武漢ウイルス

2021年1月18日 (月)

【コロナ第3波】新型コロナウイルス「国内確認から1年」感染ペース加速

 新型コロナ国内確認から 感染ペース加速 22日間で10万人増 

産経新聞 2021年1月15日(金)21時41分配信

 新型コロナウイルスの感染者が国内で初めて確認されてから15日で1年がたった。現在も第3波の流行のまっただ中にあり、収束のめどは立っていない。全国の累計感染者数は30万人を突破。厚生労働省の集計では10万人を超えたのは昨年10月31日だったが、52日後の同12月22日に20万人を超え、さらに10万人増えるのに22日しかかからず、増加ペースが加速している。

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 性別の内訳は、男性が55%、女性が45%で、男性の方がやや多い。年代別では、20代が最多で全体の24%を占め、30代16%、40代15%と続いた。若年層では症状のない人も少なくない。60代以上は23%。

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 3密(密閉・密集・密接)の環境で飛沫感染のリスクが高く、医療機関や福祉施設、飲食店、職場など多様なクラスター(感染者集団)の発生が感染拡大の要因となっている。

 14日時点で都道府県別では、東京都の8万68人が最多。大阪府3万6434人、神奈川県3万691人、愛知県2万66人、埼玉県1万9281人と続き、大都市圏ほど感染者が多い。最も少ないのは鳥取県の170人で、次いで秋田県181人、島根県230人だった。

 国内では昨年3月下旬からの第1波、6月下旬からの第2波を経て、11月からの第3波に直面している。第2波が完全に収まらない中で始まった第3波は感染拡大に拍車がかかり、医療現場が窮地に陥っている。11都府県に再発令された緊急事態宣言で感染者数を減少に転じられるか、正念場を迎えている。

第1波 五輪延期

 昨年1月15日に国内で初めて新型コロナウイルスへの感染が確認されたのは、神奈川県の男性。年末年始に発生源とされる中国・武漢市に滞在し、現地で感染したとみられる。その後もしばらく中国由来のウイルスによる感染が続いた。

 3月以降は欧州由来のウイルスが持ち込まれ、全国で同時多発的にクラスター(感染者集団)が発生。第1波が押し寄せ、国内でもオーバーシュート(爆発的急増)への危機感が高まった。世界保健機関(WHO)がパンデミック(世界的大流行)を表明し、東京五輪の延期も決まった。

 4月7日~5月25日に発令された最初の緊急事態宣言では「最低7割、極力8割」の接触削減が求められ、全国の1日当たりの新規感染者は5月25日に20人まで減った。

第2波 GoTo

 ただ同じ頃、東京都では新宿を中心に接待を伴うホストクラブなどで感染の再拡大が進行。国立感染症研究所が行ったウイルスのゲノム(全遺伝情報)解析によると、第2波となった7月以降の感染拡大は東京都から首都圏、地方に伝播(でんぱ)したものと、大阪府から西日本へと広がったものの2系統に集約されるという。

 第1波ではPCR検査の能力不足が指摘されたが、5月中旬の1日2・2万件から8月上旬には5・2万件に拡充。結果的に若年層で無症状の感染者が多く見つかり、感染拡大につながった。全国の累計感染者は3~5月が1万6749人だったのに対し、7~9月は6万4458人と4倍近くに上った。一方で、政府は経済の立て直しに向けた動きを強化。7月には観光支援事業「Go To トラベル」が東京都を除いてスタートし、イベントの人数制限は上限5千人か収容率50%以内に緩和、9月には条件をさらに緩和した。

第3波 異変確認

 自治体独自の緊急事態宣言などで全国の新規感染者は200人台まで抑えたが、高止まりのまま第3波に突入。都がトラベル事業に加わった後の11月以降は増加傾向が強まり、首都圏にしみ出すように感染が波及していることが明らかになり、トラベル事業の一時停止に追い込まれた。

 新規感染者は今年1月8日に7800人超と過去最多を更新。昨年12月下旬以降、英国や南アフリカなどに由来する変異ウイルスの感染者が相次いで見つかり、国内で広がった場合には、さらに感染者が爆発的に増える恐れもある。

 「大都市における感染を早急に抑制しなければ、地方での感染を抑えることも困難になる」。厚生労働省の専門家組織は今月13日、強い表現でこう提言した。

 新型コロナウイルスはクラスターの発生を端緒に、地域内で急激に感染拡大するのが特徴だ。政府の分科会の分析では、歓楽街や飲食店で起きたクラスターの感染者がウイルスを家庭内に持ち運び、その後医療機関や福祉施設に広がる傾向がみられた。このため飲食店を感染抑止の「急所」と位置付け、緊急事態宣言の再発令でも時短営業などの対策に力点が置かれた。

 厚生労働省が2人以上の感染者が出たクラスター事例を集計したところ、今月12日時点で3987件が確認され、昨年10月12日時点の1601件から3カ月で約2・5倍に急増した。

 分科会メンバーの押谷仁・東北大教授は、昨年12月以降に報告があった5人以上のクラスター事例807件を分析。医療機関や福祉施設での発生が45%を占めた。飲食関連は19%で、約半数が接待を伴う飲食店だった。123件の教育施設では高校が41件と目立ち、部活動関連が11件あった。

 厚労省に助言する専門家組織は、第3波の流行要因のクラスターについて「地方都市の歓楽街に加え、会食や職場、外国人コミュニティー、大学生などの若者、医療機関や高齢者施設などにおける事例など多様化や地域への広がりがみられる」と指摘している。

 宣言の再発令では、飲食店対策以外にテレワークの徹底やイベントの人数制限も求められる。尾身茂・分科会長は「飲食店対策だけで流行は沈静化できない。人と人との接触を抑えるのが重要だ」と強調する。

日本感染症学会・舘田一博理事長

 新型コロナウイルスが冬場に急拡大したのは、気温と湿度が影響しているのだろう。ウイルスは夏場の高温の環境では死滅しやすいが、低温では生き延びやすい。冬場は湿度の低下で飛沫が空気中で蒸発し、細かい粒子となって広範囲に飛散しやすくなる。

 この感染症は接触のみならず、会話による飛沫で広がるのが特徴。特に飲食を伴う会食の場が「急所」として見え始めた今、ウイルスが活発化するこの1~2月をどう乗り切るかが、今後の感染抑止対策を考える上で重要な意味を持つ。

 治療に特効薬はなく、第1波と比べ、第2波、第3波は低下したとはいえ、致死率は全体で約1~1・5%に上る。全国で1日5千~7千人の新規感染者が出れば1日50~70人以上の死者が出るという状況を誰もが重く受け止めるべきだ。

 感染力が強いとされる変異ウイルスが確認され、不安が広がっている。だが一般的に変異を繰り返す中で生き残るために広がりやすくなれば、病原性は低くなっていてもおかしくない。水際対策などに万全を期すべきだが、冷静な動向分析も必要になる。

 収束に向けてはワクチンが鍵を握る。集団免疫の獲得には人口の半数ほどの接種が必要とみられるが、有効性や副作用の有無など不明な点は多い。まずは緊急事態宣言下で新規感染者をいかに抑えられるかが重要だ。東京都で今後も2千人台の感染者が確認されるようなら、さらに強い対策、メッセージを打ち出す必要がある。(談)

コロナ第4波“3月襲来”か…変異種主流で1日人感染あり得る

日刊ゲンダイDIGITAL 2021年1月18日(月)15時00分配信

 連日、数千人の新型コロナの感染者が確認されている。この先、心配されるのが、変異種ウイルスの蔓延である。足元の第3波の感染拡大は従来型のウイルスによるもので、変異種の影響が出るのはこれからだ。英国では変異種の出現によって一気に感染者が増えている。感染力が強い変異種が主流となれば、強烈な“第4波”が猛威を振るう恐れがある。

 ◇  ◇  ◇

 米疾病対策センター(CDC)は15日、英国などで蔓延している変異種ウイルスが、3月にも主流ウイルスになる可能性があると発表した。米国では昨年12月末に初めて変異種ウイルスが確認され、これまでに計76人の変異ウイルス感染が判明している。

 英国での変異種ウイルスが最初に見つかったのは9月だった。その後、ロンドンでは、11月に約4分の1が、12月中旬には3分の2近くが変異種になった。出現判明から2~3カ月後に主流ウイルスに躍り出ているのだ。CDCも、3カ月後に変異種が主流になると予測している。

 日本では昨年12月25日にはじめて変異種の感染者が判明し、これまでに40人以上の変異種感染が確認されている。人口を考えれば、米国の76人と遜色ない。英国の実例やCDCの報告を参考にすれば、日本でも2~3カ月後に変異種が猛威を振るっていてもおかしくない。

 東大大学院の飯野雄一教授(生物化学)が衝撃の試算を行っている。変異種の流入時に従来型が300人、変異型が10人と仮定すると、最悪のケースでは、3カ月後には1日当たりの新規感染者数は約30倍の1万人を超えるという。

従来型の免疫が効かない恐れも

 ハーバード大学院卒で医学博士・作家の左門新氏(元WHO専門委員)がこう言う。

「英国の変異種ウイルスは感染力が1.7倍とされ、いったん感染が広がり始めれば、従来型よりも蔓延するのは自然です。また、従来型のウイルスに感染した人は、免疫ができるので、同じ従来型ウイルスには感染しにくくなりますが、変異種ウイルスの場合、ものによっては、一度従来型に感染した人にも、感染させることがあります。南アフリカの変異種にその可能性があります。感染させるターゲットが広がれば、それだけ感染を広げることができるのです」

 3月に第3波超の感染爆発が起きてもおかしくない。

 コロナワクチン3つの副反応リスク、免疫学の権威が警鐘 

ダイヤモンドオンライン 2021年1月11日(月)6時01分配信

 新型コロナウイルス対策の切り札とされるワクチン。英米など海外では接種も始まった。免疫学の第一人者である宮坂昌之氏が、新型コロナワクチンはどこまで期待していいのか、心すべきは何なのかを語る。

ワクチン接種がより広まって 初めて見えてくる副反応リスク

 新型コロナウイルスのワクチンに注目が集まっています。

 日本政府が供給を受けることで合意している、あるいは契約を結んでいるのは、米ファイザーと米モデルナのメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン、それから英アストラゼネカのウイルスベクター(アデノウイルス)ワクチンの三つがあります。

 ファイザーと独ビオンテックが開発したワクチンが95%の有効性とうたうのをはじめ、いずれも90%以上の有効率があるとします。

 普通のワクチンの有効率は、例えばインフルエンザでは30%から良くても60%ぐらいですから、この数字はすこぶる高い。

 ただし、分析データを見てみると、注意する必要があることが分かります。問題は安全性です。

 ワクチンの場合は副作用ではなくて副反応という言葉を使います。ワクチンによる健康被害の多くは、免疫反応そのものによって起きるものだからです。

 その副反応には大きく分けると3種類ある。一つ目は即時に、接種して数日以内に出てくるもの、二つ目は2週間から4週間たってから出てくるもの、三つ目はワクチン接種者が感染した場合に出てくるものです。

 一つ目の早い方の典型は「アナフィラキシー」という、全身に現れるひどいアレルギーです。海産物などの食べ物でも引き起こされるので、よくご存じでしょう。

 当初、皮膚がかゆい、目まいがするといった症状から始まって、さらに血圧が低下して意識障害、失神に至り、命を落とすこともあります。

 ただし、ワクチンによるアナフィラキシーの頻度は、これまで開発されたワクチンでは100万回に数回というレベルでした。

 例えば、ファイザーは第3相臨床試験に4万3000人を超える人が参加したとしていますが、ワクチン接種群とプラセボ(偽薬)接種群がそれぞれ何人感染、発症したかを見ているので、実は半数の2万1000人超しかワクチンを接種していません。

 100万回に数回しか現れないような副反応は、2万人超では見えない可能性があるのです。この点で少し心配なのは、英国で接種開始直後に、すでに2例のアナフィラキシーショック様の症状が見られていることです。このリスクについてはもっと時間がたたないと分からないと思いますが、慎重な判断が必要です。

 二つ目の遅い方の副反応の典型は、脳炎などの神経障害、それから末梢神経がまひするギランバレー症候群などがあります。

 例えば脳炎については、おたふくかぜのワクチンだと、100万回の接種に対して10回ぐらい起こる可能性があるといわれている。

重篤な副反応の頻度は 100万回に数回程度

 多いように感じられますが、おたふくかぜのウイルスに感染すると、その約10倍の頻度で脳炎が起こり得る。ワクチンによって脳炎にかかるリスクを下げるわけですから、リスクがあっても接種した方がいいということになります。今回のワクチンでは2回目接種の2カ月後ぐらいまでは調べていて、脳炎、神経障害などは見られていないようです。

 三つ目の副反応はADE(抗体依存性感染増強)と呼ばれ、ワクチン接種後に抗体ができ、その抗体のために新型コロナ感染症が悪化するというものです。

 せっかく獲得した抗体が、再び感染した際に悪く作用し、重篤化につながってしまう。

 今回の臨床試験では、ワクチン接種群で10人以内の感染者しか出ていないので、ADEのリスクを判断するのは困難です。この現象は感染の拡大、ワクチン接種の増加によって初めて見えてくるものなのです。

 ワクチンによる重篤な副反応の頻度は100万回に数回程度。現段階ではそのリスクについて早計に判断すべきではありません。

 ワクチンについてまだ分かっていないことは結構あります。

 そもそもウイルス疾患と免疫の関係は非常に複雑です。例えば、おたふくかぜやはしかは、2回ワクチンを接種するか、一度病気にかかれば20年、30年と免疫が続く。それに対して、インフルエンザなどは4カ月ぐらいしか免疫が持続しません。

 なぜそのような違いが出てくるのか。本当のところはまだ分かっておらず、この謎を解いたらノーベル賞級です。

ワクチンはおそらく 毎年接種せざるを得ない

 新型コロナに関しては、免疫学者から見ると、さまざまなことがインフルエンザと似通っている。ワクチンができても、インフルエンザ程度の期間しか免疫が持続しない可能性もあります。少なくとも20年、30年続くタイプではありません。おそらく半年とか1年ではないかという気がしています。

 インフルエンザのように毎年違う型が出現するわけではないにしても、おそらく毎年ワクチンを接種せざるを得ないでしょう。そうすると、やはり心配は副反応になります。

 日本の感染状況では、東京や大阪などの新規感染者数は10万人当たり20人から50人くらいです。しかもその中で、他の人にうつすのは1割から2割といわれている。要は、私たちが他人にうつす感染者と出会う確率は、1万人に1回あるかないかです。

 一方で、ワクチンを接種して重篤な副反応が現れる頻度は100万回に数回です。私たちは、ワクチンのメリットとリスクを天秤にかけて判断しないといけません。

 ワクチンは治療薬と違い、健康な人が予防効果のために接種するものです。高い安全性が求められます。ワクチン接種が始まるのは2021年半ば以降と見込まれますが、拙速に動くべきではありません。

 また、ワクチンは皆が接種を受けないといけないと迫るべきものではありません。個人の自由、個人の意思の下に受けるなら受け、受けたくない人は無理に受けなくていいとすべきものなのです。

 変異種次々発見される新型コロナ 子供たちは大丈夫か 

日刊ゲンダイDIGITAL 2021年1月15日(金)9時26分配信

 世界中で新型コロナウイルスの変異種が次々と見つかっている。昨年末に英国で発見され、日本でも存在が確認された変異種は、昨年3月以降に出現した欧州型(D614G)がさらに変異したもので、遺伝情報の「N501Y」に変異が見られた。

 一方、ブラジルからの渡航者から発見された南アフリカの変異種は、「N501Y」に加えて「E484K」にも変化があるという。いずれも、新型コロナウイルスの表面にある突起物(Sタンパク質)の分子が変化したもので、強力な感染力を持つといわれる。

 新型コロナウイルスは主にSタンパク質をヒトの細胞の表面にあるACE受容体と結合させることで細胞内に侵入。細胞内の器官を乗っ取ってタンパク質を合成しウイルスを増殖させる。Sタンパク質とACE受容体の結合力が高まれば感染力が強まるのは当然だ。変異種の登場で、従来種では比較的“安全”とされた子供たちへの影響はないのか? 東丸貴信東邦大学名誉教授に聞いた。

 変異種の感染力の強さは1日当たりの新規感染者の増加数を見ればわかる。昨年12月3日と今月9日を比べると、英国では1万4878人から5万9937人へ、南アフリカは4400人から2万1606人と短期間で激増している。南アフリカは現在、ウイルスが活性化しにくい夏季にあたるため、激増の要因のひとつに変異種の広がりがあるのは明らかだ。

「とくに気になるのは南アフリカの変異種です。感染に重要なウイルスとヒトの細胞との結合部分に複数の変異があるだけでなく、E484Kの変異は、新型コロナウイルスを中和するモノクローナル抗体からの逃避変異として報告されているからです。しかも、この変異がある人の中和抗体価は10倍低下するとの報告もある。つまり、ヒトの免疫はE484変異を持つウイルスに対して効果が低下する可能性があるということです」

 それは武漢型(614D)や欧州型(N501Y)の流行期に治験して完成したワクチンが必ずしも期待通りの効果が得られないかもしれないことを意味する。

 しかも、E484の変異種に感染したブラジル人女性が同じ変異種に再感染したことが世界で初めて明らかになった。これは、風邪と同じように何度も新型コロナに感染するよう変化した可能性を示唆するものだ。

 いまのところ変異種の毒性は従来種と変わらないというから、今後しばらくはインフルエンザよりも高い病原性を持つ新型コロナウイルス感染症に、より多くの人が何度でも感染する可能性が出てきたということだ。

この先も安全とは言い切れない

 そこで気になるのは子供たちへの影響だ。従来種では子供への感染リスクは低いといわれたこともあり、4都県に対する7日の緊急事態宣言では、小中高校の一斉休校は要請しないことになった。本当に大丈夫なのか?

「子供に新型コロナ感染症の患者数が少なく、感染しても症状が出にくく重症化しにくい理由は十分解明されているわけではありません。ただ、子供は新型コロナウイルスが細胞に侵入する入り口のACE2受容体の数が少ないことに加え、免疫機能の違いがあることが考えられます。免疫には自然免疫と獲得免疫がありますが、子供は大人よりナチュラルキラー細胞が多いなど、即座に異物を排除する自然免疫が強いといわれています。子供は複数のウイルスに感染する機会が多く、感染後に自然免疫記憶を誘導する訓練免疫状態が効率化し、いろいろな未知のウイルスに対する防御力が強くなっている可能性があるのです」

 一方、大人は獲得免疫が強く、自然免疫は子供ほど強くない。つまり、既知のウイルスに対しては大人が持つ獲得免疫の方がスムーズに動くが、未知のウイルスには子供の自然免疫の方が素早く効率的に動く。そのため、子供は新型コロナウイルスに感染しにくく、かかっても重症化しにくいと考えられているのだ。

 しかも、子供は大人のように加齢により一部が消失するなど血管がゴースト化していない。そのため、ウイルスが血管内へ侵入しにくく、獲得免疫反応の過剰(サイトカインストーム)による全身炎症を起こしにくい。ところが、新型コロナウイルスの変異種は、こうした仕組みを変える可能性があるかもしれない。

「変異種は、少ないACE2受容体からでも感染に十分なほどの細胞侵入ができるのかもしれません。ACE2受容体以外の経路から侵入できる能力を持っている可能性もある。さらに、ウイルスの増殖を抑えるインターフェロンの産出を抑える働きがあるかもしれない。いずれも今後の研究の結果を待たなければなりませんが、これまで子供は軽症だったから今後も大丈夫という保証はありません。今すぐ休校すべきとは思いませんが、子供に感染が広がり、学校が感染源になれば大変なことになる。子供の感染者の変化をより注視すべきでしょう」

ノルウェーワクチン接種高齢者23人死亡例調査

CNN.co.jp 2021年1月19日(火)10時08分配信

 ノルウェーで身体機能の低下した高齢者23人が、米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンを接種した後で死亡したとの報告を受け、専門家らが副作用との関係を調べている。

 同ワクチンの副作用としては、まれに軽い発熱や吐き気などが起きることが分かっている。体力の衰えた患者にとっては、こうした症状が命取りになる可能性も指摘される。

 同国の公衆保健研究所(FHI)は死亡例の報告を受け、高齢で身体機能が低下した患者や終末期患者に対するワクチン投与の指針を改訂。医師が一人ひとりの患者について、投与のメリットが発生し得る副作用のリスクを上回るかどうかを判断することとした。

 ノルウェーでは14日までに、4万2000人が第1回の接種を済ませた。ほかの多くの国と同様、新型ウイルス感染の重症化リスクが特に高いグループとして、基礎疾患のある高齢者や介護施設の入居者が優先されている。

 ノルウェー医薬品局(NOMA)は声明で、対象グループの性質上、死亡がワクチン接種の時期と重なる例も想定されると指摘。国内の介護施設や長期療養施設では週に平均400人が死亡すると説明している。

 専門家らの間でも、今のところワクチン接種と死亡の因果関係を示す証拠はなく、患者が接種直後に偶然死亡することもあり得るとの見方が強い。米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は、介護施設の入居者のうち、ワクチン接種を受けていないグループの死亡率を調べることが先決だと強調した。

 FHIとNOMAは15日、これまでに死者23人のうち13人のケースを調査したと発表。ファイザーはNOMAと協力し、あらゆる関連情報の収集に努めていると述べた。

 新型コロナ変異種初の経路不明 市中感染か‐厚労省 

時事通信 2021年1月18日(月)19時51分配信

 厚生労働省は18日、新型コロナウイルスに感染した静岡県内の20~60代の男女3人から、英国で流行しているのと同じ型の変異種が検出されたと発表した。

 3人は英国に滞在歴がなく、うち2人は感染経路が分かっていない。経路不明の感染者が確認されたのは初めてで、日常生活を送る中でうつる「市中感染」の疑いがあるという。

 厚労省によると、3人のうち20代女性と60代男性が1月上旬に発症。残る1人は40代女性で、20代女性の濃厚接触者という。3人とも自宅療養中で、不特定多数との接触はない。

 厚労省は18日、昨年12月31日に英国から入国した東京都の20代男性の変異種感染も新たに確認されたと発表。国内では17日までに、空港検疫で陽性が判明したケースやその濃厚接触者ら計41人の変異種感染が明らかになったが、いずれも感染経路は特定できていた。 

 菅首相施政方針演説東京五輪コロナったに」 

毎日新聞 2021年1月18日(月)14時49分配信

 第204通常国会が18日召集された。菅義偉首相は同日午後の衆参両院本会議で施政方針演説に臨んだ。新型コロナウイルス対策に重点を置き、「一日も早く収束させる。この闘いの最前線に立ち、難局を乗り越えていく決意だ」と表明した。

 新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案について「罰則や支援に関して規定し、飲食店の時間短縮の実効性を高める。早期に国会に提出する」と述べた。

 新型コロナ対策では国民に「再び制約のある生活をお願いせざるを得ず、大変申し訳なく思う」と陳謝。緊急事態宣言を発令したことに言及し、「ステージ4(感染爆発)を早急に脱却する」と訴えた。

 ワクチンは「できる限り、2月下旬までには接種を開始できるよう準備する」とし、医療体制の確保も「強力に進めていく」と述べた。無利子・無担保融資の限度額を4000万円から6000万円に引き上げるなどの経済対策も説明した。

