪化を避ける手段を避ける目的があるとされる。韓国の政界関係筋の1人は「バイデン政権が誕生すれば、当然、韓日関係の改善を求めてくる。それを見越して、ちゃんと関係改善に努力している姿を見せるという意味もある」と説明する。

 論理的に考えてみると、バイデン政権の方が、同盟関係を結ぶ韓国にとっては利益が大きいように見える。トランプ政権は確かに北朝鮮問題の進展を「促進」こそさせるかもしれないが、それは事実上の核軍縮交渉への変質といった、東アジアの安全保障にとって危険極まりない結果を招きかねない。

 米国をだまして事実上の核保有国の地位を得るとともに制裁の緩和をもくろむ北朝鮮が、トランプ政権の継続を望む気持ちは、よくわかる。だが、北朝鮮が喜ぶ展開は、逆に言えば韓国にとって「百害あって一利なし」という局面をもたらしかねない。加えて、トランプ政権は米韓同盟の弱体化をもたらす可能性もある。

 文在寅大統領の任期は2022年5月までだ。北朝鮮は当然、「なんでも支援したい」と言ってくれる文政権から、何らかの利益を得ようとするだろう。廬武鉉(ノ・ムヒョン)政権の際も、2008年2月の任期切れまで4ヵ月と迫った2007年10月に南北首脳会談を行ったことがある。来年になれば、北朝鮮は再び韓国に秋波を送り、夏の東京五輪などの機会を使って朝鮮半島の平和機運を盛り上げ、韓国から支援を引き出そうとする可能性が高い。

 文在寅政権が、2018年2月の平昌(ピョンチャン)冬季五輪に続き、再び北朝鮮に手玉に取られることのないよう祈りたい。

 ゴルフ場で“敗戦知ったトランプ氏「選挙は全くわっていない」負けを認めず法廷闘争か 

HUFFPOST 2020年11月8日(日)5時48分配信

 民主党のジョー・バイデン氏が大統領選の勝利を確実にした11月7日(現地時間)、対立候補で現職大統領のトランプ氏はバージニア州スターリングでゴルフ中だった。

 バイデン氏の当確を知ったトランプ氏は、声明を発表。「バイデン陣営が誤った勝利を宣言している」と主張し、強い憤りを表した。

 声明には「この選挙が全く終わっていないのは、はっきりした事実だ。ジョー・バイデンはどの州でも勝者の認定はされていない。ましてや再集計が必要な激戦州や、我々の陣営が訴訟を起こして最終的な勝者を決めるであろう州では、勝利していない」と綴られている。

訴訟や不正投票…これまでの主張を繰り返す

 トランプ氏は、激戦州のフロリダ州やオハイオ州を制した後の11月4日に、勝利に必要な選挙人を集めていないにも関わらず、一方的に「勝利宣言」をした。

 しかしその後にバイデン氏がウィスコンシン州とミシガン州で勝利し、ペンシルベニア州とジョージア州でも票を伸ばすと、トランプ陣営は票集計の差し止めを求める裁判などを複数の州で起こした。

 これまで、それらの訴訟の主張が認められたケースはないが、トランプ氏は声明で「我々の陣営は月曜日に訴訟の手続きをとり、選挙の法律がきちんと守られ、正しい勝者が選ばれたかどうかを確認する」と述べて、新たな訴訟を起こす用意があることを伝えた。

 さらに、これまで繰り返してきた「バイデン氏は激戦州で不正な票を集計している」と根も葉もない主張を改めて強調。

「バイデンは何を隠しているのだ?私はアメリカの人々が、民主主義が求める正しい集計をされるまで、安心して休めない」とコメントした。

 トランプ氏は7日朝、Twitterにも「選挙の後に何千もの不法な票が集められた」と投稿したが、この投稿にはTwitter社から「コンテンツの一部またはすべてに異議が唱えられている」「誤解を招いている可能性があります」警告のラベルが貼られている。

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2020年11月 4日 (水)

【速報!米大統領選】大票田で続々<トランプ候補勝利>決着は「郵便投票」開票次第!?

 トランプ氏「今夜声明出す。大勝利だ」—バイデン氏も勝利を確信 

Bloomberg 2020年11月4日(水)15時14分配信

 トランプ米大統領は4日、「私は今夜声明を出す。大勝利だ」とツイートした。どの勝利に言及しているかや、声明発表の時間は明らかにしなかった。

 トランプ氏は、民主党のバイデン前副大統領の陣営について、「選挙を盗もうとしている。われわれは決してそうはさせない」と別のツイートで主張した。一方、バイデン氏はこれより先、「今回の選挙で勝利する軌道にあると確信している」と表明した。

米大統領選で「ペンシルベニア州」が大きな注目を集める理由

Forbes JAPAN 2020年11月4日(水)16時30分配信

 開票が始まった米大統領選の勝者の決定において、重要なカギを握る州のひとつがペンシルベニアだ。激戦州のなかでも特に同州が注目されるのは、郵便投票が相当数にのぼったなかで、同州では投票日前に票の集計を行うことが認められておらず、一部の郡では投票日の翌日以降に集計が開始されるためだ。

 投票日当日の開票結果でドナルド・トランプ大統領の優勢が伝えられ、それを受けてトランプは一方的に勝利宣言が行うことも考えられる。その後に進められた郵便投票の開票で民主党のジョー・バイデン候補が追い上げ、勝利すれば、大きな混乱が生じることになり得る。

 特に他州で両候補が獲得した選挙人の数に大差がなく、同州での勝者が最終的な結果を決めることになった場合、または同州での両候補の得票数が非常に僅差だった場合には、その可能性が高い。

 選挙法の専門家、カリフォルニア大学アーバイン校のリック・ハーセン教授は米紙ニューヨーク・タイムズに対し、選挙結果が僅差であれば、最終的にはペンシルベニア州によって、勝敗が決まることになるとの見方を示している。

選挙前から混乱

 ペンシルベニア州が郵便投票の開票を始めるのは、投票日の午前7時以降と決められていた。前倒しで作業を開始するための法案が提出されていたが、下院・共和党の協力が得られず、成立には至らなかった。

 同州の最高裁判所は10月23日、郵便投票に記載された署名と登録されている署名(有権者登録を行った際の署名など)が一致しないことを理由に票を無効としたり、異議を申し立てたりすることを認めない判断を示した。開票作業はこれにより、ある程度スムーズに行われるようになったとみられている。

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 ただ、同州では投票日から3日後(11月6日午後5時)までに届いた郵便投票を有効な票として受け付ける。共和党はこの締め切り日を認めた州最高裁の判断を不服として連邦最高裁判所に申し立てを行い、訴えは退けられたが、最高裁は同時に、投票日の後にこの決定を見直す可能性があることを示唆している。

ペンシルベニア州が結果を左右?

 つまり、僅差だった場合には、ペンシルベニア州の最終的な投票結果は、最高裁の判断に影響を受けることになるとも考えられる。

 同州は最高裁が結果を覆す可能性がある判断を示した場合に備え、投票日後に到着した投票用紙をほかの用紙と分けて保管。無効となる可能性がある郵便投票を明確に把握できるようにしている。これは、トランプが「すべての郵便投票が無効だ」と主張し始めることを予見しての対応だ。

 同州のジョシュ・シャピロ司法長官は10月29日、米紙ワシントン・ポストに対し、州内で郵便投票を行ったのは多くが民主党の支持者であり、トランプが郵便投票の結果について、「法廷で異議を申し立てることを予想している」と述べている。

トランプは同州の不正を批判

 トランプと共和党は激戦州のなかでも最も緊張感が高まっていたペンシルベニア州について、郵便投票の締め切り日から期日前投票の回収箱、投票立会人、郵便投票そのものまで、あらゆることに異議を申し立ててきた。

 選挙活動中には郵便投票の締め切り日について、「われわれの国にとっての災い」と批判。フィラデルフィアが回収した郵便投票を保管するために設置した衛星投票ステーションに立会人を配置しなかったことについては、それらが「正式な投票所ではないためだ」として、「不正が行われている」と主張していた。

 フロリダ大学の米選挙プロジェクト(U.S. Elections Project)によると、今回の選挙で郵便投票を申請した同州の有権者は309万8947人。そのうち投票日までに、250万6557票が回収された。同州のキャシー・ブックバー州務長官によれば、大方の開票作業が終了するのは6日になる見通しだ。

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 大阪都構想2度も否決されたたった一つの理由 

PRESIDENT Online 2020年11月4日(水)18時16分配信/沙鴎 一歩(ジャーナリスト)

府と市の「二重行政の解消」が目的だったはず

 いわゆる「大阪都構想」が11月1日の住民投票で否決された。なぜ大阪都構想は再び否決されたのか。ひとことで言えば、市民の間から盛り上がった「草の根運動」ではなく、どこまでも政治色の強い運動だったからである。

 沙鴎一歩は9月11日付の記事「吉村市長と松井市長は、なぜそこまで『大阪都構想』にこだわるのか」で、「公明党の政治的思惑で決まったことなのである」と指摘した。政治的思惑で決まった住民投票は盛り上がりに欠けるため、再び否決されるだろうとみていた。

 本来、大阪都構想の目的は、大阪府と大阪市の二重行政の解消だった。具体的には東京都をモデルに交通基盤整備などの広域行政を大阪府に一元化し、福祉や子育てなど身近な住民サービスを特別区に担わせる構想だった。

公明党の方針転換がなければ今回の住民投票は行われなかった

 大阪都構想は、日本維新の会が旗印にしてきた政策である。地域政党の大阪維新の会を創設した元大阪市長の橋下徹氏によって提案され、2015年5月に住民投票が実施された。だが、そのときも僅差で否決され、橋下氏が政界を引退するきっかけとなった。

 初めから政治的な産物だった。しかも橋下氏という勢いがあって発言力の強い政治家から生まれた構想だった。

 昨春、後を引き継いだ大阪維新の会代表の松井一郎氏と代表代行の吉村洋文氏が、知事・市長のダブル選を仕掛けてともに当選した。これもかなり強引な手法だったと思う。

 さらに驚かされたのが、公明党だった。公明党は松井・吉村コンビの圧勝を見て大阪都構想賛成に方針を転換し、その結果、賛成多数で今回の2度目の住民投票が決定した。

 公明党の方針転換がなければ今回の住民投票は行われなかった。大阪府内の衆院小選挙区で全国最多の4議席を持つ公明党は、次の衆院選挙で大阪維新の会(日本維新の会)と対決して票を減らすことを避けようとしたのである。維新は次期衆院選で対抗馬擁立をちらつかせていた。公明党はこれを恐れ、維新と手を結んだ。維新以外の全政党が反対した前回の住民投票での構図が一変したのである。

連立を組む自民党の大阪府連が反対するなかで異例の応援

 松井氏ら維新の幹部にとっての最大の誤算は、公明党の支持母体である創価学会の反発だろう。告示後の10月18日には、公明党の山口那津男代表が大阪入りし、松井氏らと街頭で都構想への賛成を訴えた。国政で連立を組む自民党の大阪府連が都構想に反対するなかでの異例の応援だった。

 松井氏が学会幹部に働きかけ、公明党がすり寄ってきた結果だったが、これまで維新と敵対してきた創価学会の反発は根強かったようだ。維新も公明党も、政治的思惑から大阪都構想を推進したツケだろう。

 大阪市長の松井氏は1日深夜に記者会見し、「2度負けたことは政治家としての力不足に尽きる。僕自身のけじめをつけなければならない」と語り、政界引退を明言した。一方、大阪府知事の吉村氏も記者会見を行い、「市民の判断を率直に受け止める。都構想再挑戦を僕がやることはない」と話した。

「『説明が不十分』との声は最後まで消えなかった」と朝日社説

 11月2日付の朝日新聞の社説はこう解説する。

 「大阪市が担う施策のうち、大型のインフラ整備など広域にわたるものを大阪府に移し、特別区は教育や福祉など身近な行政に集中する。そうして、過去に見られた府と市による二重行政や主導権争いを防ぐ。これが都構想のねらいだった」
「だが市民の間には、特別区に移行した後、行政サービスはどう変わり、どれだけの負担を求められるのか、疑問と不安があった。再編後の財政見通しについて試算が乱立したこともあって、『説明が不十分』との声は最後まで消えなかった」

 大阪市民は東京をライバルとみているわけではないだろう。大阪の文化や歴史は東京よりもずっと古い。「大阪市」という名称は、そんな大阪市民にとってかけがえのないものなのである。

 政治的思惑が優先され、本来の狙いがあやふやになったことで、住民投票で問われていることもわかりづらくなった。朝日社説が指摘するように大阪市民にとっての「疑問と不安」が解消されなかったのだ。

大阪市民は判断に迷い、翻弄され続けた。責任は政治にある

 朝日社説は続けて書く。

 「残念だったのは、これだけの労力と費用をかけながら、地方自治の本質に迫る議論が深まらなかったことだ。行政への参加を住民にどう促し、地域の特性に応じた街づくりを、いかに進めるかという課題である」

「人口270万人余の大阪市に対し、新設予定だった四つの特別区は約60万~75万人。区長と区議会議員は選挙で決まり、独自の制度を設けたり、施策を講じたりできるようになることが利点の一つとされていた」

「きめ細かく施策を展開するという考えも、都構想とともにお蔵入りということではあるまい。『大阪市』の下でどう工夫を凝らすか。引き続き検討してもらいたい」

 労力と費用だけではない。少なくとも5年以上の時間が費やされた。その間、大阪市民は「大阪市をなくすべきか。それとも存続させるべきか」と判断に迷い、翻弄され続けた。責任は政治にある。その責任を取る意味でも朝日社説が主張するように大阪市長や大阪府知事、そして維新には、工夫を凝らしてほしい。

「大阪市民の結論は示されたと受け止めるべきだ」と産経社説

 同じく11月2日付の産経新聞の社説(主張)は「平成27年の前回に続く否定である。大阪市民の結論は示されたと受け止めるべきだ」と訴え、こう分析する。

 「都構想は大阪維新の会が主導し、大阪の自民党などが反対してきた。賛成派と反対派の言い分は正面から対立し、都構想の長所と短所は分かりにくかった」

「住み慣れた市をなくすことへの抵抗は強かったとみられる。大きな権限を持つ政令指定都市であればなおさらだ。住民サービスや財政面での先行き不透明感もふくらんだのだろう」

 「分かりにくい都構想の長所と短所」「強い抵抗」「先行き不透明感」。どれも今回の住民投票が政治的思惑を優先したことに由来する。大阪市民という「草の根」から生まれた住民投票であれば、こうはならなかったはずだ。

問題の本質が「政治ショー」にあることを忘れてしまったのか

 産経社説はさらに訴える。

 「結果は出たといっても、反対派はこれでよしとしてはならない。投票運動では市がなくなることへの不安を強調してきたが、ならば市を残してどうするかという前向きな議論こそもっと必要だ」

「賛成票も相当数が投じられた。全体を見れば単なる現状維持でよいということにはなるまい。地盤沈下が言われてきた大阪を改革せよという声が強いことを、反対派も直視しなければならない」

 産経社説は、反対派にも賛成派にもこれまでの道のりを振り返り、大阪のこれからを見つめる「前向きな議論」を求めている。いわば喧嘩両成敗である。朝日社説がよく使う手法だ。スタンスが明確ですっきりする産経社説らしさが失われている。がっかりさせられた。

 社説はその新聞社らしさが出てこそ、読みごたえがある。読者はそれを期待している。産経社説は9月4日付でこう主張していた。

 「大阪の将来を決める住民投票である。推進、反対派の動きも加速しようが、丁寧な説明によって市民の冷静な判断を仰ぐべきだ。住民投票を政治ショーの場としてはならない」

 産経社説は、問題の本質が「政治ショー」にあることを忘れてしまったのか。残念である。

 大阪市守った“自民のマドンナ”投票用紙の文言が勝負の分かれ目 

デイリー新潮 2020年11月4日(水)17時02分配信/粟野仁雄(ジャーナリスト)

「勝つまでじゃんけんか」と揶揄されながらも大阪維新の会(代表・松井一郎大阪市長)が実施にこぎつけた「大阪都構想」の住民投票が11月1日に行なわれ、約1万7000票差で反対派が勝った。これにより明治22年以来の「大阪市」の名が消滅することは避けられた。構想は大阪市を廃止して、24区を4つの特別区に再編成するというものだが、元々は知事時代の橋下徹氏がぶち上げた構想の修正版である。投票率は橋下氏が先導し僅差で否決された前回よりは下がったものの62・35パーセント。新型コロナ禍でも市民が強い関心を示した。

 堂島川沿いの超高級ホテル「リーガロイヤル大阪」で会見した松井氏は「すべて僕の力不足。けじめをつけなければならないので任期満了で引退する」と政界引退を明かした。橋下氏も2015年5月の住民投票で「維新の会の一丁目一番地」と掲げる「都構想が」が否決された際、任期満了での引退を決意しただけに、自分だけがいつまでもやるとは言えない。

 松井氏の決意を聞き、目にうっすら涙を浮かべて同席していた吉村洋文代表代行(大阪府知事)は「僕は都構想はもうやらない」としながらも進退については「任期満了までに考えたい」と含みを持たせた。二人の任期は2023年の春までだ。

 一方、勝利した自民党大阪府連本部での同党の会見は、新型コロナの影響で場所の狭さから記者クラブのみだった。大塚高司会長は「投票は市民を分断してしまった。今後は万博など維新と協力してやっていきたい」と話した。

 反対の急先鋒として走り回った同党大阪市議団幹事長の北野妙子氏(61)は「勝った負けたではなく結果に対しては安堵しています」と感謝し、「僅差のようですが、こんな投票が5年に二回もあってはならない。三度目は絶対にあってはならない」と強調した。北野氏は今回、関西では連日のようにテレビや新聞などに登場するなど、一挙に「大阪自民のマドンナ」になった感だった。

 10月末、淀川区の神崎川沿いのスーパーで街宣していた彼女は「忙しすぎて生まれて一か月の孫をまだほとんど抱っこしていないんですよ」と嘆いた。「都構想に反対票を」の訴えを聞いていた男性は「嘘やろ、ほんまに60過ぎとるんか、若いな」とその容姿に驚いていた。

 明るく振る舞っていたが想像を絶する重圧だった。前回まで、自民党で「都構想反対」の先頭を走ったのは「自民大阪のプリンス」、京大出身の柳本顕市議団幹事長だった。しかし柳本氏は維新の勢いに押され大阪市長選で二度続けて落選した。相手は維新の吉村洋文氏、そして一昨年、生き馬の目を抜く「クロス選挙」で府知事から入れ替わって立候補した松井氏だった。

 だが連敗とはいえ柳本氏は、都構想はなんとか阻止したのだ。北野氏は新幹事長としてこれを引き継いだ。個人の選挙なら落選してもある意味、「不徳の致すところ」で済む面もあるが、この住民投票の方が市民への影響、そして自民党への影響はずっと大きかった。

 しかも、当初、構想に反対していたはずの公明党が昨年の統一地方選で勢いを得た維新から前回の橋下氏同様に「構想に賛成しなければ選挙区に候補を立てる」と暗に脅され、おじけづいて賛成に回った。公明党発祥の地とされる大阪では重鎮の国会議員が複数いるためだ。府議会は単独過半数、市議会も半数近い維新、公明が賛成して投票実施は通ってしまった。

 さらには、一致団結して反対してきた大阪自民がこの夏、府議団から賛成者が出るなど足元もぐらついた。北野氏は「人気のある吉村知事が実現させた政策が自民の若手が言っていたことだったりで賛成に回ったようです」などと打ち明けていた。橋下氏は不在となれど跡を継いだ吉村洋文氏が、この春からの迅速なコロナ対策で人気が沸騰していたのも脅威だった。

 大阪市外選出の府議の離反は、権限がより強い市議の前で「お飾り」にされて面白くなかったことがあるとされる。都構想で府議の権限が高くなると目論んだのだ。元大阪府議でジャ-ナリストの山本健治氏は当時、「一生懸命やっとった北野妙子さんはまじめな女やから『この人ら、いったいなんなのよ』の思いやったやろう」と同情していた。

 自民府連が9月になってようやく「都構想反対」と決議した。それでも今回、自民支持層の3割以上が賛成に回ったことが出口調査などで判明している。

 もっとも難しいのは大阪と中央で、自民と維新の関係が「ねじれ構造」になっていることだ。地元では維新と生きるか死ぬかの戦いをしているのに中央では安倍政権時代から、改憲などで賛成してくれる維新が半ば「かくれ与党」になっている。

 事実、維新は国会で自民法案のほとんどに賛成している。このため10月12日の告示以来の都構想反対の運動期間も自民は党中央部から応援は一切来ず、菅義偉総理も「地元が決めること」と達観していた。

勝敗の分け目は「投票用紙の文言」

 こうした困難な状況で奮闘した北野妙子氏の父禎三氏(故人)は自民党市議を8期務めた政治家だったため、政治家の何たるかは知る。なんと「私、森友学園幼稚園の出身なんですよ。籠池泰典さんの先代の園長の頃でそろばん教育に熱心ないい幼稚園でした」。政敵だった橋下徹氏は大阪府一の名門、北野高校での後輩にあたる。「橋下さんと以前、同窓会で記念写真を撮ったんだけど、これだけは表に出せないんです」と笑った。

 北野氏は大阪大学人間科学部を卒業後、商社マンの夫の仕事で中国に長く駐在員家族として子育てをし、そこで日本商工クラブの活動。帰国後、市議に転じた。市議会本会議の代表質問では「今、二重行政は何があるんですか?」と松井市長を問い詰め、松井氏から「今はありません」の言葉を引き出した。

 NHKや関西の民放局のテレビ討論会にも連日出演した。賛成が松井氏と公明党の土岐恭生市議団幹事長ら。反対が北野妙子氏と共産党の山中智子市議団幹事長だ。二人の鋭い追及に松井氏は話を逸らしたり「デマや」としか言えないようなことが多かった。筆者が見る限り、視聴者へのアピールは勝っていただろう。

 この頃から、それまで「賛成派がリード」と伝えられていた各メディアの世論調査も「反対派の追い上げ」「拮抗」などに変じてゆく。とはいえ「呉越同舟」に見られるマイナス面も大きい。前回、共産党と自民党はともに維新と戦ったが、自民党内から「共産党と一緒になるとはどういうことや」の反発が出て、維新に票を投じてしまうような支持者も出ている。

 そんな中での僅差の決着について北野氏は投票用紙に議会議決通り正確に「大阪市の廃止」と明記されていたことを要因に挙げる。前回は記載されていなかった。「大阪都構想」というのは維新の言葉であり、実際は「大阪市廃止と特別区設置に関する投票」なのである。「大阪市が残るとか、大阪都になると勘違いしている人が多かったんですね」と語る。

 維新旋風、 内部分裂、呉越同舟批判、ねじれ構造…。「大阪自民は橋下維新のおかげですでに崩壊状態になっている」(山本健治氏)とも言われる中、浪花の自民党をどう復活させるか。地図から消えかけた「大阪市」を守ったものの北野妙子氏がゆっくり初孫と遊べる日は遠そうだ。

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2020年10月15日 (木)

【11月米大統領選】12日「期日前投票」受付開始✍投票所に長蛇の列

 共和党カリフォルニア州支部、大統領選の投票箱撤去しない”方針 

ロイター 2020年10月15日(木)14時37分配信

 米共和党カリフォルニア州支部の幹部は14日、党が設置した大統領選挙の事前投票用紙回収箱は合法だと主張し、撤去しない方針を示した。

 同州のパディーラ州務長官とバセラ司法長官(どちらも民主党)は今週、共和党が少なくとも3郡に「非公式で未承認」の事前投票用紙回収箱を設置したのは選挙法に違反するとして、撤去を命じる通知書を送付。15日までに従わない場合は法的措置を取るとしていた。

 共和党関係者は、ロサンゼルス郡、フレズノ郡、オレンジ郡など複数の地域でここ2週間に党が用意した回収箱を設置したことを認め、設置場所は教会や陣営事務所の中のほか、銃販売店や射撃場などだとしている。設置した数は明らかにしていない。

 党関係者によると、有権者は各場所に配置された係員に投票用紙を預けることができ、回収した投票用紙は、州法の規定通り72時間以内に郡の選挙当局に引き渡しているという。

 共和党幹部はこれについて、民主党が多数派を占める州議会で可決された法改正の下で合法だと主張。カリフォルニア州ではこの法改正により、近親者や同一世帯以外の第三者が代理で投票用紙の受け取りと提出を行うことが認められた。

 共和党は「投票収集(ballot harvesting)」だとして法改正に反対していた。また、民主党候補や労働組合支持者が投票収集に動いているにもかかわらず、州当局は問題視していないと批判している。

 共和党カリフォルニア州支部の弁護士は14日、パディーラ州務長官への返答書で、党による回収箱の設置を違法とするのは誤っているとし、「州が昨年認めたばかりの行為の良い例だ」と主張した。

 トランプ大統領は13日夜、この問題を巡るロサンゼルス・タイムズ紙の記事をリツイートし、「民主党だけが(投票収集を)認められているというのか?裁判所で会おう。共和党員よ、懸命に戦え!」と投稿した。

 トランプ氏“大逆転”の秘策=バイデン氏への中国の資金工作暴露 

夕刊フジ 2020年10月15日(木)16時56分配信

 米大統領選(11月3日投開票)の世論調査で、現職のドナルド・トランプ大統領(74)は、民主党候補のジョー・バイデン前副大統領(77)に10ポイント前後の大差を付けられている。ただ、不動産事業の失敗からも、不死鳥のごとく甦ったトランプ氏は、奇跡の大逆転を狙っている。

 こうしたなか、マイク・ポンペオ国務長官が13日、米国の外交政策に関わるシンクタンクなどに対し、中国共産党政権をはじめ、外国政府による資金提供をウェブサイトで開示するよう求める声明を発表した。これは、反撃開始の狼煙ではないのか。

 「外交政策を遂行するうえでのシンクタンクの役割は、外国資金に関する透明性をこれまで以上に重要にしている」

 ポンペオ氏は、こう強調した。

 注目の声明で、研究機関に対する「中国やロシアなど一部の外国政府」による影響力拡大の試みに注意を呼び掛け、外国の国営企業などからの資金提供も対象にしている。

 「シンクタンク大国」とも呼ばれる米国では、民間の研究機関の提言が政府の政策決定に絶大な影響力を持つ場合も多い。ただ、過去には背後に外国勢力の影が見え隠れしたため、問題視されたこともある。

 米議会の米中経済安保調査委員会は2018年8月、中国共産党の外国でのプロパガンダ工作を担う中央統一戦線工作部(統戦部)が、ワシントンにある外交政策研究で著名な研究機関に対し、資金を提供していたとする報告書を発表した。

 著名な研究機関は、初代香港行政長官が運営する非営利団体から寄付研究講座などの資金提供を受けていたという。初代長官は、統戦部に近い諮問機関、中国人民政治協商会議の副主席を務めていた。

 この非営利団体は、中国人民解放軍の対外工作部門と協力し、ワシントンの中国大使館が使う広告代理店を利用して、ロビー活動も展開していたという。

 米国政治に詳しい福井県立大学の島田洋一教授は「左派系に限らず、保守系大手のシンクタンクにも中国共産党の資金がフロント団体を介して寄付され、幹部の責任問題になった例も聞く。寄付講座を立ち上げて、『親中派』の人間に担当させる手法もある。米国ではシンクタンクや研究機関のメンバーが政権中枢に入る場合も多い。中国側の思惑を察して資金提供を断ったケースもあるようだ」と語る。

 中国共産党政権は、新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)を引き起こしながら、世界各国から知的財産を収奪して、軍事的覇権拡大を進めている。「自由・民主」「人権」「法の支配」を重視する米国は、中国の動きを警戒している。

 ポンペオ氏は、国務長官就任前は、中国と最前線で対峙する、米中央情報局(CIA)の長官を務めていた。「対中強硬派」としても知られる。

 東京で6日に開催された日米豪印外相会談で、ポンペオ氏は「(新型コロナの感染拡大は)中国共産党が隠蔽したことで事態が悪化した」「連携して中国共産党の腐敗、威圧から守らないといけない」と語った。

 これに先立つNHKのインタビューでは、「これは米国vs中国という問題ではない。『自由』と『専制政治』のどちらを選ぶかの問題だ」「次の世紀が、ルールにのっとった国際的秩序による支配になるか、中国のような威圧的な全体主義国家による支配になるのか、という話だ」と指摘した。

 米国のシンクタンクに情報開示を求めた今回の声明は、対中融和路線を取り続けた民主党オバマ政権の問題点を示し、「親中派」とされるバイデン氏を攻撃する狙いもあるのではないのか。

 国際政治学者の藤井厳喜氏は「トランプ政権による『中国による米国浸透工作』を示すキャンペーンの1つだ。米国はオバマ政権時代から、中国に食い込まれてきた。インパクトの強いシンクタンクの問題を最後に持ってきたのだろう。バイデン氏は『息子の中国疑惑』も取り沙汰された。中国との関係はヘビーだ。ポンペオ氏の声明は、こうした動きと表裏一体ではないか」と語った。

 前出の島田氏も「一般の有権者にどれほど訴えるかは分からないが、大統領選では1つのパンチになると考えられる」と語った。

在米ジャーナリストの私が、それでも「やっぱりトランプが勝つと思うつの理由

現代ビジネス 2020年10月9日(金)6時02分配信/安部 かすみ(NY在住ジャーナリスト)

衝撃が走ったトランプのコロナ感染

 これまでウイルスを軽視していたトランプ大統領が、新型コロナウイルスに感染した。しかも、大統領選挙の投票日1ヵ月前という一番大切な時期に。

 すでに退院したとはいえ、入院や自己隔離による治療プロセスは選挙活動を制限するため、大統領選の結果にも影響が及ぶだろうという懸念が聞こえている。またホワイトハウスでのクラスターにより、ずさんなウイルス対策や危機管理能力が問われることになった。

 新型コロナによる死者が21万人を超え、トランプ大統領の信頼度が低下していることは世論調査で幾度となく伝えられてきた。

 トランプ氏の陽性反応が発表された直後の10月4日のロイター/イプソスによる最新の世論調査でも、51%がジョー・バイデン氏を支持、41%がトランプ氏を支持と、バイデン氏が10ポイントもリード。これまでで最も大きな差を広げている。

 選挙活動のラストスパートで自身も側近も感染してしまうという、いわば「大失態」により、ますますトランプ氏の再選は絶望的ではと思うかもしれないが、ことはそう単純ではなさそうだ。

 すでにたくさんのアメリカ政治の専門家による予測は出ているので、ここでは周りの声やメディアへの反響を聞きながら、現地に住んでいて感じる「やはりトランプが再選するのではないか」と思われる空気とそのファクトを上げてみたい。

理由1 歴史的に見て、現職大統領が2期目も勝つ

 まずこれまでの歴史を振り返ってみると、現職の大統領が2期目も勝つのが通例となっている。

 第2次世界大戦以降に大統領選に臨んだ現職10人のうち、敗れたのは、カーター氏とジョージ・H・W・ブッシュ氏だけだ(ニクソン氏の辞任に伴って副大統領から昇格したフォード氏も入れると3人)。

 つまりは「よっぽどの失態」がない限り、現職大統領が再選されている。現職の大統領が有利なのは、党内の指名を勝ち取らなければならない対立候補に比べて、大統領選に向けたスタートダッシュが速くできるというのが大きい。

 また現職の大統領を敗北させるのはやや困難だ。その理由として「対立候補に比べ現職大統領は知名度も実績もある。それらは、資金集めや支持者集めに断然有利に働く」とは、ニューヨークの大手メディアで働き、2016年の大統領選を取材したこともある友人談。

 自身最大のメディアと呼ばれているツイッターのフォロワー数を比べてみても、トランプ大統領は8700万人、バイデン氏は1060万人と大きな開きがある。ちなみにトランプ氏が陽性結果を発表したツイートには、同氏のツイッターでは過去最高の180万人が「いいね」した。

 ちなみに、上記の当時現職大統領3人が再選できなかった理由として、内政がうまく機能しなかったり、景気悪化などが背景にあったからと言われている。

 直近のトランプ政権下での混迷や高い失業率は、トランプ氏の失態もそうだが、もとはコロナ禍のパンデミックによるもので(トランプ氏はずっと中国のせいであると強調している)、有権者がそれをどのように捉えるかが鍵となってくるだろう。

理由2 選挙活動費がそもそも段違い

 大統領選の選挙活動とは、有権者に「なぜ自分に投票すべきか」を伝える事業のようなもので、国民一人ひとりを説得するには莫大な費用がかかる。

 具体的にどのくらい大金が費やされてきたかというと、トランプ氏が2020年の選挙運動のために使った金額は、連邦選挙管理委員会の発表によると、2億4000万ドル(約250億円)。共和党と2つの関連委員会の活動費も含めると、2017年以降、過去最高額の9億8300万ドル以上(約1040億円)だと言われている。

 一方バイデン陣営が費やしたのは、1億6500万ドル(約170億円)で、トランプ氏と大きな開きがある。

 資金の多くは選挙集会の開催費や人件費、移動費、広告費などに使われる。中でも幅広く「顔を売る」ための広告費は無視できない。特に近年はテレビに加え、オンラインでも選挙広告が目立つようになってきた。

 筆者が今年9月に参加した、大統領選における政治広告のブリーフィングでは、ワシントン州立大学トラビス・リドアウト教授が、今年のキャンペーンの特徴として「デジタル(ソーシャル)メディアの重要性がより高まっている」と指摘した。

 アメリカの若年層でもテレビ離れが進んでおり、両陣営あわせてテレビ広告に費やされた10億ドル(約1000億円)に対し、フェイスブックとグーグルだけでも5億ドル(約500億円)とデジタルメディアを重視する姿勢がうかがえる。

 とくに6月には大量の広告が打たれたようで、トランプ陣営は4100万ドル(約43億円)以上、バイデン陣営は2700万ドル(約28億円)以上を費やしたと報道されている。

 デジタルメディアへの出稿で、投票率の低い若者の取り込みができるかが選挙選の結果を分けるもう1つの鍵となる。

理由3 足で稼ぐトランプ

 営業職ではよく「足で稼ぐ」と言われているが、これはいかにクライアントのもとに足を運んで対面で会うことが大切かを説明したものだ。心理的にも、人は直接会うことで相手のことを信用しやすくなったり、相手の言葉に心が多少なりとも揺さぶられたりするものだ。

 大統領選の選挙活動を見ていると、誰の目にも圧倒的にトランプ氏の「足で稼ぐ営業」が活発であり、バイデン氏のそれが足りていないことに気づく。

 コロナが猛威をふるっている最中でも、関係なく選挙集会を屋外で開き、8月の党大会でも大勢の有権者の前でスピーチをし、対面で「なぜ自分に投票すべきか」を直接説いてきたトランプ 氏(もちろんその行動に対する批判もある)。

 それに比べ、バイデン氏は感染防止を理由に公の場への登場をできるだけ制限している。感染拡大中は選挙集会を開かず、民主党全国大会も全4日間、史上初のバーチャル形式で通した。

 インタビューも、自宅の地下にある仮設スタジオからオンラインで受けるなどし、トランプ陣営からは「ハイディング・バイデン」(隠れているバイデン)と揶揄されてきた。

 その結果、トランプ氏は新型コロナに感染し、バイデン氏は感染していないのだが…。

 ともあれ、有権者にとっては、眼前でアピールをしてくれた候補者に気持ちが傾くのが自然な流れではないだろうか。

理由4 バイデン氏は決定打に欠ける?

 実は筆者の周りのトランプ反対派からも、良く聞こえてくるのは「バイデン氏はいい人そうだけど、大統領として決定打に欠ける」ということだ。

 バイデン氏の人柄に対するイメージは確かに良い。これまでいくつかセクハラ疑惑が浮上しているが、一般的には彼は苦労人であり、人の心の痛みがわかる思いやりのある人物、家族を大切にする理想の夫・父として見られている。

 しかし、話がアメリカという一国の大統領となると、どうだろうか。

 反トランプ派を声高に主張する筆者の友人の1人はある日、このように言った。「でもバイデンって頭が良くないんだよなぁ」。過去に、トランプ氏の顧問弁護士を務めるルディ・ジュリアーニ氏も、メディアで「長年バイデン氏を知っているが、彼は大統領になれるほど頭が良くない」と発言したことがあった。

 また、バイデン支持者からでさえも、バイデン氏について「エキサイティングな印象がない」や「大統領としてのカリスマ性に欠ける」という消極的な声が聞こえる。

 カマラ・ハリス副大統領候補が黒人票を獲得するのではと期待されているが、実際のところ黒人有権者からは「黒人として足りない」要素を指摘されている。

 ハリス氏の両親はジャマイカ人とインド人であり、「400年以上にわたって差別されてきたアフリカ系アメリカ人」とは違うルーツを持つから、「黒人だから投票しよう」というモチベーションには繋がらないということらしい。またハリス氏はラテン系の票とも特に強い繋がりはない。

 かと言ってトランプに人気があるかというと、筆者の住むニューヨークに限って言えば、相変わらず不人気だ。結局のところ、4年前と同様に「どちらの候補も不十分」「決定打に欠ける」と考えている有権者が周りに多い。

 だから投票する気になれなかったり、投票するにしても「こちらの候補は絶対になし」で消去法になるのかもしれない(4年前の選挙後、筆者はニューヨークの街頭で有権者を取材をしたことがあるが、「ヒラリーには投票していない...」と答えた人が意外と多くて驚いた記憶がある)。

理由5 陽性反応のニュースはむしろ選挙戦有利に

 トランプ氏のコロナ感染は有権者に大きなショックを与えたのは事実だが、だからと言って熱狂的なトランプ派の心変わりがあるとも思えない。

 トランプ氏の主なサポーターは白人のキリスト教福音派とされているが、彼らは聖書をもとに日本人が容易に想像できないほどの繋がりで一致団結しており、トランプ氏を崇拝している。つまりトランプ氏陽性のニュースで、支持派の結束力がより強くなった感が否めない。

 また、当地では陽性発覚時から「軽症で回復が早ければ早いほど支持者からはこれまで以上に崇拝されること必至」という空気が流れた。そして、陽性発表より3日後の5日には、入院先の医療センターを早々に退院し、マスクをとって公の場に現れ、「復活した姿」を見せつけた。