 夏の東京オリンピック・パラリンピックは「人類が新型コロナに打ち勝った証し」として「世界中に希望と勇気をお届けできる大会を実現するとの決意の下、準備を進める」と語った。発生から10年を迎える東日本大震災からの復興は「福島の本格的な復興・再生、東北復興の総仕上げに全力を尽くす」と決意を語った。

 「グリーン」と「デジタル」を「次の成長の原動力」に位置付けた。2050年までの温室効果ガス排出量の実質ゼロに向け、「35年までに新車販売で電動車100%を実現する」と表明。二酸化炭素(CO2)排出量に応じて企業や消費者に経済的な負担を求める「カーボンプライシング」(炭素の価格付け)にも取り組むと述べた。

 9月に創設するデジタル庁は「改革の象徴であり、国全体のデジタル化を主導する」と説明した。

 外交では、20日に就任するバイデン次期米大統領と「早い時期に会い、日米の結束をさらに強固にする」と強調。徴用工問題などで冷え込む日韓関係は「非常に厳しい状況にある。適切な対応を強く求めていく」と述べた。

 安倍晋三前首相の後援会が主催した「桜を見る会」前夜祭の費用補塡(ほてん)問題を巡り、「先の国会での私の答弁の中に、事実と異なるものがあったことについて、大変申し訳なく、改めておわび申し上げる」と陳謝した。

 憲法に関しては、国会の憲法審査会での議論に期待を示した。皇位の安定的な継承を巡る課題には「(国会の)付帯決議の趣旨を尊重し、対応していく」と述べた。

 ◇ 施政方針演説の骨子

・新型コロナウイルス感染症を収束させ、11都府県の緊急事態宣言から早急に脱却する

・2月下旬までにはワクチン接種を開始できるよう準備する

・2035年までに新車販売で電動車100%を実現する

・デジタル庁創設で国全体のデジタル化を主導する

・バイデン次期米大統領と早期に会い、日米の結束を強固にする

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2021年1月 6日 (水)

【新型肺炎】“感染源”調査団「中国に入国できず」✍WHO事務局長が失望表明

 テドロス事務局長、中国に大変失望WHO調査団入国でき 

毎日新聞 2021年1月6日(水)9時27分配信

 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は5日の記者会見で、新型コロナウイルスの起源解明にあたる国際調査団が、中国に入国できていないと明らかにした。中国当局が事前の取り決めに反し、入国を許可しなかったとして、「大変失望している」と述べた。

 新型コロナ対応が「中国寄り」だとしてトランプ米大統領らに批判されてきたテドロス氏が、中国に不満を表明するのは異例。WHOは昨年12月の会見で、中国側との合意に基づき、1月第1週に調査団が中国入りできると公表していた。

 調査団は、欧米や日本などのウイルスの専門家ら10人で構成。このうち中国に向かった2人が入国できなかった。1人は自国へ引き返し、もう1人は他国で待機中という。緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏は会見で、「手続きの問題で、すぐに解決すると信じている」と述べた。

 WHOは昨年2月にも中国に専門家を派遣したが、多くの感染者が出た湖北省武漢市の海鮮市場での調査は実現しなかった。5月に開かれたWHO年次総会で、中国も同意して、より規模の大きな国際調査団の派遣が決定。これを受けて7月に国際調査団の先遣隊が中国入りしたが、中国側は初動対応などの批判につながりかねない国際調査には後ろ向きで、本格的な調査の実施に向けた調整が難航していた。

 WHOは、ウイルスの起源や動物から人に感染した経緯を解明するため、世界で最初に感染が確認された中国での調査を重視している。一方、中国はウイルスが冷凍食品などに付着して国外から持ち込まれたとの説を強調。AFP通信などによると、王毅国務委員兼外相は2日、中国国営新華社通信に「多くの研究が、世界各地で感染が起きていたことを示唆している」として、中国が起源との見方に反論した。

中国感染対策に集中と釈明 WHO調査団入国できず

産経新聞 2021年1月6日(水)21時05分配信

 中国外務省の華春瑩(か・しゅんえい)報道官は6日の記者会見で、新型コロナウイルスの起源解明に向けた世界保健機関(WHO)の国際調査団の入国を中国が許可していないことについて、「目下、全世界の感染状況が非常に緊迫しており、中国国内でも全力で防疫措置を展開している」と述べた。感染対策に集中しているためだと釈明した形だ。

 華氏は、中国国内で感染拡大が散発的に起きているため、「衛生・防疫部門と専門家は皆、全身全霊で緊迫した疾病との戦いに集中している」と説明。その上で、同調査について「ずっと非常に重視している」とし、WHO側と密接に協力を続けていると主張した。

 WHOのテドロス事務局長が中国に対して失望を表明したことについては、「当然、その気持ちは理解できる」と語った。

 WHO調査団拒否「中国失望」…ネット民は中韓『遺憾』と言うようなもの」「1年経ってこれか」 

zakzak 2021年1月6日(水)17時37分配信

 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長が5日(日本時間6日)の記者会見で、新型コロナウイルスの起源解明に向けた国際調査団の派遣について中国が入国を許可していないことに「大変失望した」と表明。これを受けてネットでは「中韓に『遺憾』と言うようなもの」「1年経ってこれか」などと、世界中から書き込みが殺到している。

 WHOは昨年12月、日本を含めた各国の専門家による調査団を今月第1週に中国に派遣すると発表。各団員は今月5日にそれぞれ自国から中国に向けて出発し、現地で自主隔離期間を経て、新型コロナの感染源とされる湖北省武漢市に入る予定だった。

 テドロス氏は同日の会見で「中国当局が調査団の入国に必要な認可を出していないことが判明した。2人の団員はすでに中国に向けて出発しており、ほかの団員は出発直前になって足止めになった。この事態に大変失望している」と発言。同氏が新型コロナの問題をめぐり、中国の対応を表立って批判するのは異例だ。WHOで緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏によると、出国済みの2人の調査団のうち1人は引き返すことになり、1人は経由地にとどまっているという。

 このニュースにネット民は即座に反応。腰が重い中国に「調べられたら不味い事があるから入国を拒否しているわけですよね」などと訝しむコメントが数多く投稿されている。

 世間の不満はWHOにも向けられており、WHOが失望と言ってるのは、日本が中韓に遺憾と言ってるようなもので、何の意味も無い世界的な感染拡大の原因・発祥地の特定を早くするのは、WHOという国際機関の役割なのに、入国を認められず失望などという言葉で片づけようとしているテドロスにこそ失望している人がどれほど多いかと呆れかえるネット民もいる。

 海外ネット民の大半は「中国の分かり切った対応に『失望』しているWHOに、俺たちは失望している」「WHOは完全に信頼を失った。上層部を刷新すべきだ。テドロスは“手本”となって辞任してくれ」などとWHOに矛先を向けている。

 “震源地”と睨まれている武漢市で、後に新型コロナウイルス感染症とされた「原因不明のウイルス性肺炎」の発生を市当局が公表してから昨年12月31日で1年が経過。昨夏にはWHOが中国に派遣した調査団の武漢入りも認めなかった。らちが明かない状況に海外では、「1年経ってこれか。迅速、適切に対応できないからここまで被害が拡大してるんだろ」などと呆れ顔。膠着しきった状況に「1年後のいまから?まだ調査するには早いだろ」と皮肉を込めた書き込みも多い。

 テドロス氏は「(調査団の派遣は)WHOにとって最優先事項だ」と中国当局に訴えたと発言したが、世界のネット民は「これまで中国に対して無力だったのだから、今後何かが劇的に変わることもないだろう」「もう笑うしかない」と冷めた目で見ている。中国政府はウイルスの発生源について「複雑な科学的問題だ」(外務省報道官)としており、武漢を起源とする説に否定的な姿勢を示し続けている。

 国内コロナ新規感染者6000人突破…20都府県で過去最多 

スポーツ報知 2021年1月7日(木)6時00分配信

 宣言前日、感染拡大―。東京都は6日、新型コロナウイルス感染者が新たに1591人報告されたと発表した。昨年12月31日の1337人を超えて過去最多。重症者、直近7日間の平均感染者数も最多に。ほかにも大阪府560人など20都府県で過去最多の新規感染者が確認され、国内の新規感染者が初めて6000人(6004)を突破した。菅義偉首相(72)は7日午後、東京都、神奈川・埼玉・千葉3県を対象にした緊急事態宣言を発令する。

 緊急事態宣言の再発令を翌日に控え、緊張感に覆われた首都で報告されたのは、さらに懸念を強める数字だった。「1591人」。東京都の新型コロナウイルス新規感染者は昨年大みそかの1337人から一気に250人以上も増え、過去最多を大幅に更新した。直近7日間を平均した1日当たりの感染者数は1071・9人に達し、初めて4ケタになった。

 全体の約7割の1137人は経路不明者。年代別では20代の439人と30代の326人で半数近くに達し、重症化リスクの高い65歳以上は179人だった。50~90代の男女8人の死亡も確認され、死者の累計は656人となった。

 感染者数の急増により、医療体制の逼迫に一層の懸念が強まっている。都が確保している約3500病床に対し、入院患者は既に3090人に上っている。うち重症者は前日から2人増の113人で過去最多。確保した専用の220病床の約5割が埋まっている。

 感染拡大の波は東京を中心に列島へと拡大している。6日は20都府県で感染者数が過去最多になり、国内での新規感染者数が初めて6000人台に達した。大阪も過去最多の560人。さらに神奈川591人、埼玉394人、千葉311人。緊急事態宣言の対象となる1都3県で半数近くを占めた。

 首都圏、中部、関西だけでなく栃木、群馬、広島、福岡、長崎、熊本、宮崎、沖縄で新たな感染拡大が起きている。コロナに関する治療経験が少なく、医療体制が弱い地方では、感染者に占める死者の割合が5%を超えるケースも出てきている。

 厚生労働省にコロナ対策を助言している専門家組織は、東京で人の動きが減らず大都市圏の感染拡大が地方にも影響していると分析し「大都市での感染を抑制しなければ、地方での感染を抑えることも困難だ」と強調した。

 座長の脇田隆字・国立感染症研究所長は「広く飲食店やさまざまな施設の時短営業など社会全体でリスクを減らす対策が必要な局面にある」と述べた。感染力が強いとされる変異種が英国などで広がっているが、脇田座長は「現状の分析では国内の感染拡大に影響しているとは考えていない」としている。

小池都知事にやられた」…口惜しい菅総理3月退陣説

中央日報 2021年1月6日(水)11時03分配信

 日本の菅義偉首相が「緊急事態宣言」という決断を下しても四方から攻撃を受ける状況に置かれた。決定が一拍子遅れた上に小池百合子東京都知事の「要請」に応じる格好となり、「小池知事のパフォーマンスにやられた」という評価が自民党内で続く。

 新型コロナウイルス収拾に向けた「最後のカード」である緊急事態宣言まで効果がない場合、菅政権は短命に終わるだろうという予測まで出ている。

 菅首相は4日の新年記者会見で新型コロナウイルス感染者があふれている東京をはじめとする首都圏4都県に感染症拡大抑制に向けた緊急事態宣言を検討すると明らかにした。日本メディアによると緊急事態発令は7日に開かれる専門家諮問会議での検討を経て8日午前0時から適用される可能性が高い。

 昨年末から野党を中心に緊急事態宣言を要求する声が高かったが、菅首相は経済に及ぼす悪影響を懸念し、「状況を見守ろう」という立場だった。だが年末年始にも継続して1日3000人を超える感染者が発生し、首都圏の都県知事まで緊急事態宣言発出を圧迫すると結局意地を折らなければならなかった。

菅政権、小池都知事に「イライラ」

 だが緊急事態発令もやはりタイミングの遅い中断発表で批判を受けた旅行奨励策のGoTOトラベルの前轍を踏むだろうという予測が出ている。周辺から圧迫される前に首相が前向きに緊急事態を決めリーダーシップを示すべきだったということだ。

 自民党内では4日の会見に対し、「小池氏のパフォーマンスに押し切られたように見える」という批判が出ていると読売新聞は伝えた。自民党のある幹部は朝日新聞に「小池さんに、いいようにやられている」と話したりもした。

 テレビキャスター出身の小池都知事は華麗な弁舌で大衆の関心を引くのに長けており、世論の流れを読んで問題を先取りする「劇場型政治家」と評価される。「実務型政治家」の菅首相はこうした小池都知事のやり方に以前から反感を示してきた。2016年に小池都知事が自民党を離党して無所属で都知事選挙に出馬すると、当時官房長官だった菅首相は「劇場型人間に東京都政を任せてはならない」とはばかることなく批判したりもした。

 今回も小池都知事は「緊急事態宣言」というカードを先取りし自分に向けられた非難を中央政府に押しつけるのに成功したとみられる。これに先立ち先月23日に政府分科会は感染拡散防止に向け飲食店などの営業時間制限を現在の夜10時からさらに短縮するよう東京都に要請したが、小池都知事は「現実的に難しい部分がある」として措置を取らなかった。

 そうしているうちに年末に東京だけで1日の感染者が1300人を超え、「政府が出るべき」としてボールを渡したのだ。これに対し日本の高官はメディアに「国が泥をかぶり、東京都は責任を回避する流れを小池都知事がうまく作り出した」と指摘した。

 菅首相も4日の記者会見でくやしさを示した。飲食店の営業を午後9時までに短縮した大阪府と北海道などでは新規感染者が減っているが、それに対して「東京と首都圏では感染者が高い水準にとどまっている」と何回も話した。政府の提案に従わなかった東京都に責任があることを強調したのだ。

「この政権にこれ以上力ない」

 あるメディアは新型コロナウイルスへの対応で失機を繰り返す菅政権に対し、「この政権にはこれ以上戦う力がないようだ」とあきらめる声が出ていると伝えた。

 緊急事態宣言が効果を発揮し2月のワクチン接種前までに感染拡大を明確に抑制できるならば反転は期待できる。だが現在のような感染拡大傾向が続き菅内閣の支持率が30%以下に下落する場合、党内からも退陣要求が強まるものとみられる。

 先月の朝日新聞の世論調査で菅内閣支持率は39%だった。

 日本の有力政治評論家小林吉弥氏は3日に発売された週刊朝日で、現在の傾向が続く場合、3月末の2021年度予算案の国会通過を前提に菅首相が退陣を表明する可能性があるとの見方を示した。

 一方、5日に日本では4870人の新型コロナウイルス感染者が確認され、過去最多を記録した。東京は1278人で、先月31日の1337人に続き2番目に多かった。

 宣言再発出を前に、厚労省元医系技官「このままでは医療崩壊だけでなく居酒屋崩壊”だ」 

ABEMA TIMES 2021年1月6日(水)12時44分配信

 首都圏の1都3県を対象とした緊急事態宣言の発出があすにも決定される。

 飲食店への営業時間の短縮要請が午後8時に前倒しされるほか、要請に応じない店の名前を公表できるよう関係政令が改正される方針だ。また、罰則規定が盛り込まれるかが焦点となっている特措法改正案について、政府は来月初旬の成立を目指している。

 5日のABEMA『ABEMA Prime』では、緊急事態宣言の課題について、元厚生労働省医系技官で作家の木村盛世医師に話を聞いた。

国や医師会に憤りを感じる」「“地域間搬送高齢者対策

 木村医師はまず、「私が最も言いたいこと」として「感染者数が増えたことで皆さんも非常に不安になっておられると思うが、国民ひとりひとりが本当に頑張って感染防止に努めてきたおかげで、日本はG7の中の優等生だ。第1波、第2波、第3波と言っているが、これらも欧米に比べれば“さざ波”みたいなものだ。ただし、さざ波であっても重症者数は増える。昨年の春以降、国や医師会は国民の頑張りに応えて、医療を総力戦の体制にしておくべきだった。私は厚生労働省にいたし、医師でもあるので、非常に憤りを感じている」と指摘する。

 「そもそも日本には世界で最も多い160万の病床がある。しかし、新型コロナウイルスに対応できる病床数はわずか3万、つまり2%に過ぎなかった。他の国々は日本の100倍の感染者数を抱えながらも医療崩壊を起こしていない。10兆円程度の真水のお金もあるわけだから、医師が足りないのであれば、監督官庁である厚労省は基金を作るといった努力をすべきだった。あるいは現場が回るよう、呼吸器を使える開業医が数ヶ月間クリニックを留守にしても大丈夫なような手当てをすべきだった。冬になれば再び感染者数が増えるということは3月から分かっていたのに、こういう宿題をやるのを怠ってきた。そのツケは国民が払わなくてはならないし、厚労省と日本医師会は謝罪してしかるべきだ。そして、最も困るのが飲食業や旅行業者だ。休業要請というのは、何か悪いことをした人に対して行われるもの。何もしていないのに強制的に自粛させられるというのは非常に辛いことだ。ぜひとも手厚い補償をしていただきたい」。

 その上で木村医師は緊急事態宣言の再発出について「出してほしくはない。しかし、残念ながら病床数を増やすことも、呼吸器を扱える医師を増やすことも簡単にはできない。それでもワクチンができてくる春まで、なんとか乗り越えないといけない。やはりそのためには国民は自粛をしなければならないということだ」と話し、発出後に考えられる施策として、「地域間搬送」と「高齢者対策」を挙げる。

 「例えば北海道や大阪府では医療が逼迫しているが、そうでない地域もある。昨年春にイタリアが医療崩壊を起こした時には、ドイツが重症者を引き受けた。最近でも、スウェーデンの重症者をノルウェーが引き受けようとしているという話もある。日本においても近隣の自治体同士では行われているが、遠くになれば自衛隊のヘリを使わなければならなってくる。そこは早急に考えなければならない。また、高齢者に重症化リスクがあることは明らかなので、なるべく外に出ないようにしてもらわなければならない。我慢を強いることになる以上、国や地方自治体は宅配サービスの充実や、体力が落ちてしまわないようなトレーニングの提供など、対策を講じてほしい。そのためのアイデアは、懸賞金を出してでも募るべきだ」。

ウイルスから完全に逃げきることはできない

 私権の制限に繋がる性格を有する「営業時短要請」や「外出自粛要請」、そして緊急事態宣言を求める声が、いわゆる「リベラル」派や「リベラル」政党から上っていることに対する疑問の声も根強い

 ジャーナリストの佐々木俊尚氏は「“感染が広がってきたから再び緊急事態宣言を出せ”と騒ぐのは、幼稚園児でもできる。ここまで我々は強制力を伴わない形でなんとかやってきたし、この民間の力、国民の力を信じるべきだ。それでも、いわゆる“パターナリズム”、つまり、“お上が何かやってくれるから、それに従っていれば助かる”という発想が日本には常に存在している。確かにヨーロッパのようなロックダウンをかければ効果は大きいだろうが、今以上の強制力を伴う施策を受け入れてしまうのは、日本の民主主義の根幹にも関わることになる」と指摘。

 「『BuzzFeed Japan』の岩永直子記者による、京都大学の西浦博教授のインタビュー記事を読むと、飲食店への対策だけでは、R(=実効再生産数、1人の感染者が平均で何人に感染させるか)の値が十分には下がらず、1程度にとどまるというシミュレーション結果になっているという。つまり、今より増えはしないが、感染そのものは続くということだ。徹底的にやろうとするなら、韓国、中国、台湾のような東アジアの国々のように、個人の移動情報を追跡するといったことも考えられる。しかし、それは民主主義国家ではない。一方、フランスやイタリアなど普遍的なリベラリズムが根付いたヨーロッパの国々では、人々が“基本的人権である個人の自由を奪うな”と主張した結果、感染爆発が起き、ロックダウンによってそれを奪われるという矛盾した状況も起きている。では、日本はいかに“第三の道”を行くのか。そこまで視野を広げて議論してほしい」。

 木村医師は「いわゆる第1波といわれた春、夏の頃は人々の行動を抑えることで感染者数は減った。しかしウイルスの感染力が強まる冬になると、行動を抑えても陽性者数が減ってきていない。今回の緊急事態宣言によって一時的に減ったり、春、夏にかけてウイルスの感染力が弱まったりしても、ウイルスそのものが簡単に消えるわけではないし、感染はまた広がってくる。早期発見・早期封じ込めをすればウイルスがなくなると思っている方もいるようだが、それは違う。感染症というのは、逃げれば逃げるほど襲ってくるものだし、完全に逃げきることはできない。実際、あれだけの監視社会である中国であっても広がってきている。

 大切なのは、ここから医療体制を立て直していくことだ。こういうことを何度も繰り返していれば、医療崩壊だけでなく“居酒屋崩壊”が起き、社会経済活動が立ち行かなくなってしまう。そうなれば失業者、自殺者も増えるだろうし、社会不安が増大する。緊急事態宣言や自粛というのは、そういうところまで考えなければならないものだ」と訴えた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

 

2020年12月31日 (木)

【コロナ第3波】東京都1300人超<新規感染者数✍初の4ケタ台>緊急事態宣言あるか

西村再生相感染拡大けば、緊急事態宣言視野

読売新聞オンライン 2020年12月31日(木)0時20分配信

 新型コロナウイルス対策を担当する西村経済再生相は30日夜、自身のツイッターに投稿した動画の中で、「このまま感染拡大が続けば、国民の命を守るために緊急事態宣言(の発令)も視野に入ってくる」と述べ、年末年始は家族とだけ過ごすよう呼びかけた。

 国内新規感染者最多4515東京1337👤初の4ケタ台 

読売新聞オンライン 2020年12月31日(木)18時16分配信

 東京都で31日、新型コロナウイルスの感染者が新たに1337人確認された。過去最多だった12月26日の949人を大幅に上回り、初めて1000人を超えた。神奈川県でも初の500人超となるなど、1都5県でこれまでの最多を更新。全国の新規感染者は4515人で、初めて4000人を超え、過去最多となった。

 都の発表によると、都内の重症者は89人で、緊急事態宣言解除後の最多を3日連続で更新した。陽性率は10・2%で、宣言解除後、最も高くなった。

 都は、東京で感染者が急増している要因として、市中感染が拡大していることに加え、年末年始を前に医療機関が従来よりも早く感染者の発生を届け出たため、この日に新規感染者が集中したことを挙げる。帰省を前に自費検査を受ける人も多く、年末年始に入り、検査を行う一つの医療機関から100人近くの感染者が報告されるケースもあった。

 小池百合子都知事は31日、報道陣の取材に「コロナの感染拡大は非常に厳しい状況だ。年末の買い出しに家族で行き、密になっているところもある。正月は『ステイホーム』で過ごしていただきたい」と訴えた。

 尾身会長「感染させる人の約半数は無症状。リアリティ知ってほしい」 

YAHOO!ニュース 2020年12月31日(木)17時24分配信

 感染拡大が止まらない。東京都は31日の新型コロナウイルスの新規感染者が1300人を超え、全国的にも高止まりしている。医療体制が崩れるなど、危機的な状況も懸念されている。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は、若者への緊急のメッセージとして「このウイルスは誰でも感染するし、感染させる可能性もあることを知ってほしい」と発した。(ノンフィクション作家・河合香織/Yahoo!ニュース 特集編集部)

感染を抑えられなかった勝負の3週間

── 11月25日に政府が「この3週間が勝負」と訴えましたが、感染拡大が止まりません。

 4月の緊急事態宣言の頃より、私は今のほうが強い危機感を持っています。このままではみなさんが空気のように当たり前のように感じてきたかもしれない、質の高い日本の医療が維持できなくなってしまう。医療体制が崩れると、社会の根幹が崩れてしまうことになりかねない。さらに、職を失う人も増えるかもしれません。