 感染ニュースが「最後の切り札」として使われた可能性はある。実際に感染後、アメリカはもちろん世界各国のトップニュースは「トランプ一色」になった。トランプ氏は5日、ツイッターで15回以上も「VOTE!」(投票せよ)と叫び、コロナに打ち勝った「アメリカの強い大統領」を印象づけたのだった。

 新型コロナ対策の失敗と自身の感染でトランプ離れも叫ばれているが、全体数から見たらそれらはほんの一部の人ではないかと思う。

 以上が、日々の生活を通して聞こえてくるアメリカ現地の声だ。

 ちなみに、ニューヨークタイムズ紙に「大統領選のノストラダムス」と呼ばれている歴史学者のアラン・リットマン氏は、1984年のレーガン大統領再選以来ずっと、独自の13指標に基づく予想を「すべて」言い当ててきた。

 2016年のトランプ氏の勝利も言い当てた数少ない専門家であり、「大統領になった後も弾劾されるだろう」ということも予測した。

 そんなアラン氏の最新予測は、13指標のうち7つがバイデン、6つはトランプ 、つまり「バイデン勝利」だ。これは本稿で伝えてきた、現地で感じる人々のなんとなくの空気感の真逆だが、これこそが大統領選の醍醐味と言えよう。

 これは毎回のことだが、いかなる専門家の予想もどんな世論調査の結果も、選挙戦とは投票結果が出るまでどう転ぶかまったくわからない。

 だからこそ現地で言われているのは、デモクラシー下でやれることを最大限やる=「投票権を有する者は“全員”投票することがとにかく大切」ということなのだ。

 アメリカ国民の多くが、いま「トランプ信者なっている 

Newsweek日本版 2020年10月15日(木)18時52分配信/グレン・カール(元CIA工作員)

自己イメージを揺るがす現実は一切受け入れず、都合の悪い真実は拒絶するか誰かのせいにするトランプ。その精神は既に国民のかなりの割合に伝播している

 ドナルド・トランプの新型コロナウイルス感染が判明して1週間余り。この騒動に注目が集まるなかで、見落とされている問題がある。その問題とは、米国民のかなりの割合がいわばトランプ信者になっていることだ。それが原因で大統領選の円滑な実施が危うくなり、ことによるとアメリカが内戦状態に陥りかねない。

 現職大統領の新型コロナ感染というニュースはたちまち、いかにも独裁者風の安っぽいお芝居の材料になってしまった。トランプはウォルター・リード国立軍医療センターに入院して程なく、医師の助言を聞き入れず、警護員を感染の危険にさらしてまで、病院の近くをドライブした。病院の前に集まった熱烈な支持者に謝意を示すために、ローマ法王のようにゆっくりと車を走らせるよう命じたのだ。

 トランプは、入院してわずか3日で強引に退院。病院からホワイトハウスへの帰還を皇帝さながらに演出した。夕方のテレビニュースの時間に合わせて、大統領専用ヘリコプターでホワイトハウスに降り立つと、いかにも英雄然と階段を上っていった(ただし、明らかに呼吸が苦しそうに見えた)。そして「臣下」たちを見下ろし、傲然とマスクをはぎ取って、ヘリコプターに向かって2分間敬礼してみせた。それから2時間もたたずに、この様子をまとめた動画がトランプ陣営から公開された。

 いまアメリカでは、国を揺るがしかねない2つの心理ドラマが進行している。1つは、トランプ個人の心理のドラマ。もう1つは、米国民が社会レベルで抱いている妄想のドラマだ。

 トランプの精神は極めて単純だ。トランプは、物事を全て勝ち負けを基準に考える。常に勝者の「ボス猿」でありたい。その自己イメージを揺るがすような現実は、一切受け入れない。都合の悪い真実はことごとく拒絶するか、誰かのせいにするのだ。

 しかし、病んでいるのはトランプだけではない。リーダーの言動は、集団の意識を形づくる力を持つ。理性や事実によって、そうした集団内の論理を覆すことは不可能だ。私はCIA時代に、そのような恐ろしい現象を経験したことがある。大統領が拷問を命じると、高潔なはずのCIA職員たちが(表面上の言動だけでなく)信念まで変えてしまったのだ。

 トランプと反知性主義と人種差別主義に関して、多くのアメリカ人の間で(とりわけ共和党支持者の間で)起きているのは、まさしくそのような現象だ。アメリカ社会の多様性が高まるのに伴い、白人男性たちは心もとない気持ちになり、強い不安を感じるようになった。その結果、そうした不安をなだめてくれるような幻想のとりこになりやすくなっている。

妄想と危うい集団思考に

 この層のアメリカ人は、退院したトランプがホワイトハウスで演じた英雄的指導者像をそのまま受け入れ、自分たちの「主君」であるトランプにとって不都合な事実は全て嘘だと決め付ける。

 そればかりか、トランプがテレビ討論会で白人至上主義団体に対して「下がって待機せよ」と述べたことも容認する。その後、武装した白人至上主義団体がミシガン州知事の拉致を画策していたことが明るみに出て、トランプがこの事件に関連して知事を批判するに至っても、そうした考えを変えようとしない。

 トランプは、自らの新型コロナ感染を政治宣伝の道具にし、エゴを満足させようとしている。そして、多くのアメリカ国民は、社会を覆う不安とリーダーの病理に触発されて、妄想と危うい集団思考に陥っている。その結果として脅かされているのは、アメリカ社会の平穏と民主主義だ。

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2020年10月 4日 (日)

【第45代大統領】入院後✍容体悪化「大きな懸念」予断を許さず

公式発表と相違、トランプ大統領容体きな懸念」と関係筋

AFPBB News 2020年10月4日(日)3時52分配信

 新型コロナウイルスに感染したドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の専属医らは3日、トランプ氏の容体は「とても良好」だと発表した。だがトランプ氏の容体に詳しい情報筋は、同氏のこれまでのバイタルサイン(生命徴候)には「大きな懸念」があり、今後の48時間が重要となるとの見解を示した。

 トランプ氏がウォルター・リード米軍医療センター(Walter Reed National Military Medical Center)に入院後初となる記者会見を開いた専属医のショーン・コンリー(Sean Conley)医師は、トランプ氏が現在、起き上がって歩ける状態にあり、ここ24時間は発熱がないと説明。せきや鼻づまり、倦怠感といった症状は改善し、酸素吸入も受けておらず「容体はとても良好」だと述べた。

 だがトランプ氏の容体に詳しい関係者は「大統領の過去24時間のバイタルには大きな懸念があり、治療の面では今後48時間が重要となる」と説明。「全快の明確な見通しはまだ立っていない」と述べた。ホワイトハウス(White House)は今のところこの情報についてコメントしていない。

 米メディアはトランプ氏が2日の入院前にホワイトハウスで酸素吸入を受けたとの情報を伝えていたが、これについて問われたコンリー医師は、検査を受けた1日とウォルター・リード入院後には酸素吸入は行われなかったとのみ言明した。

 もしも米国大統領重病になったら 権力や選挙はどうなる 

BBC News JAPAN 2020年10月4日(日)14時32分配信

 11月3日の米大統領選を目前に、ドナルド・トランプ米大統領が新型コロナウイルスに感染し、首都ワシントン近郊の陸軍病院に入院した。

 今後の展開がどうなるのか、きわめて不透明な状態になった。

 10月1日に新型ウイルス検査で陽性判定の出たトランプ氏は、10日間の隔離が必要となる。次の大統領候補討論会は今月15日の予定のため、日数的には出席可能だ。

 2日にフロリダ州で予定されていた選挙集会や、高齢者とのビデオ会議は中止された。

 他にも10日までの間に複数の支持者集会が予定されていたが、これは中止か延期をせざるを得ない。

選挙が延期される可能性は

 トランプ氏の隔離が必要になったため、選挙活動への歴然とした影響が出ることになった。

 では、大統領選は延期できるのだろうか? 

 アメリカの大統領選は4年ごとに11月最初の月曜日の次の火曜日に行うと、法律で決まっている。今年が11月3日なのはそのためだ。

 この日程の変更には法改正が必要だ。つまり、選挙の日にちを変えられるのは大統領ではなく、連邦議会だ。

 投開票日の変更には、上下両院の過半数が賛成しなくてはならない。下院は野党・民主党が多数党のため、選挙日程の変更を認める可能性は乏しい。

 たとえ選挙日程が変更されたとしても、合衆国憲法は大統領の1回の任期は4年で終わると定めている。そのため、トランプ大統領の現在の任期は2021年1月20日正午に、自動的に満了して終わる。

 この日程を変更するには、憲法を改正しなくてはならない。これには連邦議員か州議会の3分の2が賛成した後、全米50州の75%が同意しなくてはならない。これもやはり、実現はほとんどあり得ない。

もしもトランプ大統領が執務できなくなったらどうなる?

 現職大統領が病気のため執務ができなくなった場合、合衆国憲法の修正第25条第3項は、「大統領が、その職務上の権限と義務の遂行が不可能だと、上院の臨時議長および下院の議長に書面で通告した場合、大統領が権限および義務の遂行が可能だと書面で通告するまで、副大統領が臨時大統領として大統領職の権限と義務を遂行する」と定めている。

 つまり、もしトランプ大統領が病気のため職務が遂行できなくなった場合、マイク・ペンス副大統領に一時的に権限を委譲することができる。ペンス氏が大統領代行となる。トランプ氏は回復した後、大統領権限を再び掌握できる。

 大統領自身が権限委譲の手続きができないほど具合が悪い場合には、閣僚と副大統領が職務遂行不可能と宣言する。そして、現政権ではペンス副大統領が大統領代行となる。

 もしも大統領だけでなく副大統領も職務が遂行できなくなった場合は、大統領継承法にもとづき、下院議長が大統領代行となる。現在だと、民主党のナンシー・ペロシ下院議長だ。それだけに万が一この事態となれば、与野党間で法廷闘争が起きる可能性が高いと、複数の憲法学者は言う。

 仮に、下院議長が大統領代行を務めることができない、もしくはその意志がない場合は、上院議長代行が次の候補となる(上院議長は副大統領のため)。現在では、共和党のチャック・グラスリー議員だ。これも、法廷闘争が必至の事態だ。

大統領が傷病のため権限委譲したことは? 

 1985年にロナルド・レーガン大統領が、がんの手術のため入院した際には、ジョージ・H・W・ブッシュ副大統領(後の大統領)に権限を委譲した。

 2002年と2007年にジョージ・W・ブッシュ大統領が定期健診の一環として大腸内視鏡検査のため、麻酔で鎮静された際には、ディック・チェイニー副大統領に権限を委譲した。

大統領候補が出馬を続行できなくなったら? 

 もし万が一、何らかの理由で政党が選んだ大統領候補が、選挙本番でその役割を継続できなくなった場合には、党則の手続きが適用される。

 トランプ氏が大統領の職務を遂行できなくなった場合はペンス副大統領がそれを代行するものの、与党・共和党の大統領候補に自動的になると決まっているわけではない。共和党はすでに、トランプ氏を正式に候補に選出しているからだ。

 共和党の党則によると、共和党全国委員会(RNC)の委員168人が、新しい大統領候補を投票で決める。この場合、ペンス氏が投票対象の1人になる可能性は高い。

 もしもペンス氏が新しい大統領候補に選ばれた場合は、新しい副大統領候補が選ばれることになる。

 共和党も民主党も、いったん正式に選出した大統領候補を後から変更したことはない。

郵便投票や期日前投票の行方は? 

 すでに数百万人の有権者が、両党の候補者の名前を記した投票用紙を郵送している。それだけに、もし万が一、共和党候補が変更されたらどうなるのか、不確定な部分が多いと専門家たちは言う。

 一部の州では、投票所での期日前投票も始まっている。

 カリフォルニア大学アーヴァイン校のリック・ハーセン教授(法学)は、病気などのために出馬が続けられなくなった候補者の名前が投票用紙に記載されたまま、投票は続くだろうと書いている。

 しかし、アメリカの選挙で最終的に大統領候補に直接投票するのは、各州の選挙人だ。この選挙人が、新しい党候補に投票できるかどうかは、州法によって異なるし、それには異論もあるだろうという。

候補者が辞退した場合に、党の候補者を変更することはあり得るのか?

「何が起きようと、投票用紙にはトランプ大統領の名前が残る」と、ニューヨーク大学のリチャード・ピルデス教授(法学)は言う。

 理論上は共和党が、裁判所に候補者変更命令を求めることもあり得るが、現実的にはそれには時間が足りないという。

 地球最後に使われる軍用機2機がトランプ大統領の感染判明後に飛び立った理由 

WIRED 2020年10月4日(日)12時32分配信/LILY HAY NEWMAN

 ドナルド・トランプ大統領が10月2日(米国時間)の朝、メラニア夫人と共に新型コロナウイルスの検査で陽性の結果が出たことをツイートする数分前のことだ。2機の「ボーイングE-6B マーキュリー」が、公開フライトデータの地図上に現れた。このうち1機は米東海岸沖の進路、もう1機は西海岸沖の進路を示していた。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の時代においても、こうした飛行経路の航空機を夜間に目にすることは決して珍しくはない。だが、E-6Bは通常の民間航空機ではない。弾道ミサイルの発射指令を伝えるために使われている航空機なのだ。

 トランプ大統領の顧問のホープ・ヒックスが新型コロナウイルスの検査で陽性と診断されたニュースが10月1日に報じられたあと、飛行機の愛好家たちが2機のE-6Bの離陸を確認し、そこにある関係性を導き出した。おそらく、この2機の離陸はトランプが検査で陽性だったことに関連があり、米国の戦略軍はこの微妙な時期に“敵”に対して抑止のメッセージを送るために動いていたのではないか──。

 この予想は一気にSNSで拡散し、トランプの検査結果によって予想される影響への当惑と不安を強める結果となった。

ICBMまで制御できる飛行機

 E-6Bは非常に興味深い飛行機である。だが実際のところ、米国のミサイル防衛装置の一部として、定期的に離陸・飛行・着陸を繰り返している。E-6Bはいつでもすぐに飛び立てる準備ができている必要がある。要するに、準備万端なのだ。

「この2機の飛行は事前に計画された任務であったことを確認しています」と、米戦略軍メディア運用責任者のカレン・シンガーは、『WIRED』US版の10月2日の取材に答えている。「大統領が陽性を発表したタイミングは、まったくの偶然です」

 旅客機「ボーイング707」をベースに改造されたE-6Bは、基本的に米国の大統領と国防長官からの軍事命令を受け取り、その命令を米国の弾道ミサイル潜水艦に伝達するためにつくられた通信中継局だ。空中発射統制システム(ALCS)と呼ばれるプラットフォームを利用することで、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の通称「ミニットマン」をリモート制御する機能も備えている。

 地上ベースの通信システムが中断された場合に備えて、E-6Bは冗長性を確保する手段として機能する。また、近接性が必要となるLOS(直線距離での接続)の通信を確立する上でも欠かせない。E-6Bの基本任務はTACAMO(Take Charge And Move Out:任務を遂行して即撤退)として知られている。

「E-6Bは常に離陸しています。E-6Bの離陸に何か深い意味があるなんて考えもしませんでした」と、カリフォルニア州のミドルベリー国際大学院モントレー校東アジア核不拡散プログラムのディレクターであるジェフリー・ルイスは語る。

その重要な通信機能

 E-6Bには、目を見張るような機能がいくつか搭載されている。最も重要な機能のひとつは、超長波(VLF)通信プラットフォームだ。これは海面下最大60フィート(約18m)を潜航する核弾道ミサイル潜水艦との通信に使用される。

 ステルス潜水艦はその位置を隠す必要があり、多くの場合は通信のために浅い水深まで上昇したり、ブイを浅い位置に送ったりすることはできない。代わりに通信中継機と潜水艦の両方に巨大アンテナを装備する必要がある。それでも超長波システムは非常に低遅延、低帯域幅、低スループットであることから、わずかな量のデータの送信にも長い時間が必要になる。

 深海潜水艦に最短メッセージを送信するにも、E-6Bは特別な飛行操縦を実行することになる。具体的には、長時間にわたって急旋回を続ける。ぐるぐると旋回飛行することでアンテナを垂直に垂らした状態に保ち、まっすぐ水中に向かって通信するのだ。ほかにも超長波通信が可能な軍用機はあるが、特にE-6Bの中核任務となる。

一般市民に考えが及ばないこと

 E-6Bは、米戦略軍の空中指揮機としていつも飛行しているわけではない。だが、その前身である空軍の「EC-135」は、1961年2月3日から1990年7月24日までの29年以上にわたる任務で、常時少なくとも1機が飛行していた。現在はそれほど絶え間なく飛行しているわけではないが、準備演習は極めて一般的にある。

「普段、米国が命令後数分で1,000発以上の核兵器を使用する態勢を整えているという事実について、一般市民は考えることはありません」と、ミドルベリー国際大学院のルイスは語る。「そんなことは思いもよらないでしょう。正気の沙汰とは思えないからです。だから、何か起きたときに通常の準備体制を目にして、心の中で『ああ、これは大惨事に違いない。そうでなきゃ軍隊全体がこんな厳戒態勢にあるわけがない!』と考えるわけです。しかし、トランプが病気になったことが原因ではありません。普段からそうのなのです。それが気に入らないなら、そのことを問題とすべきかもしれませんね」

 ファッションデザイナー高田賢三享年81歳逝去 武漢肺炎で 

WWD 2020年10月5日(月)1時00分配信/JUN YABUNO(ファッション雑誌)

「ケンゾー(KENZO)」の創業者でもあるファッションデザイナーの高田賢三氏が4日、新型コロナウイルスの合併症により、パリ郊外のヌイイ=シュル=セーヌにあるアメリカン・ホスピタルで死去した。81歳だった。

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 高田氏は1939年兵庫県生まれ。文化服装学院を卒業後、64年に渡仏。その後「ケンゾー」の前身となる「ジャングル・ジャップ(JUNGLE JAP)」を立ち上げ、70年に初のコレクションを披露した。93年にはLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH Moet Hennessy Louis Vuitton)にブランドを売却し、99年に同ブランドのデザイナーを退任。2016年には、フランス政府からレジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを受章。20年1月にはラグジュアリーホームウエア&ライフスタイルブランド「K3」を立ち上げていた。

「ケンゾー」が属するLVMHファッショングループのシドニー・トレダノ(Sidney Toledano)会長兼最高経営責任者は、「私は70年代に彼がスタートしたブランドのファンだった。彼は素晴らしいデザイナーだったと思う。とても悲しい」とコメント。また、高田氏は「『ケンゾー』のチームをサポートしていた」と述べ、2月には現在同ブランドを手掛けるフェリペ・オリヴェイラ・バティスタ(Felipe Oliveira Baptista)新クリエイティブ・ディレクターによる初のショーにも来ていたと話した。

 また、フランスオートクチュール・プレタポルテ連合会(Federation de la Haute Couture et de la Mode)のラルフ・トレダノ(Ralph Toledano)会長は、「独創的なカットや多様な文化からのインスピレーション、エキゾチックなプリントで、賢三は紛れもなく東洋と西洋の融合というファッションの新たなページを記すことに貢献した」という声明を発表した。

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 新型コロナ1日感染者数1万7千人史上最多 

WoW!Korea 2020年10月4日(日)7時53分配信

 フランスの新型コロナの1日の感染者が1万7000人に迫り、史上最多記録となった。

 フランス保健省は3日(現地時間)、新型コロナの1日の感染者が1万6972人を記録したと発表した。 これは史上最高であるのはもちろん、前日より5000人程度急増したものだ。

 これでフランスの累積感染者は60万人を突破し、世界11位を記録することになった。

 死亡者は前日より49人増加し、計3万2198人となった。

 フランスで最近、感染者が急増しているのは、ヴァカンスから戻った若者たちから家族に感染しているためであり、寒風が吹くにつれ感染者がさらに増加していると専門家たちは予想している。

 熊本豪雨長引く避難生活 れた自宅被災者多数 

朝日新聞デジタル 2020年10月4日(日)8時30分配信

 熊本県南部を中心とした豪雨災害から、4日で3カ月を迎えた。いまも人吉市、球磨(くま)村、八代市、芦北町、あさぎり町の約700人が県内の避難所で暮らす。壊れた家に住み続ける「在宅避難者」もいるが、人数などの実態は自治体もつかめていない。避難が長期化するにつれ、被災者の生活状況の把握と継続的な支援が課題になっている。

 災害対策基本法は、避難所に身を寄せる被災者のほか、やむを得ない理由で避難所以外で過ごす被災者にも必要な生活物資や情報を届ける努力をするよう、自治体などに求めている。

 熊本県が「在宅避難者の可能性が高い」としているのは1日現在、人吉市と球磨村の計611人。避難所で配る弁当を自宅などから取りに来る住民を数えた。

 ただ、全半壊した住宅は約4500棟。一方、仮設住宅や公営住宅などへの入居や、その手続きが完了したのは775戸で、自宅にとどまったり、親族宅などに身を寄せたりする被災者も多くいるとみられる。県避難所等支援室の担当者は「(避難所以外に避難者が)どこに何人いるかもわからない」と話す。

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 戸別訪問で生活状況の調査を始めた自治体もある。

 球磨村は7~8月、全1447世帯のうち孤立などでたどり着けない集落を除く6割を訪問し、生活状況を聞き取った。時間が経つにつれ、生活習慣病の悪化や気持ちの浮き沈みを訴える声が増えているという。村の担当者は「時間が経てばニーズも変わる。定期的に訪問して必要な支援を届けたいが、日ごとに移動して所在がつかみにくい被災者もいる」と対応の難しさをにじませる。

 人吉市は避難所にいない高齢者や妊婦らを訪ね、要望を聞き取った。さらに広く被災者の生活状況を調べるため、罹災(りさい)証明書の申請をしていない世帯への調査も検討している。

 今回の豪雨では、熊本県で65人が死亡、2人が行方不明になった。大分、長崎、福岡、鹿児島の各県をあわせ九州で77人が死亡。全国での死者は84人にのぼった。

 半沢直樹スピンオフドラマ熱望輝いた複数のヒーローたち… 

Real Sound 2020年10月4日(日)6時34分配信

 『半沢直樹』(TBS系)が熱狂的な支持の中、最終回まで見事に完走した。怒鳴り合いがパワハラそのものではないかという指摘や、役者たちの顔面の圧力から「半沢歌舞伎」などという揶揄もあったが、そのド迫力は他のドラマの追随を許さなかった。作品が最後に放ったコロナ禍における日本と為政者に対する強いメッセージも心に響いた。

 主役の半沢直樹を演じた堺雅人の熱演もさることながら、特に印象に残ったのが周囲の俳優たちのテンションの高さだ。すさまじい演技がラリーのように応酬し、どんどんエスカレートしていったようにも見える。さながら『ドラゴンボール』の激しいバトルのような演技合戦。他のドラマに放り込むと絶対に浮いてしまうような登場人物たちが見事に調和していたのが『半沢直樹』というドラマだった。

 たとえば、「お・し・ま・いDEATH!」「銀行・沈・ヴォツ!」などの名言を生み出した東京中央銀行が誇るダークヒーロー、大和田暁(香川照之)は、もはや主人公の半沢直樹をしのぐ人気を獲得したと言っていい。昨今のコンプライアンス事情を実力でねじふせる国税庁の黒崎(片岡愛之助)も、終盤で半沢の協力者として登場すると視聴者の喝采を浴びた。

 常に献身的に半沢をサポートする渡真利(及川光博)の半沢を想う言葉に胸ときめかせる視聴者が多かった一方、前シリーズでは半沢と敵対していたタブレットマン・福山(山田純大)が支持を集めていたのには少々驚かされた。「お前がしっかりしろ」とツッコミを浴びがちだった中野渡頭取(北大路欣也)が最終回で放った「さらばだ!」の一言に目頭を熱くした視聴者も少なくなかったのではないだろうか。

瀬名社長箕部幹事長白井国交相……『半沢直樹を盛り上げた面々

 新シリーズからの登場人物も負けてはいない。スタートアップIT企業の社長で気合を入れる声がとんでもない瀬名(尾上松也)と、半沢から大きな影響を受けた東京セントラル証券の森山(賀来賢人)コンビのまっすぐさ、青さ、清々しさはいつも眩しかった。前半の「半沢歌舞伎」を引っ張った中ボス、伊佐山(市川猿之助)はさすがの本物ぶりだったし、最後の大物黒幕、箕部幹事長(柄本明)は『スター・ウォーズ』のシスの暗黒卿さながらのド迫力を見せつけた。70歳を超え、飄々とした枯れた味わいが持ち味としていた柄本明の凄み、恐ろしさを引き出すことができたのも『半沢直樹』だったからなのかもしれない。

 前時代的、あるいは軽んじられているのではないかと指摘されていた女性陣も、終盤にはそれぞれ見せ場があった。「お飾り」と言われていた白井国交相(江口のりこ)は箕部に反旗を翻すことで本作のヒロインたり得たし、半沢の妻・花(上戸彩)は夫の良き理解者でありつつ、ピュアすぎる言葉で白井の決心を後押しした。開発投資銀行の谷川(西田尚美)の決然とした債権放棄拒否宣言には胸が熱くなったし、智美(井川遥)が女将をしている小料理屋が本当にあったらぜひとも行ってみたい(残念ながらない)。

 タスクフォースの乃原(筒井道隆)はどこまでも憎々しく、グレートパイロットの木滝(鈴木壮麻)はいつも凛々しく、帝国航空の山久(石黒賢)はいつも気の毒で、金融庁の古谷(宮野真守)は黒崎に急所を掴まれただけだった。小悪党らしい小悪党の諸田(池田成志)、下がり土下座の曽根崎(佃典彦)、腐った肉の匂いがする永田(山西惇)、太洋証券の広重(山崎銀之丞)も物語を盛り上げたし(4人とも舞台で活躍している俳優だ)、三木(角田晃広)の小人物ぶりも忘れ難い。

複数の登場人物にファンがつく作品は強い

 これだけの個性的な登場人物が顔を揃えているドラマは滅多にない。キャスティングの豪華さ、人数の多さは通常のドラマを軽く凌駕しており、大河ドラマ、朝ドラに次ぐレベルだと言える。大ヒットドラマの待望の続編であり、局の看板である「日曜劇場」だからこそ実現したのだろう。スピンオフドラマが軽く5~6本は作れそうな顔ぶれだし、ぜひとも実現してほしい(誰のスピンオフドラマが観たいか、『半沢直樹』ファンにアンケートを取ってみたい)。

 しかも、単にキャストが豪華なだけではなく、それぞれに見せ場があり、それぞれが視聴者の注目を集め、場合によっては登場人物に熱いファンがついているドラマは稀有である。視聴者たちは、自分に近い年齢や立場の登場人物に感情移入したり、自分とかけ離れた登場人物を憧れのまなざしで見たり、彼らの言動に腹を立てたり、応援の声を送ったりしていた。

 50話前後ある大河ドラマや15分ながら130話前後ある朝ドラならともかく、全10話の連続ドラマでそのようなことが可能になったのは、長大な原作を整理し、登場人物それぞれに見せ場を与えた丑尾健太郎をはじめとした脚本家チームの功績が大きい。また、短い出番を120%、150%の力で演じることができる力量のある俳優たちを、知名度に頼らずに集めた伊與田英徳プロデューサーの手腕も欠かせない。先に「キャストが豪華」と書いたが、それまで知名度がなかった俳優でも『半沢直樹』に出ることで「豪華キャスト」の仲間入りをするケースが多々見られる。

 複数の登場人物がそれぞれ活躍し、それぞれにファンがつく作品は強い。近年では海外テレビドラマ、2.5次元と呼ばれる舞台作品、『仮面ライダー』シリーズなどがそうだろう。『ドラゴンボール』や『ONE PIECE』のような長編コミック(アニメ)もそうだし、古くは『忠臣蔵』などのオールスター時代劇、歌舞伎の顔見世興行なども複数のヒーローが輝くコンテンツだった。

 とはいえ、人気や知名度のある役者を揃えただけでそうなるとは限らない。脚本、演出、演技力、予算……すべてが揃ったとき、『半沢直樹』のように複数のヒーローが輝く作品が出来上がるのだろう。『半沢直樹』の新しいシリーズが制作されるかどうかはわからないが、またこのような日本中を巻き込んで盛り上がるような作品が観てみたいと願っている。

 

2020年10月 2日 (金)

【第45代大統領】トランプ大統領✍コロナ陽性「11月米大統領選」暗雲

 トランプ大統領コロナ感染夫人も 大統領選最終盤に打撃 

共同通信 2020年10月2日(金)13時59分配信

トランプ米大統領(74)は2日、自身が新型コロナウイルス検査で陽性だったと明らかにした。11月3日の大統領選に向けた最終盤での感染となり、集会開催などの選挙運動は難しくなった。再選を目指す戦略に大打撃となる。高齢者は重症化の恐れがあるため、健康状態が懸念される。メラニア夫人の感染も確認された。

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 トランプ氏は最側近のヒックス大統領顧問が1日に新型コロナ感染が判明し、メラニア夫人とともに隔離のプロセスに入っていた。ヒックス氏は前日の9月30日、大統領専用ヘリコプターに同乗し、マスクを着用していなかった。

トランプ大統領隔離状態 側近が新型ウイルス検査で陽性

BBC News JAPAN 2020年10月2日(金)13時58分配信

 アメリカのドナルド・トランプ大統領は1日、妻メラニア氏と共に隔離状態に入ったと明らかにした。側近の1人が新型コロナウイルス検査で陽性反応を示したのを受けたもの。

 トランプ氏はツイッターに、「大統領夫人と私は検査結果を待っている。その間、私たちは隔離のプロセスを開始する!」と投稿した。

 検査で陽性反応が出たのは、ホープ・ヒックス大統領顧問(31)。

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 ヒックス氏は9月29日、11月3日の米大統領選に向けた、大統領候補による第1回テレビ討論会のため、トランプ氏と一緒に米大統領専用機「エアフォースワン」で移動していた。

 また、翌30日にも大統領専用ヘリ「マリーンワン」に同乗。トランプ氏と至近距離にいた。

 トランプ氏の隔離が、今月15日に予定されている第2回テレビ討論会にどう影響するかは明らかではない。

 トランプ氏は1日夜、フォックスニュースの電話取材に、大統領夫妻は「ホープ(ヒックス氏)と多くの時間を過ごしている」と述べた。

マスクせずトランプ氏に同行

 ヒックス氏をめぐっては29日、討論会が行われるオハイオ州クリーブランドでエアフォースワンを降りる際、マスク着けていない姿が捉えられていた。翌日には、選挙集会が行われるミネソタ州へトランプ氏に同行した。

 米通信社ブルームバーグによると、ヒックス氏には症状が出ており、ミネソタ州から戻るエアフォースワンの機内で隔離されたという。

 ホワイトハウスのジャッド・ディア副報道官は、ヒックス氏の病状について明らかにしなかった。米メディア宛ての声明では、「大統領は自分自身と、自分のサポートのために働くすべての人、そしてアメリカ国民の健康と安全を非常に真剣に受け止めている」と述べた。

 ヒックス氏はこれまでにホワイトハウスで陽性反応が確認された人の中で、最もトランプ氏に近い存在とみられる。トランプ氏には感染の兆候は確認されていないという。

 アメリカではこれまでに727万人以上が新型ウイルスに感染し、20万7791人が死亡している(米ジョンズ・ホプキンス大学の集計、日本時間2日正午時点)。

 ヒックス氏は2016年の大統領選挙戦でトランプ陣営の広報担当を務め、その後ホワイトハウスの広報部長に就任した。

 2018年3月に広報部長を辞任し、米フォックスのチーフ・コミュニケーション・オフィサーに就任。しかし、今年2月にホワイトハウスに舞い戻った。

トランプ夫妻は検査結果待ち

 AP通信によると、トランプ氏とメラニア夫人も検査を受け、結果を待っているという。

 ホワイトハウスは日々、トランプ氏と接触する側近らのウイルス検査を実施している。

 トランプ氏はマスク着用を拒むことがほとんどで、公務中に側近らと社会的距離を保っていない姿がしばしば目撃されている。

 5月にはマイク・ペンス副大統領の報道官ケイティ・ミラー氏がウイルス検査で陽性と判明し、その後回復した。トランプ氏の身の回りの世話をするスタッフ1人の感染も、同じく5月に確認された。

 しかしホワイトハウスは、トランプ氏にもペンス氏にも影響はなかったとした。

 米メディアによると、ロバート・オブライエン国家安全保障顧問や多数のシークレットサービス(大統領警護隊)エージェント、マリーンワンのパイロット1人、ホワイトハウスのカフェテリア従業員1人も、これまでにウイルス検査で陽性と判明したという。

〔東京株式〕下落トランプ氏コロナ陽性を嫌気

時事通信 2020年10月2日(金)15時30分配信

 午前は米国株高を好感し、買いが先行した。午後にトランプ米大統領が新型コロナウイルスの検査で陽性と判明したと伝わると、幅広い銘柄に売りが出た。

 日経平均株価は前営業日比155円22銭安の2万3029円90銭、東証株価指数(TOPIX)は16.27ポイント安の1609.22と、いずれも下落した。

 79%の銘柄が値下がりし、値上がりは18%だった。出来高は14億8464万株、売買代金は2兆8642億円。

 業種別株価指数(全33業種)では、医薬品、鉱業、電気・ガス業の下落が目立った。上昇は銀行業、情報・通信業、不動産業など。

 一時2万3000円割れ

 東京株式市場は米国株高を受けて買い先行で始まった。日経平均株価は取引開始からすぐに上げ幅を180円に広げたが、売りも出て伸び悩んだ。

 午後になり、トランプ米大統領が新型コロナウイルスの検査で陽性だったと表明すると「コロナの感染拡大への警戒感が高まり、機械的な売りが出た」(大手証券)。先物主導で現物株にも売りが出て、日経平均は一時、約230円下落。取引時間中としては約3週間ぶりに2万3000円を割り込んだ。

 システム障害により東証が取引を終日停止した翌日で相場の動きが注目されたが、市場関係者は「投資家はそれほどネガティブに反応していない」(同)と指摘。「東証親会社のJPXと、システムを担当した富士通の下落が象徴的だったが市場全体への影響は軽かった」(中堅証券)という。

 225先物12月きりは大幅安。朝方から2万3100~2万3300円台でもみ合っていたが、トランプ米大統領が新型コロナウイルス検査で陽性と伝わると売り注文が急速に膨らんだ。225オプション10月きりは、プットが買われ、コールは軟調。

 日本のコロナは11月以降に消滅第3波も来ない根拠 

NEWSポストセブン 2020年9月28日(月)16時05分配信

 どこもかしこも人、人、人──新型コロナウイルスが蔓延して以降、全国各地で久々の賑わいとなったシルバーウイーク4連休。新規感染者数も落ち着き、安心感さえ漂っている。しかし、「第3波」が来るといわれる秋、冬はもう目前。感染再々拡大は本当に来るのか、それとも……。

 日本人はすでに新型コロナウイルスを克服した──。京都大学大学院特定教授の上久保靖彦さんが、吉備国際大学教授の高橋淳さんと3月に発表した、新型コロナウイルスに関する論文が、話題となっている。その内容を要約するとこうなる。

「すでに多くの日本人は免疫を獲得しているので、新型コロナウイルスを恐れる必要はない」

「日本人は新型コロナを克服した説」の最大のポイントは「集団免疫の獲得」である。ウイルスに感染すると、体内の免疫システムが働いて「抗体」ができ、その後、同じウイルスに感染しにくくなったり、重症化を防いだりする。そうした抗体を持つ人が人口の50~70%を占めるとウイルスが人から人へ移動できなくなり、やがて流行が終息する。それが集団免疫だ。

 日本は各国と比べて新型コロナの感染者、重症者、死者が極めて少ない。「日本の奇跡」──世界からそう呼ばれる背景に集団免疫があると指摘するのが、感染症・免疫の専門家でもある前出の上久保さんだ。

「新型コロナは最初に中国で弱毒のS型が発生し、その後に弱毒のK型、強毒のG型の順に変異しました。中国人観光客の入国によって昨年12月にS型が日本に上陸し、今年1月中旬にはK型がやって来た。しかも日本は3月8日まで中国からの渡航を制限しなかったため約184万人の中国人観光客が来日し、S型とK型が日本中に広がりました。それにより、日本人は知らない間に集団免疫を獲得したのです」

 弱毒のS型とK型にセットで罹ることにより、その後に流入した強毒のG型の免疫になった──という理屈である。一方、2月初頭から中国人の渡航を厳しく制限した欧米では、K型が充分に広まらなかった。

「そのため、中国・上海で変異した強毒性のG型が欧米に流入した際に防御できず、同地で重症者が激増しました。対する日本は集団免疫ができていたため、G型が流入しても被害が少なかった。私たちの試算では現在、日本人の85%以上が免疫を持っています」(上久保さん・以下同)

「上久保理論」を後押しするのが、免疫を獲得したことを示す「IgG抗体」を保有する人たちだ。

「私たちの共同研究チームが10~80代のボランティア約370人の抗体検査をしたところ、全員がIgG抗体を持っていました。ちなみにIgG抗体を持つ人でも、喉にたまたまウイルスがいればPCR検査で陽性になりますが、免疫があるため症状はほとんど出ません。最近目立つようになった無症状の感染者は、そうしたケースであると考えられます」

 この秋以降、新型コロナとインフルエンザの「ダブル流行」を心配する声もある。上久保さんが説明する。

「インフルエンザに感染したら、コロナウイルスには感染しません。逆もまたしかりで、この逆相関関係を『ウイルス干渉』と呼びます。実際、昨年末に新型コロナが流入してから、インフルエンザの流行はストップしました。

 しかも、人間の細胞にくっついて影響を与えるウイルスの突起(スパイク)の変異可能な数は最大12~14回で、頻度は月1回ほど。新型コロナのS型が発生したのは昨年12月なので、早ければ11月にも最後の変異を終えて、普通のコロナウイルスに戻るとみられます。それはコロナウイルスの原則的なメカニズムと考えられることなのです。新型インフルエンザが流行しない場合は、新型コロナが11月以降に消滅して、第3波が到来することはないでしょう」

 新型コロナは打ち止め間近だというのだ。

ブースター効果で免疫を強化する

 集団免疫のほかにも「コロナ克服」を示唆するさまざまな研究が出ている。アメリカと中国、香港の研究機関が9月に公表した共同研究では、世界各国における新型コロナ第1波と第2波の致死率を比較した。すると53か国のうち43か国で致死率が低下していた。医療経済ジャーナリストの室井一辰さんが説明する。