── 政府の緊急事態宣言を再び求める声も高まっています。

 いま緊急事態宣言を出しても、4月頃に比べて国や自治体の協力を得ることが難しくなっています。必ずしも、前と同じ効果が得られるかどうかはわからないと思います。4月の時点では、宣言を出すという行為そのものが、人々の行動を大きく抑制する効果があった。感染防御のため、みんなが協力して自分の仕事を休むなどしてくれた。だが、いま2度目の緊急事態宣言を出しても、あのときのような協力が得られる確証は今のところありません。

 感染を抑えるために必要な対策についてリアリティをもって分析し、いま何が求められているかという中身を議論しなければならない。対策は、人々の協力が得られるものでないと意味がないと思います。

── 効果的な対策は何でしょうか。

 ウイルスの性質について、今はわかってきたことが多い。その知見からすれば、一律にすべての国民に自粛を要請するのではなく、リスクの高いところに重点的に対策を強化すべきです。つまり急所を押さえることです。

 飲食店が感染の要素になるということは、膨大なデータから明らかになりました。以前のように夜の街だけではなく、昼間のレストランなどでも、マスクを外しての会話で感染の場となり得ることが明らかになった。時間や場所、お酒の有無にかかわらず、食事の場は感染のリスクが高いわけです。

── だから、感染を抑制するには飲食店に行くのを控えなくてはいけないのでしょうか。

 確かにそうです。ただし、飲食店側からすれば、協力したくても経営上難しい面があることはよくわかります。であれば、今まで以上に強力に経済的支援を行うべきだと思います。感染症で亡くなる人も、失業や休業で困窮する人も同じ命です。

しっかり経済的支援をするというメッセージを

── 営業時間の短縮要請やそれに応じた店への協力金を支援するなど、新型コロナウイルス特措法改正の議論もあります。

 事業者に国が十分な協力金を手当てできる法律を制定する計画があるのなら、なるべく早く実行してもらいたい。それにより、しっかりと経済的支援をする強い意志が国にあるというメッセージが国民に伝わると、多くの事業者の協力が得られるのではないかと思います。これは政治の役割だと思います。

── 5人以上の会食を控えるように政府は呼びかけていたにもかかわらず、政治家が多数で会食している報道が相次ぎました。

 議員が自ら大勢の会食をしていては、いろいろ我慢している市民はついていけないでしょう。もちろん議員の行動で感染拡大が起きたわけではありません。ですが、選挙で選ばれた人たちが宴会をがんがんやっていれば、市民はそれを大人数で会食してもいいんじゃないかというメッセージとして受け取るでしょう。

約半数が無症状。誰でも感染させる可能性がある

── 10代、20代などの比較的若い世代が感染を広めているという指摘があります。事実でしょうか。

 はい、そういう傾向があります。しかし、私が強調したいのは、若い世代に責任がないことです。これはウイルスの特徴によるものです。若い人は感染してもほとんどが無症状で重症化しない。その結果、知らないうちに感染が広まっています。

 ただし、若い人にはこうしたリアリティも知ってほしい。このウイルスは他の人に感染させる人の約半数が無症状です。知らないうちに家庭内に伝播し、家庭内の高齢者が高齢者施設に行くと、そこには基礎疾患のある人も多くいる。そうなると重症化する方が増え、結果的に医療の負担が減ることはない。

 今はみんなが協力して、感染レベルを下げることが重要です。若い人たちには、自分たちの行動が苦境の日本を救う、おじいちゃんおばあちゃんを救うということを、ぜひ知っていただければと思います。

── 社会のために行動を変えて欲しいということですね。

 私自身の若い頃を思い出しても、自分のことで精一杯。せいぜい考えるのは自分の家族や恋人のことでした。だから、それを求めるのは難しいことだというのは、よく理解しているつもりです。しかし一方で、日本の若い人も災害が起きれば、大勢が自発的にボランティアに行くわけですよね。誰かから強制されたわけでもなく、自ら困っている人を助けたいという気持ちもあるのではないか。それは責任感や道徳観や義務感ではない、もっと自然な思いかもしれませんね。

 もちろん、すべての自由を諦める必要はありません。自分の人生を楽しみながらも、少しそういったリアリティに心を馳せてほしい。それだけで感染状況は変わってくると思います。

── 現状、政治に足りないものはなんでしょうか。

 市民に痛みを伴う対策をお願いするのであれば、政治家自らが強い気持ちと具体的な政策を出さないと人は動かないでしょう。そして、国や地域の代表として、市民や医療を救いたい、今の感染拡大を食い止めたいということを心から訴えれば、人々は動いてくれると思います。

── いま耐えることで、年明けから感染は収まっていきますか。

 年末年始に自粛すれば、人の動きが減るのでいったん感染者は下がるでしょう。だが、年明けに社会が動き出すと、再び感染が拡大する恐れはあります。その時にどうするかを今から考えておかなければなりません。市民へのお願いだけでは不十分だと思います。急所を抑えた早急な政策が必要です。(2020年12月28日)

 山口県美弥中国道で計9台多重事故 トラック炎上で運転手不明 

毎日新聞 2020年12月31日(木)10時25分配信

 31日午前6時前、山口県美祢市の中国自動車下り線で、乗用車や大型トラックなど計9台が絡む事故が起きた。当時、降雪で路面は凍結しており、スリップが原因とみられる。炎上した大型トラックの運転手と連絡が取れていないほか、30代と60代とみられる男性2人が重軽傷を負った。

 現場は片側2車線の緩やかな左カーブで、美祢西インターチェンジ(IC)の手前約300メートル。大型トラックが2車線をふさぐように止まり、多くの車が焼け焦げていた。トラックを運転中に巻き込まれた福岡市の30代の男性会社員は「雪が強く降っていて路面も凍結していた。大型トラックと乗用車がぶつかったのを見た後に、自分も大型トラックに追突された。車を止めて外に出ると、次々と炎が上がった」と話した。

 事故後に美祢IC―美祢西IC間が上下線で通行止めとなっている。

路面が凍結の中国道玉突き事故クルマ7台炎上

朝日新聞デジタル 2020年12月31日(木)10時19分配信

 31日午前5時55分ごろ、山口県美祢(みね)市西厚保町の中国自動車道下り線で、「多重の玉突き事故が起きた」と男性から110番通報があった。山口県警高速隊によると、乗用車やトラックなど少なくとも9台が絡む玉突き事故が発生し、車7台が炎上した。

 トラックに乗っていた30代と60代の男性2人が救急搬送されたが、意識はあるという。別のトラックに乗っていた1人と連絡が取れていない。

 現場は美祢西インターチェンジ(IC)から東に約300メートル。当時は雪が降っており、路面が凍結していたという。この事故の影響で、中国道美祢IC―美祢西IC間が、上下線とも午前6時過ぎから通行止めとなっている。

 事故現場を撮影した大阪府の50代のトラック運転手の男性は、取材に対し「何回も爆発音が聞こえた。あまりにもぐちゃぐちゃでよくわからない」と答えた。

 中国道多重事故、7台炎上1人死亡2人重軽傷 

毎日新聞 2020年12月31日(木)19時36分配信

 31日午前5時50分ごろ、山口県美祢市の中国道下り線で乗用車や大型トラック計10台が絡む事故があり7台が炎上した。当時は降雪で路面が凍結しておりスリップが原因とみられる。炎上した大型トラックの男性運転手が死亡し2人が重軽傷。県警が死亡した男性の身元確認を急いでいる。

 けがの2人は中型トラックを運転していた福岡県久留米市の60代男性が右大腿(だいたい)骨を折る重傷。別のトラックを運転していた鹿児島県出水市の30代男性は腰の打撲で軽傷だった。

県警によると、現場は美祢西インターチェンジ(IC)の約300メートル手前で片側2車線の緩やかな左カーブ。福岡市博多区の30代男性が運転する中型トラックが単独事故を起こし、後続の9台も衝突するなどしたという。現場では大型トラックが2車線をふさぐように止まり、多くの車が焼け焦げていた。中国道は美祢IC―美祢西IC間で通行止めが続いた。

 事故に遭った男性会社員は「雪が強く降って路面も凍結していた。大型トラックと乗用車がぶつかったのを見た後に自分も大型トラックに追突された。車を止めて外に出ると次々と炎が上がった」と話した。

 【ススキノ哀歌】コロナ禍の“濃厚接触”と偏見苦悩…「生きるのに必死」性風俗で働く女性たち 

北海道ニュースUHB 2020年12月29日(火)19時05分配信

 新型コロナウイルスの猛烈な感染第3波に見舞われている北海道。中でも日本3大歓楽街の一つと言われる、札幌のススキノが苦境に立たされている。「感染拡大の大きな増加要因」と行政に名指しされ、休業や時短営業を要請。客足が遠のき、街のネオンが消えた。

 飲食店ばかりではなく、300店あるとされる性風俗は苦しい経営を余儀なくされている。生きるのに必死――。女性たちは偏見に苦悩しながら、“濃厚接触“のリスクにさらされながら働き続ける。店も性産業を支援しないとする行政にいら立っていた。

風俗ビルの6割閉店…“客と従業員感染“公表した店

 「このビルに入る他の店は、もう3分の1くらいしか残っていない」

 風俗店店長の30代男性は人気のない廊下で寂しそうに語った。ビルは9階建てで、テナントはすべて性風俗店。17店が競うように入り口の壁を埋め尽くしていた行灯(あんどん)はいまや7つだけとなった。11月20日、感染者が北海道全体で304人と過去最多を更新。札幌でも191人と猛威を振るっている最中だった。

 店は15年前から営業している人気店「バカラ」。「メンズエステ」と称し男性客に性的なマッサージを提供していて、サービスする女性は約10人が在籍している。コロナ禍でも通常営業を続けてきたが、第3波が直撃。客と従業員の2人が感染した。

 男性は11月19日、店を休業しブログに事実を公表。思いの丈をつづった。

 「当店は風俗店で何の補償も受けられないですが、命を優先し公表いたしました。ススキノでは残念なことに非公表の店が後を絶ちません。その結果『夜の街関連』とひとくくりにされ、クラスター(集団感染)も発生しやすく、ススキノで遊ぶ人が激減してしまった」

ススキノでクラスターが公表された翌日は必ず客が激減する。ススキノ全体がひとくくりで評されているが、対策で足並みがそろわない他店に、男性はいら立っていた。

客は半減し赤字経営「1年以内に潰れてしまう」

 男性は札幌市保健所の対応にも怒り心頭だった。

 「『営業は自由で、店名は公開しなくて結構。消毒もお店の判断で業者の紹介はできない』と言われ、あ然とした。そんな対応だから、陽性者が出ても公表せず営業を続ける店が続出し、クラスターが広がったと思う」
 保健所の主張はこうだ。「休業を強いたり公表したりする権限はない。私たちの対応の是非はお答えできない」。男性は腑(ふ)に落ちないまま1週間休業した。

 恐れていた風評被害はなく、客から励ましの電話が寄せられ、ネットでは賛辞の声が上がった。

 「客と従業員のことを考えての公表。すばらしい」
 「勇気と誠意ある決断」
 「休業明けに遊びに行きます」

 ただ現実は厳しい。女性経営者によると、客足は去年の半分以下で、回復の兆しは見えない。消毒代がかさみ、赤字が続いている。

 「風俗業は持続化給付金の対象外で補償が本当にない。この状態が続くと1年以内には潰れてしまう」(女性経営者)

 こうした不安に行政が寄り添うことはなかった。風俗業に血税を振り当てるのは厳しい――。それが結論だった。

“給付金“は対象外「血税を使うべきではない」

 北海道と札幌市は11月26日、ススキノの「接待を伴う飲食店」に休業要請を出したが、風俗店は「飲食店」ではないため、協力支援金60万円は受け取れない。

 国は収入が半減した中小企業に支給する「持続化給付金(最大200万円)」や「家賃支援給付金(同600万円)」を用意したが、政治団体や宗教団体とともに、ラブホテルや風俗店など「性風俗関連特殊営業」を営む法人は対象外とした。

 中小企業庁の担当者は、与党の議論を踏まえたと強調する。

 「反社会勢力とのつながりが懸念されるうえ、セックス産業に国民の血税を使うべきではないと与党内の意見もある。賛否が分かれており、今すぐ判断を変える状況ではない」

 行政の対応にバカラの女性経営者は納得がいかない。

 「税金はきちんと払っていて、反社会勢力とのつながりもない。私たちはススキノの産業を支えてきた。除外は偏見を助長している」

 性風俗従事者への偏見や賤業(せんぎょう)視は根深く、コロナ禍で標的にされ続けているという。現場で濃厚接触のリスクにさらされている女性たちも悲痛に訴える。

4畳半の個室 さらされる“濃厚接触のリスク“

 「店で感染者が出たときは、ついにきたかと思った。でも慣れてしまい恐怖感はない」。バカラで接客を担当する20代女性は店で感染者がでたときを振り返る。

 女性は4畳半の個室で、平均1時間客と過ごす。客が入れ替わる際、ベッドをはじめ、部屋の隅々まで消毒するが、サービスの提供中はほとんどマスクをつけず、濃厚接触は免れない。

 いつ感染してもおかしくないと自覚しているが、生活するためには働き続けるしかないと語気を強める。

 「“ススキノや風俗が悪い“という雰囲気も漂っているが、気にしていられない。生きるのに必死。コロナでどうなろうとも私は出勤を続け、一生懸命接客するしかない」

 性風俗の感染リスクはどの程度なのか。専門家によると、感染リスクは会食と同じ。他の業種と変わらないとする。

専門家の見解「感染リスクは風俗も会食も同じ」

 札幌市保健所によると、ススキノの性風俗店でクラスターは12月22日現在、発生していない。

 ススキノで感染予防を指導する北海道医療大学の塚本容子教授(感染管理学)はことさら性風俗だけを危険視するのは誤りと指摘する。

 「性風俗だけが感染リスクが高いと考えるのは間違い。マスクを外して人と会話することが危ないので、性風俗も会食も同じ」

 ただ、働く女性たちが感染のリスクにさらされていることに変わりはない。

 「狭い空間で接触する。女性は弱い立場になりやすく、マスクを付けたくても、客に求められ外さざるを得ない状況も多い」(塚本教授)

 感染経路を追跡しにくい事情もある。利用者は感染しても、後ろめたさを感じ、利用したことを保健所に申告しないことが多い。性風俗店側も同じだ。

 「バカラのように休業し、公表したことはとても勇気のある行動だが、感染の実態を把握することは難しい」。塚本教授は対策の難しさを説く。

 専門家が苦慮する理由がもう一つある。それは女性たちが感染リスクの軽減よりも収入の補填を優先していることだ。

感染リスクより収入減…女性たちの“苦悩“

 東京を拠点に性風俗で働く人から生活や法律の相談に無料で応じる「風(ふう)テラス」にも、ススキノで勤める女性から相談が100件近く寄せられた。

 「とにかく借金や家賃が払えず生活できない人が増えている」。発起人の坂爪真吾さんによると、相談内容の大半は経済的な問題で、感染リスクを恐れる人はほとんどなかった。

 取材した女性たちもほとんどがまず生活の困窮を訴えた。ファッションヘルスで働く綾菜さん(仮名、22)はピンクのコートに身を包み、ファストフード店に現れた。めかし込んでいるが、表情は疲れていた。

 「風俗はがんばれば、がんばるほど稼げると思っていた。以前は1日7本(7人の客)、毎日4~5万円稼いだ。月にすると50万円だったが、今は10万円を切ることも。家賃や携帯電話代を払うのが精いっぱい」

 風俗業界に入ったのは2年前。高額で、すぐに現金を受け取れる日払いが魅力だった。最初は知らない男性の体に触れることに抵抗があったが、回数を重ねるうちに、感覚がまひした。それもお金があればこそだった。

 「風俗で働いているっていうだけで邪見に扱われる。ネットではまるでばい菌扱い。私たちそんなに悪い存在なのかな」

 ネイルが所々はげた指先でスマートフォンのSNSを凝視する。

性風俗への偏見と差別「30年前のHIVと同じ」

 「風俗街のススキノがコロナの巣窟となっている」
 「風俗店はばい菌、ウイルスの吹きだまり」
 「コロナは風俗嬢が各地に広めている」

 インターネット上には、性風俗業を蔑視する言葉であふれている。

 「30年前のHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染拡大とまったく同じ状況。コロナで風俗業界が差別されている。“風俗がウイルスをまき散らしている“なんてことはない」。北海道医療大学の塚本容子教授は憤る。

 塚本教授は当時、アメリカで新興感染症だったHIV感染者の診療に当たっていた。過去の教訓を生かすべきだと強調する。

 「当時、性風俗で働くだけで感染していると中傷された。差別を恐れ、検査を受けない人が多くいた。コロナも差別が減れば、感染者の自己申告だけでなく検査する人も増え、感染実態が把握できる」

 ススキノを下支えしていた風俗業はまさに“厳冬“を迎えている。早くコロナ禍が過ぎてほしい――。従事者たちは感染リスクや差別にさらされながら、春を待ちわびている。

※ 新型コロナウイルスで苦境に立たされた歓楽街「ススキノ」の今を伝えます。続く…

 

2020年12月14日 (月)

【コロナ第3波】日本漢字能力検定協会✍恒例「今年の漢字=『密』次点『禍』」

 「何故日本重症化率か」新型コロナ“ファクターX”は2つ絞られた 

PRESIDENT Online 2020年12月13日(日)9時16分配信

 日本で新型コロナの重傷者や死者が少ない要因を、京都大学の山中伸弥教授は「ファクターX」と名づけた。その正体はなにか。順天堂大学医学部の小林弘幸教授は「さまざまな研究からファクターXは2つに絞られた」という――。

アジア諸国と他地域の死者数の差

 今回の新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックでは、アジアと欧米で大きく被害状況に差が出ました。欧米諸国の肥満率の高さなど健康水準のちがいが指摘されていますが、それだけでは説明できません。

 日本では、中国のように強権的なロックダウンを行ったわけでも、台湾のように各国から賞賛される国家レベルの対策を打ったわけでもありません。

 2020年4月の緊急事態宣言の発出によって感染の広がりをある程度抑えられたことは確かですが、欧米に比べ1カ月近く中国からの入国制限は遅れ、宣言発出まで満員電車は変わらずに走り続け、すでにかなりの数の国民に感染していることは明白でした。

 しかし、PCR検査の体制が整わず、発症した患者にしか検査が行われなかったため、その実態も見えないままに時が経っていったのです。

 それでも、世界、とくに欧米と比較すれば奇跡のように少ない発症者数、死亡者数で今日まで推移しています。国民の健康水準だけでなく、感染または発症を防いだ、なんらかの外的要因があったことは間違いないでしょう。

 日本において被害が抑えられた未知の要因を、京都大学の山中伸弥教授は「ファクターX」と名づけ、その解明が進められています。ここでは、日本に限らず広くアジアの範囲で「ファクターX」について考えてみましょう。

示唆的なBCGワクチン交差免疫

 まずは、新型コロナウイルス感染症による被害状況をデータで見てみましょう。以下の表は、2020年10月1日時点での新型コロナウイルスの流行状況のデータです。

 「感染者数における死亡率」を見ると、感染症の被害が甚大だった欧米、中南米と日本・中国・韓国の数値に大きな差はないように見えます。しかし、実際のところ「感染者数」は各国の検査体制に左右されるため、あまり参考になりません。

 そこで、注目すべきは「人口100万人あたりの死亡者数」です。アメリカやブラジルでは100万人あたりで500人以上が死亡。同等かそれ以上の死者が、欧州や南米地域で出ています。

 一方、日本、中国、韓国のほか、この表にはない東南アジア諸国を含むアジア全体で、100万人あたりの死者数は低い数値を示しています。また、死者数だけでなく、100万人あたりの感染者数も少ない傾向にあります。

 結論からお伝えしましょう。

 アジア諸国の被害の少なさの要因であるファクターXは、「BCGワクチン」と「交差免疫」の存在なのではないかと考えられています。

BCGワクチン接種国と比較的少ない感染者数死亡者数の相関性

 BCGワクチンは子どもの結核予防で接種するワクチンで、日本では1949年から接種が法制化されています。二の腕に痕が残る、あの注射ですね。

 ちなみに、かつては乳幼児、小学生、中学生の計3回接種が行われましたが、現在では乳児期に1回接種するだけに変わっています。

 BCGワクチンによる新型コロナウイルスの感染・重症化の抑制には懐疑論もありますが、実際に接種を行っている国では感染者数・死亡者数ともに驚くほどはっきりと抑えられているのが事実です。

 例えば、スペインとポルトガルは同じイベリア半島にあり、人の行き来も多く、人種や食文化は似ています。

 しかし、BCG接種国であるポルトガルの感染者数・死亡者数はスペインよりもずっと低いのです。人口100万人あたりの死亡者数(2020年10月1日時点)では、スペイン687人に対し、ポルトガル192人。3分の1以上の被害状況の開きがあります。

 アジア圏のほとんどの国では、BCG接種が義務づけられています。

BCGワクチンによる訓練免疫の効果

 それに対し、新型コロナウイルスによる甚大な被害を受けているアメリカやイタリアでは、BCG接種を義務づけてきませんでした。また、欧州では多くの国が1970年代以降、BCGの接種を中止していたのです。

 118カ国のBCG接種状況と新型コロナウイルスの被害状況との関連性を調べた、昭和大学の大森亨准教授の研究によれば、感染者数の増加速度で約1.7倍、死亡者数の増加速度で約2.4倍の差が生じていることがわかっています。

 BCGが新型コロナウイルスを抑えるメカニズムは明確になっていません。しかし、以前からBCGが免疫力を強化し、とくに乳幼児では結核以外の病気に対する耐性を高め、死亡率を半分にしていることがあきらかになっています。

 また高齢者に対しても、呼吸器への感染を減少させる効果があることが報告されています。

 さまざまな研究から、BCGには免疫系を訓練して、活性化しやすい状態にする効果があると考えられているのです。

メモリーT細胞の存在

 もうひとつのアジア圏におけるファクターXは、「交差免疫」です。

 アジア圏では、過去にも別種のコロナウイルスに感染した経験のある人が多く、新型コロナウイルスに対して獲得免疫が機能したのではないか、と考えられています。

 このように、近縁のウイルスで得た獲得免疫が機能することを「交差免疫」といいます。近年に確認されたコロナウイルスは7種類あります。

 新型コロナウイルス
 SARS(重症急性呼吸器症候群)……2002年に中国で発生
 MERS(中東呼吸器症候群)……2012年にアラビア半島で発生
 ・そのほか、4種類の普通の鼻風邪ウイルス

 これらはすべて、コロナウイルスの仲間たちです。前半の3種類は下気道(気管・気管支・肺)に感染し、肺炎などの重篤な症状をもたらすコロナウイルスですが、あとの4種のコロナウイルスは上気道(鼻・口・咽頭)に軽い風邪の症状を起こすだけ。

 日本の風邪のなかではライノウイルスに次いで2番目に感染が多い、ありふれた鼻風邪のウイルスです。おそらく、多くの方に感染の経験があるはずです。

 新型コロナウイルスも、SARS、MERS、鼻風邪のウイルスも、同じコロナウイルスである以上、遺伝子の構造は似通っています。

 そのため、別のコロナウイルスの情報を記憶した「メモリーB細胞」や「メモリーT細胞」などの免疫細胞が、新型コロナウイルスにも共通する目印を見つけて対処したのではないかと考えられています。