「致死率低下の理由として、第1波で免疫力が低い人が亡くなったので第2波で亡くなる人が少なくなったという『弱者刈り取り効果』や、医療体制の整備、ウイルスの変異、若い世代の感染者増などがあげられています。論文は新型コロナの状況が明らかに変化したことを示唆しています」

 注目は「ウイルスが変異した」という点だ。

「現在、流行しているのは、感染力が強い新タイプのウイルスです。一般的にウイルスは“覇権争い”をすることがあり、あるウイルスが流行すると、ほかのウイルスが圧倒される。現状、新しいタイプの新型コロナウイルスが広まったことで、致死率の高さが見られた旧タイプのウイルスが減り、致死率が全体的に下がった可能性が指摘されています」(室井さん)

 国立国際医療研究センターの調査でも、6月5日以前は19.4%だった重症者の死亡割合が6月6日以降は10.1%に低下。特に50~69才は10.9%から1.4%に、70才以上は31.2%から20.8%と激減した。

「重症化しそうな患者に対する医療現場の対応力が向上したことも、致死率低下の一因でしょう」(血液内科医の中村幸嗣さん)

 日本では、1人の感染者がうつす平均人数を示す「実効再生産数」も低い。この数値が1以下になると感染が終息に向かっていくとされ、現在の実行再生産数は、東京以外は1を下回っている(9月22日時点)。米カリフォルニア大学アーバイン校准教授で公衆衛生学を専門とするアンドリュー・ノイマーさんが言う。

「過信は禁物だが、日本の主要都市で実効再生産数が1を下回ったということは、日本は最高レベルの警戒が必要な状態ではなく、第2波のピークが過ぎたと言っていい。日本が諸外国と感染者数、死者数が抑えられているのはマスク使用率の高さにあると私は考えています。今後もしっかり感染予防を続けていけば、合併症による死亡例も抑えられるはずです」

 アメリカのラ・ホーヤ免疫研究所が注目したのは「ヘルパーT細胞」だ。同研究所が世界的なライフサイエンス雑誌『セル』で発表した論文では、新型コロナ未感染者の血液の半数から、新型コロナを撃退する「ヘルパーT細胞」が検出された。簡単にいうと、既存のコロナウイルス、つまり普通の風邪に感染したことがある人も、新型コロナに対する免疫を獲得している可能性があるということだ。

「ほかにもBCG接種による自然免疫の増強や、実際に感染したことによる免疫の獲得などが絡み合うことで、新型コロナに感染する可能性が低下し、感染しても重症化しない割合が高まっています。引き続きマスク、手洗い、3密回避を行えば安心です」(中村さん)

 最近は時短営業の終了やイベント制限緩和が進み、人の動きが活発化することを懸念する声もあるが、上久保さんは「ウイルスとの共存が必要」と指摘する。

「何度も新型コロナに感染すると、免疫機能が強化される『ブースター効果』を得られます。抗体は時間とともに減少するので、一度感染しても隔離状態でいると免疫が薄れ、逆効果になります。高齢者や持病を持つなどリスクの高い人との接触には注意しつつ、普通の経済活動を再開することが、社会にとっても個人にとっても有益です」

 新型コロナウイルスを正しく理解すれば、恐ろしくないのだ。

11月消滅説反論:飯塚真紀子(在米ジャーナリスト)

 収束に向かえば良いのですが、10月から感染者も死者も急増するという予測もあり、米ワシントン大学保健指標評価研究所が出した最新の予測モデルによると、来年1月1日には世界の死者数は250万人超まで増え、日本の死者数は9,720人になると予測しています。

 まだまだ予断を許してはならないと思います。また、集団免疫については、先日、スタンフォード大学から興味深い調査結果が出されました。

 それによると、7月時点で、米国で抗体を保有している人々の割合は9.3%と集団免疫獲得まで時間がかかる状況が明らかになりました。

 抗体保有率は米国北東部で27%と高く、米国西部では3.5%でした。抗体保有率が最も高かったのは当初感染の震源地となったニューヨークで33%。また、ヒスパニック系と黒人の抗体保有率は16.3%、白人の場合は4.8%と人種によっても大きな差が見られます。

 完全失業率今後悪化 3年3カ月ぶり3% 

朝日新聞デジタル 2020年10月2日(金)19時00分配信

 総務省が2日発表した8月の完全失業率(季節調整値)は、前月比0・1ポイント上昇の3・0%と、3年3カ月ぶりに3%台になった。

 完全失業者数は、同じく3年3カ月ぶりに200万人を突破。同日発表された8月の有効求人倍率も8カ月連続で悪化しており、新型コロナウイルスの影響による経済への打撃で、雇用情勢の悪化が続いている。

 8月の働き手の数(就業者数)は、前年同月より75万人少ない6676万人だった。産業別にみると、製造業が52万人、宿泊・飲食サービス業が28万人、卸売り・小売業が16万人、それぞれ減っていた。新型コロナによる国内外の需要減が大きい業界で、働き手の減少が目立つ。非正規雇用の働き手は、前年同月に比べて120万人減っており、うち7割が女性だった。

 一方、緊急事態宣言下の4月に597万人まで膨らんでいた休業者数は、8月は前月比4万人減の216万人に。前年同月と比べると14万人増の水準で、総務省は「(休業者の水準は)コロナ禍前の状況に戻りつつある」とみている。

 完全失業率は、リーマン・ショック後の2009年7月には5・5%まで上昇した。今後の見通しについて、ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎・経済調査部長は「個人消費は回復の兆しがあり、景気は底打ちしているとみられるが、労働市場の回復は遅れる傾向がある。今年度いっぱいは完全失業率の上昇が続き、4%前後まで上がる可能性がある」と指摘する。

 

2020年9月29日 (火)

【11月米大統領選】<新疑惑>トランプ大統領「10年間✍所得税未納問題」浮上

 トランプ氏「多額の税金納付した」、納税巡る報道に反論 

ロイター 2020年9月29日(火)0時43分配信

 トランプ米大統領は28日、自身の所得税納付に関する報道を巡り、「数百万ドルの税金を払った」と述べた上で、他の納税者と同様、減価償却や税控除を活用する資格があったと擁護した。

 米紙ニューヨーク・タイムズは前日、トランプ大統領が過去15年のうち10年間も所得税を納めておらず、2016、17年の連邦税納付額はそれぞれ、わずか750ドル(約7万9千円)だったと報じた。税金還付書類によると、数億ドル規模の課税所得を得ていたものの、事業損失との損益通算を行ったためという。

 トランプ大統領はさらに「保有する資産の価値に比べ債務は極めて小規模で、私の状況はアンダーレバレッジだ」と主張した。

 再選を目指すトランプ大統領と、野党民主党の大統領候補ジョー・バイデン前副大統領による第1回テレビ討論会を29日に控え、民主党はトランプ大統領への攻撃姿勢を強める。

 ペロシ下院議長はMSNBCに対し、トランプ大統領の抱える債務は「国家安全保障に関わる問題」と主張。債権者がトランプ大統領に影響力を及ぼす恐れがあることから、国民は債権者を把握する必要があると強調した。

 ディック・ダービン上院議員もMSNBCとのインタビューで、トランプ大統領の所得税納税を巡る報道について「驚きはない」とし、「いわゆる億万長者のビジネス帝国は、砂上の楼閣だ。トランプ氏は近く、数億ドルの個人負債に直面する。また、(確定申告を使い)一連の事業の失敗のてこ入れを迫られた」と述べた。

 下院歳入委員会のリチャード・ニール委員長はツイッターへの投稿で、トランプ大統領が自身の利益のために税法を巧みに利用したと批判し、納税記録提出を求める同委員会の取り組みの重要性が浮き彫りになったと述べた。

 バイデン陣営の世論調査員もツイッターで「一部の有権者の怒りを買うだろう」と指摘した上で、バイデン氏は「富裕層や大手企業に公正な額の税金を払わせる」と強調した。

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 トランプ氏「納税ゼロ疑惑、討論会目前に痛手 

AFPBB News 2020年9月29日(火)4時22分配信

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は28日、自身が長年にわたり連邦所得税をほとんど納めていなかったとの報道を虚偽と否定した。民主党の大統領候補ジョー・バイデン(Joe Biden)氏との初のテレビ討論会を翌日に控える中、トランプ氏はこの突然の新疑惑発覚により揺さぶりをかけられている。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は27日、トランプ氏が長い間公表を避けてきた納税申告書に基づいた情報として、同氏の連邦所得税納付額は2016年、17年にはわずか750ドル(約7万9000円)、それ以前の15年間のうち10年はゼロだったと報道。大富豪を自称するトランプ氏は急所を突かれた形となった。

 トランプ氏は28日、ツイッター(Twitter)への投稿で「2016年の選挙中と同じく、フェイクニュースメディアは違法に取得した情報で、私の税金などあらゆるくだらないことを持ち出している」と主張。「私は数百万ドル(数億円)もの税金を納めたが、他の誰もがそうであるように、減価償却と税額控除を受ける資格があった」と説明した。

 しかしニューヨーク・タイムズ紙は納税申告書からの情報として、トランプ氏が巨額の納税を回避できた理由の一つに、成功を収めているとされるゴルフ場などの事業が実際には巨額の損失を出していたことがあったと伝えている。

 27日に公表された複数の世論調査ではバイデン氏が引き続き優勢となっており、トランプ氏は29日に米オハイオ州クリーブランド(Cleveland)で行われる初の討論会でいっそう守勢に立たされることとなった。

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 ダークサイドキル」“トランプ再選を阻止せよ”の凄い中身 

ダイヤモンドオンライン 2020年9月16日(水)6時01分配信/蟹瀬誠一(ジャーナリスト)

トランプ元腹心の暴露本で 注目すべき2つの言葉

 「トランプ氏を裏切るくらいなら、高層ビルから飛び降りたほうがましだ」

 そう公言していた顧問弁護士で元トランプ信奉者だったマイケル・コーエン受刑者がついに回顧録『Disloyal: A Memoir』(裏切り)を出版し、大統領の暗部を暴露した。伝聞ではなく長年トランプの側近だった人物の話だから、終盤戦に入った大統領選に影響を与える可能性がある。

 同書でコーエンはトランプを自分と同罪の犯罪者だとし、「ずるい嘘つき、ニセ者、他人をいじめる横暴な人種差別主義者、略奪者、詐欺師」だと具体的なトランプの言動を挙げて非難している。「マフィアのボスのような」人間だとも。

 ロシア疑惑に関しても「ロシアと共謀した。プーチン大統領と彼の周辺の腐敗した億万長者の関心を買おうとした。私が両者の秘密の出会いを取り持った」と生々しい。

 すでにトランプに関する暴露本は数多く出版され、トランプの虚言癖、セクハラ、パワハラはもう周知の事実だから驚きは少ないかもしれない。

 だが、私が注目したのは2つの言葉――「マフィアのボス」と「あいつは(選挙で)勝つためにはなんでもやる」――が暗示するトランプのダークサイドスキルだ。

 マフィアとの黒いつながりについては、トランプの父親フレッドのマフィアとの関係をトランプが引き継いでいたとピュリッツアー賞を受賞したジャーナリストのデビッド・ジョンストン記者が2016年の著作で明らかにしている。

 例えばトランプタワーとトランププラザが建設された際に使われた生コンクリートはマフィアが背後にいる企業のもので、1983年にトランプタワーがオープンするとトランプはマフィアのボスの愛人に特注のメゾネットタイプの部屋を3室用意したという。

 トランプがマフィアのボスたちを恐れていなかったのは、マフィアの大物顧客にも悪名をとどろかせていた弁護士ロイ・コーン氏が彼のメンターとしてついていたからだ。

コーエンが忠誠心を失った トランプの裏切り

 トランプは黒い組織の人脈から2つの掟を学んでいる。ひとつはやられたら容赦なくやり返せ。もうひとつは、ボスを裏切った奴は絶対に許さない、だ。大統領に就任してからもトランプが部下にまず忠誠心を求めるのはそのためだ。

 それでは忠犬コーエンが、なぜこれほどまでトランプを恨むようになったのか。その答えは2006年のふたりの出会いまでさかのぼる。

 その年、傍若無人なトランプは運営していたマンションのオーナーたちと厄介なトラブルを起こしていた。それを巧みに片付けたのが、若手弁護士コーエンだったのだ。感心したトランプはすぐさま彼を個人顧問弁護士として雇った。

 徹底した忠誠心からコーエンはやがてトランプの「6人目の子供」とさえ呼ばれるようになり、ボスのためならどんな裏の汚れ仕事も率先して引き受けた。性格はトランプと同じく超攻撃的で、あだ名はトランプの「ピットブル」(ブルドックに似た闘犬)だったという。

 ところが2018年4月、状況が急変した。FBIが突然コーエンの事務所や自宅に家宅捜索に入ったのだ。その途端、トランプは知らん顔で罪をコーエンになすりつけた。

 裏切られたと知ったコーエンは激怒。親分のために口を閉ざして長いムショ暮らしをするよりはましと司法取引に応じ、同年に偽証、選挙資金法違反、脱税などの罪で禁固3年の刑を受けている。現在は新型コロナウイルス感染拡大の影響で釈放され、自宅拘禁中だ。

 一方、トランプは再選されなければこれまでの悪行で刑務所行きかもしれないと気づいているとコーエンは言う。だから選挙戦終盤に入ってなりふり構わず徹底した人種差別発言と陰謀論で国内を分断し、敵意をあおり立てて2016年の逆転勝利を再現しようというのだ。

聖書を覚えぬトランプが キリスト教原理主義者に支持される理由

 2016年の選挙戦でトランプを熱狂的に支持したのは3つのグループだ。まずトランプを神が選んだリーダーだと崇めるエバンジェリカル(キリスト教原理主義者)、次に重工業や製造業に従事していたが、国際化や技術革新から取り残されて行き場を失った教育レベルの低い白人労働者たち、そして世論調査では自分がトランプ支持だとは言わないが、内心は人種差別主義や拝金主義の「隠れ」トランプ支持者たちである。

 とりわけバイブルベルトと呼ばれるアメリカ南東部一帯に住むエバンジェリカルはトランプの岩盤支持者だ。その数およそ8000万人。つまりアメリカ全国民の4分の1を占めている。

 彼らは聖書を絶対視する狂信的キリスト教原理主義の人々で、主張は反同性愛、反中絶、反進化論、反共産主義、反イスラム、反フェミニズム、ポルノ反対、性教育反対、家庭重視、小さな政府、共和党支持である。

 とにかく「海が割れて道が出来た」とか「死人が復活した」とかという話を大真面目で信じている。世界のすべては神が6日間で創造したもので、天国と地獄があると考え、ハルマゲドン(終末)とイエスの再臨が間もなく来ると信じて疑わないのだ。多くの知性的な人々が進化論を真っ向から否定するのは世界中のキリスト教国でアメリカだけだろう。

 エバンジェリカルからみると、トランプの言動は荒っぽいが主義・主張がほぼ一致していて「正直な人間だ」となるのだそうだ。

 だから聖書の一節さえまともに覚えていないトランプだが、選挙公約だけはエバンジェリカルの考えにぴったりと寄り添っている。

 彼らの支持をつなぎ止めるため、今年はさらに手の込んだ芝居も打った。6月1日のことだ。ホワイトハウス周辺の騒乱で催涙弾の刺激臭がまだ漂う中、ダークスーツに青いネクタイ姿でホワイトハウスから現れたトランプは、側近や警護者とともに、すぐ近くのセント・ジョンズ教会に徒歩で向かった。

 同教会は1816年以来、歴代の大統領が訪れているため「大統領の教会」と呼ばれている由緒正しき聖堂である。同行した娘イヴァンカから聖書を受け取ったトランプはカメラマンが待ち受けていた教会の前で神妙な顔つきで立ち、聖火ランナーのように聖書を持った右手を肩の高さまで掲げた。

 なんてことはない。写真撮影のためだけのお膳立てだ。トランプは聖書を開くこともなく、教会に足を踏み入れることすらしなかったが、メディアを通して「俺は神に選ばれた信仰心あふれる大統領だ」という無言の映像メッセージをバイブルベルトの支持者たちに届けたのである。

 信仰を装って聖書を売って歩く詐欺師のことをアメリカでは昔から「コンマン」と呼ぶ。トランプは見事なコンマンなのだ。

極右や人種差別主義者も利用 さらなる奇策で混乱の可能性も

 それだけではない。民主党政権では「法と秩序」が守れないという印象をつくり出すため、過激な右翼や人種差別主義者をSNSで巧みに扇動して反トランプデモ参加者と衝突させている。

 そしてトランプ自身は、エバース州知事(民主党)の強い反対を押し切って、黒人男性銃撃の現場で抗議デモが続いたウィスコンシン州ケノーシャを英雄気取りで訪れ、被害者家族には会わずに地元の経営者の集まりで「破壊行為は国内テロだ」と息巻いた。

 国民感情を逆なでする行為だと日本では受け取られているが、実際には逆だ。アメリカでは過激なデモの取り締まりに軍隊の動員も辞さないというトランプの強硬姿勢を国民の半数以上が支持している(米調査会社モーニングコンサルト調べ)。

 それはそうだろう。朝から晩までテレビニュースで激しい衝突や破壊シーンを目にしていれば多くの国民が身の危険を感じる。トランプ陣営の“Blue Lives Matter(警官の命も大切だ)”(警官の制服が紺色だから)というスローガンもそれなりに支持されているのである。

 さらに、トランプはソーシャルメディアで存在感を急速に増している極右系陰謀論「Qアノン」の信奉者の支持を受け入れる姿勢まで示している。

 Qアノン(匿名人物Q)はもともと2017年に「Qクリアランス(政府最高機密アクセス権)保持の愛国者」と名乗る人物がネット上の匿名掲示板に投稿したことが始まりで、そのフォロワーたちはトランプを世界の権力構造を支配する陰謀を阻止するための救世主として崇拝している。

 オバマ前大統領や財界人は小児売買に加担していてクーデターも計画しているというような荒唐無稽な陰謀論満載で極めて危なっかしい。連邦捜査局(FBI)はQアノンを国内テロの脅威としているくらいだ。

 だが、トランプはそんなことはお構いなし。「(Qアノンについては)よく知らないが、彼らは私のことが大好きなようだ。ありがたいことだ」とツイートしている。とにかく自分に味方さえしてくれれば誰でもいいのだ。

 今回の大統領選ではコロナ感染拡大防止のため、ほとんどの州(45州)で郵便投票が実施される。敗北した場合にはトランプは、郵便投票で不正行為があったと騒ぎ立てて法廷闘争に持ち込む構えだ。そうなれば再集計作業と裁判に膨大な時間がかかり、2000年のジョージ・W・ブッシュ対アル・ゴア逆転劇以上の大混乱に陥るだろう。

 奇策としては、コロナを理由に選挙戦終盤に民主党優位の都市に対してトランプが突如外出禁止令を発令するかもしれない。あるいは安全性が確認される前にワクチンを早期承認して形勢逆転を狙うサプライズ作戦もある。大型の追加財政支援を華々しく発表して株価をつり上げる手もある。とにかくトランプは悪知恵だけは働くのだ。

 トランプが毎日のようにチェックしているラスムッセン調査で彼の支持率は依然40%台を保っている。現時点でトランプ再選の可能性は、まだ4割程度あるとみておいた方がいい。

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 アメリカ人本音トランプ再選」…なぜか? 