近縁のウイルスで得た獲得免疫が機能しているのか

 実際に、アメリカでは新型コロナウイルスの症状がない健康な人の4割から6割が、新型コロナウイルスに反応するT細胞を持っていたことがわかっています。

 SARSは中国で発生してアジアに広がり、MERSも中東から発生して中国にも広がったように、コロナウイルスの中心地はアジアといえます。

 そのため、アジアではアメリカ以上に、交差免疫による新型コロナウイルスにも反応するT細胞を持つ人の割合が高い可能性があるのです。

 まだまだ検証段階ではありますが、これが実証されれば、PCR検査や抗体検査だけではなく、T細胞の検査によって感染リスクを測ることが、新型コロナウイルス感染症の拡大抑止に重要な役割を果たすでしょう。

 さらに、新型コロナウイルスに対する免疫の状態だけではなく、感染・重症化リスクの遺伝要因および環境要因が研究で明らかになってきています。

 このような研究をもとに、新型コロナウイルス感染症の感染・重症化リスクを判定する検査も受けられるようになってきています(筆者プロフィールにリンクあり)。こうした検査によって自分のリスクを把握することで、適切な新型コロナウイルス感染症への対策が可能となります。

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小林 弘幸(こばやし・ひろゆき)
順天堂大学医学部教授
1960年、埼玉県生まれ。スポーツ庁参与。順天堂大学医学部卒業後、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属小児研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学医学部小児外科講師・助教授などを歴任。自律神経研究の第一人者として、トップアスリートやアーティスト、文化人のコンディショニング、パフォーマンス向上指導にも携わる。近著に『名医が実践! 心と体の免疫力を高める最強習慣』、『腸内環境と自律神経を整えれば病気知らず 免疫力が10割』(ともにプレジデント社)。新型コロナウイルス感染症への適切な対応をサポートするために、感染・重症化リスクを判定する検査をエムスリー社と開発。
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 菅内閣不支持49、初めて支持上回る 

毎日新聞 2020年12月12日(土)18時34分配信

 毎日新聞と社会調査研究センターは12日、全国世論調査を実施した。菅内閣の支持率は40%で、11月7日に行った前回調査の57%から17ポイント下落した。不支持率は49%(前回36%)で、菅内閣発足後、不支持率が支持率を上回ったのは初めて。

 菅政権の新型コロナウイルス対策について聞いたところ、「評価する」は14%で、前回の34%から20ポイント下がり、「評価しない」は62%(前回27%)に上昇した。新型コロナ対策の評価が下がったことが、支持率の大幅減につながったようだ。

 新型コロナに対する日本の医療・検査体制については、「不安を感じる」との回答が69%で、「不安を感じない」は17%だった。「どちらとも言えない」は14%。8月の調査では「不安を感じる」は62%で、「不安を感じない」は23%だった。新型コロナは「第3波」で、新規感染者が過去最多を連日のように更新。重症患者の急増で、各地で病床が不足するなど医療体制が逼迫(ひっぱく)していることに、多くの人が危機感を持っているようだ。

 政府が緊急事態宣言を再び発令すべきだと思うかとの問いには、「発令すべきだ」は57%で、「発令する必要はない」は28%、「わからない」は15%だった。政府は今年4~5月、約1カ月半にわたって宣言を出した。宣言が出ると対象地域の知事は市民に対し、外出自粛要請、学校や福祉施設などの使用停止の要請や指示などが可能となる。

 安倍晋三前首相の後援会が主催した「桜を見る会」の前夜祭に関して、安倍氏のこれまでの説明に納得できるか聞いたところ、「納得できる」は9%で、「納得できない」は66%にのぼった。「関心がない」は25%だった。安倍氏側は前夜祭の費用を補塡(ほてん)したことを認めており、東京地検特捜部が捜査している。安倍氏は国会で「補塡したという事実はない」などと答弁していた。

 政党支持率は、自民党が33%で前回の37%より低下した。その他は、立憲民主党12%(前回11%)▽日本維新の会8%(同6%)▽共産党6%(同5%)▽公明党3%(同4%)▽れいわ新選組2%(同3%)▽国民民主党1%(同1%)▽社民党1%(同0%)▽NHKから国民を守る党1%(同1%)――など。「支持政党はない」と答えた無党派層は31%(同31%)だった。

 調査は、携帯電話のショートメール機能を使う方式と、固定電話で自動音声の質問に答えてもらう方式を組み合わせ、携帯714件・固定351件の有効回答を得た。

GoToトラベル停止菅政権正念場”、コロナ対策国民不満支持率急落

夕刊フジ 2020年12月14日(月)16時56分配信

 政府は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、東京都と名古屋市を目的地とする「Go To トラベル」を一時停止する方向で調整に入った。菅義偉政権肝いりの政策だが、コロナ対策への批判が強く支持率も急落、方針転換する。ただ、「GoTo」のような政策を行っていない韓国でも感染者は過去最多を記録しており、GoTo停止だけで感染が減るのかは不透明だ。

 加藤勝信官房長官は14日午前の記者会見で「GoTo」一時停止について見解を表明。西村康稔経済再生担当相も会見し、自治体との調整状況を説明する予定だ。

 国内では13日、新たに2388人の感染者が確認された。重症者数は過去最多の583人。

 NTTドコモがまとめた13日の全国主要駅や繁華街の午後3時時点の人出は、計95地点のうち57地点で前週6日から増加した。政府が呼びかけた「勝負の3週間」の最後の休日だったが、補償などもない口先だけでは国民は反応しなかった。

 報道機関各社の世論調査でも菅内閣の支持率は急落し、コロナ対策にも不満の声が大きい。

 こうしたなか、都が飲食店などに要請している営業時間短縮に関し、政府は来年1月11日まで延長するよう求め、都側も応じる意向を伝えた。

 トラベル事業について政府は東京を目的地とする旅行について今月25日までの一時停止を提案。都側は時短営業の延長期間に合わせて来年1月11日までなど、より長い期間を求めている。東京発の旅行の自粛を要請する場合も、政府は23区限定などを想定しているが、都は都内全域など広範囲を主張しているという。

 15日までとなっている大阪市と札幌市を目的地とする旅行の割引停止の期限も延長する方向で調整している。

 西武学園医学技術専門学校東京校校長で医学博士の中原英臣氏は「『GoToトラベル』を停止することが、感染者の減少に直結するとは言い切れないが、今からでも増加のスピードを抑えることはできるだろう」と指摘する。

 すっかり悪者になったGoToだが、同様の政策を実施していない韓国では13日、1000人超の感染者が発生した。外出や店舗営業の制限を行っている欧米などでも感染は止まっていない。

 前出の中原氏は「冬場の増加は以前から指摘されていた。東京都で1日1000人の感染者という致命的な状況を避けるためには、少なくとも今は『Go To』を停止するべきだ」との見解を示した。

遅すぎGoTo全国一時停止 支持率低下慌てた菅首相

西日本新聞 2020年12月15日(火)9時46分配信

 14日、政府は観光支援事業「Go To トラベル」の全国一時停止に追い込まれた。社会経済活動の回復を重視する菅義偉首相が「政治生命を懸ける」と固執し継続を目指したものの、新型コロナウイルスの止まらない感染拡大と内閣支持率の大幅な続落でついに外堀を埋められた。ただ、感染の大波がこれで収束に向かう保証はない。「遅すぎた」「後手後手」との批判から首相が逃れるのは難しそうだ。

 「最大限の対策を講じることにした」。この日夜、官邸で開かれたコロナ対策本部の会合で、首相は「最大限の対策」を2度繰り返し、28日から来年1月11日までのトラベル事業の全国停止を表明した。11日に生出演したインターネット番組で「トラベルの停止は考えていない」と即答して、わずか3日。顔はこわばり、余裕は消えていた。

 風向きが変わったのは12日だ。国内の新規感染者数が初めて3千人を突破し、重症者数も最多を更新し、医療逼迫(ひっぱく)、崩壊の懸念がにわかに現実味を帯びた。

 加えて毎日新聞の12日の世論調査で、内閣支持40%、不支持49%となり、支持率が前週の共同通信などの世論調査からさらに下落している情報も午後、官邸にもたらされた。「不支持が支持を上回ったことが、特に衝撃だった」。首相周辺は打ち明ける。

 土曜日の12日、首相は議員会館の自室に厚生労働省の樽見英樹事務次官らを呼んで状況を分析。翌13日午後も官邸に入り、加藤勝信官房長官、田村憲久厚労相、西村康稔経済再生担当相と対応を協議した。

 「世論が納得する対策を取らなければならない」-。

 政府関係者によると、首相は随行の官僚を部屋から退出させた後、3閣僚を見据え明確に指示を伝えたという。「『世論』とは支持率のこと。支持率挽回に向け、政治家だけで対策を練ったのだろう」と関係者。政権は180度、転回した。

 首相は、トラベル事業が感染「第3波」の主要な原因であるとのエビデンス(証拠)は存在しない、との立場は堅持している。影響を最小限にとどめようと、官邸内では東京、愛知といった感染拡大地域に限り、25日までの停止で着地させる案も一時検討された。結局、年末年始の帰省時期にウイルス感染がさらに悪化し、支持率が危険水域に入ることを恐れた首相が、コロナ対策本部の直前に「全国一律」を自ら決断した。

 政府の分科会など、専門家が再三訴えた末のトラベル停止。野党は「感染拡大は提言を顧みなかった人災だ」(立憲民主党の福山哲郎幹事長)と一斉に批判のトーンを上げた。

 首相は、対策本部後の記者団の取材に「トラベルは、地方の経済下支えに大きな役割を果たした」となお強調。「国民の危機感が、首相に正確に伝わっていないのでは…」。自民党の中堅議員は危ぶんだ。 

 GoTo急転停止廃業出」「決断遅戸惑う宿 

西日本新聞 2020年12月15日(火)9時53分配信

 年末年始の書き入れ時を前に突然発表された観光支援策「Go To トラベル」の全国一時停止。九州の旅行、運輸業界からは「キャンセルが続出する」「倒産が増える」と悲痛な声が上がった。先行きが見通せない新型コロナウイルス禍。菅義偉首相の方針転換には理解を示す声もある一方、後手に回った判断に不満も漏れた。

 正月三が日で毎年200万人超の参拝客が訪れる太宰府天満宮(福岡県太宰府市)の参道関係者からは、新年直前の急展開に戸惑いの声が相次いだ。

 太宰府観光協会の不老安正会長は「年末から帰省客も含めた県外客でにぎわうのが例年だが、今春のようにまた人の動きが止まるだろう」と不安げ。天満宮近くで和雑貨店を営む斉藤風子さんは「もっと早く決断して、正月に合わせて解除してほしかった。政府の対応は遅かったと思う」と不満を漏らした。

 「大変なインパクトだ。廃業する人が出てもおかしくない」。福岡県旅館ホテル生活衛生同業組合の井上善博理事長は落胆する。年末年始用に食材の納入業者などと契約を進めている宿泊施設もあり、関連業者への余波も大きいという。

 大手旅行会社の福岡市の営業拠点関係者は、年末年始の海外旅行者がGoToで国内旅行に切り替えているため影響を心配。政府方針の急転換は混乱を招きかねず「もっと早くても良かったのでは」と指摘した。

 羽田-北九州線を主力とする航空会社のスターフライヤー(北九州市)は「年末年始を見込んで増便の対応をしていたが、状況次第で運休も検討せねばならないだろう」と当惑する。

 正月休みに観光や帰省を計画していた人たちからは、賛否の声が。1月10、11日に友人と熊本旅行を予定している福岡県須恵町の大学3年佐々木歌音さん(21)は「久しぶりの遠出で楽しみだったのにどうしよう。キャンセルするか、このまま行くか、急すぎてまだ分からない」と困惑気味。

 同県久留米市の男性会社員(60)は「GoToを活用するためにPCR検査で陰性の人だけが使えるようにするなど、やり方があるのでは。国は考えるべきだ」と注文を付けた。

 一方、理解を示す声も。年末年始は自宅で過ごす予定の福岡市の松尾求実子さん(72)は「一斉にストップしないと意味がないので、良いことだと思う。九州でも最近、感染者数が増えてきて心配だった」。関東への帰省を取りやめたという同市の会社員市川航太さん(25)は「旅行者がたくさん来て感染が広がるのも困る。今は旅行という時期じゃない」と受け止めていた。

GoToトラベル東京停止18日からと訂正

共同通信 2020年12月15日(火)8時55分配信

 国土交通省は15日、観光支援事業「Go To トラベル」の全国一時停止に先立ち、東京都が目的地の旅行割引を停止する期間を18~27日と訂正した赤羽一嘉国交相は14日、停止期間を14~27日と発表していた

 GoToトラベル菅首相泥縄の方針転換 混乱必至 再開も不透明 

時事通信 2020年12月15日(火)7時08分配信

 菅義偉首相が肝煎りの観光支援事業「Go To トラベル」の全国一律停止に追い込まれた。

 深刻さが徐々に増す新型コロナウイルスの感染拡大に、対策が後手に回り続けた末の方針転換だ。年末年始を控えたタイミングとあって混乱は必至。事業再開のめども立っておらず、首相の一連の判断の是非を問う声が広がりそうだ。

 「年末年始は集中的に対策を講じられる時期だ。『トラベル』を全国でいったんは停止すべきだと決断した」。首相は14日、首相官邸で記者団にこう表明。「年末年始は医療機関の体制をどうしても縮小せざるを得ない」として国民の理解を求めるとともに、感染防止に協力を呼び掛けた。

 トラベル事業は、コロナ禍で経済活動の再開を図る首相が自ら旗振り役を務める政策。首相は基本線として推進の方針を貫き、「トラベルが感染拡大の原因であるとのエビデンス(証拠)は存在しない」などと強気の説明を繰り返してきた。

 ところが、政府が「勝負の3週間」と位置付け、11月下旬から集中的に行った飲食店への営業時間短縮要請などの対策は奏功せず、全国の感染状況は悪化の一途をたどった。直近の新規陽性者数は3000人前後で推移。新型コロナの政府分科会は11日にまとめた提言で、感染拡大地域のトラベル事業停止を迫った。

 こうした流れに沿うように、トラベル事業は札幌、大阪両市を目的地とする旅行の適用除外、両市を出発地とする旅行での利用自粛要請と徐々に縮小。東京都と名古屋市でも今月下旬まで同様の措置を取る方向が13日の時点で固まった。

 政府関係者によると、それでも不十分だと判断し、年末年始の全国一斉停止が急きょ決まった。各種世論調査で内閣支持率の下落はこのところ顕著。この関係者は「明らかに支持率が下がった影響だ」と明かし、自民党の幹事長経験者は首相の対応を「泥縄式だ」と批判した。

 年末年始にトラベル事業を利用して旅行を計画する人は少なくないとみられる。キャンセル料の扱いなど事業者や利用者の混乱は避けられず、批判の矛先が菅政権に向かう可能性もある。

 トラベル事業を再開できるかどうかも不透明だ。首相は14日の政府対策本部で、感染状況を踏まえて判断する方針を表明した。しかし、今回の措置に踏み切るに当たって明確な基準は示されておらず、感染状況がどの程度まで落ち着けばいいか一概に言えない。

 首相は14日、トラベル事業と感染拡大の関連を示すデータはないとの認識を変えたのかどうか記者団に尋ねられ、「そこは変わらない」と説明。あくまで専門家の意見を踏まえた一時的な措置だと強調してみせた。 

 

2020年12月 5日 (土)

【コロナ第3波】猛威を振るう“世界”と「感染者ほぼゼロ」の中国

 感染者ほぼゼロ!?中国実施するコロナ対策四早 

NEWSポストセブン 2020年12月5日(土)11時05分配信

 第3波の到来に各国が動揺しながら対策に血眼になる中、中国は涼しい顔をしている。中国国家衛生健康委員会の発表によれば、11月29日の新規感染は18件。そのうち中国国内での感染はわずか3件で、そのほかは海外から持ち込まれた事例だった。

 人口13億人超というスケールで、しかも、新型コロナウイルス“発祥の地”にもかかわらず、ここまで封じ込めるとは、中国恐るべし。中国情勢に詳しいジャーナリストの富坂聰さんが解説する。

「日本との決定的な違いは、経済再生とコロナ対策を両立させなかったこと。すなわち、いったん経済を完全に止めて、徹底的にコロナを封じ込めてから経済活動に入った。対策後は感染が起きても小規模なものとなり、抑え込みやすくなったのです。中国のコロナ対策で、見習うべきところは非常に多い」

 日本では3密回避が打ち出されたが、中国の方針は四早だったという。

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四早』とは、早期発見早期隔離早期診断早期治療です。社会主義国家の中国では、議会を通さず法律に近い規制を作れる。武漢封鎖前後だけで30本くらい、1日1本のペースで“新しい規制”が発令された。制度の是非はさておき、国家規模で早期に『四早』を徹底できたのは大きかったでしょう」(富坂さん)

 日本では任意の「マスクの着用」だが、中国各省や市では義務化しているところが多いという。上海の日系企業で働く中国人女性が話す。

「上海では空港や駅、バスなど公共の場所でマスク着用義務が定められていて、改札や出入り口に係員が立ってチェック。マスクなしで乗るのは不可能です。至るところで検温もある。ビデオ映像で自動的に検温するものやゲートをくぐる電子検温なので特に意識しませんが、街全体、あらゆる場所で検温体制は万全です」

 スマホも感染防止に一役買う。中国ではコロナ前からキャッシュレス化が進み、老若男女、子供までもQRコード決済がほとんど。現金はもちろん、クレジットカードすらレジに出さず、「非接触」が当たり前だ。

「運転免許証や身分証などもスマホに搭載されるため、子供や高齢者も各自のスマホを持つようになりました。いま中国では、病院やホテル、会社、学校などに入る際に、『通信ビッグデータ行程カード』や『健康コード』など、スマホで表示される証明書やQRコードを提示するよう求められます。これは移動履歴や健康状態報告などのスマホのデータをもとに、感染リスクを分析するものです。

 QRコードは、危険度が高い方から順番に、赤、黄、オレンジ、緑に色分け。色はリアルタイムで変わるため、家の近所や職場で感染者が出るとすぐ赤になる。上海の空港で感染が発覚したときには、そのエリアにいた人すべてのQRコードが赤色になり、隔離の対象になったそうです」(前出・中国人女性)

 このように中国では、「四早」が徹底されている。

「中国では、感染者が出るたび数百万人規模のPCR検査が行われ、陽性者は全員隔離。無症状でも、体育館などに作られた“簡易病院”に入る必要があります」(富坂さん)

 そんなに大規模隔離を行ったら、医療崩壊が起こるのではと心配になる。

「これまでにボランティアを800万人ほど動員し、彼らが医療スタッフのバックアップに大きく貢献しています。ボランティアは、隔離会場の設営、隔離されている人の買い物代行、さらには防護服を着て医療スタッフの指示のもとPCR検査の簡単な作業まで担います。そのため、医療スタッフを本当に必要なところに配置でき、医療崩壊を防げたのです」(富坂さん)

 政府と国民が手を取り合い、中国人は封じ込めに成功した。正念場の日本はどうする?

 新型コロナ感染5日午後8時現在)死者数151万9213人 

AFPBB News 2020年12月6日(日)1時43分配信

 AFPが各国当局の発表に基づき日本時間5日午後8時にまとめた統計によると、世界の新型コロナウイルスによる死者数は151万9213人に増加した。

 中国で昨年12月末に新型ウイルスが最初に発生して以降、これまでに世界で少なくとも6586万5820人の感染が確認され、少なくとも4177万7200人が回復した。

 この統計は、各地のAFP支局が各国当局から収集したデータと世界保健機関(WHO)からの情報に基づいたもので、実際の感染者はこれよりも多いとみられる。多くの国では、症状がある人や重症患者にのみ検査を実施している。

 4日には世界全体で新たに1万2177人の死亡と67万7808人の新規感染が発表された。死者の増加幅が最も大きいのは米国の2506人。次いでイタリア(814人)、ブラジル(694人)となっている。

 最も被害が大きい米国では、これまでに27万9008人が死亡、1437万2570人が感染し、少なくとも547万389人が回復した。

 次いで被害が大きい国はブラジルで、死者数は17万5964人、感染者数は653万3968人。以降はインド(死者13万9700人、感染者960万8211人)、メキシコ(死者10万8863人、感染者115万6770人)、英国(死者6万617人、感染者169万432人)となっている。

 人口10万人当たりの死者数が最も多いのはベルギーの147人。次いでペルー(110人)、スペイン(99人)、イタリア(97人)となっている。

 香港とマカオ(Macau)を除く中国本土で発表された死者数は4634人、感染者数は8万6601人、回復者数は8万1694人。

 地域別の死者数は、中南米・カリブ海(Caribbean Sea)諸国が45万6155人(感染1337万1430人)、欧州が43万8055人(感染1936万4969人)、米国・カナダが29万1477人(感染1477万2309人)、アジアが19万8676人(感染1264万7887人)、中東が8万641人(感染344万4281人)、アフリカが5万3267人(感染223万4547人)、オセアニアが942人(感染3万402人)となっている。

 各国の死者数・感染者数は当局による訂正やデータ公表の遅れがあるため、過去24時間での増加幅は前日の集計結果との差と一致しない場合がある。

新型コロナ世界の死者150万人 米国は最多27.5万人

時事通信 2020年12月4日(金)5時23分配信

 米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、新型コロナウイルスによる世界の死者数が日本時間4日、150万人を超えた。

 死者数は6月下旬に50万人、9月下旬に100万人に達しており、増加ペースは加速している。累計感染者数は約6500万人。

 国別の死者数では、米国が約27万5000人で最多。同国では2日、1日当たりの死者数が約2800人と過去最多を記録した。

 米国に次いで、ブラジル約17万5000人、インド約13万9000人、メキシコ約10万8000人の順に多く、欧州では英国が初めて6万人を超えた。イタリアとフランスもそれぞれ約5万8000人、約5万4000人に達した。世界保健機関(WHO)によれば、11月29日時点で直近1週間の世界の新たな死者数は約7万人に上り、欧州が約半数を占めている。 

 日本累計感染者数えた米国1日感染者 

Newsweek日本版 2020年12月1日(火)17時47分配信

<人口の差を踏まえてもその差は桁違い。ただ一つ、日本は検査数もまた桁違いに少ないことには留意すべきだ>

 アメリカでは2020年11月27日、1日の新型コロナウイルス新規感染者数がついに20万人を突破した。20万という数字は、アジアで感染状況が最も深刻な国のひとつである日本の累計感染者数を上回る。

 ジョンズ・ホプキンス大学(JHU)がまとめたデータによると、アメリカでは11月27日、1日の感染者数が20万5557人と過去最高を記録した。同じ日の日本の累計感染者数14万2778人だから1日でそれを6万人も上回る感染者を出したことになる。

<人口の差も無意味>

 世界銀行よれば、アメリカの人口(3億2823万9523人)は日本(1億2626万4931人)の倍以上ある。それでも、この桁違いの感染者数の差はとても説明できない。世界保健機関(WHO)の最新報告によると、アメリカの100万人あたり感染者数は3万9524.99人。日本は100万人あたりたった1160.37人だ。

 ただ、日本の感染者数が過小評価されている可能性もあることに留意すべきた。11月27日現在、日本における検査人数は人口の3%に満たない。厚生労働省によると、11月27日現在、日本でこれまでPCR検査を受けたのは341万8520人(人口のおよそ2.7%)だ。

<米検査数は約2億件>

 一方、JHUによると、アメリカで実施された検査数は11月30日現在で、1億9114万9006件。アメリカ総人口のおよそ58%にあたる。日米の差を考えるとき、だが検査数の差も勘案すべきだろう。

 アメリカでは、10月5日に始まった週から、1週間の累計感染者数が一貫して増え続けている。WHOがまとめたデータによると、1週間の累計感染者数は、11月9日から始まった週に、前週比で46.8%増加した。

<クリスマスには1日83万人感染?>

 米ワシントン大学保健指標評価研究所(IHME)の最新予測によると、「ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)を再度義務付けなければ」、1日の感染者数はクリスマスまでにおよそ83万3165人に上る可能性もあるという。

 さらに悪い予想もある。米国疾病管理予防センター(CDC)に寄せられた、25のモデリンググループによる今後4週間の新型コロナウイルス新規感染者数予測によると、「2020年12月19日までの1週間で、アメリカの新規感染者数は110万人から250万人に上る」という。

 CDCは11月25日発表した報告のなかで、「ここ数週間は、報告された感染者数が見込みを上回り、予測範囲の上限から外れている。これは、現在の予測範囲は、将来的に見込まれる感染者数を完全には反映していない可能性を示唆している」と指摘している。

 全米の入院患者数も、増加の一途をたどっている。アトランティック誌の新型コロナウイルス追跡プロジェクトがまとめたデータによると、11月29日現在の新型コロナウイルス感染症による入院者数は9万3219人だ。このまま増勢が続けば深刻な医療崩壊に陥る州も出てくるだろう。

 コロナ禍みやすい国1位=NZ韓国4位日本は?

朝鮮日報日本語版 2020年12月1日(火)10時18分配信

 ブルームバーグ通信が24日(現地時間)に発表した「新型コロナウイルスの時代に住みやすい国ランキング」で、韓国が4位に入った。

 ブルームバーグは53カ国・地域を対象に、先月1カ月間の人口当たりの新型コロナウイルス感染者数と死者数、ワクチン供給契約の締結件数、検査能力、移動制限のレベルなど10項目の指標を評価した結果を基に「新型コロナウイルス回復ランキング」を発表した。

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 その結果、韓国(82.3点)は検査と疫学調査を効果的に実施したという点で高い評価を受け4位にランクイン。1位はニュージーランド(85.4点)で、速やかに決断力をもって対処した点が評価された。2位は日本(85.0点)、3位は台湾(82.9点)だった。

 ランキング下位にはペルー(51位、41.6点)、アルゼンチン(52位、41.1点)、メキシコ(53位、37.6点)が名を連ねた。

 中国ワクチン外交積極展開💦安全性懸念くすぶる 

時事通信 2020年12月6日(日)7時05分配信

 世界で最初に新型コロナウイルスの感染が広がった中国でも、ワクチン開発が大詰めを迎えている。

 既に5種類が臨床試験(治験)の最終段階にあり、一部は年内にも承認される見通しだ。政府は新興国への優先供給を掲げて「ワクチン外交」を積極的に展開するが、承認前から広範な緊急使用に踏み切っており、安全性への懸念もくすぶる。

 最終段階に差し掛かっているのは、中国医薬集団(シノファーム)や科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)などのワクチン。国営新華社通信によれば、孫春蘭副首相は2日、近日中の承認を見越して「大規模生産の準備を整える必要がある」と指摘した。

 政府は治験完了を待たず、7月に医療従事者らへの緊急使用を開始。シノファームは約100万人に投与し、「深刻な副作用は一例もなかった」と主張する。しかし、他のワクチンも含め、安全性などの情報はほとんど開示されておらず、懸念が残る。

 国産ワクチンの実用化を急ぐ一方で、中国は自前の開発が難しい新興国の支援に乗り出している。10月にはワクチンを各国で共同調達する枠組み「COVAX」への参加を表明。習近平国家主席は11月の20カ国・地域(G20)首脳会議で「各国と協力し、人々がワクチンを使用できるように努める」と強調した。

 中国は早期に感染抑制に成功したため、治験は流行の続く海外が中心だ。巨大経済圏構想「一帯一路」に参加するインドネシアのほか、ブラジル、メキシコに対し、既に計約1億2000万回分(6000万人分)の供給を確約している。

 保健当局の専門家はワクチンの生産能力について、来年には国内と支援対象国の需要を満たせるとの見通しを示す。国際協力を旗印に、ワクチン供給を通じて影響力の拡大を図りたい考えだ。 

 次期米大統領バイデン氏「ワクチン接種義務化しない 

BBC NEWS Japan 2020年12月5日(土)12時04分配信

 アメリカのジョー・バイデン次期大統領は4日、新型コロナウイルスのワクチンが国内で使えるようになっても、接種を義務化するつもりはないと述べた。

 4日にはマイク・ペンス副大統領がジョージア州アトランタにある疾病対策センター(CDC)本部を訪れ、ワクチン承認は「1週間半」先になるかもしれないと述べた。

 アメリカでは4日、新型ウイルスによる1日の死者が2500人以上、新規感染者が22万5000人近く確認された。

 アメリカで確認された感染者の累計は1430万人、死者は27万8000人以上に達している。

 CDCは同日、自宅にいるとき以外は屋内でもマスクを常時つけるよう、初めて呼びかけた。CDCは、冬になり人が屋内で過ごす時間が増えた現在、国内でのウイルス感染リスクが「高いレベル」に達したと警告している。

 CDCは、新規感染の約半数は無症状の人からの感染によるものだとして、屋内でもマスクを着け、お互いの距離を保ち、屋内施設の不要不急の使用を避け、屋外でも混雑した場は避けるよう呼びかけている。

バイデン氏はワクチンについて

 地元デラウェア州ウィルミントンでバイデン氏は、ワクチン接種を義務付ける代わりに、「大統領としてできる限りのことをして、国民に正しい行動をとるよう促すつもりだ」と述べた。

 来年1月20日に就任する予定のバイデン氏は、感染対策のために就任式は小規模なものになると述べた。大統領就任式は通常、連邦議事堂前に大きな壇を整え、その前の国立公園の敷地や沿道に観衆が並ぶ大規模な式典が慣例となっている。

「なんらかの形で壇を使った式にはなるだろうが、実際にどうなるのかまだ分かっていない」とバイデン氏は話した。

 大統領選の結果については4日夜、カリフォルニア州のアレックス・パディリャ州務長官がバイデン氏勝利の選挙結果を認定した。AP通信によると、これを受けて選挙人538人のうちバイデン氏が過半数の279人以上の票を獲得することが確実になった。11月3日の選挙結果に沿って、12月14日の選挙人団の投票でバイデン氏が正式に当選することがこれで確定したという。

 米ピュー研究所の調査によると、現時点で新型ウイルス・ワクチンの接種を受ける用意があると答えたアメリカ人は60%。9月の51%からは増えている。

 バイデン氏は3日は米CNNのインタビューで、安全性に対する世間の不安を和らげるため、「喜んで」公の場で接種を受けると述べた。かつてトランプ政権下で開発されたワクチンに疑念を示して批判されたことのあるカマラ・ハリス次期副大統領も、同じ番組で、FDAが安全性を確認し、自分の番が来れば「もちろん」接種を受けると述べた。

 ほかに、バラク・オバマ氏、ジョージ・W・ブッシュ氏、ビル・クリントン氏の大統領経験者3人もまた、ワクチンの安全性を示すために公の場で接種を受ける用意があると表明している。

 米製薬ファイザーは、自分たちが開発したワクチンは臨床試験で95%有効だったと発表。同モデルナは、94%の有効性を発表している。両者とも米食品医薬品局(FDA)にアメリカ国内の使用承認を申請済み。

 イギリスは2日、ファイザーのワクチンの緊急使用を世界で初めて承認した。

 バイデン氏はさらに、「自分が大統領に就任した初日、皆さんに100日間のマスク着用を求めるつもりだ。100日間だけだ。永遠ではなく。100日間だ」と述べている。

WHO事務局長、ワクチン先進国から供給される状況に異論

ABEMA TIMES 2020年12月5日(土)19時05分配信

 国連本部で開かれていた新型コロナウイルス対策を協議する特別会合は2日目を迎え、WHO=世界保健機構のテドロス事務局長は、「ワクチンに殺到する金持ちの強者に、貧しく疎外された人々が、踏みにじられるような世界を受け入れることはできません」と、ワクチンが先進国から供給される状況に異論を唱えた。

 一方、アメリカのアザー厚生長官は、「WHOがウイルスがどこから来たのか調査を命じられながら、1年以上結論が出ないのは受け入れられない」として、WHOの姿勢を批判した。

 新型コロナウイルスの蔓延は中国の責任だとするトランプ大統領の姿勢に沿ったものとみられる。また「ワープスピード作戦」の下、6種類のワクチンをテストしていて、「アメリカのお陰で世界のワクチン開発が進んだ」と 自信を示した。

 IOC会長ワクチン喚起も、新谷仁美ワクチン受けたくない 

日刊スポーツ 2020年12月5日(土)22時36分配信

 陸上の日本選手権長距離種目で、東京オリンピック(五輪)の代表に決まった3選手がレースから一夜明けた5日、大阪市内で会見した。

 新型コロナウイルスのワクチンに関して、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は、入手可能となった場合、強制はしないものの、五輪参加者には可能な限り接種するよう呼び掛けている。

 その受け止めを問われ、女子1万メートル代表の新谷仁美(32=積水化学)は「あくまでも個人的な意見なのですが、受けたくありません」ときっぱり。懸念するのは副作用。「私たちアスリートは体調管理を大事にしている。薬を打つことで、副作用が(100%)ないことは絶対にないと思います。ならば、今の対策をしっかりして上で臨みたい」と言った。

 また、女子5000メートルで代表となった田中希実(21=豊田自動織機TC)は「まずはアスリートとしては体調を管理していくことが大事」と話した。

 男子1万メートル代表に決まった相沢晃(旭化成)は「自分はワクチンとか医療の専門家ではない。しっかり専門家の話を聞いて、今後どうするか決めていきたい」と述べた。

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2020年11月21日 (土)

【新型肺炎】重症化✍「ネアンデルタール人遺伝子」説の根拠『ファクターX』とは・・・・

 ネアンデルタール遺伝子がコロナ重症化原因 リスク3倍東アジアアフリカ殆ど 

AERAdot. 2020年11月15日(日)7時02分配信

 現在の人類と一時は共存し、4万年前に絶滅したネアンデルタール人。私たちの体内にある彼らの遺伝子が、新型コロナの重症化と深く関わっていた。AERA 2020年11月16日号で掲載された記事を紹介。

*  *  *

 日本を含む東アジアでなぜ、新型コロナウイルスの死者数が少ないのか。この「ファクターX」をめぐる謎に有力な仮説が浮かんだ。私たちの祖先が約6万年前、当時共生していたネアンデルタール人との交雑で受け取った遺伝子が、重症化のリスク要因だというのだ。

 9月末にこの論文を英科学誌ネイチャーに発表したのは、独マックス・プランク進化人類学研究所のスバンテ・ペーボ進化遺伝学部門長らの研究グループだ。沖縄科学技術大学院大学教授も兼任するペーボ氏は、アエラの取材にこうコメントした。

「約4万年前に消滅した人類の絶滅形態が、今日の新たな感染症の流行の中で私たちに影響を与えていることは大変興味深いことです」

 ネアンデルタール人は約4万年前に絶滅した、現在のヒト(ホモ・サピエンス)に最も近い旧人で、共通の祖先から約55万年前に枝分かれした。ペーボ教授は2010年の論文で、アフリカ人を除く現代のヒトの遺伝情報の1~4%がネアンデルタール人に由来すると報告。約4万~6万年前にホモ・サピエンスとネアンデルタール人が交雑し、その遺伝情報の一部が現在にまで受け継がれていることを明らかにした。

遺伝子継ぐ割合と符合

 ヒトには23対、計46本の染色体があり、ここに全てのDNAが収まっている。これまでの研究で、新型コロナの患者約3千人を調べたデータから、重症化の遺伝的要因として23対のうち3番目の染色体が関与している可能性が指摘されていた。

 ペーボ教授らが今回この遺伝子領域を調べたところ、南欧で見つかった約5万年前のネアンデルタール人と類似していることが判明。さらなる解析で、この遺伝情報は約6万年前にネアンデルタール人との交配によって現代人の祖先に渡ったことも明らかになった。

 このネアンデルタール人に由来する新型コロナの重症化に関係する遺伝子は、現代世界のどの地域に多く見られるのか。

 研究グループが世界各地の遺伝情報と比較した結果、少なくとも両親のどちらかからこの遺伝子を受け継いだ人は欧州で16%、インドなど南アジアで50%。最も割合が高かったのはバングラデシュの63%だった。一方、東アジアとアフリカにはほとんどいなかった。

 この分布は、新型コロナの死者数が東アジアで少ない半面、欧米やインドなどでケタ違いに多い実態と符合する。英国では、バングラデシュにルーツを持つ人の新型コロナの死亡リスクが英国白人より2倍高いとの報告もある。

 研究グループによると、ネアンデルタール人の遺伝情報を持つ人は、新型コロナに感染した際に重症化するリスクが最大3倍になるという。

 この研究報告を評価するのは、薬理学が専門の飯村忠浩・北海道大学教授(55)だ。

「異なる環境で暮らし、異なる免疫系を持っていた人たちの遺伝情報が作用し、特定の病気にかかりやすかったり、かかりにくかったりすることは人類の進化上、十分あり得ると思います」

 ネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子をめぐっては、C型肝炎ウイルスに対する免疫力を高めている、との研究報告もある。つまり良い面、悪い面の両方があるのだ。

年齢に次ぐリスク要因

 飯村教授も加わる日米の研究グループは8月、新型コロナへの感染のしやすさは、遺伝子レベルでは地域や民族間の差がないとの分析結果を発表した。一見、ペーボ教授らの研究結果と矛盾するように映るが、飯村教授はターゲットにした遺伝子がそもそも異なる、と説明する。

「私たちが調べたのは、ウイルスが細胞内に入るまでのくっつきやすさや、入りやすさといった『入り口』に関与する七つの遺伝子で、この範囲では差異がなかった、というものです」

 新型コロナウイルスは表面にあるとげ状のたんぱく質が、ヒトの細胞表面にある受容体たんぱく質に結合して細胞内に侵入する。その後、体内にある免疫細胞がウイルスに反応するが、研究グループの李智媛(イジウォン)助教らが調べたのは、こうした免疫応答の手前までだ。これに対し、ネアンデルタール人の遺伝情報の関与が指摘されているのは免疫反応の段階というわけだ。

 8月の研究報告では、重症化する比率の違いに「生活習慣の違いや医療格差といった環境因子が深く関与しているのではないか」との見方も示した。背景には、米国でアフリカ系の人たちに最も深刻な新型コロナのダメージがあるとのデータが、一部で人種差別問題と重ねて捉えられていたことがあった。

「早期に病院で最新治療を施してもらえるか、診察さえ受けられないか、という医療格差によって重症化リスクが大きく分かれるのは当然です。米国に住むアフリカ系の人たちの多くが重症化するのは、遺伝的要因より環境因子に由来すると考えるのが妥当でしょう」(飯村教授)

 たしかにペーボ教授らの研究結果でも、アフリカでネアンデルタール人の遺伝情報はほとんど確認されていない。

 ペーボ教授はアエラの取材に「(重症化における)一番の危険因子は年齢ですが、その次にくるのがおそらくこれ(ネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子)だと考えられます。もし両親のどちらかから受け継いだ場合、感染によって重症化するリスクは年齢が10歳上であるのと同等に。両親の両方から受け継いだ場合には20歳上であるのと同等にまでなると考えられます」とコメントした。

高まる新薬開発の期待

 研究者が遺伝子レベルで病気の原因を探るのは、特定の遺伝子やその遺伝子が作るたんぱく質の情報が関与しているのを突き止めることで、そのたんぱく質に結合する分子や抗体から治療薬を開発するゲノム創薬につながるからだ。

 ファクターXの候補としてはBCGワクチン接種の影響なども挙がっている。決め手はいつ見つかるのか。

「ネアンデルタール人の遺伝情報もBCGも、重症化や死亡率との相関関係から類推している段階です。治療薬の開発につなげるには、そこから掘り下げて体内でどう作用しているのか生体科学的に解明していく必要があります」(飯村教授)

 ネアンデルタール人由来の遺伝子領域が、なぜ重症化リスクと関連しているかについてもわかっていないのが実情だ。また遺伝子から作られるたんぱく質の量は「生活環境や食べ物によって変わる」(同)といい、後天的要素も無視できない。

 だが悲観する必要はない。ネアンデルタール人やBCGと新型コロナの関係のように、当該の病気とは何の接点もないように思われる要因との掛け合わせが治療薬開発のヒントになった例は実際にある。

 飯村教授は17年、李助教らとともに、HIV治療薬の標的分子である「CCR5」という遺伝子が骨の代謝も調節していることを解明。これにより、HIV治療薬が、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を始めとする骨吸収性疾患に対してもメリットをもたらす可能性を明らかにした。

「HIVに感染した人は骨粗鬆症になりやすい、と1990年代から言われていたのですが、HIVと骨粗鬆症の研究は全く別の方向で進められていました。そんな中、私たちが相関関係に着目して研究を進めたことで、ポンとつながったんです」

 新型コロナをめぐる「ファクターX」は一つではないかもしれない。だが、世界の研究者が多面的な切り口で相関関係を指摘するのは、治療薬の開発に欠かせない道程なのだ。

 ファイザーワクチン米国申請、来月にも接種開始 

時事通信 2020年11月21日(土)20時45分配信

 米製薬大手ファイザーは20日、開発中の新型コロナウイルスワクチンの緊急使用許可を米当局に申請した。

 米国でのコロナワクチンの申請は初めてで、来月にも接種が始まる可能性がある。先進国製ワクチンに期待が高まる一方、世界的な普及に向けては課題も残る。

 アザー米厚生長官は「数週間以内に食品医薬品局(FDA)の決定が出され、その後24時間以内に(ウイルスに対して)最も脆弱な人々向けに配布が始まる」と、今後の見通しを示した。ファイザーによれば、医療従事者などに限定した接種は来月半ばに始まる可能性がある。基礎疾患のない一般の米国人の接種は、来年4月以降になるとの当局者の見方が伝えられている。

 同社は、日本や欧州などでも承認申請に向けた準備を進めている。日本へは、来年6月末までに6000万人分(1億2000万回分)を供給することで政府と基本合意している。

 ファイザーのワクチンは、コロナウイルスの遺伝情報を伝える「メッセンジャーRNA(mRNA)」を体内に取り込んで免疫を作る仕組み。共同開発相手の独バイオ医薬品企業ビオンテックの技術を活用した。通常は数年以上かかるとされるワクチン開発だが、約8カ月という異例のスピードで当局への申請までたどり着いた。

 4万人以上が参加した最終段階の臨床試験(治験)では「95%の有効性」が示され、深刻な副作用も起きなかった。ただ、感染予防効果がどの程度続くかなど、今後の研究を待たなければ分からない部分も多く残されている。

 また、ファイザーのワクチンはセ氏マイナス70度前後でなければ長期保存ができない。

 このことが普及のネックになるとの指摘も出ていることから、希望する米国民に普及するのは早くても来年春以降との見方が強い。来年1月に予定される政権交代で、ワクチン配布計画が円滑に移行されるかどうかも不透明だ。

 米トランプ政権によると、20日に申請を受けた米食品医薬品局(FDA)が速やかに許可したとしても、メーカー側の供給量の関係で、高齢者施設の入所者や医療従事者などを優先する。

 米メディアは、後続のメーカーのワクチンを見込んでも、行き渡るのは来年4~7月ごろと指摘している。

 ネアンデルタールの“遺伝子”がファクターX !? 

Wedge 2020年11月2日(月)12時26分配信/足立倫行 (ノンフィクションライター)

 10月に入って欧米各国で新型コロナウイルス感染の第2波が急拡大している。

 10月下旬現在、世界最多の22万人強の死者を出しているアメリカは、1日当たりの新規感染者が過去最高の8万人を越え、欧州ではスペインやフランスで感染者数が100万人を超過し、欧州全体では合計約560万人。EU(欧州連合)の感染者数が、アメリカとインドに次いで世界で3番目の規模になった。

 こうなってくると、感染者の合計が9万6000人、新規の感染が数百人(死者は連日10人内外)に止まっている日本の特殊さが、以前にも増して際立ってくる。

 日本だけではない。中国、韓国、台湾、ベトナムなど東アジア全域が、第2波の感染爆発を免れている状況なのだ。

 改めて浮上するのは、5月段階で山中伸弥京大教授が提唱していた「ファクターX」である。

 ロックダウン(都市封鎖)を行わず、PCR検査も少ない日本。それなのになぜ、欧米よりも感染者や死亡者の数が少ないのか?その未知の要因がファクターX だった。

 要因候補には、(1)マスク着用や毎日の入浴など衛生意識の差、(2)ハグや握手など生活文化の違い、(3)BCG接種などの影響、(4)SARSなど過去のウィルス感染の影響、(5)何らかの遺伝的要因、などが挙げられた。

 以後、要因探索は各方面で続けられている。国立国際医療研究センターが発表した「ACE1(エース・ワン)遺伝子タイプの違い」もその一つ。欧州にはACE1がよく働くタイプの人が多く、ACE1が働くと血管が収縮し血圧が上昇、炎症が悪化して重症化や死亡につながる。一方、東アジアでは余り働かないタイプの人が多く、死者が少ないという。

 10月に入ると、新たな要因候補が登場した。「ネアンデルタール人遺伝子」説である。

 ドイツのマックス・プランク進化人類学研究所のスバンテ・ペーボ教授(沖縄科学技術大学院大学兼任教授)らのグループが9月30日に英科学誌『ネイチャー』に発表したものだ。

 それによると、新型コロナウイルスの感染者約3000人の調査から重症化を起こす遺伝子領域を特定したが、それは現代人の祖先がネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子の領域だった、と解明したのだ。

 ネアンデルタール人由来の遺伝子を持つと重症化のリスクは最大3倍になるが、持つ人の割合は地域ごとに開きがあり、南アジア(インド、パキスタンなど)では約50%、欧州では約16%。一方、日本、韓国、中国など東アジアではほとんどの人が当該遺伝子を持っていない。

 ネアンデルタール人由来の遺伝子領域がなぜ重症化につながるのか、因果関係はまだ不明だが、この説は素人の私にはとても興味深い。

 なぜなら、毎週目にするコロナ感染の世界地図(欧州、中東、南アジア、欧州人が移民した南北アメリカが真っ赤で、東アジア、オセアニア、アフリカが白い)の意味を、うまく説明してくれるように思えるからだ。

 私は人類の進化史に関心があり、今年3月、人類学など内外の研究者6人が最新成果をまとめた西荻良宏編『アフリカからアジアへ 現生人類はどう拡散したか』(朝日新聞出版、2020年)を読んだところだった。

 現生人類(ホモ・サピエンス、新人)は、約30万年前アフリカで誕生したとされる。

 最初の出アフリカは20~10万年前、第2次は6~5万年前。両時期とも、ヨーロッパやユーラシア大陸には先住集団がいた。

 180万年前頃にアフリカを出た原人(ホモ・ハビタスやホモ・エレクトス)は大陸の端まで達していた(ジャワ原人など)し、ユーラシア各地には原人の子孫である旧人のネアンデルタール人(ホモ・ネアンデルターレンシス)がいて、東アジアにはその兄弟種のデニソワ人もいた。

 現生人類は、そんな先住集団との生存競争に打ち勝ち、地球上で唯一の人類集団(ヒト)になったのだった。だが、どうやって?