Wedge 2020年9月24日(木)12時22分配信/海野素央 (心理学博士)

 米政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティックス」による各種世論調査の平均支持率(2020年9月3~15日実施)をみると、民主党大統領候補のジョー・バイデン前副大統領が49%、共和党大統領候補のドナルド・トランプ大統領が43.1%で、同前副大統領が約6ポイントリードしています。

 ただ、サフォーク大学(米東部マサチューセッツ州)と、USAトゥデイ紙の共同世論調査(20年8月28~31日実施)によれば、「選挙でどちらの候補が勝つと思いますか」という質問に対して、44.1%がトランプ大統領、41.3%がバイデン前副大統領と回答しました。トランプ氏が約3ポイント上回っています。 

 9月29日に開催される「大統領候補による1回目のテレビ討論会でどちらの候補が勝つと思いますか」という同調査の質問に関しては、47%がトランプ大統領、40.9%がバイデン前副大統領と答えました。こちらはトランプ氏が約6ポイントもリードしています。

 全体の支持率ではバイデン氏が上回っているのですが、米国民の本音は「トランプ勝利」のようです。

 11月3日の投票日まで残り45日になりました。トランプ氏はどのようにして支持率を伸ばしていくのでしょうか。それに対して、バイデン氏は支持率のリードを維持できるのでしょうか。本稿では終盤戦におけるトランプ・バイデン両氏の選挙戦略に焦点を当てます。

露出度アップ効率

 16年米大統領選挙で、クリントン陣営の選対本部長を務めたロビン・ムーク氏は、ラジオ番組のインタビューの中で敗因について、トランプ大統領にメディアを支配されたことを挙げました。ヒラリー・クリントン元国務長官はメディアの露出度でトランプ氏に敗れたというのです。

 20年大統領選挙において、トランプ大統領は保守系の米FOXニュースのみならず、同陣営からみるとリベラル系のABCニュース主催のタウンホール・ミーティング(対話集会)にも参加し、どちらの候補に投票をするのか「決めかねている有権者」からの質問に答えました。露出度でバイデン氏を圧倒する思惑が透けて見えます。

 加えて、コロナ禍のために収容人数が2万人規模のアリーナで大規模集会を開催できないトランプ大統領は、激戦州を大統領専用機(エアフォースワン)で周り、空港の格納庫及び屋外に支持者を集めて集会を開催しています。極めて効率の良い選挙戦略です。

 共和党全国委員会(RNC)は地上戦でトランプ大統領の援護射撃を行っています。驚いたことに、同委員会のフィールド・ディレクター(地上戦の責任者)が、このコロナ禍にもかかわらず、8月に毎週100万軒以上の戸別訪問を実施したと、米メディアに明かしました。同委員会は、終盤戦において新型コロナウイルス感染リスクの危険性を二の次にして、従来型の選挙運動を展開しています。

 一方、バイデン氏と民主党副大統領候補のカマラ・ハリス上院議員(西部カリフォルニア州)はマスクを着用し、ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)を保って少人数の支持者と対話を図っています。トランプ・バイデン両陣営の選挙運動スタイルの相違は、終盤戦で一層明確になってきました。バイデン氏は支持者の命を最優先した選挙戦を展開しています。

 これは全く正しい判断ですが、トランプ氏と比較すると露出度が低く、しかも支持者の熱意を高められず、非効率的な選挙運動を行っていると言わざるを得ません。

メッセージの強度と意図

 終盤戦の勝敗を分けるのが、メッセージの強度と意図です。トランプ氏のメッセージをみていきましょう。

 トランプ大統領は集会で「我々が勝つと米国が勝つ」と語気を強めたうえで、「バイデンが勝つと中国が勝つ」「バイデンが勝つと暴徒が勝つ」「バイデンが勝つと無政府主義者が勝つ」と主張して、4つのメッセージをセットにして畳みかけます。これらのメッセージの意図は、有権者が非好意的に評価する「中国」「暴徒」「無政府主義者」とバイデン氏を結びつけて、同氏に否定的なイメージを植えつけることです。

 さらに、トランプ大統領は集会で「ハンターはどこに行ったんだ?」と支持者に問いかけています。中国とのビジネスでバイデン氏の次男ハンター氏が、同国から不正に15億ドル(約1568億円)もの多額の献金を受け取ったと、根拠を示さずに強調しています。「オバマ・バイデンは情報機関を使って(16年大統領選挙で)トランプ陣営に対してスパイ活動を行った」とも訴えています。トランプ氏のこれらのメッセージの狙いは、オバマ政権が腐敗していたという印象を有権者に与えることです。

フロリダ州に特化したメッセージ

 トランプ大統領は激戦州フロリダ州の選挙人「29」を獲得するために、「ジョー・バイデンはカストロを愛しているバーニー・サンダースに依存している」というメッセージをキューバ系米国人に発信しました。このメッセージは「反カストロ」「反社会主義」のキューバ系米国人の心を確実に掴んでいます。

 民主党大統領候補指名争いでサンダース上院議員(無所属・東部バーモント州)は、フィデル・カストロ氏を称賛したために、フロリダ州在住のキューバ系米国人から支持を得られませんでした。トランプ氏はそのサンダース氏を政治利用して、バイデン氏と結びつけ、中道穏健派の同氏を社会主義者の「操り人形」とレッテルを貼っています。

 率直に言ってしまえば、トランプ大統領は「バイデンに投票することは、社会主義者に投票を行うのと同じだ」といいたいのです。この戦略はフロリダ州において功を奏しています。

 米NBCニュースとマリスト大学(米東部ニューヨーク州)の共同世論調査(20年8月31~9月6日実施)をみると、フロリダ州におけるラテン系有権者の支持率はトランプ大統領が50%、バイデン候補が46%で同大統領が4ポイントリードしています。

 ちなみに、16年米大統領選挙ではフロリダ州のラテン系の62%がヒラリー・クリントン元国務長官、35%がトランプ大統領に投票しました。クリントン氏が27ポイントの大差で勝利を収めました。

 バイデン氏は「私が暴徒に甘い急進左派の社会主義者に見えますか」と、有権者にメッセージを発信しましたが、トランプ大統領の社会主義者のレッテルを剥がすことができていません。

3つから4つへ

 オンラインで行われた民主党全国大会前まで、バイデン前副大統領は米国では、「パンデミック(世界的大流行)」、「経済危機」及び「人種差別問題」の「3つの歴史的危機」が同時に起こっていると唱えていました。

 バイデン陣営は大会直前にフォーカス・グループを使って支持者の意識調査を実施しました(『バイデン・ハリスは党大会で何を語るか?』参照)。その調査結果が影響を及ぼしたのか、党大会からバイデン氏は上の3つに気候変動を加えて「4つの歴史的危機」と呼んでいます。あるいは、サンダース上院議員を支持する左派票を獲得したいバイデン氏は、彼らに配慮したのかもしれません。

 バイデン氏は気候変動を重視するサンダース支持者の票を獲得するために、3回のテレビ討論会の中で米西海岸において発生している山火事に対するトランプ大統領の対応のまずさを突いてくる可能性が高いです。

隠れバイデン票の掘り起こし

 トランプ大統領の最大の弱点はコロナ対応であることは言うまでもありません。新型コロナウイルスによる死者数は20万人を突破します。

 米ABC ニュースとグローバル世論調査会社「イプソス」の共同世論調査(20年9月11~12日実施)によると、65%がトランプ氏のコロナ対応を「支持しない」と回答しました。それに対して「支持する」は35%で、各種世論調査によるトランプ大統領の平均支持率よりも約10ポイントも低い結果が出ました。トランプ支持者の中にも、コロナ対応に不満を抱いている者がいる訳です。

 筆者が取材した西部コロラド州コロラドスプリングス在住で共和党支持者の60代後半の白人女性は、前回の選挙でトランプ大統領に投票しました。ところが、トランプ氏のコロナ対応に強い不満を持ち、今回は同氏に投票しないと語っています。つまり、共和党保守本流の彼女はバイデン前副大統領に投票する「隠れバイデン」に成り得る有権者の1人です。

 バイデン前副大統領は終盤戦でトランプ大統領のコロナ対応の失敗に攻撃の的を絞り、「隠れバイデン」票の掘り起こしを図るでしょう。

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 新型コロナ 世界死者数100万人突破、米・印・ブラジルに4割集中 

時事通信 2020年9月29日(火)7時14分配信

 新型コロナウイルスの死者が日本時間28日、AFP通信の集計によると、100万人を超えた。

 米ジョンズ・ホプキンス大の集計では、米国、インド、ブラジルの3カ国に死者の4割以上が集中。各国政府が講じた経済活動や移動の規制がもたらす景気後退を背景に、感染拡大は社会の混乱や不安だけでなく政治的対立も生み出している。

 ◇ 選挙の最大争点

 米国の累計感染者は710万人超、死者は20万人超でいずれも世界最多。感染拡大のペースは一時より緩やかになっているものの、中西部を中心に感染者が増加し、予断を許さない状況が続く。11月に控えた大統領選でも、新型コロナ対策が最大の争点の一つだ。

 民主党候補のバイデン前副大統領は、感染拡大時にトランプ大統領が有効な対策を講じなかったとして「指導力が欠如している」と攻撃。これに対しトランプ氏は「適切に行動していなければ、250万人が亡くなっていた」と強弁している。

 トランプ氏はまた、ワクチン開発に関し「年内に1億人分を配布できる」と主張し、劣勢が続く大統領選で局面打開を図りたい考え。ただ、疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長は、国民の大半が接種可能になるのは来年半ば以降と予想している。

 ◇ 大統領支持率が上昇

 ブラジルの累計感染者は473万人強、死者は14万人強。増加幅は7月末をピークに、大きく縮小している。3月下旬に各州・市で導入された経済規制などの感染拡大防止策も大幅に緩和され、市民は日常生活を取り戻しつつある。

 経済規制を攻撃してきたボルソナロ大統領の支持率は、経済回復とともに上昇。非正規雇用者らへの現金支給が行き渡ったことも、背景にあるとみられる。

 ボルソナロ氏は、先の国連総会で「『ステイ・ホーム』や『経済は後回し』の標語の下、メディアは社会的混乱をもたらすところだった」と、自粛や経済規制を重視しない自らの立場を正当化した。しかしブラジルの死者数は米国に次いで2番目に多く、アラゴアス連邦大のルシアナ・サンタナ准教授(政治学)は「大統領は最初から新型コロナを矮小(わいしょう)化した。その姿勢が感染対策を妨げた」と無責任ぶりを批判している。

 ◇ 全土封鎖で地方拡散

 インドでは28日、累計感染者が600万人を超えた。死者も9万5000人を上回った。今月17日には、前日からの24時間の新規感染判明数が9万7894人と、世界最多を更新。その後はやや減少傾向にあるが、依然として連日8万人以上の新規感染が確認されている。

 インド政府は3月下旬~5月末、感染拡大を食い止めるため全土封鎖を実施。経済が停滞し大都市で職を失った地方出身の貧困層が故郷へ帰り、医療体制の整っていない地方に感染を広げる結果となった。政府は今月26日の声明で「1日140万件を超える検査能力がある。過去24時間で134万件以上の検査を実施した」と強調。感染者を隔離し感染拡大防止を図っていると述べた。

 一方、国民の間では感染防止策に緩みが生じている。マスクなど口や鼻を覆う物の着用が義務化されている首都ニューデリーでは「マスクをせずに外出している人が増えた。取り締まりも行われていない」(在留邦人)状況という。

 

2020年9月26日 (土)

【米中🈟冷戦】トランプ再選✍「『国交樹立』に進展か」台湾と外交再開!?

 習近平慌てふためく…激怒した米国台湾を本気で支援し始めた 

現代ビジネス 2020年9月25日(金)6時01分配信/長谷川幸洋(ジャーナリスト)

転換するアメリカの対中政策

 台湾をめぐって、米国と中国の対立が激化している。李登輝元総統の告別式に参列するため、米国務省のキース・クラック次官が9月17日、台湾を訪問すると、中国は戦闘機など18機を動員した演習を実施して威嚇した。台湾情勢はどう展開するのか。

 国務次官の訪台は、8月のアレックス・アザー厚生長官の訪台に続いて、米政府として最高ランクの高官派遣だった。「自由と民主主義を共有する台湾を守る」というメッセージであるのは、明らかだ。台湾側は蔡英文総統が夕食会を主催して、次官を歓迎した。

 中国に向けた米国の「サイン」は、これだけではない。

 国務省のデビッド・スティルウェル次官補(東アジア・太平洋担当)は8月31日、ヘリテージ財団で講演し「我々は『1つの中国政策』を維持するが、中国の台湾に対する挑発を受けて、重要な政策調整を強いられている」と語った(https://www.ait.org.tw/remarks-by-david-r-stilwell-assistant-secretary-of-state-for-east-asian-and-pacific-affairs-at-the-heritage-foundation-virtual/)。

 米国は1972年、当時のリチャード・ニクソン大統領が中国を訪問し、米中共同声明(上海コミュニケ)を発表して以来、一貫して「1つの中国政策」を堅持してきた。これは米中関係の基盤だったが、それを事実上「手直しせざるを得ない」というのである。

 トランプ政権が中国との対決姿勢を強めてきたのは言うまでもないが、今回の国務次官補発言は米中関係の根幹とも言える部分の見直しに触れた点で、これまでの対立とはレベルが違う意味合いを持っている。一言で言えば、対中・台湾政策の根本的な修正を示唆したのだ。

1つの中国をめぐる2つの立場

 そこで、若干の解説を交えつつ、スティルウェル講演の中身を紹介しよう(以下、〈〉内はスティルウェル発言)。

 〈米国は長い間「1つの中国政策」を堅持してきた。これは中国の「1つの中国原則」とは異なる。中国共産党はこの原則の下で「台湾に対する主権」を主張しているが、米国は台湾の主権について、何のポジションもとっていない〉

 米国の「1つの中国政策」と中国の「1つの中国原則」は同じではないか、とよく誤解される。とくに、日本のマスコミは中国の言い分をそのまま受け止めて「米国も中国は1つと認めている」前提で、米中関係を報じるケースが多かった。

 そう言われれば、あたかも「台湾は中国の領土の一部」と、米国が認めているかのように聞こえる。だが、事実はまったく異なる。日本のマスコミが不勉強なのだ。それは、肝心の米中共同声明を読めば、分かる(https://history.state.gov/historicaldocuments/frus1969-76v17/d203)。声明の関連部分には、次のように記されている。原文を紹介しよう。

 「米国側は言明した。米国は台湾海峡のどちらの側の中国人も、中国は1つしかなく、台湾は中国の一部、と主張していることを認識する(The U.S. side declared: The United States acknowledges that all Chinese on either side of the Taiwan Strait maintain there is but one China and that Taiwan is a part of China)」

 どう解釈するかと言えば「中国と台湾が合わせて1つ」という認識では、中国も台湾も同じだ。問題は、どちらが1つの中国を支配するのか、という点である。

 台湾の中国人が「台湾も中国の一部」というとき、何を意味するかと言えば「台湾こそが中国人の正統な政府であり、台湾はもちろん、それだけでなく中国大陸も台湾が支配すべき地域の一部」という話なのだ。

 つまり、台湾にとって「中国は1つ」とは「中国共産党政府の台湾支配」を容認しているわけではない。まったく逆で、現実はどうあれ「台湾による中国支配が正しい」という立場に立っている。米国はと言えば、そんな双方の主張を「認識している」だけだ。どちらにも与していない。

 スティルウェル氏はこの原点を確認したうえで、昨年、機密扱いを解除されたロナルド・レーガン元大統領のメモを紹介した。レーガン氏は1982年8月のメモで、こう書いている。

 〈台湾に武器を売却する米国の意図は絶対的に、中国が台湾問題を平和的に解決する、という約束に条件付けられている。加えて、台湾に提供される武器の量と質は完全に、中国共産党がもたらす脅威に条件付けられている〉

 中国が台湾問題を平和解決しようとする限り、米国は台湾に武器を売らない。だが、逆に中国が平和解決の約束を破るなら、台湾に武器を供与する。しかも、中国がもたらす脅威の程度次第で、米国が売却する武器の量と質が決まる、と言っている。

台湾への支援を強めるアメリカ

 スティルウェル氏はこのレーガン・メモを踏まえて「1つの中国政策」に「重要なアップデート」を加えざるを得ないとして、2つの理由を挙げた。

 〈1つ目は、この地域の平和と安定を脅かす中国の脅威が高まっているからだ。近年、中国共産党は台湾を標的にして、外交的孤立を誘い、敵対的軍事行動とサイバー攻撃、経済圧力を強め、統一戦線工作部による妨害活動を続けてきた。西太平洋の平和と安定を脅かす脅威は、台北やワシントンからではなく、北京によってもたらされた〉

 〈米国は長い間、台湾海峡の現状維持を支持してきた。北京は台湾の外交パートナーに嫌がらせしたり、国際機関から追い出したり、軍事演習を強化したりして、一方的に現状を変更しようとしている〉

 〈香港を見れば、中国が独裁体制を強め、自由を愛する人々を迫害し、国際的義務を無視しているのは明らかだ。我々はもはや、北京が3度の共同声明で我々に誓ったように、台北との違いを平和的に解決する約束を守るだろう、と優雅に想定しているわけにはいかない〉

 〈我々は台湾に圧力をかけ、脅迫し、弱体化しようとする中国共産党の企てに抵抗する台北を支援し続ける〉

 〈台湾への関与に焦点を当てる2つ目の理由は、台湾がまさしく成長し、我々との友情、貿易を深め、生産性を高めてきたからだ。我々と台湾の関係は、中国共産党との関係のサブセット(下位集合)ではない。我々の友情と協力関係は、台湾自身が持つ共通の価値観と文化的親密性、商業と経済関係から育まれてきたのだ〉

 そのうえで、次のように結論を語った。

 〈米国は台湾が国際社会で高い地位を占め、貿易や民主主義、悪意のある影響力に抵抗するモデルとして重要な役割を果たすのを支援してきた。我々は台湾の2300万人の人々がいじめられたり、強制されるのを見過ごすわけにはいかない。台湾のような良き友人と仕事をすることほど、誇り高いことはない。我々はこれからも台湾を支持し続ける〉

 スティルウェル氏は「1つの中国政策を守る」と言いながらも、実質的には、武器売却を含めて台湾を強力に支援する方針を語っている。中国が台湾問題の平和的解決を放棄したかに見えるからだ。彼は「中国は歴史を歪める癖がある」とまで語っている。

 同氏は「政策調整」とか「アップデート」という言葉を使っているが、事実上「対中政策の見直し」と理解すべきだ。中国が政策の重要な前提である「台湾問題の平和解決」を捨て去るのであれば、米国が政策を見直すのは当然でもある。アザー厚生長官やクラック国務次官の訪台は、こうした文脈で実現した。

本気の怒りを見せた中国の反応

 これに、中国側はどう反応したか。

 中国の政府系新聞である環球時報の英語版、グローバル・タイムズは9月18日、米国を激しく非難する社説を掲載した(https://www.globaltimes.cn/content/1201338.shtml)。タイトルは「金曜日の人民解放軍の演習は警告ではなく、台湾奪取のリハーサルだ」。そのものずばりである。

 社説は同日から台湾海峡周辺で始まった軍事演習について「2つのサインがある」と指摘した。1つは「中国はクラック国務次官の訪台を見過ごさず、人民解放軍は言葉だけに自制もしない」。もう1つは「人民解放軍の反応の速さだ」として、次のように書いた。