 かつては、私たち新人の認知能力が優れていて旧人を駆逐した、と考えられていた。

 しかし近年の研究では、両グループの能力差はほとんどないとわかり始めた。狩猟用の石の槍や握り部のある石のナイフは共通。獲物のアカシカなどの大型有蹄類やイノシシ、カメ、トカゲなどの小動物、食用の豆類も同様。新人は貝製ビーズ、ネアンデルタール人は2枚貝や鳥の羽根などの装身具を用い、両者共に埋葬行為を行った。行動様式を比べると、相違点より共通点の方が多かったのだ。

 新人は、獲物を巡って旧人と競合しながらも、各地で長期間(1万年以上?)にわたり旧人と交配した。そのため、現生人類の非アフリカ集団におけるネアンデルタール人ゲノム(生物学的遺伝情報)の混合率は1・5~2・1%に及ぶと推察されている(東アジアやオセアニアではデニソワ人由来のゲノム混入も)。

危機を乗り越えた新人

 重大な転機は5~4万年前に訪れた。

 それまでも周期的な気候変動によって長期的人口減少を続けていた原人、旧人、新人の集団は、この時期の大規模な寒冷化と乾燥化の進行で存亡の危機に直面した。アカシカなど主要な獲物の大型動物が急減したのである。

 新人集団より構成人口が1桁少ない原人や旧人の集団は、近親婚による有害変異の蓄積もあったのだろう、4万年前頃には絶滅してしまった。

 この危機を「文化の力」で切り抜けたのは、私たち新人だけだった。

 稀少だった石刃(ナイフ型石器)を増産し、投げ槍に使える小石刃も考案。それらの利器で、狩猟対象にならなかったウサギ、リス、野鳥などの小動物を捕え、新たな食料とした。

 貝殻ビーズや籠形ビーズ、骨や歯牙の装飾品をさかんに作るようになったが、こうした品々の交換・贈答が言語の発達を促進し、より大きな集団形成に役立ったとも言われる。

 現生人類の生き残りの理由については、化石人骨の空白地帯があるのでまだ不明な点が多いが、大まかな流れは前掲書で次第に見えてきた。

 さて、前述のペーボ教授チームの「コロナ重症化=ネアンデルタール人遺伝子由来」説だが、南欧にいたネアンデルタール人の遺伝子が交配によって約6万年前に現生人類にもたらされたものだという。

 となると、南欧を含む西アジアの新人はその後、ヨーロッパの基底集団やアメリカ先住民を形成するとされるから、現在のコロナ感染者分布の世界地図とも矛盾しない。

 ただ、論文の元データを見ると、当該遺伝子を持つ人の割合が、コロンビア(11・7%)やペルー(5・9%)は確かに高いが、アフリカ系アメリカ人では1・6%と低く、これはアメリカ国内で黒人重症者の多い現状とは合わない。

 重症化の要因はやはり単一ではなく、複雑かつ重層的なものなのだろう。

 10月28日に、1日当たり死者が500人を越えたフランスが、2度目の全土ロックダウンを宣言した。ネアンデルタール人遺伝子説のさらなる研究成果の発表を待ちたいと思う。

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2020年11月12日 (木)

【日経平均】8日続伸「(バブル崩壊以降)最高値」終値2万5520円88銭

 東証8連騰バブル後最高値 計11%上昇、ワクチンに期待 

共同通信 2020年11月12日(木)15時09分配信

 12日の東京株式市場は、新型コロナウイルスのワクチン開発の進展期待を背景に日経平均株価(225種)が8営業日続伸した。終値は前日比171円28銭高の2万5520円88銭で、1991年6月以来約29年5カ月ぶりの高水準に達し、バブル経済崩壊後の最高値を5営業日連続で塗り替えた。8連騰で計2543円75銭(11.1%)上昇した。

 ただ新型コロナは国内で第3波の流行が始まったと懸念され、欧米の感染被害も深刻で、相場の重荷となった。東証株価指数(TOPIX)は2.84ポイント安の1726.23で、8営業日ぶりに反落した。出来高は約13億4800万株。

 都モニタリング会議急速な感染拡大の始まり 

朝日新聞デジタル 2020年11月12日(木)15時18分配信

 東京都内の新型コロナウイルスの感染状況について、都は12日、モニタリング会議を開き、警戒レベルは4段階で上から2番目に深刻なレベル3の評価を10週連続で維持した。ただ、感染者数が急増する中、評価の表現を「感染の再拡大に警戒が必要」から「感染が拡大しつつある」に変更。「急速な感染拡大の始まりと捉え、今後の深刻な状況を厳重に警戒する必要がある」と注意を呼びかけた。

 都内では12日、2日連続で300人超えとなる393人の新規感染者を確認した。8月8日(429人)以来最多で、過去5番目に多い。

 評価を維持した理由について、国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長は会議後、検査体制の拡充が感染者増加の一因になっていることなどを挙げ、「総合的な判断だった」と述べた。その上で「ほとんど赤(最も深刻な警戒レベル)に近いオレンジ(同2番目)だと思う」との認識を示した。

 会議では、1日あたりの感染者数(1週間平均)が11日時点で約244人と、前週(約165人)よりも47・7%増加したことが報告された。会議に出席した大曲氏は、このペースで増加すると、4週間後には1日約1160人に達すると指摘。「多すぎるのではないか、絵空事ではないかと言われるもしれませんが、私たちは夏に同じような状況があり、本当に週単位で患者さんが急速に増えていったことを経験している」と強調した。

 また、他の感染者との接触が確認できず感染経路が不明な人(1週間平均)は、前週の約91人から約137人となり、51・5%増加した。検査の陽性率も11日時点で5・0%と8月下旬以来の高水準となった。都医師会の猪口正孝副会長は「検査数は増加しているが、それ以上に陽性者が増加している」と述べた。

 小池百合子知事は会議後、「外が寒くなり、暖房を入れておられるかと思うが、それでもこまめな換気をお願いいたします」と話し、手洗いやマスクの徹底を改めて呼びかけた。

 1日当たり感染者1662人過去最多更新第3波鮮明 

毎日新聞 2020年11月12日(木)19時56分配信

 新型コロナウイルスの感染者は12日、全国で新たに1662人を確認し、これまで最多だった8月7日の1607人を超えた。東京で393人、大阪231人、神奈川で147人の感染が確認されるなど大都市圏での拡大が目立つ。また、北海道も236人に達し、地方の感染も依然として深刻だ。「第3波」の到来が鮮明となり、政府や自治体などは換気の徹底などの対策を改めて呼び掛けている。

 北海道のほか、茨城、神奈川、兵庫の各県で感染者数が過去最多を更新した。

 東京は今年9月以降、1日100~200人台の日が多かったが、増加ペースは速まっている。今月12日は、1日あたりの感染者数が8月15日以来、ほぼ3カ月ぶりに350人を超えた。

 北海道は10月下旬から札幌市のススキノ地区で複数のクラスター(感染者集団)が発生したことなどから感染者が急増。11月5日に119人と初めて1日の感染者が100人を超え、9日には200人を記録していた。

 今月11日までの1週間の人口10万人当たりの感染者数は、北海道が21・7人と最も多く、大阪府13・5人、沖縄県13人、東京都12・6人――と続く。

 「第2波」に見舞われた8月7日までの1週間は、沖縄33・5人、東京17・3人、福岡16・2人の順。北海道は1・9人で、「第3波」の10分の1以下だった。東京、大阪は「第2波」の数値に近づいている。

 累計ではクルーズ船の乗客乗員らを合わせた感染者数は計11万4427人。死者は10人増えて計1886人になった。

 4週間後に最悪のシナリオ…東京都で「1日1160人超感染」の危険性 

FNNプライムオンライン 2020年11月12日(木)19時06分配信

東京都で1日1160人感染の危険性

 新型コロナウイルスの感染者が急増している。11月12日、東京都では393人の感染が新たに確認された。11日の感染確認も317人と多かったが、それよりもさらに増えた形となる。

 東京都の小池百合子知事は、11日の発言で「過去最多の100名が無症状患者であり、全世代に感染が広がっている」としたが、12日に開かれた都のモニタリング会議では、衝撃的な予測が発表された。

国立国際医療研究センター 大曲貴夫センター長: 

 現在、増加比は147.7%ですが、これが4週間そのままの増加比で継続すると計算すれば、新規陽性者数は約4.8倍、1日あたり約1160人程度となります。これは極めて深刻な深刻な状況です。

 モニタリング会議の資料を基に、具体的な都の感染者の予測を見てみると、11日までの1週間の新規陽性者は約241.6人で、先週からの増加比は147.7%となる。この状況が続くと、4週間後には新規陽性者数が1日で1160人程度発生することになるという。

加藤綾子キャスター: 

 二木先生、この東京都の予測はどうご覧になりますか?

昭和大学医学部 二木芳人客員教授: 

 大きい数字ですけれども、考えてみれば今ヨーロッパ各国とかアメリカで見てみると、1日6万とか10万といった数字が出るような状況になっています。それが増える時を見ていくと、1日にも倍々と増えていくんです。爆発的増加ですよね。今少しそういうリスクがある状態ですから、そうならないように何とかしなければいけないと感じます。

加藤綾子キャスター: 

 今は検査数も、以前と同じく1日だいたい約5000件ぐらいなんですよね。その中で感染者数が増えているということは、やはり陽性率が高まっているということですよね。

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏: 

 ということだと思います。検査数が増えているから新規感染者の数が増えている、当然と言われますが、陽性率で見ると完全に陽性率も上がってますからね。

加藤綾子キャスター: 

 そこは気にしないといけないところですよね。

全国の自治体でも感染者が急増

 東京都の医療提供体制を見ると、11日時点で確保病床数2640床のうち、1076床が利用されているなど、入院患者数も増えつつある。そして、感染者の増加は東京だけではない。

 FNNのまとめによると、11月に入ってから全国の9自治体で感染者数が過去最多を記録した。9日には北海道で200人、11日には大阪で256人の感染者が確認されている。

 こうした中、12日に開かれた政府の新型コロナウイルス対策分科会では、次のようなポイントが示された。

・情報や対応が遅れがちになる外国人や若者への支援

・クラスターの多様化に基づいた政策の必要性

・大規模イベントの人数制限の維持(2021年2月末まで)

加藤綾子キャスター: 

 地域によって感染が拡大している理由はさまざまだと思うのですが、医療体制がひっ迫する前に踏み込んだ対策というのも必要になってきますよね。

昭和大学医学部 二木芳人客員教授: 

 そうですね。ある程度経済を動かそうと思えば、新規感染者が人の動きや接触の頻度の増加によって起こってくるのは仕方のないことかもしれませんね。ですが、やはり一番大事なのは、重症者の方や亡くなる方を増やさないことです。政府も東京都などもずっと言っていることですけれども、これだけ数が増えてきますと、重症者の人がそれだけいなくても、医療機関に対する圧力はじわじわ来ているんです。ベッドの占有率なども出ていましたが、出ている数字以上にすでに医療提供体制に対する圧力が上がりつつあると考えていただいた方がいいと思います。

加藤綾子キャスター:  

 重症者の数が11日の時点で39人、入院患者は1076人という数字なんですね。そこで医療体制が大丈夫なのかと。

昭和大学医学部 二木芳人客員教授: 

 私は決して十分にゆとりがあるというわけではないと思います。特に地方に行きますと、もっとギリギリでやっているところもありますよね。北海道辺りでで聞いてみると、すでに宿泊療養する人たちを振り分けると。以前、東京都もそういう問題がありましたが、そういうところでもいろいろと苦労されているようですね。

加藤綾子キャスター: 

 柳澤さん。経済を回していくと感染者は増えるだろうと予想されていたんですけれども、ここに来てぐっと上がっているというところは、今一度緊張感を持つことが必要になってきますよね。

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏: 

 感染抑制のための積極的なこれまで以上に踏み込んだ策というのは、今何も取られていないんですよね。結局そうなってしまえば、我々一人一人が自分で感染予防策をとるしかないですけれども、ここはひとつ考えてほしいなと思いますね。重症者についても、全ての世代で感染者が増えているということは、ハイリスクの高齢者も増えてきているということ。今の時点で東京都で39人ということですけど、さらに40人50人と増えていっても、まったく不思議じゃないような段階に来ていると思います。

石本沙織アナウンサー: 

 感染者はいろんな世代で増えているのと、感染経路不明者も増えている点でいうと、若者から高齢者へという流れも少し変わってきている、市中感染が広まっているということですか。

昭和大学医学部 二木芳人客員教授: 

 その通りですね。以前だとクラスターを中心に対策をとっていましたし、クラスター対策をとればある程度、囲い込みができるのですけれども、クラスター自体が非常に多様化している。どこで起きてもおかしくない。それに加えて今一番多いのが、おそらく家庭とか職場とか。普通に生活している場で、感染経路がクラスターでないような散発例が多いので、おっしゃる通り市中感染が増えた。一人一人が常に注意しておかなきゃいけないということになります。

大阪・吉村知事は2つのルールを呼び掛け

加藤綾子キャスター: 

 ものすごい数字が出た時、以前はクラスターが至るところで起きていたから、それで人数が増えていたという印象だったんですが、今回はそうでもないんですよね。

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏: 

 個別のクラスターというより、もう社会全体がクラスターになっていると考えたほうが自然な気がしますね。

石本沙織アナウンサー: 

 そういった意味だとクラスター対策を国に求めたいところですけれど、やっぱり私たちの対策というのが大事になってくるのかなというところですね。感染拡大が続く大阪府の吉村知事は、このように私たちに呼びかけています。

大阪府 吉村洋文知事: 

 マスクの徹底をお願いしたいと思います。そして飲食する際は大騒ぎせずに、静かに飲食をして楽しんでいただくということをこの2週間ぜひお願いしたいと思います。

加藤綾子キャスター: 

 今回は数が増えてきても、夜出歩かないでくださいとか飲食店に行かないで下さいということではなく、しっかりとルールを守った上で楽しみましょうという呼びかけということですよね。

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏: 

 営業についての要請をすると、また春にあった議論で補償の話に戻りかねない。そうはしたくないというところが、どうも政府側のモノの言い方、対応からにじみ出てきているような気がするんですよ。

加藤綾子キャスター: 

 二木先生、吉村知事の言っている通り、マスクの徹底、それからあまり喋らないように静かに飲食をする、これは重要になってきますよね。

昭和大学医学部 二木芳人客員教授: 

 大事だとは思いますが、なかなか若い人には静かに飲食というのは難しいんじゃないかなと思います。若い人たちを中心にどんどん社会に広がっているような雰囲気もありますので、ぜひ若い人にいろんなメッセージを伝えていかなきゃいけないかなと思います。

加藤綾子キャスター: 

 少し世の中の流れにも、コロナに慣れてきてしまったという部分もあって、そこが気の緩みにつながりすぎないようにしないといけない。

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏: 

 ここのところ発表される数字も確かに多くて、「うわっ増えたな」と思うのですけど。春に我々が感じていた時ほどのインパクトを持って、果たして自分たちを受け止めているかどうかというと、さほどでもないような気がする。「また増えた」の感じじゃないかなと。やはりもう一度原点に立ち返って、個人レベルでやらなきゃいけないことを点検してやっていくことが必要になってくると思います。

加藤綾子キャスター: 

 こういう状況になってくると、もう一度、自治体に権力をもう少し持たせたほうがいいんじゃないかという議論も生まれてくると思うんですけれども、いかがですか。

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏: 

 地域の実情は自治体が一番よく分かっていますから。全体的に網をかけようとすると無理があるかもしれませんけど、地域の実情に即した対策をとっていくことを、国レベルで後からバックアップするという考え方。上から落とすのではなくて、自治体がそれぞれやっていくことを中央から応援してあげるというようなことを考えていくことじゃないでしょうか。

 NY株続落317㌦安2万9080㌦ コロナ感染急増を懸念 

共同通信 2020年11月13日(金)6時32分配信

 12日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は続落し、前日比317.46ドル安の2万9080.17ドルで取引を終えた。米国での新型コロナウイルス感染者の急増を受け、リスク回避の売りが優勢となった。

 米東部ニューヨーク州が経済活動の制限を再び強化する措置を打ち出したことなどから、米景気回復が遅れるとの懸念が強まった。米製薬大手ファイザーなどが開発を進める新型コロナワクチンを巡り、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が「(景気への影響を)評価するのは早過ぎる」と述べたことも重荷となった。

まだわらない米大統領選挙バイデン三日天下あり得るのか

現代ビジネス 2020年11月12日(木)23時01分配信/大原浩(投資アナリスト)

まだ確定できない

 本稿を執筆している11月11日時点で、日米のオールドメディアは、民主党大統領候補のジョー・バイデン氏がまるで大統領に就任したかのような記事を垂れ流している。しかし、もちろんこれは大きな誤りである。

 大統領就任式は来年の1月20日であり、それまではトランプ氏が「現役大統領」であるのは当然だ。また、その大統領就任式で「いったい誰が就任演説をするのか?」という問いに対する答えは、今のところ誰にも答えられないというのが、憲法を始めとする米国の法律にしたがって考察した結果必ず行きつく結論である。

 いくら、「バイデン好き」で「トランプ嫌い」のオールドメディアがバイデン勝利を騒ぎ立て、大手SNSがバイデン氏に不利な情報に「拡散制限」をかけても、彼らが大統領を選ぶわけでない。

 確かに、オールドメディアや大手SNSの情報に踊らされる国民もいるだろうが、「米国大統領は、国民が選んだ国会議員が制定した法律と有権者の意思(投票)で決まる」のだ。

 現状を見ると、オールドメディアや大手SNSは、中国共産党の機関紙「人民日報」に匹敵する、民主党の機関紙「民主日報」になっていると言える。大本営発表ならぬ「共産党発表」が満載されている人民日報の記事の信憑性はほとんどなく、今や中国共産党員でさえ誰も読まないと言われるほどだが、「民主日報」化しつつあるオールドメディアや大手SNSも同じ運命をたどるのだろうか?

 そのプロパガンダの本場である共産主義中国やロシアの、今回の米国大統領選挙に対する態度は非常に興味深いものだ……

 菅首相は11月8日早朝、ツイッターに「ジョー・バイデン氏及びカマラ・ハリス氏に心よりお祝い申し上げます。」から始まる投稿をアップした。

 日本時間8日未明までに米主要メディアは相次いで、民主党・バイデン氏の「当確」を報じ、大統領候補のバイデン氏、副大統領候補のカマラ・ハリス氏が勝利を宣言して演説を行ったことが影響していると思う。

 しかし、これは安倍前首相と比べて外交面の弱さが懸念されていた菅首相の大失態になるかもしれない。また、外務省を始めとする政府機関が情報収集・分析をきちんと行い首相に報告を行わなかった責任も追及されるべきであろう。

ますます怪しい

 「選挙不正疑惑」に関しては、11月7日の記事「郵便投票不正疑惑―結局、不信と分断を決定的に増幅した米大統領選挙」や10月25日の記事「【米大統領選】ヒラリー疑惑もバイデン疑惑も『報道しない自由』って…」で述べたように、民主党の機関誌化したオールドメディアや大手SNSが「報道しない自由」や「拡散制限」を駆使して、国民の目に触れないようにしようと必死だが、そのような(隠蔽)行為そのものが「疑惑が真実である」事の証明だと言える。

 もし、トランプ支持者が訴える「選挙不正疑惑」がでたらめであるのなら、むしろその主張を公にして証拠を基に議論したほうが民主党に有利だ。トランプ支持者の欺瞞が明らかになるはずである……

 しかし、その逆に「報道しない自由」を駆使したり「拡散制限」を行うのは「疑惑を追求されると困る」=「疑惑が真実である」と考えざるを得ない。

 一例として、朝香豊氏のブログ「民主党の不正を訴えるホワイトハウスの会見を中断! フォックス・ニュース!」でも取り上げられている、ホワイトハウスのマケナニー報道官の会見の模様をフォックステレビが途中で打ち切った「事件」に触れたい。

 彼女が放送を打ち切られる直前に述べていたのは、

 「隠すことがないのであれば、我々の努力や透明性に反対しません。こうした姿勢を取るのは不正を歓迎しており、違法な投票を歓迎しているからです。私たちの姿勢は明確です。私たちはアメリカ国民の参政権を守りたいだけです。私たちはウソのない正確で合法的な集計を求めています。私たちは最大限の透明性を求めます。私たちはすべての合法的な投票はカウントされることを望み、すべての非合法な投票がカウントから排除されることを望みます…」

 である。このようなまっとうな発言を押しとどめようとするのは、よほど悪いことをしていると考えざるを得ない。

中国もロシアもバイデン氏当選を認めていない

 11月9日、中国外務省の汪文斌報道官は定例会見で、「バイデン氏が大統領選で勝利宣言をしたことは認識しているが、選挙結果は米国の法と手続きに則って確定すると、われわれは理解している」と述べた。

 これに対して記者から色々と質問を受けたにも関わらず、同報道官は「バイデン氏の勝利は認めず」に「米国の新政府は、中国と歩み寄れることに期待する」と述べるにとどまった。

 これはどういうことなのか? 

 中国共産党系メディアの環球時報の胡錫進編集長が11月8日未明にツイッターで「トランプ氏が敗北を受け入れるべきだ」主張しているが、これも中国共産党の方針と考えて良いだろう。

 つまり、中国共産党は「トランプ氏に敗北宣言をしてもらって、自分たちに都合が良いバイデン氏に勝ってもらいたいたいが、それは望めない。だとしたら、今ここでバイデン氏勝利を認めた後に『トランプ氏再選』になったら取り返しのつかない外交的失態になるから取りあえず様子を見よう」と考えているのだ。

 海外での工作活動を通じて、米国の大統領選挙に関する情報を大量に集め真剣に分析している中国共産党の判断であるだけに注目すべきだ。しかも、中国は心の底からトランプ氏落選、バイデン氏勝利を望んでいるのである・・・

 同じく、諜報活動にすぐれたロシアの大統領は秘密警察・KGB出身のプーチン氏だがバイデン氏に祝辞を述べていない。

270人を本当に確保できるのか?

 今回の大統領選挙において「組織的不正」があったかどうかは、既に数千件にも達したとも伝えられる選挙不正に関する告発の裁判・審査などを通じて明らかにされていくだろうが、それ以前にオールドメディアが「バイデン勝利」と報道する根拠そのものが崩壊しつつある。

 2000年に創設された評価の高い政治ニュース・世論調査データ収集サイトである「リアル・クリア・ポリティクス」によれば、バイデン氏が現在獲得可能な(と見積もられる)選挙人の数は259人だけであり、バイデン氏は「当選確実」などではないことは明らかだ。

 ちなみに、このサイトでも当初はバイデン氏が280人以上獲得と報じていたようだが、その後の開票作業結果の「訂正」によってバイデン氏の票が大幅に減ったとのことだ。

 その「訂正」しなければならなかった票は「不正」なのか「間違い」なのか今のところ定かではないが、今回の大統領選挙の投票・集計がきちんと管理されていなかったことだけは明らかである

 各州は12月8日までに選挙結果を最終確定させ、大統領選挙人が同月14日の公式投票に臨む予定だが、トランプ陣営が激戦州で集計作業をめぐる複数の訴えを起こしていることもあり、どちらの候補も選挙人538人の過半数となる270人を確保できないまま、投票を迎える可能性も大だ。

 次期米国大統領は、まだいったい誰になるのか皆目見当がつかないのだから、中国やロシアのように静観するのが正しい選択といえよう。私なりに現在の情報を総合的に判断すると、たぶん50%以上の確率でトランプ再選となるであろうから、そうなった時、菅首相を始めとするバイデン氏に祝辞を送った首脳は大変な思いをするはずである。

バイデン氏は三日天下に終わるのか?