 「人民解放軍はいざとなれば演習ではなく、実戦に踏み切れる能力の高さを示した。…もしも、米国が国務長官や国防長官を台湾に派遣しようものなら、軍は台湾上空で演習し『総統官邸の上空』を飛んで見せる」

 「人民解放軍は台湾を標的にした実戦演習の幕を開いた。やがて演習規模は拡大し、台湾に大打撃となる条件を満たすだろう。18日の演習は台湾海峡をめぐる戦いのランドマークである。米国と台湾は情勢を見誤ったり、演習を脅しと信じてはならない」

 どこまで本気か、はさておいて、怒りのすさまじさは伝わってくる。だからと言って、トランプ政権の腰が引けるとも思えない。台湾をめぐる米中対立が言葉の応酬にとどまらず、具体的なアクションの段階に入ったのは確かである。いずれ日本の尖閣諸島にも連動するだろう。米中、そして日本にとって一触即発の危機が近づいている。

 中国台湾進攻に備える米軍台湾駐屯」は賢明か 

Newsweek日本版 2020年9月25日(金)17時26分配信

このままでは敗北するというアメリカ側に対し、米軍が台湾に戻れば戦争だと中国

 米海兵隊のウォーカー・D・ミルズ大尉は、米陸軍大学発行の軍事誌「ミリタリーレビュー」最新版で、米軍は台湾に駐屯すべきだとする論文を発表。これに中国共産党機関紙系のタブロイド紙「環球時報」の編集者・胡錫進が、ツイッター上で強い反発を表明した。

 ミルズは論文の中で、東アジアのパワーバランスがアメリカや台湾から中国寄りに傾きつつあると指摘。アメリカに「台湾の主権を守る決意があるならば」、台湾に地上軍を駐屯させることを検討すべきだと主張した。

「龍の抑止」と題した論文の中で、ミルズは現在のパワーバランスでは台湾への奇襲攻撃の「可能性がより高まっている」と警告。米指導部は「中国との意図的かつこれまで以上に世界規模に及ぶ紛争」に反対する国際的圧力に「勇敢に立ち向かう」べきだとの考えを述べた。

「人民解放軍(PLA)の攻撃に対して米軍が迅速に対応できないとしたら、残された道は2つ。PLAがあっという間に台湾に侵攻するのを受け入れるか、時間もコストも代償も伴う上に成功の保証もない作戦の遂行を余儀なくされるかだ」とミルズは書いている。

<「正義の戦いを始める決意」>

 これに噛みついたのが、中国政府内でもより強硬派の見解を反映している環球時報の胡だ。彼はツイッターにミルズの論文のタイトルを投稿し、「アメリカと台湾でこのような考えを持っている人々に警告する」とコメントを添えた。

「米軍が台湾に戻れば、PLAは中国の領土を保全するための正義の戦いを始める決意だ。中国には反国家分裂法がある」と胡は続けた。2005年に制定された同法は、台湾が独立を宣言した場合、中国政府は台湾への武力行使も辞さないと予告するものだ。

 胡のこのコメントと時を同じくして、中国は大規模な軍事演習を実施、中国軍の複数の戦闘機が停戦ラインである台湾海峡の中間線を越えて台湾の防空識別圏に入り、台湾が中国に警告を発する事態が発生していた。

 台湾国防部はこの一件について、「一つの中国」政策の下で台湾を吸収したいと考える中国本土による「嫌がらせであり脅し」だと非難した。アメリカは1979年に制定された台湾関係法で、台湾の防衛に協力することがアメリカの義務であると定めている。

武力では解決できない複雑な問題

『A Critical Decade: China's Foreign Policy 2008-2018(重要な10年間:2008-2018年の中国の対外政策)』の著者である米バックネル大学国際関係学部のジューチュエン・チュ教授は、「胡のツイートは無視できない。もしもアメリカが本当に台湾に部隊を配備すれば、米中関係は大きく変わり、米中間の軍事衝突が引き起こされることになるだろう」と指摘。「中国政府から見て、台湾への米軍配備は中米関係の根底を壊す行為であり、反国家分裂法を侵害する行為だ。それは戦争の大義名分になる」と本誌に語った。

 米地上軍を台湾に派遣するという提案は「問題の複雑さをひどく過小評価している」と指摘し、さらにこう述べた。「台湾問題は、軍事的に解決できる軍事問題ではない。この問題は歴史や政治、外交、経済、安全保障や大国同士の対立などが絡み合った複雑な問題だ」

 ロンドン大学東洋アフリカ学院・中国研究所のディレクター、スティーブ・ツァンは、アメリカ政府が台湾に米部隊を配備することを計画している兆候は今のところないとの見解を示し、胡の警告が「必要な、あるいは理にかなったものには思えない」と語った。

「中国と台湾の間で緊張が高まるなか、アメリカが台湾国防軍との協調・協力関係を強化していることが見てとれる。だが協調・協力関係が強化され合同軍事演習が行われたからといって、アメリカが台湾に部隊を配備するということにはならない」

 中国の侵攻台湾軍は崩壊する―見せかけの強硬姿勢と内部腐敗 

Newsweek日本版 2020年9月25日(金)16時33分配信

アメリカ製の最新兵器をひけらかし万全の体制で中国を迎え撃つと息巻く台湾政府......実際には戦車は壊れ、自腹で修理部品を調達するよう若い兵士に強要する始末

 中国は台湾海峡周辺に軍隊を集結させ、台湾島の奪還には「手段を選ばない」と息巻いている。アメリカとその友好国としては、台湾が自力で中国軍の侵攻を食い止めてくれると信じたいところだ。

 しかし現実は厳しい。今の台湾には現役の兵士が少な過ぎ、予備役の動員システムもお粗末過ぎる。それだけではない。驚くなかれ、保有する戦車の半数はまともに動かない。実戦で使えそうな武器はもっと少ない。

 そのせいで、中国軍と砲火を交える前から尊い人命が失われている。政治家は血税で買ったアメリカ製の最新兵器をひけらかすが、軍の補給体制は旧態依然。だから、メンテナンスに必要な部品を自腹で買い求めていた若い将校が絶望して自ら命を絶った。

 黄志劼(ホアン・チーチェ)は台湾軍の中尉だった。徴兵で入隊し、当初は空挺部隊に配属されたが、志願して将校になる道を選んだ。今は「将校なんて責任ばかり重くて給料は安い」と思われている時代なのに、だ。

 黄は第269機械化歩兵旅団に配属され、補給物資の倉庫の担当係になった。台湾軍が徴兵制から志願制への困難な移行に直面していた時期に、彼は大学教育を受けたエリートでありながら、自らの意思で軍隊にとどまる選択をし、職業軍人となった。政府にとっては願ってもないモデル兵士だった。

 だが4月16日の夜、黄(当時30歳)は基地の食堂近くの暗い階段で首をつった。黄の母親が正式な調査を訴える蔡英文(ツァイ・インウェン)総統宛ての書簡をフェイスブックで公開するまで、その死はメディアでも全く伏せられていた。

 黄の母親は記者会見で、息子が上司からしごかれ、修理部品が足りないなら自腹で調達するよう、上官から圧力をかけられていたと訴えた。

 実際、黄は市販の修理用ハンマーや消火バケツなど多くのアイテムを購入して、なんとか足りない物資を補おうと苦労していた。

 議会の公聴会に呼ばれた国防部長の厳徳発(イェン・トーファー)は「兵士が自費で備品を購入することは軍規に反する」と述べた。「何かが壊れたり、欠損した場合は、必要な書類を作成し、しかるべき部署に提出して代替品を要求すればいい」

 この発言、現場の将校や兵士には悪い冗談にしか聞こえなかった。実際、同じ公聴会で軍の監察官は厳の発言を否定し、部品を自腹で買ってこいという上からの圧力を兵士が受ける事例は「何度もあった」と認めている。黄の死後、彼の担当していた倉庫を調べた監察官は、少なくとも31種類の部品が補充されていないことを確認した。

 ちなみに、この第269機械化歩兵旅団は後方支援の部隊ではない。台湾北部の桃園市郊外に戦略的に配置された精鋭の戦闘部隊だ。中国軍が台湾に上陸し、首都・台北へ向けて進軍する事態に備え、地上戦でそれを阻止するのが任務とされている。

あきれるほど煩雑な手続き

 こんな精鋭部隊でさえ、物資の不足が深刻なのだ。その他の部隊の状況は想像するのも恐ろしい。

 軍も政府も、有事に遅滞なく対応できる部隊の実態を公表していない。しかし毎年恒例の「漢光演習」を含め、シミュレーションによる机上演習の際には、兵員の90%が戦闘能力を保持し、兵器類の85%以上が実戦使用に耐えることを前提としている。

「そんな数字は無意味だ。何の現実的根拠もない」。そう切り捨てるのは、台湾の退役陸軍中佐で軍事評論家のジェームズ・ホアンだ。「どれだけの戦車や銃が、本当に実戦で使える状態にあるのか。軍上層部には、それを知る手掛かりもないだろう。なぜなら、軍隊の底辺にいる兵士でさえ、いいかげんな数字を上司にあげているからだ。そうすれば将校連中はバラ色の絵を描き、上層部や政治家を喜ばせることができるわけだ」

使える戦車はわずか3割

 第542装甲旅団の司令官だった退役少将の于北辰(ユィ・ペイチェン)は、黄の配属先ではあまりに多くの備品が破損または欠損していたため、正規ルートで交換を申請できない状況だったのではないかと推測する。もしも正直に報告すれば、現在の軍の体制では「軍価格」の高額な部品の購入を求められ、どう考えても予算を超過する恐れがある。

 それに正規ルートでの申請にはあきれるほど煩雑な手続きが必要で、経験の浅い下級将校の手に余るという。上層部の調査が入ることを嫌うから、上官もいい顔をしない。そこで黄は、おそらく前任者たちの例に倣って書類を偽造して事態を隠蔽し、自分で穴埋めしようとしたのだろう。于はそう推測する。

 ネット上のフォーラムをのぞいてみれば、補給部隊や武器庫管理の任務についてぼやく自称「退役軍人」の書き込みがいくらでも見つかる。信じ難い話ばかりだ。自腹で部品を買った、書類や整備記録を偽造した、手抜きの修理作業を見逃してやった、装備点検や演習の時期が近づくと仕方ないから別な部隊から部品を盗んだ、などなど。補給部隊での経験が長く、今も現役の曹長である陳(チェン※現役の軍人なので姓しか明かさなかった)は、悲しいけれどこれが現実だと認めた。

「実戦で使える」という文句をどう定義するかによるが、と前置きして陳は言った。「米国製であれ台湾製であれ、装甲兵員輸送車の90%程度は一応走れる状態にある。しかし車軸などの整備状況が悪いから、舗装道路を50キロも走れば動けなくなる」

 キャタピラ式だと、もっと悲惨だ。「私の知る限り、走行可能な状態にある戦車や自走砲は約50%だ。運よく走行できても、搭載した兵器が使える保証はない。米軍の基準で言えば、まともに走れて武器も使える戦車は全体の30%程度だろう」

拙速なリストラのしわ寄せ

 それだけではない、と陳は言う。大規模な演習が始まる時期を除けば、弾薬も燃料も恒常的に不足している。メンテナンスの人材も十分だったためしがないという。

「いま中国が攻めてきたらどうなるか」と陳は言う。「こちらの戦車に実弾を積み込み、走行できる状態に仕上げるまで何日か、あるいは何週間か待ってくれと、敵にお願いするしかない」

軍備削減のしわ寄せが

 軍備の老朽化には、さまざまな理由が考えられる。だが元軍人たちの言い分には説得力がある。

 元海軍大尉で、今は台湾国際戦略研究センターに所属する常漢青(チャン・ハンチン)に言わせれば、最大の問題は台湾軍のあまりにも急激な、そして拙速なリストラだ。1990年代後半から2000年代初頭にかけて、台湾は兵力を50 万人から20万人以下に削減する方針を打ち出した。この改革の大半は台湾国防部の作戦・計画参謀本部が立案したもので、実を言えば常自身も当時のスタッフの1人だった。

「政治家は、軍の規模を縮小して最終的に徴兵制を廃止したいと考えていた。軍の上層部も、その要望に応じるしかなかった。しかし中国の脅威が強まっていることを考えれば、戦闘部隊の削減はあり得なかった。ならば、代わりにどこを削減すればいいか。そう、まずは補給部隊だ。前線で戦う部隊がいれば後方支援の部隊は必要ないと言わんばかりの対応だった」

 こうして補給部隊は予算も人員も大幅に削減された。そしてたちまち、膨大な整備作業のニーズに応えられなくなった。一方で、前線部隊の下級将校や兵士らは必要な技術も知識もないまま、複雑な整備作業や交換用部品の在庫管理を任された。その結果、整備不良や故障が増え、交換用部品やリソースの配分が狂う悪循環に陥った。

 台湾軍が最近発注したM1A2エイブラムズ戦車もそうだが、アメリカ製の最新ハイテク兵器は従来の兵器よりも大きくて重く、構造も複雑だ。だから今の体制では十分なメンテナンスができない。分かり切ったことだ。

「数週間程度の訓練しか受けていない戦車の操縦士が、200ものメンテナンス項目があるM60戦車の整備を任されたらどうなるか」と于は言う。「適当に書類をごまかして、整備完了と報告する以外に方法はないだろう」

 どうすればいいか。考えられる解決策の1つは民間企業の手を借りることだ。軍隊の使うトラックや装甲車両も、民間企業に整備を委託したほうが効率的に、しかも安上がりになる可能性がある。

 現に米軍は民間企業を活用している。76万の民間人と56万の民間業者が、予備役を含めて220万の軍人を支えている。台湾軍はどうか。15万3000人の軍人に対して民間スタッフは8000人だ。

無能な指導部に原因

 黄の残したメモによれば、米軍では幅広い専門分野で競争を経た民間企業が起用されているが、台湾軍に雇われている民間人はたいていさまつな事務作業のみを担当している。そもそも台湾軍は部隊の構成を決める上で「科学のかけらも」考慮に入れておらず、民間の知恵を借りるという発想すらないという。

 そうであれば、問題の根本的な原因は壊れた戦車や整備士の不足にとどまらず、もっとずっと深いところにあるのではないか。取材に応じた複数の人物が、機能不全の組織文化や文民コントロールの欠如、(軍や政界の)無能な指導部に原因があるだろうと示唆していた。

 台湾国防部には本稿の内容について、何度もコメントを求めた。だが返ってきたのは「国防部はよく知っているメディアとしか話をしない。独自の調査には返答しかねる」という言葉だった。

いざとなればアメリカに

 今回取材を行った軍の現役および元幹部たちはいずれも、国防部長の厳こそが、長年台湾軍をむしばんできた機能不全の指導部の典型だと口をそろえた。彼らは厳について、派手な仕事や写真撮影を優先する一方で、軍の抱えている問題の少なくとも一部を解決できそうな小さな「修正」さえも妨害していると批判していた。

 台湾与党の民進党は、歴史的に軍の指導部に批判的で、軍の包括的な改革を提案してきたことで知られる。だが近年は、蔡政権が国防部をまとめる軍幹部と密接な関係を築いたことから、軍に対する批判的な姿勢はかなり弱まっている。その分かりやすい例が厳の存在で、かつて軍の上級将校だった彼を国防部長に抜擢したのは蔡自身だ。

 かつて装甲旅団の司令官を務め、今は野党・国民党系の団体を率いる于は言う。「台湾の軍隊をまともにしたければ、政治家を喜ばせることしか考えないタイプではなく、本気で兵士のことを考え、どうすれば戦場で勝てるかを真剣に考える人材を防衛のトップに据えるべきだ」

 国際戦略研の常も、台湾の防衛能力をことさらに誇示する蔡政権の姿勢には問題があると語る。彼のみるところ、蔡政権の体質は敗北主義で、中国との関係は(軍隊ではなく)政治で解決すればいいと考えている。

「本音の部分では、現政権は台湾が軍事力で中国に対抗するのは無理だと考えている」と常は言う。「今の強硬姿勢は見せ掛けにすぎない。アメリカから買った最新兵器を誇示するだけで、本当に中国が攻めてきたらアメリカが助けてくれると信じ、そういうシナリオに懸けている」

 しかし台湾の新聞を読むまでもなく、中国側のスパイは台湾軍の兵士が兵員輸送車の部品をネット通販で探しているのを知っている。台湾軍がまともに戦える状態にないことも把握している。しかし、それで台湾の軍人には祖国防衛の覚悟がないと結論するのは間違いだ。于は言う。

「退役軍人の1人として、これだけは言える。わが軍の兵士や将校団の祖国防衛に懸ける決意には一点の曇りもない。いざ戦場に立てば、彼らは立派に任務を果たす。たとえ装備が足りなくても」

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関連エントリ 2020/06/05 ⇒ 【米中🈟冷戦】米上院「中国企業の米国上場廃止に繋がり得る法案」可決
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2020年9月 3日 (木)

【11月米大統領選】✍コロナ対策&人種問題&米中摩擦&戦争犯罪疑惑etc.