 もちろん、トランプ氏が必ず勝利するという状況ではないのも確かだ。

 しかし、現在のバイデン氏はまるで「本能寺の変」の後の明智光秀のように思える。

 光秀は、信長がほとんど警備をしていない状況であることを察知し、卑劣にも大軍で取り囲んだ。そして、「主君殺し」と言う大罪を犯したのだ。

 それにも関わらず、安易に「自分が天下をとった」気分になった「三日天下」の後、中国大返しを見事に決めた豊臣秀吉に山崎の合戦で敗れた。最後は野武士狩りで農民に打ち取られるというみじめな最期となったのである。

 もちろん、中国大返しで不意を突かれたことが光秀の敗因の1つだが、「主君殺し」の大罪人が、多くの人々の支持を得て天下人になる可能性は低かったと思う。

 「バイデン勝利」と言うのは「三日天下」どころか「蜃気楼」のようなものかもしれない。

 バイデン氏は、息子のハンター氏などとともに「疑惑のデパート」であるから、今回の選挙で負けたらどのような「追求」をされるのかとびくびくしていたのは間違いないと思う。

 だから、「手段を択ばずに勝とうとする動機」は十分にある。その動機が犯行に結びついたかどうかはこれから検証されていく(バイデン氏勝利で握りつぶされなければ……)はずである。

 民主党は、ヒラリー・クリントン氏の「メール疑惑」など、「疑惑の発表展示会」のような状況だが、トランプ氏を落とし入れるために行ったと疑われる「(トランプ氏への)ウクライナ疑惑」にはヒラリー氏だけではなく、オバマ元大統領が関わった可能性も指摘される。

 バイデン氏は「天下をとった」気分でいるかもしれないが、今回の選挙では「民主党の闇」もかなり明らかになった。

 オールドメディアの「報道しない自由」や大手SNSの「拡散制限」によって、真実が国民に伝わりにくい部分があるのは事実だ。しかし、奴隷制度維持を主張して、奴隷解放を目指すエイブラハム・リンカーン率いる共和党と南北戦争を戦った民主党の未来は、次のリンカーンの演説の一節に集約されると思う。

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すべての人を少しの間騙すことはできる。
一部の人を永遠に騙すこともできる。
しかし、すべての人を永遠に騙すことはできない。
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 いくら「報道しない自由」を駆使し、「拡散制限」を行っても「すべての人を永遠に欺くことはできない」のである。

 

2020年10月23日 (金)

【新型肺炎】重症化✍「ネアンデルタール人遺伝子」説が浮上

ネアンデルタール人遺伝子コロナ重症化リスクが3

日刊ゲンダイDIGITAL 2020年10月7日(水)9時06分配信

 コロナにかかると重症化しやすい遺伝子が解明された。

 進化遺伝学の世界的権威スバンテ・ペーボ教授(マックス・プランク進化人類学研究所=ドイツ)らが論文を発表した。今年7月から注目されていた研究で、先月30日に英科学誌「ネイチャー」に正式に掲載された。

 もともとコロナの重症化に関連する遺伝子の存在は、新型コロナの遺伝研究に特化した国際プロジェクト「The COVID-19 Host Genetics Initiative」が報告していた。同プロジェクトは、科学研究や各国の施策に役立ててもらうことを目的に、データの共有や分析を行っている。

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 ペーボ教授らは、同プロジェクトによる報告をもとに研究を進め、コロナにかかった約3200人の入院患者を対象とした調査を行った。その結果、呼吸不全を引き起こすリスクを持つ遺伝子は、古代の旧人類であるネアンデルタール人から引き継がれた遺伝子だと判明した。この遺伝子を持っていると、重症化する可能性が約3倍になるという。

 現代において、この遺伝子を持っているのは、インドやパキスタンなどの南アジア人(50%)が最も多く、ヨーロッパ人(16%)が後に続く。日本人を含む東アジア人やアフリカ人は、ほとんど持っていない。ナビタスクリニック川崎の谷本哲也医師はこう言う。

「ペーボ教授は遺伝子分野の世界的権威ですから、これは信憑性の高い研究結果だと思います。今回、明らかになったウイルスと人類の関係は、何十万年前につながる歴史的な話とも捉えられます」

 確かに、日本と違って若い重症患者を多く抱える国が存在する。年齢や持病に加え、生まれ持った遺伝子も関係しているのかもしれない。

 コロナ重症化ネアンデルタール人由来の遺伝子が関連か 

沖縄タイムス 2020年10月5日(月)8時06分配信

 沖縄科学技術大学院大学(OIST)のスバンテ・ペーボ教授=写真(同大提供)=らの研究グループは、新型コロナウイルスの重症化に、旧人ネアンデルタール人由来の遺伝子が関連している可能性があることを解明した。9月30日に英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。

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 国際プロジェクト「COVID-19ホストジェネティクスイニシアチブ」はこれまでの研究で、新型コロナウイルスの感染者3千人以上を対象に調査し、重症化に影響を与える遺伝子を特定していた。ペーボ教授らはこの遺伝子が約6万年前に交配によってネアンデルタール人から現代人の祖先に受け継がれたものだと解明した。

 この遺伝子を持つ人が新型コロナウイルスに感染すると、人工呼吸器を必要とするまで重症化する可能性が、最大で約3倍に増えると説明する。日本にはネアンデルタール人の遺伝子を持つ人はほとんどいないという。

 ペーボ教授は「ネアンデルタール人の遺伝的遺産が、このような結果をもたらしていることは衝撃的だ」とコメントした。共同研究者のヒューゴ・ゼバーグ教授は「年齢や疾患の有無なども重症化に影響するが、遺伝的要因の中ではこの遺伝子が最も影響が大きい」と話している。

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新型コロナ東アジアやアフリカの人々は重症化しにくい=欧州研究所「ネアンデルタール人のDNAが重症化を引き起こす

WoW!Korea 2020年10月1日(木)11時51分配信

 新型コロナウイルス合併症(新型肺炎)と関連し、「ネアンデルタール人の遺伝子」が話題だ。

 約6万年前の人間のゲノム(染色体にある遺伝子)に入ったネアンデルタール人の遺伝子を受け継いだ人は、新型コロナウイルスに感染すると深刻な合併症が起こる危険が高いと、ヨーロッパの研究者らが明らかにした。AFP通信の報道。

 先月30日、ドイツのマックス・プランク人類学研究所とスウェーデンのカロリンスカ研究所が国際学術誌「ネイチャー」に発表した論文によると、人間の遺伝子のうち3番目の染色体から新型コロナウイルスの症状を悪化させる遺伝子6個を発見した。これらの遺伝子は現生人類が約6万年前のネアンデルタール人から受け継いだものだ。

 研究によると、これらの遺伝子を持った人が新型コロナウイルスに感染すると、人工呼吸装置を必要とする重症に発展する可能性が3倍も高かった。

 ネアンデルタール人は絶滅した人類の一種で、最近の研究によるとヨーロッパに居住したネアンデルタール人は約4万2000年前に絶滅した。遺伝子が発見されるのは地域によって異なった。バングラデシュ人の場合、63%に1個以上の遺伝子が発見された。南アジア人では半分が、ヨーロッパ人の中では約16%がこの遺伝子を持っていた。一方、韓国や日本を含め東アジア地域やアフリカではこの遺伝子はほとんど発見されなかった。

 研究者らはこれまで、新型コロナウイルスに感染しても症状がそれぞれ異なる理由を分析し、高齢、男性、基礎疾患がある場合に深刻な症状を引き起こすことを明らかにしている。しかし、今回のように特定の地域と新型コロナウイルスを関連付ける研究発表は初めてだ。

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 ネアンデルタール人DNA、アフリカの現生人類からも検出 
CNN.co.jp 2020年1月31日(金)13時15分配信

 現生人類の遺伝子情報について、アフリカ人のDNAにもネアンデルタール人の痕跡が残っているとする研究論文が、30日刊行の学術誌に掲載された。これで地球上のすべての地域の現生人類からネアンデルタール人のDNAが見つかったことになる。

 人類の祖先がネアンデルタール人との間に子どもをもうけていたという証拠は、2010年に初めて提示された。石器時代の欧州に4万年前ごろまで住んでいた人類の骨の解析から明らかになった。その後、欧州、アジア、米州に住む現生人類の遺伝子の2%はネアンデルタール人から受け継いだものであることが分かったが、アフリカについては同様の証拠が見つかっていなかった。

 今回、米プリンストン大学の研究者らは新たな計算手法に基づき、アフリカの現生人類もネアンデルタール人のDNAを保有しているとの結論を導き出した。この新発見により、アフリカを起源とする現生人類が世界の他地域へ一方的に伝播(でんぱ)していったとする従来の学説には疑問符が付く可能性が出てきたという。

「出アフリカ」と呼ばれるこの移動は6~8万年前に起きたとされるが、研究を主導したプリンストン大学のジョシュア・エイキー教授は、20万年近く前にアフリカを離れた現生人類が欧州でネアンデルタール人と交わった可能性があると指摘。欧州で生まれたこのグループがアフリカに再移住したことで、ネアンデルタール人の痕跡がアフリカ人にもたらされたとの見解を示す。

 研究チームはまた、大陸間でネアンデルタール人の痕跡にばらつきがあるとする説も間違いだとした。従来の推計では、東アジア人にみられるネアンデルタール人の痕跡は欧州人より20%近く多いとされていたが、実際のところ異なる大陸であっても、そこに住む現生人類にみられるネアンデルタール人の痕跡は「お互い驚くほど似通っている」という。

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 ネアンデルタール人子ども巨大われていた 
CNN.co.jp 2018年10月11日(木)11時12分配信

 ポーランドで数年前に発見された同国最古の人骨は、巨大な鳥の餌にされたネアンデルタール人の子どもの骨だったことが、人類学研究チームの調査で明らかになった。ポーランド科学・高等教育省が発表した。

 見つかったのは長さ1センチほどの手の指の骨2本で、5~7歳のネアンデルタール人の子どもの骨だったと推定される。発見時は動物の骨と一緒になっていたことから、人骨と判明したのは今年に入ってからだった。

 年代は11万5000年前と特定された。それまでポーランドで見つかった人骨の中では、約5万2000年前のものが最古とされていた。

 指の骨の表面は、多数の穴で覆われていた。研究者はこれについて、「大きな鳥の消化器官を通過した結果だった」と解説する。子どもは鳥に襲われて身体の一部を食べられた可能性も、死後に鳥の餌になった可能性もあるという。保存状態が悪かったため、DNA鑑定はできなかった。

 骨は数十年にわたって発掘作業が続けられているキエムナ洞窟で、深さ約2.7メートルの地層から発見された。ネアンデルタール人が使っていた石器も一緒に出土しているが、ネアンデルタール人がこの洞窟に住んでいたのか、季節に応じて使っていたのかは分かっていない。

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関連エントリ 2017/03/09 ⇒ 【原始人の歯生活】✍ネアンデルタール人「鎮痛薬」使用か!?
関連エントリ 2011/01/01 ⇒ ネアンデルタール人はシチューが好物だった!?

 大人水疱瘡重症化しやすいは本当だ!34歳男性の体験談 

ダイヤモンドオンライン 2020年10月23日(金)6時02分配信/木原洋美(医療ジャーナリスト)

● 最初は虫刺されだと思ったが 念のためクリニックを受診

 「あれ、すごい、めちゃくちゃ虫に刺されたみたい」

 休日の朝、ノブアキさん(仮名・34歳)は驚いて妻を呼んだ。体のあちこちに水膨れや赤いブツブツができていた。

 「わ、すごい。でも本当に虫刺されなの。ほかの病気じゃないの」

 「ほかの病気って何があるの。これひどいよね。うち、ダニがいるんじゃないの。夜中に刺されまくったとか」

 「やだ、気持ち悪い。私は全然大丈夫よ。そんなふうになっているのはあなただけ。ね、ほかに症状はないの。あなた何だか顔が赤い。熱あるんじゃないの」

 というわけで熱を測ると38度あった。急に怖くなり、具合も悪くなったノブアキさんは急遽、妻に付き添ってもらって日曜日もやっている近所の内科クリニックを受診した。発疹があるので皮膚科の方がいいかもしれないと思ったが、あいにく皮膚科でやっているところはなかった。

 他人にうつす可能性がある病気かもしれないので、事前にクリニックに電話を入れ、感染症患者用の出入り口から入った。

 医師はすぐに水ぼうそうを疑い、採血してくれたが、結果が分かるのは休み明けになるという。

 「抗ウイルス薬とかゆみ止めを出しますので、様子を見てください。水ぼうそうは大人の方の場合、重症化しやすいんですよ。高熱が出るとか、発疹がさらに増えてつらいとか、悪化してくるようだったら早めに○△病院に連絡して、受診してください。その際、このクリニックで診てもらったと伝えていただければ連携していますから、夜間でもスムーズに診てもらえると思いますよ。お大事に」

● 体温は39度超え 猛烈な痒みとダルさに襲われた

 帰宅し、熱を測ると39度を超えていた。発疹はあっという間に頭皮や口の中にまで及び、猛烈な痒みと粘膜の痛みで水を飲むのも辛い。身体が重く痛み、手足を動かすことができない。

 「これ、重症化してるよね。俺、危ないんじゃないかな」

 息も絶え絶えに訴えると妻もうなづき、すぐにクリニックで教えてもらった病院を受診した。

 「肝臓の数値が悪いですね。熱も高いし、心配な状態です。しばらく入院していただいたほうがいいですね」

 仕事のことを考えると入院は避けたかったが、それどころではなかった。とにかく辛い。入院して治療を受け、一刻も早くこの辛さから解放されたいと思った。何より、どんどん悪化していく感じが怖い。

 「助かりますか」

 つい聞いてしまう。

 「大丈夫ですよ。大変だと思いますが、頑張って治しましょう」

 励まされると安堵で泣きそうになった。

 点滴と服薬と塗り薬の入院生活が始まった。熱は39~40度台で5日間も続き、下がった後は激しい頭痛に悩まされた。身体がダルいのも辛かったが、最強最悪にうっとうしいのが発疹だった。赤いブツブツはその後全部水ぶくれ状になり、掻いたりするとすぐつぶれて中から水が出る。この水のなかにはウイルスが含まれているという。

 妻に頼み、大きな容器に入ったかゆみ止めと化膿止めの効果がある白い塗り薬を一つ一つのブツブツに塗ってもらった。看護師さんに塗り方を教わったのだが、とにかく塗りにくいらしい。それに何と言ってもブツブツの数が多過ぎる。

 「この薬ね、ちゃんと塗らないと、ブツブツが治った後が汚くなるんですって。水ぶくれが破けないようにすることと、カサブタを無理に剥がさないように我慢して治すことが大切なんだって。頑張って塗ってあげるね。でも、ホントに大きな背中ね。子どもの4倍はあるから、背中だけでも一仕事だわ」

● 水ぼうそうは治っても ウイルスは体内に潜伏しつづける

 入院から2週間、ノブアキさんは退院することができた。水ぼうそうは感染力が非常に強いため、個室での入院だったし、お見舞いも受けられない(もっとも、誰かが訪ねてきてくれたとしても、頭から足先まで、赤黒いカサブタだらけで、おまけにカサブタの上には真っ白なクリーム状の薬がべっとりと塗られており、とてもじゃないが他人に見せられたものではない)。

 「退院おめでとうございます。お子さんの病気というイメージが強い水ぼうそうですが、未経験の成人は10%いるとも言われています。ご主人のように30代前半で発症する率は、女性よりも男性の方が多いようです。まあ女性の場合は、出産の5日前から2日後までに水ぼうそうにかかってしまうと、生まれた赤ちゃん(新生児)の17~30%で重症の水ぼうそうが見られ、致死率は20~30%と非常に危険なので、結婚前に抗体検査を受ける方が多いんですよ。もしも抗体がなかった場合にはちゃんと予防接種を受けていますから、水ぼうそうになる方も男性より少ないのかもしれません」

 「私は、小さいころに水ぼうそうになったので、まさか夫が、大人なのに水ぼうそうになるなんて思ってもみませんでした」

 妻がほっとしたような笑顔で返す。

 「重症の水ぼうそうでは、ご主人のような肝機能障害のほかにも、肺炎、心内膜炎、関節炎、脳炎等の合併症が起きたという報告もあります。成人が重症となる率は、子どもの3~18倍、入院する率は11~20倍、肺炎は1.1~2.7倍も多いというデータもあります。怖いですよね。無事、回復されて、本当によかったと思います。

 ただ、水ぼうそうは一度かかってしまえばもう安心と思うのは早いんですね。帯状疱疹(たいじょうほうしん)という病気を知っていますか。水ぼうそうのウイルスは帯状疱疹と同じヘルペスウイルスで、幼児期にかかった水ぼうそうが治った後も体内の知覚神経節に潜伏し続け、成人してから再び活動をはじめ、帯状疱疹という病気となってあらわれることがあります。奥様は先ほど、小さいころになったとおっしゃっていましたが、この先、帯状疱疹になる可能性はあるので、油断しないでください」

 「え、そうなんですか」

 「はい。帯状疱疹は、体の中で眠っていた水ぼうそうのウイルスが、何かのきっかけで免疫力が落ちたときに表に出て帯状疱疹となり、強い痛みを起こして苦しむ病気です。帯状疱疹後神経痛といって、病気が治った後も痛みの後遺症が残って、生活に支障が出るほど苦しんでいる患者さんも大勢います」

 「わぁ、怖い病気ですね」

 夫婦して、思わず身を乗り出して聞き入る。

● 予防に勝る治療はない ワクチン接種が有効

 「あまりにも痛みが強いせいで、動けなくなって引きこもりになり、認知症につながったりすることもあります。しかも、高齢になって発症するほど、後遺症の神経痛(帯状疱疹後神経痛)が残りやすく、さらに悪いことに決定的な治療法がありません」

 「そうなんですか」

 「でも安心してください。この帯状疱疹にはワクチンがあります。1回接種すると10年は大丈夫という優れもののワクチンで、発症率は半分以下になり、重症度は 1/3 になり、帯状疱疹後神経痛になる危険性も1/3になったという結果が出ています。

 予防に勝る治療はありません。私は50歳以上の方、特に60 歳以上の方には、男女を問わず、接種を強くお勧めします。副作用はほとんどありません」

 「50歳以上にお勧めなんですね。30代はまだ大丈夫ですか」

 「あぁ、そうですね。1997年から2006年にかけて行われた大規模疫学調査では、30代で帯状疱疹にかかる方は他の年代より低くなっています。この年代は水ぼうそうの子どもと接する機会が多いため、ブースター効果(追加免疫効果)となっているのではないかと考えられています」

 「ということは、うちは夫が水ぼうそうになったから、私もブースター効果で帯状疱疹にかかりにくくなっている可能性はありますよね」

 「そうですね(笑)。でも気を付けてください。疑わしい症状が出たら、一刻も早く治療を開始することが、悪化を防ぐ最善の方法です」

 「そして50代になったら予防接種を受けること」

 「はい、予防に勝る治療はありません」

 ※ 本稿は実際の事例・症例に基づいて構成していますが、プライバシー保護のため患者や家族などの個人名は伏せており、人物像や状況の変更などを施しています。

 

2020年10月21日 (水)

【鬼滅の刃】公開3日間<世界映画興行収入✍半分を稼ぐ>コロナ禍の大ヒット

 大ヒット「鬼滅の刃」に米メディア「パンデミックの中で特別な意味 

東スポWeb 2020年10月21日(水)12時49分配信

 欧米では新型コロナウイルスの感染が再び拡大し、新たな都市閉鎖も伝えられる中、日本では先週末に封切られたアニメ映画「鬼滅の刃/無限列車編」がもたらした国内映画史上記録となる興行収入や観客動員数に米メディアは驚きの反応を示している。

 米紙ニューヨーク・タイムズは20日、「パンデミックって何? 日本映画が記録的な観客動員」という見出しで〝鬼滅現象〟を詳報した。

 同紙は「公開3日間の観客動員340万人や売上46億円はこれまでの国内記録の2倍以上。先週末の興行収入は世界最高で、これは日本以外全ての売上合計を上回るもの。しかも公開されたのは日本だけだった」とその凄さを強調した。

 コロナ禍によりハリウッドの映画会社が次々と大作の公開を延期し、競争相手がほとんどいない状況だと前置き。その上で同紙は、「鬼滅の刃」の「成功の大きさは平常時でもケタ外れだが、パンデミックの中では特別な意味を持つ」と指摘。

「混雑した劇場で何時間か他人と一緒に座ることを安全だと感じられれば、観客がいかに素早く戻ってくるかを証明した」と絶賛した。

 一方、米芸能誌「バラエティ」は、コロナ禍で安全を確保するため、劇場が観客数を約半分にして上映する中で、同作品は日本の映画記録を更新したと伝えた。

 米誌「ニューズウィーク」は、同作品が2016年から「週刊少年ジャンプ」で連載が始まった吾峠呼世晴による漫画を原作としたアニメ映画だと説明。単行本(電子版含む)はすでに1億部を突破しているとし、「大ヒットする下地があったことは何の疑いもない」と分析した。

 また、米通信社ブルームバーグは先週末の動員数340万人が「日本全体の人口の約3%にあたる数字だ」と解説。加藤官房長官みずから「鬼滅の刃」のアニメを見たことがあるとのコメントを紹介した。

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 映画『鬼滅の刃』はTVアニメ原作見ずとも楽しめる理由は今回の「主役」にあり 

マグミクス 2020年10月20日(火)17時50分配信

映画鬼滅の刃の主役は炎柱煉獄杏寿郎といえる

 2016年から2020年まで「週刊少年ジャンプ」で連載され、累計発行部数1億部を超える大ヒットを記録した吾峠呼世晴先生の人気マンガ『鬼滅の刃』。

 2019年にTVシリーズが放送され、「Fate」シリーズなど、シリアス色の強い作品や、CGを用いた美麗なアニメーションに定評があるufotableが制作を務め、花江夏樹さんら今をときめく豪華声優陣、数々の有名アニメ音楽を手掛ける梶浦由記さん、誰もが一度は耳にしたことがあるであろうLiSAさんが歌うOP主題歌「紅蓮華」など、数多の要素が折り重なって、大人から子どもまで一大ムーブメントを巻き起こしました。2020年10月16日に公開された劇場版「無限列車編」は、TVアニメ完結後の戦いを描く内容です。

 新型コロナウイルスの影響もあり、映画館へ足を運ぶ人が減少傾向にあるなか、初週3日間で興行収入46億円、観客動員数342万人を記録し、『名探偵コナン 紺青の拳』や『天気の子』を圧倒的に上回り、歴代記録を更新する脅威の数字を叩き出しています。

 ですが、まだ『鬼滅の刃』に触れたことのない人にとっては、映画に興味があっても「TVアニメ・原作を観ていなくても楽しめるのか?」という疑問が浮かぶのではないでしょうか?