 NY株、半年ぶり29000台回復 過去最高値 

朝日新聞デジタル 2020年9月3日(木)8時46分配信

 2日の米ニューヨーク株式市場は、米景気回復への期待などから、主要企業で構成するダウ工業株平均が大幅続伸し、前日比454・84ドル(1・59%)高い2万9100・50ドルで取引を終えた。終値で2万9000ドル台を回復したのは2月20日以来、ほぼ半年ぶり。この流れを受けた3日の東京市場は日経平均株価も一時、前日終値より330円超値上がりし、取引時間中としては半年ぶりの高値を付けた。

 新型コロナの感染拡大により、ダウ平均は2月につけた2万9551ドルの最高値から、1カ月余りで1万8591ドルまで急落した。その後は、社会のデジタル化で潤うIT銘柄が相場回復を先導。米当局による財政・金融政策の下支えや早期のワクチン開発への期待も追い風に相場全体が押し上げられ、過去最高値までわずか450ドルに迫った。

 日経平均の午前の終値は313円86銭高い2万3561円01銭。次期首相の有力候補である菅義偉官房長官は2日の記者会見で、安倍政権の経済政策アベノミクスを「責任を持って引き継ぐ」と明言し、政策が継続されるとの見方も株価の下支えとなっている。

 2日の米ニューヨーク株式市場は、米景気回復への期待などから、主要企業で構成するダウ工業株平均が大幅続伸し、前日比454・84ドル(1・59%)高い2万9100・50ドルで取引を終えた。終値で2万9000ドル台を回復したのは2月20日以来、ほぼ半年ぶり。2月につけた過去最高値まで、わずか450ドルに迫っている。

 ハイテク株中心のナスダック市場の総合指数も同116・77ポイント(0・98%)高い1万2056・44で終え、史上初めて1万2000の大台を突破した。最高値更新は4営業日連続。

 米雇用サービス会社が2日発表した8月の雇用報告によると、非農業部門の民間就業者数は前月比42・8万人の増加。市場が見込んでいた増加幅(100万人前後)は下回ったものの、新型コロナウイルス感染が広がる中でも一定の景気回復が確認された。

 ムニューシン米財務長官は1日、最大で1・5兆ドルの追加経済対策を受け入れる準備があるとの姿勢を米議会に示した。市場では、与野党が追加対策で合意に達することへの期待も高まっている。

 新型コロナの感染拡大により、ダウ平均は2月につけた2万9551ドルの最高値から、わずか1カ月余りで1万8591ドルまで急落した。ただその後は、社会のデジタル化で潤うIT銘柄が相場回復を先導。米当局による財政・金融政策の下支えや早期のワクチン開発への期待も追い風となり、相場全体が押し上げられている。

 ただ、米国では依然としてリーマン・ショック以来となる雇用危機が続く。株価と実体経済の乖離(かいり)は、かつてないほど広がっている。

 連邦政府“来年度の負債70年ぶりにGDPえる 

WoW!Korea 2020年9月3日(木)11時56分配信

 米国の負債が第2次世界大戦以降で初めて来年の経済規模を越えるものと、米国のウォールストリートジャーナル(WSJ)が米議会予算局(CBO)の話を引用して2日に報道した。

 新型コロナウイルス感染症による経済の萎縮を防ぐための財政支出の増加と税収減少が、このような結果をまねくことになるだろうと分析された。

 CBOはこの日、今年10月1日から来年9月までの2021年会計年度における連邦政府の負債が21兆9000億ドルとなり、米国のGDPの104.4%に達するものと推測した。

 この予想通りであれば米国は、日本、イタリア、ギリシャなど、自国の経済を凌駕する負債の負担をもった少数の国々の隊列に加わることになる。

 このように米政府の負債がGDPを越えるのは、第2次世界大戦直後の1946年の106%の負債比率を記録して以降、70年ぶりのこととなる。

米連邦政府米軍捜査阻止狙い ICC検察官らを制裁

CNN.co.jp 2020年9月3日(木)11時19分配信

 米国務省のポンペオ長官は2日、国際刑事裁判所(ICC)の主任検察官など2人に対する制裁を発表した。米軍と米情報機関による戦争犯罪の可能性に関するICCの捜査を阻もうと、トランプ政権がこれまでで最も攻撃的な動きに出た形だ。

 制裁の対象となるのは、ICCのファトゥ・ベンソーダ主任検察官と、司法管轄部門トップのファキソ・モチョチョコ氏。さらに、米国の人員に対するICCの捜査にかかわった特定の人物についても、ビザ(査証)の発給を制限するとした。

 これに対し、ICCや人権団体、ICCが置かれているオランダの外相は、即座に米国の制裁を非難した。

 ICCは声明の中で、「国際司法機関とその職員に対して向けられた今回のような強権的行為は前代未聞であり、国際刑事裁判所ローマ規程、および一般的な法の支配に対する重大な攻撃に該当する」と指摘している。

 トランプ大統領は今年6月、米国人に対する捜査や訴追にかかわったICC関係者を対象とする制裁やビザ制限を承認していた。

 その数カ月前にICCは、アフガニスタンで米軍とアフガン軍が犯したとされる戦争犯罪と、反政府武装組織タリバーンが犯したとされる人道に対する罪に関する捜査を承認していた。ベンソーダ主任検察官は、イスラエルのパレスチナに対する犯罪の可能性についても捜査を求めていた。

 国際刑事裁判所(ICC)米国の検察官への制裁を非難 

読売新聞オンライン 2020年9月3日(木)11時58分配信

米国務省は2日、アフガニスタンでの米兵らによる戦争犯罪の疑いを巡る国際刑事裁判所(ICC)の捜査への対抗措置として、ICCのファトゥ・ベンソウダ主任検察官と幹部1人を制裁対象に指定したと発表した。米国内の資産が凍結され、入国査証(ビザ)発給も制限される。

 ポンペオ国務長官は2日の声明で、「ベンソウダ氏らの支援を続ける個人や団体は制裁対象となる多大なリスクを負うことになる」とし、追加制裁も辞さない姿勢を強調した。トランプ大統領が6月の大統領令で、捜査は米国の安全保障を脅かすなどとして、制裁を科すと警告していた。

 ICCは2日、「前例がなく、裁判所や法の支配への深刻な攻撃に等しい。ICCは権限に従い、世界の深刻な犯罪と戦う使命を堅持し続ける」と米国を非難する声明を発表した。ICCは3月、アフガン戦争に従事していた米兵や中央情報局(CIA)の要員が戦争犯罪に関与した疑いがあるとして、ベンソウダ氏による捜査に着手していた。

 国内問題優先の“バイデン政権問われる対中政策 

Wedge 2020年9月3日(木)12時11分配信

 今年の初めから始まった米国の大統領選挙であるが、新型コロナウィルスの感染拡大でそれどころではないという雰囲気も一時あったが、ここにきて、民主党の党大会がオンラインで開催され、正式にカマラ・ハリスが黒人女性初の副大統領候補に決定され、いよいよ11月の投開票に向け、大統領選挙の論戦が本格化することになった。

 論戦の主な議題は、経済、人種問題、新型コロナウィルス対策等、国内の諸問題に集中するだろうが、それでも、外交問題を無視するわけには行かない。二国間問題で最も注視されるのは、現在進行形の米中対立である。

 8月14日付のウォール・ストリート・ジャーナル紙は、社説で、米中の戦略的競争において、台湾が中心的課題であり、向こう4年以内に事態が緊張する可能性があるとして、両大統領候補に台湾への対応について具体的に説明することを求めている。

 米国の次期大統領が直面する最大の安全保障上の課題は、経済、技術、外交、軍事で米国の優位性を脅かすまでに台頭し、国際社会の秩序と制度を一方的に自国に有利な形で再構築しようと試みる、中国に対する政策である。この意味で、中国が英国との合意を無視する形で自由と民主主義を踏みにじってコントロール下に置こうとする香港を台湾の明日の姿になぞり、次期大統領候補に台湾への対応、換言すれば対中政策を明示するように、両大統領候補に迫る意味がある社説である。

 現在の米国は党派的対立、新型コロナウイルス感染、経済活動低迷、制度的人種差別など国内問題に明け暮れており、中長期的な戦略的思考を背景とした地政学的な国際問題への関心は低い。トランプ大統領が再選されれば、トランプ本人の利益を主眼とした「米国第一主義」が継続し、国際面ではレガシーを意識した「劇場型外交ショー」が主体になると思われる。

 バイデン候補が当選した場合には、激しく対立する米国民をまとめ、混乱する社会を再建し次世代の民主党政治家につなぐことが優先事項になると思われる。そもそも国際問題よりも国内問題を優先する姿勢はオバマ政権で明らかになっており、この社説が触れているようにバイデン候補が国際社会における米国の役割を積極的に推進した実績もない。

 中国に対する米国人の見方は悪化している。7月末のピューリサーチ調査では中国に否定的な見方をする米国人は73%に達した。オバマ政権で中国政策を担当した高官も、中国に対して融和的な姿勢を示したことが、中国から「米国の弱さ」と受け止められ、中国の武力誇示を伴う高圧的な地域政策の誘因になったと考えている。

 この社説でも触れられた国防長官候補のフロノイ元国防次官などは、地域における通常戦力の物量の視点からは中国が優位で、米国が非対称戦争を戦うことになると危機感を強めている。バイデン大統領候補とハリス副大統領候補が国内型の政治家である以上、大局的な視点から同盟国を重視して中国に対応しようとする、フロノイをはじめとした日本との親和性がある民主党系の人々との関係をこれまで以上に深める必要があろう。

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関連エントリ 2020/06/28 ⇒ 【11月米大統領選】✍カトリック票が結果を左右する“選挙のジンクス”

自民総裁選主流派巡り争い激化、露骨な“二階派外し

西日本新聞 2020年9月3日(木)10時11分配信

 派閥に属さない菅義偉官房長官を自民党の5派閥がこぞって担ぎ、「派閥政治の復権」がささやかれる今回の総裁選。2日、菅氏支持をアピールした細田、麻生、竹下の3派会長の共同会見に、「菅氏優勢」の流れをつくった二階俊博幹事長率いる二階派は呼ばれなかった。次期政権発足を視野に入れた派閥間のさや当てがあらわになった形。二階氏も「怒っている」とされ、尾を引きそうだ。

「二階派と石原派は、既に菅氏支持を表明されている。だから(2日に支持を決定した)3派。主導権を争っているのではない」

 夕方。国会内で開かれた3派会見の席上、麻生派会長の麻生太郎副総理兼財務相は他の2派が同席していない点を問われ、木で鼻をくくったように答えた。

 実情は異なる。共同会見の発案は麻生派。菅氏陣営が走りだす上で「うちらが党内主流派で、反主流派じゃない。一発、けん制しておかないと」(麻生派幹部)との思惑から、露骨な二階派外しを仕掛けたのだった。

 かたや二階派もこの日朝、所属議員45人の署名を添えて菅氏に出馬を直接要請する場面をしつらえ、「主流派」を演出していた。共同会見の動きに対し、同派幹部は「そんなばかなことがあるか」とほえた。

 各派閥がけん制し合い、菅氏により多くの恩を売ろうとする駆け引きの先に見据えるのが、次期政権下での人事の厚遇だ。総理・総裁を頂点とする官邸主導の「安倍1強」が幕を下ろすのと同時に、鳴りを潜めていた派閥の権力闘争が息を吹き返しつつある。党内からは「5派も絡めば選対組織もまとまらない。勝っても『派閥の意向に強く配慮せざるを得ない総裁』になるのは間違いない」(衆院中堅)との声が出ている。

アベノミクス終焉が齎すのは株安株高

MONEY PLUS 2020年9月3日(木)6時10分配信/広木隆(マネックス証券)

 8月28日の金曜日、安倍首相辞任の速報が流れると株価は急落し、日経平均の下げ幅は一時600円を超える場面もありました。

 夕方からの首相の記者会見を控え市場の一部には首相辞任に対する警戒感はありましたが、取引時間中に報道が伝わったことはまさにサプライズでした。市場の反応が大きかったのは、そうしたサプライズに加えて、「アベノミクスの終焉」を否定的に受け取ったからでしょう。

 市場にはアベノミクスの「3本の矢」の印象が強く残っています。大胆な金融政策、機動的な財政政策、そして成長戦略。この3本の矢でアベノミクス実質初年度の2013年には日経平均は50%以上も値上がりし、歴代4位の上昇率を記録しました。そのアベノミクスが終わって、この先はどのような政権が生まれるのか、という不透明感から株安になったのです。

週明けには落ち着きを取り戻した東京株式市場

 東京の株式市場は安倍首相の辞任表明を受けて急落しましたが、その夜の米国株市場は冷静でした。米国株市場ではナスダックは反発して最高値更新、S&P500は7日続伸して最高値更新、ダウ平均は3日続伸で、2月21日以来、6カ月ぶりに昨年末終値を上回り年初来のリターンがプラスに浮上しました。

 FRBは臨時の米連邦公開市場委員会(FOMC)で「当面の間は2%を上回るインフレ率を目指す」政策へのシフトを決定しました。足元の低金利環境が長期化することを株式市場は好感したのです。

 こうした米国株の上昇もあって週明けの東京株式市場は大きく反発しました。日経平均は先週末の下落(終値で300円強の値下がり)をほぼ取り戻してしまいました。菅官房長官が総裁選に出馬する意向と伝わったことで安倍政権の政策が継続するという期待が高まり、一時は460円近く上昇する場面もありました。その後は総裁選の行方を見定めようと相場は小康状態になりました。こうして、安倍首相辞任で急落した市場は短期間で落ち着きを取り戻しました。

 報道直後は600円を超える急落となった株式相場が短期間で落ち着いたのは、週末を挟んで安倍首相の辞任という事態に対する整理が進んだということもあるでしょう。

株高はアベノミクスの成果ではない

 冒頭で「アベノミクスの終焉」が否定的に受け取られたと述べましたが、アベノミクスで株があがったのは1年目だけです。そしてそれはアベノミクスのおかげ、というよりグローバル景気の回復に助けられた面が大きいと思われます。

 グローバル景気が底打ち反転し、第二次安倍政権が誕生した2012年12月には日本の景気も底を打ちそこから景気回復が始まっていました。東日本大震災~民主党政権末期の停滞感のあとに訪れた景気回復であったため、世の中の雰囲気も相場も一気に祝祭的なムードに包まれました。それがアベノミクス1年目のインパクトを大きなものにした背景だったのです。

 日銀の異次元緩和が相場の上昇要因になったことは否定できません。しかし、明確な株価の押し上げ要因になったのは「黒田バズーカ2(2014年10月に実施された日銀による量的緩和)」あたりまでではないでしょうか。その後も金融緩和はずっと続いていますが8年弱の安倍政権時代で株価は乱高下を繰り返し近年はずっと同じようなレンジにとどまっています。

 金融緩和は株価上昇の要因ではあるものの、常に相場を押し上げたり安定化に寄与するものではないということです。さらに言えば、金融緩和はいまや世界的に行われていて日銀の専売特許ではありません。FRBが一段と踏み込んだ緩和策をとっている以上、日銀独自の政策変更余地も限られそうです。

 こうみてくるとアベノミクスが終わるといっても、アベノミクスによって支えられて今の相場があるわけではないので、それほど悲観的になることはないのです。

構造改革こそ株高への道

 アベノミクス「3本の矢」に話を戻すと、金融政策や財政政策は景気対策です。金融を緩和したり財政を出動させたりして景気を刺激するものです。それは短期的な景気循環を加速させたり落ち込みを軽減したりするには役立つでしょう。

 しかし日本経済の潜在的な成長率を高めることにはつながりません。それは成長戦略の役目です。成長戦略とは構造改革です。短期的な景気対策ではなく、日本経済の基礎体力を底上げするような改革です。既得権益にしがみつくひとたちを排除し、岩盤規制を打破するなど規制緩和を進め、産業の新陳代謝を促す。日本経済の活力を高める改革が期待されていました。そんな大仕事は多大な労力と時間を要するため長期政権でなければ成し得ないことです。

 安倍政権は憲政史上最長の政権になりました。本来であればもっと構造改革を進められたはずでした。単に「アベノミクスの終焉」を嘆くより、重要な課題が未完のままアベノミクスが終わることを嘆くべきです。

 いや、過去を嘆くより次の政権に期待しましょう。アベノミクスの負のレガシーを引き継ぐ次の政権が構造改革を進められるなら、日本経済の活力が高まり、その時こそ持続的な株高の時代が到来するでしょう。

 日経平均コロナ急落前を上回る終値2万3465円 

朝日新聞デジタル 2020年9月3日(木)15時11分配信

 日経平均株価の3日の終値は前日より218円38銭高い2万3465円53銭と、新型コロナウイルスの感染拡大による急落前の2月21日の終値(2万3386円74銭)を上回った。2月20日以来の高値となる。

 前日の米株式市場は、景気回復への期待などから、主要企業で構成するダウ工業株平均が大幅続伸。東京株式市場もこの流れを受け、午前中から「買い」の動きが広がった。

安倍晋三真価とは?日本はあまり愛されなかったリーダーを懐かしく思い出すかもしれない

Newsweek日本版 2020年9月3日(木)17時53分配信/Foreign Policy Magazine

米中との関係を改善しつつ同時にバランスを取る離れ業をやってのけた安倍に代役はいない。また首相が次々に入れ替わる回転ドアの時代に逆戻りするのか

 日本の安倍晋三首相は8月28日に辞任を表明し、歴代最長政権の幕を引いた。在任中の安倍は世界第3位の経済大国を一定の成長に導き、トランプ米大統領と特別な関係を築き、強大化する中国を意識して防衛力の増強に努めた。

 突然の辞任表明は側近にとっても驚きだった。同盟国アメリカと最大の貿易相手国である中国との対立が激化するなか、日本の将来は不透明さを増すことになる。

「大きな穴が開いたことは確かだ」と、富士通総研経済研究所のマルティン・シュルツ上席主任研究員は指摘する。「内政面では、安倍の安定重視のポピュリズムを引き継ぐ人物は今のところ見当たらない。外交面でも、米中との関係を改善しつつ同時にバランスを取る離れ業は、ほとんど誰にもまねできない」

 2012年に首相に復帰して以降、安倍は新しい薬で持病の潰瘍性大腸炎を抑えてきたが、新型コロナウイルス対策にほぼ無休で忙殺されるなかで症状が再発したという。ただし、国民は政府のコロナ対策をあまり評価していない。最近の世論調査では、58%が不満と答えている。

 経済面では、安倍は公約を全て果たしたわけではないが、実際に成果を上げたと言える。「アベノミクス」はまずまずの成功を収めた。日本経済はプラス成長に戻り、長いこと経済の足を引っ張っていたデフレスパイラルにも歯止めがかかった。

 最も成功したのは金融政策だ。安倍が起用した日本銀行の黒田東彦総裁は、従来の経済理論では制御不能のインフレを招くとされていた大規模金融緩和を断行。マイナス金利の導入にも踏み切るなど、時代を先取りする手を打った。

 だが、それ以外のアベノミクスは大成功とは言い難い。規制改革はある程度進んだが、脚光を浴びることはなく、ここ数年は安倍にも強い熱意は感じられなかった。

 一方、2016年米大統領選への対応は安倍外交の明らかな勝利だった。安倍は民主党候補のクリントン前国務長官が優位とみて選挙前に会談する一方、共和党候補のトランプにも接触を図り、トランプの当選後に外国首脳としていち早く会談した。

 アメリカが環太平洋諸国の貿易協定TPPから離脱したことは、中国封じ込めという点ではトランプ最大の失敗とも言われるが、安倍はアメリカ不在のなかで他の国々をまとめ、11カ国のTPP(CPTPP)を誕生させた。EUとの間でも日欧EPA(経済連携協定)締結にこぎ着けた。

 安倍にとって最大の心残りの1つは、国際紛争を解決するための武力行使を放棄し、戦力の不保持を定めた憲法を改正できなかったことだろう。安倍は多くの前任者と同様、この憲法上の制約を取り除こうとしてきた。

首相が次々に入れ替わる時代に逆戻り

 第2次大戦後の占領下にアメリカ人の手で草案が起草された現行憲法は、これまで一度も改正されていない。この事実は長年、「普通の国」への回帰を目指す自民党内の保守派をいら立たせてきた。

 安倍の辞任表明で、今後の注目は後継者選びに移る。候補者はいずれも自民党内の有力者だが、日本の首相はさしたる印象も残さないまま短期間で次々に入れ替わる「回転ドア」の時代に逆戻りする可能性も十分にある。

 そうなったとき、日本は懐かしく思い出すかもしれない。世界が機能不全に陥った時代に日本を合理性のモデルとして世界に示すことに成功した、あまり愛されなかったリーダーのことを。

 朝日新聞世論調査「安倍政権評価する71 

朝日新聞デジタル 2020年9月3日(木)22時30分配信

 朝日新聞社が2、3日に実施した世論調査(電話)で、第2次安倍政権の7年8カ月の実績評価を聞くと、「大いに」17%、「ある程度」54%を合わせて、71%が「評価する」と答えた。「評価しない」は、「あまり」19%、「全く」9%を合わせて28%だった。

 第1次政権時、安倍晋三首相が辞任を表明した直後の2007年9月調査でも同様の質問をしているが、当時は「評価する」が37%で、「評価しない」の60%の方が多かった。

 安倍首相の政策の中で、評価する政策を選んでもらうと、「外交・安全保障」の30%が最も多かった。「経済」24%、「社会保障」14%、「憲法改正」は5%だった。「評価する政策はない」は22%だった。

 

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