 結論からいいますと、いきなり映画から入っても十分楽しめます。その理由や見どころを紹介します。

 物語の舞台は大正時代の日本。人を食する“鬼”が存在し、その鬼と戦う“鬼殺隊”に入隊した主人公・竈門炭治郎(かまど・たんじろう)が、鬼になってしまった妹を人間に戻すため、家族を皆殺しにした鬼を探し出すため、日夜仲間とともに熾烈を極める戦いに身を投じていく姿を描く……のですが、今回の映画の主役は彼ではなく、鬼殺隊の中で最も強い“柱”と呼ばれる9人のうちのひとり、煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)といってもよく、今回は彼を知るための物語といっても過言ではありません。

 全26話のTVシリーズ終盤において他の柱たちとともにわずかに登場はしていたものの、煉獄杏寿郎その人について詳しく語られるのは今回が初めて。つまり、今回の映画においては、これまでの物語を把握していなくても問題ないのです。

 また、劇中では敵の能力によって炭治郎の過去や殺されてしまった家族との関係性、彼が戦う動機なども垣間見られるため、原作やTVシリーズに触れておらずとも、物語の大筋を、それぞれのキャラクターのバックボーンを把握しながら楽しむことができるのです。

 映画から入るも良し、原作やTVアニメから入るも良し。どんな形であれ、『鬼滅の刃』に宿る面白さやアツさは、間違いなくあなたの心をつかんで離さないでしょう。

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 トランプ逆転 !世論調査が間違っていた場合に備えヘッジ必要か 

Bloomberg 2020年10月21日(水)23時14分配信

 またしても世論調査が間違っていた場合に備え、トレーダーらは何らかの保険をかけておきたいのではなかろうか。

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 米大統領選挙で民主党候補のバイデン前副大統領が勝利するだけでなく、議会も民主党が制するとの予想を世界の金融市場は日に日に織り込み具合を深めている。バイデン政権が大規模な景気対策を打ち出すとの期待から株価と米国債利回りは上昇、ドルは下落している。ボラティリティーの指標も低水準になっている。全米および激戦州での世論調査でバイデン氏がリードしているものの、2016年の大逆転劇を考えるとやはり警戒は必要だ。

 JPモルガン・チェースの世界外国為替デリバティブストラテジスト、ラディスラフ・ジャンコビック氏は、ボラティリティー市場は「ちょっと安心し過ぎかもしれない」と語る。従って、「安価な選挙ヘッジを購入しておくのが安全かもしれない」と同氏は述べた。

 安価というのがキーワードだ。トランプ大統領が勝利する可能性は残っているものの、少なくとも世論調査に基づけば同氏は敗北する可能性が高い。従って投資家はいわゆるテールリスクに備えるために、あまり高いプレミアムを支払いたくはない。

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 これを念頭に、ジャンコビック氏らJPモルガンのストラテジストはドルの上昇で利益の出るオプションを薦める。

 バイデン氏勝利はドル相場にマイナスという見方が多い。大規模な財政出動は債務を増やし、ドルの重しになるという考えだ。投資家のリスク意欲が高まり、ドルなど安全資産の需要が後退することも考えられる。一方、予想外のトランプ氏勝利となれば、ドルは押し上げられる可能性がある。

 JPモルガンによると16年の選挙が予想外の結果となった後、ドルのコールオプションを使った戦略は、ユーロや円のコールを使った戦略よりもうまく機能した。

 今回は米ドルがオーストラリア・ドルに対して上昇すると見込むオプションが最も有望のようだと、JPモルガンは指摘。また、オフショア人民元の下落に賭けるのも検討に値するという。

 

2020年10月 6日 (火)

【第45代大統領】<スピード退院>陽性のまま“不死身”アピール

 <解説>トランプ大統領に投与、モノクローナル抗体とは 

NATIONAL GEOGRAPHIC 2020年10月6日(火)17時10分配信

未承認の抗体医薬品を異例の投与、その効果や安全性は

 トランプ米大統領の新型コロナウイルス感染は、ホワイトハウスのトップに起こった健康危機としてはここ数十年で最大だった。これまで米国では何百万人もの感染者が確認されており、トランプ氏自身もその1人に加わったことになる。

 トランプ氏は10月2日に首都ワシントン郊外のウォルター・リード軍医療センターに入院。同日の入院前にはホワイトハウスで酸素吸入を受けていたと報じられた。その後、症状が改善し、米東部時間10月5日午後6時40分頃(日本時間6日午前7時40分頃)に退院した。ただし主治医による経過観察と治療はしばらく継続されるという。

 トランプ氏の主治医らは様々な薬剤を用いて治療に当たった。その1つが「モノクローナル抗体(中和抗体)カクテル」と呼ばれる臨床試験段階の未承認薬だ。この薬については、安全性や効果がまだ十分に立証されていないため、使用には不安の声も上がっていた。

「私たちは、国家の危機と人1人の生命の危機が交わるところをリアルタイムで目撃しています」。トランプ氏が入院していた当時、米ボストン市ブリガム・アンド・ウィメンズ病院のジェレミー・ファウスト医師はそう話していた。

 モノクローナル抗体は、新型コロナウイルスに対する素早い反応を免疫系に促すと期待されている。考え方としては新型コロナ回復者の血漿を用いる治療法と似ているが、モノクローナル抗体は単なる血液からの抽出物ではなく、バイオエンジニアリング技術によって精密に作られる点が異なる。しかしトランプ氏に投与された米バイオテクノロジー企業リジェネロンの「REGN-COV2」は、まだ臨床試験のデータが出そろっていない。

 リジェネロン社がナショナル ジオグラフィックに述べたところによると、人道的見地からの特例措置としてREGN-COV2の投与を受けた人はトランプ氏だけではない。同社の広報担当者アレクサンドラ・ボウイ氏によれば、これまでに「まれで特例的な状況」にあった10人未満がこの治療薬を投与された。

 医療上のプライバシーのため、同じく新型コロナ陽性と判定されたメラニア・トランプ大統領夫人や政府高官らがREGN-COV2を投与されたかどうかは明かせないとし、「今後も個別の要求についてはその都度判断してまいります」とボウイ氏は答えた。

モロクローナル抗体とは?

 抗体は、免疫系が病原体に反応して作り出すY字型のたんぱく質だ。重要な役割は2つある。1つは、ウイルスに取り付き、ウイルスが細胞に侵入して複製するのを防ぐこと。もう1つは、病原体に目印を付け、免疫を担う他の細胞やたんぱく質が退治できるようにすることだ。

 ワクチンは体に抗体を作らせる。一方、モノクローナル抗体や回復者の血漿を用いた治療は、患者の体内に直接、抗体を送り込む。どちらも感染症と闘う免疫系にアドバンテージを与えるのが目的だ。

「トランプ氏の免疫系は今、ウイルスと闘っていて、もしウイルスが勝てば悲惨な結果になりえます」。リジェネロン社のレオナルド・シュライファー最高経営責任者(CEO)はトランプ氏が入院した10月2日の夜、CNNにそう語っていた。「私たちが作る抗体は、その闘いで免疫系が有利になるようにするのです」

 新型コロナ回復者の血液から抽出する血漿には、様々な種類の抗体が含まれる可能性があるのに対して、モノクローナル抗体は特定の対象を攻撃するようにできている。新型コロナウイルスを対象としたモノクローナル抗体は、鼻や口でウイルスが生存できないようにし、肺に到達して深刻な症状を引き起こすのを防ぐ。

「理論的には、『そもそも肺に行けるようなウイルスがいない』という状態を作りたいわけです」。米ノースカロライナ大学チャペルヒル校の感染症専門医であり、COVID-19予防試験ネットワーク(CoVPN)を率いるマイロン・コーエン氏はそう説明する。「心配すべきは鼻への感染ではなく、下気道への感染です」

 米製薬大手イーライリリーをはじめとする多くの企業は、新型コロナ回復者の血液を調べて抗体の開発に役立てようとしている。リジェネロン社の場合は、ヒトの免疫系を持たせたいわゆるヒト化マウスに新型コロナウイルスを感染させ、抗体を作り出すヒトの免疫細胞を抽出した。

 その中から、新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質に最もよく結合する抗体を作れる細胞がどれかを調べる。スパイクたんぱく質は、ウイルスがヒトの細胞に侵入する際に鍵の役割を果たす。

 こうした選別過程を経て、特定の1種類(モノ)の抗体のみを作るクローン細胞の株が生み出される。それを使って作られるのが「モノクローナル」抗体だ。

 先日、米紙ワシントン・ポストのキャロリン・ジョンソン氏が伝えたように、リジェネロン社ではハムスターの卵巣由来の細胞を用いて抗体を大量に生産している。巨大なタンクの中で細胞を培養し、そこから抗体を抽出する。

 最終的にでき上がるREGN-COV2には、新型コロナウイルスへの結合のしかたが少しずつ異なる2種類のモノクローナル抗体が含まれる。エイズウイルス(HIV)に対して複数の抗ウイルス薬を併用する「カクテル」療法と同じように、この抗体の「デュオ」もウイルスに対してより効果的だと考えられている。

効果と安全性は?

 REGN-COV2は効果と安全性の確認がまだ取れていないため、試験段階にある治療薬ということになる。米食品医薬品局(FDA)は、回復者の血漿や抗ウイルス薬「レムデシビル」と違い、REGN-COV2に対しては緊急使用許可を出していない。

 あらゆる治療法は、臨床試験において検証が行われるのが原則だ。患者を、その薬を投与するグループと、効果がないとされるプラセボ薬を与えるグループにランダムに振り分け、結果を比較する。リジェネロン社のREGN-COV2は、こうした試験の初期段階にある。完全な結果がまだ公表されていないこともあり、この治療薬の使用を懸念した医療関係者もいた。まして大国のリーダーに使うとなるとなおさらだ。

 しかしトランプ氏の医師団は、それでも投与したほうがいいと考えるほど大統領の状態を憂慮したのだとブリガム・アンド・ウィメンズ病院のファウスト氏は話す。

 リジェネロン社は9月29日に投資家およびメディア向けの会見を開き、最初の275人の患者に実施した臨床試験の暫定的な結果を発表した。それによると、自分自身の抗体が十分に作られていなかった患者に対し、REGN-COV2を8グラム投与(血管に注入)したところ、鼻の中のウイルス量が減少した。また、症状が軽減する傾向も見られたが、統計的に有意な差が出るには至っていないという。同社はなるべく早い時期に正式な結果を発表したいとしている。

 リジェネロン社と提携してREGN-COV2の予防的治療薬としての効果を検証しているCoVPNのコーエン氏は、今のところモノクローナル抗体の安全性に問題はなく、「安全でないと考えるべき理由もありません」と話す。「ウイルスのスパイクたんぱく質を攻撃するものですので、どう考えてもヒトの組織には干渉しません」

 しかし、抗体治療には懸念材料がつきまとう。その1つが、特定の状況下ではかえってウイルスがヒトの細胞と結合する能力を高めてしまい、病状を深刻化させる可能性だ。

 抗体依存性感染増強(ADE)と呼ばれるこの現象は、少なくともREGN-COV2を用いた動物実験では見られていない。ただし、この結果を記した論文はまだ査読を終えていない。

 リジェネロン社のボウイ氏によれば、これまでに2000人以上が臨床試験に参加し、データを追跡している独立した委員会で安全性への懸念が示されたこともないという。「安全性は私たちの最大の関心事であり、常に注意深く見守っていますが、今のところ問題は起きていません」

 とはいえ、トランプ氏に投与すべきだったかどうかについては疑問が残る。1つには、リジェネロン社が結果を公表した初期の臨床試験は、トランプ氏より30歳も若い平均年齢44歳の患者に対して行われたという点だ。年齢層によってREGN-COV2への反応が異なるかどうかについて、同社ではまだ十分なデータを得られていないという。ただし、免疫系が弱っている高年齢者のほうが、得られるメリットは大きい可能性があるとコーエン氏は指摘する。

他にトランプ氏が用いた薬は?

 トランプ氏の主治医のショーン・コンリー氏は10月2日の記者会見で、大統領がREGN-COV2の他にも様々なサプリメントや薬を使用していると話した。

 それは、一般的に免疫を強化するとされるビタミンDや亜鉛などだ。ただし亜鉛は、新型コロナの治療法として効果が否定された抗マラリア薬のヒドロキシクロロキンとも関係する。併用すると効果があると報じられたことがあるからだ。

 トランプ氏はさらに、高齢男性における心臓病予防に効果的とされているため、低用量のアスピリンを毎日服用している。心臓病は新型コロナ感染症を重症化させる既往症であり、トランプ氏は少なくとも2018年の健康診断以降、アスピリンを服用している。

 緊急治療にはREGN-COV2以外にも、臨床試験段階にある治療薬が少なくとも3つ用いられた。そのうち、睡眠薬のメラトニンと胸やけ治療薬のファモチジンの2つは、新型コロナ感染症で併発しやすい炎症を軽減する効果が期待される。

 トランプ氏はさらに、当初エボラ熱のために開発された抗ウイルス薬レムデシビルをFDAの緊急使用許可を受けて投与された。これまでのところレムデシビルには、回復までの時間をやや短縮する効果があることが臨床データで示されている。

 トランプ大統領退院力強さ演出―有権者の疑念深まる 

Bloomberg 2020年10月6日(火)18時20分配信

 トランプ米大統領とその支持者は、新型コロナウイルス感染で治療を受けた大統領の退院を好機と捉え、ホワイトハウスに5日戻ったトランプ氏の姿を来月の大統領選に向けた力強さと活力を象徴する勝利のイベントとして演出することを狙った。

 大統領が選挙遊説に復帰すれば「無敵のヒーロー」になるとした支持者の言葉をトランプ氏自身が持ち上げて見せた。また、トランプ陣営の広報担当は民主党の大統領候補、バイデン前副大統領について、新型コロナに感染したこともそれを打ち負かした経験もないと難癖をつけ、共和党のレフラー上院議員は大統領就任以前のトランプ氏の動画を細工し、同氏がウイルスを相手にプロレスの技をかけているかのような様子をツイッターで配信した。

 トランプ氏は退院の直前、自身の経験を引き合いに出し、新型コロナを恐れることのないよう国民に呼び掛け、その後、ホワイトハウスではあえてマスクを外し、カメラに向かってポーズを取った。

 トランプ氏の振る舞いは最も熱狂的な支持者の感情を高ぶらせるかもしれない一方で、同氏が感染拡大とその脅威にあまりにも無頓着であるという一般の受け止め方を一層強固にする恐れがある。こうした脅威は、マクナニー大統領報道官を含めて大統領の側近さらに3人の感染が5日、新たに伝えられたことで鮮明となった。

 ABCニュースとイプソスが大統領の陽性判明後に実施した世論調査では、有権者の72%がトランプ氏について、感染の脅威を十分真剣に捉えていないと考えていることが分かった。

 トランプ氏が入院してからと、ホワイトハウスに戻ってきてからツイートした一連の動画からは、自分が米大統領として世界のほとんど誰もが望むべくもないような治療を受けられたことを認識している様子はうかがわれない。米国では2月以降、約21万人が新型コロナで死亡している。

 民主党のマーフィー上院議員は5日のツイートで、献身的な医師団による治療や治験薬の投与、専用ヘリコプターでの送迎など米国民の大半が経験することのないような扱いを大統領が受けたことに言及するとともに、トランプ氏がウイルスを恐れることがないよう国民に呼び掛けたことで、さらに数千人が命を落とすことになるのではないかと批判した。

 トランプ氏は、全米ネットワークの夕方のニュースの時間帯に周到にタイミングを合わせ、退院のイベントが注目を浴びるように仕立てた。

 ホワイトハウスのバルコニーに立ち、トランプ氏はマスクを外して両手の親指を立てるしぐさを見て、ホワイトハウスのサウスローンを飛び立つ大統領専用ヘリコプターに敬礼した。トランプ氏と政治的に対立する人々からは、大統領は息が荒いように見えたとの声が上がり、ツイッターでは「gasping(あえいでいる)」という単語がトレンドとなり始めた。

 トランプ氏は自身の回復が続くと賭けている形だが、病院に戻るようなことがあれば、健康不安をかき立てるとともに、ウイルス感染に翻弄されているという一般の見方が強まることになるだろう。

 大統領の主治医のショーン・コンリー氏はトランプ氏の5日時点の回復具合を心強く感じているとしつつも、医療スタッフが「安堵できる」ようになるには1週間を要すると述べ、「まだ完全に安心できる状態ではない可能性がある」ことを認めた。

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 評価値ディストピア藤井2冠に立ち塞がる豊島竜王 

NumberWeb 2020年10月6日(火)13時31分配信

 第70期王将戦の挑戦者決定リーグ2回戦、豊島将之竜王(叡王と合わせて二冠=30)と藤井聡太二冠(王位・棋聖=18)の対局は、終盤の逆転劇によって豊島竜王が勝利し、リーグ戦連勝を飾った。

 一方で藤井二冠は豊島竜王相手にまたしても敗戦し、通算対戦成績が6戦全敗に。また同リーグ戦でも「三冠」挑戦が厳しくなる連敗となった。

 戦型は「相掛かり」で進んだ今局、衝撃的な終盤戦となった。一時は藤井二冠が寄せの過程に入り、豊島竜王相手の初勝利が確実かと思われた。

豊川七段秒読みは魔物なんですよね

 しかし藤井二冠が勝機を逃すと、対局を中継した「囲碁将棋チャンネル」のAIによる評価値は豊島竜王、藤井二冠が一手指すたびに大きく揺れ動く状態に。両者持ち時間が限られる中で将棋の難しさを凝縮した大激闘になった。

 この対局を解説し、数々の“オヤジギャグ”で将棋ファンから愛される豊川孝弘七段が「秒読みは魔物なんですよね」とつぶやいたひと言は棋士としての実感がこもったものだった。

 最後は豊島竜王が辛抱強く自玉を守り、藤井二冠の攻めをかわして勝利をもぎ取った。藤井二冠はまたしても“豊島竜王の壁”を超えられなかったものの、171手の攻防には数多くのファンが固唾を呑んで見守ったことだろう。

貴族こと佐藤天彦九段が語ったこと

 Number1010号の将棋特集での佐藤天彦九段(32)と中村太地七段(32)の対談の未公開部分をWebで記事にしたが、そのなかで興味深いのは評価値に対して棋士が持つ印象だ。<例えば、ある対局でお互いに「9割くらい、これは詰まない」という認識を抱いていたとしましょう。ところが、AIがある一瞬だけは詰む可能性があったと数値で示したとする。それによって「あそこでこうしていれば勝てたじゃないか」と終わった後で批判はできるんですけど、それは2人の世界の理の外にある選択なんです。(中略)人が築き上げた世界において、価値観を転覆しろと言われているようなものです>

 AIが示す最善手が常に画面に現れる状況について「評価値ディストピア」という表現も広まりつつある。豊島竜王と藤井二冠という超トップ棋士でも、そういったことが起こりうる――将棋の難しさを改めて示す対局となった。

 AI予想99%対%から逆転負 藤井2冠、3冠挑戦は絶望的 

スポニチアネックス 2020年10月6日(火)5時30分配信

 ◇ 第70期王将戦 挑戦者決定リーグ

 将棋の第70期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負で渡辺明王将(36)=名人、棋王含め3冠=の対戦相手を決める挑戦者決定リーグが5日、大阪市の関西将棋会館で行われ、藤井聡太2冠(18)=王位と棋聖=が、豊島将之竜王(30)=叡王と2冠=に171手で大逆転負けを喫した。過去の対戦成績が全敗の天敵に6連敗。リーグ戦も2連敗スタートとなり、崖っ縁に立たされた。

 藤井でもこんなことがあるのか。90手目△5六で成った角を切って勝負に出る。寄せる過程で、中継に映し出されたAI形勢判断は豊島1に対し圧倒的有利な99。だが、まさかの失敗で大逆転負け。終局後はあまりのショックからか呼吸は乱れ気味で、天を仰ぎながら「結果的に見切り発車になってしまった」とうなだれた。

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 対豊島で序・中盤戦の行く末が勝敗を左右するというAI研究での分析からか、いきなりアクセル全開。開局早々、スーツの上着を脱ぎ捨て、終盤戦のように前傾姿勢で体を揺らしながら盤上を凝視する姿からは初勝利への執念がうかがえた。

 プロ入りからこの一戦まで約4年間の通算勝率は8割3分7厘(4日現在)。30戦すれば25回は勝つ計算で、この数字は“レジェンド”羽生善治九段(同約7割強)ですら及ばない驚異的なものだ。

 にもかかわらず渡辺、永瀬拓矢王座と並んで棋界3強と認める豊島だけにはなぜか歯が立たない。格の違いのあった時期ならいざしらず、同じ冠保持者となった9月の対戦でも完敗。6戦して勝ち星なしという事実は、はたから見れば不思議以外の何ものでもないが、本人は「実力が足りないのかなと思います」と語るのみ。手数の171が前期王将戦挑戦者リーグ2戦目で敗れたときと全く同じなのも皮肉な結果だった。

 挑戦者を目指すリーグ戦でも、もう負けが許されない崖っ縁に追い込まれた。最終成績が並ぶ者がいたケースでは上位2人でのプレーオフとなるが、藤井があと1敗して3勝3敗になった場合でも規定により3位以下になるため残れない。

 もしも残る4戦全てに勝っても、道のりは厳しい。リーグ戦が現在の7人総当たり制になった第31期以降の計39期で4勝2敗で挑戦者になったのは延べ14人いるが、そのうちプレーオフなしは2人だけ。藤井が挑戦者になるためには4連勝+1勝の5連勝が必要となる可能性が高い。

 「厳しいスコアになってしまいましたが、最後まで頑張りたい」と前を向いた藤井。次戦は26日の永瀬戦。年度内3冠に向けた厳しい戦いが続く。

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渡辺明3冠‐豊島竜王の粘り藤井2冠ミスった108手目

スポニチアネックス 2020年10月6日(火)5時30分配信

 将棋の第70期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負で渡辺明王将(36)=名人、棋王含め3冠=の対戦相手を決める挑戦者決定リーグが5日、大阪市の関西将棋会館で行われ、藤井聡太2冠(18)=王位と棋聖=が、豊島将之竜王(30)=叡王と2冠=に171手で大逆転負けを喫した。過去の対戦成績が全敗の天敵に6連敗。リーグ戦も2連敗スタートとなり、崖っ縁に立たされた。

 リーグ唯一の複数冠同士対決を渡辺明王将(36)=名人、棋王の3冠=が解説した。勝負の分かれ目として藤井優勢で進めた終盤、豊島の粘りに誤った藤井の寄せを挙げた。

 熱戦でした。特に中盤は内容が濃く、52手目の△8五歩が藤井2冠らしい強手で流れを引き寄せました。あのまま藤井2冠が勝っていたら、この一手を挙げるつもりでした。

 60手目あたりから藤井2冠が優勢で、決め手がありそうな局面。詰将棋解答選手権5連覇の実績が示す終盤力を誇る藤井2冠です。ところがなかなか土俵を割らない豊島竜王の粘りに焦ってきた。

 そのこと自体、あまり見たことがない。少なくとも、私との対局では見なかった藤井2冠の姿でした。

 勝負の分かれ目として挙げたいのが107手目▲1五角(A図)の直後。藤井2冠は△1九金と豊島陣の香を取りましたが、ここは△3九飛が有力で以下、先手にも▲3七歩の粘りがあって簡単ではないものの、後手の勝ち筋でした。

 ▲1五角の時点で藤井2冠には3分、残り時間がありましたから、読み切るのだろうと思って見ていました。終盤で抜け出したらそのまま押し切ることが多いですし、苦手意識というのもあるのでしょうか。

 特に注目度の高い藤井2冠の対局ですから、皆さん連敗していることは報じる。過去5連敗はインパクトのある数字だし、本人も気にしていたと思う。それを払拭するためにも早く1勝を挙げたかったでしょう。いつか途切れるのでしょうが、続いている間はプロ同士でも、相性は気になるものです。

 

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